JP2004062364A - 事故情報処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】交通事故の保険業務等で用いられる事故状況図の作成を効率良く行う。
【解決手段】地図サーバ101では電子地図の履歴情報301を保持し、事故状況図作成クライアント106では、ネットワーク118を経由して、事故地、事故日付をもとに、電子地図の履歴情報301から、該当日付と場所の電子地図を取得し、事故状況図作成エディタにより、電子地図上に事故車両などのエディタ部品を配置することにより、交通事故発生状況図を作成し、また、入力された事故状況図のエディタ部品の位置情報や天候や当日の発生時刻等の環境情報と、電子地図情報をもとに、自動車事故の判例データとマッチングさせて、過失割合を算出する事故情報処理システムである。
【選択図】 図1
【解決手段】地図サーバ101では電子地図の履歴情報301を保持し、事故状況図作成クライアント106では、ネットワーク118を経由して、事故地、事故日付をもとに、電子地図の履歴情報301から、該当日付と場所の電子地図を取得し、事故状況図作成エディタにより、電子地図上に事故車両などのエディタ部品を配置することにより、交通事故発生状況図を作成し、また、入力された事故状況図のエディタ部品の位置情報や天候や当日の発生時刻等の環境情報と、電子地図情報をもとに、自動車事故の判例データとマッチングさせて、過失割合を算出する事故情報処理システムである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、事故情報処理技術に関し、特に、交通事故の事故処理業務や、自動車保険に関係する交通事故を処理する保険業務等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、自動車保険に関係する交通事故を処理する保険業務では、関係者の過失割合の算定等における事故状況把握のために、公的機関等から発行される事故証明書等の書類に基づいて、事故発生状況を図面化した事故状況図を作成する作業が必要となる場合がある。
【0003】
従来、このような事故状況図の作成作業では自動車保険契約者から事故発生の報告を受け、事故住所を確認して事故現場へ行ったり、電話などで事故発生場所の道路状況、事故車の走行状況など事故現場の情報を収集して事故状況図をフリーハンドで作成し、作成した事故状況図を元に過失相殺認定を行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、上述のような事故状況図を作成する時、手作業で事故現場見取り図から作成するため作成に時間が掛かっていた。また、事故車の走行状況等の事故発生状況を契約者の記憶、警察の事故調査等により作成しているため、記憶違い、追加情報等で再作成が必要になる場合があり、事故状況図作成の効率化が求められている。
【0005】
すなわち、従来の自動車保険事故発生時の事故状況図作成は、保険契約者からの事故報告を受けて事故住所を確認して、事故現場に出向いて事故現場の見取り図を作成したり、電話等で確認内容を元に事故処理担当者が事故現場を想像して事故状況図を作成しており、作成に時間が掛かっており作成の効率化が求められている。
【0006】
また、保険申請の猶予期間が事故後数年間程度許容される場合があり、事故発生日から日時が経過した後に保険申請がなされた場合には事故現場の状況が大きく変化している場合があり、このような場合には、事故当時の状況を把握することが困難あるいは不正確になる場合がある。
【0007】
また、作図内容に作成者の主観や熟練度等が反映し、事故状況図の内容の標準化が困難であった。
【0008】
本発明の目的は、交通事故の事故状況図の作成や変更作業およびそれに基づく過失割合の評価等の業務を、少ない労力で短時間に低コストで行うことが可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、交通事故の事故状況図の作成内容の標準化により、事故状況図に基づく過失割合の客観的な評価を実現可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、交通事故の事故状況図の作成作業の一元化により、事故処理業務の効率化および標準化を実現可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の事故情報処理システムは、ネットワークを介して接続される電子地図の履歴情報を格納する地図サーバと、自動車保険事故発生時、保険金支払いの適正化を図るため事故状況図を作成し、過失割合の評価を行なう事故状況図作成クライアントからなる。
【0012】
より具体的には、一例として、地図サーバは、事故日付、事故住所より電子地図の履歴情報から、該当領域を検索する手段と、該当領域をもとに、電子地図情報(交差点、横断歩道など)を生成する手段とを含むことができる。
【0013】
また、自動車事故状況図作成クライアントは、地図サーバに、事故日付、事故住所の検索条件を送信し、該当の電子地図情報を受信する手段と、パーソナルコンピュータ等からなる事故状況図作成クライアント上に表示した電子地図に事故状況図エディタで、事故車両などのエディタ部品を配置する手段と、事故時の天候や時間などの環境情報を設定する手段と、電子地図情報、事故状況図エディタで設定したエディタ部品の位置情報および環境情報と、過去の判例情報である判例データをマッチングすることにより、事故の基本パターンを決定し、基本過失割合、修正要素の加減算ルールを取得する手段と、修正要素の加減算ルールについて、電子地図情報、事故状況図のエディタ部品、環境情報とマッチングすることにより、修正要素の加減算ポイントデータを取得する手段と、基本過失割合、修正要素の加減算ポイントデータをもとに、最終的な過失相殺を算出する手段とを含むことができる。
【0014】
これにより、事故日付、事故住所を元に電子地図情報(交差点、横断歩道など)を検索して、事故日付の事故現場を特定して、当該電子地図上に専用の事故状況図作成エディタを利用して事故状況図を作成することができ、事故車両などのエディタ部品の位置情報などをもとに、過失相殺を算出することにより、事故状況図の作成、修正作業、過失相殺認定処理の効率化を実現することができる。
【0015】
すなわち、(1)事故報告をもとに、事故日付、事故住所より電子地図を検索して当該地図を事故現場の見取り図に利用するため事故現場を正確かつ効率よく作成できる。(2)専用の事故状況図エディタを利用し事故状況図のエディタ部品を貼付けることで事故状況図を短時間に作成できる。(3)事故状況図を元に、事故判例を検索して過失相殺判定を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの構成の一例を示す概念図である。
【0018】
図1のように、本システムは、地図サーバ101、事故状況図作成クライアント106から構成され、ネットワーク118を介して接続する。
【0019】
地図サーバ101は、事故地、事故日付をもとに、電子地図情報(交差点、横断歩道など)の履歴情報から、該当の地図情報を提供するシステムであり、通信を制御する通信処理装置102、システムを実行する中央処理装置103、地図情報の履歴データを記憶する記憶装置104、事故日付と事故地点をもとに地図情報を抽出し、地図情報を生成するデータ生成手段105を備える。
【0020】
事故状況図作成クライアント106は、電子地図上に事故車両などのエディタ部品および事故環境情報を入力し、入力データと電子地図情報、判例データをマッチングさせて、事故の基本パターンを抽出し、過失相殺データを算出するシステムであり、通信を制御する通信処理装置107、システムを実行する中央処理装置108、電子地図などを表示する表示装置109、電子地図上で事故状況図のエディタ部品などを入力する入力装置110、電子地図情報(交差点、横断歩道など)、事故車両などのエディタ部品などの位置情報、事故の判例データなどを記憶する記憶装置111を含んでいる。
【0021】
さらに事故状況図作成クライアント106は、ソフトウェアとして、地図サーバに事故地、事故日付を送信し、地図サーバ101から該当の電子地図情報を受信する地図情報取得手段112、電子地図上に事故車両などのエディタ部品の位置情報を設定する事故状況図エディタ部品設定手段113、事故時の天候や時間などの事故環境情報を設定する事故環境情報設定手段114、電子地図情報、事故状況図エディタ部品の位置情報、事故環境情報をもとに、事故パターンを抽出する事故パターン判別手段115、電子地図情報、事故状況図エディタ部品の位置情報、事故環境情報をもとに、該当する事故パターンの修正要素ポイントデータを設定する修正要素設定手段116、基本過失相殺、修正要素ポイントデータに基づいた過失相殺割合を計算する過失相殺計算手段117を備える。
【0022】
これらの各手段を構成するソフトウェアは、必要に応じてサーバ側からダウンロードされる運用形態でもよい。すなわち、地図サーバ101等の外部のサーバから上記ソフトウェアを必要の都度、事故状況図作成クライアント106にダウンロードして利用する運用形態とすることもできる。また、記憶媒体に格納して流通させることもできる。
【0023】
図2は、実施の形態の全体の処理手順を示すフロー図である。はじめに、利用者は、事故地の入力画面において、事故の発生した日付、事故地を入力する。事故状況図作成クライアント106は、利用者の設定した事故地、事故日付のデータを取得し、地図サーバ101に送信する(ステップ201)。地図サーバ101は、送信された事故地、事故日付をもとに、事故地の住所、および登録された日付、削除された日付を比較して、事故時点に存在していた領域を抽出する(ステップ202)。
【0024】
電子地図の履歴情報301は、電子地図における領域(車道、歩道、交差点、横断歩道、道路標識などの座標)の履歴情報を保持しており、図3に示すように、地図の各領域302について、登録された登録日付303、削除された削除日付304、および各領域の住所305、各領域の位置情報(緯度、経度)である領域座標306、各領域の属性情報307(信号の有無や道路種類、制限速度など)などを格納する。地図サーバ101のデータ生成手段105は、事故地の住所305、および登録日付303と削除日付304をもとに、事故日付時点に登録されている地図の領域情報を抽出する。
【0025】
たとえば、図3において、歩道Cは、1999.1.1に登録され、2001.1.1に削除されているが、事故日付が、2000.12.1の場合には、抽出されることになる。また、格納する領域とは、たとえば、「車道」、「歩道」、「交差点」、「T字路」、「横断歩道」、および、「駐車禁止区域」、「追越禁止区域」、「一方通行区域」、「転回禁止区域」などであり、各領域の領域座標306では、各領域の座標を格納する。
【0026】
また、各領域(「交差点」、「車道」、「横断歩道」など)の属性情報307とは、たとえば、「交差点」に信号が有る場合には、「信号=有」、または、信号が無く、優先道路が決まっている場合には、「信号=無」、「車道A=優先道路」、「車道B=非優先道路」を格納する。
【0027】
また、「車道」の道路種類や制限速度(Km/h)として、それぞれ「道路種類=幹線道路」、「道路種類=高速道路」、「道路種類=その他」、「制限速度=40」、「制限速度=60」、「制限速度=80」などを格納する。また、「横断歩道」に信号が有る場合には、「信号=有」、信号が無い場合には、「信号=無」を格納する。
【0028】
地図サーバ101は、ステップ202で抽出された領域を、電子地図情報に格納する(ステップ203)。地図サーバ101は、生成した電子地図情報を、事故状況図作成クライアント106に送信する(ステップ204)。事故状況図作成クライアント106は、事故地データの電子地図情報を格納する(ステップ205)。
【0029】
利用者は、入力画面401において、加害者、被害者について、乗っていた事故車両の属性情報や、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態毎の電子地図上の位置情報や、車速度などの状態情報や、スリップ痕などの位置情報を設定する。事故状況図作成クライアント106は、設定された情報を取得し、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501に格納する(ステップ206)。
【0030】
次に、利用者は、入力画面401において、事故時の天候や時間などの事故環境情報を設定する。事故状況図作成クライアント106は、事故時の天候や時間などの事故環境情報を取得し、エディタ部品情報ファイル501の事故環境情報に格納する(ステップ207)。
【0031】
上記の電子地図上において、事故の車両、歩行者(エディタ部品)などを、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態別に入力し、事故時の天候や時間などの環境情報を入力する入力画面401は、図4に示すように、「歩行者」「四輪車」「単車」「自転車」などのエディタ部品の凡例402、事故車両、歩行者に関する状態別の情報の入力エリア403、事故時の天候や時間などの事故環境情報の入力エリア404、電子地図表示エリア405から構成される。
【0032】
本実施の形態では、この画面において、はじめに、電子地図表示エリア405上に、電子地図の履歴情報301をもとに、車道、交差点、横断歩道などの領域からなる電子地図を表示する。また、加害者、被害者の乗っていた車両として、凡例402から、エディタ部品「四輪車」を選択する。このエディタ部品を、「相手を発見した時」、「衝突した時」などの状態毎に電子地図表示エリア405上の電子地図に貼り付けることにより、状態別の位置情報を入力する。さらに、状態別の情報の入力エリア403において、加害者・被害者の属性(車両であれば普通車・大型車、歩行者であれば幼児、老人など)、および、それぞれの状態において、信号機の状態、車の速度などの状態情報を入力する。また、事故環境情報の入力エリア404に、事故の環境として、たとえば、「時間」に対しては、「日中」、「天候」に対しては、「晴」、「環境」に対しては、「市街地」、「路面状況」に対しては、「乾燥」を選択する。
【0033】
事故状況図のエディタ部品情報ファイル501は、加害者、被害者が乗っていた事故車両などの属性情報、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態別の位置情報、車速度などの状況情報、および、スリップ痕などのエディタ部品の位置情報、事故の時間や天候などの事故環境情報を、階層的に格納したファイルであって、データ構成は、図5に示すように、ルートセグメント502、加害者、被害者の区分503、加害者、被害者が乗っていた事故車両などの属性情報504、加害者、被害者の「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態505、状態別の位置情報や車の速度の状態情報506などから構成される。
【0034】
また、事故状況図のエディタ部品として、「スリップ痕」「衝突地点」などのエディタ部品の区分507、「スリップ痕」「衝突地点」などのエディタ部品の位置情報508がある。これらのデータをもとに、被害者、加害者のデータにより、事故形態として、「歩行者対車両」、「四輪車対単車」を判別したり、「衝突地点」の位置情報と、電子地図情報の「交差点」、「横断歩道」などの領域の位置情報と比較して、「衝突地点」が「交差点の事故」、「交差点外の事故」または、「横断歩道の事故」、「横断歩道外の事故」であるかを判別したり、車両の状態毎の位置情報を判別することにより、右折車か直進車かなどの判別を行う。
【0035】
また、事故時の天候や時間などの環境情報としては、事故環境情報の区分509、事故の時間や天候などの事故環境情報510などから構成される。たとえば、「時間」に対しては、「夜間」、「日中」、「天候」に対しては、「晴」、「曇」、「霧」、「環境」に対しては、「市街地」、「商店街」、「路面状況」に対しては、「乾燥」、「湿潤」などである。このデータにより、過失相殺の修正要素の加減算ルール、たとえば、「時間=夜間」であれば、「被害者」は「+10」、「加害者」は「−10」というルールに合致するかどうかを判別する。
【0036】
次に、事故状況図作成クライアント106は、地図サーバ101から抽出された電子地図情報の領域情報(車道、交差点、道路標識など)、および、ステップ206、ステップ207で入力された事故状況図のエディタ部品情報ファイル501をもとに、事故の判例データ701とマッチングし、事故の基本パターンを決定する。さらに、該当する事故の基本パターンの基本過失相殺割合、修正要素の加減算ルールを抽出する(ステップ208)。ここで、事故のパターンとは、判例データ701の分類に基づいたパターンであり、たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」である。基本過失相殺割合とは、事故の基本パターンに対する過失相殺割合であり、たとえば、「被害者」=「10%」、「加害者」=「90%」である。
【0037】
事故パターンの修正要素の加減算ルールとは、たとえば、「加害者の車速度>制限速度」の場合、基本過失相殺割合に加減算するポイントとして「加害者=+10」、「被害者=−10」とするルールである。事故状況図に設定されたエディタ部品情報が、この加減算ルールに合致していれば、加減算ポイントを、「加害者」、「被害者」の基本相殺割合に加減算するものとする。ステップ208は、図6で詳細に説明する。
【0038】
次に、ステップ208で抽出された修正要素の加減算ルールにおいて、設定された事故状況図の情報と合致しているかどうかを判定する。すなわち、この加減算ルールと、電子地図の履歴情報301、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501をマッチングし、加減算ルールに合致していれば、修正要素の加減算ポイントを取得し、「加害者」、「被害者」の基本相殺割合に加減算することにより、最終的な過失相殺割合を計算する(ステップ209)。ステップ209は、図9で詳細に説明する。
【0039】
図6は、事故の基本パターンの決定手順を示すフロー図であり、ステップ208を詳細化したものである。電子地図の履歴情報301、エディタ部品情報ファイル501、判例データ701をもとに、事故の基本パターンを決定する。
【0040】
判例データ701は、過去の判例情報などによる事故のパターン分類をもとに、基本過失相殺割合および修正要素の加減算ルールのデータを格納したデータである。
【0041】
判例データのデータ構成は、図7に示すように、過去の判例情報の事故のパターン毎に分類された、階層的データである。たとえば、第1レベルのセグメントは、ルートセグメント702であり、次のセグメントには、「事故の形態=歩行者と車両」、「事故の形態=車両と車両」などがある。第2レベルのセグメントは、「事故の形態=歩行者と車両」の事故パターン703であり、次のセグメントには、「衝突地点=横断歩道の事故」、「衝突地点=横断歩道外の事故」などがある。第3レベルのセグメントは、「衝突地点=横断歩道の事故」の事故パターン704であり、次のセグメントには、「信号機=有」、「信号機=無」などがある。第4レベルのセグメントは、「信号機=有」の事故パターン705であり、次のセグメントには、「衝突の形態=歩行者と直進車」、「衝突の形態=歩行者と左折車」などがある。第5レベルのセグメントは、「衝突の形態=歩行者と直進車」の事故パターン706であり、次のセグメントには、「歩行者横断開始の信号=青信号、車進入の信号=赤信号」、「歩行者横断開始の信号=赤信号、車進入の信号=青信号」などがある。第6レベルのセグメントは、「歩行者横断開始の信号=青信号、車進入の信号=赤信号」の事故パターン707、事故パターンの基本過失割合708、事故パターンの修正要素の加減算ルール709などから構成される。次に、この判例データ701をもとに、電子地図の履歴情報301、エディタ部品情報ファイル501と比較し、事故の基本パターンを、階層的に決定する手順について、実施の形態に基づいて説明する。
【0042】
はじめに、事故状況図作成クライアント106は、エディタ部品情報ファイル501の加害者、被害者の情報をもとに、事故形態について、「事故形態=歩行者対車両」、「事故形態=車両対車両」などを判別する。本実施の形態では、エディタ部品情報ファイル501の、加害者、被害者のエディタ部品の属性情報503として、それぞれ「四輪車」、「四輪車」を抽出し、「事故の形態=車両対車両」と判別する(ステップ601)。
【0043】
次に、判例データ701において、現在セグメント(「事故形態=車両対車両」)の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。本実施の形態では、現在セグメント(「事故形態=車両対車両」)の次のセグメントが有るため、判例データ701から、次のセグメントである「衝突地点=交差点の事故」、「衝突地点=交差点外の事故」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「衝突地点」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の「衝突地点」の位置情報をもとに判別し、電子地図の履歴情報301のどの領域にあるかを判定する。本実施の形態では、「衝突地点」は、「交差点」の領域にあるものと判定し、「衝突地点=交差点の事故」と判別する(ステップ604)。
【0044】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「衝突地点=交差点の事故」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。本実施の形態では、次のセグメントの条件は「信号機」であるため、ステップ603に進む。次のセグメントである「信号機=有」、「信号機=無」を抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「信号機」)について、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報をもとに、信号機の有無を判別する。本実施の形態では、「交差点」の属性情報は、「信号機=無」であるため、「信号機=無」と判定する(ステップ604)。
【0045】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「信号機=無」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。判例データ701から、次のセグメントである、「衝突の形態=直進車と直進車」、「衝突の形態=左折車と直進車」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「衝突の形態」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の被害者の状態別の位置情報、加害者の状態別の位置情報と、電子地図の履歴情報301の領域「交差点」、「車道」などの座標情報から判別する。本実施の形態では、被害者は、「車道A」から「交差点」へ直進し、加害者は、「車道B」から「交差点」へ直進していることを判別し、「衝突の形態=直進車と直進車」と判別する(ステップ604)。
【0046】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「衝突の形態=直進車と直進車」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。判例データ701から、次のセグメントである、「被害者=優先車、加害者=非優先車」、「被害者=広路車、加害者=狭路車」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「被害者」、「加害者」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の被害者の状態別の位置情報、加害者の状態別の位置情報と、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報から、判別する。本実施の形態では、被害者は、「車道A」から「交差点」へ直進し、加害者は、「車道B」から「交差点」へ直進していることを判別し、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報から、「車道A=優先車、車道B=非優先車」を抽出し、「被害者=優先車、加害者=非優先車」と判別する(ステップ604)。
【0047】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「被害者=優先車、加害者=非優先車」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。ここで、次のセグメントがないため、事故の基本パターン(たとえば、本実施の形態では、▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車)を決定する(ステップ605)。
【0048】
次に、決定された事故の基本パターンにおいて、判例データ701から、基本過失相殺、修正要素の加減算ルールを取得し、基本過失相殺データ801、修正要素の加減算ルールデータ804に格納する(ステップ606)。
【0049】
基本過失相殺データ801は、事故の基本パターンに対する基本過失相殺割合のデータであって、データ構成は、図8(a)に示すように、車両の基本過失割合802、歩行者の基本過失割合803から構成される。たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンでは、基本過失相殺は、被害者10%:加害者90%である。
【0050】
修正要素の加減算ルールデータ804は、事故の基本パターンに対する修正要素の加減算ルールと加減算ポイントデータであって、修正要素の加減算ルールのデータ構成は、図8(b)に示すように、修正要素の加減算ルール805、「加害者」側の修正要素の加減算データ806、「被害者」側の修正要素の加減算データ807から構成される。たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンでは、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」の場合、「被害者」は「+10」、「加害者」は「−10」、また、加減算ルール「加害者=大型車」の場合、「被害者」は「−10」、「加害者」は「+10」とする。
【0051】
図9は、事故パターンの修正要素の加減算ポイントデータの取得手順を示すフロー図であり、ステップ209を詳細化したものである。はじめに、修正要素の加減算ルールデータ804から、修正要素の加減算ルール805を抽出する(ステップ901)。抽出した修正要素の加減算ルールの条件(たとえば、「加害者の車速度>制限速度」)において、加害者の車速度は、事故車両、歩行者の位置情報などのエディタ部品情報ファイル501から、「加害者の車速度=20」、制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道B」の「制限速度=30」と判別する(ステップ902)。この結果が、加減算ルール「加害者の車速度>制限速度」に合致するかどうかを判別する(ステップ903)。合致した場合には、修正要素の加減算ポイントデータを取得する(ステップ904)。たとえば、本実施の形態では、修正要素の加減算ルールの条件(「加害者の車速度>制限速度」)においては、エディタ部品情報ファイル501から「加害者の車速度=20」、加害者の通った「車道B」の制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道B」の属性情報から「制限速度=30」となり、修正要素の加減算ルール「加害者の車速度>制限速度」と合致しないため、加減算ポイントデータはつかない。また、修正要素の加減算ルールの条件(「被害者の車速度>制限速度」)においては、エディタ部品情報ファイル501の情報から「被害者の車速度=70」、加害者の通った「車道A」の制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道A」の属性情報から「制限速度=40」となり、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」と合致するため、加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」の加減算ポイントデータをつける。また、修正要素の加減算ルールの条件(「加害者=大型車」)においては、エディタ部品情報ファイル501の加害者の属性情報から「加害者=大型車」となり、修正要素の加減算ルール「加害者=大型車」と合致するため、加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」の加減算ポイントデータをつける。
【0052】
上記ステップ902からステップ904は、修正要素の加減算ルールの数だけ繰り返す(ステップ905)。次に、ステップ904で取得した修正要素の加減算ポイントデータを、過失相殺割合の表示画面1001に表示する。利用者は、必要に応じて、修正要素の加減算ポイントデータを、新規入力したり、修正する。事故状況図作成クライアント106は、利用者が新規入力、修正した情報を取得する(ステップ906)。ステップ906により、利用者が新規入力、修正した修正要素の加減算ポイントデータを取得し、基本過失相殺と、修正要素の加減算ポイントデータをもとに計算し、最終的な過失相殺割合を算出し、過失相殺割合の表示画面1001に表示する(ステップ907)。
【0053】
過失相殺割合の表示画面1001は、図10に示すように、事故パターン1002、基本過失割合1003、修正要素の加減算ポイントデータ1004〜1006、基本過失割合と修正要素の加減算ポイントデータから計算した最終過失割合1007から構成される。ここで、事故パターン1002には、たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンを表示する。基本過失割合1003には、たとえば、加害者90%、被害者10%を表示する。修正要素の加減算ポイントデータ1004〜1006には、たとえば、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」、「加害者=大型車」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」の加減算ポイントデータを表示する。最終過失割合1007には、基本過失割合の「被害者:10%、加害者:90%、」に、「被害者の車速度>制限速度」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」、「加害者=大型車」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」を加減算した「被害者:10%、加害者:90%」を表示する。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態によれば、事故報告をもとに、事故日付、事故地より、地図サーバ101の電子地図の履歴情報301の電子地図を検索して当該地図を事故現場の見取り図に利用するため事故時点での事故現場を正確かつ効率よく作成できる。
【0055】
また、専用の事故状況図作成クライアント106上の事故状況図エディタを利用し、事故車両などの事故状況図エディタ部品を貼付けることで事故状況図を、少ない労力で低コストで短時間に効率良く作成できる。また、標準化された事故状況図エディタ部品を用いることで、作図内容が標準化され、客観的な事故評価が可能になる。
【0056】
また、電子地図情報と事故状況図エディタ部品を用いて作成した事故状況図のデータを元に、自動車事故の判例データ701を検索して過失相殺判定を自動的に行なうことができるとともに、事故状況図の作成時に、判例データ701と比較し、過失相殺に必要な項目を、利用者に入力要求することにより、過失相殺を算出するのに必要な項目を、もれなく入力することが可能となる。
【0057】
また、複数のユーザ(アジャスタ,保険会社等)が共通の地図サーバ101や、判例データ701を用いて事故状況図の作成や、判例データ701とのマッチングによる過失割合の評価を行うことで、保険関係の事故処理業務の一元化が可能になり、保険関係の事故処理業務の効率化、標準化、客観化による信頼性の向上が可能になる。
【0058】
本願の特許請求の範囲に記載された発明を見方を変えて表現すれば以下の通りである。
【0059】
ネットワークを介して接続される電子地図の履歴情報を格納する地図サーバ、自動車保険事故発生時、保険金支払いの適正化を図るため事故状況図を作成し、過失相殺を行なう自動車事故状況図作成クライアントからなるシステムにおいて、
(1)地図サーバは、利用者が入力した自動車事故の発生場所の住所、事故の日付を取得し、電子地図情報(交差点、横断歩道、道路標識など)の履歴情報を検索して、事故時点の電子地図情報を抽出して、クライアントに送信し、
(2)クライアントは、電子地図情報をローカルファイル等に格納し、
(3)本システムで用意している事故状況図作成エディタにおいて、事故車両などの事故状況図のエディタ部品を、利用者が表示された電子地図に貼り付けることにより、エディタ部品の位置情報を取得し、
(4)利用者が設定した事故の天候や時間などの事故環境情報を取得し、
(5)電子地図情報、事故状況図のエディタ部品の位置情報、環境情報と、過去の判例情報などの判例データをマッチングすることにより、事故の基本パターンを決定し、基本過失割合、修正要素の加減算ルールを取得し、
(6)修正要素の加減算ルールについて、電子地図情報、事故状況図のエディタ部品の位置情報、環境情報とマッチングすることにより、条件に合致した修正要素の加減算ポイントデータを取得し、
(7)基本過失割合、修正要素の加減算ポイントデータをもとに、最終的な過失相殺を算出すること、
を行なうことを特徴とする自動車事故状況図作成システム。
【0060】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0061】
たとえば、ネットワークを省略して第1情報処理装置と第2情報処理装置を一つの情報処理装置で兼ねる構成も本発明に含まれる。
【0062】
【発明の効果】
交通事故の事故状況図の作成や変更作業の業務を、少ない労力で短時間に低コストで行うことができる。
【0063】
交通事故の事故状況図の作成内容の標準化により、事故状況図に基づく過失割合の客観的な評価を実現できる。
【0064】
交通事故の事故状況図の作成作業の一元化により、事故処理業務の効率化および標準化、客観化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの構成の一例を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの全体の作用の一例を示すフロー図である。
【図3】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる電子地図の履歴情報のデータ構成の一例を示す概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムを構成する事故状況図作成クライアントにおける事故状況図エディタ部品の入力画面の一例を示す概念図である。
【図5】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる事故状況図エディタ部品情報のデータ構成の一例を示す概念図である。
【図6】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて事故パターンの決定手順の一例を示すフロー図である。
【図7】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる判例データのデータ構成の一例を示す概念図である。
【図8】(a)および(b)は、本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる、基本過失相殺割合データおよび修正要素の加減算ルールデータのデータ構成の一例を示す概念図である。
【図9】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて過失相殺の算定における修正要素の加減算ポイントデータの取得手順を示すフロー図である。
【図10】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムを構成する事故状況図作成クライアントにおける過失相殺割合の表示画面の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
101…地図サーバ、102…通信処理装置、103…中央処理装置、104…記憶装置、105…データ生成手段、106…事故状況図作成クライアント、107…通信処理装置、108…中央処理装置、109…表示装置、110…入力装置、111…記憶装置、112…地図情報取得手段、113…事故状況図エディタ部品設定手段、114…事故環境情報設定手段、115…事故パターン判別手段、116…修正要素設定手段、117…過失相殺計算手段、118…ネットワーク、301…電子地図の履歴情報、302…領域、303…登録日付、304…削除日付、305…住所、306…領域座標、307…属性情報、401…入力画面、402…凡例、403…入力エリア、404…入力エリア、405…電子地図表示エリア、501…エディタ部品情報ファイル、502…ルートセグメント、503…区分、503…属性情報、504…属性情報、505…状態、506…状態情報、507…区分、508…位置情報、509…区分、510…事故環境情報、701…判例データ、702…ルートセグメント、703…事故パターン、704…事故パターン、705…事故パターン、706…事故パターン、707…事故パターン、708…基本過失割合、709…加減算ルール、801…基本過失相殺データ、802…基本過失割合、803…基本過失割合、804…加減算ルールデータ、805…加減算ルール、806…加害者の加減算データ、807…被害者の加減算データ、1001…表示画面、1002…事故パターン、1003…基本過失割合、1004〜1006…加減算ポイントデータ、1007…最終過失割合。
【発明の属する技術分野】
本発明は、事故情報処理技術に関し、特に、交通事故の事故処理業務や、自動車保険に関係する交通事故を処理する保険業務等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、自動車保険に関係する交通事故を処理する保険業務では、関係者の過失割合の算定等における事故状況把握のために、公的機関等から発行される事故証明書等の書類に基づいて、事故発生状況を図面化した事故状況図を作成する作業が必要となる場合がある。
【0003】
従来、このような事故状況図の作成作業では自動車保険契約者から事故発生の報告を受け、事故住所を確認して事故現場へ行ったり、電話などで事故発生場所の道路状況、事故車の走行状況など事故現場の情報を収集して事故状況図をフリーハンドで作成し、作成した事故状況図を元に過失相殺認定を行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、上述のような事故状況図を作成する時、手作業で事故現場見取り図から作成するため作成に時間が掛かっていた。また、事故車の走行状況等の事故発生状況を契約者の記憶、警察の事故調査等により作成しているため、記憶違い、追加情報等で再作成が必要になる場合があり、事故状況図作成の効率化が求められている。
【0005】
すなわち、従来の自動車保険事故発生時の事故状況図作成は、保険契約者からの事故報告を受けて事故住所を確認して、事故現場に出向いて事故現場の見取り図を作成したり、電話等で確認内容を元に事故処理担当者が事故現場を想像して事故状況図を作成しており、作成に時間が掛かっており作成の効率化が求められている。
【0006】
また、保険申請の猶予期間が事故後数年間程度許容される場合があり、事故発生日から日時が経過した後に保険申請がなされた場合には事故現場の状況が大きく変化している場合があり、このような場合には、事故当時の状況を把握することが困難あるいは不正確になる場合がある。
【0007】
また、作図内容に作成者の主観や熟練度等が反映し、事故状況図の内容の標準化が困難であった。
【0008】
本発明の目的は、交通事故の事故状況図の作成や変更作業およびそれに基づく過失割合の評価等の業務を、少ない労力で短時間に低コストで行うことが可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、交通事故の事故状況図の作成内容の標準化により、事故状況図に基づく過失割合の客観的な評価を実現可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、交通事故の事故状況図の作成作業の一元化により、事故処理業務の効率化および標準化を実現可能な事故情報処理技術を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の事故情報処理システムは、ネットワークを介して接続される電子地図の履歴情報を格納する地図サーバと、自動車保険事故発生時、保険金支払いの適正化を図るため事故状況図を作成し、過失割合の評価を行なう事故状況図作成クライアントからなる。
【0012】
より具体的には、一例として、地図サーバは、事故日付、事故住所より電子地図の履歴情報から、該当領域を検索する手段と、該当領域をもとに、電子地図情報(交差点、横断歩道など)を生成する手段とを含むことができる。
【0013】
また、自動車事故状況図作成クライアントは、地図サーバに、事故日付、事故住所の検索条件を送信し、該当の電子地図情報を受信する手段と、パーソナルコンピュータ等からなる事故状況図作成クライアント上に表示した電子地図に事故状況図エディタで、事故車両などのエディタ部品を配置する手段と、事故時の天候や時間などの環境情報を設定する手段と、電子地図情報、事故状況図エディタで設定したエディタ部品の位置情報および環境情報と、過去の判例情報である判例データをマッチングすることにより、事故の基本パターンを決定し、基本過失割合、修正要素の加減算ルールを取得する手段と、修正要素の加減算ルールについて、電子地図情報、事故状況図のエディタ部品、環境情報とマッチングすることにより、修正要素の加減算ポイントデータを取得する手段と、基本過失割合、修正要素の加減算ポイントデータをもとに、最終的な過失相殺を算出する手段とを含むことができる。
【0014】
これにより、事故日付、事故住所を元に電子地図情報(交差点、横断歩道など)を検索して、事故日付の事故現場を特定して、当該電子地図上に専用の事故状況図作成エディタを利用して事故状況図を作成することができ、事故車両などのエディタ部品の位置情報などをもとに、過失相殺を算出することにより、事故状況図の作成、修正作業、過失相殺認定処理の効率化を実現することができる。
【0015】
すなわち、(1)事故報告をもとに、事故日付、事故住所より電子地図を検索して当該地図を事故現場の見取り図に利用するため事故現場を正確かつ効率よく作成できる。(2)専用の事故状況図エディタを利用し事故状況図のエディタ部品を貼付けることで事故状況図を短時間に作成できる。(3)事故状況図を元に、事故判例を検索して過失相殺判定を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの構成の一例を示す概念図である。
【0018】
図1のように、本システムは、地図サーバ101、事故状況図作成クライアント106から構成され、ネットワーク118を介して接続する。
【0019】
地図サーバ101は、事故地、事故日付をもとに、電子地図情報(交差点、横断歩道など)の履歴情報から、該当の地図情報を提供するシステムであり、通信を制御する通信処理装置102、システムを実行する中央処理装置103、地図情報の履歴データを記憶する記憶装置104、事故日付と事故地点をもとに地図情報を抽出し、地図情報を生成するデータ生成手段105を備える。
【0020】
事故状況図作成クライアント106は、電子地図上に事故車両などのエディタ部品および事故環境情報を入力し、入力データと電子地図情報、判例データをマッチングさせて、事故の基本パターンを抽出し、過失相殺データを算出するシステムであり、通信を制御する通信処理装置107、システムを実行する中央処理装置108、電子地図などを表示する表示装置109、電子地図上で事故状況図のエディタ部品などを入力する入力装置110、電子地図情報(交差点、横断歩道など)、事故車両などのエディタ部品などの位置情報、事故の判例データなどを記憶する記憶装置111を含んでいる。
【0021】
さらに事故状況図作成クライアント106は、ソフトウェアとして、地図サーバに事故地、事故日付を送信し、地図サーバ101から該当の電子地図情報を受信する地図情報取得手段112、電子地図上に事故車両などのエディタ部品の位置情報を設定する事故状況図エディタ部品設定手段113、事故時の天候や時間などの事故環境情報を設定する事故環境情報設定手段114、電子地図情報、事故状況図エディタ部品の位置情報、事故環境情報をもとに、事故パターンを抽出する事故パターン判別手段115、電子地図情報、事故状況図エディタ部品の位置情報、事故環境情報をもとに、該当する事故パターンの修正要素ポイントデータを設定する修正要素設定手段116、基本過失相殺、修正要素ポイントデータに基づいた過失相殺割合を計算する過失相殺計算手段117を備える。
【0022】
これらの各手段を構成するソフトウェアは、必要に応じてサーバ側からダウンロードされる運用形態でもよい。すなわち、地図サーバ101等の外部のサーバから上記ソフトウェアを必要の都度、事故状況図作成クライアント106にダウンロードして利用する運用形態とすることもできる。また、記憶媒体に格納して流通させることもできる。
【0023】
図2は、実施の形態の全体の処理手順を示すフロー図である。はじめに、利用者は、事故地の入力画面において、事故の発生した日付、事故地を入力する。事故状況図作成クライアント106は、利用者の設定した事故地、事故日付のデータを取得し、地図サーバ101に送信する(ステップ201)。地図サーバ101は、送信された事故地、事故日付をもとに、事故地の住所、および登録された日付、削除された日付を比較して、事故時点に存在していた領域を抽出する(ステップ202)。
【0024】
電子地図の履歴情報301は、電子地図における領域(車道、歩道、交差点、横断歩道、道路標識などの座標)の履歴情報を保持しており、図3に示すように、地図の各領域302について、登録された登録日付303、削除された削除日付304、および各領域の住所305、各領域の位置情報(緯度、経度)である領域座標306、各領域の属性情報307(信号の有無や道路種類、制限速度など)などを格納する。地図サーバ101のデータ生成手段105は、事故地の住所305、および登録日付303と削除日付304をもとに、事故日付時点に登録されている地図の領域情報を抽出する。
【0025】
たとえば、図3において、歩道Cは、1999.1.1に登録され、2001.1.1に削除されているが、事故日付が、2000.12.1の場合には、抽出されることになる。また、格納する領域とは、たとえば、「車道」、「歩道」、「交差点」、「T字路」、「横断歩道」、および、「駐車禁止区域」、「追越禁止区域」、「一方通行区域」、「転回禁止区域」などであり、各領域の領域座標306では、各領域の座標を格納する。
【0026】
また、各領域(「交差点」、「車道」、「横断歩道」など)の属性情報307とは、たとえば、「交差点」に信号が有る場合には、「信号=有」、または、信号が無く、優先道路が決まっている場合には、「信号=無」、「車道A=優先道路」、「車道B=非優先道路」を格納する。
【0027】
また、「車道」の道路種類や制限速度(Km/h)として、それぞれ「道路種類=幹線道路」、「道路種類=高速道路」、「道路種類=その他」、「制限速度=40」、「制限速度=60」、「制限速度=80」などを格納する。また、「横断歩道」に信号が有る場合には、「信号=有」、信号が無い場合には、「信号=無」を格納する。
【0028】
地図サーバ101は、ステップ202で抽出された領域を、電子地図情報に格納する(ステップ203)。地図サーバ101は、生成した電子地図情報を、事故状況図作成クライアント106に送信する(ステップ204)。事故状況図作成クライアント106は、事故地データの電子地図情報を格納する(ステップ205)。
【0029】
利用者は、入力画面401において、加害者、被害者について、乗っていた事故車両の属性情報や、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態毎の電子地図上の位置情報や、車速度などの状態情報や、スリップ痕などの位置情報を設定する。事故状況図作成クライアント106は、設定された情報を取得し、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501に格納する(ステップ206)。
【0030】
次に、利用者は、入力画面401において、事故時の天候や時間などの事故環境情報を設定する。事故状況図作成クライアント106は、事故時の天候や時間などの事故環境情報を取得し、エディタ部品情報ファイル501の事故環境情報に格納する(ステップ207)。
【0031】
上記の電子地図上において、事故の車両、歩行者(エディタ部品)などを、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態別に入力し、事故時の天候や時間などの環境情報を入力する入力画面401は、図4に示すように、「歩行者」「四輪車」「単車」「自転車」などのエディタ部品の凡例402、事故車両、歩行者に関する状態別の情報の入力エリア403、事故時の天候や時間などの事故環境情報の入力エリア404、電子地図表示エリア405から構成される。
【0032】
本実施の形態では、この画面において、はじめに、電子地図表示エリア405上に、電子地図の履歴情報301をもとに、車道、交差点、横断歩道などの領域からなる電子地図を表示する。また、加害者、被害者の乗っていた車両として、凡例402から、エディタ部品「四輪車」を選択する。このエディタ部品を、「相手を発見した時」、「衝突した時」などの状態毎に電子地図表示エリア405上の電子地図に貼り付けることにより、状態別の位置情報を入力する。さらに、状態別の情報の入力エリア403において、加害者・被害者の属性(車両であれば普通車・大型車、歩行者であれば幼児、老人など)、および、それぞれの状態において、信号機の状態、車の速度などの状態情報を入力する。また、事故環境情報の入力エリア404に、事故の環境として、たとえば、「時間」に対しては、「日中」、「天候」に対しては、「晴」、「環境」に対しては、「市街地」、「路面状況」に対しては、「乾燥」を選択する。
【0033】
事故状況図のエディタ部品情報ファイル501は、加害者、被害者が乗っていた事故車両などの属性情報、「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態別の位置情報、車速度などの状況情報、および、スリップ痕などのエディタ部品の位置情報、事故の時間や天候などの事故環境情報を、階層的に格納したファイルであって、データ構成は、図5に示すように、ルートセグメント502、加害者、被害者の区分503、加害者、被害者が乗っていた事故車両などの属性情報504、加害者、被害者の「相手を発見した地点」や「衝突した地点」などの状態505、状態別の位置情報や車の速度の状態情報506などから構成される。
【0034】
また、事故状況図のエディタ部品として、「スリップ痕」「衝突地点」などのエディタ部品の区分507、「スリップ痕」「衝突地点」などのエディタ部品の位置情報508がある。これらのデータをもとに、被害者、加害者のデータにより、事故形態として、「歩行者対車両」、「四輪車対単車」を判別したり、「衝突地点」の位置情報と、電子地図情報の「交差点」、「横断歩道」などの領域の位置情報と比較して、「衝突地点」が「交差点の事故」、「交差点外の事故」または、「横断歩道の事故」、「横断歩道外の事故」であるかを判別したり、車両の状態毎の位置情報を判別することにより、右折車か直進車かなどの判別を行う。
【0035】
また、事故時の天候や時間などの環境情報としては、事故環境情報の区分509、事故の時間や天候などの事故環境情報510などから構成される。たとえば、「時間」に対しては、「夜間」、「日中」、「天候」に対しては、「晴」、「曇」、「霧」、「環境」に対しては、「市街地」、「商店街」、「路面状況」に対しては、「乾燥」、「湿潤」などである。このデータにより、過失相殺の修正要素の加減算ルール、たとえば、「時間=夜間」であれば、「被害者」は「+10」、「加害者」は「−10」というルールに合致するかどうかを判別する。
【0036】
次に、事故状況図作成クライアント106は、地図サーバ101から抽出された電子地図情報の領域情報(車道、交差点、道路標識など)、および、ステップ206、ステップ207で入力された事故状況図のエディタ部品情報ファイル501をもとに、事故の判例データ701とマッチングし、事故の基本パターンを決定する。さらに、該当する事故の基本パターンの基本過失相殺割合、修正要素の加減算ルールを抽出する(ステップ208)。ここで、事故のパターンとは、判例データ701の分類に基づいたパターンであり、たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」である。基本過失相殺割合とは、事故の基本パターンに対する過失相殺割合であり、たとえば、「被害者」=「10%」、「加害者」=「90%」である。
【0037】
事故パターンの修正要素の加減算ルールとは、たとえば、「加害者の車速度>制限速度」の場合、基本過失相殺割合に加減算するポイントとして「加害者=+10」、「被害者=−10」とするルールである。事故状況図に設定されたエディタ部品情報が、この加減算ルールに合致していれば、加減算ポイントを、「加害者」、「被害者」の基本相殺割合に加減算するものとする。ステップ208は、図6で詳細に説明する。
【0038】
次に、ステップ208で抽出された修正要素の加減算ルールにおいて、設定された事故状況図の情報と合致しているかどうかを判定する。すなわち、この加減算ルールと、電子地図の履歴情報301、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501をマッチングし、加減算ルールに合致していれば、修正要素の加減算ポイントを取得し、「加害者」、「被害者」の基本相殺割合に加減算することにより、最終的な過失相殺割合を計算する(ステップ209)。ステップ209は、図9で詳細に説明する。
【0039】
図6は、事故の基本パターンの決定手順を示すフロー図であり、ステップ208を詳細化したものである。電子地図の履歴情報301、エディタ部品情報ファイル501、判例データ701をもとに、事故の基本パターンを決定する。
【0040】
判例データ701は、過去の判例情報などによる事故のパターン分類をもとに、基本過失相殺割合および修正要素の加減算ルールのデータを格納したデータである。
【0041】
判例データのデータ構成は、図7に示すように、過去の判例情報の事故のパターン毎に分類された、階層的データである。たとえば、第1レベルのセグメントは、ルートセグメント702であり、次のセグメントには、「事故の形態=歩行者と車両」、「事故の形態=車両と車両」などがある。第2レベルのセグメントは、「事故の形態=歩行者と車両」の事故パターン703であり、次のセグメントには、「衝突地点=横断歩道の事故」、「衝突地点=横断歩道外の事故」などがある。第3レベルのセグメントは、「衝突地点=横断歩道の事故」の事故パターン704であり、次のセグメントには、「信号機=有」、「信号機=無」などがある。第4レベルのセグメントは、「信号機=有」の事故パターン705であり、次のセグメントには、「衝突の形態=歩行者と直進車」、「衝突の形態=歩行者と左折車」などがある。第5レベルのセグメントは、「衝突の形態=歩行者と直進車」の事故パターン706であり、次のセグメントには、「歩行者横断開始の信号=青信号、車進入の信号=赤信号」、「歩行者横断開始の信号=赤信号、車進入の信号=青信号」などがある。第6レベルのセグメントは、「歩行者横断開始の信号=青信号、車進入の信号=赤信号」の事故パターン707、事故パターンの基本過失割合708、事故パターンの修正要素の加減算ルール709などから構成される。次に、この判例データ701をもとに、電子地図の履歴情報301、エディタ部品情報ファイル501と比較し、事故の基本パターンを、階層的に決定する手順について、実施の形態に基づいて説明する。
【0042】
はじめに、事故状況図作成クライアント106は、エディタ部品情報ファイル501の加害者、被害者の情報をもとに、事故形態について、「事故形態=歩行者対車両」、「事故形態=車両対車両」などを判別する。本実施の形態では、エディタ部品情報ファイル501の、加害者、被害者のエディタ部品の属性情報503として、それぞれ「四輪車」、「四輪車」を抽出し、「事故の形態=車両対車両」と判別する(ステップ601)。
【0043】
次に、判例データ701において、現在セグメント(「事故形態=車両対車両」)の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。本実施の形態では、現在セグメント(「事故形態=車両対車両」)の次のセグメントが有るため、判例データ701から、次のセグメントである「衝突地点=交差点の事故」、「衝突地点=交差点外の事故」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「衝突地点」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の「衝突地点」の位置情報をもとに判別し、電子地図の履歴情報301のどの領域にあるかを判定する。本実施の形態では、「衝突地点」は、「交差点」の領域にあるものと判定し、「衝突地点=交差点の事故」と判別する(ステップ604)。
【0044】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「衝突地点=交差点の事故」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。本実施の形態では、次のセグメントの条件は「信号機」であるため、ステップ603に進む。次のセグメントである「信号機=有」、「信号機=無」を抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「信号機」)について、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報をもとに、信号機の有無を判別する。本実施の形態では、「交差点」の属性情報は、「信号機=無」であるため、「信号機=無」と判定する(ステップ604)。
【0045】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「信号機=無」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。判例データ701から、次のセグメントである、「衝突の形態=直進車と直進車」、「衝突の形態=左折車と直進車」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「衝突の形態」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の被害者の状態別の位置情報、加害者の状態別の位置情報と、電子地図の履歴情報301の領域「交差点」、「車道」などの座標情報から判別する。本実施の形態では、被害者は、「車道A」から「交差点」へ直進し、加害者は、「車道B」から「交差点」へ直進していることを判別し、「衝突の形態=直進車と直進車」と判別する(ステップ604)。
【0046】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「衝突の形態=直進車と直進車」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。判例データ701から、次のセグメントである、「被害者=優先車、加害者=非優先車」、「被害者=広路車、加害者=狭路車」などを抽出する(ステップ603)。このセグメントの条件(「被害者」、「加害者」)について、事故状況図のエディタ部品情報ファイル501の被害者の状態別の位置情報、加害者の状態別の位置情報と、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報から、判別する。本実施の形態では、被害者は、「車道A」から「交差点」へ直進し、加害者は、「車道B」から「交差点」へ直進していることを判別し、電子地図の履歴情報301の「交差点」の属性情報から、「車道A=優先車、車道B=非優先車」を抽出し、「被害者=優先車、加害者=非優先車」と判別する(ステップ604)。
【0047】
次に、ステップ602に戻り、判例データ701から、セグメント「被害者=優先車、加害者=非優先車」の次のセグメントの有無を判別する(ステップ602)。ここで、次のセグメントがないため、事故の基本パターン(たとえば、本実施の形態では、▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車)を決定する(ステップ605)。
【0048】
次に、決定された事故の基本パターンにおいて、判例データ701から、基本過失相殺、修正要素の加減算ルールを取得し、基本過失相殺データ801、修正要素の加減算ルールデータ804に格納する(ステップ606)。
【0049】
基本過失相殺データ801は、事故の基本パターンに対する基本過失相殺割合のデータであって、データ構成は、図8(a)に示すように、車両の基本過失割合802、歩行者の基本過失割合803から構成される。たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンでは、基本過失相殺は、被害者10%:加害者90%である。
【0050】
修正要素の加減算ルールデータ804は、事故の基本パターンに対する修正要素の加減算ルールと加減算ポイントデータであって、修正要素の加減算ルールのデータ構成は、図8(b)に示すように、修正要素の加減算ルール805、「加害者」側の修正要素の加減算データ806、「被害者」側の修正要素の加減算データ807から構成される。たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンでは、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」の場合、「被害者」は「+10」、「加害者」は「−10」、また、加減算ルール「加害者=大型車」の場合、「被害者」は「−10」、「加害者」は「+10」とする。
【0051】
図9は、事故パターンの修正要素の加減算ポイントデータの取得手順を示すフロー図であり、ステップ209を詳細化したものである。はじめに、修正要素の加減算ルールデータ804から、修正要素の加減算ルール805を抽出する(ステップ901)。抽出した修正要素の加減算ルールの条件(たとえば、「加害者の車速度>制限速度」)において、加害者の車速度は、事故車両、歩行者の位置情報などのエディタ部品情報ファイル501から、「加害者の車速度=20」、制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道B」の「制限速度=30」と判別する(ステップ902)。この結果が、加減算ルール「加害者の車速度>制限速度」に合致するかどうかを判別する(ステップ903)。合致した場合には、修正要素の加減算ポイントデータを取得する(ステップ904)。たとえば、本実施の形態では、修正要素の加減算ルールの条件(「加害者の車速度>制限速度」)においては、エディタ部品情報ファイル501から「加害者の車速度=20」、加害者の通った「車道B」の制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道B」の属性情報から「制限速度=30」となり、修正要素の加減算ルール「加害者の車速度>制限速度」と合致しないため、加減算ポイントデータはつかない。また、修正要素の加減算ルールの条件(「被害者の車速度>制限速度」)においては、エディタ部品情報ファイル501の情報から「被害者の車速度=70」、加害者の通った「車道A」の制限速度は、電子地図の履歴情報301の「車道A」の属性情報から「制限速度=40」となり、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」と合致するため、加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」の加減算ポイントデータをつける。また、修正要素の加減算ルールの条件(「加害者=大型車」)においては、エディタ部品情報ファイル501の加害者の属性情報から「加害者=大型車」となり、修正要素の加減算ルール「加害者=大型車」と合致するため、加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」の加減算ポイントデータをつける。
【0052】
上記ステップ902からステップ904は、修正要素の加減算ルールの数だけ繰り返す(ステップ905)。次に、ステップ904で取得した修正要素の加減算ポイントデータを、過失相殺割合の表示画面1001に表示する。利用者は、必要に応じて、修正要素の加減算ポイントデータを、新規入力したり、修正する。事故状況図作成クライアント106は、利用者が新規入力、修正した情報を取得する(ステップ906)。ステップ906により、利用者が新規入力、修正した修正要素の加減算ポイントデータを取得し、基本過失相殺と、修正要素の加減算ポイントデータをもとに計算し、最終的な過失相殺割合を算出し、過失相殺割合の表示画面1001に表示する(ステップ907)。
【0053】
過失相殺割合の表示画面1001は、図10に示すように、事故パターン1002、基本過失割合1003、修正要素の加減算ポイントデータ1004〜1006、基本過失割合と修正要素の加減算ポイントデータから計算した最終過失割合1007から構成される。ここで、事故パターン1002には、たとえば、「▲1▼車両と車両との事故、▲2▼交差点の事故、▲3▼信号機なし、▲4▼直進車と直進車、▲5▼優先車と非優先車」のパターンを表示する。基本過失割合1003には、たとえば、加害者90%、被害者10%を表示する。修正要素の加減算ポイントデータ1004〜1006には、たとえば、修正要素の加減算ルール「被害者の車速度>制限速度」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」、「加害者=大型車」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」の加減算ポイントデータを表示する。最終過失割合1007には、基本過失割合の「被害者:10%、加害者:90%、」に、「被害者の車速度>制限速度」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「−10」、「被害者」に「+10」、「加害者=大型車」の加減算ポイントデータとして、「加害者」に「+10」、「被害者」に「−10」を加減算した「被害者:10%、加害者:90%」を表示する。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態によれば、事故報告をもとに、事故日付、事故地より、地図サーバ101の電子地図の履歴情報301の電子地図を検索して当該地図を事故現場の見取り図に利用するため事故時点での事故現場を正確かつ効率よく作成できる。
【0055】
また、専用の事故状況図作成クライアント106上の事故状況図エディタを利用し、事故車両などの事故状況図エディタ部品を貼付けることで事故状況図を、少ない労力で低コストで短時間に効率良く作成できる。また、標準化された事故状況図エディタ部品を用いることで、作図内容が標準化され、客観的な事故評価が可能になる。
【0056】
また、電子地図情報と事故状況図エディタ部品を用いて作成した事故状況図のデータを元に、自動車事故の判例データ701を検索して過失相殺判定を自動的に行なうことができるとともに、事故状況図の作成時に、判例データ701と比較し、過失相殺に必要な項目を、利用者に入力要求することにより、過失相殺を算出するのに必要な項目を、もれなく入力することが可能となる。
【0057】
また、複数のユーザ(アジャスタ,保険会社等)が共通の地図サーバ101や、判例データ701を用いて事故状況図の作成や、判例データ701とのマッチングによる過失割合の評価を行うことで、保険関係の事故処理業務の一元化が可能になり、保険関係の事故処理業務の効率化、標準化、客観化による信頼性の向上が可能になる。
【0058】
本願の特許請求の範囲に記載された発明を見方を変えて表現すれば以下の通りである。
【0059】
ネットワークを介して接続される電子地図の履歴情報を格納する地図サーバ、自動車保険事故発生時、保険金支払いの適正化を図るため事故状況図を作成し、過失相殺を行なう自動車事故状況図作成クライアントからなるシステムにおいて、
(1)地図サーバは、利用者が入力した自動車事故の発生場所の住所、事故の日付を取得し、電子地図情報(交差点、横断歩道、道路標識など)の履歴情報を検索して、事故時点の電子地図情報を抽出して、クライアントに送信し、
(2)クライアントは、電子地図情報をローカルファイル等に格納し、
(3)本システムで用意している事故状況図作成エディタにおいて、事故車両などの事故状況図のエディタ部品を、利用者が表示された電子地図に貼り付けることにより、エディタ部品の位置情報を取得し、
(4)利用者が設定した事故の天候や時間などの事故環境情報を取得し、
(5)電子地図情報、事故状況図のエディタ部品の位置情報、環境情報と、過去の判例情報などの判例データをマッチングすることにより、事故の基本パターンを決定し、基本過失割合、修正要素の加減算ルールを取得し、
(6)修正要素の加減算ルールについて、電子地図情報、事故状況図のエディタ部品の位置情報、環境情報とマッチングすることにより、条件に合致した修正要素の加減算ポイントデータを取得し、
(7)基本過失割合、修正要素の加減算ポイントデータをもとに、最終的な過失相殺を算出すること、
を行なうことを特徴とする自動車事故状況図作成システム。
【0060】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0061】
たとえば、ネットワークを省略して第1情報処理装置と第2情報処理装置を一つの情報処理装置で兼ねる構成も本発明に含まれる。
【0062】
【発明の効果】
交通事故の事故状況図の作成や変更作業の業務を、少ない労力で短時間に低コストで行うことができる。
【0063】
交通事故の事故状況図の作成内容の標準化により、事故状況図に基づく過失割合の客観的な評価を実現できる。
【0064】
交通事故の事故状況図の作成作業の一元化により、事故処理業務の効率化および標準化、客観化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの構成の一例を示す概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムの全体の作用の一例を示すフロー図である。
【図3】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる電子地図の履歴情報のデータ構成の一例を示す概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムを構成する事故状況図作成クライアントにおける事故状況図エディタ部品の入力画面の一例を示す概念図である。
【図5】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる事故状況図エディタ部品情報のデータ構成の一例を示す概念図である。
【図6】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて事故パターンの決定手順の一例を示すフロー図である。
【図7】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる判例データのデータ構成の一例を示す概念図である。
【図8】(a)および(b)は、本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて用いられる、基本過失相殺割合データおよび修正要素の加減算ルールデータのデータ構成の一例を示す概念図である。
【図9】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムにおいて過失相殺の算定における修正要素の加減算ポイントデータの取得手順を示すフロー図である。
【図10】本発明の一実施の形態である事故情報処理システムを構成する事故状況図作成クライアントにおける過失相殺割合の表示画面の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
101…地図サーバ、102…通信処理装置、103…中央処理装置、104…記憶装置、105…データ生成手段、106…事故状況図作成クライアント、107…通信処理装置、108…中央処理装置、109…表示装置、110…入力装置、111…記憶装置、112…地図情報取得手段、113…事故状況図エディタ部品設定手段、114…事故環境情報設定手段、115…事故パターン判別手段、116…修正要素設定手段、117…過失相殺計算手段、118…ネットワーク、301…電子地図の履歴情報、302…領域、303…登録日付、304…削除日付、305…住所、306…領域座標、307…属性情報、401…入力画面、402…凡例、403…入力エリア、404…入力エリア、405…電子地図表示エリア、501…エディタ部品情報ファイル、502…ルートセグメント、503…区分、503…属性情報、504…属性情報、505…状態、506…状態情報、507…区分、508…位置情報、509…区分、510…事故環境情報、701…判例データ、702…ルートセグメント、703…事故パターン、704…事故パターン、705…事故パターン、706…事故パターン、707…事故パターン、708…基本過失割合、709…加減算ルール、801…基本過失相殺データ、802…基本過失割合、803…基本過失割合、804…加減算ルールデータ、805…加減算ルール、806…加害者の加減算データ、807…被害者の加減算データ、1001…表示画面、1002…事故パターン、1003…基本過失割合、1004〜1006…加減算ポイントデータ、1007…最終過失割合。
Claims (5)
- 電子地図の履歴情報を格納する第1情報処理装置と、前記第1情報処理装置にネットワークを介して接続され、交通事故の発生時刻情報に対応する前記電子地図の履歴情報を用いて前記交通事故の事故状況図を作成する第2情報処理装置と、を含むことを特徴とする事故情報処理システム。
- 請求項1記載の事故情報処理システムにおいて、前記第2情報処理装置は、交通事故の発生状況を表現するために前記事故状況図に用いられる標準化された複数の作図要素部品を備え、前記作図要素部品を前記電子地図の履歴情報に配置することで前記事故状況図が作成されることを特徴とする事故情報処理システム。
- 請求項1または2記載の事故情報処理システムにおいて、前記第2情報処理装置は、少なくとも前記交通事故の発生時刻情報および天候情報を含む事故環境情報と前記事故状況図における前記作図要素部品の位置情報と、過去の判例データをマッチングすることにより、前記交通事故の関係者の過失割合を算定する制御論理を備えたことを特徴とする事故情報処理システム。
- 請求項1,2または3記載の事故情報処理システムにおいて、前記第2情報処理装置は、前記電子地図の履歴情報が表示される第1表示領域、前記事故状況図に用いられる標準化された複数の作図要素部品が列挙表示される第2表示領域、少なくとも前記交通事故の発生時刻情報および天候情報を含む事故環境情報が入力される第3表示領域、とを含む表示画面を利用者に提示する情報表示装置を含むことを特徴とする事故情報処理システム。
- 請求項4記載の事故情報処理システムにおいて、前記情報表示装置の前記表示画面には、前記事故環境情報と前記事故状況図における前記作図要素部品の位置情報と、過去の判例データをマッチングすることにより算定された前記交通事故の関係者の過失割合を表示する第4表示領域を含むことを特徴とする事故情報処理システム。
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