JP2004068745A - 高温用ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、チャンバ内での高温水と低温水との境界部近傍における温度揺らぎ現象の発生を抑制することが可能な、温度揺らぎ防止構造を有する高温用ポンプを提供する。
【解決手段】高温水を昇圧するインペラを設けたウエアリング1と、ウエアリング1を回転駆動する主軸2と、ウエアリング1の上側に取り付けられ、これと連動して回転する裏羽根3とを有し、裏羽根3の上方にチャンバ4を形成するケーシング5を備えて成り、ケーシング5と主軸2との隙間を下方に流れる封水と前記高温水の一部とがチャンバ4内で混合する構成において、ウエアリング1と裏羽根3との隙間に、ケーシング5の内壁面より延びる仕切りリング6を設けた構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】高温水を昇圧するインペラを設けたウエアリング1と、ウエアリング1を回転駆動する主軸2と、ウエアリング1の上側に取り付けられ、これと連動して回転する裏羽根3とを有し、裏羽根3の上方にチャンバ4を形成するケーシング5を備えて成り、ケーシング5と主軸2との隙間を下方に流れる封水と前記高温水の一部とがチャンバ4内で混合する構成において、ウエアリング1と裏羽根3との隙間に、ケーシング5の内壁面より延びる仕切りリング6を設けた構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャンバ内に温度揺らぎ防止構造を適用した、各種高温用ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高温水を扱うポンプ、例えば加圧水型原子炉には、原子炉で発生した熱エネルギーを蒸気発生器へと導くために、一次冷却材を強制循環させる一次冷却材ポンプ、沸騰水型原子炉では同様に原子炉で発生した熱エネルギーを循環させる再循環ポンプが設けられている。図5は、このような従来の高温用ポンプ(一次冷却材ポンプ)の一部分を模式的に示す縦断面図である。この高温用ポンプは、同図に示すように、ウエアリング1と、これを回転駆動する主軸2、及びウエアリング1上側に取り付けられた裏羽根3を備えている。
【0003】
そして、主軸2の回転により、ウエアリング1及び裏羽根3が回転駆動される。また、ウエアリング1下側には、高温用ポンプ内に流入した高温水を昇圧する図示しないインペラが設けられている。さらに、裏羽根3の上方には、ケーシング5によりチャンバ4が形成されている。なお、裏羽根3はウエアリング1により主軸2に加わるスラスト荷重を軽減する働きをするものである。
【0004】
さて、高温用ポンプの下側より流入した温度約290℃の高温水である一次冷却材は、上記インペラにより昇圧され、圧力157kgf/cm2(約15.4MPa)程度で、高温用ポンプの側面に形成された図示しない吐出ノズルから吐出される。そして、高温水の一部は、ウエアリング1の外周に形成されたラビリンス1aとケーシング5との隙間から、チャンバ4内へと流入する。
【0005】
一方、高温水の密閉と主軸2の冷却のために、約50℃の低温水(封水)が矢印aで示すように、ケーシング5上部中央付近に形成されたラビリンス5aと主軸2との隙間を流下し、ここからチャンバ4内へと流入する。また、上述した一次冷却材の一部は、このチャンバ4内において矢印bで示すように、高温水(再循環水)として上記封水と混合される。このとき、高温水より若干圧力の高いこの封水(低温水)によって、高温水のラビリンス5a上部へのリークを防止している。
【0006】
このチャンバ4内に流入し合流した封水(低温水)と高温水の混合流体は、主軸2の回転による遠心力の作用により、裏羽根3の外径方向に流れる。その後、裏羽根3とウエアリング1との間を流れて、ウエアリング3の中心付近に開けられたバランスホール1bに流入し、このバランスホール1bからウエアリング1の下部に排出されて、高温用ポンプの下側より流入した一次冷却材に戻るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような高温用ポンプの構成では、チャンバ4に流入した低温の封水と高温水が、それぞれ矢印a,bで示したように混合され、ラビリンス5a及び主軸2付近で熱境界層を形成し、更にチャンバ4の径方向に旋回流となって流れる。このため、チャンバ4内に周期的な温度揺らぎ現象が発生し、これによりラビリンス5aや主軸2、或いは裏羽根3等に熱疲労を与え、さらには熱疲労割れが生じて、高温用ポンプの信頼性を著しく低下させる恐れがある。
【0008】
このような温度揺らぎの防止対策として、ヒーターを用いて低温水(封水)の温度を高くし、チャンバ内の高温水との温度差を小さくするものがあるが、これは構造が複雑であって製造コストも高く、また既設機器への設置も困難である。本発明は、以上のような問題点に鑑み、簡単な構成で、チャンバ内での高温水と低温水との境界部近傍における温度揺らぎ現象の発生を抑制することが可能な、温度揺らぎ防止構造を有する高温用ポンプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、高温水を昇圧するインペラを設けたウエアリングと、そのウエアリングを回転駆動する主軸と、前記ウエアリングの上側に取り付けられ、このウエアリングと連動して回転する裏羽根とを有し、その裏羽根の上方にチャンバを形成するケーシングを備えて成り、そのケーシングと前記主軸との隙間を下方に流れる封水と前記高温水の一部とが前記チャンバ内で混合する高温用ポンプにおいて、前記ウエアリングと前記裏羽根との隙間に、前記ケーシングの内壁面より延びる仕切りリングを設けたことを特徴とする。
【0010】
また、前記裏羽根の外周面に相対して前記仕切りリングの内周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。或いは、前記仕切りリングの内周面に相対して前記裏羽根の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。
【0011】
或いは、前記裏羽根の外周部より上方に延びる衝突板を設け、前記仕切りリングの内周面に相対してその衝突板の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。そして、前記仕切りリングの内周面より内方に延びるリングを設け、そのリングの下面が前記衝突板の上端面と相対するように配置したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図においては、前記従来例と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設けた構成としている。
【0013】
仕切りリング6は、チャンバ4を構成しているケーシング5の内壁面より延びた構造となっている。本例ではケーシング5の天井面より垂下している。この仕切りリング6により、チャンバ4内への高温水(再循環水)の流入が抑制される。具体的には、まず、上記従来例と同様にして、矢印Aで示すように、低温水(封水)がケーシング5に形成されたラビリンス5aと主軸2との隙間を流下し、ここからチャンバ4内へと流入する。
【0014】
これに対して、上記一次冷却材の一部は、高温水(再循環水)として、ウエアリング1の外周に形成されたラビリンス1aとケーシング5との隙間から、チャンバ4内へと流入しようとするが、ここでは仕切りリング6に阻まれる。そして、矢印Bで示すように、仕切りリング6の下側を通過した後、主として直接に裏羽根3とウエアリング1との間を流れて、ウエアリング3の中心付近に開けられたバランスホール1bに流入し、このバランスホール1bからウエアリング1の下部に排出される。
【0015】
これにより、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が抑制されるので、チャンバ4内の流体温度は低下し、ラビリンス5a及び主軸2付近でのチャンバ4内流体と封水との温度差が小さくなる。従って、温度揺らぎの発生を抑制することができるので、熱疲労割れを防止することが可能となる。なお、本実施形態ではさらに、裏羽根3の外周面に相対して、仕切りリング6の内周面下端にラビリンス6aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0016】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設け、さらに、仕切りリング6の内周面下端に相対して、裏羽根3の外周面にラビリンス3aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0017】
図3は、本発明の第3の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設け、さらに、裏羽根3の外周部より上方に延びるリング状の衝突板7を設けて、仕切りリング6の内周面下端に相対して、衝突板7の外周面にラビリンス7aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が更に通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0018】
図4は、本発明の第4の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、上記第3の実施形態の構成に加えて、仕切りリング6の内周面より内方に延びるリング8を設けている。そして、その下面が衝突板7の上端面と相対するように配置している。このようなリング8と衝突板7との隙間の抵抗により、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が更に通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成で、チャンバ内での高温水と低温水との境界部近傍における温度揺らぎ現象の発生を抑制することが可能な、温度揺らぎ防止構造を有する高温用ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図5】従来の高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ウエアリング
2 主軸
3 裏羽根
4 チャンバ
5 ケーシング
6 仕切りリング
7 衝突板
8 リング
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャンバ内に温度揺らぎ防止構造を適用した、各種高温用ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高温水を扱うポンプ、例えば加圧水型原子炉には、原子炉で発生した熱エネルギーを蒸気発生器へと導くために、一次冷却材を強制循環させる一次冷却材ポンプ、沸騰水型原子炉では同様に原子炉で発生した熱エネルギーを循環させる再循環ポンプが設けられている。図5は、このような従来の高温用ポンプ(一次冷却材ポンプ)の一部分を模式的に示す縦断面図である。この高温用ポンプは、同図に示すように、ウエアリング1と、これを回転駆動する主軸2、及びウエアリング1上側に取り付けられた裏羽根3を備えている。
【0003】
そして、主軸2の回転により、ウエアリング1及び裏羽根3が回転駆動される。また、ウエアリング1下側には、高温用ポンプ内に流入した高温水を昇圧する図示しないインペラが設けられている。さらに、裏羽根3の上方には、ケーシング5によりチャンバ4が形成されている。なお、裏羽根3はウエアリング1により主軸2に加わるスラスト荷重を軽減する働きをするものである。
【0004】
さて、高温用ポンプの下側より流入した温度約290℃の高温水である一次冷却材は、上記インペラにより昇圧され、圧力157kgf/cm2(約15.4MPa)程度で、高温用ポンプの側面に形成された図示しない吐出ノズルから吐出される。そして、高温水の一部は、ウエアリング1の外周に形成されたラビリンス1aとケーシング5との隙間から、チャンバ4内へと流入する。
【0005】
一方、高温水の密閉と主軸2の冷却のために、約50℃の低温水(封水)が矢印aで示すように、ケーシング5上部中央付近に形成されたラビリンス5aと主軸2との隙間を流下し、ここからチャンバ4内へと流入する。また、上述した一次冷却材の一部は、このチャンバ4内において矢印bで示すように、高温水(再循環水)として上記封水と混合される。このとき、高温水より若干圧力の高いこの封水(低温水)によって、高温水のラビリンス5a上部へのリークを防止している。
【0006】
このチャンバ4内に流入し合流した封水(低温水)と高温水の混合流体は、主軸2の回転による遠心力の作用により、裏羽根3の外径方向に流れる。その後、裏羽根3とウエアリング1との間を流れて、ウエアリング3の中心付近に開けられたバランスホール1bに流入し、このバランスホール1bからウエアリング1の下部に排出されて、高温用ポンプの下側より流入した一次冷却材に戻るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような高温用ポンプの構成では、チャンバ4に流入した低温の封水と高温水が、それぞれ矢印a,bで示したように混合され、ラビリンス5a及び主軸2付近で熱境界層を形成し、更にチャンバ4の径方向に旋回流となって流れる。このため、チャンバ4内に周期的な温度揺らぎ現象が発生し、これによりラビリンス5aや主軸2、或いは裏羽根3等に熱疲労を与え、さらには熱疲労割れが生じて、高温用ポンプの信頼性を著しく低下させる恐れがある。
【0008】
このような温度揺らぎの防止対策として、ヒーターを用いて低温水(封水)の温度を高くし、チャンバ内の高温水との温度差を小さくするものがあるが、これは構造が複雑であって製造コストも高く、また既設機器への設置も困難である。本発明は、以上のような問題点に鑑み、簡単な構成で、チャンバ内での高温水と低温水との境界部近傍における温度揺らぎ現象の発生を抑制することが可能な、温度揺らぎ防止構造を有する高温用ポンプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、高温水を昇圧するインペラを設けたウエアリングと、そのウエアリングを回転駆動する主軸と、前記ウエアリングの上側に取り付けられ、このウエアリングと連動して回転する裏羽根とを有し、その裏羽根の上方にチャンバを形成するケーシングを備えて成り、そのケーシングと前記主軸との隙間を下方に流れる封水と前記高温水の一部とが前記チャンバ内で混合する高温用ポンプにおいて、前記ウエアリングと前記裏羽根との隙間に、前記ケーシングの内壁面より延びる仕切りリングを設けたことを特徴とする。
【0010】
また、前記裏羽根の外周面に相対して前記仕切りリングの内周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。或いは、前記仕切りリングの内周面に相対して前記裏羽根の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。
【0011】
或いは、前記裏羽根の外周部より上方に延びる衝突板を設け、前記仕切りリングの内周面に相対してその衝突板の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする。そして、前記仕切りリングの内周面より内方に延びるリングを設け、そのリングの下面が前記衝突板の上端面と相対するように配置したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。以下の図においては、前記従来例と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設けた構成としている。
【0013】
仕切りリング6は、チャンバ4を構成しているケーシング5の内壁面より延びた構造となっている。本例ではケーシング5の天井面より垂下している。この仕切りリング6により、チャンバ4内への高温水(再循環水)の流入が抑制される。具体的には、まず、上記従来例と同様にして、矢印Aで示すように、低温水(封水)がケーシング5に形成されたラビリンス5aと主軸2との隙間を流下し、ここからチャンバ4内へと流入する。
【0014】
これに対して、上記一次冷却材の一部は、高温水(再循環水)として、ウエアリング1の外周に形成されたラビリンス1aとケーシング5との隙間から、チャンバ4内へと流入しようとするが、ここでは仕切りリング6に阻まれる。そして、矢印Bで示すように、仕切りリング6の下側を通過した後、主として直接に裏羽根3とウエアリング1との間を流れて、ウエアリング3の中心付近に開けられたバランスホール1bに流入し、このバランスホール1bからウエアリング1の下部に排出される。
【0015】
これにより、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が抑制されるので、チャンバ4内の流体温度は低下し、ラビリンス5a及び主軸2付近でのチャンバ4内流体と封水との温度差が小さくなる。従って、温度揺らぎの発生を抑制することができるので、熱疲労割れを防止することが可能となる。なお、本実施形態ではさらに、裏羽根3の外周面に相対して、仕切りリング6の内周面下端にラビリンス6aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0016】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設け、さらに、仕切りリング6の内周面下端に相対して、裏羽根3の外周面にラビリンス3aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0017】
図3は、本発明の第3の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、ウエアリング1と裏羽根3との隙間流路に、抵抗となる構造物としての仕切りリング6を設け、さらに、裏羽根3の外周部より上方に延びるリング状の衝突板7を設けて、仕切りリング6の内周面下端に相対して、衝突板7の外周面にラビリンス7aを形成している。これにより、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が更に通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0018】
図4は、本発明の第4の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図である。本発明では同図に示すように、上記第3の実施形態の構成に加えて、仕切りリング6の内周面より内方に延びるリング8を設けている。そして、その下面が衝突板7の上端面と相対するように配置している。このようなリング8と衝突板7との隙間の抵抗により、仕切りリング6と裏羽根3との間を流体が更に通過し難くなるので、チャンバ4内への高温な再循環水の流入が更に抑制される。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成で、チャンバ内での高温水と低温水との境界部近傍における温度揺らぎ現象の発生を抑制することが可能な、温度揺らぎ防止構造を有する高温用ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【図5】従来の高温用ポンプの一部分を模式的に示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ウエアリング
2 主軸
3 裏羽根
4 チャンバ
5 ケーシング
6 仕切りリング
7 衝突板
8 リング
Claims (5)
- 高温水を昇圧するインペラを設けたウエアリングと、該ウエアリングを回転駆動する主軸と、前記ウエアリングの上側に取り付けられ、このウエアリングと連動して回転する裏羽根とを有し、該裏羽根の上方にチャンバを形成するケーシングを備えて成り、該ケーシングと前記主軸との隙間を下方に流れる封水と前記高温水の一部とが前記チャンバ内で混合する高温用ポンプにおいて、
前記ウエアリングと前記裏羽根との隙間に、前記ケーシングの内壁面より延びる仕切りリングを設けたことを特徴とする高温用ポンプ。 - 前記裏羽根の外周面に相対して前記仕切りリングの内周面にラビリンスを形成したことを特徴とする請求項1に記載の高温用ポンプ。
- 前記仕切りリングの内周面に相対して前記裏羽根の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする請求項1に記載の高温用ポンプ。
- 前記裏羽根の外周部より上方に延びる衝突板を設け、前記仕切りリングの内周面に相対して該衝突板の外周面にラビリンスを形成したことを特徴とする請求項1に記載の高温用ポンプ。
- 前記仕切りリングの内周面より内方に延びるリングを設け、該リングの下面が前記衝突板の上端面と相対するように配置したことを特徴とする請求項4に記載の高温用ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002231084A JP2004068745A (ja) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | 高温用ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002231084A JP2004068745A (ja) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | 高温用ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004068745A true JP2004068745A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32016953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002231084A Pending JP2004068745A (ja) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | 高温用ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004068745A (ja) |
-
2002
- 2002-08-08 JP JP2002231084A patent/JP2004068745A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060706 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060718 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060912 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070227 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |