JP2004063035A - 光ディスク用パワーキャリブレーション方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】PCAを複数使用することなく、最小エリアの使用だけで精度の高いパワーキャリブレーション処理にて最適パワーを決定する。
【解決手段】粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであるかを検証する。それぞれの処理の記録パワーの変化及びβの検出は、エンコードEFMカウント制御回路20とデコードEFMカウント制御回路15とにより、1フレームを98分割したEFMフレームを最小単位として行う。
【選択図】 図1
【解決手段】粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであるかを検証する。それぞれの処理の記録パワーの変化及びβの検出は、エンコードEFMカウント制御回路20とデコードEFMカウント制御回路15とにより、1フレームを98分割したEFMフレームを最小単位として行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
追記型光ディスク(CD−R)に情報を記録する際には、予めパワーキャリブレーションエリア(以下「PCA」という。)に“試し書き”をすることによって、記録パワーを最適化する。図8は、CD−R規格における従来のPCAの構成を示す説明図である。図9は、従来のパワーキャリブレーション処理における記録パワーのレベルを示すグラフである。以下、これらの図面に基づき説明する。
【0003】
図8に示すように、PCA81は、カウントエリア82とテストエリア83とに分かれている。カウントエリア83は100個のカウントフレーム(CF01〜CF100)からなる。テストエリア82は100個のパーティション84(TA01〜TA100)からなる。パーティション84は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用される領域であり、15個のテストフレーム(TF01〜TF15)からなる。また、図9に示すように、従来技術では、1回分すなわち1個分のパーティション内の15個のテストフレーム(TF01〜TF15)に、それぞれ1段階ずつ記録パワーを変化させて合計15段階の記録パワーで所定の情報を記録し、それらの中から最適な記録パワーを選択していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
国内及び海外で非常に多くの種類のある光ディスクは、記録感度もさまざまである。そのため、記録感度の低いものから高いものまでの全てに対して、15段階だけの記録パワーに基づいて最適パワーを決定することは難しい。そこで、従来技術では、複数個のパーティション84を使用してパワーキャリブレーション処理をすることにより、最適パワー決定の精度を上げるものもあった。
【0005】
このように、最適パワー決定の精度を上げるためには、複数個のパーティション84を使用して複数回のパワーキャリブレーション処理をすることが必要となる。しかし、そうすると、PCA81は100回分(すなわち100個のパーティション84)しかないので、PCA81が足りなくなって光ディスクが途中で使用できなくなる場合が生ずる。
【0006】
一方、PCA81を節約するために、パーティション84を更に複数の領域に分割して、各領域で一回のパワーキャリブレーション処理をする技術が開示されている(特開平7−287847号公報等)。しかし、この場合は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用する領域が狭くなる分だけ、最適パワー決定の精度が落ちてしまうので、有用性に欠けていた。また、一般の光ディスク装置との互換性を考慮すると、一回のパワーキャリブレーション処理には一個のパーティション84(すなわち15個のテストフレーム(TF01〜TF15))を使用することが好ましい。
【0007】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、どのような記録感度の光ディスクに対しても一個のパーティションを使って最適パワーを精度よく決定することができる、パワーキャリブレーション方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。
【0009】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0010】
請求項2記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを変化させて第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定する。続いて、この最適な記録パワーで第二の領域に記録することにより、この最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0011】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0012】
請求項3記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一乃至第三の領域に分割し、更にこれらの第一乃至第三の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第二の最適な記録パワーで第三の領域に記録することにより、当該第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0013】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0014】
請求項4記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、粗調キャリブレーション手段及び微調キャリブレーション手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。粗調キャリブレーション手段は、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。微調キャリブレーション手段は、第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。
【0015】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0016】
請求項5記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、キャリブレーション手段及び検証手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。キャリブレーション手段は、記録パワーを変化させて第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定する。検証手段は、この最適な記録パワーで第二の領域に記録することにより、当該最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0017】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0018】
請求項6記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。粗調キャリブレーション手段は、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。微調キャリブレーション手段は、第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。検証手段は、第二の最適な記録パワーで第三の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0019】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0020】
また、本発明に係るパワーキャリブレーション装置は、以下の構成を採り得る。更に、本発明に係るパワーキャリブレーション方法は、本発明に係るパワーキャリブレーション装置に使用されるものであるので、以下と同様の構成を採り得る。
【0021】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を1個のパーティションとすると、パワーキャリブレーションエリアは100個の当該パーティションからなり、この1個のパーティションは15個のテストフレームからなり、この1個のテストフレームは98個のEFMフレームからなり、試し書きの最小単位は1個以上かつ49個以下のいずれかの個数のEFMフレームからなる(請求項7)。ここで、EFM(8 to 14 Modulation)とは、8ビットの信号を14ビットに変換してなおかつ1と0の数が平均的に出現するようにビットを付加する変調方式をいう。検証手段はβ値に基づき検証する(請求項8)、
【0022】
記録時に記録データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、指定されたEFMフレームカウント数を検出したら記録パワーを変化させる手段と、読み出し時に再生データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、指定されたEFMフレームカウント数を検出したらβを検出する手段と、を更に備えた(請求項9)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で使用する記録データをエンコードデータに変換する手段を、更に備えた(請求項10)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で使用する記録パワー及び記録パワー変化量によって記録パワーを制御する手段を更に備えた(請求項11)。光ディスクから読み出された再生信号をデコードデータに変換する手段を更に備えた(請求項12)。光ディスクから読み出された再生信号の極大値をR1、極小値をR2としたときに、β=(R1+R2)/(R1−R2)としてβを検出する手段を更に備えた(請求項13)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で検出されたβから最適パワーを算出する手段を、更に備えた(請求項14)。記録データを記録するアドレス及び再生データを読み出すアドレスへ、スピンドルモータ及びスレッドモータを制御することにより、光ヘッドをシークさせるサーボ制御手段を更に備えた(請求項15)。光ディスクから光ピックアップを介して再生信号として検出する手段を更に備えた(請求項16)。光ディスクへ光ピックアップを介して記録データを記録する手段を更に備えた(請求項17)。光ディスクからスピンドルモータ制御信号とスレッドモータ制御信号とをサーボ制御手段へ送信する手段を更に備えた(請求項18)。
【0023】
換言すると、本発明のパワーキャリブレーション装置は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する粗調キャリブレーションを制御する手段(図1の22)と、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する微調キャリブレーションを制御する手段(図1の23)と、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであると判断されるある範囲に入っているかどうかを検証する、β検証を制御する手段(図1の24)と、それらを制御するMPU(図1の28)と、記録時にデータをエンコードデータに変換する際に、1フレームからEFMフレームを検出し、98EFMフレームに分割する、そしてそのカウント数が指定のカウント数に達したら通知する、エンコードEFMカウント制御手段(図1の20)と、エンコードEFMカウント制御手段からの通知をきっかけに記録パワーを変化させて光ピックアップ(図1の12)から光ディスク(図1の11)へ記録する、LD制御手段(図1の18)と、光ディスク(図1の11)から光ピックアップ(図1の12)を介して読み出された信号をデコードする際に、1フレームからEFMフレームを検出し、98EFMフレームに分割する、そしてそのカウント数が指定のカウント数に達したら通知する、デコードEFMカウント制御手段(図1の15)と、読み出された再生信号の極大値R1と極小値R2とからβ値(β=(R1+R2)/(R1−R2))を算出するβ検出手段(図1の17)と、目標βと検出βとから最適パワーを算出する、最適パワー算出手段(図1の16)と、粗調キャリブレーション処理と微調キャリブレーション処理とβ検証処理とにおいて記録パワーの変化量を変える、設定パワー算出手段(図1の21)と、スピンドルモータ(図1の25)と光ピックアップのスレッドモータ(図1の26)を制御する、サーボ制御手段(図1の27)とを有する。
【0024】
更に換言すると、本発明のパワーキャリブレーション装置では、従来技術での記録パワーを変化させる最小単位である1テストフレームを更に98EFMフレームに分割し、その分割したEFMフレームの指定したカウント数を最小単位とすることができる。そのため、PCAのパワーキャリブレーション処理を行う最小エリアの15フレームにて、従来の15個のβのサンプル数に比べて、15〜1470(15×98)のサンプル数を取得することができるので、1つのPCAで決定した最適記録パワーの精度を上げることができる。更に粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理、及びβ検証処理を行うことにより、パワーキャリブレーション処理のリトライを減らすことができ、しかも決定された最適記録パワーの記録検証を行うことで決定した最適記録パワーの精度を上げることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るパワーキャリブレーション装置の一実施形態を示すブロック図である。以下、この図面に基づき、パワーキャリブレーション装置10について説明する。
【0026】
粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーに基づき、更に細かく記録パワーを変化させることにより最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが、最適であると判断されるある範囲に入っているか否かを検証する。MPU28は、粗調キャリブレーション制御回路22、微調キャリブレーション制御回路23及びβ検証制御回路24を総合的に制御する。
【0027】
記録時にデータをエンコードデータに変換する際に、1テストフレームからEFMフレームを検出し、1テストフレームを98EFMフレームに分割する。エンコードEFMカウント制御回路20は、EFMフレームのカウント数が指定の値に達したことを、LD制御回路18等に通知する。LD制御回路18は、エンコードEFMカウント制御回路20からの通知を契機に、記録パワーを変化させて光ピックアップ12へ出力する。これにより、光ピックアップ12は光ディスク11へテスト用の情報を記録する。
【0028】
光ディスク11から光ピックアップ12を介して読み出された信号をデコードする際に、1テストフレームからEFMフレームを検出し、1テストフレームを98EFMフレームに分割する。デコードEFMカウント制御回路15は、EFMフレームのカウント数が指定値に達したら、β検出回路17等へ通知する。β検出回路17は、読み出された再生信号の極大値R1及び極小値R2からβ値(β=(R1+R2)/(R1−R2))を算出する。最適パワー算出回路16は、目標β及び検出βに基づき最適パワーを算出する。設定パワー算出回路21は、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及びβ検証処理において、記録パワーの変化量を変える。サーボ制御回路27は、スピンドルモータ25と光ピックアップ12のスレッドモータ26とを制御する。
【0029】
次に、パワーキャリブレーション装置10の動作の概要を説明する。
【0030】
MPU28は、まず、粗調キャリブレーション制御回路22に粗調キャリブレーション処理の指示を出す。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にデフォルト記録パワー及び粗調記録パワー変化量を指示する。続いて、MPU28はサーボ制御回路27へPCAにシークの指示を出す。サーボ制御回路27は、スピンドルモータ25及びスレッドモータ26を制御して、PCAのパワーキャリブレーションを行うアドレスへ光ピックアップ12をシークさせる。
【0031】
続いて、粗調キャリブレーション制御回路22は、エンコードEFMカウント制御回路20にEFMカウント数を指示し、エンコード制御回路19にエンコード開始を指示する。エンコード制御回路19からエンコードされた記録データは、設定パワー算出回路21によってLD制御回路18に設定された記録パワーで、光ピックアップ12から光ディスク11に記録される。
【0032】
記録が開始されると、エンコードEFMカウント制御回路20は、エンコードされた記録データのEFMフレームをカウントし、指定のカウント数になったら粗調キャリブレーション制御回路22へ通知する。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にて記録パワーを変化させる。
【0033】
指定のEFMフレーム分の記録が終了したら、サーボ制御回路27は再度同じPCAのアドレスに光ピックアップ12をシークさせる。粗調キャリブレーション制御回路22は、デコードEFMカウント制御回路15にEFMカウント数を指示し、再生信号検出回路13からの再生信号のデコードをデコード制御回路14へ指示する。
【0034】
デコードが開始されると、デコードEFMカウント制御回路15は、デコードされた再生データのEFMフレームをカウントし、指定のカウント数になったら粗調キャリブレーション回路22に通知する。粗調キャリブレーション回路22は、β検出回路17に指示を出すことによりβの検出を行う。指定のEFMフレーム分のβが検出できたら、最適パワー算出回路16にて最適パワーの計算を行う。以上で粗調キャリブレーション処理が終了する。
【0035】
続いて、MPU28は、微調キャリブレーション制御回路23に微調キャリブレーション処理の指示を出す。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定した最適パワーと微調記録パワー変化量とを指示する。エンコード及びデコードの制御は粗調キャリブレーション処理と同様である。
【0036】
微調キャリブレーション処理が終了すると、MPU28はβ検証制御回路24にβ検証処理の指示を出す。β検証制御回路24は微調キャリブレーション処理で決定した最適パワーを指示する。記録パワー変化量は0とする。エンコード及びデコードの制御は、粗調及び微調キャリブレーション処理と同様である。指定のEFMフレーム分のβが検出できたら、そのβの平均値又は各βが最適な記録パワーで書かれたものか否かを検証する。このとき、検出βが目標βのある範囲に入っているか否かで検証する。検証結果が異常な場合は、再度粗調キャリブレーション処理からリトライをする。検証結果が正常であればβ検証処理を終了とする。
【0037】
最後に、MPU28は、カウントエリアを1フレーム記録するよう指示して、処理を終了する。
【0038】
図2は、パワーキャリブレーション装置10で用いられるPCAの構成を示す説明図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0039】
PCA31は、カウントエリア32とテストエリア33とに分かれている。カウントエリア33は100個のカウントフレーム(CF01〜CF100)からなる。テストエリア32は100個のパーティション34(TA01〜TA100)からなる。パーティション34は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用される領域であり、15個のテストフレーム(TF01〜TF15)からなる。テストフレーム35を更に98に分割したものが、EFMフレーム(EF01〜EF98)である。このように、1回分すなわち1個分のパーティション34内の15個のテストフレーム(TF01〜TF15)が、それぞれ98個のEFMフレーム(EF01〜EF98)に分割されている。
【0040】
図3は、パワーキャリブレーション装置10のパワーキャリブレーション処理(第一例)における記録パワーの変化を示すグラフである。以下、この図面に基づき説明する。
【0041】
パワーキャリブレーション処理の最小単位は、1EFMフレームである。そのため、最も記録パワーを細かく変化させる場合は、1テストフレームに98段階まで記録パワーを変化させることができる。なお、図9に示す従来技術では、パワーキャリブレーション処理の最小単位が1テストフレームであるので、15段階までしか記録パワーを変化させることができない。
【0042】
図4及び図5は、パワーキャリブレーション装置10のパワーキャリブレーション処理(第二例及び第三例)における記録パワーの変化を示すグラフである。以下、この図面に基づき説明する。
【0043】
本発明では、システムに応じて、パワーキャリブレーション処理の最小単位を2EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり49段階)や、8EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり12段階)等と変更することができる。図4は、最小単位を32EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり3段階)に設定したときの、記録レーザパワーの変化を示す。図5は、最小単位を49EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり2段階)に設定したときの、記録レーザパワーの変化を示す。
【0044】
図6及び図7は、パワーキャリブレーション装置10の動作を示すフローチャートである。以下、図1乃至図7に基づき説明する。
【0045】
MPU28は、まず粗調キャリブレーション制御回路22に粗調キャリブレーション処理の指示を出すことにより、粗調ライト処理を行う(ステップ202)。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にデフォルト記録パワー及び粗調記録パワー変化量を設定し(ステップ204)、エンコードEFMカウント制御回路20に粗調EFMカウント値を設定する(ステップ207)。
【0046】
EFMカウント値はシステムに応じてさまざまに設定できる。図5の例では、EFMカウント値が49EFMフレーム(1/2テストフレーム)での記録パワーの変化を表している。もう少し高速のCPUの場合は、図4の例のように、EFMカウント値を32EFMフレーム(1/3テストフレーム)と設定することにより、βのサンプル数を更に多く取得できるので、決定した最適パワーの精度を上げることができる。ここでは、図5の例に沿って説明を続ける。図5の例では、粗調キャリブレーション53の記録パワーを4段として、記録パワーの変化量を大きくしてある。
【0047】
続いて、粗調キャリブレーションによって、ある程度の最適パワーを決定する。まず、MPU28は、サーボ制御回路27に指示を出すことにより、PCA31の指定アドレスへ光ピックアップ12をシークさせる(ステップ210)。指定アドレスへのシークが完了すると、デフォルト記録パワーを中心にして算出された最小記録パワーを設定パワー算出回路21によってLD制御回路18に設定し(図5の粗調キャリブレーション53参照)、エンコード制御回路19によって記録が開始される(ステップ211)。エンコードデータは光ピックアップ12から光ディスク11に記録される。記録が開始されると、エンコードEFMカウント制御回路20はEFMフレームが指定EFMカウント(ここでは49EFMフレーム)になるか否かをモニタする。EFMフレームが指定EFMカウントに達すると、エンコードEFMカウント制御回路20は粗調キャリブレーション制御回路22に通知し(ステップ212)、粗調キャリブレーション制御回路22は記録パワーを1段変化させる(ステップ213)。4段の記録パワーを変化させ、2テストフレーム分(図5のTF14,15)のエンコードが終了したら、粗調ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0048】
続いて、粗調リード処理を行う(ステップ215)。粗調キャリブレーション制御回路22は、デコードEFMカウント制御回路15に粗調EFMカウント値を設定する(ステップ217)。ここでのEFMカウント値は粗調ライト処理と同じ値を設定する。MPU28は、サーボ制御回路27に指示を出すことにより、PCA31の指定アドレスへ光ピックアップ12をシークをさせる(ステップ220)。指定アドレスへのシークが完了すると、再生信号が光ディスク11から光ピックアップ12によって出力される。これにより、再生信号は再生信号検出回路13からデコード制御回路14に入り、再生信号のデコードが開始される(ステップ221)。デコードが開始されると、デコードEFMカウント制御回路15はEFMフレームが指定EFMカウント数(ここでは49EFMフレーム)になるか否かをモニタする。
【0049】
EFMフレームが指定EFMカウント数になると、デコードEFMカウント制御回路15が粗調キャリブレーション制御回路22に通知し(ステップ222)、β検出回路17がβを算出する(ステップ223)。βは、再生信号の極大値R1及び極小値R2を使い、β=(R1+R2)/(R1−R2)において算出する。4段階のβが検出できれば、デコードを終了し(ステップ224)、最適パワー算出回路16が最適パワーを決定する。(ステップ225,227)。最適パワーは、予め決められた目標βに近い2つの粗調βを使って、直線近似で算出する。この目標βは、例えば商品名「CD−Cat’s」、「DVD−Cat’s」等のβ測定器を用い、最適に記録された光ディスクを測定したときに得られたβを用いる。以上で粗調リード処理を終了する(ステップ228)。
【0050】
続いて、粗調キャリブレーション処理の最適パワーを使って微調キャリブレーション処理を行う。MPU28は、微調キャリブレーション制御回路23に微調キャリブレーション処理の指示を出し、微調ライト処理を行う(ステップ203)。微調キャリブレーション制御回路23は、設定パワー算出回路21に粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーと、微調記録パワー変化量とを設定する(ステップ205)。
【0051】
続いて、エンコードEFMカウント制御回路20に微調EFMカウント値を設定する(ステップ208)。図5の例で微調キャリブレーション52の記録パワーの変化は8段×2ある。変化量は、粗調キャリブレーション処理よりも幅を小さくすることにより、粗調キャリブレーション処理よりも更に絞り込んで最適パワーを決定できるようにする。また、CD−Rには周内の感度変動が大きいものが稀にある。CD−RのPCA付近では1周約8フレームあるので、図5の例では8段(4フレーム)の記録パワーの変化と同じ処理を2回繰り返し、それらを平均することで周内の感度変化の影響をキャンセルできるようにする。シークからエンコード開始までは粗調ライト処理と同等である(ステップ210〜213)。8段×2の記録パワーを変化させ、8フレームのエンコードが終了したら、微調ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0052】
続いて、微調リード処理を行う(ステップ216)。微調キャリブレーション制御回路23はデコードEFMカウント制御回路15に微調EFMカウント値を設定する(ステップ218)。ここではEFMカウント値は微調ライト処理と同じ値を設定する。シークからデコード開始までは粗調リード処理と同等である(ステップ220〜223)。8段階×2のβが検出できたならば、デコードを終了し(ステップ224)、最適パワー算出回路16は、16個のβを各記録パワーに該当するもの同士で平均値をとり、8個のβにする。そこから粗調キャリブレーション処理と同様に最適パワーを決定する(ステップ225,227)。以上で微調リード処理を終了する(ステップ228)
【0053】
続いて、微調キャリブレーション処理の最適パワーを使って、そのパワーが本当に最適なものかを検証するβ検証処理を行う。MPU28は、β検証制御回路24にβ検証処理の指示を出し、β検証ライト処理を行う。β検証制御回路24は、パワー算出回路21に微調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを設定する(ステップ206)。なお、β検証処理では、記録パワー変化させないので、記録パワー変化量は設定しない。
【0054】
続いて、エンコードEFMカウント制御回路20にβ検証EFMカウント値を設定する(ステップ209)。図5の例におけるβ検証51では、記録パワーは変化させないが、記録単位は10段にしている。シークからエンコード開始までは、粗調ライト処理及び微調ライト処理と同等である(ステップ210〜213)。5テストフレームのエンコードが終了したら、β検証ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0055】
続いて、β検証リード処理を行う。β検証制御回路24は、デコードEFMカウント制御回路15に微調EFMカウント値を設定する(ステップ219)。ここでは、EFMカウント値はβ検証ライト処理と同じ値を設定する。シークからデコード開始までは、粗調リード処理及び微調リード処理と同等である(ステップ220〜223)。10段階のβが検出できたら、デコードを終了し(ステップ224)、β検証制御回路24は、それらの平均値が、目標βを中心に許容できる範囲に入っているか否かを検証する(ステップ225,226)。もし入っていなかったならば、次のPCAでステップ201からリトライを行う。
【0056】
β検証処理が終了したら、キャリブレーション処理は終了する(ステップ228)。最後に、PCAのカウントエリアを1フレーム記録して(ステップ229)、終了する(ステップ230)。
【0057】
次に、本発明を要約する。まず、粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであるかを検証する。それぞれの処理の記録パワーの変化及びβの検出は、エンコードEFMカウント制御回路20とデコードEFMカウント制御回路15とにより、1フレームを98分割したEFMフレームを最小単位として行う。これにより、記録パワーの変化点及び検出βのサンプル数を増やして、パワーキャリブレーション処理の精度を上げる。したがって、PCAを複数使用することなく、最小エリアの使用だけで、精度の高いパワーキャリブレーション処理にて最適パワーを決定することができる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1又は4記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0059】
請求項2又は5記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0060】
請求項3又は6記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0061】
換言すると、本発明の第一の効果は、記録パワーを変化させる従来の最小単位である1テストフレームを更に分割したことで粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理、及びβ検証処理という複雑なパワーキャリブレーション処理方式が実現できることである。つまり、複雑なパワーキャリブレーション処理を行ってもPCAのエリアを複数使うことなく最小エリアで実現できることである。
【0062】
第二の効果は、粗調キャリブレーション処理で大体のパワーを決定し、微調キャリブレーション処理で粗調キャリブレーション処理で決定した記録パワーを元に更に細かく記録パワーを変化させることにより、あらゆる記録感度の光ディスクの最適パワーを決定できることである。更に、その決定された最適パワーが本当に目標の記録パワーであるかを検証することにより、非常に精度の高いパワーキャリブレーション処理が実現できることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパワーキャリブレーション装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のパワーキャリブレーション装置で用いられるPCAの構成を示す説明図である。
【図3】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第一例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図4】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第二例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図5】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第三例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図6】図1のパワーキャリブレーション装置の動作(その1)を示すフローチャートである。
【図7】図1のパワーキャリブレーション装置の動作(その2)を示すフローチャートである。
【図8】従来のパワーキャリブレーション装置で用いられるPCAの構成を示す説明図である。
【図9】図8のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理における記録パワーの変化を示すグラフである。
【符合の説明】
10 パワーキャリブレーション装置
11 光ディスク
12 光ピックアップ
13 再生信号検出回路
14 デコード制御回路
15 デコードEFMカウント制御回路
16 最適パワー算出回路
17 β検出回路
18 LD制御回路
19 エンコード制御回路
20 エンコードEFMカウント制御回路
21 設定パワー算出回路
22 粗調キャリブレーション制御回路
23 微調キャリブレーション制御回路
24 β検証制御回路
25 スピンドルモータ
26 スレッドモータ
27 サーボ制御回路
28 MPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
追記型光ディスク(CD−R)に情報を記録する際には、予めパワーキャリブレーションエリア(以下「PCA」という。)に“試し書き”をすることによって、記録パワーを最適化する。図8は、CD−R規格における従来のPCAの構成を示す説明図である。図9は、従来のパワーキャリブレーション処理における記録パワーのレベルを示すグラフである。以下、これらの図面に基づき説明する。
【0003】
図8に示すように、PCA81は、カウントエリア82とテストエリア83とに分かれている。カウントエリア83は100個のカウントフレーム(CF01〜CF100)からなる。テストエリア82は100個のパーティション84(TA01〜TA100)からなる。パーティション84は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用される領域であり、15個のテストフレーム(TF01〜TF15)からなる。また、図9に示すように、従来技術では、1回分すなわち1個分のパーティション内の15個のテストフレーム(TF01〜TF15)に、それぞれ1段階ずつ記録パワーを変化させて合計15段階の記録パワーで所定の情報を記録し、それらの中から最適な記録パワーを選択していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
国内及び海外で非常に多くの種類のある光ディスクは、記録感度もさまざまである。そのため、記録感度の低いものから高いものまでの全てに対して、15段階だけの記録パワーに基づいて最適パワーを決定することは難しい。そこで、従来技術では、複数個のパーティション84を使用してパワーキャリブレーション処理をすることにより、最適パワー決定の精度を上げるものもあった。
【0005】
このように、最適パワー決定の精度を上げるためには、複数個のパーティション84を使用して複数回のパワーキャリブレーション処理をすることが必要となる。しかし、そうすると、PCA81は100回分(すなわち100個のパーティション84)しかないので、PCA81が足りなくなって光ディスクが途中で使用できなくなる場合が生ずる。
【0006】
一方、PCA81を節約するために、パーティション84を更に複数の領域に分割して、各領域で一回のパワーキャリブレーション処理をする技術が開示されている(特開平7−287847号公報等)。しかし、この場合は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用する領域が狭くなる分だけ、最適パワー決定の精度が落ちてしまうので、有用性に欠けていた。また、一般の光ディスク装置との互換性を考慮すると、一回のパワーキャリブレーション処理には一個のパーティション84(すなわち15個のテストフレーム(TF01〜TF15))を使用することが好ましい。
【0007】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、どのような記録感度の光ディスクに対しても一個のパーティションを使って最適パワーを精度よく決定することができる、パワーキャリブレーション方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。
【0009】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0010】
請求項2記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを変化させて第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定する。続いて、この最適な記録パワーで第二の領域に記録することにより、この最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0011】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0012】
請求項3記載のパワーキャリブレーション方法は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものである。まず、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一乃至第三の領域に分割し、更にこれらの第一乃至第三の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割する。そして、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。続いて、この第二の最適な記録パワーで第三の領域に記録することにより、当該第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0013】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0014】
請求項4記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、粗調キャリブレーション手段及び微調キャリブレーション手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。粗調キャリブレーション手段は、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。微調キャリブレーション手段は、第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。
【0015】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0016】
請求項5記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、キャリブレーション手段及び検証手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。キャリブレーション手段は、記録パワーを変化させて第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定する。検証手段は、この最適な記録パワーで第二の領域に記録することにより、当該最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0017】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0018】
請求項6記載のパワーキャリブレーション装置は、光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するものであって、粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段を備えている。そして、パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割されている。粗調キャリブレーション手段は、記録パワーを粗く変化させて第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する。微調キャリブレーション手段は、第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する。検証手段は、第二の最適な記録パワーで第三の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する。
【0019】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0020】
また、本発明に係るパワーキャリブレーション装置は、以下の構成を採り得る。更に、本発明に係るパワーキャリブレーション方法は、本発明に係るパワーキャリブレーション装置に使用されるものであるので、以下と同様の構成を採り得る。
【0021】
一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を1個のパーティションとすると、パワーキャリブレーションエリアは100個の当該パーティションからなり、この1個のパーティションは15個のテストフレームからなり、この1個のテストフレームは98個のEFMフレームからなり、試し書きの最小単位は1個以上かつ49個以下のいずれかの個数のEFMフレームからなる(請求項7)。ここで、EFM(8 to 14 Modulation)とは、8ビットの信号を14ビットに変換してなおかつ1と0の数が平均的に出現するようにビットを付加する変調方式をいう。検証手段はβ値に基づき検証する(請求項8)、
【0022】
記録時に記録データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、指定されたEFMフレームカウント数を検出したら記録パワーを変化させる手段と、読み出し時に再生データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、指定されたEFMフレームカウント数を検出したらβを検出する手段と、を更に備えた(請求項9)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で使用する記録データをエンコードデータに変換する手段を、更に備えた(請求項10)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で使用する記録パワー及び記録パワー変化量によって記録パワーを制御する手段を更に備えた(請求項11)。光ディスクから読み出された再生信号をデコードデータに変換する手段を更に備えた(請求項12)。光ディスクから読み出された再生信号の極大値をR1、極小値をR2としたときに、β=(R1+R2)/(R1−R2)としてβを検出する手段を更に備えた(請求項13)。粗調キャリブレーション手段、微調キャリブレーション手段及び検証手段で検出されたβから最適パワーを算出する手段を、更に備えた(請求項14)。記録データを記録するアドレス及び再生データを読み出すアドレスへ、スピンドルモータ及びスレッドモータを制御することにより、光ヘッドをシークさせるサーボ制御手段を更に備えた(請求項15)。光ディスクから光ピックアップを介して再生信号として検出する手段を更に備えた(請求項16)。光ディスクへ光ピックアップを介して記録データを記録する手段を更に備えた(請求項17)。光ディスクからスピンドルモータ制御信号とスレッドモータ制御信号とをサーボ制御手段へ送信する手段を更に備えた(請求項18)。
【0023】
換言すると、本発明のパワーキャリブレーション装置は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する粗調キャリブレーションを制御する手段(図1の22)と、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する微調キャリブレーションを制御する手段(図1の23)と、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであると判断されるある範囲に入っているかどうかを検証する、β検証を制御する手段(図1の24)と、それらを制御するMPU(図1の28)と、記録時にデータをエンコードデータに変換する際に、1フレームからEFMフレームを検出し、98EFMフレームに分割する、そしてそのカウント数が指定のカウント数に達したら通知する、エンコードEFMカウント制御手段(図1の20)と、エンコードEFMカウント制御手段からの通知をきっかけに記録パワーを変化させて光ピックアップ(図1の12)から光ディスク(図1の11)へ記録する、LD制御手段(図1の18)と、光ディスク(図1の11)から光ピックアップ(図1の12)を介して読み出された信号をデコードする際に、1フレームからEFMフレームを検出し、98EFMフレームに分割する、そしてそのカウント数が指定のカウント数に達したら通知する、デコードEFMカウント制御手段(図1の15)と、読み出された再生信号の極大値R1と極小値R2とからβ値(β=(R1+R2)/(R1−R2))を算出するβ検出手段(図1の17)と、目標βと検出βとから最適パワーを算出する、最適パワー算出手段(図1の16)と、粗調キャリブレーション処理と微調キャリブレーション処理とβ検証処理とにおいて記録パワーの変化量を変える、設定パワー算出手段(図1の21)と、スピンドルモータ(図1の25)と光ピックアップのスレッドモータ(図1の26)を制御する、サーボ制御手段(図1の27)とを有する。
【0024】
更に換言すると、本発明のパワーキャリブレーション装置では、従来技術での記録パワーを変化させる最小単位である1テストフレームを更に98EFMフレームに分割し、その分割したEFMフレームの指定したカウント数を最小単位とすることができる。そのため、PCAのパワーキャリブレーション処理を行う最小エリアの15フレームにて、従来の15個のβのサンプル数に比べて、15〜1470(15×98)のサンプル数を取得することができるので、1つのPCAで決定した最適記録パワーの精度を上げることができる。更に粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理、及びβ検証処理を行うことにより、パワーキャリブレーション処理のリトライを減らすことができ、しかも決定された最適記録パワーの記録検証を行うことで決定した最適記録パワーの精度を上げることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るパワーキャリブレーション装置の一実施形態を示すブロック図である。以下、この図面に基づき、パワーキャリブレーション装置10について説明する。
【0026】
粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーに基づき、更に細かく記録パワーを変化させることにより最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが、最適であると判断されるある範囲に入っているか否かを検証する。MPU28は、粗調キャリブレーション制御回路22、微調キャリブレーション制御回路23及びβ検証制御回路24を総合的に制御する。
【0027】
記録時にデータをエンコードデータに変換する際に、1テストフレームからEFMフレームを検出し、1テストフレームを98EFMフレームに分割する。エンコードEFMカウント制御回路20は、EFMフレームのカウント数が指定の値に達したことを、LD制御回路18等に通知する。LD制御回路18は、エンコードEFMカウント制御回路20からの通知を契機に、記録パワーを変化させて光ピックアップ12へ出力する。これにより、光ピックアップ12は光ディスク11へテスト用の情報を記録する。
【0028】
光ディスク11から光ピックアップ12を介して読み出された信号をデコードする際に、1テストフレームからEFMフレームを検出し、1テストフレームを98EFMフレームに分割する。デコードEFMカウント制御回路15は、EFMフレームのカウント数が指定値に達したら、β検出回路17等へ通知する。β検出回路17は、読み出された再生信号の極大値R1及び極小値R2からβ値(β=(R1+R2)/(R1−R2))を算出する。最適パワー算出回路16は、目標β及び検出βに基づき最適パワーを算出する。設定パワー算出回路21は、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及びβ検証処理において、記録パワーの変化量を変える。サーボ制御回路27は、スピンドルモータ25と光ピックアップ12のスレッドモータ26とを制御する。
【0029】
次に、パワーキャリブレーション装置10の動作の概要を説明する。
【0030】
MPU28は、まず、粗調キャリブレーション制御回路22に粗調キャリブレーション処理の指示を出す。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にデフォルト記録パワー及び粗調記録パワー変化量を指示する。続いて、MPU28はサーボ制御回路27へPCAにシークの指示を出す。サーボ制御回路27は、スピンドルモータ25及びスレッドモータ26を制御して、PCAのパワーキャリブレーションを行うアドレスへ光ピックアップ12をシークさせる。
【0031】
続いて、粗調キャリブレーション制御回路22は、エンコードEFMカウント制御回路20にEFMカウント数を指示し、エンコード制御回路19にエンコード開始を指示する。エンコード制御回路19からエンコードされた記録データは、設定パワー算出回路21によってLD制御回路18に設定された記録パワーで、光ピックアップ12から光ディスク11に記録される。
【0032】
記録が開始されると、エンコードEFMカウント制御回路20は、エンコードされた記録データのEFMフレームをカウントし、指定のカウント数になったら粗調キャリブレーション制御回路22へ通知する。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にて記録パワーを変化させる。
【0033】
指定のEFMフレーム分の記録が終了したら、サーボ制御回路27は再度同じPCAのアドレスに光ピックアップ12をシークさせる。粗調キャリブレーション制御回路22は、デコードEFMカウント制御回路15にEFMカウント数を指示し、再生信号検出回路13からの再生信号のデコードをデコード制御回路14へ指示する。
【0034】
デコードが開始されると、デコードEFMカウント制御回路15は、デコードされた再生データのEFMフレームをカウントし、指定のカウント数になったら粗調キャリブレーション回路22に通知する。粗調キャリブレーション回路22は、β検出回路17に指示を出すことによりβの検出を行う。指定のEFMフレーム分のβが検出できたら、最適パワー算出回路16にて最適パワーの計算を行う。以上で粗調キャリブレーション処理が終了する。
【0035】
続いて、MPU28は、微調キャリブレーション制御回路23に微調キャリブレーション処理の指示を出す。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定した最適パワーと微調記録パワー変化量とを指示する。エンコード及びデコードの制御は粗調キャリブレーション処理と同様である。
【0036】
微調キャリブレーション処理が終了すると、MPU28はβ検証制御回路24にβ検証処理の指示を出す。β検証制御回路24は微調キャリブレーション処理で決定した最適パワーを指示する。記録パワー変化量は0とする。エンコード及びデコードの制御は、粗調及び微調キャリブレーション処理と同様である。指定のEFMフレーム分のβが検出できたら、そのβの平均値又は各βが最適な記録パワーで書かれたものか否かを検証する。このとき、検出βが目標βのある範囲に入っているか否かで検証する。検証結果が異常な場合は、再度粗調キャリブレーション処理からリトライをする。検証結果が正常であればβ検証処理を終了とする。
【0037】
最後に、MPU28は、カウントエリアを1フレーム記録するよう指示して、処理を終了する。
【0038】
図2は、パワーキャリブレーション装置10で用いられるPCAの構成を示す説明図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0039】
PCA31は、カウントエリア32とテストエリア33とに分かれている。カウントエリア33は100個のカウントフレーム(CF01〜CF100)からなる。テストエリア32は100個のパーティション34(TA01〜TA100)からなる。パーティション34は、一回のパワーキャリブレーション処理に使用される領域であり、15個のテストフレーム(TF01〜TF15)からなる。テストフレーム35を更に98に分割したものが、EFMフレーム(EF01〜EF98)である。このように、1回分すなわち1個分のパーティション34内の15個のテストフレーム(TF01〜TF15)が、それぞれ98個のEFMフレーム(EF01〜EF98)に分割されている。
【0040】
図3は、パワーキャリブレーション装置10のパワーキャリブレーション処理(第一例)における記録パワーの変化を示すグラフである。以下、この図面に基づき説明する。
【0041】
パワーキャリブレーション処理の最小単位は、1EFMフレームである。そのため、最も記録パワーを細かく変化させる場合は、1テストフレームに98段階まで記録パワーを変化させることができる。なお、図9に示す従来技術では、パワーキャリブレーション処理の最小単位が1テストフレームであるので、15段階までしか記録パワーを変化させることができない。
【0042】
図4及び図5は、パワーキャリブレーション装置10のパワーキャリブレーション処理(第二例及び第三例)における記録パワーの変化を示すグラフである。以下、この図面に基づき説明する。
【0043】
本発明では、システムに応じて、パワーキャリブレーション処理の最小単位を2EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり49段階)や、8EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり12段階)等と変更することができる。図4は、最小単位を32EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり3段階)に設定したときの、記録レーザパワーの変化を示す。図5は、最小単位を49EFMフレーム(すなわち1テストフレーム当たり2段階)に設定したときの、記録レーザパワーの変化を示す。
【0044】
図6及び図7は、パワーキャリブレーション装置10の動作を示すフローチャートである。以下、図1乃至図7に基づき説明する。
【0045】
MPU28は、まず粗調キャリブレーション制御回路22に粗調キャリブレーション処理の指示を出すことにより、粗調ライト処理を行う(ステップ202)。粗調キャリブレーション制御回路22は、設定パワー算出回路21にデフォルト記録パワー及び粗調記録パワー変化量を設定し(ステップ204)、エンコードEFMカウント制御回路20に粗調EFMカウント値を設定する(ステップ207)。
【0046】
EFMカウント値はシステムに応じてさまざまに設定できる。図5の例では、EFMカウント値が49EFMフレーム(1/2テストフレーム)での記録パワーの変化を表している。もう少し高速のCPUの場合は、図4の例のように、EFMカウント値を32EFMフレーム(1/3テストフレーム)と設定することにより、βのサンプル数を更に多く取得できるので、決定した最適パワーの精度を上げることができる。ここでは、図5の例に沿って説明を続ける。図5の例では、粗調キャリブレーション53の記録パワーを4段として、記録パワーの変化量を大きくしてある。
【0047】
続いて、粗調キャリブレーションによって、ある程度の最適パワーを決定する。まず、MPU28は、サーボ制御回路27に指示を出すことにより、PCA31の指定アドレスへ光ピックアップ12をシークさせる(ステップ210)。指定アドレスへのシークが完了すると、デフォルト記録パワーを中心にして算出された最小記録パワーを設定パワー算出回路21によってLD制御回路18に設定し(図5の粗調キャリブレーション53参照)、エンコード制御回路19によって記録が開始される(ステップ211)。エンコードデータは光ピックアップ12から光ディスク11に記録される。記録が開始されると、エンコードEFMカウント制御回路20はEFMフレームが指定EFMカウント(ここでは49EFMフレーム)になるか否かをモニタする。EFMフレームが指定EFMカウントに達すると、エンコードEFMカウント制御回路20は粗調キャリブレーション制御回路22に通知し(ステップ212)、粗調キャリブレーション制御回路22は記録パワーを1段変化させる(ステップ213)。4段の記録パワーを変化させ、2テストフレーム分(図5のTF14,15)のエンコードが終了したら、粗調ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0048】
続いて、粗調リード処理を行う(ステップ215)。粗調キャリブレーション制御回路22は、デコードEFMカウント制御回路15に粗調EFMカウント値を設定する(ステップ217)。ここでのEFMカウント値は粗調ライト処理と同じ値を設定する。MPU28は、サーボ制御回路27に指示を出すことにより、PCA31の指定アドレスへ光ピックアップ12をシークをさせる(ステップ220)。指定アドレスへのシークが完了すると、再生信号が光ディスク11から光ピックアップ12によって出力される。これにより、再生信号は再生信号検出回路13からデコード制御回路14に入り、再生信号のデコードが開始される(ステップ221)。デコードが開始されると、デコードEFMカウント制御回路15はEFMフレームが指定EFMカウント数(ここでは49EFMフレーム)になるか否かをモニタする。
【0049】
EFMフレームが指定EFMカウント数になると、デコードEFMカウント制御回路15が粗調キャリブレーション制御回路22に通知し(ステップ222)、β検出回路17がβを算出する(ステップ223)。βは、再生信号の極大値R1及び極小値R2を使い、β=(R1+R2)/(R1−R2)において算出する。4段階のβが検出できれば、デコードを終了し(ステップ224)、最適パワー算出回路16が最適パワーを決定する。(ステップ225,227)。最適パワーは、予め決められた目標βに近い2つの粗調βを使って、直線近似で算出する。この目標βは、例えば商品名「CD−Cat’s」、「DVD−Cat’s」等のβ測定器を用い、最適に記録された光ディスクを測定したときに得られたβを用いる。以上で粗調リード処理を終了する(ステップ228)。
【0050】
続いて、粗調キャリブレーション処理の最適パワーを使って微調キャリブレーション処理を行う。MPU28は、微調キャリブレーション制御回路23に微調キャリブレーション処理の指示を出し、微調ライト処理を行う(ステップ203)。微調キャリブレーション制御回路23は、設定パワー算出回路21に粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーと、微調記録パワー変化量とを設定する(ステップ205)。
【0051】
続いて、エンコードEFMカウント制御回路20に微調EFMカウント値を設定する(ステップ208)。図5の例で微調キャリブレーション52の記録パワーの変化は8段×2ある。変化量は、粗調キャリブレーション処理よりも幅を小さくすることにより、粗調キャリブレーション処理よりも更に絞り込んで最適パワーを決定できるようにする。また、CD−Rには周内の感度変動が大きいものが稀にある。CD−RのPCA付近では1周約8フレームあるので、図5の例では8段(4フレーム)の記録パワーの変化と同じ処理を2回繰り返し、それらを平均することで周内の感度変化の影響をキャンセルできるようにする。シークからエンコード開始までは粗調ライト処理と同等である(ステップ210〜213)。8段×2の記録パワーを変化させ、8フレームのエンコードが終了したら、微調ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0052】
続いて、微調リード処理を行う(ステップ216)。微調キャリブレーション制御回路23はデコードEFMカウント制御回路15に微調EFMカウント値を設定する(ステップ218)。ここではEFMカウント値は微調ライト処理と同じ値を設定する。シークからデコード開始までは粗調リード処理と同等である(ステップ220〜223)。8段階×2のβが検出できたならば、デコードを終了し(ステップ224)、最適パワー算出回路16は、16個のβを各記録パワーに該当するもの同士で平均値をとり、8個のβにする。そこから粗調キャリブレーション処理と同様に最適パワーを決定する(ステップ225,227)。以上で微調リード処理を終了する(ステップ228)
【0053】
続いて、微調キャリブレーション処理の最適パワーを使って、そのパワーが本当に最適なものかを検証するβ検証処理を行う。MPU28は、β検証制御回路24にβ検証処理の指示を出し、β検証ライト処理を行う。β検証制御回路24は、パワー算出回路21に微調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを設定する(ステップ206)。なお、β検証処理では、記録パワー変化させないので、記録パワー変化量は設定しない。
【0054】
続いて、エンコードEFMカウント制御回路20にβ検証EFMカウント値を設定する(ステップ209)。図5の例におけるβ検証51では、記録パワーは変化させないが、記録単位は10段にしている。シークからエンコード開始までは、粗調ライト処理及び微調ライト処理と同等である(ステップ210〜213)。5テストフレームのエンコードが終了したら、β検証ライト処理を終了する(ステップ214)。
【0055】
続いて、β検証リード処理を行う。β検証制御回路24は、デコードEFMカウント制御回路15に微調EFMカウント値を設定する(ステップ219)。ここでは、EFMカウント値はβ検証ライト処理と同じ値を設定する。シークからデコード開始までは、粗調リード処理及び微調リード処理と同等である(ステップ220〜223)。10段階のβが検出できたら、デコードを終了し(ステップ224)、β検証制御回路24は、それらの平均値が、目標βを中心に許容できる範囲に入っているか否かを検証する(ステップ225,226)。もし入っていなかったならば、次のPCAでステップ201からリトライを行う。
【0056】
β検証処理が終了したら、キャリブレーション処理は終了する(ステップ228)。最後に、PCAのカウントエリアを1フレーム記録して(ステップ229)、終了する(ステップ230)。
【0057】
次に、本発明を要約する。まず、粗調キャリブレーション制御回路22は、粗く記録パワーを変化させて大体の記録パワーを決定する。微調キャリブレーション制御回路23は、粗調キャリブレーション処理で決定された記録パワーを使って更に細かくパワーを変化させ最適パワーを決定する。β検証制御回路24は、微調キャリブレーション処理で決定された最適パワーが最適なものであるかを検証する。それぞれの処理の記録パワーの変化及びβの検出は、エンコードEFMカウント制御回路20とデコードEFMカウント制御回路15とにより、1フレームを98分割したEFMフレームを最小単位として行う。これにより、記録パワーの変化点及び検出βのサンプル数を増やして、パワーキャリブレーション処理の精度を上げる。したがって、PCAを複数使用することなく、最小エリアの使用だけで、精度の高いパワーキャリブレーション処理にて最適パワーを決定することができる。
【0058】
【発明の効果】
請求項1又は4記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理及び微調キャリブレーション処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0059】
請求項2又は5記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0060】
請求項3又は6記載のパワーキャリブレーション方法又は装置によれば、一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が多数の試し書きの最小単位に分割されていることにより、粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理及び検証処理を実行できるので、最適パワーを精度よく決定することができる。
【0061】
換言すると、本発明の第一の効果は、記録パワーを変化させる従来の最小単位である1テストフレームを更に分割したことで粗調キャリブレーション処理、微調キャリブレーション処理、及びβ検証処理という複雑なパワーキャリブレーション処理方式が実現できることである。つまり、複雑なパワーキャリブレーション処理を行ってもPCAのエリアを複数使うことなく最小エリアで実現できることである。
【0062】
第二の効果は、粗調キャリブレーション処理で大体のパワーを決定し、微調キャリブレーション処理で粗調キャリブレーション処理で決定した記録パワーを元に更に細かく記録パワーを変化させることにより、あらゆる記録感度の光ディスクの最適パワーを決定できることである。更に、その決定された最適パワーが本当に目標の記録パワーであるかを検証することにより、非常に精度の高いパワーキャリブレーション処理が実現できることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパワーキャリブレーション装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のパワーキャリブレーション装置で用いられるPCAの構成を示す説明図である。
【図3】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第一例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図4】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第二例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図5】図1のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理(第三例)における記録パワーの変化を示すグラフである。
【図6】図1のパワーキャリブレーション装置の動作(その1)を示すフローチャートである。
【図7】図1のパワーキャリブレーション装置の動作(その2)を示すフローチャートである。
【図8】従来のパワーキャリブレーション装置で用いられるPCAの構成を示す説明図である。
【図9】図8のパワーキャリブレーション装置のパワーキャリブレーション処理における記録パワーの変化を示すグラフである。
【符合の説明】
10 パワーキャリブレーション装置
11 光ディスク
12 光ピックアップ
13 再生信号検出回路
14 デコード制御回路
15 デコードEFMカウント制御回路
16 最適パワー算出回路
17 β検出回路
18 LD制御回路
19 エンコード制御回路
20 エンコードEFMカウント制御回路
21 設定パワー算出回路
22 粗調キャリブレーション制御回路
23 微調キャリブレーション制御回路
24 β検証制御回路
25 スピンドルモータ
26 スレッドモータ
27 サーボ制御回路
28 MPU
Claims (18)
- 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション方法において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割し、
記録パワーを粗く変化させて前記第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定し、
この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて前記第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する、
ことを特徴とするパワーキャリブレーション方法。 - 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション方法において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一及び第二の領域に分割し、更にこれらの第一及び第二の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割し、
記録パワーを変化させて前記第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定し、
この最適な記録パワーで前記第二の領域に記録することにより、当該最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する、
ことを特徴とするパワーキャリブレーション方法。 - 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション方法において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を第一乃至第三の領域に分割し、更にこれらの第一乃至第三の領域をそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割し、
記録パワーを粗く変化させて前記第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定し、
この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて前記第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定し、
この第二の最適な記録パワーで前記第三の領域に記録することにより、当該第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する、
ことを特徴とするパワーキャリブレーション方法。 - 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション装置において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割され、
記録パワーを粗く変化させて前記第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する粗調キャリブレーション手段と、
この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて前記第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する微調キャリブレーション手段と、
を備えたことを特徴とするパワーキャリブレーション装置。 - 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション装置において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一及び第二の領域に分割され、更にこれらの第一及び第二の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割され、
記録パワーを変化させて前記第一の領域に記録することにより、最適な記録パワーを決定するキャリブレーション手段と、
この最適な記録パワーで前記第二の領域に記録することにより、当該最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する検証手段と、
を備えたことを特徴とするパワーキャリブレーション装置。 - 光ディスクのパワーキャリブレーションエリアにレーザ光を照射してテスト用の情報を書き込み、この書き込んだ情報を読み出すことにより、最適な記録パワーを決定するパワーキャリブレーション装置において、
前記パワーキャリブレーションエリアの一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域が第一乃至第三の領域に分割され、更にこれらの第一乃至第三の領域がそれぞれ多数の試し書きの最小単位に分割され、
記録パワーを粗く変化させて前記第一の領域に記録することにより、第一の最適な記録パワーを決定する粗調キャリブレーション手段と、
この第一の最適な記録パワーを基準にして記録パワーを細かく変化させて前記第二の領域に記録することにより、第二の最適な記録パワーを決定する微調キャリブレーション手段と、
この第二の最適な記録パワーで前記第三の領域に記録することにより、当該第二の最適な記録パワーが真に最適か否かを検証する検証手段と、
を備えたことを特徴とするパワーキャリブレーション装置。 - 前記一回分のパワーキャリブレーション処理に使われる領域を1個のパーティションとすると、前記パワーキャリブレーションエリアは100個の当該パーティションからなり、この1個のパーティションは15個のテストフレームからなり、この1個のテストフレームは98個のEFMフレームからなり、前記試し書きの最小単位は1個以上かつ49個以下のいずれかの個数のEFMフレームからなる、
請求項4乃至6のいずれかに記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記検証手段はβ値に基づき検証する、
請求項4乃至7のいずれかに記載のパワーキャリブレーション装置。 - 記録時に記録データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、
指定されたEFMフレームカウント数を検出したら記録パワーを変化させる手段と、
読み出し時に再生データからEFMフレームを検出しカウントする手段と、
指定されたEFMフレームカウント数を検出したらβを検出する手段と、
を更に備えた請求項6記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記粗調キャリブレーション手段、前記微調キャリブレーション手段及び前記検証手段で使用する記録データをエンコードデータに変換する手段を、
更に備えた請求項6又は9記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記粗調キャリブレーション手段、前記微調キャリブレーション手段及び前記検証手段で使用する記録パワー及び記録パワー変化量によって記録パワーを制御する手段を、
更に備えた請求項6、9又は10記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記光ディスクから読み出された再生信号をデコードデータに変換する手段を、
更に備えた請求項6、9、10又は11に記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記光ディスクから読み出された再生信号の極大値をR1、極小値をR2としたときに、
β=(R1+R2)/(R1−R2)
として前記βを検出する手段を、
更に備えた請求項9記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記粗調キャリブレーション手段、前記微調キャリブレーション手段及び前記検証手段で検出されたβから最適パワーを算出する手段を、
更に備えた請求項6又は9記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記記録データを記録するアドレス及び前記再生データを読み出すアドレスへ、スピンドルモータ及びスレッドモータを制御することにより、光ヘッドをシークさせるサーボ制御手段を、
更に備えた請求項6、9、10、11、12、13又は14記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記光ディスクから光ピックアップを介して再生信号として検出する手段を、
更に備えた請求項6、9、10、11、12、13、14又は15記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記光ディスクへ光ピックアップを介して記録データを記録する手段を、
更に備えた請求項6、9、10、11、12、13、14、15又は16記載のパワーキャリブレーション装置。 - 前記光ディスクからスピンドルモータ制御信号とスレッドモータ制御信号とをサーボ制御手段へ送信する手段を、
更に備えた請求項6、9、10、11、12、13、14、15、16又は17記載のパワーキャリブレーション装置。
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