JP2004068625A - エンジンの可変吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸気系容積を増大させることなく共鳴効果を制御しうるエンジンの可変吸気装置を提供する。
【解決手段】サージタンク1内は、隔壁11により上下2室に分割してある。このようなサージタンク1に対し、吸気管2を隔壁11と平行な面内で湾曲させて接続する。そして、吸気管2とサージタンク1とで包囲された空間に、吸気管2内とサージタンク1内の各室とを連通させる分岐管3を配設する。分岐管3には、サージタンク側端部33に第1の弁4を、吸気管側端部34に第2の弁5を設置する。これらの弁4,5は、エンジン回転数に応じて開閉させる。
【選択図】 図1
【解決手段】サージタンク1内は、隔壁11により上下2室に分割してある。このようなサージタンク1に対し、吸気管2を隔壁11と平行な面内で湾曲させて接続する。そして、吸気管2とサージタンク1とで包囲された空間に、吸気管2内とサージタンク1内の各室とを連通させる分岐管3を配設する。分岐管3には、サージタンク側端部33に第1の弁4を、吸気管側端部34に第2の弁5を設置する。これらの弁4,5は、エンジン回転数に応じて開閉させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、共鳴効果による過給効果を選択的に発揮させるエンジンの可変吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
共鳴効果を制御して吸気の充填効率を向上させるエンジンの可変吸気装置として、次のものが知られている。すなわち、マニホールド部が上下2段に分かれて接続するサージタンク(若しくは、コレクタ)において、このサージタンク内を上室と下室とに分割する隔壁を形成するとともに、この隔壁に上下両室を連通する孔を設け、エンジン回転数に応じてこの孔を開閉させる弁(「パワーバルブ」と呼ばれる。)を設置したものである。ここで、孔を開放させたときにこのパワーバルブが抵抗となって空気の流れが妨げられることを防ぐため、サージタンクを各室におけるマニホールド部配列方向に延設し、この延設部内にパワーバルブを位置させるようにしている(日産自動車ZV2エンジン)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の可変吸気装置には、次の問題がある。すなわち、パワーバルブがサージタンク内における空気の実質的な通路から外れた位置にあることで、空気の流れが妨げられることはないものの、サージタンクの延設に伴って吸気系容積が増大しているため、燃費が犠牲になっているということである。特開平07−077117号公報に記載の装置は、これと同様な問題を有している。すなわち、同装置では、各バンクについて設けられた2つのサージタンクを連通する通路を形成し、この通路に設置したパワーバルブを開閉させて共鳴効果を制御している。このため、吸気系容積が増大し、燃費が犠牲になっているのである。
【0004】
そこで、本発明は、吸気系容積を増大させることなく共鳴効果を制御しうるエンジンの可変吸気装置を提供することで、出力と燃費とを両立させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、サージタンク内を隔壁により所定のマニホールド部に連通する室毎に分割するとともに、このサージタンクの上流側の吸気管を前記隔壁に平行な面内で湾曲させてサージタンクに接続する。そして、このようなサージタンクに対し、吸気管とサージタンクとで包囲される空間に分岐管を配設して、吸気管内をサージタンク内の各室に連通させる。さらに、この分岐管のサージタンク側端部において、エンジンの運転状態に応じて駆動される第1の弁を設置する。
【0006】
このような構成によれば、エンジンの運転状態に応じて第1の弁を開閉させることで、共鳴効果を制御し、充填効率を向上させることができる。ここで、本発明では、第1の弁がサージタンク外に位置するため、第1の弁の設置に際して吸気系容積を増大させることがなく、燃費を悪化させずに共鳴効果を制御することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るV型6気筒エンジン(以下「エンジン」という。)のサージタンク1及びその周辺部の、エンジン上下方向に直交する面による断面図である。また、図2〜5は、それぞれこの部分の直線A−A、B−B、C−C、D−Dによる断面図である。
【0008】
サージタンク1は、このサージタンク1の外壁と一体に成形された隔壁11により内部が2室に分割されている。本実施形態において、この隔壁11は、サージタンク1に対するマニホールド部12a〜12fの配列に対応して、エンジン上下方向に直交する面と平行に設定されており、サージタンク1内は、上下に分割されている(図5)。
【0009】
このようなサージタンク1に対し、上流側に吸気管2が接続している。この吸気管2は、入口部にフランジ部21が形成されており、このフランジ部21を介して図示しないスロットルチャンバと結合される。そして、中間部22において、概ねサージタンク1の長手方向(ここでは、マニホールド部配列方向に等しい。)に沿って延伸し、サージタンク接続部23において、サージタンク1に向けて隔壁11と平行な面内で弧状に湾曲して、サージタンク1に接続している。また、吸気管2は、サージタンク接続部23において、仕切り壁24により内部が上下に分割されており、この部分がランデブー部とされている。この仕切り壁24は、末端でサージタンク1内の隔壁11に接続しているので、吸気管2のサージタンク接続部23は、サージタンク1の上室13に連通する第1通路25と、その下室14に連通する第2通路26とに区画されている(図4)。
【0010】
また、サージタンク1の上流側には、吸気管2から分岐した分岐管3が接続している。この分岐管3は、上記のように弧状に湾曲する吸気管2のサージタンク接続部23と、サージタンク1とで包囲された空間に配設されている。分岐管3は、吸気管2の中間部22から分岐して、サージタンク接続部23に沿って延伸しており、吸気管接続部31からサージタンク接続部32にかけてその断面積が徐々に拡大されている。ここで、吸気管2と分岐管3とは、各々を形成する管壁の一部23aを共通として一体に成形されている(図2)。
【0011】
このような分岐管3において、サージタンク側端部33に第1の弁としての蝶型弁4が、反対の吸気管側端部34に第2の弁としての蝶型弁5が設置されている。以下の説明では、前者をパワーバルブと、後者を制御バルブと呼ぶこととする。サージタンク1内の隔壁11は、このパワーバルブ4のすぐ下流で終結している(図3)。
【0012】
図6は、パワーバルブ4及び制御バルブ5の制御系の構成を示している。これらのバルブ4,5は、いずれもエンジンコントローラ101からの指令信号に基づいて作動する。エンジンコントローラ101には、クランク角センサからのエンジン回転数検出信号及びエアフローメータからの吸入空気量検出信号を含む、各種運転状態検出信号が入力される。エンジンコントローラ101は、入力信号から現在のエンジンの運転状態を判断するとともに、これに応じたパワーバルブ4及び制御バルブ5の指令信号を発生する。
【0013】
本実施形態において、パワーバルブ4は、ダイヤフラムアクチュエータ111により駆動される。エンジンコントローラ101は、このアクチュエータ111に対し、エンジンの低及び中回転時にパワーバルブ4を閉弁させるための指令信号を発生する一方、高回転時にはこれを開弁させるための指令信号を発生する。ダイヤフラムアクチュエータ111は、指令信号に基づいて形成される作動圧を受けてパワーバルブ4を開閉させる。
【0014】
また、制御バルブ5は、ステッピングモータアクチュエータ112により駆動される。エンジンコントローラ101は、このアクチュエータ112に対し、エンジンの低及び中回転時に制御バルブ5を閉弁させるための指令信号を発生する一方、高回転時にはパワーバルブ4と連動させてこれを開弁させるための指令信号を発生する。ステッピングモータアクチュエータ112は、指令信号に対応する開度に制御バルブ5を駆動する。
【0015】
図1に戻り、サージタンク1の下流側には、各気筒に対応する6つのマニホールド部12a〜12fが接続している。これらのマニホールド部12a〜12fは、サージタンク1に対し、上下2段に分かれて、各段について3つずつ気筒配列方向に並んで接続している。従って、サージタンク1の上室13は、3つのマニホールド部12a,12c及び12eを介して、一方(例えば、エンジン前面から見て左)のバンクに設けられた気筒に連通しており、下室14は、これら以外の3つのマニホールド部12b,12d及び12fを介して、他方のバンクに設けられた気筒に連通している。
【0016】
次に、本実施形態に係るエンジンの可変吸気装置の動作について、図7を参照して説明する。ここでは、サージタンク1、吸気管2、分岐管3、第1の弁としてのパワーバルブ4、第2の弁としての制御バルブ5、エンジンコントローラ101及び各バルブのアクチュエータ111,112を含んで可変吸気装置が構成される。
【0017】
エンジンの低及び中回転時では、図7(a)のように、エンジンコントローラ101からの指令信号に基づいてパワーバルブ4及び制御バルブ5がいずれも閉弁する。従って、スロットルチャンバ(図示せず)を通過した空気F1は、すべて吸気管2のサージタンク接続部23に流入する。そして、サージタンク接続部23の第1通路25に流入した空気F2は、サージタンク1の上室13を経てマニホールド部12a,12c又は12eに、第2通路26に流入した空気F3は、サージタンク1の下室14を経てマニホールド部12b,12d又は12fに流入する。
【0018】
一方、高回転時では、図7(b)のように、エンジンコントローラ101からの指令信号に基づいてパワーバルブ4及び制御バルブ5がいずれも開弁する。従って、スロットルチャンバ(図示せず)を通過した空気は、吸気管2のサージタンク接続部23だけでなく、分岐管3にも流入するようになる。そして、分岐管3に流入した空気F4は、サージタンク1内の上室13か、あるいは下室14を経て、対応するマニホールド部に流入する。
【0019】
本実施形態に係るエンジンの可変吸気装置によれば、次の効果を得ることができる。
第1に、サージタンク1内を隔壁11により3つマニホールド部に連通する室毎に分割するとともに、吸気管2をサージタンク接続部23において湾曲させてサージタンク1に接続してある。このため、エンジンの低及び中回転時に分岐管3を遮断し、吸気管2を通してサージタンク1に空気を流入させることで、共鳴効果により充填効率を高めることができる。ここで、吸気管2のサージタンク接続部23を仕切り壁24により分割し、この部分をランデブー部としたことで、より強い共鳴効果を得ることができる。一方、高回転時には、パワーバルブ4及び制御バルブ5を開弁させて分岐管3を開放することで、空気抵抗を下げ、吸気慣性効果を得ることができる。
【0020】
第2に、第1の弁としてのパワーバルブ4がサージタンク1外に設置されるので、吸気系容積を増大させずに、すなわち、高い燃費を維持したまま共鳴効果を制御することができる。ここで、慣性過給を行うためにパワーバルブ4及び制御バルブ5を開いた状態では、湾曲させたサージタンク接続部23の内方に位置するマニホールド部12a,12b(図1)への空気の流入が円滑となるので、出力を向上させることができる。
【0021】
第3に、高回転時用の吸気通路を本来の吸気管2とは別の分岐管3を含んで構成することとしたので、吸気管2自体は、共鳴効果が最大限発揮されるように適合させることが許容される。このため、径を細くしたり、長さを延長したりすることで、共鳴効果のピークを低回転側にシフトさせ、低回転時に充分なトルクを得ることが可能となる。
【0022】
第4に、分岐管3の吸気管接続部31を、吸気管2のうちサージタンク接続部23から上流側にずらして中間部22に設けることとした。このため、仕切り壁24が分岐管3への流れの抵抗になることがなく、空気を円滑に吸入させることができる。
ところで、制御バルブ5は、単に開閉させるだけでなく、図7(c)のように全閉開度(そのときの位置を5aで示す。)と全開開度(そのときの位置を5bで示す。)との間の中間開度に調整することも可能である。そこで、エンジンの低及び中回転時にエンジンコントローラ101からステッピングモータアクチュエータ112に出力される指令信号を、エンジン回転数に応じ、制御バルブ5を閉弁させるための指令信号と、これを中間開度に調整するための指令信号とで切り換えて発生するようにしてもよい。
【0023】
このようにすれば、上記のように共鳴効果を得ることができるばかりでなく、分岐管3の吸気管側端部34に開口部が形成されるので、分岐管3内のうち制御バルブ5とパワーバルブ4との間の空間を利用してレゾネータを構成し、吸気音を低減させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車用エンジンの可変吸気装置の断面図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】図1のB−B断面図
【図4】図1のC−C断面図
【図5】図1のD−D断面図
【図6】本発明の一実施形態に係る自動車用エンジンの可変吸気装置の制御系の構成図
【図7】同上可変吸気装置の動作説明図
【符号の説明】
1…サージタンク、11…隔壁、12a〜12f…マニホールド部、2…吸気管、21…フランジ部、22…中間部、23…吸気管のサージタンク接続部、24…仕切り壁、3…分岐管、31…分岐管の吸気管接続部、32…分岐管のサージタンク接続部、33…サージタンク側端部、34…吸気管側端部、4…第1の弁としてのパワーバルブ、5…第2の弁としての制御バルブ、101…コントローラとしてのエンジンコントローラ、111,112…アクチュエータ。
【発明が属する技術分野】
本発明は、共鳴効果による過給効果を選択的に発揮させるエンジンの可変吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
共鳴効果を制御して吸気の充填効率を向上させるエンジンの可変吸気装置として、次のものが知られている。すなわち、マニホールド部が上下2段に分かれて接続するサージタンク(若しくは、コレクタ)において、このサージタンク内を上室と下室とに分割する隔壁を形成するとともに、この隔壁に上下両室を連通する孔を設け、エンジン回転数に応じてこの孔を開閉させる弁(「パワーバルブ」と呼ばれる。)を設置したものである。ここで、孔を開放させたときにこのパワーバルブが抵抗となって空気の流れが妨げられることを防ぐため、サージタンクを各室におけるマニホールド部配列方向に延設し、この延設部内にパワーバルブを位置させるようにしている(日産自動車ZV2エンジン)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の可変吸気装置には、次の問題がある。すなわち、パワーバルブがサージタンク内における空気の実質的な通路から外れた位置にあることで、空気の流れが妨げられることはないものの、サージタンクの延設に伴って吸気系容積が増大しているため、燃費が犠牲になっているということである。特開平07−077117号公報に記載の装置は、これと同様な問題を有している。すなわち、同装置では、各バンクについて設けられた2つのサージタンクを連通する通路を形成し、この通路に設置したパワーバルブを開閉させて共鳴効果を制御している。このため、吸気系容積が増大し、燃費が犠牲になっているのである。
【0004】
そこで、本発明は、吸気系容積を増大させることなく共鳴効果を制御しうるエンジンの可変吸気装置を提供することで、出力と燃費とを両立させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明では、サージタンク内を隔壁により所定のマニホールド部に連通する室毎に分割するとともに、このサージタンクの上流側の吸気管を前記隔壁に平行な面内で湾曲させてサージタンクに接続する。そして、このようなサージタンクに対し、吸気管とサージタンクとで包囲される空間に分岐管を配設して、吸気管内をサージタンク内の各室に連通させる。さらに、この分岐管のサージタンク側端部において、エンジンの運転状態に応じて駆動される第1の弁を設置する。
【0006】
このような構成によれば、エンジンの運転状態に応じて第1の弁を開閉させることで、共鳴効果を制御し、充填効率を向上させることができる。ここで、本発明では、第1の弁がサージタンク外に位置するため、第1の弁の設置に際して吸気系容積を増大させることがなく、燃費を悪化させずに共鳴効果を制御することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るV型6気筒エンジン(以下「エンジン」という。)のサージタンク1及びその周辺部の、エンジン上下方向に直交する面による断面図である。また、図2〜5は、それぞれこの部分の直線A−A、B−B、C−C、D−Dによる断面図である。
【0008】
サージタンク1は、このサージタンク1の外壁と一体に成形された隔壁11により内部が2室に分割されている。本実施形態において、この隔壁11は、サージタンク1に対するマニホールド部12a〜12fの配列に対応して、エンジン上下方向に直交する面と平行に設定されており、サージタンク1内は、上下に分割されている(図5)。
【0009】
このようなサージタンク1に対し、上流側に吸気管2が接続している。この吸気管2は、入口部にフランジ部21が形成されており、このフランジ部21を介して図示しないスロットルチャンバと結合される。そして、中間部22において、概ねサージタンク1の長手方向(ここでは、マニホールド部配列方向に等しい。)に沿って延伸し、サージタンク接続部23において、サージタンク1に向けて隔壁11と平行な面内で弧状に湾曲して、サージタンク1に接続している。また、吸気管2は、サージタンク接続部23において、仕切り壁24により内部が上下に分割されており、この部分がランデブー部とされている。この仕切り壁24は、末端でサージタンク1内の隔壁11に接続しているので、吸気管2のサージタンク接続部23は、サージタンク1の上室13に連通する第1通路25と、その下室14に連通する第2通路26とに区画されている(図4)。
【0010】
また、サージタンク1の上流側には、吸気管2から分岐した分岐管3が接続している。この分岐管3は、上記のように弧状に湾曲する吸気管2のサージタンク接続部23と、サージタンク1とで包囲された空間に配設されている。分岐管3は、吸気管2の中間部22から分岐して、サージタンク接続部23に沿って延伸しており、吸気管接続部31からサージタンク接続部32にかけてその断面積が徐々に拡大されている。ここで、吸気管2と分岐管3とは、各々を形成する管壁の一部23aを共通として一体に成形されている(図2)。
【0011】
このような分岐管3において、サージタンク側端部33に第1の弁としての蝶型弁4が、反対の吸気管側端部34に第2の弁としての蝶型弁5が設置されている。以下の説明では、前者をパワーバルブと、後者を制御バルブと呼ぶこととする。サージタンク1内の隔壁11は、このパワーバルブ4のすぐ下流で終結している(図3)。
【0012】
図6は、パワーバルブ4及び制御バルブ5の制御系の構成を示している。これらのバルブ4,5は、いずれもエンジンコントローラ101からの指令信号に基づいて作動する。エンジンコントローラ101には、クランク角センサからのエンジン回転数検出信号及びエアフローメータからの吸入空気量検出信号を含む、各種運転状態検出信号が入力される。エンジンコントローラ101は、入力信号から現在のエンジンの運転状態を判断するとともに、これに応じたパワーバルブ4及び制御バルブ5の指令信号を発生する。
【0013】
本実施形態において、パワーバルブ4は、ダイヤフラムアクチュエータ111により駆動される。エンジンコントローラ101は、このアクチュエータ111に対し、エンジンの低及び中回転時にパワーバルブ4を閉弁させるための指令信号を発生する一方、高回転時にはこれを開弁させるための指令信号を発生する。ダイヤフラムアクチュエータ111は、指令信号に基づいて形成される作動圧を受けてパワーバルブ4を開閉させる。
【0014】
また、制御バルブ5は、ステッピングモータアクチュエータ112により駆動される。エンジンコントローラ101は、このアクチュエータ112に対し、エンジンの低及び中回転時に制御バルブ5を閉弁させるための指令信号を発生する一方、高回転時にはパワーバルブ4と連動させてこれを開弁させるための指令信号を発生する。ステッピングモータアクチュエータ112は、指令信号に対応する開度に制御バルブ5を駆動する。
【0015】
図1に戻り、サージタンク1の下流側には、各気筒に対応する6つのマニホールド部12a〜12fが接続している。これらのマニホールド部12a〜12fは、サージタンク1に対し、上下2段に分かれて、各段について3つずつ気筒配列方向に並んで接続している。従って、サージタンク1の上室13は、3つのマニホールド部12a,12c及び12eを介して、一方(例えば、エンジン前面から見て左)のバンクに設けられた気筒に連通しており、下室14は、これら以外の3つのマニホールド部12b,12d及び12fを介して、他方のバンクに設けられた気筒に連通している。
【0016】
次に、本実施形態に係るエンジンの可変吸気装置の動作について、図7を参照して説明する。ここでは、サージタンク1、吸気管2、分岐管3、第1の弁としてのパワーバルブ4、第2の弁としての制御バルブ5、エンジンコントローラ101及び各バルブのアクチュエータ111,112を含んで可変吸気装置が構成される。
【0017】
エンジンの低及び中回転時では、図7(a)のように、エンジンコントローラ101からの指令信号に基づいてパワーバルブ4及び制御バルブ5がいずれも閉弁する。従って、スロットルチャンバ(図示せず)を通過した空気F1は、すべて吸気管2のサージタンク接続部23に流入する。そして、サージタンク接続部23の第1通路25に流入した空気F2は、サージタンク1の上室13を経てマニホールド部12a,12c又は12eに、第2通路26に流入した空気F3は、サージタンク1の下室14を経てマニホールド部12b,12d又は12fに流入する。
【0018】
一方、高回転時では、図7(b)のように、エンジンコントローラ101からの指令信号に基づいてパワーバルブ4及び制御バルブ5がいずれも開弁する。従って、スロットルチャンバ(図示せず)を通過した空気は、吸気管2のサージタンク接続部23だけでなく、分岐管3にも流入するようになる。そして、分岐管3に流入した空気F4は、サージタンク1内の上室13か、あるいは下室14を経て、対応するマニホールド部に流入する。
【0019】
本実施形態に係るエンジンの可変吸気装置によれば、次の効果を得ることができる。
第1に、サージタンク1内を隔壁11により3つマニホールド部に連通する室毎に分割するとともに、吸気管2をサージタンク接続部23において湾曲させてサージタンク1に接続してある。このため、エンジンの低及び中回転時に分岐管3を遮断し、吸気管2を通してサージタンク1に空気を流入させることで、共鳴効果により充填効率を高めることができる。ここで、吸気管2のサージタンク接続部23を仕切り壁24により分割し、この部分をランデブー部としたことで、より強い共鳴効果を得ることができる。一方、高回転時には、パワーバルブ4及び制御バルブ5を開弁させて分岐管3を開放することで、空気抵抗を下げ、吸気慣性効果を得ることができる。
【0020】
第2に、第1の弁としてのパワーバルブ4がサージタンク1外に設置されるので、吸気系容積を増大させずに、すなわち、高い燃費を維持したまま共鳴効果を制御することができる。ここで、慣性過給を行うためにパワーバルブ4及び制御バルブ5を開いた状態では、湾曲させたサージタンク接続部23の内方に位置するマニホールド部12a,12b(図1)への空気の流入が円滑となるので、出力を向上させることができる。
【0021】
第3に、高回転時用の吸気通路を本来の吸気管2とは別の分岐管3を含んで構成することとしたので、吸気管2自体は、共鳴効果が最大限発揮されるように適合させることが許容される。このため、径を細くしたり、長さを延長したりすることで、共鳴効果のピークを低回転側にシフトさせ、低回転時に充分なトルクを得ることが可能となる。
【0022】
第4に、分岐管3の吸気管接続部31を、吸気管2のうちサージタンク接続部23から上流側にずらして中間部22に設けることとした。このため、仕切り壁24が分岐管3への流れの抵抗になることがなく、空気を円滑に吸入させることができる。
ところで、制御バルブ5は、単に開閉させるだけでなく、図7(c)のように全閉開度(そのときの位置を5aで示す。)と全開開度(そのときの位置を5bで示す。)との間の中間開度に調整することも可能である。そこで、エンジンの低及び中回転時にエンジンコントローラ101からステッピングモータアクチュエータ112に出力される指令信号を、エンジン回転数に応じ、制御バルブ5を閉弁させるための指令信号と、これを中間開度に調整するための指令信号とで切り換えて発生するようにしてもよい。
【0023】
このようにすれば、上記のように共鳴効果を得ることができるばかりでなく、分岐管3の吸気管側端部34に開口部が形成されるので、分岐管3内のうち制御バルブ5とパワーバルブ4との間の空間を利用してレゾネータを構成し、吸気音を低減させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車用エンジンの可変吸気装置の断面図
【図2】図1のA−A断面図
【図3】図1のB−B断面図
【図4】図1のC−C断面図
【図5】図1のD−D断面図
【図6】本発明の一実施形態に係る自動車用エンジンの可変吸気装置の制御系の構成図
【図7】同上可変吸気装置の動作説明図
【符号の説明】
1…サージタンク、11…隔壁、12a〜12f…マニホールド部、2…吸気管、21…フランジ部、22…中間部、23…吸気管のサージタンク接続部、24…仕切り壁、3…分岐管、31…分岐管の吸気管接続部、32…分岐管のサージタンク接続部、33…サージタンク側端部、34…吸気管側端部、4…第1の弁としてのパワーバルブ、5…第2の弁としての制御バルブ、101…コントローラとしてのエンジンコントローラ、111,112…アクチュエータ。
Claims (6)
- 内部が隔壁により所定のマニホールド部に連通する室毎に分割されたサージタンクと、
このサージタンクの上流側に配設され、前記隔壁に平行な面内で湾曲するサージタンク接続部を有する吸気管と、
この吸気管とサージタンクとで包囲される空間に配設され、この吸気管内を前記隔壁により分割されたサージタンク内の各室に連通させる分岐管と、
この分岐管を開閉させるための、分岐管のサージタンク側端部に設置された第1の弁と、
この第1の弁をエンジンの運転状態に応じて作動させるコントローラとを含んで構成されるエンジンの可変吸気装置。 - 前記吸気管と前記分岐管とが共通の壁部により区画された請求項1に記載のエンジンの可変吸気装置。
- 前記吸気管において、前記隔壁の端縁より上流側に向けて連設された仕切り壁を備え、サージタンク接続部にランデブー部が形成された請求項1又は2に記載のエンジンの可変吸気装置。
- 前記分岐管の吸気管接続部が前記ランデブー部よりも上流側に位置する請求項3に記載のエンジンの可変吸気装置。
- 前記分岐管の吸気管側端部に設置された、前記第1の弁とは異なる第2の弁と、この第2の弁を作動させるコントローラとを備える請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの可変吸気装置。
- 前記第2の弁の作動モードとして、第1の弁の閉時に全閉開度と全開開度との間の中間開度に設定されるモードを有する請求項5に記載のエンジンの可変吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002225240A JP2004068625A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | エンジンの可変吸気装置 |
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JP2002225240A JP2004068625A (ja) | 2002-08-01 | 2002-08-01 | エンジンの可変吸気装置 |
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