JP2004069216A - 厨房用排熱回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】厨房のある店舗(2) などで、デシカント空調に用いる吸着素子(53,54) の再生、食品を保温する保温庫(30)内の加熱、さらには室内の暖房に、厨房排気の排熱を有効に利用できるようにする。
【解決手段】厨房(3) の排気が有する排熱を、デシカント空調機(50)の吸着素子(53,54) の再生用熱源、及び食品を保温する保温庫(30)の加熱用熱源の少なくとも一方に利用するとともに、室内の暖房の熱源としても利用できるようにする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、店舗などの厨房で発生する排気から熱回収を行う厨房用排熱回収システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、持ち帰り弁当の販売店、あるいはファミリーレストランやファーストフード店などのように厨房のある店舗においては、調理に伴って高温になる空気を排気として、一般に排気フードから排気ダクトを通して屋外に放出している。このため、従来の店舗では調理に使用した熱エネルギーの大部分を無駄にしており、省エネルギーの観点からは、排気が有する熱エネルギーの有効利用を図ることが望ましい。
【0003】
例えば、特開2001−41554号公報には、厨房の排気を排気フードから屋外に導く排気ダクト内で、排気が有する熱エネルギーを給湯用の水に与えることによって、排気の温度を低くするとともに、給湯に要する加熱量を低減する技術が開示されている。こうすることによって、調理によって発生した高温空気が従来は屋外に捨てられて熱エネルギーが無駄になっていたのに対して、排熱の有効利用を図るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の店舗では、冷媒回路内での冷媒の循環によって店内の空調を行う空調設備の補助的に用いるデシカント空調機を設けることや、出来立ての温かい食品を保温するための保温庫を設けることを想定したシステム設計が要求されることがある。
【0005】
デシカント空調機では、空気を減湿/加湿するために吸着素子が用いられる。この吸着素子は、水分の吸着量が増えると吸着性能が低下するが、高温に加熱して水分を脱離させると再生することができる。この吸着素子の再生には熱源が必要であり、従来は一般に電気ヒータなどが用いられている。また、保温庫を設ける場合も、通常は同じく電気ヒータなどの熱源が用いられる。
【0006】
そこで、厨房からの排熱を吸着素子や保温庫の加熱に利用することが考えられるが、単にその排熱を吸着素子や保温庫に与えるだけのシステムでは、該システムが空調設備とは別系統になり、全体のシステム構成が複雑になるおそれがある。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、デシカント空調に用いる吸着素子の再生や保温庫の加熱と、室内の空調とを、厨房排気の排熱を有効に利用した一つのシステムで行えるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、厨房の排気が有する排熱を、デシカント空調の吸着素子(53,54) の再生用熱源、及び食品を保温する保温庫(30)の加熱用熱源の少なくとも一方に利用するとともに、該排熱を室内の空調にも利用できるようにしたものである。
【0009】
具体的に、本発明は、厨房において発生する排気の排熱を回収する厨房用排熱回収システムを前提としている。
【0010】
そして、請求項1に記載の発明は、圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備えるとともに、該冷媒回路(70)が、デシカント空調に用いられる吸着素子(53,54) を再生する再生用熱交換器(51)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、少なくとも、再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴としている。
【0011】
なお、上記冷媒回路は、これらの熱交換器以外にも凝縮器または蒸発器になる熱交換器を有するものとして構成してもよい。その場合、凝縮器になる熱交換器が複数ある場合は、一部を過冷却器にしてもよい。
【0012】
上記構成において、空調は暖房運転のみ、あるいは冷房運転のみが可能なシステムであってもよいが、請求項4に記載の発明のように、室内熱交換器(41)が蒸発器になって室内を冷却する冷房運転と、該室内熱交換器(41)が凝縮器になって室内を加温する暖房運転とを切り換えて行うことが可能なシステムにすることもできる。
【0013】
上記請求項1の発明では、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、再生用熱交換器(51)において吸着素子(53,54) の再生用空気と熱交換し、凝縮する。凝縮した冷媒は、膨張行程を経た後に排熱回収用熱交換器(21)へ流れて蒸発し、圧縮機構(61)に吸入される。冷媒が以上の循環動作を繰り返すことにより、蒸気圧縮式冷凍サイクルの動作が行われる。
【0014】
一方、室内の暖房運転中で室内熱交換器(41)が凝縮器になっている場合、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(41)及び再生用熱交換器(51)で凝縮した後に合流し、排熱回収用熱交換器(21)で蒸発して圧縮機構(61)に戻る。また、冷房運転中で室内熱交換器(41)が蒸発器になっている場合は、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、再生用熱交換器(51)で凝縮した後、排熱回収用熱交換器(21)と室内熱交換器(41)とで蒸発して、圧縮機構(61)に吸入される。
【0015】
したがって、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を、暖房運転時と冷房運転時のいずれでもデシカント空調の吸着素子(53,54) を再生するのに利用できるとともに、特に暖房運転時には室内空気を加熱するのにも利用できる。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備えるとともに、該冷媒回路(70)が、食品の保温に用いられる保温庫(30)に設けられた保温用熱交換器(31)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、少なくとも、保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴としている。
【0017】
なお、上記冷媒回路を、これらの熱交換器以外にも凝縮器または蒸発器になる熱交換器を有するものとして構成してもよいことや、凝縮器になる熱交換器が複数ある場合に一部を過冷却器にしてもよいことは、請求項1の発明と同様である。
【0018】
また、この構成においても、空調は暖房運転のみ、あるいは冷房運転のみが可能なシステムであってもよいが、請求項4に記載の発明のように、室内熱交換器(41)が蒸発器になって室内を冷却する冷房運転と、該室内熱交換器(41)が凝縮器になって室内を加温する暖房運転とを切り換えて行うことが可能なシステムにすることができる。
【0019】
上記請求項2の発明では、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、保温用熱交換器(31)において保温庫(30)の庫内空気と熱交換し、凝縮する。凝縮した冷媒は、膨張行程を経た後に排熱回収用熱交換器(21)へ流れて蒸発し、圧縮機構(61)に吸入される。
【0020】
一方、室内の暖房運転中で室内熱交換器(41)が凝縮器になっている場合、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(41)及び保温用熱交換器(31)で凝縮した後に合流し、排熱回収用熱交換器(21)で蒸発して圧縮機構(61)に戻る。また、冷房運転中で室内熱交換器(41)が蒸発器になっている場合は、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、保温用熱交換器(31)で凝縮した後、排熱回収用熱交換器(21)と室内熱交換器(41)とで蒸発して、圧縮機構(61)に吸入される。
【0021】
したがって、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を、暖房運転時と冷房運転時のいずれでも保温庫(30)の庫内空気を加熱するのに利用できるとともに、特に暖房時には室内空気を加熱するのにも利用できる。
【0022】
また、請求項3に記載の発明は、圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備えるとともに、該冷媒回路(70)が、デシカント空調に用いられる吸着素子(53,54) を再生する再生用熱交換器(51)と、食品の保温に用いられる保温庫に設けられた保温用熱交換器(31)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、少なくとも、再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴としている。
【0023】
なお、上記冷媒回路を、これらの熱交換器以外にも凝縮器または蒸発器になる熱交換器を有するものとして構成してもよいことや、凝縮器になる熱交換器が複数ある場合に一部を過冷却器にしてもよいことは、請求項1,2の発明と同様である。
【0024】
また、この構成においても、空調は暖房運転のみ、あるいは冷房運転のみが可能なシステムであってもよいが、請求項4に記載の発明のように、室内熱交換器(41)が蒸発器になって室内を冷却する冷房運転と、該室内熱交換器(41)が凝縮器になって室内を加温する暖房運転とを切り換えて行うことが可能なシステムにすることができる。
【0025】
上記請求項3の発明では、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、一部が再生用熱交換器(51)において吸着素子(53,54) の再生用空気と熱交換し、残りが保温用熱交換器(31)において保温庫(30)の庫内空気と熱交換し、それぞれ凝縮する。凝縮した冷媒は、膨張行程を経た後に排熱回収用熱交換器(21)へ流れて蒸発し、圧縮機構(61)に吸入される。
【0026】
一方、室内の暖房運転中で室内熱交換器(41)が凝縮器になっている場合、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(41)、再生用熱交換器(51)、及び保温用熱交換器(31)で凝縮した後に合流し、排熱回収用熱交換器(21)で蒸発して圧縮機構(61)に戻る。また、冷房運転中で室内熱交換器(41)が蒸発器になっている場合は、圧縮機構(61)から吐出された冷媒は、再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)で凝縮した後、排熱回収用熱交換器(21)と室内熱交換器(41)とで蒸発して、圧縮機構(61)に吸入される。
【0027】
したがって、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を、暖房運転時と冷房運転時のいずれでも、デシカント空調における吸着素子(53,54) の再生と、保温庫(30)における庫内空気の加熱とに利用できるとともに、特に暖房時には室内空気を加熱するのにも利用できる。
【0028】
請求項4に記載の発明は、上述したように、請求項1から3の発明に係る厨房用排熱回収システムを、室内熱交換器(41)が蒸発器になって室内を冷却する冷房運転と、該室内熱交換器(41)が凝縮器になって室内を加温する暖房運転とを切り換えて行うことが可能なシステムにしたものであり、請求項5から請求項7の発明は、それを具体的に特定したものである。
【0029】
まず、請求項5に記載の発明は、請求項1の厨房用排熱回収システムにおいて、冷媒回路(70)が、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、第1系統側回路(71)が、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成されるとともに、第2系統側回路(72)が、少なくとも再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴としている。
【0030】
つまり、この発明は、空調用の第1系統と排熱回収用の第2系統とを設けた冷媒回路において、再生用熱交換器(51)を常に凝縮器に、排熱回収用熱交換器(21)を常に蒸発器にする一方、室内熱交換器(41)を凝縮器と蒸発器に切り換えて運転するようにしたものである。
【0031】
また、請求項6に記載の発明は、請求項2の厨房用排熱回収システムにおいて、
冷媒回路(70)が、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、第1系統側回路(71)が、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成されるとともに、第2系統側回路(72)が、少なくとも保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴としている。
【0032】
つまり、この発明は、空調用の第1系統と排熱回収用の第2系統とを設けた冷媒回路において、保温用熱交換器(31)を常に凝縮器に、排熱回収用熱交換器(21)を常に蒸発器にする一方、室内熱交換器(41)を凝縮器と蒸発器に切り換えて運転するようにしたものである。
【0033】
さらに、請求項7に記載の発明は、請求項3の厨房用排熱回収システムにおいて、冷媒回路(70)が、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、第1系統側回路(71)が、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成されるとともに、第2系統側回路(72)が、少なくとも再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴としている。
【0034】
つまり、この発明は、空調用の第1系統と排熱回収用の第2系統とを設けた冷媒回路において、再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)を常に凝縮器に、排熱回収用熱交換器(21)を常に蒸発器にする一方、室内熱交換器(41)を凝縮器と蒸発器に切り換えて運転するようにしたものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0036】
(システムの構成)
図1は、この実施形態に係る厨房用排熱回収システム(1) を適用した店舗(2) の概略構成図である。このシステム(1) が適用される店舗(2) は、例えば、持ち帰り弁当の販売店、あるいはファミリーレストランやファーストフード店など、調理食品を扱う店舗である。
【0037】
この店舗(2) の厨房(3) には、コンロ等の調理機器(10)と、調理に伴って発生する高温の空気を室外に排出する排気設備(20)が設けられている。また、この店舗(2) の店内(4) には、調理済みの食品を保温しておくための保温庫(30)が設けられていて、客が店内(4) で温かい食品を選択することができるようになっている。上記厨房(3) と店内(4) とはカウンター(5) で仕切られている。このカウンター(5) は、例えば、販売員から客へ食品の受け渡しをしたり食器を置いたりするのに用いられる。
【0038】
店舗(2) の天井には、天井埋め込み型の空気調和装置の室内ユニット(40)が複数台設置されている。また、店舗(2) の天井には、デシカント空調機(50)も設置されている。デシカント空調機(50)は、空気の湿度を操作して室内に供給することによって空調を行うもので、このシステム(1) では室内ユニット(40)による空調の補助的な役割を果たしている。
【0039】
店舗(2) の屋外には室外ユニット(60)が設置されている。そして、上記排気設備(20)、保温庫(30)、室内ユニット(40)、及びデシカント空調機(50)には、それぞれ熱交換器(21,31,41,51) が内蔵され、室外ユニット(60)には圧縮機構(61)(図2参照)及び室外熱交換器(62)が内蔵されている。室内側の各機器(20,30,40,50) の熱交換器(21,31,41,51) は、室外ユニット(60)の圧縮機構(61)及び室外熱交換器(62)と接続され、図2,図3に示すように冷媒が循環する冷媒回路(70)を構成している。
【0040】
上記排気設備(20)は、調理機器(10)の上方に設置された排気フード(22)と、排気フード(22)に導入される高温の空気を室外に導く排気ダクト(23)と、排気ダクト(23)内の高温の空気を室外に排出する排気ファン(24)とから構成されている。排気フード(22)内には、排気が有する排熱を回収するための排熱回収用熱交換器(21)が設けられている。
【0041】
保温庫(30)は、庫内が棚状になっていて、調理済みの食品を加温しながら保存するように構成されている。そして、該保温庫(30)には、庫内空気を加熱する保温用熱交換器(31)が、庫内空間に隣接する状態で配設されている。また、保温庫(30)には、庫内空気を保温用熱交換器(31)を通して循環させる庫内ファン(32)が設けられている。
【0042】
上記室内ユニット(40)には、室内空気を加熱または冷却するための室内熱交換器(41)が設けられている。また、室内ユニット(40)には、ケーシング(42)に吸い込んだ室内空気を室内熱交換器(41)に通風させてから室内に吹き出す室内ファン(43)が設けられている。
【0043】
デシカント空調機(50)は、ケーシング(52)内に、吸着剤を含有する2つの吸着素子(53,54) を有している。このデシカント空調機(50)は、一方の吸着素子(53,54) で吸着用の空気の水分を吸着しながら他方の吸着素子(54,53) を再生用の空気で再生する状態と、一方の吸着素子(53,54) を再生用空気で再生しながら他方の吸着素子(54,53) で吸着用空気の水分を吸着する状態とを交互に切り換えて運転を行い、水分を奪った除湿空気または水分を与えた加湿空気を室内へ連続して供給することができるように構成されている。このデシカント空調機(50)には、吸着素子(53,54)の再生用空気を加熱するために、再生用熱交換器(51)が設けられている。また、デシカント空調機(50)のケーシング(52)内には、吸着用空気を送風する吸着空気用ファン(図示せず)と、再生用空気を送風する再生空気用ファン(55)(図2参照)とが設けられている。
【0044】
(冷媒回路の構成)
次に、このシステムの冷媒回路(70)について、図2及び図3を参照して説明する。
【0045】
この冷媒回路(70)は、空調用の第1系統側回路(71)と、排熱回収用の第2系統側回路(72)とを備えている。第1系統側回路(71)は冷媒の循環方向が冷房サイクルと暖房サイクルとに切り換え可能に構成され、第2系統側回路(72)は冷媒の循環方向が一定に構成されている。
【0046】
この冷媒回路(70)では、第1圧縮機(61a) と第2圧縮機(61b) と第3圧縮機(61c) が並列に接続され、上記圧縮機構(61)が構成されている。この圧縮機構(61)は、電動機がインバータ制御されて容量が段階的又は連続的に可変となるインバータ圧縮機や、電動機が常に一定速で回転するノンインバータ圧縮機を適宜組み合わせて構成することができる。
【0047】
上記第1圧縮機(61a) 、第2圧縮機(61b) 及び第3圧縮機(61c) の各吐出管(81a,81b,81c) は、合流して第1高圧ガス管(82a) 及び第2高圧ガス管(82b) に接続されている。つまり、並列になった3本の吐出管(81a,81b,81c) が、同じく並列になった2本の高圧ガス管(82a,82b) に接続されている。
【0048】
第1高圧ガス管(82a) は、第1四路切換弁(73)の第1ポート(P1)に接続されている。第1四路切換弁(73)の第2ポート(P2)には、室外ガス管(83)によって上記室外熱交換器(62)のガス側端部が接続されている。また、室外熱交換器(62)の液側端部には、並列に接続された再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)を介して液管(84)の一端が接続されている。この液管(84)の途中にはレシーバ(76)が設けられ、液管(84)の他端は第1連絡液管(85a) 及び第2連絡液管(85b) に接続されている。
【0049】
なお、上記室外熱交換器(62)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源ファンである室外ファン(63)が近接して配置されている。
【0050】
また、上記再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)は、室外熱交換器(62)と同様にクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を用いてもよいし、その他の形式の熱交換器を用いてもよい。保温用熱交換器(31)の近傍には庫内ファン(32)が配置され、再生用熱交換器(51)の近傍には吸着素子(53,54) に通風させる再生空気用ファン(55)が配置されている。
【0051】
上記第1四路切換弁(73)の第3ポート(P3)には、連絡ガス管(86)が接続されている。また、上記第1四路切換弁(73)の第4ポート(P4)は、接続管(87)によって第2四路切換弁(74)の第3ポート(P3)に接続されている。第2四路切換弁(74)の第1ポート(P1)には、上記第2高圧ガス管(82b) が接続されている。第2四路切換弁(74)の第2ポート(P2)は、閉塞された閉鎖ポートに構成されている。また、第2四路切換弁(74)の第4ポート(P4)は、第1系統側回路(71)の低圧ガス管(86a) が接続されている。以上の構成において、第2四路切換弁(74)は三路切換弁で代用してもよい。
【0052】
上記第1四路切換弁(73)及び第2四路切換弁(74)は、それぞれ、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが連通する第1状態(図の実線参照)と、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し、且つ第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第2状態(図の破線参照)とに切り換わるように構成されている。
【0053】
上記第1圧縮機(61a) の吸入管(87a) は、第2系統側回路(72)の低圧ガス管(86b) に接続されている。この吸入管(87a) は、分岐管(88a) を介して第3四路切換弁(75)の第1ポート(P1)に接続されている。第3四路切換弁(75)の第2ポート(P2)には第2圧縮機(61b) の吸入管(87b) が接続されている。第3圧縮機(61c) の吸入管(87c) は上記第1系統側回路(71)の低圧ガス管(86a) に接続される一方、分岐管(88b) を介して第3四路切換弁(75)の第3ポート(P3)に接続されている。第1圧縮機(61a) 及び第3圧縮機(61c) の吸入管(87a,87c) の分岐管(88a,88b) には、低圧ガス管(86a,86b) から第3四路切換弁(75)に向かう冷媒の流れのみを許容し、その逆流を禁止する逆止弁(CV1,CV2) が設けられている。さらに、第3四路切換弁(75)の第4ポート(P4)は、閉塞された閉鎖ポートに構成されている。したがって、この第3四路切換弁(75)の代わりに三路切換弁を用いてもよい。
【0054】
上記第3四路切換弁(75)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し、第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する第1の状態(図の実線参照)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)が連通し、第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通する第2の状態(図の破線参照)とに切り換え可能に構成されている。
【0055】
上記液管(84)は、逆止弁(CV3) の設けられた第1分岐液管(89a) を介して上記第1連絡液管(85a) に接続されている。該第1連絡液管(85a) は膨張機構である室内膨張弁(EV1) を介して室内熱交換器(41)の液側端部に接続されている。また、室内熱交換器(41)のガス側端部には、上記連絡ガス管(86)が接続されている。
【0056】
一方、液管(84)から分岐した第2連絡液管(85b) は、膨張機構である排熱回収側膨張弁(EV2) を介して排熱回収用熱交換器(21)の液側端部に接続されている。この排熱回収用熱交換器(21)のガス側端部には、第2系統側回路(72)の低圧ガス管(86b) が接続されている。
【0057】
また、上記第1分岐液管(89a) における逆止弁(CV3) の下流側とレシーバ(76)の上端部とは、第2分岐液管(89b) によって接続されている。この第2分岐液管(89b) には、レシーバ(76)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(CV4) が設けられている。
【0058】
−運転動作−
次に、この排熱回収システム(1) における冷媒回路上(70)での冷媒の流れを説明する。
【0059】
(冷房運転)
まず、夏期に行う冷房運転時の動作について説明する。この冷房運転時は、第1四路切換弁(73),第2四路切換弁(74),及び第3四路切換弁(75)が、それぞれ第1状態に設定される。また、室内膨張弁(EV1) 及び排熱回収側膨張弁(EV2) は、それぞれ所定開度に制御される。
【0060】
この状態で3台の圧縮機(61a,61b,61c) がすべて運転されるとすると、各圧縮機(61a,61b,61c) から吐出されたガス冷媒は合流し、第1四路切換弁(73)を通って室外ガス管(83)を流れ、室外熱交換器(62)へ流入する。ガス冷媒は、この室外熱交換器(62)で一部が凝縮した後に分岐して、保温用熱交換器(31)及び再生用熱交換器(51)へ流入する。冷媒は、保温用熱交換器(31)及び再生用熱交換器(51)でさらに凝縮して液化し、レシーバ(76)へ流入する。
【0061】
液冷媒は、レシーバ(76)から流出した後、分岐して第1連絡液管(85a) 及び第2連絡液管(85b) を流れる。第1連絡液管(85a) を流れる液冷媒は室内膨張弁(EV1) で膨張し、さらに室内熱交換器(41)で室内空気との熱交換により蒸発した後、第1四路切換弁(73)及び第2四路切換弁(74)を通って第3圧縮機(61c) に吸入される。一方、第2連絡液管(85b) を流れる液管は排熱回収側膨張弁(EV2) で膨張した後、排熱回収用熱交換器(21)で排気との熱交換により蒸発して第1圧縮機(61a) 及び第2圧縮機(61b) に吸入される。
【0062】
なお、この冷房運転時は、冷房負荷に応じて第3四路切換弁(75)を第2状態に切り換えてもよく、そうすると室内熱交換器(41)からのガス冷媒が第2圧縮機(61b) と第3圧縮機(61c) に吸入され、排熱回収用熱交換器(21)からのガス冷媒が第1圧縮機(61a) に吸入される状態となる。また、第2圧縮機(61b) は停止させることも可能である。
【0063】
冷媒が冷房運転時に以上のようにして冷媒回路(70)内を循環することで、室内空気から回収した熱と厨房の排気から回収した熱により、再生用熱交換器(51)による吸着素子(53,54) の加熱と、保温用熱交換器(31)による食品の保温とを行うことができる。
【0064】
なお、上記運転時には、例えば室外熱交換器(62)において、冷媒回路(70)における蒸発熱量と凝縮熱量のバランスをとるように室外ファン(63)の起動/停止及び風量調整を行うとよい。また、それだけでは凝縮熱量や蒸発熱量の調整が不十分であるような場合を想定して、図示していないが蒸発器あるいは凝縮器となる補助熱交換器を冷媒回路上に設けてもよい。
【0065】
(暖房運転)
次に、冬季に行う暖房運転時の動作について説明する。この暖房運転時は、第1四路切換弁(73),及び第2四路切換弁(74)がそれぞれ第2状態に設定され、第3四路切換弁(75)は第1状態に設定される。また、室内膨張弁(EV1) は全開に設定され、排熱回収側膨張弁(EV2) は所定開度に制御される。なお、暖房運転時には第3圧縮機(61c) は停止状態となる。
【0066】
以上の設定で、第1圧縮機(61a) 及び第2圧縮機(61b) から吐出された冷媒は、一部が第1高圧ガス管(82a) を流れ、残りが第2高圧ガス管(82b) を流れる。第1高圧ガス管(82a) を流れる冷媒は、第1四路切換弁(73)を通過して室内熱交換器(41)で凝縮し、第1連絡液管(85a) から第2分岐液管(89b) を通ってレシーバ(76)へ流入する。また、第2高圧ガス管(82b) を流れる冷媒は、第2四路切換弁(74)及び第1四路切換弁(73)を通過して室外ガス管(83)を流れ、室外熱交換器(62)、保温用熱交換器(31)、及び再生用熱交換器(51)で凝縮し、レシーバ(76)へ流入する。この暖房運転時も、室外ファン(63)の動作を制御して室外熱交換器(62)における凝縮熱量を調節したり、図示しない補助熱交換器を設けておくことで、冷媒回路(70)における凝縮熱量と蒸発熱量のバランスをとるようにしておくとよい。
【0067】
上記レシーバ(76)で合流した液冷媒は、第2連絡液管(85b) を流れ、排熱回収側膨張弁(EV2) で膨張した後に排熱回収用熱交換器(21)に流入する。排熱回収用熱交換器(21)において、冷媒は排気との熱交換により加熱されて蒸発し、ガス冷媒となる。このガス冷媒は、第2系統側回路(72)の低圧ガス管(86b) を流れ、一部が第1圧縮機(61a) に吸入されるとともに残りが第3四路切換弁(75)を介して第2圧縮機(61b) に吸入される。
【0068】
なお、この暖房運転時は、第3四路切換弁(75)を第2状態に切り換えるとともに第2圧縮機(61b) を停止して、第1圧縮機(61a) のみで運転を行うことも可能である。
【0069】
暖房運転時には、冷媒が以上のようにして循環することにより、厨房での調理によって発生した排気が有する排熱を回収しながら、室内の暖房と、再生用熱交換器(51)による吸着素子の加熱と、保温用熱交換器(31)による食品の保温とを行うことができる。
【0070】
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、厨房の排熱を利用して、デシカント空調機(50)における吸着素子(53,54) の再生と、保温庫(30)における食品の保温とを行うことができるので、デシカント空調機(50)や保温庫(30)に従来は設けられている電気ヒータを不要にしたり、該電気ヒータを設ける場合であってもその加熱容量を抑えることができる。したがって、システム(1) の省エネ化を図ることができる。
【0071】
また、特に夏期にはデシカント空調機(50)を用いて室内を除湿することで空調負荷を低減することができるため、冷房運転の省エネ化が可能となる。また、冬季には排熱を室内熱交換器(42)による室内空気の加熱に利用でき、しかもデシカント空調機(50)で加湿された暖かい空気を室内に供給することもできるため、暖房運転の省エネ化が可能となる。
【0072】
そして、本実施形態によれば、デシカント空調に用いる吸着素子(53,54) の再生及び保温庫(30)の加熱と、室内の空調とを、厨房排気の排熱を有効に利用した一つのシステムで行えるため、全体のシステム構成が複雑になるのを防止できる。
【0073】
−実施形態の変形例−
上記実施形態では、冷媒回路(70)において室外熱交換器(62)の下流側に保温用熱交換器(31)と再生用熱交換器(51)を並列に接続した構成にしているが、図4に示すように、逆に室外熱交換器(62)を保温用熱交換器(31)と再生用熱交換器(51)の下流側に接続してもよい。こうすると、保温用熱交換器(31)と再生用熱交換器(51)における加熱量を優先し、余った分を室外熱交換器(62)で凝縮させることが可能になるため、システムの運転制御を比較的容易に行うことが可能になる。
【0074】
また、上記実施形態では、3台の圧縮機(61a,61b,61c) からなる圧縮機構(61)を用いたシステムについて説明したが、この圧縮機構(61)を始め、各機器や冷媒回路の具体構成は適宜変更してもよい。
【0075】
さらに、上記実施形態では、厨房の排熱をデシカント空調機(50)における吸着素子(53,54) の再生と保温庫(30)における食品の加熱の両方に利用し、かつ空調を行うシステムについて説明したが、本発明のシステムは、デシカント空調機(50)における吸着素子(53,54) の再生と保温庫(30)における食品の加熱の一方と空調とを行うシステムにしてもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を、デシカント空調の吸着素子(53,54) を再生するのに利用できるため、夏期はデシカント空調機(50)による除湿を行って室内熱交換器(42)の冷房負荷を低減できることとなり、冷房運転の省エネ化が可能となる。また、冬季は排熱を室内の空調に利用でき、しかもデシカント空調機(50)で加湿された暖かい空気を室内に供給することもできるので、室内熱交換器(42)の暖房負荷を低減し、暖房運転の省エネ化を図ることができる。
【0077】
また、請求項2に記載の発明によれば、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を保温庫(30)の庫内空気を加熱するのに利用できるとともに、該排熱を暖房時には室内空気を加熱するのにも利用できるため、請求項1の発明と同様に省エネ化を図ることが可能となる。
【0078】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、排熱回収用熱交換器(21)で回収した排熱を、デシカント空調機(50)における吸着素子(53,54) の再生と、保温庫における庫内空気の加熱とに利用できるため、請求項1,2の発明の効果を同時に奏することができる。
【0079】
そして、請求項1から請求項3の発明によれば、デシカント空調に用いる吸着素子(53,54) の再生や保温庫(30)の加熱と、室内の空調とを、厨房排気の排熱を有効に利用した一つのシステムで行えるため、全体のシステム構成が複雑になるのを防止できる。
【0080】
また、請求項4から請求項7に記載の発明によれば、冷暖房が可能なシステムにおいて、特に暖房時には厨房の排熱を利用して室内を暖房できるため、暖房運転時の省エネ化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る厨房用排熱回収システムを適用した店舗の概略構成図である。
【図2】図1の排熱回収システムの冷媒回路図であり、冷房運転状態を示している。
【図3】図1の排熱回収システムの冷媒回路図であり、暖房運転状態を示している。
【図4】実施形態の変形例に係る排熱回収システムの冷媒回路図である。
【符号の説明】
(1)   厨房用排熱回収システム
(2)   店舗
(3)   厨房
(4)   店内
(10)  厨房機器
(20)  排気設備
(21)  排熱回収用熱交換器
(30)  保温庫
(31)  保温用熱交換器
(40)  室内ユニット
(41)  室内熱交換器
(50)  デシカント空調機
(51)  再生用熱交換器
(53,54) 吸着素子
(60)  室外ユニット
(61)  圧縮機構
(62)  室外熱交換器
(70)  冷媒回路
(EV1)  室内膨張弁(膨張機構)
(EV2)  排熱回収側膨張弁(膨張機構)

Claims (7)

  1. 厨房において発生する排気の排熱を回収する厨房用排熱回収システムであって、
    圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備え、
    該冷媒回路(70)は、デシカント空調に用いられる吸着素子(53,54) を再生する再生用熱交換器(51)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、
    少なくとも、再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴とする厨房用排熱回収システム。
  2. 厨房において発生する排気の排熱を回収する厨房用排熱回収システムであって、
    圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備え、
    該冷媒回路(70)は、食品の保温に用いられる保温庫(30)に設けられた保温用熱交換器(31)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、
    少なくとも、保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴とする厨房用排熱回収システム。
  3. 厨房において発生する排気の排熱を回収する厨房用排熱回収システムであって、
    圧縮機構(61)と凝縮器(62,31,51)(62,31,51,41) と膨張機構(EV1,EV2) と蒸発器(21,41)(21) とが順に接続された冷媒回路(70)を備え、
    該冷媒回路(70)は、デシカント空調に用いられる吸着素子(53,54) を再生する再生用熱交換器(51)と、食品の保温に用いられる保温庫に設けられた保温用熱交換器(31)と、厨房からの排気経路中に設けられた排熱回収用熱交換器(21)と、室内に配置されて冷媒と室内空気とが熱交換を行う室内熱交換器(41)とを備え、
    少なくとも、再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転が可能に構成されていることを特徴とする厨房用排熱回収システム。
  4. 冷媒回路(70)は、室内熱交換器(41)が蒸発器になって室内を冷却する冷房運転と、該室内熱交換器(41)が凝縮器になって室内を加温する暖房運転とを切り換え可能に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1記載の厨房用排熱回収システム。
  5. 冷媒回路(70)は、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、
    第1系統側回路(71)は、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成され、
    第2系統側回路(72)は、少なくとも再生用熱交換器(51)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の厨房用排熱回収システム。
  6. 冷媒回路(70)は、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、
    第1系統側回路(71)は、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成され、
    第2系統側回路(72)は、少なくとも保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴とする請求項2記載の厨房用排熱回収システム。
  7. 冷媒回路(70)は、冷媒の循環方向が可逆に構成された第1系統側回路(71)と、冷媒の循環方向が固定された第2系統側回路(72)とを備え、
    第1系統側回路(71)は、少なくとも室内熱交換器(41)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる暖房サイクルと、少なくとも再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、室内熱交換器(41)が蒸発器となる冷房サイクルとを切り換えて行うように構成され、
    第2系統側回路(72)は、少なくとも再生用熱交換器(51)及び保温用熱交換器(31)が凝縮器となり、排熱回収用熱交換器(21)が蒸発器となる運転を行うように構成されていることを特徴とする請求項3記載の厨房用排熱回収システム。
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