JP2004065749A - フリーキック練習装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】略等身大の人に模した複数の壁部材4を、垂直方向に細長い略長方形に形成されたフレーム部7、該フレーム部の上端に固定された円板状の擬似頭部8、上記フレームに上記擬似頭部を通して着脱可能に被せられた袋状カバー9にて構成し、フレーム部へのカバーの着脱により壁の向こう側を目視可能または目視不可能の2状態の選択を可能とした。目視不可能とすることにより、実戦に即したフリーキックの練習ができ、目視可能とすることにより、ボールコントロール技術の向上に有効な練習ができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サッカーのフリーキック練習装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サッカー競技においては、選手が反則を犯した場合、相手側チームにフリーキックの権利が与えられる。この場合、この権利を与えられた選手は直接ゴールを狙うことができ、相手チームの選手は数人がボールを蹴る選手とゴールとの間に一列に並んで(「壁をつくる」と称される)、これを阻止しようとする。ボールを蹴る選手と壁との間は、ペナルティエリア外でのフリーキックでは、相手選手はインプレーになるまでボールから少なくとも9.5m以上離れていなければならないというルールがある。
【0003】
このフリーキックによるシュートは、相手の壁をかわしてゴールへ蹴り込むために、選手に高いボールコントロール技能が要求される。近時その練習を効率よく行うために選手自身が壁をつくることに代えて、プラスチックで壁部材を構成した練習装置が提案されている。例えば登録実用新案第3022404号公報には、プラスチックにより中空状に形成した壁板をフレームに着脱自在に設けた構造が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フリーキック練習に際しては、壁を作ってゴールが見えない状態でシュートするのであるが、実際には壁の向こう側にいるゴールキーパーの位置あるいはボールをカーブさせてボールを蹴り込む壁の向こう側の特定のスペースが見えた方が蹴りやすく、特に初心者においては練習の効果をあげるために有効である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、壁部材となるカバーをフレームに着脱可能とし、カバーをフレームに取り付けて壁の向こう側を見えなくし、またカバーをフレームからはずして壁の向こう側が見えるようにしたフリーキック練習装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)は、キャスターを有する基台と、該基台上に垂直方向に、該基台に対し着脱可能に取り付けられた略等身大の人に模した複数の壁部材とを備え、フリーキックをする選手とサッカーゴールとの間に配置されて使用されるフリーキック練習装置において、上記壁部材は、垂直方向に細長い略長方形に形成されたフレーム部と、該フレーム部の上端に固定された円板状の擬似頭部と、上記フレームに上記擬似頭部を通して着脱可能に被せられた袋状カバーとからなるものである。
【0006】
かかる構成において、フレームからカバーをはずしたときは、フレームの間を通して壁の向こう側が見え、他方フレームにカバーを被せたときは壁の向こう側は見えない。
【0007】
本発明(請求項2)において、上記カバーは、下方が開放され、上部に上記擬似頭部を通す孔が形成され、かつキャンバス布にて構成されてなるものである。かかる構成において、カバーは、下方の開放部分からフレームに被せられ、上部の孔に擬似頭部を通してフレームに着せられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施態様を図面に基づき説明する。図1は相手側選手が壁のように並ぶ状態での使用を示す本発明のフリーキック練習装置の斜視図、図2は同フリーキック練習装置の正面図、図3は同フリーキック練習装置の側面図、図4は壁の向こう側が見える状態での使用を示す同フリーキック練習装置の正面図、図5は同フリーキック装置の基台の平面図、図6は同正面図を示す。
【0009】
これらの図において、1はフリーキック練習装置、2は該フリーキック練習装置1の基台にして、鉄など金属製部材にて平面矩形状のフレーム体に形成されている。基台2の四隅にはフリーキック練習装置1を練習場の任意な所に移動して設置できるようにキャスター3が下部に取り付けれている。また、上記基台2の中央部位置より少し正面側寄りの位置には、後述する壁部材4を取り付けるための取付ベース5が長手方向に架設形成されている。取付ベース5は鉄など金属部材よりなると共に、その一側部には上記壁部材4の下端が差し込まれる、鉄など金属部材よりなる支持パイプ6,6が2つを一組として等間隔に複数組、実施例では3組、合計6個取り付け固定されている。支持パイプ6,6は溶接等にて取付ベース5に固定することができる。
【0010】
4は基台2上に垂直方向に取り付けられた略等身大の人に模した壁部材で、これら壁部材4が基台2に複数、本例の場合3個取付けられると、サッカーゴールの前に壁のように横一列となって並ぶ3人の相手側選手に見せることができる。該壁部材4は、垂直方向に細長い略長方形に形成されたフレーム部7と、該フレーム部7の上端に固定された円板状の疑似頭部8と、この疑似頭部8を通してフレーム部7に着脱可能に被せられ、人の胴体部を模す袋状カバー9とからなる。
【0011】
上記疑似頭部8は、図7および図8に示すように、2本の縦フレーム8b,8bを支持体として溶接等にてフレーム部7の上辺に取付固定されている。また疑似頭部8も鉄板など、金属部材より構成することができる。
【0012】
上記フレーム部7にはその中間に等間隔の2本の縦フレーム11,11が形成され、かつこれらと交差する2本の横フレーム12,12が設けられフレーム部7の強度が高められている。ここで上記フレーム部7の下位の横フレーム12より下方へ延出する両下端部分は、基台2に対する取付脚部7d,7dとなり、取付ベース5に設けた上記支持パイプ6,6に差し込まれて壁部材4を垂直に支持する。
【0013】
この場合、フレーム部7の取付脚部7d,7dが差し込まれる差込孔である支持用パイプ6,6の内周面には、図9に示すように摩擦係数の小さい樹脂部材で形成した、例えば塩化ビニール製の樹脂管13が設けられている。これによりフレーム部7の取付脚部7d,7dすなわちその下端を支持パイプ6,6に嵌め込んだり抜き出すことが容易に行えるようになり、壁部材4を基台2にスムーズに脱着することができる。なお、支持パイプ6,6の底は、適宜な底部材14にて塞がれている。
【0014】
図10,11において、9は、フレーム部7に被せられて、選手の身体部として模せられる着脱可能な袋状カバーである。袋状カバー9は、下方が開放15され、上部に上記疑似頭部8を通す孔16が形成され、かつキャンバス布にて構成されてなる。
【0015】
この袋状カバー9は、フレーム部7との間に隙間を有する如くフレーム部7より多少大きく形成することにより、袋状カバー9にボールが当たったとき、その衝撃を緩和し、衝突音を小さくすることができる。また図12に示すように、このキャンバス布のボールを蹴る選手側に位置する表面の内側に発泡ポリウレタン等のクッション材17を所定厚さ取り付けることにより、ボール衝突時の衝撃をさらに緩和し、衝突音を小さくすることができる。
【0016】
したがって、袋状カバー9を壁部材4の疑似頭部8にその孔16を通して上方から被せれば、図1,2に示すように、基台2に垂直に立つ複数の壁部材4はその袋状カバー9が選手の体となって、サッカーゴールの前に壁のように立つ複数の相手側選手に見立てることができる。これにより、袋状カバー9を被せた壁部材4、すなわち相手側選手で向こう側が見えない状況でサッカーゴール前にボールを蹴るという実戦を想定したフリーキックの練習を行うことができ、実戦に役立つ練習になる。
【0017】
一方、袋状カバー9を被せない、或いは取り外した場合には、図4のようにフレーム部7が剥き出しとなり、縦横のフレーム11,12間を通して向こう側が見える壁部材4となるので、この場合には、自分が蹴ったボールがゴールのどの位置に入ったか確認できる。これにより、この壁部材4で壁の位置、高さを確認しつつ、シュートする先を見越してゴール前の狭いエリアなどをピンポイントで狙いボールを蹴るという練習が行え、フリーキックの精度、技量を効率的に向上させることができる。
【0018】
なお、壁部材4の大きさは、高さ:175cm程度、幅:40cm程度、疑似頭部8の直径20.0cmのものとすることができ、3〜6個が一列に配置される。また取付脚部7d,7dは、径28.6mm、長さ:10.0cmのものとすることができる。基台2の大きさは、壁部材4が3個の場合、その長辺:150cm、短辺:100cmのものとすることができる。さらに、袋状カバー9は、縦83cm、横49cm、孔14の直径24cmのものとすることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明(請求項1)によれば、細長いフレーム部の上部に疑似頭部を有したそのフレーム部の下端が、キャスターを有した基台に垂直状態で取付られることにより等身大の壁部材となってサッカーボール競技における相手側選手に見立てることができるので、他の選手の力を借りることなく、壁をつくってフリーキックの練習ができる。
【0020】
また、壁部材には、そのフレーム部に袋状カバーを疑似頭部に通して着脱可能に被せることができるので、被せれば実戦に即して壁の向こう側が見えない状態でシュートを打つことができる。一方被せないときは、壁をつくり、つくった壁の向こう側が見える状態とすることにより、壁の位置、高さ及び幅を確認しつつ、壁の向こう側のゴールキーパーの位置やその動き、ピンポイントで狙わなければならないゴールの狭いスペース(壁があれば見えない)を確認しながらボールを蹴ることができ、フリーキックの技術、精度を向上させるのに有効となり、フリーキックの練習を効率よく行うことができる。
【0021】
また本発明(請求項2)によれば、袋状カバーはその下方を開放し上部に疑似頭部を通せるよう孔が設けられているので、フレーム部に被したり外したりすることが容易にでき、壁部材の向こう側が見える状況と見えない状況の異なる練習条件を、簡単につくりだせて、便利である。
【0022】
また、袋状カバーがキャンバス布で形成されているので、ボールが当たったときの衝突音が小さく、カバーにより衝撃緩和作用がある。また袋状カバーの大きさを、フレーム部より多少大きく形成し、カバーとフレーム部との間に隙間を形成することにより、ボール衝突時の衝撃をより一層緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフリーキック練習装置の斜視図。
【図2】袋状カバーを被せ、向こう側が見えない状態の使い方とした場合のフリーキック練習装置の正面図。
【図3】同フリーキック練習装置の側面図。
【図4】袋状カバーを取り、向こう側が見える状態の使い方とした場合のフリーキック練習装置の正面図。
【図5】フリーキック練習装置の基台の平面図。
【図6】フリーキック練習装置の基台の側面図。
【図7】等身大の人に模した壁部材の正面図
【図8】同壁部材の背面図。
【図9】フレーム部の要部拡大断面図。
【図10】袋状カバーの正面図。
【図11】壁部材のフレーム部に被せられる袋状カバーの斜視図。
【図12】内側に衝撃緩和用のクッション材を設けた構成を一部破断して示す袋状カバーの斜視図。
【符号の説明】
1 フリーキック練習装置
2 基台
3 キャスター
4 壁部材
6 支持パイプ
7 フレーム部
7d,7d フレーム部の取付脚部
9 袋状カバー
16 孔
17 クッション材
Claims (2)
- キャスターを有する基台と、該基台上に垂直方向に、該基台に対し着脱可能に取り付けられた略等身大の人に模した複数の壁部材とを備え、フリーキックをする選手とサッカーゴールとの間に配置されて使用されるフリーキック練習装置において、上記壁部材は、垂直方向に細長い略長方形に形成されたフレーム部と、該フレーム部の上端に固定された円板状の擬似頭部と、上記フレームに上記擬似頭部を通して着脱可能に被せられた袋状カバーとからなることを特徴とするフリーキック練習装置。
- 上記カバーは、下方が開放され、上部に上記擬似頭部を通す孔が形成され、かつキャンバス布にて構成されてなる請求項1記載のフリーキック練習装置。
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GB2519958A (en) * | 2013-11-01 | 2015-05-13 | John Joseph Murphy | A sports training device |
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- 2002-08-08 JP JP2002231288A patent/JP3964757B2/ja not_active Expired - Fee Related
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