JP2004067563A - 癌細胞内部への抗癌剤の選択的輸送用組成物 - Google Patents
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Abstract
【構成】本発明は、アデノウイルスなどのキャリヤーを用いてLST−2遺伝子を腫瘍部に注入して癌細胞にLST−2を特異的に発現させたのち、メトトレキセート(MXT)などのLST−2に特異的に輸送される抗癌剤を投与し、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させて癌細胞を選択的に死滅させるものである。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
癌化学療法では抗癌剤を投与し、癌細胞の抑制・殺傷を図り病巣を消滅させるものである。抗癌剤は、一度に全部の癌細胞をすべて殺傷するものではなく、ある一定割合の癌細胞を死滅させてゆくものである。そのために、長期間に亘って頻繁に投与しなければならないし、完全に癌細胞を消滅させることは困難な場合が多い。また、多くの抗癌剤は、細胞周期に特異的であり、特定の細胞周期においてのみ細胞に感受性があり、このことが短期間にすべての癌細胞を死滅させることをよけいに困難にしている。さらに、長期間の投与により、抗癌剤に感受性を示さなくなる癌細胞が出現することもある。
しかしながら、ある種のリンパ腫や絨毛上皮腫や睾丸腫瘍など抗癌剤が極めて有効な治療法になっている癌もある。
【0003】
抗癌剤としては、シクロフォスファミドやトリエチレンメラミンなどのアルキル化剤、メルカプトプリンや5−フルオロウラシルやメトトレキセートなどの代謝拮抗剤、ダウノマイシンやアドリアマイシンなどの抗腫瘍性抗生物質、アルカロイド類、ホルモン類などがある。
これらの抗癌剤は、投与量を増やすと副作用が現れ十分な腫瘍消滅効果を出すことが難しい場合が多い。これは抗癌剤が癌細胞だけでなく正常細胞にもはたらくためである。これらの抗癌剤を癌細胞に選択的に導入することができれば、このような副作用が現れることなく、より短期間で、少ない投与量で癌を治療することができる。
このために、癌細胞に特異的な抗体を用いる方法や、レーザーで誘導する方法などが開発されてきているが、十分な効果が得られていない。
【0004】
本発明者らは、先に肝臓に少量発現している肝臓特異的有機アニオントランスポーター(Liver−Specific Organic Anion Transporter − 2(LST−2))をクローニングしてきた(Takaaki, Abe, et al., Gastroenterology, (2001), 120, 1689−1699)。LST−2は肝臓特異的なトランスポーターであるが、癌細胞に特異的に発現し、メトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを行うトランスポーターであることを報告してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、癌細胞に特異的に発現し、肝臓にも特異的に少量発現している肝臓特異的有機アニオントランスポーター(LST−2)を利用して、癌細胞に選択的に薬物を輸送するための医薬組成物、及びそのための方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、肝臓特異的有機アニオントランスポーター(LST−2)が胃癌、大腸癌、膵臓癌、胆のう癌の癌細胞で発現し、肺癌においても少し発現していることを報告し、そして、LST−2がメトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを行うトランスポーターの1種であることを報告してきた(Takaaki, Abe, et al., Gastroenterology, (2001), 120, 1689−1699)。しかし、メトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを行うトランスポーターはLST−2だけでなく、LST−1などの他の有機アニオントランスポーターも同様にメトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを行い、生体内において選択的にメトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを行うことは困難であった。本発明者らは、この点について検討してきた結果、LST−2をコードする遺伝子を生体に導入し、LST−2を強制発現させることにより、ほぼ選択的にメトトレキセート(MTX)のような有機アニオンの取り込みを癌細胞に特異的に行うことができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、アデノウイルスなどのキャリヤーを用いてLST−2遺伝子を腫瘍部に注入して癌細胞にLST−2を特異的に発現させたのち、メトトレキセート(MXT)などのLST−2に特異的に輸送される抗癌剤を投与し、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させて癌細胞を選択的に死滅させることからなる、癌の治療、抑制方法、及びその処置、治療用の医薬組成物を提供するものである。
本発明は、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物、より詳細には、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)に特異的に輸送される抗癌剤を投与して、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させるための、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物に関する。
【0008】
本発明者らは、すでに、正常では肝臓のみに少量発現しているトランスポーターLST−2の配列を確認し、LST−2が消化器固形癌に多量に発現し、抗癌剤メトトレキセート(MTX)の細胞内輸送を促進することをインビトロの試験により報告してきた。生体内において、癌細胞に抗癌剤を選択的に高濃度に輸送し、正常細胞には少ししか輸送しないことができれば抗癌剤の治験を高めうるはずである。このために、LST−2をコードする遺伝子(LST−2遺伝子)の導入を試験した。
本発明者らは、生体内におけるLST−2のMTX輸送促進機能や、その結果として癌細胞の抑圧効果を確認する目的で、LST−2遺伝子を生体内に導入して癌細胞におけるLST−2の選択的な発現を強化することができるか否かを確認し、その後、MXTなどの抗癌剤を投与したときの癌細胞及び性状細胞の挙動を検討した。
【0009】
即ち、LST−2遺伝子をアデノウイルスに組入れ、LST−2遺伝子が組み入れられたアデノウイルスを、MB231乳癌細胞又はZR75−1乳癌細胞の癌細胞を移植して発症させたスキッド(SCID)マウスの腫瘍部分に注入した後、MTXを注入した。この結果、図1に示すように、無処置群では、腫瘍が成長しており、LST−2遺伝子が導入されていない対象群では、無処置群よりは効果がみられたものの、腫瘍は消滅することなく成長していたが、本発明の方法によるLST−2遺伝子が導入された群では癌細胞が4週間でほぼ消滅するという結果を得た。
【0010】
この結果、LST−2のアデノウイルスを「抗癌剤の運び屋」とする方法により癌細胞内でのLST−2発現量を高め、そのトランスポーター機能を用いることでMTXを選択的に癌細胞に取りこませ得ることがわかった。
したがって、この手法を用いれば、LST−2の発現レベルの高い消化器固形癌などに対しては、低投与量でも抗癌剤が選択的に癌細胞に輸送されるあるいはLST−2が発現していなくてもアデノウイルスを用いてその増強を図るため、副作用を低く抑えながら癌病巣部の縮減効果を高めることができる。
【0011】
以上のように、本発明は、アデノウイルスなどのキャリヤーを用いてLST−2遺伝子を腫瘍部に注入して癌細胞にLST−2を特異的に発現させたのち、メトトレキセート(MXT)などのLST−2に特異的に輸送される抗癌剤を投与し、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させて癌細胞を選択的に死滅させることからなる、癌の治療、抑制方法、及びその処置、治療用の医薬組成物を提供するものである。即ち、本発明は、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物、より詳細には、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)に特異的に輸送される抗癌剤を投与して、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させるための、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物を提供するものである。
【0012】
本発明のLST−2遺伝子は、702個のアミノ酸からなり、12個の膜貫通ドメインを有する膜蛋白質をコードする遺伝子であり、LST−2の詳細は前記した本発明者らの文献(Takaaki, Abe, et al., Gastroenterology, (2001), 120, 1689−1699)に記載されており、当該文献の記載を引用する。また、そのヒトゲノムDNAは、図2に示されるように約11kbpからなるものであり、2個のエキソン領域を有している。
本発明のLST−2遺伝子としては、LST−2の全長をコードするものであってもよいし、部分長でよく、有機アニオンとなって抗癌剤を癌細胞に取り込める蛋白質を発現できる長さであればよい。蛋白質をコードする翻訳領域の上流側にプロモーター領域などを必要に応じて付加することが望ましい。目的の蛋白質を発現させることができるものであれば、プロモーターの種類に特に制限はないが、LST−2のcDNA又はゲノムからのものが好ましい。また、下流側にも必要に応じて適当な長さの非翻訳領域を有するものが好ましい。本発明のLST−2遺伝子としては、cDNAから誘導される全長の翻訳領域及びその前後の非翻訳領域を含む遺伝子、ゲノム遺伝子などが挙げられる。
【0013】
本発明のLST−2遺伝子のキャリアーは、生体内に安全にLST−2遺伝子を導入することができるものであれば、特に制限はないが、例えば、アデニウイルなどのウイルスや、プラスミドベクターなどのベクターが好ましい。本発明のLST−2遺伝子をキャリアーに含有させる方法としては、キャリアーに応じた通常の方法で行うことができる。例えば、キャリアーとしてウイルスを使用する場合には、リン酸カルシウム法にてトランスフェクションし、目的の遺伝子を発現する株を同定することにより行うことができる。
【0014】
本発明の医薬組成物は、LST−2をコードする遺伝子、より具体的には当該遺伝子を生体内に導入するためにキャリアーに組み込まれた遺伝子、即ち、LST−2をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを有効成分とするものである。本発明の医薬組成物は、癌細胞に選択的にLST−2を発現させ、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させるためのものである。本発明の医薬組成物は、
より詳細には、本発明の医薬組成物は、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)に特異的に輸送される抗癌剤と組み合わされて使用されるものであり、当該抗癌剤を選択的に癌細胞に取り込ませるためのものである。したがって、本発明は、前記した本発明の医薬組成物及びLST−2により特異的に輸送される抗癌剤からなる癌の処置、治療用のキットを包含するものでもある。
本発明の医薬組成物は、前記した有効成分のほかに、必要に応じて製薬上許容される担体を含有することができる。
【0015】
本発明の医薬組成物は、癌組織に直接注入して投与するのが好ましいが、これに限定されるものではなく、通常の遺伝子治療と同様な投与方法とすることもできる。LST−2は癌組織、特に膵臓癌、消化器系固形癌に選択的に発現するものであるが、正常肝細胞にも少量発現し、肝臓への影響が少なくなるように配慮する投与方法が好ましい。
本発明の医薬組成物の投与量としては、癌組織の状態や大きさにもよるが、通常はLST−2遺伝子の数として10万〜100億個、100万〜10億個、100万〜1億個、500万〜5000万個程度を断続的に投与するのが好ましい。好ましい投与方法としては、抗癌剤の投与を開始する1〜30日前、1〜20日前、1〜10日前、好ましくは3〜7日前に本発明の医薬組成物の投与を開始するのが好ましい。癌組織におけるLST−2の発現に応じて、さらに投与を断続的に継続することもできる。
【0016】
本発明の癌の処置、治療において使用される抗癌剤としては、LST−2により細胞内に取り込まれるものであれば、特に制限はない。抗癌剤がLST−2により細胞内に取り込まれるか否かは、本発明者らの前記した文献(Takaaki, Abe, et al., Gastroenterology, (2001), 120, 1689−1699)に記載された方法により確認することができる。好ましい抗癌剤の例としては、メトトレキセート(MXT)が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0017】
本発明は、癌細胞に選択的に発現する有機アニオントランスポーターに着目して、癌組織に選択的な新規な薬物送達システムを提供するものであり、癌組織の殺傷効果を増強し、抗癌剤の投与期間の短縮、さらに正常細胞への抗癌剤の作用を無くし副作用を解消するなどの極めて優れた薬物送達システムを提供するものである。さらに、本発明の薬物送達システムは、使用される抗癌剤とは独立して構築することができ、現在使用されている抗癌剤をそのまま使用することができるものである。
【0018】
【実施例】
次に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0019】
実施例1 (アデノウイルスへのLST−2遺伝子の組み込み)
CAGプロモーターを含むコスミドベクター(cosmid vector)に、配列表の配列番号1に示されるLST−2の蛋白翻訳領域及びその前後の非翻訳領域を含む断片を、リン酸カルシウム法でHEK293細胞にコトランスフェクション(co−transfection)し、LST−2遺伝子組み換えアデノウイルスを発現する株を同定した。シグナルが確認できたサンプルから15cmディッシュ30枚を用意し、超遠心及び透析によりウイルスを精製した。さらに培養した293細胞に感染させて、IC50を与えるウイルス濃度を求めた。
【0020】
実施例2 (スキッド(SCID)マウスによるMB231乳癌細胞における試
験)
6週齢のスキッドマウスにMB231乳癌細胞500万個を注入した。このマウスを1群8匹づつに分け、3群用意した。第1群は無処置の群とし、第2群はLST−2遺伝子を導入しない群とし、第3群はLST−2遺伝子を導入した群とした。
癌細胞を注入して1週間後に、第3群には2500万個の実施例1で製造したウイルスを2日連続で腫瘍部に注入した。第1群及び第2群にはウイルスの注入を行わなかった。
遺伝子の注入した3日目から、第2群及び第3群には、メトトレキセートを連続5日間腹腔内に注入した(2mg/kg/day)。
各群の結果を図1に示す。図1の横軸は癌細胞を注入してからの時間(週)を示し、縦軸は癌細胞の大きさ(mm3)を示す。黒四角印はLST−2を投与した場合を示し、灰色三角印はLST−2を投与しない場合を示し、バツ印は無処理の場合を示す。
LST−2遺伝子を導入した第3群は、癌細胞が4週間でほぼ消滅するという結果を示した。これは図3でLST−2が癌細胞での蛋白発現が抗体で確認されたことからわかるように、LST−2の媒介によりMTXが選択的に癌細胞に輸送され、結果として、図4に示すように癌細胞にMTXが集積し、高い殺細胞効果を示して経時的に癌細胞が縮小し最終的には消滅させたものである。
【0021】
実施例3 (スキッドマウスによるMB231乳癌細胞における試験)
1群の数を15匹として、実施例2と同様に試験した。
【0022】
実施例4 (スキッドマウスによるZR75−1乳癌細胞MB231乳癌細胞における試験)
乳癌細胞を実施例2に記載のMB231乳癌細胞に代えて、ZR75−1乳癌細胞を用いた他は実施例2及び実施例3と同様にして試験した。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、LST−2の発現レベルの高い消化器固形癌、膵臓癌などに対して、低投与量でも抗癌剤が選択的に癌細胞に輸送される、あるいはLST−2が発現していなくてもアデノウイルスを用いてその増強を図るため、副作用を低く抑えながら癌病巣部の縮減効果を高めることができる。
また、本発明は、癌組織に選択的な新規な薬物送達システムを提供するものであり、癌組織の殺傷効果を増強し、抗癌剤の投与期間の短縮し、さらに正常細胞への抗癌剤の作用を無くし副作用を解消するなどの極めて優れた効果を奏するだけでなく、本発明の薬物送達システムは、使用される抗癌剤とは独立して構築することができ、現在使用されている抗癌剤をそのまま使用することができるものである。
【0024】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の医薬組成物を用いた場合の試験結果を示すものである。
【図2】図2は、LST−2遺伝子のヒトゲノムの構造を模式的に示したものである。エキソンを四角枠で示している。図中のHREは、ハイポキア応答性エレメント(hypoxia responsive element)であることを示す。
【図3】図3は、LST−2遺伝子のMB231乳癌細胞における発現を抗体で確認するために行った結果を示す図面に代わる染色写真である。図中の「a」、「c」、「e」はLST−2遺伝子が正常細胞と癌細胞を同組織内で選択する過程を経時的に観察した写真である。また、図中の「b」は図中の「a」の拡大写真であり、図中の「d」は図中の「c」拡大写真であり、図中の「f」は図中の「e」の拡大写真であることを示す。
【図4】図4は、LST−2の媒介により放射線標識されたMTXが選択的に癌細胞に集積し、癌細胞が縮小しする結果を示す図面に代わる写真である。
Claims (4)
- ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)をコードする遺伝子を含有してなるキャリアーを含有してなる医薬組成物。
- キャリアーが、アデノウイルスである請求項1に記載の医薬組成物。
- 医薬組成物が、ヒト肝臓特異的有機アニオントランスポーター−2(LST−2)に特異的に輸送される抗癌剤を投与して、LST−2のトランスポーター機能を媒介して癌細胞に選択的に抗癌剤を送達させるためのものである請求項1又は2に記載の医薬組成物。
- 抗癌剤が、メトトレキセートである請求項3に記載の医薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002227543A JP2004067563A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 癌細胞内部への抗癌剤の選択的輸送用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002227543A JP2004067563A (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 癌細胞内部への抗癌剤の選択的輸送用組成物 |
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ID=32014541
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014051463A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Tohoku Univ | Lst−1及び/又はlst−2によって輸送される化合物 |
-
2002
- 2002-08-05 JP JP2002227543A patent/JP2004067563A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014051463A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Tohoku Univ | Lst−1及び/又はlst−2によって輸送される化合物 |
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