JP2004066825A - 流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれ低減方法及び装置 - Google Patents

Abstract

【課題】　ずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれを減少させる。
【解決手段】　各アセンブリにおける異なるノズル列によって流体のバンドを出力するステップ１３０６と、各アセンブリにおける活性ノズル列として、他のアセンブリによって出力される前記流体のバンドのうちの１つの流体のバンドと実質的に位置合わせされた前記流体のバンドのうちの１つの流体のバンドを出力する前記異なるノズル列のうちの１つのノズル列を選択するステップ１３０８とを有する、位置ずれの低減方法。
【選択図】　図３

Description

　本発明は、固定されたインクジェット・プリンタの位置ずれの低減方法に関する。

　インクジェット・プリンタは、一般に、紙などの媒体上にインクを射出することによって動作する。１つのタイプのインクジェット・プリンタは、より一般に流体イジェクタ・アセンブリとも呼ばれる静止した位置がずれたインクジェット・ペンを利用する。インクジェット・ペンは、固定されており、インクジェット・ペン軸と呼ばれる１つの軸の上にずらして配列されている。媒体は、インクジェット・ペン軸と垂直な媒体軸と呼ばれるもう１つの軸に沿って、アセンブリを通って移動される。媒体がインクジェット・ペンを通り越して移動するとき、それにしたがって、ペンが媒体上にインクを射出する。この種のインクジェット・プリンタは、必ずではないが、慣例的に、高速印刷性能を必要とする工業設備で使用されている。

　インクジェット・ペンの位置ずれには２つのタイプがある。インクジェット・ペンが、インクジェット・ペン軸の方向に正確に位置合わせされておらず、それにより、隣り合ったペンからの出力の間に隙間ができたり、隣り合ったペンからの出力が重なったりすることがある。また、インクジェット・ペンは、媒体軸の方向に正確に位置合わせされていないこともある。ペンがずらすように配置されているので、そのような位置ずれは、インクジェット・ペンの流体射出遅延が互いに適切に設定されていないことにより生じる場合がある。したがって、インクジェット・ペンがインクを出力し始めるのが早すぎるたり遅すぎたりすることがあり、その結果、媒体軸の方向の位置ずれが生じることがある。

　本発明は、ずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれを減少させる方法及び装置を提供することを課題とする。

　本発明の１つの実施形態の方法は、媒体がずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリ（ｓｔａｇｇｅｒｅｄ　ｆｌｕｉｄ　ｅｊｅｃｔｏｒ　ａｓｓｅｍｂｌｙ）を通って移動する第２の軸に対して垂直な第１の軸に沿って位置決めされた１対のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれを減少させる。この方法は、第１の軸に沿った１対のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれを減少させる。各アセンブリの異なるノズル列によって流体のバンドが出力される。次に、この方法は、各アセンブリの活性ノズル列として、他のアセンブリによって出力された流体のバンドの１つと実質的に位置合わせされた流体のバンドのいずれかを出力する異なるノズル列のうちの１つを選択する。

　ここで参照する図面は、本明細書の一部を構成する。図面に示した特徴は、明示的に示されない限りまた反対が含意されない限り、本発明のいくつかの実施形態の例示を意味し、本発明のすべての実施形態の例示を意味するものではない。

　本発明の例示的な実施形態の以下の詳しい説明において、実施形態の一部分を構成する添付図面を参照し、この図で、本発明の特定の実施形態を実施する方法を示す。そのような実施形態を、当業者が実施できるように十分に詳しく説明する。他の実施形態を利用することができ、また、本発明の趣旨または範囲から逸脱することのない論理的変更、機械的変更および他の変更を行うことができる。例えば、本発明の実施形態は、部分的に、インクを定量吐出するインクジェット・プリンタに関して説明するが、他の種類の流体射出システムにも広義に適用可能である。したがって、以下の詳しい説明は、限定する意味で解釈されるべきでなく、本発明の範囲は、併記の特許請求の範囲のみによって定義される。

［概要］
　図１は、本発明の実施形態によるプリンタ１００の側面図を示す。紙などの媒体１０８は、媒体供給構成要素１０４によって媒体供給ロール１０６から供給される。媒体１０８は、プリンタ１００のシャーシ１０２の上を移動され、次に、媒体巻取構成要素１１０によって媒体巻取ロール１１２に巻き取られる。媒体１０８が、シャーシ１０２の上を移動している間、固定されたインクジェット・ペン１１６が、媒体１０８上にインクを射出する。インク供給部１１４は、インクをインクジェット・ペン１１６に提供する。インクが媒体１０８上に定量吐出された後でインクジェット・ペン１１６から射出されたインクを乾かすために、必要に応じて、ヒータ１１８をプリンタ１００の一部として含むことができる。より一般に、インクは流体であり、ペン１１６は、流体イジェクタ・アセンブリである。

　シャーシ１０２は、媒体供給構成要素１０４から媒体テープ巻取構成要素１１０への媒体１０８の移動を制御し、かつインクジェット・ペン１１６からのインクの射出を制御するコントローラ１２２を含む。コントローラ１２２は、インクジェット・ペン１１６を少なくとも部分的に位置合わせする構成要素の１２６を含む。代替として、構成要素１２６は、コントローラ１２２と別であってもよい。コントローラ１２２と構成要素１２６はそれぞれ、ソフトウェアおよび／またはハードウェアの組合せでもよい。構成要素１２６は、ユーザが介入しないインクジェット・ペン１１６の自動位置合わせおよび／またはユーザが介入するインクジェット・ペン１１６の手動位置合わせを実現することができる。構成要素１２６は、そのそれぞれの機能を実行する手段と考えることができる。

　インクジェット・ペン１１６の自動位置合わせの場合、必要に応じて、媒体１０８上のインクジェット・ペン１１６によるインク出力を検出するセンサ１２０を、プリンタ１００の一部として含む。より具体的には、センサ１２０は、インクジェット・ペン１１６が互いに位置合わせされているかどうかを判定するために、媒体１０８上のインクジェット・ペン１１６から出力されたインクの位置を検出する。構成要素１２６は、センサ１２０と対話することにより、インクジェット・ペン１１６が位置ずれしたときに、インクジェット・ペン１１６の位置を決め直す。

　インクジェット・ペン１１６の手動位置合わせの場合、必要に応じて、プリンタ１００の一部として、ユーザ入出力機構（Ｉ／Ｏ）１２４を含む。ユーザ入出力機構１２４は、ユーザに情報を表示する表示機構と、ユーザからの情報を受け取るユーザ入力機構とを含む。ユーザは、媒体１０８上のインクジェット・ペン１１６による出力を調べて、インクジェット・ペン１１６の位置がずれていると判定された場合は、構成要素１２６と対話して、ユーザ入出力１２４を介してインクジェット・ペン１１６の位置を決め直す。

　図２は、本発明の実施形態による媒体１０８上のインクジェット・ペン１１６の平面図を詳細に示す。インクジェット・ペン１１６は、インクジェット・ペン１１６Ａ，１１６Ｂ，．．．１１６Ｎを含む。インクジェット・ペン１１６は、矢印２０６で示したようにペン１１６の下を右から左に移動する媒体１０８の上に、固定されかつ／またはずらして配置されている。図２に示したようなインクジェット・ペン１１６は、右から左にずらすように配列された１組のインクジェット・ペンを構成する。代替として、さらに他の組の固定されずらすように配置されたインクジェット・ペンを含むことができる。さらに、図２に、２つの軸２０２および２０４を示す。媒体軸２０２は、媒体１０８が移動する方向の、矢印２０６で示された方向の軸である。インクジェット・ペン軸２０４は、インクジェット・ペン１１６がずらすように配置されて位置決めされている軸である。

　図３は、本発明の実施形態による１対のインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂの平面図を詳細に示す。インクジェット・ペン１１６Ａは、いくつかのノズルを含む。ノズルは、一連の活性ノズル３０２と、活性ノズル３０２のそれぞれ上と下にある非活性ノズル３０４Ａおよび３０４Ｂに分けられる。実際に、インクは、一連の活性ノズル３０２から定量吐出される。非活性ノズル３０４Ａおよび３０４Ｂは、通常、インクを定量吐出しない。非活性ノズル３０４Ａおよび３０４Ｂは、後で説明するように、ペン軸２０４の方向にインクジェット・ペン１１６Ａをインクジェット・ペン１１６Ｂと位置合わせするために存在する。

　同様に、インクジェット・ペン１１６Ｂは、一連の活性ノズル３０６と、一連の活性ノズル３０６のそれぞれ上と下にある非活性ノズル３１２Ａおよび３１２Ｂを含む。１つの実施形態において、列３０２および３０６内には、５１２個の活性ノズルがあることができ、非活性ノズル３０４Ａと３０４Ｂの間と非活性ノズル３１２Ａと３１２Ｂの間には、合計１２の非活性ノズルがある。他の実施形態において、活性ノズルは、５１２よりも多くても少なくてもよく、非活性ノズルは、合計１２よりも多くても少なくてもよい。さらに、インクジェット・ペン１１６Ａの列３０２の最後の活性ノズル３１４は、点線３１０で示したように、インクジェット・ペン１１６Ｂの列３０６の最初の活性ノズル３１６と位置合わせされている。

［ペン軸と媒体軸の方向のインクジェット・ペンの位置合わせと位置ずれ］
　図４Ａと４Ｂは、本発明の実施形態によるペン軸２０４の方向のインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂの１つのタイプの位置ずれとその位置ずれの補正の例を示す。図４Ａと図４Ｂのインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、ずらすように配置され、また固定されていることもある。図４Ａにおいて、インクジェット・ペン１１６Ａの活性ノズル列３０２は、インクのバンド４０８を印刷し、インクジェット・ペン１１６Ｂの活性ノズル列３０６はインクのバンド４１０を印刷する。しかしながら、インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、ペン軸２０４の方向に位置がずれており、活性列ノズル３０２と３０６によって印刷されるインクのバンド４０８と４１０の間に隙間４０２ができる。図４Ａに特に示したように、インクジェット・ペン１１６Ｂの活性ノズル３１６のすぐ隣に非活性ノズル４０４があり、活性ノズル列３０６の最後の活性ノズルがノズル４０６である。

　図４Ｂにおいて、この場合、インクジェット・ペン１１６Ａと１１６Ｂは、ペン軸２０４の方向に位置合わせされている。したがって、インクジェット・ペン１１６Ａの活性ノズル列３０２によって印刷されるインクのバンド４０８は、図４Ａの隙間４０２のような隙間が間に入ることなく、インクジェット・ペン１１６Ｂの活性ノズル列３０６によって印刷されたインクのバンド４１０と位置合わせされる。ペン軸２０４の方向の位置合わせは、活性ノズル列３０６をノズル１つ分下にずらすことにより達成される。その結果、図４Ｂでは、活性ノズル列３０６は、前に図４Ａで非活性状態であったノズル４０４を含む。さらに、ノズル４０６は、図４Ｂでは非活性状態であり、図４Ａでは活性ノズル列３０６の一部分であった。

　図５Ａと５Ｂは、本発明の実施形態による、ペン軸２０４の方向のインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂのもう１つのタイプの位置ずれとその位置ずれの補正の例を示す。図５Ａと５Ｂのインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、ずらして配置され、固定されている場合もある。図５Ａにおいて、インクジェット・ペン１１６Ａの活性ノズル列３０２が、インクのバンド５０８を印刷し、インクジェット・ペン１１６Ｂの活性ノズル列３０６が、インクのバンド５１０を印刷する。しかしながら、インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、ペン軸２０４の方向に位置がずれており、その結果、活性ノズル列３０２および３０６によって印刷されたインクのバンド５０８と５１０の重なり部分５０２ができている。詳細には、図５Ａに示したように、インクジェット・ペン１１６Ｂの活性ノズル５０４のすぐ隣に非活性ノズル５０６があり、活性ノズル列３０６の最初の活性ノズルがノズル３１６である。

　図５Ｂではインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、ペン軸２０４の方向に位置が合っている。したがって、インクジェット・ペン１１６Ａの活性ノズル列３０２によって印刷されたインクのバンド５０８は、インク・ペン１１６Ｂの活性ノズル列３０６によって印刷されたインクのバンド５１０と位置が合っており、図５Ａの重なり部分５０２のような重なり部分がない。ペン軸２０４の方向の位置合わせは、活性ノズル列３０６をノズル１つ分だけ上にずらすことによって達成される。その結果、活性ノズル列３０６は、図５Ｂにおいて、前に図５Ａで非活性であったノズル５０６を含む。さらに、ノズル３１６は、図５Ｂでは非活性であるが、図５Ａでは活性ノズル列３０６の一部であった。

　図４Ｂと図５Ｂにおいて補正された図４Ａと図５Ａのインクジェット・ペン軸２０４の方向のインクジェット・ペンの位置ずれは、画素１つ分の高さの位置ずれであり、インクジェット・ペンのノズルによる出力の高さが１つの画素に対応する。当業者は、インクジェット・ペンが、高さで画素２つ分以上位置ずれすることもあることを理解することができる。そのような場合、ペンのうちの１つのペンの活性ノズル列を、位置ずれの高さの画素数に対応するノズル数だけ調整することができる。

　図６Ａと図６Ｂは、本発明の実施形態による媒体軸２０２の方向のインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂの位置合わせを示す。インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、図６Ａと図６Ｂにおいて、ずらして配置するように示されている。しかしながら、これらのペンは、少なくとも静止しており、図６Ａと図６Ｂに示したようにずらして配置されていてもよい。図６Ａでは、矢印２０６で示したように、媒体１０８は、右から左に移動している。インクジェット・ペン１１６Ａは、１画素分の幅のインク線６０６を印刷した。媒体１０８は、右から左に移動し続け、その結果、図６Ｂにおいて、インクジェット・ペン１１６Ａによって印刷されたインク線６０６が、インクジェット・ペン１１６Ｂと位置合わせされたときに、インクジェット・ペン１１６Ｂが１画素分の幅のインク線６５４を印刷する。説明を分かりやすくするために、インク線６５４はインク線６０６から点線６５２で分けられている。インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、媒体軸２０２の方向に位置合わせされ、その結果、ペン自体が出力するインク線６０６および６５４が位置合わせされる。

　インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、それぞれの流体射出遅延を適切に較正することによって、互いに位置合わせされる。詳細には、インクジェット・ペン１１６Ａが、図６Ａにおいて線６０６を出力した後で、インクジェット・ペン１１６Ｂが、右から左に移動するときに媒体１０８の速度と釣り合った時間長の遅延の後で線６５４を出力する。２つのインクジェット・ペン１１６Ａと１１６Ｂの相対的な流体射出遅延が、互いに合わせられない場合、インクジェット・ペン１１６Ｂは、インクジェット・ペン１１６Ａによって出力される線６０６と真っ直ぐに並んだ線で線６５４を出力しない。

　図７Ａと図７Ｂは、本発明の様々な実施形態による媒体軸２０２方向のインクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂの様々なタイプの位置ずれの例を示す。インクジェット・ペン１１６Ａおよび１１６Ｂは、図７Ａと図７Ｂに、ずらして配置されて示されている。しかしながら、これらのペンは、少なくとも静止しており、図７Ａと図７Ｂに示したようにずらして配置されていることもある。図７Ａでは、インクジェット・ペン１１６Ｂの流体射出遅延が大きすぎる。インクジェット・ペン１１６Ａが、インク線７０２を印刷した後で、インクジェット・ペン１１６Ｂが、インク線７０４を印刷するまで長く待ちすぎ、その結果隙間７０６ができる。すなわち、インク線７０４の印刷が遅すぎる。この位置ずれを補正するために、インクジェット・ペン１１６Ｂの流体射出遅延は、媒体１０８が隙間７０６の幅だけ移動する速度と釣り合うように短縮される。

　これと反対に、図７Ｂでは、インクジェット・ペン１１６Ｂの流体射出遅延が少なすぎる。インクジェット・ペン１１６Ａが、インク線７０２を印刷した後で、インクジェット・ペン１１６Ｂがインク線７０４を印刷するまで待つ時間が十分でなく、その結果隙間７５２ができる。すなわち、インク線７０４の印刷が早すぎる。この位置ずれを補正するために、インクジェット・ペン１１６Ｂの流体射出遅延が、媒体１０８が隙間７５２の幅だけ移動する速度と釣り合うように延ばされる。

　図７Ａと図７Ｂの媒体軸２０２の方向のインクジェット・ペンの位置ずれは、画素１つ分の幅の位置ずれであり、この場合、インクジェット・ペンのノズルによる出力の幅が１つの画素に対応する。当業者によって理解されるように、インクジェット・ペンは、幅が画素２つ分以上位置ずれることもある。そのような場合には、ペンの流体射出遅延を、媒体１０８が位置ずれの幅の画素数を移動する速度と釣り合うように調整することができる。

［インクジェット・ペン軸の方向のインクジェット・ペンの位置ずれの補正］
　図８は、本発明の実施形態によるインクジェット・ペン軸の方向の１対のインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法８００を示す。当業者によって理解されるように、インクジェット・ペン軸の方向のペン間の位置ずれは、一般に、この軸の方向におけるペンの出力の位置ずれとして定義される。１対のインクジェット・ペンの第１のインクジェット・ペンｎ₀と第２のインクジェット・ペンｎ₁のそれぞれのインクジェット・ノズルの数のうち、連続したｌ個のインクジェット・ペンが、活性ノズル列として使用される。方法８００は、この対のうちの第２のペンの活性ノズル列をずらして、第２のペンを第１のペンと位置合わせする。方法８００は、図４Ａと図４Ｂおよび図５Ａと図５Ｂと関連して説明し表した位置合わせ補正を有効に実行し、方法８００によって実行される補正に関する例示的な説明を参照することができる。さらに、本発明の実施形態の他の方法と同じように、方法８００を、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶可能なコンピュータ・プログラムとして実施することができる。

　最初に、どちらかのインクジェット・ペン内の中心範囲のノズルｋ．．．ｋ＋ｌが現行活性ノズル列を表すように、値ｋを選択する（８０２）。次に、値ｍをｋと等しく設定する（８０４）。インクジェット・ペンｎ₀のノズルｋ．．．ｋ＋ｌと、インクジェット・ペンｎ₁のノズルｍ．．．ｍ＋ｌとによって、グレーのインクのバンドが印刷される（８０６）。グレーのインクのバンドは、より一般に、インクジェット・ペンのノズルによって最大より低い濃さで印刷されたインクのバンドである。２つのインクジェット・ペンによって印刷された２つのバンドにより、２つのペン間の位置ずれを示すバンド間の隙間と重なりを検出することができる。例えば、バンド間の隙間は、インクの不足として表され、バンド間の重なりは、どちらかのバンドを単独で印刷する濃さよりも濃いインクとして表される。

　バンドの位置合わせを調べる（８０８）。２つのインクジェット・ペンの自動位置合わせ補正の場合は、センサが、２つのインクジェット・ペンによって印刷された２つのバンド間に隙間や重なり部分があるかどうかを判定することができる。手動位置合わせ補正の場合は、ユーザが、２つのバンド間に隙間や重なり部分があるかどうかを判定する。隙間も重なり部分もない場合は、２つのインクジェット・ペンが互いに位置合わせされており、方法８００は終了する（８１０）。本発明の他の実施形態において、隙間は少なくとも実質的に減少するが、完全になくならないこともある。

　他の状況において、バンド間に重なりがある場合（８１２）は、値ｍが増分される（８１４）。ｍを１増分すると、第２のインクジェット・ペンｎ₁の活性ノズル列が、第１のインクジェット・ペンｎ₀の活性ノズル列よりも上にずれる。すなわち、インク出力が、第１のインクジェット・ペンのインク出力から離れるように、第２のインクジェット・ペンの活性ノズル列が、調整される。より具体的には、第２のペンの活性ノズル列をこのようにずらす処理は、列にノズル１つを追加しかつ列から別のノズルを除去することによって達成される。第２のペンのノズル列に追加されるノズルは、この列の端と隣り合いかつ第１のペンの活性ノズル列から最も遠くにある非活性ノズルである。第２のペンのノズル列から除去されるノズルは、この列の第１のペンの活性ノズル列に最も近いノズルである。

　次に、第２のインクジェット・ペンｎ₁の活性ノズル列が、このペンの最後のノズルを越えてずらされなかったかどうかが検証される（８１６）。すなわち、ｍ＋ｌが、第２のインクジェット・ペンｎ₁の最後のノズルよりも大きくないことを保証するために検証が行われる。大きくない場合は、方法８００は、以下、既に説明したように８０６を繰り返し、調整を行うことによりインクジェット・ペンの位置が合ったかどうかを判定する。しかしながら、検証が不合格の場合、方法８００は、ペンｎ₀およびｎ₁のそれぞれの活性ノズル列の先頭ノズルをノズル１つ分だけ下にずらし（８１８）、その結果、両方の活性ノズル列が下にずれ、したがって、第２のペンｎ₁の活性ノズル列が、その最後のノズルを越えてずらされなくなる。すなわち、値ｋは、値ｍと同じように減分される。次に、方法８００は、以下、説明したように８０６を繰り返す。

　しかしながら、インクジェット・ペンによって出力されたバンド間の位置ずれのタイプが、重なりでない場合は（８１２）、代わりに位置ずれのタイプがバンド間の隙間になるので、代わりに値ｍを減分する（８２０）。ｍを１だけ減分すると、実質的に、第２のインクジェット・ペンｎ₁の活性ノズル列が、第１のインクジェット・ペンｎ₀の活性ノズル列に向かって下方にずれる。すなわち、インク出力が、第１のインクジェット・ペンのインク出力に近づくように、第２のインクジェット・ペンの活性ノズル列が、調整される。より具体的には、この第２のペンの活性ノズル列のずれは、列に１つのノズルを追加しかつ列から別のノズルを除去することによって達成される。第２のペンのノズル列に追加されるノズルは、この列の端と隣り合い、第１のペンの活性ノズル列に隣接する非活性ノズルである。第２のペンのノズル列から除去されるノズルは、この列の第１のペンの活性ノズル列から最も遠くにあるノズルである。

　次に、第２のインクジェット・ペンｎ₁の活性ノズル列が、このペンの第１のノズルを越えてまたはそれよりも前にずらされなかったかどうかの検証が行われる（８２２）。すなわち、ｍが、第２のインクジェット・ペンｎ₁の第１のノズルよりも小さくならないように検証が行われる。小さくない場合は、方法８００は、以下、説明したように８０６を繰り返し、実行した調整によってインク・ペンの位置が合ったかどうかが判定される。しかしながら、検証が不合格の場合、方法８００は、ペンｎ₀およびｎ₁の活性ノズル列の先頭ノズルをノズル１つ分だけ上にずらし（８２４）、その結果両方の活性ノズル列が上にずらされ、それにより第２のペンｎ₁の活性ノズル列が、その最初のノズルよりも前にずらされなくなる。すなわち、値ｋは、値ｍと同じように増分される。次に、方法８００は、以下、説明したように８０６を繰り返す。

　方法８００の他の実施形態も利用することができる。例えば、方法８００は、活性ノズルを選択し、インクのバンドを印刷し、バンドの位置が合っているかどうかを判定するステップを、バンドの位置が合うまで繰り返すように示しているが、もう１つの実施形態では、各ペンが、各ペンの異なるノズルを使って、いくつかのインクのバンドを印刷することができる。したがって、第１のインクジェット・ペンのどのインクのバンドが、第２のインクジェット・ペンのどのインクのバンドと一致するか、すなわち位置が合っているかを判定することにより、ペンがインクジェット・ペン軸の方向に位置合わせされるように各ペンのどのノズルを活性ノズル列として使用すべきかが判定される。

　方法８００は、いくつかのインクジェット・ペンのうちのそれぞれ連続した隣接対（rolling pair）のインクジェット・ペン間のインクジェット・ペン軸の方向の位置ずれを補正するように拡張することができる。図９は、本発明の実施形態により、インクジェット・ペン軸の方向のいつかのインクジェット・ペン間の位置ずれを補正するそのような方法９００を示す。それぞれ連続した隣接対のインクジェット・ペンに関して、方法９００は、第２のペンが対の第１のペンと位置合わせされるように、対の第２のペンの活性ノズル列をずらす。

　最初に、インクジェット・ペン内のノズルｋ．．．ｋ＋ｌの中心範囲が、現行活性ノズル列を表すように、値ｋを選択する（９０２）。次に、インクジェット・ペン・カウンタｉをゼロにリセットし（９０４）、値ｍをｋと等しく設定する（９０６）。現行の隣接対のインクジェット・ペンが、ペンｎ_iおよびｎ_i+1として定義され、ここで、隣接対の第１のペンはｎ₁、第２のペンはｎ_i+1である。インクジェット・ペンｎ_iのノズルｋ．．．ｋ＋ｌと、インクジェット・ペンｎ_i+1のノズルｍ．．．ｍ＋ｌとによって、グレーのインクのバンドが印刷される（９０８）。バンドの位置合わせが手動または自動で調べられる（９１０）。バンド間に隙間や重なりがない場合は、現行の隣接対のペンが互いに位置合わせされており、現行の隣接対のペンが、インクジェット・ペン内のペン１つ分だけ前進される（９１２）。すなわち、カウンタｉが、１だけ増分される。

　カウンタｉが、最後のインクジェット・ペンと等しい場合（９１４）、方法９００は、終了する（９１６）。そうでない場合、値ｋが値ｍに設定される（９１８）。値ｍは、隣接対のペンの第２のペンのノズル範囲内にある先頭ノズルであり、値ｋは、隣接対のペンの第１のペンのノズル範囲内の先頭ノズルである。隣接対のペンが、ペン１つ分だけ前進されたので、現行の隣接対の第１のペンは、前の隣接対の第２のペンである。したがって、前の隣接対の第２のペンについて定められた先頭ノズルｍは、現行隣接対の第１のペンの先頭ノズルｋになる。次に、値ｍは、中央ノズルｍ．．．ｍ＋ｌが、現行隣接対の第２のペンの活性ペン列を表すように設定され（９２０）、方法９００は、以下、前に説明したように９０８で繰り返し、インクジェット・ペンの新しい現行の隣接対を位置合わせする。

　しかしながら、インクジェット・ペンの現行の隣接対の位置がずれている場合（９１０）と、位置ずれによって、ペンによって出力された２つのバンドに重なりが生じる場合（９２２）は、値ｍは増分され（９２４）、第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の活性ノズル列が上にずらされ、第１のインクジェット・ペンｎ_iの活性ノズル列から遠ざけられる。第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の活性ノズル列が、このペンの最後のノズルを越えてずらされなかったどうか検証が行われる（９２６）。すなわち、ｍ＋ｌが、第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の最後のノズルよりも大きくならないようにするために検証が行われる。大きくない場合は、方法９００は、以下、既に説明したように９０８を繰り返し、実行した調整が現行の隣接対のペンの位置に合っているかどうかを判定する。

　しかしながら、検証に不合格の場合は、方法９００は、ペンｎ₁およびｎ_i+1のそれぞれの活性ノズル列の先頭ノズルを、ノズル１つ分だけ下にずらし（９２８）、その結果、両方の活性ノズル列が下にずらされ、それにより第２のペンｎ_i+1の活性ノズル列が、その最後のノズルを越えてずれることがなくなる。すなわち、値ｋは、値ｍと同じように減分される。さらに、現行の隣接対のペンｎ_iおよびｎ_i+1のそれぞれの活性ノズル列をずらすと、既に調整されている任意のインクジェット・ペンｎ₀．．．ｎ_i-1の活性ノズル列に影響を及ぼすので、これらのペンの活性ノズル列も、ノズル１つ分だけシフトされる（９３０）。次に、方法９００は、以下、既に説明したように９０８を繰り返す。

　現行の隣接対のインクジェット・ペンによって出力されたバンドの間の位置ずれのタイプにより、重なりが生じない場合は（９２２）、代わりに位置ずれのタイプによりバンド間の隙間が生じるので、代わりに値ｍが減分される（９３２）。ｍを１だけ減分すると、実質的に、第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の活性ノズル列が、第１のインクジェット・ペンｎ_iの活性ノズル列に向かって下方にずれる。第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の活性ノズル列が、このペンの第１のノズルを越えてまたはそれよりも前にずらされなかったかどうか検証が行われる（９３４）。すなわち、ｍが、第２のインクジェット・ペンｎ_i+1の第１のノズルよりも小さくなるようにするために検証が行われる。小さくない場合は、方法９００は、以下、すでに説明したように９０８を繰り返し、行った調整によってインク・ペンの位置が合ったかどうを判定する。

　しかしながら、検証に不合格の場合は、方法９００は、ペンｎ_iおよびｎ_i+1の活性ノズル列の先頭ノズルをノズル１つ分だけ上方にずらし（９３６）、その結果、両方の活性ノズル列が上方にずらされ、それにより第２のペンｎ_i+1の活性ノズル列が、第１のノズルよりも前にずらされることがなくなる。すなわち、値ｋは、値ｍと同じように減分される。さらに、現行の隣接対のペンｎ_iおよびｎ_i+1のそれぞれの活性ノズル列をずらすと、既に調整された任意のインクジェット・ペンｎ₀．．．ｎ_i-1の活性ノズル列に影響を及ぼすので、これらのペンの活性ノズル列も、ノズル１つ分だけ上方にずらされる（９３８）。次に、方法９００は、以下、既に説明したように９０８を繰り返す。

　方法８００と同じように、方法９００に他の実施形態を利用することができる。例えば、方法９００は、バンドが位置合わせされるまで繰り返し活性ノズルを選択し、インクのバンドを印刷し、バンドの位置が合っているかどうかを判定することを示し、もう１つの実施形態において、各ペンが、各ペンの異なるノズルを使って、いくつかのインクのバンドを印刷することができる。したがって、それぞれ隣り合った対のペンのインクのバンドのうちの２つを定めることにより、それらのペンのどのノズルを活性ノズル列として使用すべきかが判定され、それにより、インクのバンドが、インクジェット・ペン軸の方向に位置合わせされる。

［媒体軸の方向のインクジェット・ペンの位置ずれの補正］
　図１０は、本発明の実施形態による媒体軸の方向の１対のインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法１０００を示す。当業者は、本明細書において、一般に、媒体軸の方向のペン間の位置ずれは、その軸の方向のペンの出力の位置ずれとして定義されることを理解されよう。さらに、方法１０００は、固定されかつずらして配置されているインクジェット・ペンに関して示しているが、一般に、そのようなペンがずらして配置されているかどうかに関係なく、固定されているペンに適用可能である。この方法１０００は、第２のインクジェット・ペンｎ₁が、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって媒体軸の方向に出力された線と位置が合った媒体軸の方向の線を出力するように、第２のインクジェット・ペンｎ₁の流体射出遅延を調整する。方法１０００は、これを、第１のインクジェット・ペンｎ₀に、周期ｐ₀で媒体軸の方向にいくつかの線を印刷させ、第２のインクジェット・ペンｎ₁に、ｐ₀よりも長い周期ｐ₁で媒体軸の方向にいくつかの線を印刷させることによって達成する。方法１０００は、第２のインクジェット・ペンｎ₁が印刷するどの線が、第１のインクジェット・ペンｎ₀が印刷するどの線と位置合わせされるかに基づいて、第２のインクジェット・ペンｎ₁の流体射出遅延を調整する。

　最初に、方法１０００は、ｐ₀および／またはｐ₀が対応する時間遅延が、インクジェット・ペンｎ₀とｎ₁の間の最大絶対タイミング誤差よりも大きいことが好ましい（ただし、必須ではない）値にｐ₀を設定する（１００２）。ｐ₀は、第１のインクジェット・ペンｎ₀が１画素幅の線を印刷する画素の間隔をより正確に指定する。したがって、ｐ₀は、ペン間の最大絶対タイミング誤差に対応する距離よりも大きい。すなわち、ｐ₀は、ペン間の最大絶対タイミング誤差と等しい時間長さの範囲内で、媒体が移動する画素で表した距離よりも長い。これに対応して、ｐ₁は、第２のインクジェット・ペンｎ₁が１画素幅の線を印刷する画素の間隔である。ｐ₁は、ｐ₀に１を加えたものに等しく設定される（１００４）。いくつかの線ｐ₀＊ｐ₁が、インクジェット・ペンｎ₀およびｎ₁のそれぞれによって印刷され（１００６）、第１のインクジェット・ペンｎ₀は、ｐ₀画素の間隔で線を印刷し、第２のインクジェット・ペンｎ₁は、ｐ₁画素の間隔で線を印刷する。

　図１１は、本発明の実施形態により、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷された線の１つの基本的な例と、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された線の３つの基本的な例を示す。両方のインクジェット・ペンによって印刷された線は、ペンの位置合わせの分析に関する規準位置合わせ線１１００を有する。第１のインクジェット・ペンｎ₀は、図１１に点線で示した画素幅間隔で３番目ごとにそれぞれの線１１０２があるように、周期ｐ₀を３として線１１０２を印刷する。図１１には、位置合わせ線１１００のゼロ番目の線１１０２Ａと、ゼロ番目の線１１０２Ａの両側に印刷された第１の線１１０２Ｂと１１０２Ｂ’と、ゼロ番目の線１１０２Ａの両側に印刷された第２の線１１０２Ｃおよび１１０２Ｃ’と、ゼロ番目の線１１０２Ａの両側に印刷された第３の線１１０２Ｄおよび１１０２Ｄ’の７つのそのような１１０２線が示されている。線１１０２Ｂ、１１０２Ｃおよび１１０２Ｄは、ゼロ番目の線１１０２Ａの左側にあるため左の線であり、線１１０２Ｂ’、１１０２Ｃ’および１１０２Ｄ’は、ゼロ番目の線１１０２Ａの右側にあるため右の線である。

　第２のインクジェット・ペンｎ₁が、媒体軸の方向に第１のインクジェット・ペンｎ₀と位置合わせされる事例において、ペンｎ₁は、画素幅間隔で４番目ごとにそれぞれの線１１０４があるように、周期ｐ₁を４として線１１０４を印刷する。図１１に、位置合わせ線１１００にゼロ番目の線１１０４Ａと、ゼロ番目の線１１０４Ａの両側に第１の線１１０４Ｂおよび１１０４Ｂ’と、ゼロ番目の線１１０４Ａの両側に第２の線１１０４Ｃおよび１１０４Ｃ’との５つのそのような線１１０４を示す。第１の線１１０４Ｂと１１０４Ｂ’は、ゼロ番目の線１１０４Ａの両側にある第１の線であるため、第１の線または番号１を有する線と呼ばれる。第２の線１１０４Ｃおよび１１０４Ｃ’も同じ様に呼ばれる。線１１０４Ｂおよび１１０４Ｃは、ゼロ番目の線１１０４Ａの左側にあるので左の線であり、線１１０４Ｂ’および１１０４Ｃ’は、ゼロ番目の線１１０４Ａの右側にあるので、右の線である。ペンｎ₀とｎ₁が位置合わせされているので、ペンｎ₀によって印刷された最初の線、すなわちゼロ番目の線１１０２Ａが、ペンｎ₁によって印刷された最初の線、すなわちゼロ番目の線１１０４Ａと位置合わせされる。

　第２のインクジェット・ペンｎ₁が、媒体軸の方向に第１のインクジェット・ペンｎ₀と位置がずらされ、その結果、第２のインクジェット・ペンｎ₁が、第１のインクジェット・ペンｎ₀がその第１の線を印刷した後（位置に関して）で第１の線を印刷する事例では、ペンｎ₁は、線１１０６を周期ｐ₁で印刷する。図１１に、位置合わせ線１１００にあるべきゼロ番目の線１１０６Ａと、ゼロ番目の線１１０６Ａの両側に印刷された第１の線１１０６Ｂおよび１１０６Ｂ’と、ゼロ番目の線１１０６Ａの両側に印刷された第２の線１１０６Ｃおよび１１０６Ｃ’の５つのそのような線１１０６を示す。第１の線１１０６Ｂおよび１１０６Ｂ’は、ゼロ番目の線１１０６Ａの両側にある最初の線なので、第１の線または番号１の線と呼ばれる。第２の線１１０６Ｃおよび１１０６Ｃ’は、同じように呼ばれる。さらに、線１１０６Ｂおよび１１０６Ｃは、ゼロ番目の線１１０６Ａの左側にあるので左の線であり、線１１０６Ｂ’および１１０６Ｃ’は、ゼロ番目の線１１０６Ａの右側にあるので右の線である。

　第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線１１０６Ａは、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線１１０２Ａの１画素幅後に印刷される。第１の線１１０６Ｂ’は、第１の線１１０２Ｂ’と位置合わせされる。第２のインクジェット・ペンｎ₁を第１のインクジェット・ペンｎ₀と位置合わせするために、ペンｎ₁の流体射出遅延が１画素幅に対応する時間長だけ短縮され、その結果、インクジェット・ペンｎ₁は、第１の線を早く印刷するようになる。すなわち、ペンｎ₁の遅延は、媒体が１画素幅を移動するのにかかる時間長だけ減らされる。この遅延は、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線の右側にある線のうちの１つと位置合わせされた第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線の右側にある線の線番号１と等しい。

　第２のインクジェットｎ₁が、第１のインクジェット・ペンｎ₀がその第１の線を印刷する前に（位置に対して）第１の線を印刷するように、媒体軸に沿って第１のインクジェット・ペンｎ₀と位置ずれされる場合は、ペンｎ₁は、周期ｐ₁で線１１０８を印刷する。図１１に、位置合わせ線１１００にあるべきゼロ番目の線１１０８Ａと、ゼロ番目の線１１０８Ａの両側に印刷された第１の線１１０８Ｂおよび１１０８Ｂ’と、ゼロ番目の線１１０８Ａの両側に印刷された第２の線１１０８Ｃおよび１１０８Ｃ’の、４つのそのような線１１０８を示す。前と同じように、第１の線１１０８Ｂおよび１１０８Ｂ’は、ゼロ番目の線１１０８Ａの両側にある最初の線なので、第１の線または番号１の線と呼ばれる。第２の線１１０８Ｃおよび１１Ｏ８Ｃ’も同様に呼ばれる。さらに、線１１０８Ｂおよび１１０８Ｃは、ゼロ番目の線１１０８Ａの左側にあるので左の線であり、線１１０８Ｂ’および１１０８Ｃ’は、ゼロ番目の線１１０８Ａの右側にあるので右の線である。

　第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線１１０８Ａは、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線１１０２Ａの前に、１画素の幅で印刷される。第１の線１１０８Ｂは、第１の線１１０２Ｂと位置合わせされる。第２のインクジェット・ペンｎ₁を第１のインクジェット・ペンｎ₀と位置合わせするために、ペンｎ₁の流体射出遅延は、１画素幅に対応する時間の長さだけ増分され、その結果、インクジェット・ペンｎ₁は、後でその第１の線を印刷する。すなわち、ペンｎ₁の遅延は、媒体が１画素幅だけ移動するのにかかる時の長さだけ増分される。この遅延は、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線の左側にある線のうちの１つと位置合わせされた第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線の左側にある線の線番号１と等しい。

　図１０に戻り、第１のインクジェット・ペンｎ₀と第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された線をそれぞれｔ_0xとｔ_1xと呼ぶ。方法１０００は、インクジェット・ペンｔ₀₀およびｔ₁₀によって印刷された第１の線が、互いに位置が合っているかどうかを、自動または手動で調べる（１００８）。２つのインクジェット・ペンの自動位置合わせ補正の場合、センサが、これらの２つの線の位置が合っているかどうかを判定することができる。手動の位置合わせ補正の場合は、ユーザが、これらの２つの線の位置が合っているかどうかを判定する。２つの線ｔ₀₀およびｔ₁₀が互いに位置が合っている場合は、方法１０００が終了する（１０１０）。

　そうでない場合、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線ｔ₀₀が、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線ｔ₁₀よりも前に印刷された場合（１０１２）は、これは、第２のインクジェット・ペンｎ₁の流体射出遅延が大きすぎる、すなわち遅延が長すぎることを意味する（１０１４）。ペンｎ₁の流体射出遅延は、画素数ｋに対応する時間だけ減少され（１０１６）、ここで、線ｔ_0(-k)は、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された線ｔ_1(-k)と位置合わせされまたは一致した、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷された線である。すなわち、ペンｎ₀によってゼロ番目の線の右側に印刷されたｋ番目の線と一致する、ペンｎ₁によってゼロ番目の線の右側に印刷された最初のｋ番目の線が判定され、その結果、ペンｎ₁の流体射出遅延が画素数ｋだけ減少され、インクジェット・ペンによって印刷される線の周期は、１画素分だけ異なる。したがって、ペンｎ₁の流体射出遅延は、媒体が画素数ｋだけ移動するのにかかる時間だけ短縮される。

　より一般には、インクジェット・ペンによって印刷される線の周期が、画素数ｙ＞１だけ異なる場合、ペンｎ₁の流体射出遅延は、（（ｋ−１）＊ｙ）とｋ＊ｙとの間の画素数だけ短縮される。例えば、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期が２画素分異なり、ペンｎ₁によってゼロ番目の線の右側に印刷された第１の線が、ペンｎ₀によってゼロ番目の線の右側に印刷された第１の線と一致する場合、ペンｎ₁の流体射出遅延は、０から２までの画素数だけ短縮される。これは、画素数に対応するような検出可能な２つのペン間の流体射出遅延不適合の解像度が、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期の画素で表した差よりも大きくないためである。

　例えば、図１１において、線１１０６と線１１０２は、ゼロ番目の線１１０６Ａが、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷される前に、ゼロ番目の線１１０２Ａが、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されるシナリオを表す。ゼロ番目の線１１０２Ａの右側に第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷される第１の線１１０２Ｂ’は、ｔ_0(-1)と呼ばれ、ゼロ番目の線１１０６Ａの右側に第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷される第１の線、すなわち線１１０６Ｂ’でありｔ_1(-1)と呼ばれる線と一致する。したがって、ｋ＝１であり、ペンｎ₁の流体射出遅延は、１画素に対応する時間だけ短縮される。すなわち、ペンｎ₁の流体射出遅延は、媒体が１画素分移動するのにかかる時間だけ短縮される。

　図１０に戻ると、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されたゼロ番目の線ｔ₀₀が、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷されたゼロ番目の線ｔ₁₀の後で印刷された場合（１０１２）は、これは、第２のインクジェット・ペンｎ₁の流体射出遅延が速すぎ、すなわち遅延が短すぎることを意味する（１０１８）。ペンｎ₁の流体射出遅延が、画素数ｋに対応する時間だけ増分され（１０２０）、ここで、線ｔ_0kは、第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された線ｔ_1kと位置合わせされたかまたは一致する第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷された線である。すなわち、ペンｎ₀によってゼロ番目の線の左側に印刷されたｋ番目の線と一致する、ペンｎ₁によってゼロ番目の線の左側に印刷された最初のｋ番目の線が判定され、その結果、ペンｎ₁の流体射出遅延が画素数ｋだけ増分され、ここで、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期は、１画素分異なる。したがって、ペンｎ₁の流体射出遅延は、媒体が画素数ｋ分だけ移動するのにかかる時間だけ増分される。

　より一般的には、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期が、画素数ｙ＞１だけ異なる場合、ペンｎ₁の流体射出遅延は、（（ｋ−１）＊ｙ）とｋ＊ｙとの間の画素数だけ増分される。例えば、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期が２画素分異なり、ペンｎ₁によってゼロ番目の線の左側に印刷された最初の線が、ペンｎ₀によってゼロ番目の線の左側に印刷された最初の線と一致する場合、ペンｎ₁の流体射出遅延は、０から２までの画素数だけ増分される。これは、画素数に対応するような検出可能な２つのペン間の流体射出遅延不整合の解像度が、インクジェット・ペンによって印刷された線の周期の画素で表した差よりも大きくないためである。

　例えば、図１１において、線１１０８と線１１０２は、ゼロ番目の線１１０８Ａが第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された後で、ゼロ番目の線１１０２Ａが、第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷されるシナリオを表す。ゼロ番目の線１１０２Ａの左側に第１のインクジェット・ペンｎ₀によって印刷された最初の線１１０２Ｂは、ｔ₀₁と呼ばれ、ゼロ番目の線１１０８Ａの左側に第２のインクジェット・ペンｎ₁によって印刷された、線１１０８Ｂでありかつｔ₁₁と呼ばれる第１の線と一致する。したがって、ｋ＝１であり、ペンｎ₁の流体射出遅延は、１画素に対応する時間だけ増分される。すなわち、ペンｎ₁の流体射出遅延は、媒体が１画素分移動するのにかかる時間だけ増分される。

　図１０の方法１０００は、いくつかのインクジェット・ペンのそれぞれの連続した隣接対のインクジェット・ペン間の媒体軸の方向の位置ずれを補正するように拡張することができる。図１２は、本発明の実施形態により媒体軸の方向のいくつかのインクジェット・ペン間の位置ずれを補正するためのそのような方法１２００を示す。方法１２００を、固定されたずらして配置されているインクジェット・ペンに関して説明するが、この方法は、一般に、ずらして配置されているかどうかに関係なく、固定されたペンに適用可能である。それぞれ連続した隣接対のインクジェット・ペンの場合、方法１２００は、ペアのうち第２のインクジェット・ペンの流体射出遅延を調整し、それによりペアのうちの第１のインクジェット・ペンによって媒体軸に沿って出力された線と位置合わせされた媒体軸に沿った線を出力するようにする。

　まず、方法１２００は、ｐ₀を、２つの隣り合った任意のインクジェット・ペン間の最大絶対タイミング誤差よりも大きくなるように設定する（１２０２）。前と同じように、ｐ₀は、第１のインクジェット・ペンｎ₀が１画素幅の線を印刷する画素で表した間隔をより正確に指定する。したがって、ｐ₀は、２つの隣り合った任意のインクジェット・ペン間の最大絶対タイミング誤差に対応する距離よりも大きい。次に、各ｐ_kを（ｐ_k-1＋１）に設定し、ここで、ｋ＝１．．．ｍ−１であり、番号０．．．ｍ−１の付いた合計ｍのペンがある（１２０４）。さらに、ｋ＝０．．．ｍ−１の場合、それぞれのインクジェット・ペンｎ_kは、ｐ_kの画素の間隔で、線ｐ_k＊ｐ_k+1を印刷する（１２０６）。インクジェット・ペンｎ_kによって印刷された線は、ｔ_kxと呼ばれ、ここで、ｘは、０．．．［（ｐ_k＊ｐ_k+1）−１］の範囲である。

　本発明のもう１つの実施形態において、現行ペンの上隣りのペンと現行ペンの下隣りのペンの２つの隣接インクジェット・ペンを有する各インクジェット・ペンは、下の組の線と上の組の線を、異なる間隔で印刷する。下の組の線は、現行ペンを現行ペンの下隣りのペンと位置合わせするために使用され、上の組の線は、現行ペンを、現行ペンの上隣りのペンと位置合わせするために使用される。この実施形態において、間隔ｐ_kは、示したように、各ペンｎ_kごとに増分されなくてもよい。より正確に言うと、この間隔は、ペンの線の組の間で交互にすれば十分である。例えば、一番下のペンは、間隔ｙの線を印刷し、一番上のペンは、間隔ｙ＋１の線を印刷することができる。次に、間に入る複数のペンが、間隔ｙ＋１の一番下の組と間隔ｙの一番上の組の２つの組の線を印刷する。

　次に、ｋが、カウンタとして使用され、ゼロに設定される（１２０８）。次に、方法１２００は、隣接対のインクジェット・ペンｎ_kおよびｎ_k+1によって印刷された第１の線ｔ_k0およびｔ_(k+1)0が互いに位置合わせされているかどうかを自動または手動で調べる（１２１０）。２つの線ｔ_k0とｔ_(k+1)0が一致している場合は、方法１２００は、ｋを増分して、次の隣接対のインクジェット・ペンを続ける（１２１２）。しかしながら、ｋが、最後のペンｍ−１まで増分された場合（１２１４）は、対のインクジェット・ペンがなくなり、方法１２００は終了する（１２１６）。そうでない場合、方法１２００は、以下、既に示したように１２１０で繰り返し、新しい隣接対のインクジェット・ペンが、媒体軸の方向で互いに位置合わせされているかどうかを判定する。

　しかしながら、現行の隣接対の第１のインクジェット・ペンｎ_kによって印刷されたゼロ番目の線ｔ_k0が、現行の隣接対の第２のインクジェット・ペンｎ_k+1によって印刷されたゼロ番目の線ｔ_(k+1)0の前に印刷された場合（１２１８）は、これは、第２のインクジェット・ペンｎ_k+1の流体射出遅延が遅すぎ、すなわち遅延が長すぎることを意味する（１２２０）。したがって、ペンｎ_k+1の流体射出遅延とこのペンの後のすべてのインクジェット・ペンの流体射出遅延が、画素数ｒに対応する時間だけ減分され（１２２２）、ここで、線ｔ_k(-r)は、ゼロ番目の線の右側に第２のインクジェット・ペンｎ_k+1によって印刷された線ｔ_(k+1)(-r)と位置合わせされまたは一致した、ゼロ番目の線の右側に第１のインクジェット・ペンｎ_kによって印刷された最初の線である。すなわち、各ペンｎ_lの流体射出遅延（ここで、ｌ＝ｋ＋１．．．ｍ−１）は、媒体が画素数ｒだけ移動するのにかかる時間だけ減分される。次に、方法は、既に示したように１２１２に進む（１２２４）。

　これと反対に、現行の隣接対の第１のインクジェット・ペンｎ_kによって印刷されたゼロ番目の線ｔ_k0が、現行の隣接対の第２のインクジェット・ペンｎ_k+1によって印刷されたゼロ番目の線ｔ_(k+1)0の後に印刷された場合（１２１８）は、これは、第２のインクジェット・ペンｎ_k+1の流体射出遅延が早すぎ、すなわち遅延が短すぎることを意味する（１２２６）。したがって、ペンｎ_k+1の流体射出遅延とこのペンの後のすべてのインクジェット・ペンの流体射出遅延が、画素数ｒに対応する時間だけ増分され（１２２８）、ここで、線ｔ_krは、ゼロ番目の線の左側に第２のインクジェット・ペンｎ_k+1によって印刷された線ｔ_(k+1)rと位置合わせされまたは一致した、ゼロ番目の線の左側に第１のインクジェット・ペンｎ_kによって印刷された線である。すなわち、各ペンｎ_lの流体射出遅延（ここで、ｌ＝ｋ＋１．．．ｍ−１）は、媒体が画素数ｒだけ移動するのにかかる時間だけ減分される。次に、方法は、既に説明したように１２１２に進む（１２２４）。

［結論］
　図１３は、本発明の実施形態による、これまで説明したインクジェット・ペン軸と媒体軸の上の固定されずらして配置されているインクジェット・ペンの位置合わせを要約した方法１３００を示す。方法１３００は、最初に、インクジェット・ペン軸上で、１対の固定されずらして配置されているインクジェット・ペンを位置合わせする（１３０２）。次に、方法１３００は、媒体軸の上で固定されずらして配置されている１対のインクジェット・ペンを位置合わせする（１３０４）。

　インクジェット・ペン軸の方向に１対のペンを位置合わせするために、両方のペンでインクのバンドを印刷する（１３０６）。位置合わせされたインクのバンドを出力するノズル列は、インクジェット・ペンの活性ノズル列として選択され、その結果ペンが位置合わせされる（１３０８）。媒体軸の方向に１対のペンを位置合わせするために、対のうちの第１のペンが、第１の周期で媒体軸の方向に線を出力する（１３１２）。対のうちの第２のペンが、第１の周期よりも長い第２の周期で媒体の方向に線を出力する（１３１４）。次に、第２のペンによって出力されたどの線が、第１のペンによって出力されたどの線と位置合わせされまたは一致するかに基づいて、インクジェット・ペンのどちらかまたは両方の流体射出遅延が調整される（１３１６）。

　本明細書において、特定の実施形態を示し説明したが、当業者は、同じ目的を達成するように意図された任意の構成を、示した特定の実施形態と置き換えることができることを理解されよう。本出願は、本発明の任意の適応または変形を含むように意図されている。例えば、本発明の実施形態を、インクを定量吐出するインクジェット・プリンタと関連して説明したが、本発明は、他の種類の流体射出システムにも広く適用可能である。したがって、本発明は、併記の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ限定されるように意図されていることは明らかである。

本発明の実施形態によるインクジェット・プリンタの側面図である。 本発明の実施形態による媒体が下を移動するインクジェット・プリンタのインクジェット・ペンの平面図である。 本発明の実施形態によるインクジェット・プリンタの１対のインクジェット・ペンおよびその対応するノズルの平面図である。 本発明の実施形態による、インクジェット・ペン軸に沿った１対のインクジェット・ペンの１つのタイプの位置ずれと、そのような位置ずれの補正の例を示す図である。 本発明の実施形態による、インクジェット・ペン軸に沿った１対のインクジェット・ペンの１つのタイプの位置ずれと、そのような位置ずれの補正の例を示す図である。 本発明の実施形態による、インクジェット・ペン軸に沿った１対のインクジェット・ペンのもう１つのタイプの位置ずれと、そのような位置ずれの補正の例を示す図である。 本発明の実施形態による、インクジェット・ペン軸に沿った１対のインクジェット・ペンのもう１つのタイプの位置ずれと、そのような位置ずれの補正の例を示す図である。 本発明の実施形態による、媒体軸に沿った１対のインクジェット・ペンの位置合わせを示す図である。 本発明の実施形態による、媒体軸に沿った１対のインクジェット・ペンの位置合わせを示す図である。 本発明の異なる実施形態による、媒体軸に沿った１対のインクジェット・ペンの様々なタイプの位置ずれの例を示す図である。 本発明の異なる実施形態による、媒体軸に沿った１対のインクジェット・ペンの様々なタイプの位置ずれの例を示す図である。 本発明の実施形態による、インクジェット・ペン軸に沿った１対のインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法のフローチャートである。 本発明の実施形態によるインクジェット・ペン軸に沿ったいくつかのインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法のフローチャートである。 本発明の実施形態による、媒体軸に沿った１対のインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法のフローチャートである。 本発明の実施形態による、第１の期間に第１のインクジェット・ペンによって印刷された線と、第１の期間よりも長い第２の期間に位置が合ったまたは位置がずれた第２のインクジェット・ペンによって印刷された線を示す図である。 本発明の実施形態による、媒体軸に沿ったいくつかのインクジェット・ペン間の位置ずれを補正する方法のフローチャートである。 本発明の実施形態による方法のフローチャートである。

符号の説明

１００　流体射出システム
１１６　ずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリ
１２６　第１の軸

Claims (10)

1. 　第１の軸に沿って配置された１対のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの位置ずれを減少させる方法であって、ここで、前記第１の軸は、前記アセンブリを媒体が通って移動する方向である第２の軸に対して垂直であり、前記１対のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの前記第１の軸に沿った位置ずれを減少させるために、
   　各アセンブリにおける異なるノズル列によって流体のバンドを出力するステップと、
   　各アセンブリにおける活性ノズル列として、他のアセンブリによって出力される前記流体のバンドのうちの１つの流体のバンドと実質的に位置合わせされた前記流体のバンドのうちの１つの流体のバンドを出力する前記異なるノズル列のうちの１つを選択するステップと
   　を有してなる方法。
2. 　各アセンブリにおける活性ノズル列として、前記異なるノズル列のうちの１つのノズル列を選択するステップが、
   　前記アセンブリによって出力された前記流体のバンドが互いに重なると判定されたときに、前記アセンブリのうちの１つのアセンブリの前記活性ノズル列を、流体出力が前記アセンブリのうちの他のアセンブリの前記活性ノズル列から遠くなるように選択するステップと、
   　前記アセンブリによって出力された前記流体のバンドの間に隙間があると判定されたときに、前記アセンブリのうちの１つのアセンブリの前記活性ノズル列を、流体出力が前記アセンブリのうちの他のアセンブリの前記活性ノズル列に近づくように選択するステップと
   　を含む、請求項１に記載の方法。
3. 　前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記活性ノズル列を、前記流体出力が前記アセンブリのうちの前記他のアセンブリの前記活性ノズル列から遠くなるように選択するステップが、
   　前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記ノズル列について、前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記活性ノズル列のすぐ隣りにあり、前記アセンブリのうちの前記他のアセンブリの前記活性ノズル列から最も遠い非活性ノズルを選択するステップと、
   　前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記活性ノズル列から、前記アセンブリのうちの前記他方のアセンブリの前記活性ノズル列の最も近くにある活性ノズルを選択解除するステップと
   　を含む、請求項２に記載の方法。
4. 　前記アセンブリのうちの前記１つの前記活性ノズル列を、前記流体出力が前記アセンブリのうちの前記他方のアセンブリの前記活性ノズル列に近づくように選択するステップが、
   　前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記ノズル列について、前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記活性ノズル列のすぐ隣りにあり、前記アセンブリのうちの前記他方のアセンブリの前記活性ノズル列に最も近い非活性ノズルを選択するステップと、
   　前記アセンブリのうちの前記１つのアセンブリの前記活性ノズル列から、前記アセンブリのうちの前記他方のアセンブリの前記活性ノズル列から最も遠い活性ノズルを選択解除するステップと
   　を含む、請求項２に記載の方法。
5. 　各アセンブリの前記活性ノズル列を最初に選択するステップをさらに有しており、該ステップは、各アセンブリの前記活性ノズル列として、各アセンブリの中央ノズルを最初に選択するステップをさらに有するものである、請求項１に記載の方法。
6. 　各アセンブリの前記異なるノズル列によって流体のバンドを出力するステップが、各アセンブリの前記活性ノズル列によって最大よりも低い濃さの流体のバンドを出力するステップを含む、請求項５に記載の方法。
7. 　第１の軸に沿って配置された複数のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリを位置合わせする方法を実行するコンピュータ・プログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体であって、ここで、前記第１の軸は、複数のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリを媒体が通って移動する方向である第２の軸と垂直であり、前記方法は、前記複数のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリの前記第１の軸に沿った位置合わせする方法であり、
   　前記複数のアセンブリのうちの第１のアセンブリとして、現行アセンブリを設定するステップと、
   　現行アセンブリの活性ノズル列を最初に選択するステップと
   　を含み、
   　　前記現行アセンブリの隣りのアセンブリの活性ノズル列を最初に選択するステップと、
   　　　前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリのそれぞれの前記活性ノズル列によって流体のバンドを出力するステップと、
   　　　前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリによって出力された前記流体のバンドが互いに重なっているとの判定に応じて、流体出力が前記現行アセンブリの前記活性ノズル列から遠くなるように前記隣接アセンブリのうちの前記活性ノズル列を再選択するステップと、
   　　　前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリによって出力された前記流体のバンドが、その間に隙間を有するとの判定に応じて、流体出力が前記現行アセンブリの前記活性ノズル列に近づくように前記隣接アセンブリの前記活性ノズル列を再選択するステップと
   　　を、前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリによって出力された前記流体のバンドが、前記第１の軸の方向について位置合わせされるまで繰り返すステップと、
   　　前記複数のアセンブリ内で前記現行アセンブリを順次進めるステップと
   　を、前記現行アセンブリが前記複数のアセンブリのうちの最後のアセンブリになるまで繰り返すステップと
   　を有する、コンピュータ読み取り可能な媒体。
8. 　前記現行アセンブリの前記活性ノズル列を最初に選択するステップが、前記現行アセンブリの中央ノズルを最初に選択するステップを含み、前記隣接アセンブリの前記活性ノズル列を最初に選択するステップが、前記隣接アセンブリの中央ノズルを最初に選択するステップを含む請求項７に記載の媒体。
9. 　前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリのそれぞれの前記活性ノズル列によって前記流体のバンドを出力するステップが、前記現行アセンブリと前記隣接アセンブリのそれぞれの最大よりも低い濃さの流体のバンドを出力するステップを含む請求項７に記載の媒体。
10. 　複数のずらして配置された流体イジェクタ・アセンブリであって、媒体が前記アセンブリを通って移動される第２の軸に垂直な第１の軸に沿って配置されたアセンブリと、
    　前記第１の軸の方向に位置合わせされた流体のバンドを出力する前記アセンブリの活性ノズル列を選択することによって、前記アセンブリを前記第１の軸の方向に位置合わせする流体イジェクタ・アセンブリ位置合わせ構成要素と
    　を有してなる流体射出システム。
    

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