JP2004062177A - マルチモニタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークスペースを広くして、さらに機能を高めたマルチモニタを提供する。
【解決手段】マルチモニタMは、大表示画面1を有するCRTディスプレ2を構成する筐体2aの側面または上面に、小表示画面3を有する液晶表示装置4を配設し、これら両表示画面を同じオペレーティングシステムに駆動させた。
【選択図】図1
【解決手段】マルチモニタMは、大表示画面1を有するCRTディスプレ2を構成する筐体2aの側面または上面に、小表示画面3を有する液晶表示装置4を配設し、これら両表示画面を同じオペレーティングシステムに駆動させた。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置などの表示板を用いたマルチモニタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の代表とも言えるコンピュータ技術の発展はめざましいものがある。ハード面ではマイクロプロセッサの飛躍的な高速化によって、一定時間に扱える表示情報量が増加し、ソフト面ではコンピュータに詳しくない人でも容易に扱えるようなオペレーティングシステム(以下、OSと称す)が開発され、パソコン等がさらに身近なものになってきた。
【0003】
このようにハード面およびソフト面ともに使用環境が整ってきている状況のもと、マルチモニタという技術概念が提案されている。
【0004】
具体的にはマイクロソフト社が開発し、現在市販されているウィンドウズ(Windows)98がマルチモニタ対応のOSの代表例であって、一つの端末に2台以上の表示装置を接続し、ユーザーの意図に応じて2台以上の表示装置を、あたかも1台の表示装置を分離したかの如く同一システム上で任意に使用できる技術である。
【0005】
従来、マルチウィンドウ対応のOSを搭載した1つの表示装置を使用していたが、この場合には複数のソフトを開いておき、必要に応じて表示の切り替えを行っていた。しかしながら、1つの表示装置では表示データ量に限界があった。
【0006】
マルチモニタは、かかる課題を解消する技術であって、主たる表示装置の近傍に複数の表示装置を新たに追加することにより同一システム内で使用できる表示情報量が増加し、作業の効率を飛躍的に向上させるというものである。そして、このマルチモニタ用の表示装置としては、もっとも普及されているCRTディスプレ(CRT:Cathode−ray tube 陰極線管)が使用され、これらを少なくとも2台以上横並びに配置していた。
【0007】
なお、二つの表示部を設けた持ち運びが容易なパーソナルワープロ等の小型電子機器も提案されているが(実開昭63−89121号)、この装置においては、その間に設けた連結部でもって、回転可能に固定した構成が記載されているが、その連結部の構造は明示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マルチモニタ対応のソフトでもって、CRTディスプレを2台以上横並びに配置すると、その占有面積が大きいことで、デスク上のワークスペースが極端に狭くなるという課題があった。
【0009】
したがって本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、低消費電力かつ省スペースという利点の液晶表示装置を、CRTディスプレに付設することでデスク上のワークスペースが相当に広くなることを見出した。
【0010】
本発明は上記知見により完成されたものであり、その目的はワークスペースを広くしたマルチモニタを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は主たる表示装置に対し小型かつ幅小の液晶表示装置などのフラットパネルを付設することで、使用を大幅に広げた多機能のマルチモニタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のマルチモニタは、大表示画面を有する第1表示装置の筐体側面および上面の少なくとも一方に、小表示画面を有するフラット形状の第2表示装置を、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能とした支持機構を介して配設し、これらの表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動するようにした構成であって、上記支持機構は、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能にして第2表示装置を支持する第1支持部材と、第1表示装置の筐体に取付けられ、第1支持部材を上下方向および左右方向のいずれかにスライド可能に支持する第2支持部材とを具備し、さらに第1表示装置の大表示画面に画像を表示きせる画像信号を出力する画像信号出力手投を備え、この画像信号出力手段は、第2表示装置の小表示画面に対しても画像を表示させる画像信号を出力する共用タイプのものであることを特徴とする。
【0013】
この構成において、第1表示装置の大表示画面に表示させる画面と、第2表示装置の小表示画面に表示させる画像とは異なる内容のものでもよく、あるいは同一の内容のものでもよい。後者の場合には、たとえば複数ページからなる同一文章の一部を第2表示装置の小表示画面に表示させておき、その表示された文章の一部を、第1表示装置の大表示画面に表示された文章にコピー等するように使用する場合に便利である。
【0014】
本発明の他のマルチモニタは、大表示画面を有する第1表示装置の筐体側面および上面の少なくとも一方に、小表示画面を有するフラット形状の第2表示装置を、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能とした支持機構を介して配設し、これらの表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動するようにした構成であって、上記支持機構は、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能にして第2表示装置を支持する第1支持部材と、第1表示装置の筐体に取付けられ、第1支持部材を上下方向および左右方向のいずれかにスライド可能に支持する第2支持部材とを具備し、さらに第1表示装置の大表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する第1の画像信号出力手段と、第2表示装置の小表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する第2の画像信号出力手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
これら各発明のマルチモニタにおいて、さらに前記画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手段と第1表示装置との間、および該画像信号出力手段と第2表示装置との間に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が各々別の配線を介して第1表示装置と第2表示装置とに送られる構成とすることができる。
【0016】
また、前記画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手段と第1表示装置との間、および第1表示装置と第2表示装置との間に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が第1表示装置に送られた後に、第2表示装置に送られる構成とすることができる。この構成による場合は、配線の集約化が図れるという利点がある。
【0017】
しかも、前記第1表示装置に対して前記第2表示装置が複数設けられ、該第1表示装置の大表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する画像信号出力手段が、複数の第2表示装置の小表示画面それぞれに対しても画像を表示させる画像信号を出力する共用タイプのものであり、画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手投と第1表示装置との間に設けられていると共に、第1表示装置と複数の第2表示装置との間に並列に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が第1表示装置に送られた後に、各第2表示装置に送られる構成とすることができる。この構成による場合は、配線の集約化をより向上させ得る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図7により詳述する。図1はマルチモニタMの正面図、図2は後方から見た斜視図、図3は斜め上方から見た斜視図である。図4と図5はそれぞれ図3に示す部分Aと部分Bの斜視図である。図6はマルチモニタMにおいて第2表示装置としての液晶表示装置を収納した場合の斜め上方から見た斜視図である。また、図7は第2表示装置を配設する他の実施例である。
【0020】
マルチモニタMは大表示画面1を有する第1表示装置としてのCRTディスプレ2(たとえば対角17インチ、解像度:XGA(1024ドット×768ドット))に対し、前記第2表示装置としての小表示画面3を有する液晶表示装置4(たとえば、対角:10.4“、解像度:SVGA(800ドット×600ドット)のカラーSTN液晶表示装置)を付設したものである。他にTFT方式に代表されるアクティブマトリクス方式の液晶表示パネルを使用してもよい。そして、CRTディスプレ2の下部には載置台5が設けられる。
【0021】
また、6は画像信号を出力するコンピュータ本体であって、通常、コンピュータ本体6もデスク上に配置するが、コンピュータ本体6がたとえば箱型であれば、その上にCRTディスプレ2を搭載する。
【0022】
このコンピュータ本体6には、たとえばOSとしてWindows98をインストールし、さらに2枚のビデオカードを装着してもよく、一方のビデオカードはCRTディスプレ2に対応させ、他方のビデオカードは液晶表示装置4に対応させる。
【0023】
上記ビデオカードから出力される表示用画像信号は、通常アナログ方式の信号である。しかし、液晶表示装置4に表示するには、その専用の信号を入力する必要がある。このようなインターフェイスの違いに対しては、液晶表示装置4にアナログ信号をデジタル信号に変換する回路基板を内蔵させる。また、かかる回路基板に代えて、上記ビデオカード自体に上記信号変換回路と同一機能をもたせることで、回路基板を不要にできる。
【0024】
つぎにCRTディスプレ2に対する液晶表示装置4の付設構造を説明する。7はCRTディスプレ2の側端にそって配設した円筒状もしくは円柱状のブラケット、8はCRTディスプレ2の上面の端に設けた固定用ブロック、9はCRTディスプレ2の側面に設けた固定用ブロックであり、両固定用ブロック8、9でもってブラケット7の両端を固定する。
【0025】
ブラケット7にはアーム10が回動状態になるように接続されている。アーム10の他方端に液晶表示装置4がその裏面でもって取り付けられている。
【0026】
アーム10、ブラケット7および固定用ブロック8、9はアルミ等の金属で構成してもよいが、さらに軽量化をはかるためにABS、ポリカーボネイト等の樹脂材料でもって構成してもよく、これらのパーツ全体でもって2〜3kg未満になる。
【0027】
さらに図4と図5に示すブラケット7の固定構造によれば、各固定用ブロック8、9はそれぞれベース部材11とロック部材12とからなり、ベース部材11を両面テープ13でもってCRTディスプレ2の筐体2aの上面および側面に接着している。
【0028】
そして、両面テープ13を介して固定されたベース部材11上にブラケット7の両端(固定部分7a、7b)を載せ、さらにロック部材12を重ねる。ついで2個のビス14によりベース部材11とロック部材12とを接合させることで、ブラケット7が固定される。
【0029】
上記両面テープ13については、十分な接着強度がある半面、ベース部材11を取り外す必要になった場合に容易に取り外すことができるとよい。そこで、筐体2aの上面や側面とベース部材11との隙間にカッター等の薄刃を入れて取り外すことができるとよい。かかる目的のために1〜3mm程度のアクリルフォームの両面テープを使用するとよく、その他に住友スリーエム製のメイティング.サーフェイス・ファスナと称されるポリエステル系エラストマからなる薄型フィルムファスナーを使用してもよい。
【0030】
上記のような構成のマルチモニタMにおいては、ブラケット7の固定部位をCRTディスプレ2の筐体2aの上面や側面の任意に場所に設定することができ、さらにブラケット7の長手方向にてアーム10の固定位置も最適な部位に設定することができ、これにより、ユーザにとって液晶表示装置4を最適な使用状態もしくは視認性でもって配置することができた。そして、液晶表示装置4を用いる必要がない場合には、図6に示すように液晶表示装置4を収納すればよい。
【0031】
かくして本発明のマルチモニタMによれば、CRTディスプレ2を構成する筐体2aの側面に液晶表示装置4を配設し、これら両者を同じOSに駆動させた構成にしたことで、デスク上のワークスペースが相当に広くなる。とくに液晶表示装置4の下側に空間が生じることから、そのスペースも有効利用できる。
【0032】
また、前記のようにベース部材11を両面テープ13でもって固着させる代わりに、図7に示すようにベース部材11aを筐体2aの上面や側面に固定し、ロック部材12aをベース部材11aに対し取り外し自在に係合状態の構成にしてもよい。すなわち、15はベース部材11aに形成した係合用の鍔部、16はロック部材12aに形成した係合用の爪部であって、ベース部材11aにブラケット7を載せ、さらにロック部材12aを重ね、鍔部15と爪部16とでもってロック部材12aがベース部材11aに係上されるとともに、双方間にてブラケット7が固定される。このような構成にすることで、液晶表示装置4を使用しない場合に簡単に取り外すことができる。
【0033】
〔使用例〕
つぎにマルチモニタMの使用例を説明する。
【0034】
インターネットに代表される情報伝達網の発達にともなって電子メールが普及されているが、従来のシングルモニタにおいては、コンピュータでの作業中に電子メールの着信を確認しようとすると、作業中の画面に電子メールの画面を呼び出す必要がある。ソフトウェアによっては作業中に電子メールの着信があると自動的に電子メールの画面に切り替わるものもあるが、その場合、作業が不必要に中断されるという問題がある。重要なメールであれば、中断されてもよいが、他方、緊急性を要しない場合であれば、作業効率が低下していた。
【0035】
これに対し、本発明のマルチモニタMを使用することで、電子メールの着信信号があった場合、その電子メールを液晶表示装置4にて表示させ、その重要性や緊急性の確認とともに、内容を把握することもでき、作業が不必要に中断されなくなり、作業効率が大幅に向上した。
【0036】
なお、第1実施形態例ではベース部材11、11aを両面テープ13などで固定したが、これに代えて磁性のベース部材を用いて金属性筐体に固定してもよく、これによってさらに自在に任意の部位に簡単に固定することができる。
【0037】
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、マルチモニタMの液晶表示装置4を高さ方向位置と、液晶表示装置4の向く方向を鉛直軸回りの左右方向とにつき調整できる構成としている。
【0038】
これに対して第2実施形態においては、高さ方向位置は固定であるが、液晶表示装置4の向く方向を任意の方向に向くことができるように構成した場合である。より詳細には、液晶表示装置4の向く方向を、鉛直軸回りの左右方向と、水平軸回りの上下方向と、上下斜め方向とにつき調整できる構成としている。
【0039】
図8は、第2実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図9はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図10は、第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図であり、図11はその支持機構の分解斜視図である。
【0040】
CRTディスプレ2の筐体2aの左側側面に形成した凹部2bに、支持機構20を介して液晶表示装置4が取付けられている。支持機構20は、図10に示すように、CRTディスプレ2に取付けられる内側ブラケット21と、中間支持ブロック22と、液晶表示装置4に取付けられる外側ブラケット23とからなり、これらを図示のように組立てた状態で、内側ブラケット21の内側表面21a側の一部を前記凹部2bに挿入してビス24にて固定されている。上記外側ブラケット23は、基部23aと先端部23bとを有する断面L形に形成され、基部23aは中間支持ブロック22と接触するように配設され、先端部23bに液晶表示装置4の背面側が接着等により取付けられている。
【0041】
CRTディスプレ2の凹部2bにはコネクタ2cが設けられていて、このコネクタ2cには、図12に示すように、内側ブラケット21の内側表面21aに設けられた相手側コネクタ25が連結されるようになっている。一方、液晶表示装置4の側面にはコネクタ4aが設けられ、このコネクタ4aには、図13に示すように上記外側ブラケット23の基部23aの外側表面23cに設けた相手側コネクタ26が連結されるようになっている。
【0042】
図14〜図16は、支持機構20の詳細な構造を示す図であり、図14と図15とは支持機構20を逆方向から見た分解斜視図である。図14は液晶表示装置への取付け側から見た図、図15はCRTディスプレイヘの取付け側から見た図、図16は支持機構20を示す平面断面図である。
【0043】
内側ブラケット21の外側表面21bには突出部21cが形成され、突出部21cの中間支持ブロック22側の表面は上から下まで同じ曲率で円弧状に窪んだ凹面21dが形成されている。一方、中間支持ブロック22の内側ブラケット21側表面22aは、上から下までが突出部21cの凹面21dと同じ曲率半径で円弧状に突出した凸面となっている。凹面21dと凸面22aとはほぼ同じ広さに形成されている。また、この中間支持ブロック22の外側ブラケット23側の表面22bは平面状に形成され、その表面22bのほぼ中央部には円柱状の支持軸22cが形成されている。外側ブラケット23の基部23aには、上記円柱状の支持軸22cとほぼ同一半径の円形をした貫通穴23dが形成されている。
【0044】
かかる形状をした内側ブラケット21、中間支持ブロック22および外側ブラケット23の組立構造は、外側ブラケット23の貫通穴23dに、中間支持ブロック22の支持軸22cを挿入し、その中間支持ブロック22の凸面22aに、内側ブラケット21の凹面21dを対向接触させるようにし、内側ブラケット21の凹面21dの中央部に形成した貫通孔21eに、中間支持ブロック22の凸面22aの中央部に形成した突起22dを貫通させ、その突起22dの先端面に、内側ブラケット21の中間支持ブロック22とは反対側から湾曲支持片21fを接着等により取付けることで3者が連結されている。この連結状態において、図16に示すように、湾曲支持片21fの突起22d側の凹状表面21gと、内側ブラケット21の凹面21dの背面側の凸状表面21hとは曲率をほぼ同一としてある。よって、中間支持ブロック22および外側ブラケット23は、内側ブラケット21に対し、湾曲支持片21fにより抜け防止された状態で凸面22aおよび凹面21dを介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、外側ブラケット23は中間支持ブロック22に対し支持軸22cおよび貫通穴23dを介して水平軸回りに正逆方向に回転できる。
【0045】
したがって、第2実施形態のマルチモニタは、上記支持機構20を有するので、凸面22aおよび凹面21dを介して中間支持ブロック22および外側ブラケット23を鉛直軸回りに回転させると、液晶表示装置4は図17の中立姿勢から図18、図19に示す左右方向に向きを変える。また、支持軸22cおよび貫通穴23dを介して外側ブラケット23を水平軸回りに回転させると、液晶表示装置4は図17の中立姿勢から図20、図21に示す上下方向に向きを変える。更に、凸面22aおよび凹面21dを介して中間支持ブロック22および外側ブラケット23を鉛直軸回りに回転させ、加えて、支持軸22cおよび貫通穴23dを介して外側ブラケット23を水平軸回りに回転させると、液晶表示装置4は上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向に向きを変える。
【0046】
これにより、液晶表示装置4に、見る角度により見易くなったり、見にくくなったりする視野角特性があっても、あるいは外光により見にくい状態となっても、上述した支持機構20にてオペレータの見易い角度に液晶表示装置4の向く方向を調整でき、また、オペレータが別の座高が異なるオペレータに代わっても液晶表示装置4を見易い角度に調整できる。
【0047】
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態よりも更に液晶表示装置の視認性を向上させ得るマルチモニタに関する。
【0048】
図22は、第3実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図23はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図24は、第3実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た分解斜視図である。
【0049】
このマルチモニタは、第2実施形態の支持機構20を、CRTディスプレ2から上下方向にスライドするスライド支持機溝30に、取付け相手を代えて取り付けている。
【0050】
以下に、上記スライド支持機構30を説明する。このスライド支持機構30は、CRTディスプレ2の筐体2aの上縁角部に取り付ける断面L形の上部ブラケット31と、筐体2aの下縁角部に取り付ける断面L形の下部ブラケット32と、上部ブラケット31に取付けられる上部支持部材33と、下部ブラケット32に取付けられる下部支持部材34と、上部支持部材33に下端が固定された2本の起立状のガイド筒35aおよび35bと、下部支持部材34に上端が固定された2本の垂下状のガイド筒36aおよび36bと、起立状のガイド筒35aおよび35bの内部であってその上部に各々設けられ、内側に雌ネジが形成された筒状のブッシュ37aおよび37bと、垂下状のガイド筒36aおよび36bを各々挿通するように設けられ、下端からその上側の所定範囲までに雄ネジが形成されたクランプボルト38aおよび38bと、垂下状のガイド筒36aおよび36bにて上下方向にスライド可能に案内されるスライドブロック39とを備える。
【0051】
上部支持部材33は上部ブラケット31にビス40aにて固定され、下部支持部材34は下部ブラケット32にビス40bにて固定されている。上部支持部材33にて下端が固定された起立状のガイド筒35a、35bの外径は、下部支持部材34に上端が固定された垂下状のガイド筒36a、36bの内径よりも若干小さい寸法となっていて、ガイド筒36a、36bの内側にガイド筒35a、35bが入り込むようになっている。その入り込む長さは、ブッシュ37aおよび37bへのクランプボルト38aおよび38bのネジ込み深さにより調整され、これにより、上部支持部材33と下部支持部材34との離隔距離が調整されるため、CRTディスプレ2の筐体2aの高さ方向の外寸が異なるものに対しても、クランプ状態とすることによりスライド支持機構30の取付けが可能である。なお、図24中の40cは、ガイド筒35a、35bの下端部の内部に挿入されるビスである。
【0052】
スライドブロック39は、上述したようにガイド筒36aおよび36bに沿って上下方向にスライドでき、このスライドブロック39に第2実施形態で説明した支持機構20がビス41にて取り付けられている。また、ガイド筒36a、36bと接触する面をスライドブロック39が円筒面外周を保持する構造でガイド筒36a、36bにスライドブロック39が支持される。
【0053】
したがって、このスライド支持機構30は、スライドブロック39がガイド筒36a、36bにて案内されて上下方向にスライドできるので、支持機構20は高さ方向にも調節することが可能になる。
【0054】
よって、第3実施形態による場合には、スライド支持機構30による液晶表示装置4の高さ調整に加えて、支持機構20による液晶表示装置4の任意の方向(上下方向、左右方向、上下斜め方向)への向きの調整が可能となり、どのようなオペレータに対しても、液晶表示装置4を見易い角度に調整でき、第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
(第4実施形態)
図25は、第4実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図26はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図27は、第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。図28はその支持機構を示す分解斜視図である。
【0056】
このマルチモニタは、第3実施形態の他の形態に相当するもので、液晶表示装置4の高さ調整に加えて、液晶表示装置4の向きを、上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向へ調整可能とする支持機構50を備える。
【0057】
この支持機構50は、CRTディスプレ2の筐体2aの上縁角部に取り付けられる断面L形の上部ブラケット51と、この上部ブラケット51にて上端部が支持され、垂下状態のガイド部材52と、ガイド部材52の下部の筐体2a側に設けられた下部ブラケット53と、ガイド部材52にて上下方向に案内されるスライド部材54と、スライド部材54に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転可能に設けられた水平回転部材55と、水平回転部材55に取り付けられた軸部材56と、この軸部材56にて水平軸回りに正逆方向に回転可能に設けられ、液晶表示装置4が取付けられるブラケット57とを備える。
【0058】
上部ブラケット51は筐体2aの上面に両面テープ51a等にて接着され、下部ブラケット53は筐体2aの側面に両面テープ53a等にて接着されており、ガイド部材52は筐体2aの側面に沿って垂下している。ガイド部材52の上部ブラケット51への取付けは、上部ブラケット51に設けたネジ穴51bにビス52gを螺合させることにより行われ、ガイド部材52への下部ブラケット53の取付けはビス53aにて行われている。ガイド部材52の筐体2aとは反対側には、2本の長いガイド溝52a、52bが横並び状態に形成されている。ガイド溝52a、52bの両端はガイド部材52の両端面52c、52dに達していて、両端面52c、52dはガイド溝52a、52bの形状に応じた開口を有する。そのガイド溝52a、52bの断面形状は、溝底が溝の入口よりも広幅になっている。
【0059】
一方、ガイド部材52に沿って案内されるスライド部材54には、ガイド部材52側に2本の被案内爪54a、54bが突出形成されており、被案内爪54a、54bの断面形状は基端側よりも先端側を広幅に形成され、その被案内爪54a、54bはガイド溝52a、52bにその上端または下端の開口部から挿入され、抜け出ないようになっている。また、スライド部材54は、ガイド溝52bに挿入されてそれに沿ってスライド可能なスライド板54dを有し、これに設けた外周にネジが着られた支持棒54eを貫通孔54fに通し、支持棒54eの先端側に止め具54gを螺合させ、止め具54gを強く締めることによりガイド部材52に対する所定高さ位置に止めることができるようになっている。その高さ位置は、止め具54gを緩めることで行われる。ガイド部材52の上端面と下端面には、蓋52e、52fが取り付けられる。スライド部材54と水平回転部材55とは、スライド部材54に設けた固定側ヒンジ54cと、水平回転部材55に設けた回転側ヒンジ55aとをピン58にて連結することにより、水平回転部材55はスライド部材54に対してピン58の回りに正逆方向に回転できる。ピン58の先端は雄ネジが切られているとともに、両ヒンジ54c、55aから抜け出ていて、その抜け出た部分には止め具58aが螺合されている。
【0060】
水平回転部材55には、断面円形の穴55bが水平方向に形成され、その穴55bに軸部材56の断面円形の一端部56aが水平に支持されていて、軸部材56は水平回転部材55に対して正逆方向に回転できる。
【0061】
上記ブラケット57は、図29と図30に示すように、軸部材56の取付け側に断面円形の取付け穴57aと、取付け穴57aに達するように形成したスリット57bと、スリット57bと交差するように形成したピン挿通穴57cとを有し、その取付け穴57aに軸部材56の他端部56bが挿入されていると共に、ピン挿通穴57cにピン59を挿通させてピン59の先端(雄ネジが切られている)に止め具59aを螺合させることにより、スリット57bの間隔を狭くして他端部56bに回転しない状態で固定されている。
【0062】
したがって、液晶表示装置4が取付けられるブラケット57は、軸部材56の一端部56aおよび水平回転部材55の穴55bを介して水平軸回りに正逆方向に回転でき、また、水平回転部材55、スライド部材54およびピン58を介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、更に、スライド部材54およびガイド部材52を介して高さが変えられる。
【0063】
よって、液晶表示装置4は、高さ調整が行えると共に、その向く方向を任意の方向に調整できることとなり、第3実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態による場合には、第1実施形態と同様、図31に示すように液晶表示装置4をCRTディスプレ2の筐体2aの側面に沿うようにコンパクトに収納することが可能になる。
【0064】
(第5実施形態)
図32は、第5実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図,図33はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図、図34は液晶表示装置の取付け部分を正面側斜め上方から見た拡大斜視図である。図35は、第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。図36はその支持機構を示す分解斜視図であり、図37は支持機構の一部を示す平面図である。
【0065】
このマルチモニタは、液晶表示装置4の任意の方向への向きの調整を可能とする支持機構60を備える。
【0066】
この支持機構60は、CRTディスプレ2の筐体2aの上側縁部に取り付けられる上部ブラケット61と、この上部ブラケット61にて上端部が支持され、インターフェースを内蔵する垂下状態のガイド部材62と、ガイド部材62にて上下方向に案内されるスライド部材64と、スライド部材64に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転可能に設けられた水平回転部材65と、水平回転部材65に基端側が取り付けられたアーム66と、このアーム66の先端側に設けられ、液晶表示装置4が取付けられるボールジョイント67とを備える。
【0067】
上部ブラケット61は筐体2aの上面に両面テープ61b等にて接着され、この上部ブラケット61に設けられた支持棒61aを、ガイド部材62に設けた貫通孔62aに通し、貫通孔62aを貫通する支持棒61aの先端部に固定ノブ68を取り付けることにより、ガイド部材62が上部ブラケット61を介して筐体2aの側面に沿って垂下した状態に固定されている。また、ガイド部材62の下部は、筐体2aの側面に対して両面テープ62b等にて接着されている。
【0068】
ガイド部材62の前面側には、図34に示すように電源スイッチ71、コントラスト調整用のダイヤル72および輝度調整用のダイヤル73が設けられ、更にはガイド部材62の下部にはビデオケーブル74および電源ケーブル75がジョイントされている。ビデオケーブル74がジョイントされた配線(図示せず)は、水平回転部材65およびアーム66の内部を通って液晶表示装置4に電気的に接続されている。
【0069】
ビデオケーブル74の他端は、図示しないコンピュータ本体に接続されていて、コンピュータ本体から出力される液晶表示装置4用のデジタル画像信号がガイド部材62に内蔵されたインターフェースに与えられる。なお、コンピュータ本体は、液晶表示装置4用のデジタル画像信号の他に、CRTディスプレ2用のアナログ画像信号も出力するようになっている。
【0070】
ガイド部材62はガイド部材62の筐体2aとは反対側に、ガイド片62cが取付けられており、ガイド片62cは両端を筐体2aとは反対側に折り曲げてなるスライド溝62dを有する。このスライド溝62dは上下方向に延在する。その溝62dには、図37に示すようにスライド部材64に支持部64fを介して形成されたスライド片64gの両端が上下方向のスライド可能に取付けられ、スライド部材64はガイド部材62のガイド片62cの下側に形成した落下防止部62eに、下端が当接することにより支持されている。
【0071】
スライド部材64は、筐体2aとは反対側の上下に、各々庇状の対向する支持片64b、64cが形成され、両支持片64b、64cの間に水平回転部材65の基部65aを挿入し、基部65aに形成した貫通孔65bおよび両支持片64b、64cに各々形成した貫通孔64d、64eを通るように固定ノブ69を取付けることにより、水平回転部材65はスライド部材64に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転できるようになっている。
【0072】
水平回転部材65は、基部65aに連結したアーム保持部65cを水平方向に有し、そのアーム保持部65cに設けたアーム取付穴65dに、アーム66の基端側が保持されている。そのアーム66の先端側にボールジョイント67のボール67aが設けられ、ボールジョイント67のボール受け67bには液晶表示装置4の背面側が取り付けられている。
【0073】
よって、この第5実施形態による場合には、液晶表示装置4は、ポールジョイント67によりその向く方向を上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向に調整でき、加えて水平回転部材65およびスライド部材64を介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、液晶表示装置4には、コンピュータ本体から出力されるアナログ画像信号がガイド部材62に内蔵されたインターフェースに与えられ、かつ支持機構60にインターフェースを組み込んでいるので、液晶表示装置4は薄型軽量にできる。つまり、コンピュータ本体からアナログ画像信号を出力し、そのアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する構成とした場合は、その変換手段としての回路基板を液晶表示装置4に内蔵させることが一般的であるが、そのようにした場合には液晶表示装置4自体が重くなり、支持機構により液晶表示装置4を任意の方向に向けても、その自重にて向けた方向が変化するという難点があるのを、第5実施形態による場合は解消できる。
【0074】
なお、この場合におけるコンピュータ本体と、CRTディスプレ2と、液晶表示装置4との配線関係は、図38に示すようにコンピュータ本体6とCRTディスプレ2との間に配線61を設け、コンピュータ本体6と液晶表示装置4との間に配線6mを設けた構成とされるが、本発明のマルチモニタにおける配線関係は、図39に示すようにCRTディスプレ2用のコンピュータ本体6Aと、液晶表示装置4用のコンピュータ本体6Bとを別に設け、コンピュータ本体6AとCRTディスプレ2との間に配線6nを、コンピュータ本体6Bと液晶表示装置4との間に配線6pを設けた横成としてもよい。
【0075】
また、上述した第1実施形態〜第5実施形態においては、CRTディスプレ2に対して1つの液晶表示装置4を配設した構成としているが、本発明はこれに限らず、CRTディスプレ2に対して2以上の液晶表示装置4を配設した構成とすることも可能である。
【0076】
図40〜42は、その場合の配線構造を示す。図40は、CRTディスプレ2と2つの液晶表示装置4A、4Bとに対し、1つのコンピュータ本体6から各々別々に画像信号を送る配線6a、6b、6cを設ける構成である。この構成の場合には、配線コストが高くなり、構造的にも乱雑となる。
【0077】
図41は、1つのコンピュータ本体6からCRTディスプレ2に、3本の配線6d、6e、6fを設け、更にCRTディスプレ2から各液晶表示装置4A、4Bに各々配線6g、6bを設ける構成である。この構成にあっては、1つのコンピュータ本体6から配線6dを介してCRTディスプレ2用のアナログの画像信号をCRTディスプレ2に送り、コンピュータ本体6から配線6eを介して液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号をCRTディスプレ2に送り、コンピュータ本体6から配線6fを介して液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号をCRTディスプレ2に送り、その後CRTディスプレ2を経て液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号を配線6gにより液晶表示装置4Aに送り、同じく液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号を配線6hにより液晶表示装置4Bに送る。この構成の場合は、上記配線6g、6hはコネクタ接続にて外部に露出しないものであり、CRTディスプレ2へ配線の集約化が可能となる。図42は、コンピュータ本体6から1本の配線6iにてCRTディスプレ2に、CRTディスプレ2用のアナログの画像信号と2つの液晶表示装置4A、4B用のデジタルの画像信号とを送り、その後、CRTディスプレ2から液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号を配線6jにて液晶表示装置4Aに送り、同じくCRTディスプレ2から液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号を配線6kにて液晶表示装置4Bに送る。この構成の場合には、配線6j、6kはコネクタ接続にて外部に露出しないものであり、コンピュータ本体6とCRTディスプレ2との間が1本のケーブルのみとなる。
【0078】
図38〜図42で説明したことは、CRTディスプレ2に3以上の液晶表示装置を設ける場合も同様である。
【0079】
また、CRTディスプレ2に液晶表示装置4を取り付ける方式としては、図43や図44に示すようにCRTディスプレ2の左右の片側に、横長の液晶表示装置4を横長の状態に設ける方式が一般的であるが、図45に示すように横長の液晶表示装置4を縦長の状態に設けたり、図46に示すように液晶表示装置4を上下逆向きに設けるようにしてもよい。但し、図45に示す場合には、縦長の表示を実現するためには、コンピュータ本体で画像データの処理を行うことが好ましい。一方、図46に示す場合は、画像データを上下左右につき反転することで、上下逆向きの表示が可能となる。
【0080】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で下記のように種々の変更や改良等は何ら差し支えない。
【0081】
(1)実施形態例では、1個の液晶表示装置を筐体2aの側面に配設したが、筐体2aの上面に設けてもよく、さらに2個もしくは3個以上の液晶表示装置を筐体2aの側面または上面に設けてもよい。
【0082】
(2)大表示画面を有する第1表示装置としてCRTディスプレを用いたが、これに代えて大型の液晶表示装置やプラズマディスプレを用いて、その筐体に小型の液晶表示装置を設けてもよい。
【0083】
(3)小表示画面を有する第2表示装置として、液晶表示装置を使用したが、これに代えて小型のプラズマディスプレやELディスプレを用いてもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のマルチモニタによれば、大表示画面を有する第1表示装置を構成する筐体の側面または上面に、小表示画面を有する第2表示装置を配置し、これら両表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動させたことで、デスク上のワークスペースが相当に広くなり、作業性が向上した。たとえば、第2表示装置を第1表示装置の筐体側面の上部に配設することで、第1表示装置の下側に有効なスペースがうまれる。
【0085】
また、本発明においては、電子メールの着信信号があった場合、その電子メールをフラットパネルにて表示させ、その重要性や緊急性の確認とともに、内容を把握することもでき、作業が不必要に中断されなくなり、作業効率が大幅に向上した。
【0086】
さらに本発明によれば、第2表示装置を回動状態に接続したことで、その小表示画面を上下左右いずれの方向にも調整することができ、使用者の作業性が著しく向上する。あるいは、第2表示装置を使用しない場合にも、容易に収納できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの後方から見た斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの斜め上方から見た斜視図である。
【図4】図3に示す部分Aの斜視図である。
【図5】図3に示す部分Bの斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMにおいて液晶表示装置を収納した場合の斜め上方から見た斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態におけるフラットパネルを配設する他の実施例を示す破断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構の分解斜視図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構に設けたコネクタおよび液晶表示装置に設けたコネクタを示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構に設けた別のコネクタを示す斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の詳細を示し、液晶表示装置の取付け側から見た分解図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の詳細を示し、CRTディスプレイの取付け側から見た分解図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の平面断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図18】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図19】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図20】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図21】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図22】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図24】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図25】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図26】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図27】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図28】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を示す分解斜視図である。
【図29】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構の一部を示す平面図である。
【図30】図29におけるA−A線による断面図である。
【図31】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置を収納した状態を示す斜視図である。
【図32】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図33】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図34】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の取付け部分を正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図35】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図36】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構を示す分解斜視図である。
【図37】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の一部を示す平面図である。
【図38】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図39】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図40】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図41】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図42】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図43】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図44】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図45】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図46】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【符号の説明】
M...マルチモニタ
1...大表示画面
2...CRTディスプレ
2a...筐体
3...小表示画面
4...液晶表示装置
5...載置台
6...コンピュータ本体
7...ブラケット
8,9...固定用ブロック
10...アーム
11,11a...ベース部材
12,12a...ロック部材
13...両面テープ
14...ビス
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示装置などの表示板を用いたマルチモニタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の代表とも言えるコンピュータ技術の発展はめざましいものがある。ハード面ではマイクロプロセッサの飛躍的な高速化によって、一定時間に扱える表示情報量が増加し、ソフト面ではコンピュータに詳しくない人でも容易に扱えるようなオペレーティングシステム(以下、OSと称す)が開発され、パソコン等がさらに身近なものになってきた。
【0003】
このようにハード面およびソフト面ともに使用環境が整ってきている状況のもと、マルチモニタという技術概念が提案されている。
【0004】
具体的にはマイクロソフト社が開発し、現在市販されているウィンドウズ(Windows)98がマルチモニタ対応のOSの代表例であって、一つの端末に2台以上の表示装置を接続し、ユーザーの意図に応じて2台以上の表示装置を、あたかも1台の表示装置を分離したかの如く同一システム上で任意に使用できる技術である。
【0005】
従来、マルチウィンドウ対応のOSを搭載した1つの表示装置を使用していたが、この場合には複数のソフトを開いておき、必要に応じて表示の切り替えを行っていた。しかしながら、1つの表示装置では表示データ量に限界があった。
【0006】
マルチモニタは、かかる課題を解消する技術であって、主たる表示装置の近傍に複数の表示装置を新たに追加することにより同一システム内で使用できる表示情報量が増加し、作業の効率を飛躍的に向上させるというものである。そして、このマルチモニタ用の表示装置としては、もっとも普及されているCRTディスプレ(CRT:Cathode−ray tube 陰極線管)が使用され、これらを少なくとも2台以上横並びに配置していた。
【0007】
なお、二つの表示部を設けた持ち運びが容易なパーソナルワープロ等の小型電子機器も提案されているが(実開昭63−89121号)、この装置においては、その間に設けた連結部でもって、回転可能に固定した構成が記載されているが、その連結部の構造は明示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マルチモニタ対応のソフトでもって、CRTディスプレを2台以上横並びに配置すると、その占有面積が大きいことで、デスク上のワークスペースが極端に狭くなるという課題があった。
【0009】
したがって本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、低消費電力かつ省スペースという利点の液晶表示装置を、CRTディスプレに付設することでデスク上のワークスペースが相当に広くなることを見出した。
【0010】
本発明は上記知見により完成されたものであり、その目的はワークスペースを広くしたマルチモニタを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は主たる表示装置に対し小型かつ幅小の液晶表示装置などのフラットパネルを付設することで、使用を大幅に広げた多機能のマルチモニタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のマルチモニタは、大表示画面を有する第1表示装置の筐体側面および上面の少なくとも一方に、小表示画面を有するフラット形状の第2表示装置を、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能とした支持機構を介して配設し、これらの表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動するようにした構成であって、上記支持機構は、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能にして第2表示装置を支持する第1支持部材と、第1表示装置の筐体に取付けられ、第1支持部材を上下方向および左右方向のいずれかにスライド可能に支持する第2支持部材とを具備し、さらに第1表示装置の大表示画面に画像を表示きせる画像信号を出力する画像信号出力手投を備え、この画像信号出力手段は、第2表示装置の小表示画面に対しても画像を表示させる画像信号を出力する共用タイプのものであることを特徴とする。
【0013】
この構成において、第1表示装置の大表示画面に表示させる画面と、第2表示装置の小表示画面に表示させる画像とは異なる内容のものでもよく、あるいは同一の内容のものでもよい。後者の場合には、たとえば複数ページからなる同一文章の一部を第2表示装置の小表示画面に表示させておき、その表示された文章の一部を、第1表示装置の大表示画面に表示された文章にコピー等するように使用する場合に便利である。
【0014】
本発明の他のマルチモニタは、大表示画面を有する第1表示装置の筐体側面および上面の少なくとも一方に、小表示画面を有するフラット形状の第2表示装置を、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能とした支持機構を介して配設し、これらの表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動するようにした構成であって、上記支持機構は、第2表示装置の小表示画面が向く方向を上下および左右の少なくともいずれかの方向に調整可能にして第2表示装置を支持する第1支持部材と、第1表示装置の筐体に取付けられ、第1支持部材を上下方向および左右方向のいずれかにスライド可能に支持する第2支持部材とを具備し、さらに第1表示装置の大表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する第1の画像信号出力手段と、第2表示装置の小表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する第2の画像信号出力手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
これら各発明のマルチモニタにおいて、さらに前記画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手段と第1表示装置との間、および該画像信号出力手段と第2表示装置との間に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が各々別の配線を介して第1表示装置と第2表示装置とに送られる構成とすることができる。
【0016】
また、前記画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手段と第1表示装置との間、および第1表示装置と第2表示装置との間に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が第1表示装置に送られた後に、第2表示装置に送られる構成とすることができる。この構成による場合は、配線の集約化が図れるという利点がある。
【0017】
しかも、前記第1表示装置に対して前記第2表示装置が複数設けられ、該第1表示装置の大表示画面に画像を表示させる画像信号を出力する画像信号出力手段が、複数の第2表示装置の小表示画面それぞれに対しても画像を表示させる画像信号を出力する共用タイプのものであり、画像信号出力手段からの画像信号を送る配線が、該画像信号出力手投と第1表示装置との間に設けられていると共に、第1表示装置と複数の第2表示装置との間に並列に設けられ、画像信号出力手段からの画像信号が第1表示装置に送られた後に、各第2表示装置に送られる構成とすることができる。この構成による場合は、配線の集約化をより向上させ得る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0019】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図7により詳述する。図1はマルチモニタMの正面図、図2は後方から見た斜視図、図3は斜め上方から見た斜視図である。図4と図5はそれぞれ図3に示す部分Aと部分Bの斜視図である。図6はマルチモニタMにおいて第2表示装置としての液晶表示装置を収納した場合の斜め上方から見た斜視図である。また、図7は第2表示装置を配設する他の実施例である。
【0020】
マルチモニタMは大表示画面1を有する第1表示装置としてのCRTディスプレ2(たとえば対角17インチ、解像度:XGA(1024ドット×768ドット))に対し、前記第2表示装置としての小表示画面3を有する液晶表示装置4(たとえば、対角:10.4“、解像度:SVGA(800ドット×600ドット)のカラーSTN液晶表示装置)を付設したものである。他にTFT方式に代表されるアクティブマトリクス方式の液晶表示パネルを使用してもよい。そして、CRTディスプレ2の下部には載置台5が設けられる。
【0021】
また、6は画像信号を出力するコンピュータ本体であって、通常、コンピュータ本体6もデスク上に配置するが、コンピュータ本体6がたとえば箱型であれば、その上にCRTディスプレ2を搭載する。
【0022】
このコンピュータ本体6には、たとえばOSとしてWindows98をインストールし、さらに2枚のビデオカードを装着してもよく、一方のビデオカードはCRTディスプレ2に対応させ、他方のビデオカードは液晶表示装置4に対応させる。
【0023】
上記ビデオカードから出力される表示用画像信号は、通常アナログ方式の信号である。しかし、液晶表示装置4に表示するには、その専用の信号を入力する必要がある。このようなインターフェイスの違いに対しては、液晶表示装置4にアナログ信号をデジタル信号に変換する回路基板を内蔵させる。また、かかる回路基板に代えて、上記ビデオカード自体に上記信号変換回路と同一機能をもたせることで、回路基板を不要にできる。
【0024】
つぎにCRTディスプレ2に対する液晶表示装置4の付設構造を説明する。7はCRTディスプレ2の側端にそって配設した円筒状もしくは円柱状のブラケット、8はCRTディスプレ2の上面の端に設けた固定用ブロック、9はCRTディスプレ2の側面に設けた固定用ブロックであり、両固定用ブロック8、9でもってブラケット7の両端を固定する。
【0025】
ブラケット7にはアーム10が回動状態になるように接続されている。アーム10の他方端に液晶表示装置4がその裏面でもって取り付けられている。
【0026】
アーム10、ブラケット7および固定用ブロック8、9はアルミ等の金属で構成してもよいが、さらに軽量化をはかるためにABS、ポリカーボネイト等の樹脂材料でもって構成してもよく、これらのパーツ全体でもって2〜3kg未満になる。
【0027】
さらに図4と図5に示すブラケット7の固定構造によれば、各固定用ブロック8、9はそれぞれベース部材11とロック部材12とからなり、ベース部材11を両面テープ13でもってCRTディスプレ2の筐体2aの上面および側面に接着している。
【0028】
そして、両面テープ13を介して固定されたベース部材11上にブラケット7の両端(固定部分7a、7b)を載せ、さらにロック部材12を重ねる。ついで2個のビス14によりベース部材11とロック部材12とを接合させることで、ブラケット7が固定される。
【0029】
上記両面テープ13については、十分な接着強度がある半面、ベース部材11を取り外す必要になった場合に容易に取り外すことができるとよい。そこで、筐体2aの上面や側面とベース部材11との隙間にカッター等の薄刃を入れて取り外すことができるとよい。かかる目的のために1〜3mm程度のアクリルフォームの両面テープを使用するとよく、その他に住友スリーエム製のメイティング.サーフェイス・ファスナと称されるポリエステル系エラストマからなる薄型フィルムファスナーを使用してもよい。
【0030】
上記のような構成のマルチモニタMにおいては、ブラケット7の固定部位をCRTディスプレ2の筐体2aの上面や側面の任意に場所に設定することができ、さらにブラケット7の長手方向にてアーム10の固定位置も最適な部位に設定することができ、これにより、ユーザにとって液晶表示装置4を最適な使用状態もしくは視認性でもって配置することができた。そして、液晶表示装置4を用いる必要がない場合には、図6に示すように液晶表示装置4を収納すればよい。
【0031】
かくして本発明のマルチモニタMによれば、CRTディスプレ2を構成する筐体2aの側面に液晶表示装置4を配設し、これら両者を同じOSに駆動させた構成にしたことで、デスク上のワークスペースが相当に広くなる。とくに液晶表示装置4の下側に空間が生じることから、そのスペースも有効利用できる。
【0032】
また、前記のようにベース部材11を両面テープ13でもって固着させる代わりに、図7に示すようにベース部材11aを筐体2aの上面や側面に固定し、ロック部材12aをベース部材11aに対し取り外し自在に係合状態の構成にしてもよい。すなわち、15はベース部材11aに形成した係合用の鍔部、16はロック部材12aに形成した係合用の爪部であって、ベース部材11aにブラケット7を載せ、さらにロック部材12aを重ね、鍔部15と爪部16とでもってロック部材12aがベース部材11aに係上されるとともに、双方間にてブラケット7が固定される。このような構成にすることで、液晶表示装置4を使用しない場合に簡単に取り外すことができる。
【0033】
〔使用例〕
つぎにマルチモニタMの使用例を説明する。
【0034】
インターネットに代表される情報伝達網の発達にともなって電子メールが普及されているが、従来のシングルモニタにおいては、コンピュータでの作業中に電子メールの着信を確認しようとすると、作業中の画面に電子メールの画面を呼び出す必要がある。ソフトウェアによっては作業中に電子メールの着信があると自動的に電子メールの画面に切り替わるものもあるが、その場合、作業が不必要に中断されるという問題がある。重要なメールであれば、中断されてもよいが、他方、緊急性を要しない場合であれば、作業効率が低下していた。
【0035】
これに対し、本発明のマルチモニタMを使用することで、電子メールの着信信号があった場合、その電子メールを液晶表示装置4にて表示させ、その重要性や緊急性の確認とともに、内容を把握することもでき、作業が不必要に中断されなくなり、作業効率が大幅に向上した。
【0036】
なお、第1実施形態例ではベース部材11、11aを両面テープ13などで固定したが、これに代えて磁性のベース部材を用いて金属性筐体に固定してもよく、これによってさらに自在に任意の部位に簡単に固定することができる。
【0037】
(第2実施形態)
上述した第1実施形態では、マルチモニタMの液晶表示装置4を高さ方向位置と、液晶表示装置4の向く方向を鉛直軸回りの左右方向とにつき調整できる構成としている。
【0038】
これに対して第2実施形態においては、高さ方向位置は固定であるが、液晶表示装置4の向く方向を任意の方向に向くことができるように構成した場合である。より詳細には、液晶表示装置4の向く方向を、鉛直軸回りの左右方向と、水平軸回りの上下方向と、上下斜め方向とにつき調整できる構成としている。
【0039】
図8は、第2実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図9はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図10は、第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図であり、図11はその支持機構の分解斜視図である。
【0040】
CRTディスプレ2の筐体2aの左側側面に形成した凹部2bに、支持機構20を介して液晶表示装置4が取付けられている。支持機構20は、図10に示すように、CRTディスプレ2に取付けられる内側ブラケット21と、中間支持ブロック22と、液晶表示装置4に取付けられる外側ブラケット23とからなり、これらを図示のように組立てた状態で、内側ブラケット21の内側表面21a側の一部を前記凹部2bに挿入してビス24にて固定されている。上記外側ブラケット23は、基部23aと先端部23bとを有する断面L形に形成され、基部23aは中間支持ブロック22と接触するように配設され、先端部23bに液晶表示装置4の背面側が接着等により取付けられている。
【0041】
CRTディスプレ2の凹部2bにはコネクタ2cが設けられていて、このコネクタ2cには、図12に示すように、内側ブラケット21の内側表面21aに設けられた相手側コネクタ25が連結されるようになっている。一方、液晶表示装置4の側面にはコネクタ4aが設けられ、このコネクタ4aには、図13に示すように上記外側ブラケット23の基部23aの外側表面23cに設けた相手側コネクタ26が連結されるようになっている。
【0042】
図14〜図16は、支持機構20の詳細な構造を示す図であり、図14と図15とは支持機構20を逆方向から見た分解斜視図である。図14は液晶表示装置への取付け側から見た図、図15はCRTディスプレイヘの取付け側から見た図、図16は支持機構20を示す平面断面図である。
【0043】
内側ブラケット21の外側表面21bには突出部21cが形成され、突出部21cの中間支持ブロック22側の表面は上から下まで同じ曲率で円弧状に窪んだ凹面21dが形成されている。一方、中間支持ブロック22の内側ブラケット21側表面22aは、上から下までが突出部21cの凹面21dと同じ曲率半径で円弧状に突出した凸面となっている。凹面21dと凸面22aとはほぼ同じ広さに形成されている。また、この中間支持ブロック22の外側ブラケット23側の表面22bは平面状に形成され、その表面22bのほぼ中央部には円柱状の支持軸22cが形成されている。外側ブラケット23の基部23aには、上記円柱状の支持軸22cとほぼ同一半径の円形をした貫通穴23dが形成されている。
【0044】
かかる形状をした内側ブラケット21、中間支持ブロック22および外側ブラケット23の組立構造は、外側ブラケット23の貫通穴23dに、中間支持ブロック22の支持軸22cを挿入し、その中間支持ブロック22の凸面22aに、内側ブラケット21の凹面21dを対向接触させるようにし、内側ブラケット21の凹面21dの中央部に形成した貫通孔21eに、中間支持ブロック22の凸面22aの中央部に形成した突起22dを貫通させ、その突起22dの先端面に、内側ブラケット21の中間支持ブロック22とは反対側から湾曲支持片21fを接着等により取付けることで3者が連結されている。この連結状態において、図16に示すように、湾曲支持片21fの突起22d側の凹状表面21gと、内側ブラケット21の凹面21dの背面側の凸状表面21hとは曲率をほぼ同一としてある。よって、中間支持ブロック22および外側ブラケット23は、内側ブラケット21に対し、湾曲支持片21fにより抜け防止された状態で凸面22aおよび凹面21dを介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、外側ブラケット23は中間支持ブロック22に対し支持軸22cおよび貫通穴23dを介して水平軸回りに正逆方向に回転できる。
【0045】
したがって、第2実施形態のマルチモニタは、上記支持機構20を有するので、凸面22aおよび凹面21dを介して中間支持ブロック22および外側ブラケット23を鉛直軸回りに回転させると、液晶表示装置4は図17の中立姿勢から図18、図19に示す左右方向に向きを変える。また、支持軸22cおよび貫通穴23dを介して外側ブラケット23を水平軸回りに回転させると、液晶表示装置4は図17の中立姿勢から図20、図21に示す上下方向に向きを変える。更に、凸面22aおよび凹面21dを介して中間支持ブロック22および外側ブラケット23を鉛直軸回りに回転させ、加えて、支持軸22cおよび貫通穴23dを介して外側ブラケット23を水平軸回りに回転させると、液晶表示装置4は上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向に向きを変える。
【0046】
これにより、液晶表示装置4に、見る角度により見易くなったり、見にくくなったりする視野角特性があっても、あるいは外光により見にくい状態となっても、上述した支持機構20にてオペレータの見易い角度に液晶表示装置4の向く方向を調整でき、また、オペレータが別の座高が異なるオペレータに代わっても液晶表示装置4を見易い角度に調整できる。
【0047】
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態よりも更に液晶表示装置の視認性を向上させ得るマルチモニタに関する。
【0048】
図22は、第3実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図23はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図24は、第3実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た分解斜視図である。
【0049】
このマルチモニタは、第2実施形態の支持機構20を、CRTディスプレ2から上下方向にスライドするスライド支持機溝30に、取付け相手を代えて取り付けている。
【0050】
以下に、上記スライド支持機構30を説明する。このスライド支持機構30は、CRTディスプレ2の筐体2aの上縁角部に取り付ける断面L形の上部ブラケット31と、筐体2aの下縁角部に取り付ける断面L形の下部ブラケット32と、上部ブラケット31に取付けられる上部支持部材33と、下部ブラケット32に取付けられる下部支持部材34と、上部支持部材33に下端が固定された2本の起立状のガイド筒35aおよび35bと、下部支持部材34に上端が固定された2本の垂下状のガイド筒36aおよび36bと、起立状のガイド筒35aおよび35bの内部であってその上部に各々設けられ、内側に雌ネジが形成された筒状のブッシュ37aおよび37bと、垂下状のガイド筒36aおよび36bを各々挿通するように設けられ、下端からその上側の所定範囲までに雄ネジが形成されたクランプボルト38aおよび38bと、垂下状のガイド筒36aおよび36bにて上下方向にスライド可能に案内されるスライドブロック39とを備える。
【0051】
上部支持部材33は上部ブラケット31にビス40aにて固定され、下部支持部材34は下部ブラケット32にビス40bにて固定されている。上部支持部材33にて下端が固定された起立状のガイド筒35a、35bの外径は、下部支持部材34に上端が固定された垂下状のガイド筒36a、36bの内径よりも若干小さい寸法となっていて、ガイド筒36a、36bの内側にガイド筒35a、35bが入り込むようになっている。その入り込む長さは、ブッシュ37aおよび37bへのクランプボルト38aおよび38bのネジ込み深さにより調整され、これにより、上部支持部材33と下部支持部材34との離隔距離が調整されるため、CRTディスプレ2の筐体2aの高さ方向の外寸が異なるものに対しても、クランプ状態とすることによりスライド支持機構30の取付けが可能である。なお、図24中の40cは、ガイド筒35a、35bの下端部の内部に挿入されるビスである。
【0052】
スライドブロック39は、上述したようにガイド筒36aおよび36bに沿って上下方向にスライドでき、このスライドブロック39に第2実施形態で説明した支持機構20がビス41にて取り付けられている。また、ガイド筒36a、36bと接触する面をスライドブロック39が円筒面外周を保持する構造でガイド筒36a、36bにスライドブロック39が支持される。
【0053】
したがって、このスライド支持機構30は、スライドブロック39がガイド筒36a、36bにて案内されて上下方向にスライドできるので、支持機構20は高さ方向にも調節することが可能になる。
【0054】
よって、第3実施形態による場合には、スライド支持機構30による液晶表示装置4の高さ調整に加えて、支持機構20による液晶表示装置4の任意の方向(上下方向、左右方向、上下斜め方向)への向きの調整が可能となり、どのようなオペレータに対しても、液晶表示装置4を見易い角度に調整でき、第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0055】
(第4実施形態)
図25は、第4実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図、図26はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。図27は、第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。図28はその支持機構を示す分解斜視図である。
【0056】
このマルチモニタは、第3実施形態の他の形態に相当するもので、液晶表示装置4の高さ調整に加えて、液晶表示装置4の向きを、上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向へ調整可能とする支持機構50を備える。
【0057】
この支持機構50は、CRTディスプレ2の筐体2aの上縁角部に取り付けられる断面L形の上部ブラケット51と、この上部ブラケット51にて上端部が支持され、垂下状態のガイド部材52と、ガイド部材52の下部の筐体2a側に設けられた下部ブラケット53と、ガイド部材52にて上下方向に案内されるスライド部材54と、スライド部材54に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転可能に設けられた水平回転部材55と、水平回転部材55に取り付けられた軸部材56と、この軸部材56にて水平軸回りに正逆方向に回転可能に設けられ、液晶表示装置4が取付けられるブラケット57とを備える。
【0058】
上部ブラケット51は筐体2aの上面に両面テープ51a等にて接着され、下部ブラケット53は筐体2aの側面に両面テープ53a等にて接着されており、ガイド部材52は筐体2aの側面に沿って垂下している。ガイド部材52の上部ブラケット51への取付けは、上部ブラケット51に設けたネジ穴51bにビス52gを螺合させることにより行われ、ガイド部材52への下部ブラケット53の取付けはビス53aにて行われている。ガイド部材52の筐体2aとは反対側には、2本の長いガイド溝52a、52bが横並び状態に形成されている。ガイド溝52a、52bの両端はガイド部材52の両端面52c、52dに達していて、両端面52c、52dはガイド溝52a、52bの形状に応じた開口を有する。そのガイド溝52a、52bの断面形状は、溝底が溝の入口よりも広幅になっている。
【0059】
一方、ガイド部材52に沿って案内されるスライド部材54には、ガイド部材52側に2本の被案内爪54a、54bが突出形成されており、被案内爪54a、54bの断面形状は基端側よりも先端側を広幅に形成され、その被案内爪54a、54bはガイド溝52a、52bにその上端または下端の開口部から挿入され、抜け出ないようになっている。また、スライド部材54は、ガイド溝52bに挿入されてそれに沿ってスライド可能なスライド板54dを有し、これに設けた外周にネジが着られた支持棒54eを貫通孔54fに通し、支持棒54eの先端側に止め具54gを螺合させ、止め具54gを強く締めることによりガイド部材52に対する所定高さ位置に止めることができるようになっている。その高さ位置は、止め具54gを緩めることで行われる。ガイド部材52の上端面と下端面には、蓋52e、52fが取り付けられる。スライド部材54と水平回転部材55とは、スライド部材54に設けた固定側ヒンジ54cと、水平回転部材55に設けた回転側ヒンジ55aとをピン58にて連結することにより、水平回転部材55はスライド部材54に対してピン58の回りに正逆方向に回転できる。ピン58の先端は雄ネジが切られているとともに、両ヒンジ54c、55aから抜け出ていて、その抜け出た部分には止め具58aが螺合されている。
【0060】
水平回転部材55には、断面円形の穴55bが水平方向に形成され、その穴55bに軸部材56の断面円形の一端部56aが水平に支持されていて、軸部材56は水平回転部材55に対して正逆方向に回転できる。
【0061】
上記ブラケット57は、図29と図30に示すように、軸部材56の取付け側に断面円形の取付け穴57aと、取付け穴57aに達するように形成したスリット57bと、スリット57bと交差するように形成したピン挿通穴57cとを有し、その取付け穴57aに軸部材56の他端部56bが挿入されていると共に、ピン挿通穴57cにピン59を挿通させてピン59の先端(雄ネジが切られている)に止め具59aを螺合させることにより、スリット57bの間隔を狭くして他端部56bに回転しない状態で固定されている。
【0062】
したがって、液晶表示装置4が取付けられるブラケット57は、軸部材56の一端部56aおよび水平回転部材55の穴55bを介して水平軸回りに正逆方向に回転でき、また、水平回転部材55、スライド部材54およびピン58を介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、更に、スライド部材54およびガイド部材52を介して高さが変えられる。
【0063】
よって、液晶表示装置4は、高さ調整が行えると共に、その向く方向を任意の方向に調整できることとなり、第3実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態による場合には、第1実施形態と同様、図31に示すように液晶表示装置4をCRTディスプレ2の筐体2aの側面に沿うようにコンパクトに収納することが可能になる。
【0064】
(第5実施形態)
図32は、第5実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図,図33はそのマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図、図34は液晶表示装置の取付け部分を正面側斜め上方から見た拡大斜視図である。図35は、第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。図36はその支持機構を示す分解斜視図であり、図37は支持機構の一部を示す平面図である。
【0065】
このマルチモニタは、液晶表示装置4の任意の方向への向きの調整を可能とする支持機構60を備える。
【0066】
この支持機構60は、CRTディスプレ2の筐体2aの上側縁部に取り付けられる上部ブラケット61と、この上部ブラケット61にて上端部が支持され、インターフェースを内蔵する垂下状態のガイド部材62と、ガイド部材62にて上下方向に案内されるスライド部材64と、スライド部材64に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転可能に設けられた水平回転部材65と、水平回転部材65に基端側が取り付けられたアーム66と、このアーム66の先端側に設けられ、液晶表示装置4が取付けられるボールジョイント67とを備える。
【0067】
上部ブラケット61は筐体2aの上面に両面テープ61b等にて接着され、この上部ブラケット61に設けられた支持棒61aを、ガイド部材62に設けた貫通孔62aに通し、貫通孔62aを貫通する支持棒61aの先端部に固定ノブ68を取り付けることにより、ガイド部材62が上部ブラケット61を介して筐体2aの側面に沿って垂下した状態に固定されている。また、ガイド部材62の下部は、筐体2aの側面に対して両面テープ62b等にて接着されている。
【0068】
ガイド部材62の前面側には、図34に示すように電源スイッチ71、コントラスト調整用のダイヤル72および輝度調整用のダイヤル73が設けられ、更にはガイド部材62の下部にはビデオケーブル74および電源ケーブル75がジョイントされている。ビデオケーブル74がジョイントされた配線(図示せず)は、水平回転部材65およびアーム66の内部を通って液晶表示装置4に電気的に接続されている。
【0069】
ビデオケーブル74の他端は、図示しないコンピュータ本体に接続されていて、コンピュータ本体から出力される液晶表示装置4用のデジタル画像信号がガイド部材62に内蔵されたインターフェースに与えられる。なお、コンピュータ本体は、液晶表示装置4用のデジタル画像信号の他に、CRTディスプレ2用のアナログ画像信号も出力するようになっている。
【0070】
ガイド部材62はガイド部材62の筐体2aとは反対側に、ガイド片62cが取付けられており、ガイド片62cは両端を筐体2aとは反対側に折り曲げてなるスライド溝62dを有する。このスライド溝62dは上下方向に延在する。その溝62dには、図37に示すようにスライド部材64に支持部64fを介して形成されたスライド片64gの両端が上下方向のスライド可能に取付けられ、スライド部材64はガイド部材62のガイド片62cの下側に形成した落下防止部62eに、下端が当接することにより支持されている。
【0071】
スライド部材64は、筐体2aとは反対側の上下に、各々庇状の対向する支持片64b、64cが形成され、両支持片64b、64cの間に水平回転部材65の基部65aを挿入し、基部65aに形成した貫通孔65bおよび両支持片64b、64cに各々形成した貫通孔64d、64eを通るように固定ノブ69を取付けることにより、水平回転部材65はスライド部材64に対して鉛直軸回りに正逆方向に回転できるようになっている。
【0072】
水平回転部材65は、基部65aに連結したアーム保持部65cを水平方向に有し、そのアーム保持部65cに設けたアーム取付穴65dに、アーム66の基端側が保持されている。そのアーム66の先端側にボールジョイント67のボール67aが設けられ、ボールジョイント67のボール受け67bには液晶表示装置4の背面側が取り付けられている。
【0073】
よって、この第5実施形態による場合には、液晶表示装置4は、ポールジョイント67によりその向く方向を上下方向、左右方向、上下斜め方向の任意の方向に調整でき、加えて水平回転部材65およびスライド部材64を介して鉛直軸回りに正逆方向に回転でき、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、液晶表示装置4には、コンピュータ本体から出力されるアナログ画像信号がガイド部材62に内蔵されたインターフェースに与えられ、かつ支持機構60にインターフェースを組み込んでいるので、液晶表示装置4は薄型軽量にできる。つまり、コンピュータ本体からアナログ画像信号を出力し、そのアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する構成とした場合は、その変換手段としての回路基板を液晶表示装置4に内蔵させることが一般的であるが、そのようにした場合には液晶表示装置4自体が重くなり、支持機構により液晶表示装置4を任意の方向に向けても、その自重にて向けた方向が変化するという難点があるのを、第5実施形態による場合は解消できる。
【0074】
なお、この場合におけるコンピュータ本体と、CRTディスプレ2と、液晶表示装置4との配線関係は、図38に示すようにコンピュータ本体6とCRTディスプレ2との間に配線61を設け、コンピュータ本体6と液晶表示装置4との間に配線6mを設けた構成とされるが、本発明のマルチモニタにおける配線関係は、図39に示すようにCRTディスプレ2用のコンピュータ本体6Aと、液晶表示装置4用のコンピュータ本体6Bとを別に設け、コンピュータ本体6AとCRTディスプレ2との間に配線6nを、コンピュータ本体6Bと液晶表示装置4との間に配線6pを設けた横成としてもよい。
【0075】
また、上述した第1実施形態〜第5実施形態においては、CRTディスプレ2に対して1つの液晶表示装置4を配設した構成としているが、本発明はこれに限らず、CRTディスプレ2に対して2以上の液晶表示装置4を配設した構成とすることも可能である。
【0076】
図40〜42は、その場合の配線構造を示す。図40は、CRTディスプレ2と2つの液晶表示装置4A、4Bとに対し、1つのコンピュータ本体6から各々別々に画像信号を送る配線6a、6b、6cを設ける構成である。この構成の場合には、配線コストが高くなり、構造的にも乱雑となる。
【0077】
図41は、1つのコンピュータ本体6からCRTディスプレ2に、3本の配線6d、6e、6fを設け、更にCRTディスプレ2から各液晶表示装置4A、4Bに各々配線6g、6bを設ける構成である。この構成にあっては、1つのコンピュータ本体6から配線6dを介してCRTディスプレ2用のアナログの画像信号をCRTディスプレ2に送り、コンピュータ本体6から配線6eを介して液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号をCRTディスプレ2に送り、コンピュータ本体6から配線6fを介して液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号をCRTディスプレ2に送り、その後CRTディスプレ2を経て液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号を配線6gにより液晶表示装置4Aに送り、同じく液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号を配線6hにより液晶表示装置4Bに送る。この構成の場合は、上記配線6g、6hはコネクタ接続にて外部に露出しないものであり、CRTディスプレ2へ配線の集約化が可能となる。図42は、コンピュータ本体6から1本の配線6iにてCRTディスプレ2に、CRTディスプレ2用のアナログの画像信号と2つの液晶表示装置4A、4B用のデジタルの画像信号とを送り、その後、CRTディスプレ2から液晶表示装置4A用のデジタルの画像信号を配線6jにて液晶表示装置4Aに送り、同じくCRTディスプレ2から液晶表示装置4B用のデジタルの画像信号を配線6kにて液晶表示装置4Bに送る。この構成の場合には、配線6j、6kはコネクタ接続にて外部に露出しないものであり、コンピュータ本体6とCRTディスプレ2との間が1本のケーブルのみとなる。
【0078】
図38〜図42で説明したことは、CRTディスプレ2に3以上の液晶表示装置を設ける場合も同様である。
【0079】
また、CRTディスプレ2に液晶表示装置4を取り付ける方式としては、図43や図44に示すようにCRTディスプレ2の左右の片側に、横長の液晶表示装置4を横長の状態に設ける方式が一般的であるが、図45に示すように横長の液晶表示装置4を縦長の状態に設けたり、図46に示すように液晶表示装置4を上下逆向きに設けるようにしてもよい。但し、図45に示す場合には、縦長の表示を実現するためには、コンピュータ本体で画像データの処理を行うことが好ましい。一方、図46に示す場合は、画像データを上下左右につき反転することで、上下逆向きの表示が可能となる。
【0080】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で下記のように種々の変更や改良等は何ら差し支えない。
【0081】
(1)実施形態例では、1個の液晶表示装置を筐体2aの側面に配設したが、筐体2aの上面に設けてもよく、さらに2個もしくは3個以上の液晶表示装置を筐体2aの側面または上面に設けてもよい。
【0082】
(2)大表示画面を有する第1表示装置としてCRTディスプレを用いたが、これに代えて大型の液晶表示装置やプラズマディスプレを用いて、その筐体に小型の液晶表示装置を設けてもよい。
【0083】
(3)小表示画面を有する第2表示装置として、液晶表示装置を使用したが、これに代えて小型のプラズマディスプレやELディスプレを用いてもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のマルチモニタによれば、大表示画面を有する第1表示装置を構成する筐体の側面または上面に、小表示画面を有する第2表示装置を配置し、これら両表示画面を同じオペレーティングシステムで駆動させたことで、デスク上のワークスペースが相当に広くなり、作業性が向上した。たとえば、第2表示装置を第1表示装置の筐体側面の上部に配設することで、第1表示装置の下側に有効なスペースがうまれる。
【0085】
また、本発明においては、電子メールの着信信号があった場合、その電子メールをフラットパネルにて表示させ、その重要性や緊急性の確認とともに、内容を把握することもでき、作業が不必要に中断されなくなり、作業効率が大幅に向上した。
【0086】
さらに本発明によれば、第2表示装置を回動状態に接続したことで、その小表示画面を上下左右いずれの方向にも調整することができ、使用者の作業性が著しく向上する。あるいは、第2表示装置を使用しない場合にも、容易に収納できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの後方から見た斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMの斜め上方から見た斜視図である。
【図4】図3に示す部分Aの斜視図である。
【図5】図3に示す部分Bの斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るマルチモニタMにおいて液晶表示装置を収納した場合の斜め上方から見た斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態におけるフラットパネルを配設する他の実施例を示す破断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構の分解斜視図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構に設けたコネクタおよび液晶表示装置に設けたコネクタを示す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構に設けた別のコネクタを示す斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の詳細を示し、液晶表示装置の取付け側から見た分解図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の詳細を示し、CRTディスプレイの取付け側から見た分解図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の平面断面図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図18】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図19】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図20】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図21】本発明の第2実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の動きを説明するための平面図である。
【図22】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図24】本発明の第3実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図25】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図26】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図27】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図28】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を示す分解斜視図である。
【図29】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構の一部を示す平面図である。
【図30】図29におけるA−A線による断面図である。
【図31】本発明の第4実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置を収納した状態を示す斜視図である。
【図32】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタを正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図33】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタを背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図34】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の取付け部分を正面側斜め上方から見た斜視図である。
【図35】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける液晶表示装置の支持機構を背面側斜め上方から見た斜視図である。
【図36】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構を示す分解斜視図である。
【図37】本発明の第5実施形態に係るマルチモニタにおける支持機構の一部を示す平面図である。
【図38】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図39】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図40】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図41】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図42】本発明のマルチモニタにおける配線関係の構成例を示す平面図である。
【図43】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図44】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図45】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【図46】本発明のマルチモニタにおけるフラットパネルの取付け方向の例を示す図である。
【符号の説明】
M...マルチモニタ
1...大表示画面
2...CRTディスプレ
2a...筐体
3...小表示画面
4...液晶表示装置
5...載置台
6...コンピュータ本体
7...ブラケット
8,9...固定用ブロック
10...アーム
11,11a...ベース部材
12,12a...ロック部材
13...両面テープ
14...ビス
Claims (10)
- 画像信号によって駆動される第1表示画面および第2表示画面、並びに筐体を備え、インターネットを介して電子メールを受信し、その電子メールを前記第2表示画面に表示するマルチモニタであって、前記第2表示画面を有する第2表示装置を、ボールジョイントを備えた支持機構を介して前記筐体に接続したことを特徴とするマルチモニタ。
- 前記支持機構を前記筐体の側面および上面の少なくとも一方に配設したことを特徴とする請求項1に記載のマルチモニタ。
- 第1表示画面を有する第1表示装置が前記筐体を具備することを特徴する請求項1または2に記載のマルチモニタ。
- 前記第2表示装置の表示画面は前記第1表示装置の表示画面に比べて小さいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記第1表示画面に作業中の画面を表示し、電子メールの着信があった場合、その電子メールを前記第2表示画面に表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記第1表示画面および第2表示画面を同じオペレーティングシステムにより駆動するようにしたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記電子メールの緊急性を表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記電子メールの重要性を表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記電子メールを反転して表示するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のマルチモニタ。
- 前記第2表示装置は液晶表示装置、プラズマディスプレイもしくはELディスプレイであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のマルチモニタ。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
US9083014B2 (en) | 2008-11-20 | 2015-07-14 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Fuel cell system for performing normal and abnormal shut-down processes |
DE102017116185A1 (de) | 2016-07-25 | 2018-01-25 | Lenovo (Singapore) Pte. Ltd. | Elektronisches Gerät und Verfahren zum Steuern einer Multimonitoranzeige |
-
2003
- 2003-06-19 JP JP2003175510A patent/JP2004062177A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9083014B2 (en) | 2008-11-20 | 2015-07-14 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Fuel cell system for performing normal and abnormal shut-down processes |
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US10402148B2 (en) | 2016-07-25 | 2019-09-03 | Lenovo (Singapore) Pte. Ltd. | Multi-display control apparatus, systems, and methods |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040629 |
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A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040830 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041005 |