JP2004064044A - 発光素子とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率の良い発光素子を提供すること。
【解決手段】基板と、この基板上に形成されている第1のクラッド層と、この第1のクラッド層上に形成された活性層と、この活性層上に形成された第2のクラッド層と、この第2のクラッド層上に形成された電流拡散層と、この電流拡散層上に形成され、この電流拡散層の上面のうち、一部にのみ接するように形成された電極とを備えるとともに、前記電流拡散層の上面のうち、前記電極が形成されていない部分には、少なくとも前記電流拡散層を貫通する開口部が形成されていることを特徴とする発光素子。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の発光素子の断面の概略構成を図5に示す。この図に示されるように、一般的に発光素子は、基板と、この基板上に形成された2つのクラッド層、このクラッド層に挟まれるように形成される活性層、そしてクラッド層の上層に形成される電流拡散層等の多層構造からなっており、さらに、図示しない樹脂で基板及び多層構造が覆われた構成となっている。
このような多層構造からなる発光素子において、各層は異なる物質で構成されるから、各層ごとに屈折率は当然異なることとなる。したがって、活性層で発生した光は、反射・屈折等をしながら発光素子内部を進行することとなる。
一般に、屈折率が大きいところから、屈折率が小さいところに光が進行する場合は、所定の臨界角以上の角度で進行する光は全反射し、屈折率の差が大きいほど臨界角は小さくなる。
したがって、発光素子の多層構造にあっても、このような境界面に対して臨界角以上の角度で入射する光は全反射をすることとなる。反射した光の多くは、自己吸収の大きい活性層等で吸収されるため、発光効率の低下につながる。ことに、屈折率が3〜4程度の電流拡散層から、屈折率1〜2程度の樹脂に光が進行するときに臨界角は30度前後と小さくなり、発光効率の低下の要因となる。
【0003】
また、屈折率の小さいところから屈折率の大きいところに光が進行する場合であっても、全反射は生じないもののフレネル反射が生じるため、やはり発光効率の低下につながる。これら要因の結果、従来の発光素子の発光効率は概ね10乃至15%程度であった。
このような課題を解決すべく、特開2001−203392号公報には、発光素子部1を囲む樹脂について、外側に行くに従い材料の屈折率が低くなるような傾斜機能膜2を設けた構成について開示されている。
【特許文献1】特開2001−203392号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クラッド層、活性層、電流拡散層等は発光を生じさせるために物質が規定されるものであるから、この多層構造について段階的に屈折率が低くなるような構成とすることは困難であるため、発光効率を向上させることが困難であった。
その他公知例にあっても、発光効率を向上させるためにデバイス特性の側面からの研究は以前より活発に行なわれ多くの技術思想が開示されてきたものの、光学特性の点から発光効率を向上させる技術思想についてはさほど開示されていなかった。
そこで本発明は、主として光学特性に着目して、発光効率を向上させることが可能となる発光素子及びその製造方法を提供するものである。
それに加えて、発明者は発光素子の透光部の側面形状に対しても発光効率の向上のための試行・計算を行った。図10に示されるように一般に発光素子は、反射板と、反射板の上に配設された透光部と、透光部の上に形成された発光部とを備えており、発光部で発生した光はそのまま上方に向かうものと、一端下方に向かって発光素子から出た後に反射板で反射して上方に向かうものとが足し合わされることとなる。
図10(a)は、発光素子の透光部の側面が反射板の表面に対して垂直をなす従来タイプの発光素子であり、図10(b)は、透光部の側面の法線ベクトルB1と反射板表面の法線ベクトルB0とが鋭角をなす場合(鋭角タイプという)であり、図10(c)は、透光部の側面の法線ベクトルB1と反射板表面の法線ベクトルB0とが鈍角をなす場合(鈍角タイプという)である。この3者について発光効率を比較計算したところ、従来タイプに比較して鋭角タイプは発光効率が低下し、従来タイプに比較して鈍角タイプは発光効率が1.7倍程度向上することがわかった。
その理由を図11を用いて説明する。図に示されるように、従来タイプ(図11(a))の場合では、発光素子の側面で全反射して発光素子の外部に出なかった光が、鈍角タイプ(図11(b))の場合では、発光素子の側面から出射して反射板表面で反射して発光効率に寄与することとなるからと考えられる。したがって、発光素子の透光部の側面(斜面)と反射板表面とのなす角が大きいほど、換言すると、透光部の側面の法線ベクトルB1と反射板表面の法線ベクトルB0とのなす角が大きいほど発光効率が向上するとの知見、ならびに、この斜面の面積が大きいほど発光効率が向上するという知見が得られた。
以上の試行を得て発明者は、図10(c)に示されるような鈍角タイプの発光素子に想到するに至った。
しかしながら実際に試作を行うと次のような2つの問題が有ることが明らかになった。第1は、計算結果ほどには発光効率が向上しないという点であり、第2に発光効率の個体差が大きいという点である。
これら問題に関し発明者が検討したところ、その一因は電源供給のための接着部材にあることがわかった。図12はその問題点を説明するための図面である。すなわち、発光のためには発光部に電位を与える必要があるため、反射板と透光部との間に導電性の接着部材(例えば銀ペースト)を塗布し、この銀ペーストを介して電圧の印加が行われ、かつ、この銀ペーストで透光部と反射板との接着を兼用するということが行われていた。この銀ペーストのために本来ならば透光部から外部に出射するはずの光が銀ペーストで反射して発光素子内部で吸収されることになり発光効率を低下させていたといえる。
また、第2の問題点に関しては、銀ペーストに埋もれている深さが個体差の原因となっていることがわかった。計算によれば、透光部が20μm銀ペーストに埋もれている場合と、40μm銀ペーストに埋もれている場合とで発光効率が20%程度も異なることがわかった。20μm程度というわずかな埋もれ量の差が大きな個体差となるため、量産を行う上では大きな問題となる。
そこで本発明は、このような側面も考慮して、発光効率の向上に加えて、発光効率のばらつきを低減させることが可能となる発光素子をも提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明は、基板と、この基板上に形成され、少なくとも活性層を備える積層構造とを有するとともに、前記積層構造は、所定の第1の層と、この第1の層に面する所定の第2の層との境界において屈折率が連続的に変化するように形成されていることを特徴とする発光素子である。
また、基板と、この基板上に形成されている第1のクラッド層と、この第1のクラッド層上に形成された活性層と、この活性層上に形成された第2のクラッド層と、この第2のクラッド層上に形成された電流拡散層と、この電流拡散層上に形成され、この電流拡散層の上面のうち、一部にのみ接するように形成された電極とを備えるとともに、前記電流拡散層の上面のうち、前記電極が形成されていない部分には、少なくとも前記電流拡散層を貫通する開口部が形成されていることを特徴とする発光素子である。
また、複数の層からなる積層構造を備える発光素子の製造方法において、層間の屈折率が連続的に変化するように、ガスの組成比を変化させながら成膜を行う工程を備えることを特徴とする発光素子の製造方法である。
また、ほぼ平面をなす反射面を有する反射板と、この反射面の上に配設され、側面の法線ベクトルと前記反射面の法線ベクトルとが90度以上の第1の角度をなしている第1の透光部と、この第1の透光部の上に配設され、側面の法線ベクトルと前記反射面の法線ベクトルとが前記第1の角度よりも大きい鈍角をなしている第2の透光部と、第2の透光部の上に形成される発光部と、前記第1の透光部と前記反射板とを接着する接着部材とを備えていることを特徴とする発光素子である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態として、本発明の技術思想を代表的な発光素子である発光ダイオードに適用した場合の一実施の形態について説明する。
図1は、この発光ダイオード16の全体構成を模式的に示した正面図であり、図2は、この発光ダイオード16の発光部20の断面の概略を示した図である。図1に示されるように、本実施の形態に係る発光ダイオード16は、金属製の反射板14と、この反射板14に載置される 基板18と、基板18に形成される発光部20とを備え、かつ、全体が樹脂22で覆われる構成となっている。
反射板14は、例えば直径1mm程度の底板12と、この底板12の縁部において例えば150度程度の角度で接続されている側板10とからなっている。
GaPからなる基板18は、この反射板14の底板12に接着固定されており、例えば縦250μm、横250μm、厚さ150μm程度の直方体状である。また、基板18上に厚さ3μm程度の発光部20が形成されている。これら反射板14、基板18及び発光部20は、例えば屈折率1.5程度の樹脂22で覆われている。
図2に示されるように発光部20は、活性層24と、この活性層24を挟むようにほぼ同じ厚さで形成される第1及び第2のクラッド層26,28が形成されている。この第1のクラッド層26は、中間層30を介して基板18に接着されている。また、第2のクラッド層28の上層には電流拡散層32が形成されている。
【0007】
これら各層(すなわち活性層24,第1のクラッド層26、第2のクラッド層28、電流拡散層32、中間層30)は、例えばIn(インジウム),Al(アルミニウム),P(リン),Ga(ガリウム)の4元系の元素からなっている。なお、最上層には図示しない電極が形成されている。
図3は、この多層構造について横軸を屈折率、縦軸を各層としたときの屈折率の変化を示す図であり、活性層24の屈折率は例えば3.5前後、第1及び第2のクラッド層28は、3.0前後、中間層30は3.5前後、基板18は3前後、樹脂22は1.5前後である。また、本実施の形態に係る発光ダイオード16の特徴として、各層間の屈折率はほぼ連続的に変化している。
このように、境界面において屈折率が変化する構造は、例えばMO−CVDを用いて成膜を行なう際に、各層の境界付近でガスの組成比を連続的に変化させながら成膜を行なうことにより達成される。特に、本実施の形態に係る4元系の発光素子にあっては、Ga,P,Al,Inの組成比を変化させるだけで容易に上記構成が達成可能である。
このような構成を有する発光素子の発光作用について以下に説明する。
電極に電圧を印加すると、量子作用により光が発生する。発生した光は、上下左右方向に進行し、一部の光は上方へほぼ垂直に進行し、全反射することなく樹脂22から外部に出る。また、一部の光は、下方へ進行し、透明基板18であるGaPの内部を通って反射板14で反射して樹脂22の外にでたり、活性層26等に吸収される。
【0008】
ここで、境界面において屈折率が不連続であれば、境界面で反射が生じ発光効率の低下につながるが、本発明においては屈折率が連続的に変化するものであるため、光は湾曲して(微分可能なような光路で)進行する。このため、本来ならば反射して活性層24等に吸収される光が、反射されずにGaP基板18または発光部20の端面から出射することとなる。基板18及び発光部20の端面は、底板12に対して垂直に切り立っているから、水平方向に進行する光ほど端面に対する入射角が小さくなり、樹脂22との境界面で反射しづらくなる。こうした光は、側板10で反射してほぼ上方方向に進行するから、発光効率の向上に寄与するものである。
上記したように、複数の層が積層されている構成を備える発光素子において、少なくとも1つの層間の屈折率が境界面において連続的に分布するようにしたから、境界面での反射を抑止し、自己吸収に伴う発光効率の低下を抑制することが可能となる。
とくに、端面から出射する光を有効に活用すべく側板10が底板12に対して鈍角に接続された構成となっている。
なお、発光素子の製造工程においては、直径2.5インチ程度のウエハ上に一括して成膜を行なった後、ダイシングしてチップごとに分割することにより大量生産が可能である。
【0009】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る発光素子は、発光部20の表面に開口孔を設けた点で、第1の実施の形態に係る発光素子と異なる構成を有する。図4は、第2の実施の形態に係る発光素子の平面図であり、図5は、図4におけるAA`断面である。
発光素子の電極構造は、種々の形状のものを適用可能である。本実施の形態にあっては、四角形をなす発光部20の縁部に沿って、ほぼ四角形の電極を形成するとともに、この四角形に内接する円形の電極を形成し、さらにこの円と同心円に内側に円盤の電極を形成した。各電極は、電気的に接続されている。このような電極形状において、発光に寄与するのは、電極付近の活性層24に限られると考えられ、電極の形成されていない表面に対応する電流拡散層32、クラッド層、発光層等はさほど発光に寄与しないものと考えられている。
しかも、発光素子の内部を進行する光の内部吸収も決して小さくないこともわかってきた。
そこで、電極が形成されていない部分について開口部44を設ける構成としたものである。このような構成とすることにより、従来であれば自己吸収される光を外部に取り出すことが可能となる。開口部44の深さは適宜決められるが、例えば電流拡散層32を貫通するように形成しても良い。
【0010】
このように、電流拡散層32上の一部にのみ電極を形成した構成において、電極が形成されていない箇所に開口部44を設けることにより、発光効率の向上が可能となる。
なお、開口部44はエッチング等で加工可能である。たとえば、電流拡散層32一面に電極を成膜した後、フォトリソグラフィーを用いて一部をエッチングして形成することも可能である。
【0011】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、透光部の形状に特徴を有する発光素子50に関するものである。図6は、この発光素子50の全体構成を模式的に示した正面図であり、図7は、この発光素子50の透光部の側面と反射板14の底面(反射面に相当する)との角度関係を説明するための図である。なお、他の実施の形態における説明と同等の機能を果たす要素については同一の符号を付して説明を省略する。
【0012】
図6に示されるように、この発光素子50は反射板14の底面上に配設されており材料がGaPからなる第1の透光部52aならびに第1の透光部52aに連設して第1の透光部52a上に配設されている同じくGaPからなる第2の透光部52bを備えている。
第1の透光部52aは、高さがおよそ50μm、断面をなす正方形の一辺の長さがおよそ150μmである角錐台である。図7(a)に示されるように、この角錐台の側面の法線ベクトルV1と反射板14の底面の法線ベクトルV2とのなす角θ1はほぼ100度である(すなわち角錐台は、下向きとなっている)。この第1の透光部52aは、銀ペースト54(接着部材)を用いて反射板14に接着されている。すなわち、第1の透光部52aの底面のほぼ全面ならびに第1の透光部52aの側面の一部を覆うように銀ペースト54を塗布することにより、第1の透光部52aならびにその上の部分が安定して支持される。なお、この銀ペースト54は、下部配線56に電気的に接続されており、この下部配線56を介して下部電極に電圧が印加される構成となっている。
一方で、第2の透光部52bは、第1の透光部52aに連設した角錐台であり、最上部における断面正方形の一辺の長さは約200μmである。図7(b)に示されるように、この角錐台の側面の法線ベクトルV2とV0とのなす角θ2はほぼ120度、すなわち、90度<θ1<θ2が成立する構成となっている。
【0013】
なお、第2の透光部52b上には、角柱部が連設されており、この部分には発光層やグラッド層(不図示)等が形成される発光部20、さらに発光部20の上には電極が形成されているが、この点については他の実施の形態に記載されているのと同様の構成となっている。なお、発光部20と、反射板14の反射面との距離はおよそ250μmである。
以上のような構成の発光素子50によれば、透光部の側面が垂直な従来タイプと比較して発光効率の増加を図ることが可能となり、かつ、透光部の側面がまっすぐ(すなわち第1の透光部52aのみ)の場合と比較して発光効率の個体差のばらつき低減を図ることが可能となる。その理由は以下の通りである。
発光効率の増加が図れるのは、上述した通りである。すなわち、透光部の側面から出射する光量が多いほど発光効率の増加が図れるが、透光部の側面に対する入射角が大きい光は全反射して出射しない。したがって、側面がまっすぐな従来タイプよりも本実施の形態に示されるような側面の法線ベクトルと前記反射面の法線ベクトルとが90度以上の角度をなす透光部を備える発光素子50の方が発光効率の増加が図れる次第である。
【0014】
また、発光効率の個体差のばらつき低減を図ることが可能となるのは以下の理由である。図8はその説明図である。すなわち、銀ペースト54(接着部材)による透光部の埋もれ量の個体差(たとえば図8(a)と(b)に示される)がばらつきに大きく寄与しているのは上述の通りであるが、本実施の形態に係る発光素子50は、この埋もれる部分が主として第1の透光部52aとなっている(たとえば図8(c)と(d)に示される。第1の透光部52aの側面から出射する光の光量と、第2の透光部52bの側面から出射する光の光量とを比較すると、上述のように側面の法線ベクトルと反射面の法線ベクトルとのなす鈍角が大きい第2の透光部52bから出射する光量のほうが大きくなる。したがって、全体の光量のうち、透光部の埋もれ量の個体差に基くばらつきの占める割合が従来よりも小さくなるため、結果として個体差が小さくなる(換言すると、ばらつきに寄与している部分の側面を垂直に近くすることによりこの部分からの発光量を小さくしている)。
【0015】
以上のように本実施の形態に係る発光素子50においては、発光効率の向上を図ることならびに発光効率の個体差を低減することが可能となる。
なお、この角錐台の側面の法線ベクトルと反射板14の底面の法線ベクトルとのなす角θ1、θ2は、90度<θ1<θ2を満たせば適宜設定可能である。ただし、好ましくはθ1は90度に近いほうが良く、θ2は大きい方が良い。
また、発光効率の向上を図るためには、第2の透光部52bの側面の面積が大きいほうが好ましく、したがって、第1の透光部52aと第2の透光部52bとの境界面と反射面との距離は、発光部20と反射面との距離の5分の2以下であることが望ましい。
また、第2の透光部52bの上に、さらに側面の法線ベクトルと反射板14の底面の法線ベクトルとが鈍角をなす第3の透光部(または、複数の透光部)を形成してもよい。
また、透光部の材質としては発光波長に対して透光性が高ければよく、GaP(ガリウムリン)以外のものを用いることも可能である。
また、透光部は角錐台以外でも良い。また、接着部材は、銀ペースト54以外であっても良い。その他各構成は、他の実施の形態に記載されているのと同様に各種変形可能である。
【0016】
(第4の実施の形態)
本実施の形態は、第3の実施の形態に係る発光素子50の製造方法に関するものである。第3の実施の形態に係る発光素子50の特徴は、第1の透光部52aと、角度の異なる第2の透光部52bを備えている点であるが、この特徴部は図8に示されるように形成される。すなわち、発光層等が表面に形成されているGaPの半導体ウエハWの裏面をブレードBで切削して形成する。ブレードBの刃先の頂角θ3は、第2の透光部52bの側面の角度に対応して形成されており、2×θ2−180°またはにげ角を考慮してそれより僅かに小さい角度である。すなわち第3の実施の形態の場合θ2=120°であるからこの場合刃先の角度は、約60度かそれ以下となっている。また、ブレードBの側面とのなす角θ4は、第1の透光部52aの側面の角度に対応して形成されており、第1の透光部52aの側面は反射面に対してほぼ垂直であることが望ましいことから、θ4=θ3/2−180°がほぼ成立している。さらに、ブレードBの幅Wは、発光素子50の大きさと第2の透光部52bとの大きさに対応付けて決定されており、本実施の形態の場合、約50μmである。
このようなブレードBを紙面垂直方向に、発光素子50のピッチ(約200μm)で走査したした後、90度異なる走査方向で再び発光素子50のピッチで走査させて、円形のウエハWに格子の切り込みを入れる。なお、ブレードB側面と第1の透光部52aの側面を対応させるので、ブレードBの肩部分Sがウエハの裏面から50μmとなるように切り込み量を調整する。
以上のようにしてウエハWを各素子に区分して各発光素子50を製造することにより、第3の実施の形態に示されるような透光部を有する発光素子50を製造することが可能となる。
【発明の効果】本発明によれば、発光効率の向上を可能とする発光素子、発光効率の個体差を低減することが可能となる発光素子およびこれら発光素子の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る発光ダイオードの概略構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る発光ダイオードの発光部の断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係り、発光ダイオードの断面の屈折率の変化を示した図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る発光ダイオードの発光部の断面図。
【図5】従来の発光ダイオードの発光部の断面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る発光素子を模式的に示した図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係り、透光部の側面の法線と反射面の法線との関係を示した図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係り、銀ペーストに対する埋込量の個体差を示す図。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係り、発光素子の製造方法を説明するための図。
【図10】発光素子の透光部の形状を示した図。
【図11】透光部側面で光が全反射する場合と透過する場合とを説明するための図。
【符号の説明】
基板・・・18、発光部・・・20、樹脂・・・22、活性層・・・24、第1のクラッド層・・・26、第2のクラッド層・・・28、電流拡散層・・・32、第1の透光部・・・52a、第2の透光部・・・52b、銀ペースト・・・54。

Claims (13)

  1. 基板と、
    この基板上に形成され、少なくとも活性層を備える積層構造とを有するとともに、
    前記積層構造は、所定の第1の層と、この第1の層に面する所定の第2の層との境界において屈折率が連続的に変化するように形成されていることを特徴とする発光素子。
  2. 前記基板が配設される底板及びこの底板に対して鈍角となるように前記底板の周縁に形成された側板を備える反射板を備える請求項1記載の発光素子。
  3. 前記積層構造は、少なくとも第1のクラッド層と、この第1のクラッド層上に形成された活性層と、この活性層上に形成された第2のクラッド層と、この第2のクラッド層上に形成された電流拡散層とを備えるとともに、これら第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層、電流拡散層は、In、Ga、Al、Pのいずれかの元素またはその組み合わせを主成分として構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の発光素子。
  4. 基板と、
    この基板上に形成されている第1のクラッド層と、
    この第1のクラッド層上に形成された活性層と、
    この活性層上に形成された第2のクラッド層と、
    この第2のクラッド層上に形成された電流拡散層と、
    この電流拡散層上に形成され、この電流拡散層の上面のうち、一部にのみ接するように形成された電極とを備えるとともに、
    前記電流拡散層の上面のうち、前記電極が形成されていない部分には、少なくとも前記電流拡散層を貫通する開口部が形成されていることを特徴とする発光素子。
  5. 前記積層構造及び基板は、樹脂に覆われているとともに、
    前記積層構造のうち、樹脂に接触する最外層は、樹脂に近づくにつれて樹脂の屈折率に近づくような屈折率の分布となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の発光素子。
  6. 複数の積層構造を備える発光素子において、少なくとも1つの境界面の屈折率が連続的に分布するように形成されていることを特徴とする発光素子。
  7. 複数の層からなる積層構造を備える発光素子の製造方法において、層間の屈折率が連続的に変化するように、ガスの組成比を変化させながら成膜を行う工程を備えることを特徴とする発光素子の製造方法。
  8. 前記ガスは、In、Ga、Al、Pのいずれかの元素またはその組み合わせを主成分とするものであることを特徴とする請求項8記載の発光素子の製造方法。
  9. ほぼ平面をなす反射面を有する反射板と、
    この反射面の上に配設され、側面の法線ベクトルと前記反射面の法線ベクトルとが90度以上の第1の角度をなしている第1の透光部と、
    この第1の透光部の上に配設され、側面の法線ベクトルと前記反射面の法線ベクトルとが前記第1の角度よりも大きい鈍角をなしている第2の透光部と、
    第2の透光部の上に形成される発光部と、
    前記第1の透光部と前記反射板とを接着する接着部材とを備えていることを特徴とする発光素子。
  10. 前記第1及び第2の透光部は、GaPを備えていることを特徴とする請求項10記載の発光素子。
  11. 前記第1及び第2の透光部は、それぞれ角錐台形状であることを特徴とする請求項9記載の発光素子。
  12. 前記接着部材は、銀ペーストであることを特徴とする請求項9記載の発光素子。
  13. 前記第1の透光部と第2の透光部との境界面と前記反射面との距離は、前記発光部と前記反射面との距離の5分の2以下であることを特徴とする請求項9記載の発光素子。
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