JP2004063060A - 光情報記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Yusuke Takahashi
高橋 裕介
Masashi Suenaga
末永 正志
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Abstract

【課題】記録再生特性及びトラッキング特性に優れた、イングルーブピットを有する光情報記録媒体及びその製造方法を提供する。また、光情報記録媒体の基板を製造するために用いるスタンパ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】平坦な底面を有するグルーブ182に平坦な底面を有するイングルーブピット183を配置しているので、グルーブに幅広部と幅狭部が形成されている光情報記録媒体に比べて、有機色素を含有する記録層2が形成されたグルーブ部分における記録層2と反射層3との界面の高さ位置とイングルーブピット部分における記録層2と反射層3との界面の高さ位置の差を大きくすることができる。これにより、イングルーブピット183に記録されている情報を高変調度且つ低ジッターで再生することができる。
【選択図】 図19

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、光情報記録媒体及びその製造方法、並びに光情報記録媒体の基板製造に用いるスタンパ及びその製造方法に関し、特に、メーカ名や著作権保護対策用情報等のメディア情報がプリピットの形でグルーブに記録された光情報記録媒体及びその製造方法、並びにその基板製造に用いるスタンパ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、CD(コンパクトディスク)の数倍の記録容量を有するDVD(デジタルバーサタイルディスク)が、画像や音声等の情報記録媒体として広く使用されている。また、DVDに対して、ユーザ側で情報の記録を1回に限り行うことができるDVD−R(追記型のデジタルバーサタイルディスク)や、情報の書換えを可能とするDVD−RW(書換え可能型のデジタルバーサタイルディスク)が既に製品化され、今後の大容量の情報記録媒体として広く普及すると考えられる。
【0003】
通常、DVD−Rでは、ディスクのメーカ情報や、著作権保護対策用情報、ディスクの情報記録再生に用いるレーザ光の出力等の所定の情報(以下、メディア情報という)がディスク上に予め記録されている。これらのメディア情報は、ディスク製造工程の最終段階で、記録装置を用いて光照射等により記録層を変性させることで記録している。
【0004】
これに対し、メディア情報等の情報を上記のような記録層に記録するのではなく、ディスクの基板製造段階において、予め基板のグルーブにエンボスピット(以下、イングルーブピットという)の形で記録する方法が開示されている(例えば、特許文献1、2及び3を参照)。これらの方法を用いて作製した基板の一部を、図21に示す。図21(a)は、基板の部分拡大平面図であり、イングルーブピットが形成された領域(以下、イングルーブピット領域という)を概略的に表わしている。また、図21(b)及び図21(c)は、それぞれ、図21(a)のA’−A’線断面及びB’−B’線断面を示した図である。この基板では、図21(b)に示すように、ランド及びグルーブが形成された基板211のランド表面211aを基準としたときのイングルーブピット217の底面(最下面)217aまでの深さdp”が、同じくランド表面211aを基準としてグルーブ215の底面(最下面)215aまでの深さdg”より深く形成されている。これにより、この基板211のパターン形成面上に記録層及び反射層を形成して光情報記録媒体を作製した場合、イングルーブピット217が形成されている部分とイングルーブピット217が形成されていないグルーブの部分とでは、形成される各層の表面高さに違いが生じる。このイングルーブピット部分とグルーブ部分との深さの違いを利用することにより、メディア情報等のデータをグルーブに記録することができる。
【0005】
上記基板を用いる光情報記録媒体は、以下のようにして製造される。原盤の表面に均一な厚みで形成されたフォトレジストに、一定強度のレーザ光を照射してグルーブに対応するパターンを露光するとともに、上記一定強度の露光強度より高いレベルの露光強度に強度変調されたレーザ光でイングルーブピットに対応するパターンを露光する。グルーブに対応するパターンとイングルーブピットに対応するパターンは、露光強度を連続的に切り替えて露光することもできるし、一度グルーブに対応するパターンを露光した後に改めてイングルーブピットに対応するパターンを露光してもよい。次いで、露光済みの原盤を現像処理することにより、原盤上に上記グルーブ及びイングルーブピットに対応する所望のフォトレジストパターンを形成する。次いで、原盤のフォトレジストパターン形成面にRIE等のエッチング処理を施し、原盤の表面にグルーブ及びイングルーブピットに対応する所望のパターンを形成する。次いで、表面にパターン形成された原盤を用いてスタンパを作製し、さらにこのスタンパを用いて基板を複製する。複製された基板のパターン形成面上に記録膜等の各種層を形成することにより、光情報記録媒体を製造することができる。
【0006】
しかしながら、上記のような原盤露光方法でイングルーブピット対応部分を露光した場合、図22(a)及び図22(b)に示すように、形成するイングルーブピットのピット長に対応する時間T1で露光するため、原盤上のフォトレジストに照射される光スポットSP2の直径Dに相当する分だけ、フォトレジストに露光されるイングルーブピット形成部分221のトラック方向長さL1が長くなる。したがって、その分トラック方向に隣り合うイングルーブピット形成部分221’との間に配置されるスペース222のトラック方向長さL2が短くなる。これにより、光情報記録媒体から読み出されるイングルーブピット再生信号のジッターが大きくなる。
【0007】
通常、DVD−R等の光情報記録媒体では、プリピット再生信号のジッターを抑えるために、図23に示すように、グルーブ231の一部に周期的な切れ目231aを設け、その切れ目部分231aに、別途プリピット232を形成することが知られている。このような光情報記録媒体の製造に用いる原盤を露光する場合、プリピット232に対応するパターンを露光する際の露光量は、グルーブ231に対応するパターンを露光する際の露光量に関係なく調整することができる。これにより、例えば、プリピット形成部分を露光する際の露光強度を下げることによりプリピットサイズを小さく形成したり、プリピット形成部分の露光時間間隔を、その前後(露光開始端及び露光終了端)で所定時間削って短くするように調整することによって、プリピット長の冗長を抑制または防止することができる。
【0008】
しかしながら、イングルーブピットを形成した光情報記録媒体では、原盤露光の際に、単にイングルーブピット形成部分の露光強度を下げてピットサイズを小さくしたり、イングルーブピット形成部分の露光時間を前後で削って短くした場合、イングルーブピット形成部分のトラック方向端部における露光量が不足するため、その部分のフォトレジストは原盤表面まで感光されない。これにより、原盤上に所望のフォトレジストパターンを精度良く形成することができない。さらに、このフォトレジストパターンに従って表面のエッチングを行った原盤では、図24に示すように、イングルーブピット形成部分242のトラック方向に面する壁面242bの、イングルーブピット形成部分242の底面242aを基準としたときの傾斜角度θは小さくなってしまう。この原盤に基づいて作製した光情報記録媒体の基板においても、上記原盤と同様にして、イングルーブピットのトラック方向に面する壁面の傾斜角度は小さくなるので、このイングルーブピットからの再生信号の変調度は低下してしまう。
【0009】
ところで、基板のパターン形成面上に有機色素を含有する記録層を形成した光情報記録媒体では、基板上に形成されたパターンの幅の違いによって記録層と反射層との界面の高さ位置に差が生じる。幅広のグルーブにおける記録層と反射層との界面の高さ位置は、幅狭のグルーブに比べて低くなる。これにより、幅広のグルーブ部分におけるレーザ光の光路長と、幅狭のグルーブ部分におけるレーザ光の光路長との間に差が生じる。この光路長の差を利用して、メディア情報等の情報の再生を行う方法が開示されている(例えば、特許文献4を参照)。ただし、この方法で用いる基板に形成された幅広グルーブと幅狭グルーブの深さは同一となっている。
【0010】
しかしながら、上記光情報記録媒体では、実際上グルーブの幅広部分と幅狭部分とにおいて記録層と反射層との界面の高さ位置に若干の差は生じるものの、情報を再生するのに十分な信号変調度を得る程のレーザ光の光路長の差を生じさせることはできない。グルーブの幅広部分と幅狭部分との寸法比や記録層材料の粘度、基板の回転駆動条件等を種々変更した場合でも、十分な光路長差を得ることはできなかった。また、上記のようなグルーブの幅広部分と幅狭部分とを利用してメディア情報等の情報を記録する光情報記録媒体の場合、トラックピッチを狭くすることは困難となるので、特に、トラックピッチ狭小化による光情報記録媒体の記録容量の増加を図る上では不利である。
【0011】
なお、基板表面に形成されたピットやグルーブの深さによって、基板上に形成される記録層(色素層)の膜厚が異なる光情報記録媒体について開示されているが(例えば、特許文献5及び6を参照)、いずれの文献もイングルーブピットを有する光情報記録媒体に関して言及していない。
【0012】
本発明の目的は、記録再生特性及びトラッキング特性に優れた、イングルーブピットを有する光情報記録媒体及びその製造方法を提供することにある。また、上記光情報記録媒体の基板を製造するために用いるスタンパ及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−21024号公報(第5−7欄、第1図及び第8図)
【特許文献2】
特開2001−67733号公報(第5−6欄、第1−3図)
【特許文献3】
特開2002−216364号公報(第6−8欄、第1図)
【特許文献4】
特開平2001−351268号公報(第5−8欄、第4−5図)
【特許文献5】
特開平8−129780号公報(第6−8欄、第1図)
【特許文献6】
特開2002−237093号公報(第7−15欄、第2−7図)
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様によれば、一方の面にランド、平坦な底面を有するグルーブ及び平坦な底面を有するイングルーブピットが形成された基板と、該基板の該一方の面上に形成された有機色素を含有する記録層と、該記録層上に形成された反射層とを有する光情報記録媒体であって、
上記基板のランド表面から上記グルーブの底面までの深さをdgで表わし、上記基板のランド表面から上記イングルーブピットの底面までの深さをdpで表わし、上記ランド表面上の記録層と反射層との界面から上記グルーブにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さをTgで表わし、上記ランド表面上の記録層と反射層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さをTpで表わしたとき、dp/dg<Tp/Tgであることを特徴とする光情報記録媒体が提供される。
【0015】
本発明における光情報記録媒体では、平坦な底面を有するグルーブに平坦な底面を有するイングルーブピットを配置しているので、グルーブに幅広部と幅狭部が形成されている光情報記録媒体に比べて、有機色素を含有する記録層が形成されたグルーブ部分における記録層と反射層との界面の高さ位置とイングルーブピット部分における記録層と反射層との界面の高さ位置の差を大きくすることができる。これにより、イングルーブピットに記録されている情報を高変調度且つ低ジッターで再生することができる。また、グルーブに幅広部が設けられていないので、トラックピッチの狭小化による記録密度の向上を図ることができる。本発明の光情報記録媒体では、基板のランド表面からイングルーブピットの底面までの深さ(以下、イングルーブピット深さという)dpと基板のランド表面からグルーブの底面までの深さ(以下、グルーブ深さという)dgとの比dp/dgと、イングルーブピットにおける記録層の窪み深さTpとグルーブにおける記録層の窪み深さTgとの比Tp/Tgとの関係がdp/dg<Tp/Tgを満たすように、有機色素を含有する記録層が形成されている。これにより、イングルーブピット深さdp及びグルーブ深さdgが所定の信号変調度及びラジアルプッシュプル信号を得られるような寸法に形成されていない場合でも、グルーブを通る光の光路長とイングルーブピットを通る光の光路長との差を大きくすることができる。したがって、グルーブ深さdgに対してイングルーブピット深さdpを浅くすることができるので、原盤カッティングや基板成形を容易化できるとともに、光情報記録媒体の製造コストの低減を図ることができる。特に、1.15<(Tp/Tg)/(dp/dg)であることが好ましい。
【0016】
本発明においては、上記グルーブにおける記録層の窪み深さTgと上記イングルーブピットにおける記録層の窪み深さTpとの比Tp/Tgが、1.6≦Tp/Tg≦2.0であることが望ましい。これにより、イングルーブピットに記録された情報を、高変調度で且つ低ジッターで再生することが可能となる。本発明の光情報記録媒体では、例えば、60%以上の変調度を得られるとともにジッターを8%以下に抑制することができるので、実用上十分な再生特性を得ることができる。また、光情報記録媒体の記録または再生に用いる光の波長をλで表わし、上記基板の屈折率をnで表わしたときに、上記グルーブ深さdgがdg>λ/4nであることが望ましい。一般に、グルーブ部分と透過した光とランド部分を透過した光との光路長差がλ/4nとなるときに最も高いコントラストでグルーブを検出することができる。記録層に有機色素材料を用いている光情報記録媒体では、グルーブ部分とランド部分とで記録層の積層の様子が異なるので、通常グルーブ部分と透過した光とランド部分を透過した光との光路長差はλ/4n以下となってしまうことになり、良好なコントラストでグルーブを検出できない。本発明の光情報記録媒体では、グルーブ深さdgがdg>λ/4nとなるように形成されているので、グルーブ部分を透過する光とランド部分を透過する光との光路差がλ/4nに拡大するように、記録層の積層条件を調整することが容易となる。これにより、グルーブ部分とランド部分とを最も高いコントラストで検出することができる。
【0017】
本発明の第2の態様によれば、一方の面にランド、平坦な底面を有するグルーブ及び平坦な底面を有するイングルーブピットが形成された基板と、該基板の該一方の面上に形成された反射層と、該反射層上に形成された有機色素を含有する記録層と、該記録層上に形成された保護層と、該保護層上に形成されたカバー層とを備える光情報記録媒体であって、
上記基板のランド表面から上記グルーブの底面までの深さをdgで表わし、上記基板のランド表面から上記イングルーブピットの底面までの深さをdpで表わし、上記ランド表面上の記録層と保護層との界面から上記グルーブにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さをTg’で表わし、上記ランド表面上の記録層と保護層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さをTp’で表わしたとき、dp/dg<Tp’/Tg’であることを特徴とする光情報記録媒体が提供される。
【0018】
本発明における光情報記録媒体では、カバー層側から光を入射させて情報の記録再生を行うが、上記dp/dg<Tp’/Tg’の関係を満たすことにより、第1の態様の光情報記録媒体と同様な作用効果を得ることができる。
【0019】
本発明においては、上記グルーブにおける記録層の窪み深さTgと上記イングルーブピットにおける記録層の窪み深さTpとの比Tp’/Tg’が、1.6≦Tp’/Tg’≦2.0であることが望ましい。また、光情報記録媒体の記録または再生に用いる光の波長をλで表わし、上記カバー層の屈折率をnで表わしたときに、上記グルーブの底面までの深さdgがdg>λ/4nであることが望ましい。
【0020】
上記態様の光情報記録媒体では、上記グルーブ深さdgと上記イングルーブピット深さdpとの比dp/dgが、1.4≦dp/dg≦1.7であることが望ましい。所定の信号変調度とラジアルプッシュプル信号を得るためには、グルーブを通る光の光路長とイングルーブピットを通る光の光路長との比を1.6〜2.0程度にすることが好ましい。しかしながら、本発明の光情報記録媒体は、有機色素材料を用いて記録層を形成することにより、グルーブにおける光路長とイングルーブピットにおける光路長との差を拡大することができるので、グルーブ深さdgとイングルーブピット深さdpとの比dp/dgを上記のように1.6〜2.0以下にした場合でも、グルーブを通る光の光路長とイングルーブピットを通る光の光路長との比を1.6〜2.0程度にすることができる。これにより、所定の信号変調度とラジアルプッシュプル信号を得ることができる。また、イングルーブピットに記録された情報を、高変調度で且つ低ジッターで再生することが可能となる。
【0021】
本発明の第3の態様によれば、原盤に、グルーブと該グルーブに設けられるイングルーブピットとを形成する原盤カッティング(リソグラフィー)工程と、上記原盤の上記グルーブ及び上記イングルーブピットの反転パターンが転写されたスタンパを作製するスタンパ作製工程と、該スタンパから基板を複製する基板複製工程と、複製した基板の表面に少なくとも一層を形成する成膜工程とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
上記原盤カッティング工程が、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記グルーブパターンを形成するグルーブ露光工程と、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度より高く設定した第2の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記イングルーブピットパターンを形成するイングルーブピット露光工程とを含み;
上記グルーブ露光工程と上記イングルーブピット露光工程との間に、第1の露光強度よりも低い第3の露光強度で露光する期間を設けることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法が提供される。
【0022】
本発明における光情報記録媒体の製造方法では、上記グルーブ露光工程と上記イングルーブピット露光工程とを切り替える際に、第1の露光強度よりも低い第3の露光強度でフォトレジストを露光する期間(以下、ブランク削り量またはブランク期間という)を設けているので、単にイングルーブピット形成部分の露光時間間隔を前後で削って短くした場合に比べて、イングルーブピット形成部分のトラック方向前端部及び後端部を十分な露光量で露光することができる。これにより、原盤上に形成されたフォトレジストは原盤との界面に至るまで十分に感光するので、現像処理を行うことにより所望のプリフォーマットパターンに対応したフォトレジストパターンを形成することができる。このフォトレジストパターンに基づいてエッチングを行うことにより、イングルーブピット形成部分のトラック方向に面する壁面の傾斜角度を大きく形成することができる。よって、この原盤に基づいてスタンパを作製し、さらにスタンパを用いることにより、原盤表面に形成されたプリフォーマットパターンと同様な凹凸パターンを有する基板を作製することができる。また、この基板上に記録層や反射層等の各種層を形成することにより、イングルーブピットを高い変調度で且つ低ジッターで再生することができる光情報記録媒体を製造することができる。
【0023】
本発明では、上記イングルーブピットの再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて、第3の露光強度で露光する期間を設定することが望ましい。ブランク期間は、イングルーブピット再生信号の変調度が極大かつ最大となるときの値が望ましい。また、ブランク期間は、イングルーブピット再生信号のジッターの値が極小かつ最小となるときの値が望ましい。ラジアルプッシュプルの値は、ブランク期間が増加するに従い低下する。また、イングルーブピット再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの3つのパラメータの間には相関関係があるので、これらの関係から最適な条件のブランク期間を選択することにより、イングルーブピット及びスペースの形状を最適化することができ、優れた記録再生特性及びトラッキング特性を有する、高記録密度の光情報記録媒体が得られる。特に、上記3つのパラメータを最良にする観点より、クロック周期をTで表わしたときに、第3の露光強度で露光する期間(ブランク期間)が0.2Tであることが望ましい。また、第3の露光強度はゼロにしてもよい。
【0024】
本発明の第4の態様によれば、原盤に、グルーブと該グルーブに設けられたイングルーブピットとを形成する原盤カッティング(リソグラフィー)工程と、上記原盤の上記グルーブ及び上記イングルーブピットの反転パターンが転写されたスタンパを作製するスタンパ作製工程とを含むスタンパの製造方法であって、
上記原盤カッティング工程が、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記グルーブパターンを形成するグルーブ露光工程と、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度より高く設定した第2の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記イングルーブピットパターンを形成するイングルーブピット露光工程とを含み;
上記グルーブ露光工程と上記イングルーブピット露光工程との間に、第1の露光強度よりも低い第3の露光強度で露光する期間を設けることを特徴とするスタンパの製造方法が提供される。
【0025】
本発明では、グルーブに配置されたイングルーブピット及びスペースの形状が最適化された光情報記録媒体用基板を作製するために用いるスタンパの製造方法が提供される。
【0026】
本発明では、上記イングルーブピットの再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて、第3の露光強度で露光する期間を設定することが望ましい。また、クロック周期をTで表わしたときに、第3の露光強度で露光する期間が0.2Tであることが望ましい。さらに、第3の露光強度はゼロにしてもよい。
【0027】
本発明の第5の態様によれば、第4の態様のスタンパの製造方法を用いて作製されたスタンパであって、
上記グルーブの底面及び上記イングルーブピットの底面がそれぞれ平坦であり、上記イングルーブピットのトラック方向に面する壁面の傾斜角度が40度以上90度未満であることを特徴とするスタンパが提供される。
【0028】
本発明のスタンパを用いることにより、上記条件を満たすグルーブ及びイングルーブピットが形成された光情報記録媒体用基板を作製することができる。こうして得られた基板は、イングルーブピットから良好な変調度の再生信号が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0030】
本発明における光情報記録媒体10は、図1に示すように、中心AXを基準としたセンター孔10aを有する円盤状に形成されている。また、光情報記録媒体10は、図1及び2に示すように、一方の面にグルーブ8やイングルーブピット9等のプリフォーマットパターン10bが形成された基板1を有しており、この面上に記録層2、反射層3及び保護層4がこの順で形成されている。
【0031】
基板1は、射出成形法、圧縮成形法または射出圧縮成形法を用いて成形したプラスチック基板を用いることができる。あるいは、2P法(感光性樹脂法)を用いて作製したガラス基板を用いてもよい。
【0032】
基板1に形成されているプリフォーマットパターン10bは、図3(a)〜図3(c)に示すように、アドレス情報等の情報を光学的に読み出すためのイングルーブピット9及び記録再生用光を案内するためのグルーブ8で構成されており、イングルーブピット9はグルーブ8上に形成されている。また、上記アドレス情報等の情報は、図3(b)に示すように、イングルーブピット9と、イングルーブピット9に隣り合い、イングルーブピットが形成されていないグルーブの部分(以下、スペースともいう)8’との配列で構成される。イングルーブピット9の長さL1及びスペース8’の長さL2は、クロック周期をTとしたとき、それぞれ3T〜11T又は14Tのいずれかの長さに調整される。なお、プリフォーマットパターン10bは、光情報記録媒体10の中心AXを基準として渦巻状又は同心円状に形成される。
【0033】
基板1は、表面に上記プリフォーマットパターンと同じ凹凸パターンを有する原盤及び当該原盤から得られるスタンパを用いて作製される。本発明における原盤は、以下の原盤カッティング方法(リソグラフィー)によって作製される。原盤表面に形成されたフォトレジストに対して所望のイングルーブピットのパターンを露光するときに、一時的に露光光の露光強度をグルーブのパターンを露光するときのレベルよりも低く設定する期間(ブランク期間)を、イングルーブピットのパターン露光期間の前後に設けて露光する。これにより、レーザスポットの直径に応じたイングルーブピットパターンのトラック方向の冗長を防止することができる。なお、ブランク期間は、光情報記録媒体より検出されるイングルーブピットの再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて設定する。次いで、上記露光された原盤を現像処理することにより、所望のフォトレジストパターンを原盤上に形成する。このレジストパターンに基づいてRIE等のエッチングを行うことにより、原盤表面にイングルーブピットパターンとグルーブパターンからなる所望のプリフォーマットパターンが形成される。イングルーブピットパターンとグルーブパターンは、ともに断面形状が略台形となるように形成される。上記の方法で作製した原盤のプリフォーマットパターン形成面に電鋳法等を用いてNi等の金属層を形成することにより、スタンパを得ることができる。
【0034】
こうして得られた基板1に形成されるイングルーブピット9は、図3(b)及び図3(c)に示すように、断面形状が平坦な底面9aと、底面9aの周囲から起立された壁面9bにより略台形となるように形成される。このとき、イングルーブピット9のトラック方向に面する壁面9bの傾斜角度θは、イングルーブピット9の底面9aに対して40度以上90度未満に形成されている。また、最短のイングルーブピット長A1と最短のスペース長A2との比A1/A2は、イングルーブピット9の深さの半値部分で0.8〜1.2となり、さらに、イングルーブピット9の底面9aからの最短スペース8’aの高さh1と最短スペース以外のスペース8’bの高さh2との比h1/h2は、0.95以上1.0以下となる。一方、グルーブ8は、図3(c)に示すように、断面形状が平坦な底面8aと、底面8aの周囲から起立された壁面8bにより略台形となるように形成される。なお、基板1のランド面1cからグルーブ8の底面8aまでの深さd2は、基板1のランド面1cからイングルーブピット9の底面9aまでの深さd1より浅く形成されることは言うまでもない。本明細書において「略台形」とは、数学的に完全な台形の他、底面と傾斜する壁面とが交わる角部及びランド面1cと傾斜する壁面とが交わる角部に若干の丸みを有する形状や、各面に若干のゆがみを有する形状も含む。また、本明細書において平坦な底面とは、基板のランド面と略平行で、且つ、基板の半径方向及びトラック方向にそれぞれ少なくとも50nmの幅で画定される平坦部を有する面をいう。
【0035】
次に、基板1上に形成される記録層2は、光情報記録媒体における情報の記録再生方式に合わせて、低融点合金、相変化型記録材料、光磁気記録材料、有機色素材料等を用いて形成される。図2において、記録層2は単層で示されているが、必要に応じて同種又は異種の薄膜の積層体で記録層2を形成してもよい。例えば、光磁気記録媒体の場合、無機誘電体よりなる第1エンハンス膜、垂直磁化膜よりなる光磁気記録膜及び無機誘電体よりなる第2エンハンス膜からなる積層体によって記録層を形成することができる。
【0036】
記録層2上に形成される反射層3は、銀若しくは銀合金、アルミニウム若しくはアルミニウム合金、金若しくは金合金またはチタン若しくはチタン合金等、記録再生用光に対する光反射率が高い金属材料又は合金材料を用いて形成される。なお、再生専用の光情報記録媒体の場合は、記録層は形成されず、反射層が基板のプリフォーマットパターン形成面に直接形成されてもよい。
【0037】
保護層4は、記録層2及び反射層3を機械的衝撃や化学変化から保護するための層であって、上記エンハンス膜を構成する無機誘電体と同種若しくは異種の無機誘電体や紫外線硬化樹脂等の有機材料を用いて形成される。さらに、保護層4上にカバー層として、表面が平坦であり、基板1と同様にプラスチックから形成された基板(ダミー基板)を、紫外線硬化樹脂等を介して保護層4上に貼り付けてもよい。
【0038】
本発明の光情報記録媒体におけるイングルーブピットの深さ及び記録層の膜厚は、以下のようにして決定される。記録再生用光の波長をλとしたとき、基板から入射し、ランド表面を通って記録層と反射層との界面に達し、当該界面で反射されて、再びランド表面を通って基板側へ導かれる光と、基板から入射し、イングルーブピットの底面を通って記録層と反射層との界面に達し、当該界面で反射されて、再びイングルーブピットの底面を通って基板側へ導かれる光との光路差がλ/6〜λ/3となるように、それらの膜厚が調整される。また、グルーブの深さは、記録再生用光の波長をλとしたとき、基板から入射し、ランド表面を通って記録層と反射層との界面に達し、当該界面で反射されて、再びランド表面を通って基板側へ導かれる光と、基板から入射し、グルーブの底面を通って記録層と反射層との界面に達し、当該界面で反射されて、再びグルーブの底面を通って基板側へ導かれる光との光路差がλ/16〜λ/8となるように調整される。
【0039】
なお、記録層2の種類や膜厚によっては、図4に示すように、記録層2と反射層3との界面が平坦とならず、グルーブ8及びイングルーブピット9の表面形状に応じた窪み8’及び9’が形成される。この場合には、窪みの深さ8’及び9’を予め実験により求め、その値に応じてイングルーブピット9の深さd1、グルーブ8の深さd2及び記録層2の膜厚tの各値を、上記光路差の条件を満たすように調整すればよい。
【0040】
また、基板のプリフォーマットパターン形成面に直接反射層3が形成される場合、例えば、再生専用の光情報記録媒体においては、記録再生用光の波長をλ、基板の屈折率をnとした場合、イングルーブピットの深さをλ/6n〜λ/3nに、グルーブの深さをλ/16n〜λ/8nに形成すればよい。
【0041】
本発明の光情報記録媒体では、イングルーブピット及びグルーブの断面形状をともに平坦な底面を有する略台形に形成したので、底面が平坦でないグルーブを有する光情報記録媒体に比べて安定したラジアルプッシュプル信号を得ることができる。また、イングルーブピットから検出される再生信号に対するノイズを低減させることもできる。これにより、光情報記録媒体の高記録密度化と再生信号の高S/N化を図ることができる。
【0042】
また、上記の通り、光情報記録媒体の基板に形成されたイングルーブピットのトラック方向に面する壁面の傾斜角度がイングルーブピットの底面に対して40度以上90度未満であり、イングルーブピットの最短プリピット長と最短スペース長との比がイングルーブピットの深さの半値部分で0.8〜1.2であり、また、イングルーブピットの底面からの最短スペースの高さとイングルーブピットの底面からの最短スペース以外のスペースの高さとの比が0.95〜1.0であるので、高変調度で且つ低ジッターでイングルーブピットの再生信号を得ることができる。
【0043】
本発明の別な実施の態様では、光情報記録媒体の基板のプリフォーマットパターンが形成された面に、メディア情報をイングルーブピットを用いて予め記録しておくメディア情報記録領域と、ユーザが情報記録を行うためのユーザ記録領域とを設ける。これにより、メディア情報を後から専用の記録装置を用いて光情報記録媒体の記録層に1枚ずつ書き込む必要がなく、光情報記録媒体の製造工程の簡略化、ひいては光情報記録媒体の製造コストの低減を図ることができる。
【0044】
メディア情報記録領域に形成されるプリフォーマットパターンは、上記実施の態様と同様にして、平坦な底面を有する略台形溝状のグルーブと、当該グルーブに配置された平坦な底面を有する略台形溝状のイングルーブピットで構成されている。イングルーブピットは、クロック周期をTとした場合、3T〜11Tまたは14Tのいずれかの長さで調製されており、これら長さが異なる複数のイングルーブピットの配列によってメディア情報が記録されている。
【0045】
図19(a)に示すように、基板1’のランド表面1’aからグルーブ182の底面182aまでの深さ、即ち、グルーブ深さdgは、情報の記録及び再生に使用されるレーザ光の波長をλ、基板1’の屈折率をnとしたとき、λ/4nよりもやや深い深さに形成される。また、基板1’のランド表面1’aからイングルーブピット183の底面183aまでの深さ、即ち、イングルーブピット深さdpは、グルーブ深さdgよりも深く形成される。グルーブ深さdgとイングルーブピット深さdpとの比dp/dgは、基板1’の製造を容易にするために、1.4≦dp/dg≦1.7の範囲となるように形成される。
【0046】
また、図20に示すように、基板1”からではなくカバー層5”側からレーザ光を照射して情報の記録及び再生を行う光情報記録媒体の場合、基板1”のランド表面1”aからグルーブ201の底面201aまでの深さ、即ち、グルーブ深さdgは、情報の記録及び再生に使用されるレーザ光の波長をλ、ダミー基板5”の屈折率をnとしたとき、λ/4nよりもやや深い深さに形成される。また、基板1”のランド表面1”aからイングルーブピット202の底面202aまでの深さ、即ち、イングルーブピット深さdp’は、グルーブ深さdg’よりも深く形成される。グルーブ深さdg’とイングルーブピット深さdp’との比dp’/dg’は、基板1の製造を容易にするために、1.4≦dp’/dg’≦1.7の範囲となるように形成される。
【0047】
なお、本実施の形態の光情報記録媒体において、ユーザ記録領域を構成するプリフォーマットパターンは、上記メディア情報記録領域を構成するためのプリフォーマットパターンと同様に、平坦な底面を有する略台形溝状のグルーブと、当該グルーブに配置された平坦な底面を有する略台形溝状のイングルーブピットとから構成することもできるし、グルーブを設けずに、トラッキング制御用のウォブルピットを設けてもよい。
【0048】
図19(a)に示した記録層2’は、有機溶剤に溶解された有機色素を基板1’のプリフォーマットパターン形成面にスピン塗布することによって形成される。スピン塗布時に遠心力等の外力を受けるため、記録層2’の表面は円滑にならず、グルーブ深さdg及びイングルーブピット深さdpに応じた凹凸状に形成される。記録層2’は、基板1’のランド表面1’a上の記録層2’と反射層3’との界面からグルーブ182における記録層2’と反射層3’との界面までの記録層窪み深さ(記録層最大窪み深さ)Tgよりも、基板1’のランド表面1’a上の記録層2’と反射層3’との界面からイングルーブピット183における記録層2’と反射層3’との界面までの記録層窪み深さ(記録層最大窪み深さ)Tpの方が大きくなるように形成される。また、グルーブ深さdgとイングルーブピット深さdpとの比dp/dgよりも記録層最大窪み深さTgと記録層最大窪み深さTpとの比Tp/Tgの方が大きくなるように形成される。これにより、比dp/dgが良好な信号変調度とラジアルプッシュプル信号が得られる値となるように形成されない場合にも、グルーブにおけるレーザ光の光路長とイングルーブピットにおけるレーザ光の光路長と光路長差(≒2×(Tp−Tg))を大きくすることができる。Tp/Tgは、メディア情報を高い信号変調度且つ低ジッターで再生するために、1.6≦Tp/Tg≦2.0の範囲となるように形成される。また、長さが異なる全てのイングルーブピットについて、記録層最大窪み深さTpは同レベルに調整されるとともに、Tp/Tgの値が上記の範囲内となるように形成される。さらに、上記有機色素材料としては、例えば、アゾ系色素やシアニン系色素等、追記型光情報記録媒体に適用可能な公知の有機色素材料を用いることができる。
【0049】
【実施例1】
以下、本発明の第1の実施形態における光情報記録媒体の製造方法について、図5〜16を用いて説明する。
【0050】
上記の光情報記録媒体は、原盤の表面に所望のパターンを形成する原盤カッティング工程、カッティング済みの原盤に基づいてスタンパを作製するスタンパ作製工程、作製されたスタンパより光情報記録媒体の基板を複製する基板作製工程及び複製された基板上に種々の膜を形成する成膜工程を経ることにより作製される。
【0051】
[基板作製の為の原盤及びスタンパの作製方法]
まず、本発明における光情報記録媒体の基板1を作製するための原盤及びスタンパの作製方法について、図5〜9を用いて説明する。図5(a)に示すように、直径200mm、厚さ6mmのガラス原盤51を用意した。次いで、図5(b)に示すように、ガラス原盤51の一方の表面51a上に、フォトレジスト52を、スピンコート法を用いて厚さ200nmで均一に塗布した。次いで、フォトレジスト52が形成されたガラス原盤51を、図5(c)に示す原盤カッティング装置(原盤露光装置)50に装着した。原盤カッティング装置50は、主に、波長351nmのレーザ光を発振するKrガスレーザ発振器53、音響光変調素子からなる光変調器54、光変調器54に変調信号を与える信号源55、集光レンズ56及びガラス原盤を回転させるための駆動装置(不図示)等で構成されている。図5(c)に示すように、原盤カッティング装置50のレーザ発振器53から出射されたレーザ光LSは、光変調器54及び集光レンズ56を介して、ガラス原盤51上のフォトレジスト52に照射される。このとき、ガラス原盤51を、ガラス原盤51の中心軸BXを中心として所定の回転数で回転させた。また、ガラス原盤51上のレーザ光LSの照射位置が、ガラス原盤51の半径方向に沿ってガラス原盤51の内側から外側に向かって移動するように、レーザ光LSを移動させた(矢印AR1)。
【0052】
上記のように、レーザ光LSを移動させながら、ガラス原盤51に照射するレーザ光LSの露光強度を、光変調器54を用いて変化させる。本実施例では、図6(a)に示すように、レーザ光の露光強度を低レベル、高レベルの2段階に変化させた。イングルーブピット形成部分を有していないグルーブ形成部分を形成するときの露光強度は、低レベル(以下、グルーブレベルという)に設定した。また、イングルーブピット形成部分を有するグルーブ形成部分を形成するときの露光強度は、イングルーブピット形成部分については高レベル(以下、ピットレベルという)に設定し、それ以外のグルーブ形成部分については、グルーブレベルに設定した。なお、グルーブレベルは、ピットレベルを100%とした場合、55%の露光強度となるように設定した。これにより、イングルーブピット形成部分のフォトレジストは、フォトレジストと原盤との界面まで露光されるのに対し、グルーブ形成部分のフォトレジストは、フォトレジストと原盤との界面まで露光されない。また、各イングルーブピット形成部分は、クロック周期をTとすると、トラック方向に3T〜11Tまたは14Tのいずれかのチャネルビット長で形成される。なお、クロック周期Tは、用いる再生装置に応じて適宜調整可能である。
【0053】
さらに、本実施例では、イングルーブピット形成部分の露光強度を、図6(a)に示すように、露光強度をグルーブレベルからピットレベルに、または、ピットレベルからグルーブレベルに切り替える毎に、一時的にレーザ光の露光強度をグルーブレベルよりも低いレベルにする期間(ブランク期間)BEを設けた。本実施例では、ブランク期間BEにおけるレーザ光の露光強度を0レベルとした。ブランク期間を設けることにより、図6(b)に示すように、イングルーブピット形成部分62の前端部62a及び後端部62bにおけるフォトレジストの露光量は、それぞれレーザスポットSP1の半径分に相当する露光量となる。これにより、レーザスポットSP1の直径に相当するイングルーブピットの冗長を防止することができる。また、イングルーブピット形成部分のフォトレジストは上述の通り十分な露光強度で露光されているので、イングルーブピット形成部分の前端部及び後端部におけるフォトレジストの露光不足を解消することができるので、イングルーブピット形成部の前端部及び後端部の壁面の傾斜角度が40度以上90度未満となるような、加工精度の高いイングルーブピット形成部分を形成することができる。
【0054】
ブランク期間BEは、光情報記録媒体から検出されるイングルーブピット再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの3つのパラメータに基づいて設定される。また、ブランク期間BEは、形成するイングルーブピットのチャネルビット長に応じて変更することができる。本実施例では、最短チャネルビット長3Tのイングルーブピット形成部分の露光時には、3つのパラメータの値に基づいて、ブランク期間BEを0.2Tとした。なお、上記ブランク期間の設定方法については、後に説明する。
【0055】
次に、フォトレジストが感光されたガラス原盤をカッティング装置から取出し、現像処理を行った。これにより、図7(a)に示すように、グルーブ形成部分71、イングルーブピット形成部分72が、ガラス原盤51上に形成された。グルーブ形成部分71は、断面がV字状の溝形状となるように形成される。また、イングルーブピット形成部分72では、現像処理によってガラス原盤51上のフォトレジスト52は除去され、ガラス原盤51の表面51aが露出部72aとして現れる。
【0056】
次に、図7(b)に示すように、ガラス原盤51上に形成されているフォトレジスト52の表面を、不図示のRIE(リアクティブイオンエッチング)装置を用いて、Cのガス雰囲気中でエッチングした。Cのガスに代えて、CFやC等のガスを用いてもよい。これにより、イングルーブピット形成部分72は、それぞれガラス原盤51の表面51aから90nmの深さまでエッチングされる。次いで、図7(c)に示すように、グルーブ形成部分71におけるガラス原盤51の表面51aを露出させるために、不図示のOによるレジストアッシング装置を用いて、フォトレジスト52を所定厚さだけ削った。これにより、グルーブ形成部分71のガラス原盤表面71aを露出させた。さらに、図8(a)に示すように、ガラス原盤51のフォトレジスト52形成面に対して、再度Cのガス雰囲気中でRIEを行った。これにより、グルーブ形成部分71は、ガラス原盤表面51aから170nmの深さまでエッチングされた。同時に、イングルーブピット形成部分72は、ガラス原盤表面51aから260nmの深さまでエッチングされた。次いで、図8(b)に示すように、再度レジストアッシング装置(不図示)を用いて、ガラス原盤51上のフォトレジスト52を除去した。これにより、表面に所望の凹凸パターンが形成されたガラス原盤51を得た。
【0057】
こうして得られたガラス原盤のイングルーブピット形成部分のトラック方向に面する壁面の傾斜角度、イングルーブピットの深さの半値部分における最短プリピット長と最短スペース長及び最短スペースのイングルーブピット底面からの高さと最短スペース以外のスペースのイングルーブピット底面からの高さとの比を、原子間力顕微鏡を用いて求めた。
【0058】
プリピット長3Tのイングルーブピットにおける、イングルーブピット形成部分のトラック方向に面する壁面の傾斜角度は60度であった。また、それ以外のプリピット長を有するイングルーブピット形成部分における、トラック方向前端部及び後端部の壁面の傾斜角度は、いずれも40度以上90度未満に形成されていた。
【0059】
イングルーブピットの深さの半値部分における最短プリピット長は、400nm〜420nmで形成されていた。また、最短スペース長は、355nm〜375nmで形成されていた。
【0060】
最短スペースのイングルーブピット底面からの高さ(最短スペースのイングルーブピット底面からグルーブ底面までの距離)は、90nm〜85nm(最短スペースのイングルーブピット底面からランド面までの距離は、262nm〜258nm)で形成されていた。また、最短スペース以外のスペースのイングルーブピット底面からの高さは、90nm〜85nmで形成されていた。したがって、最短スペースのイングルーブピット底面からの高さと最短スペース以外のスペースのイングルーブピット底面からの高さとの比は、0.95〜1.0となる。これより、いずれのスペースのイングルーブピット底面からの高さもほぼ同じ高さ位置となるように形成されていることが分かる。
【0061】
次に、上記ガラス原盤のパターン形成面に、メッキの前処理として無電解メッキを施した。さらに、このメッキ層を導電膜として用いることにより、厚さ0.3mmのNi層を、電鋳法によって形成した。次いで、上記ガラス原盤上に形成したNi層の表面を研磨し、さらに、ガラス原盤から上記Ni層を剥離することにより、図9に示すようなスタンパ91を得た。スタンパ91の表面には、上記原盤の表面に形成されていた凹凸パターンの反転パターン92が形成されている。なお、上記メッキの前処理における導電膜形成を、スパッタ法や蒸着法を用いて行ってもよい。また、スタンパに裏打ち材を接着する等、他の工程を追加してスタンパの作製を行ってもよい。
【0062】
[光情報記録媒体の作製方法]
次に、光情報記録媒体の作製方法について、図10及び図11を用いて説明する。上記スタンパを、既存の射出成形装置に装着し、射出成形により基板1を得た。基板1は、直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート製基板であり、図10に示すように、ガラス原盤に形成されたグルーブ形成部分やイングルーブピット形成部分等の凹凸パターン形状と同じ形状のパターンが基板1の一方の面上に転写されている(ランド7、グルーブ8及びイングルーブピット9)。この基板に形成されたイングルーブピットの底面を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察した。イングルーブピットの底面には、基板の半径方向及びトラック方向にそれぞれ少なくとも50nmの幅で画定される平坦な領域が存在していることが分かった。同様にして、基板に形成されたグルーブの底面を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察した。グルーブの底面にも、基板の半径方向及びトラック方向にそれぞれ少なくとも50nmの幅で画定される平坦な領域が存在していることが分かった。
【0063】
この基板1のパタ−ン形成面上に、下記化学式(1)で表わされるアゾ系色素1重量%の濃度を有する溶液を、グルーブ間、即ち、ランド部で厚さ30nmとなるようにスピンコート法を用いて塗布した。このとき、上記溶液の塗布量を1gとし、塗布開始から30秒間は回転数100rpmで、その後30秒間は回転数800〜1000rpmで基板を回転させた。なお、上記色素溶液を塗布する際に、テトラフルオロプロパノールを溶媒として用いることによりアゾ系色素溶媒とし、フィルタで濾過して不純物を取り除いた。また、色素溶液のスピン塗布は、基板1の回転中心を基準として、半径21.0mmからそれよりも外周部分に対して行った。次いで、上記色素材料を塗布した基板1を70℃にて1時間乾燥させ、さらに、室温にて1時間冷却した。こうして、記録層2が基板1上に形成された(図11参照)。なお、スピン塗布時に遠心力等の外力を受けるため、記録層2の表面は円滑にならず、グルーブの深さ及びイングルーブピットの深さに応じた凹凸状に形成される。
【0064】
【化1】
Figure 2004063060
【0065】
さらに、図11に示すように、記録層2上に、反射層3としてAg合金を厚さ100nmとなるように、スパッタ法を用いて形成した。次いで、反射層3上に、紫外線硬化樹脂4を、厚さ10μmとなるようにスピンコート法により塗布し、さらに、その上に、基板1と同様な厚さ0.6mmのポリカーボネート製基板(ダミー基板)5を、中心を合わせて載置した。この状態で、各層が形成された基板1に紫外線を照射し紫外線硬化樹脂4を固化させることにより、各層が形成された基板1とダミー基板5とを貼り合わせた。これにより、光情報記録媒体110を得た。
【0066】
[ブランク期間の設定方法]
以下に、図12〜16を用いて、ブランク期間の設定方法を説明する。図12(a)〜図12(c)に、ブランク期間を変えてカッティングを行った3種の原盤を用いて作製した各基板における、3T信号記録部(プリピット長3T及びスペース長3T)のトラック方向の断面形状及び平面形状を示す。なお、これらの断面形状及び平面形状の計測は、いずれも原子間力顕微鏡を用いて行った。図12(a)は、ブランク期間を設けなかった(ブランク期間0)場合における基板のトラック方向の断面形状(参照記号a−1)及び平面形状(参照記号a−2)を、図12(b)は、ブランク期間0.2Tの場合における基板のトラック方向の断面形状(参照記号b−1)及び平面形状(参照記号b−2)を、図12(c)は、ブランク期間0.3Tの場合における基板のトラック方向の断面形状(参照記号c−1)及び平面形状(参照記号c−2)をそれぞれ示している。これらの図より、ブランク期間とプリピットサイズとの関係について、以下のことが分かる。ブランク期間を設けないまたはブランク期間が過小な場合、例えば、図12(a)に示すように、プリピットサイズが大きくなり、その分スペースサイズが小さくなってしまう。これに対し、例えば、図12(c)に示すように、ブランク期間を大きくし過ぎると、プリピットサイズが小さくなり、その分スペースサイズが大きくなってしまう。本実施例においては、図12(b)に示すように、ブランク期間を0.2Tとした場合に、3Tプリピットのサイズと3Tスペースのサイズがほぼ同等となり、所望のプリピットサイズ及びスペースサイズを得ることができた。
【0067】
次に、上記の3種の基板のプリフォーマットパターン形成面上に、それぞれ色素記録膜を200nmの膜厚で塗布した光情報記録媒体におけるトラック方向の断面形状及び平面形状を、図13(a)〜図13(c)に示す。図13(a)は、ブランク期間を設けなかった(ブランク期間0)場合における光情報記録媒体のトラック方向の断面形状(参照記号a’−1)及び平面形状(参照記号a’−2)を、図13(b)は、ブランク期間0.2Tの場合における光情報記録媒体のトラック方向の断面形状(参照記号b’−1)及び平面形状(参照記号b’−2)を、図13(c)は、ブランク期間0.3Tの場合における光情報記録媒体のトラック方向の断面形状(参照記号c’−1)及び平面形状(参照記号c’−2)をそれぞれ示している。また、図14に、ブランク期間0.2Tの場合における光情報記録媒体の、トラック方向と直交する方向の断面形状(参照記号a”−1)及び平面形状(参照記号a”−2)を示す。なお、これらの断面形状及び平面形状の計測は、上記と同様にして、原子間力顕微鏡を用いて行った。図13(a)〜図13(c)に示されるように、記録膜の表面には基板に形成されたイングルーブピットの形状に対応する窪みが形成される。ブランク期間を設けない又はブランク期間が過小な場合、例えば、図13(a)に示すように、プリピットサイズが大きくなり、プリピットの増大した長さに応じてスペースサイズが小さくなってしまう。これに対し、図13(c)に示すように、ブランク期間を大きくし過ぎると、プリピットサイズが小さくなり、プリピットの縮小した長さに応じてスペースサイズが大きくなってしまう。本実施例においては、図13(b)に示すように、ブランク期間を0.2Tとした場合に、3Tプリピットのサイズと3Tスペースのサイズがほぼ同等になる。また、この場合、図14に示すように、記録膜の表面には基板に形成されたイングルーブピット及びグルーブのそれぞれの深さに対応する窪みが形成される。この窪み深さの違いにより、イングルーブピットとグルーブとを光学的に識別することが可能となる。
【0068】
図15(a)〜図15(c)に、ブランク期間を種々変更した場合の3T信号記録部における変調度の変化、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化をそれぞれ示す。また、図16(a)に、中サイズ(光情報記録媒体の半径方向の幅が330nm〜360nm程度)のイングルーブピットを形成した場合における、ブランク期間に対する変調度の変化、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化をまとめて示す。さらに、図16(b)に、図16(a)における変調度の変化、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化と、デューティー比との関係を示す。ここで、デューティー比とは、同じ長さとなるように調整されたイングルーブピットとスペース(グルーブ)との実際の長さの比をいう。デューティー比は、イングルーブピットとスペースの長さの合計に占める実際のスペース長さの割合で表わした。なお、これらの図において、ピット大は、露光時に高強度のレーザ光を照射することにより大サイズ(光情報記録媒体の半径方向の幅が360nm以上)のイングルーブピットが形成された光情報記録媒体のデータを、ピット中は、露光時に中強度のレーザ光を照射することにより中サイズのイングルーブピットが形成された光情報記録媒体のデータを、ピット小は、露光時に低強度のレーザ光を照射することにより小サイズ(光情報記録媒体の半径方向の幅が330nm以下)のイングルーブピットが形成された光情報記録媒体のデータを示している。なお、用いた試料として、上記の通り、3種の基板上にそれぞれ200nmの膜厚で色素層をスピンコート法により形成し、次いで、実施例1と同様にして、当該色素層上に100nmの膜厚のAg反射層をスパッタリングで形成し、さらにAg反射層上に紫外線硬化樹脂を介してダミー基板を貼り合わせた光情報記録媒体を用いた。
【0069】
光情報記録媒体から読み出される信号の変調度は、図15(a)に示すように、ピットサイズによってその変調度が最大となるときのブランク期間が異なる。また、光情報記録媒体から読み出される信号のジッターは、図15(b)に示すように、ピットサイズによってそのジッターが最小となるときのブランク期間が異なる。さらに、光情報記録媒体から検出されるラジアルプッシュプルは、図15(c)に示すように、ブランク期間を大きくするに従い低下する。例えば、ピットサイズが中サイズの場合、図16(a)に示すように、ブランク期間を0.2Tとしたときに、変調度が最大で且つジッターが最小となり、十分に高いラジアルプッシュプルが得ることができる。一方、ピットサイズが大サイズの場合、ブランク期間を0.4Tとしたときに最大の変調度を得ることができるが、ジッターが大きくなってしまい最適ではない。これに対し、ピットサイズが小サイズの場合、ブランク期間を0としたときにジッターを小さくすることができるが、これに伴って変調度も低下してしまうため、やはり最適ではない。よって、3Tのイングルーブピットを形成する場合には、イングルーブピットのピットサイズを中サイズとし、ブランク期間を0.2Tとすることが最適である。また、このときのデューティー比は、図16(b)に示すように、およそ0.5となり、トラック方向に同じ長さとなるように調整されたイングルーブピットとスペースが、実際上もほぼ同じ長さで形成されていることが分かる。なお、最適なブランク期間は、形成するイングルーブピットのピット長によって変化するので、各ピット長について、上記と同様な方法で最適なブランク期間を求めることができる。
【0070】
【実施例2】
次に、本発明の光情報記録媒体における第2実施例を、図17〜19を用いて説明する。本実施例の光情報記録媒体では、図17に示すように、プリフォーマットパターン形成領域がメディア情報を記録するメディア情報記録領域170bと、ユーザ情報を記録するユーザ記録領域170cとで構成されている以外は実施例1と同様に構成した。メディア情報記録領域170bは、イングルーブピットを有するグルーブで形成されており、中心AX’を基準として半径23.9mm〜24mmの範囲に形成されている。一方、ユーザ記録領域170cは、グルーブのみで形成されており、中心AX’を基準として半径21mm〜23.9mmの範囲及び半径24mm〜58mmの範囲に形成されている。なお、ユーザ記録領域170cにおけるグルーブ深さとメディア情報記録領域170bにおけるイングルーブピットが形成されていない部分のグルーブ深さは同じである。
【0071】
図18に、本実施例における光情報記録媒体のメディア情報記録領域170bにおける概略上面図を示す。また、図19(a)及び図19(b)に、図18におけるC−C線断面図及びD−D線断面図を示す。本実施例における光情報記録媒体は、図19(a)に示すように、基板1’のプリフォーマットパターン形成面上に順次記録層2’、反射層3’、保護層4’及びカバー層5’が形成されている。この光情報記録媒体について、デジタルインスツルメンツ社製走査型プローブ顕微鏡を用いてグルーブ182における記録層最大窪み深さ(基板のランド表面上の記録層と反射層との界面から上記グルーブにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さ)Tgとイングルーブピット183における記録層最大窪み深さ(基板のランド表面上の記録層と反射層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さ)Tpとを測定した。グルーブ182における記録層最大窪み深さTgは約100nmであり、イングルーブピット183における記録層最大窪み深さTpは約170nmであった。これより、グルーブ182における記録層最大窪み深さTgとイングルーブピット183における記録層最大窪み深さTpとの比Tp/Tg=1.70となる。グルーブ182の深さdg=170nm、イングルーブピット183の深さdp=250nmであるので、比dp/dg=1.47となり、dp/dg<Tp/Tgの関係を満たすことが分かる。また、1.15<(Tp/Tg)/(dp/dg)であることが分かる。
【0072】
また、この光情報記録媒体を、波長650nmのレーザ光を発生する光ピックアップを備えたドライブ装置に装着して、メディア情報記録領域にイングルーブピット方式で記録されたメディア情報を再生した。このときの再生信号の信号変調度は61%、ジッターは7.2%であり、実用上十分な記録再生特性があることが分かった。
【0073】
【変形例1】
実施例2の変形例を、図20を用いて説明する。本変形例の光情報記録媒体は、図20に示すように、基板1”のプリフォーマット形成面上に反射層3”、記録層2”、保護層4”及びカバー層5”をこの順に形成した光情報記録媒体であり、基板1”側からではなく、カバー層5”側から記録再生用のレーザ光を照射して光情報記録媒体の情報記録再生を行う。この光情報記録媒体についても、グルーブ201の底面201a及びイングルーブピット202の底面202aを平坦に形成するとともに、基板1”におけるグルーブ深さdg’とイングルーブピット深さdp’との比が、グルーブ201部分における記録層最大窪み深さ(基板のランド表面上の記録層と保護層との界面から上記グルーブにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さ)Tg’とイングルーブピット202部分における記録層最大窪み深さ(基板のランド表面上の記録層と保護層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さ)Tp’との比に対し、dp’/dg’<Tp’/Tg’の条件を満たすことにより、実施例2と同様の効果を得ることができる。なお、保護層4”は記録層2”の劣化防止のために設けられており、銀又は銀合金などの金属材料やSiNなどの無機誘電体材料を1nm〜10nmの厚さにスパッタリングするか、4−モルホリン−2,5−ジブドキシジアゾニウムトリフルオロメタンスルファネートとポリビニルピロリゾンの水溶液等をスピンコートすることによって形成し得る。このとき、保護層4”の膜厚としては、100nm〜1μm程度が好適である。また、カバー層5”は、記録層2”を機械的衝撃や化学変化から保護するものであり、表面が平坦な基板1”と同様なプラスチック基板を、紫外線硬化樹脂等を介して貼り付けることができる。
【0074】
上記実施例においては、原盤上に形成されたフォトレジストをピットレベル及びグルーブレベルの2段階の露光強度を用いて連続的に変調したレーザ光を照射することにより露光したが、始めにフォトレジストにグルーブレベルの露光強度のレーザ光を照射してグルーブに対応するパターンを露光し、次いでピットレベルの露光強度のレーザ光を照射してグルーブ及びイングルーブピットに対応するパターンを露光してもよい。また、ブランク期間における露光強度(第3露光強度)をゼロとしたが、グルーブを露光するときの強度(第1露光強度)の1/2、1/3、1/4等のような強度にし得る。
【0075】
上記実施例において、ガラス原盤のエッチング手段としてRIEを用いたが、他の物理的又は化学的なエッチング手段を用いてもよい。ガラスや金属等、用いる原盤の材料に応じて、種々のエッチング手段を選択し得る。
【0076】
上記実施例では、色素溶液の塗布条件を、塗布量1g、塗布開始時の基板回転数100rpm、塗布開始から100rpmの回転数の保持時間30秒、余剰の溶液を振り切るための回転数800〜1000rpm及びその保持時間30秒としたが、基板のランド表面に記録層を10nm〜50nmの膜厚で均一に形成できる塗布条件であれば他の塗布条件にし得る。
【0077】
また、上記実施例では、片面にダミー基板を有する単板構造の光情報記録媒体としたが、プリフォーマットパターン形成面上に記録層と反射層を形成した基板を2枚用意し、それぞれの反射面をUV樹脂からなる接着層を介して互いに貼り合わせることにより、両面貼り合わせ型の光情報記録媒体としてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、原盤露光の際にブランク期間を設けることにより、イングルーブピットにおけるレーザ光のスポット径分の冗長を防止することができる。また、ブランク期間は、光情報記録媒体より検出されるイングルーブピット再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて設定されるので、良好な記録再生特性やトラッキング特性を有する光情報記録媒体を製造することができる。
【0079】
また、本発明の光情報記録媒体では、光情報記録媒体の基板のプリフォーマット形成面に、予めメディア情報を、イングルーブピットを用いて記録しておくメディア情報記録領域と、ユーザが情報記録を行うためのユーザ記録領域とを設けているので、メディア情報を後から専用の記録装置を用いて光情報記録媒体の記録層に1枚ずつ書き込む必要がなく、光情報記録媒体の製造工程の簡略化、ひいては光情報記録媒体の製造コストの低減を図ることができる。
【0080】
さらに、本発明では、平坦な底面を有するグルーブ及びイングルーブピット上に有機色素を含有する記録層を形成することにより、グルーブの幅の広狭でメディア情報を記録する場合とは異なり、グルーブ部分の記録層の高さ位置とイングルーブピット部分の記録層の高さ位置との差を大きくすることができる。また、イングルーブピットのトラック方向長さの違いに拘わらず、記録層の窪み深さを同等とすることができる。これにより、イングルーブピットを用いて記録されたメディア情報等の情報を高変調度且つ低ジッターで読み出すことができる。また、情報をグルーブの幅広部ではなくイングルーブピットを用いて記録しているので、トラックピッチの狭小化が可能となり、記録容量の増加を図ることができる。
【0081】
また、仮にイングルーブピット深さdpとグルーブ深さdgとの比dp/dgが所望の信号変調度及びラジアルプッシュプル信号が得られる値に形成されない場合でも、イングルーブピット部分の記録層窪み深さTpとグルーブ部分の記録層窪み深さTgとをdp/dg<Tp/Tgの関係を満たすように、基板上に有機色素を含有する記録層が形成されるので、記録信号の再生に十分な光路長差を得ることができる。よって、基板のグルーブ深さdgに対するイングルーブピット深さdpを浅く形成することができるので、原盤のカッティングや基板成形が容易となる。これにより、光情報記録媒体の製造コストを低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における光情報記録媒体の平面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における光情報記録媒体の断面図である。
【図3】図3(a)は、本発明の実施の形態における基板の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線断面図であり、図3(c)は、図3(a)のB−B線断面図である。
【図4】図4は、本発明の別の実施の形態における光情報記録媒体の断面図である。
【図5】図5(a)〜図5(c)は、本発明の実施例1における光情報記録媒体の製造に用いる原盤作製方法を説明する図である。
【図6】図6(a)は実施例1の原盤露光に用いるレーザ光の露光強度の時間変化を示した図であり、図6(b)は対応するイングルーブピット形成部分及びグルーブ形成部分の寸法関係を示した図である。
【図7】図7(a)〜図7(c)は、実施例1における原盤の作製方法を説明した図である。
【図8】図8(a)及び図8(b)は、実施例1における原盤の作製方法を説明した図である。
【図9】図9は、実施例1で作製したスタンパの概略断面図である。
【図10】図10は、実施例1において得られた基板のパターン形成面の概略斜視図である。
【図11】図11は、実施例1で得られた光情報記録媒体のイングルーブピット領域の概略断面図である。
【図12】図12(a)〜図12(c)は、ブランク期間を変えてカッティングを行った3種の原盤を用いて作製した各基板における、3T信号記録部のトラック方向の断面形状及び平面形状を示した図であり、図12(a)はブランク期間0Tの場合を、図12(b)はブランク期間0.2Tの場合を、図12(c)はブランク期間0.3Tの場合をそれぞれ示している。
【図13】図13(a)〜図13(c)は、ブランク期間を変えてカッティングを行った3種の原盤を用いて作製した各基板のプリフォーマットパターン形成面上に、それぞれ色素記録膜を200nmの膜厚で塗布した光情報記録媒体におけるトラック方向の断面形状及び平面形状を示した図であり、図13(a)はブランク期間がない場合を、図13(b)はブランク期間0.2Tの場合を、図13(c)はブランク期間0.3Tの場合をそれぞれ示している。
【図14】図14は、ブランク期間0.2Tの場合におけるトラック方向と直交する方向の光情報記録媒体の断面形状及び平面形状を示した図である。
【図15】図15(a)〜図15(c)は、ブランク期間を種々変更した場合の3T信号記録部における変調度、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化をそれぞれ示した図である。
【図16】図16(a)は、中サイズのイングルーブピットを形成した場合における、ブランク期間に対する変調度の変化、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化を示した図であり、図16(b)は、図16(a)における変調度の変化、ジッターの変化及びラジアルプッシュプルの変化と、デューティー比との関係を示した図である。
【図17】図17は、本発明の実施例2における光情報記録媒体の平面図である。
【図18】図18は、実施例2における光情報記録媒体のイングルーブピット領域の概略上面図を示した図である。
【図19】図19(a)は、図18におけるC−C線断面図であり、図19(b)は、図18におけるD−D線断面図である。
【図20】図20は、本発明の変形例1における光情報記録媒体のイングルーブピット領域の概略断面図である。
【図21】図21(a)は、従来のイングルーブピットを有する光情報記録媒体用基板のイングルーブピット領域の概略上面図であり、図21(b)は、図21(a)のA’―A’線断面図であり、図21(c)は、図21(a)のB’―B’線断面図である。
【図22】図22(a)は従来の原盤露光に用いるレーザ光の露光強度の時間変化を示した図であり、図22(b)は対応するイングルーブピット形成部分及びグルーブ形成部分の寸法関係を示した図である。
【図23】図23は、従来のDVD−R等で採用されているグルーブ及びプリピットのパターンを示した図である。
【図24】図24は、従来のイングルーブピットの断面形状を示した図である。
【符号の説明】
1 基板
2 記録層
3 反射層
4 保護層
5 カバー層
8 グルーブ
9 イングルーブピット
10,110 光情報記録媒体
50 原盤カッティング装置
51 ガラス原盤
52 フォトレジスト
91 スタンパ
BE ブランク期間

Claims (16)

  1. 一方の面にランド、平坦な底面を有するグルーブ及び平坦な底面を有するイングルーブピットが形成された基板と、該基板の該一方の面上に形成された有機色素を含有する記録層と、該記録層上に形成された反射層とを有する光情報記録媒体であって、
    上記基板のランド表面から上記グルーブの底面までの深さをdgで表わし、上記基板のランド表面から上記イングルーブピットの底面までの深さをdpで表わし、上記ランド表面上の記録層と反射層との界面から上記グルーブにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さをTgで表わし、上記ランド表面上の記録層と反射層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と反射層との界面までの記録層の窪み深さをTpで表わしたとき、dp/dg<Tp/Tgであることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 上記グルーブにおける記録層の窪み深さTgと上記イングルーブピットにおける記録層の窪み深さTpとの比Tp/Tgが、1.6≦Tp/Tg≦2.0であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 光情報記録媒体の記録または再生に用いる光の波長をλで表わし、上記基板の屈折率をnで表わしたときに、上記グルーブの底面までの深さdgがdg>λ/4nであることを特徴とする請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
  4. 一方の面にランド、平坦な底面を有するグルーブ及び平坦な底面を有するイングルーブピットが形成された基板と、該基板の該一方の面上に形成された反射層と、該反射層上に形成された有機色素を含有する記録層と、該記録層上に形成された保護層と、該保護層上に形成されたカバー層とを備える光情報記録媒体であって、
    上記基板のランド表面から上記グルーブの底面までの深さをdgで表わし、上記基板のランド表面から上記イングルーブピットの底面までの深さをdpで表わし、上記ランド表面上の記録層と保護層との界面から上記グルーブにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さをTg’で表わし、上記ランド表面上の記録層と保護層との界面から上記イングルーブピットにおける記録層と保護層との界面までの記録層の窪み深さをTp’で表わしたとき、dp/dg<Tp’/Tg’であることを特徴とする光情報記録媒体。
  5. 上記グルーブにおける記録層の窪み深さTgと上記イングルーブピットにおける記録層の窪み深さTpとの比Tp’/Tg’が、1.6≦Tp’/Tg’≦2.0であることを特徴とする請求項4に記載の光情報記録媒体。
  6. 光情報記録媒体の記録または再生に用いる光の波長をλで表わし、上記カバー層の屈折率をnで表わしたときに、上記グルーブの底面までの深さdgがdg>λ/4nであることを特徴とする請求項4または5に記載の光情報記録媒体。
  7. 上記グルーブの底面までの深さdgと上記イングルーブピットの底面までの深さdpとの比dp/dgが、1.4≦dp/dg≦1.7であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光情報記録媒体。
  8. 原盤に、グルーブと該グルーブに設けられたイングルーブピットとを形成する原盤カッティング工程と、上記原盤の上記グルーブ及び上記イングルーブピットの反転パターンが転写されたスタンパを作製するスタンパ作製工程と、該スタンパから基板を複製する基板複製工程と、複製した基板の表面に少なくとも一層を形成する成膜工程とを含む光情報記録媒体の製造方法であって、
    上記原盤カッティング工程が、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記グルーブパターンを形成するグルーブ露光工程と、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度より高く設定した第2の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記イングルーブピットパターンを形成するイングルーブピット露光工程とを含み;
    上記グルーブ露光工程と上記イングルーブピット露光工程との間に、第1の露光強度よりも低い第3の露光強度で露光する期間を設けることを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。
  9. 上記イングルーブピットの再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて、第3の露光強度で露光する期間を決定することを特徴とする請求項8に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  10. クロック周期をTとしたときに、第3の露光強度で露光する期間が0.2Tであることを特徴とする請求項9に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  11. 第3の露光強度がゼロであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の光情報記録媒体の製造方法。
  12. 原盤に、グルーブと該グルーブに配置されたイングルーブピットとを形成する原盤カッティング工程と、上記原盤の上記グルーブ及び上記イングルーブピットの反転パターンが転写されたスタンパを作製するスタンパ作製工程とを含むスタンパの製造方法であって、
    上記原盤カッティング工程が、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記グルーブパターンを形成するグルーブ露光工程と、上記原盤の表面に形成されたフォトレジストを第1の露光強度より高く設定した第2の露光強度の光で露光することにより、原盤に上記イングルーブピットパターンを形成するイングルーブピット露光工程とを含み;
    上記グルーブ露光工程と上記イングルーブピット露光工程との間に、第1の露光強度よりも低い第3の露光強度で露光する期間を設けることを特徴とするスタンパの製造方法。
  13. 上記イングルーブピットの再生信号の変調度、ジッター及びラジアルプッシュプルの値に基づいて、第3の露光強度で露光する期間を求めることを特徴とする請求項12に記載のスタンパの製造方法。
  14. クロック周期をTとしたときに、第3の露光強度で露光する期間が0.2Tであることを特徴とする請求項13に記載のスタンパの製造方法。
  15. 第3の露光強度がゼロであることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法。
  16. 請求項12〜15のいずれか一項に記載のスタンパの製造方法を用いて作製されたスタンパであって、
    上記グルーブの底面及び上記イングルーブピットの底面がそれぞれ平坦であり、上記イングルーブピットのトラック方向に面する壁面の傾斜角度が40度以上90度未満であることを特徴とするスタンパ。
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