JP2004061534A - 形状可変鏡及び光ディスク情報入出力装置 - Google Patents

形状可変鏡及び光ディスク情報入出力装置 Download PDF

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廣居 正樹
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Abstract

【課題】圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面形状の全体を容易に変化させることができると共に鏡部全体の振動が抑制される形状可変鏡、及びこれを有する光ピックアップ装置を備えた光情報入出力装置を提供する。
【解決手段】形状可変鏡は、圧電素子2及び鏡部を含む変形部を取り付ける鏡固定用部材8を有し、変形部は、鏡固定用部材8に設けられた二つ又は三つの支柱21、21aによって支持される。
【選択図】    図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面の形状を変化させる形状可変鏡、及び光ピックアップ装置を備えた光情報入出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に光ディスクを用いた光ディスク情報入出力装置としてCDやDVDなどがある。DVDなどはCDに比べ記録密度が高い為、情報の読み書きに関する条件がより厳しくなっている。例えば光ピックアップ装置の光軸とディスク面は垂直であることが理想であるが、実際には光ディスクが樹脂製である為、ディスク面はかなりうねりを持っている。このような光ディスクを回転させると光ピックアップ装置の光軸とディスク面は常には垂直ではなく、ディスク面が光軸に対して傾きを持つことがある(以下、光軸に対するディスク面の傾きをチルトと表現する)。またCD、DVDのような光ディスクにおいては、図1に示すように、記録層108が樹脂層102a又は102bを介在している為、チルトすなわちディスク面が傾くとレーザー光の光路が曲げられてコマ収差が発生し、図1の103a又は103bに示すように光ディスク上に正しくスポットを絞れなくなる。このコマ収差が許容される量よりも大きくなると、情報を正しく読み書きできなくなるという不具合が生じる。
【0003】
チルトにより発生する収差を低減する手段としては、対物レンズと記録層との間にある樹脂層の厚さを薄くする方法がある。実際に図1(b)に示すようなDVDにおいて、対物レンズ101bと記録層108との間の樹脂層102bの厚さを、図1(a)に示すCDの場合に比較して半分にしてあるのは、コマ収差の低減を意図したものである。しかしこの方法では、DVDよりも記録密度を高くしようとした場合には樹脂層の厚さをさらに薄くしてチルトの影響を低減することになるが、今度は光ディスク上にゴミや傷が付いた場合に信号を正しく読み書きできなくなるという不具合が生じる。この為、アクチュエータによって光ピックアップ装置の光軸を傾けて、チルトに対応しているのが現状である。
【0004】
チルトによる影響を光学的に補正する手段として、まず図2に示すような特開平10−79135に開示されている液晶板を用いる方法がある。また圧電素子を用いたチルトによるコマ収差などの補正手段として、図3に示すような特開平5−144056に開示されているレーザー光の光路中に透明圧電素子を用いる方法や、図4に示すような特開平5−333274に開示されている複数のアクチェータを利用した形状可変鏡を用いる方法などが提案されている。
【0005】
しかしながら、特開平10−79135のように液晶板を用いて位相を制御することでコマ収差を補正する方法では、レーザーが液晶板を通過するために光量が減衰して書き込みに必要なエネルギーを得ることが困難であり、また液晶の特性から、特にタンジェンシャルチルトの制御に要求される高周波動作に使用することは困難である。
【0006】
また、特開平5−144056のように透明圧電素子単独で必要な厚さの変化を得るためには、実際には高電圧が必要となり光ピックアップ装置などに用いるには現実的ではない。
【0007】
さらに、特開平5−333274のように形状可変鏡の鏡自体を積層型圧電素子で変形させ位相制御する方法では、積層型圧電素子の数が多く、光ピックアップ装置などの小さい部品における使用に対して配線などの考慮がされておらず、構造が複雑になり、かつ組み付けコストも高くなる。
【0008】
また、光ディスク装置において使用され得る小型化されたレーザー光制御装置として、図5に示すような特開平10−62709に開示されているガルバノミラー装置、図6に示すような特開平11−14918に開示されている焦点制御装置、及び図7に示すような特開平5−249307に開示されている光路制御装置が挙げられる。
【0009】
しかしながら、特開平10−62709のガルバノミラー装置は、反射鏡を揺動させることにより光ディスクのトラッキング制御を行うことを目的とした装置であり、レーザー光の波面収差を低減するために使用することはできない。
【0010】
また、特開平11−14918の焦点制御装置は、鏡の中央部の一点を支持部で固定した又は鏡の外周部を固定した鏡面が変形する反射鏡などであるが、フォーカス制御(及びトラッキング制御)を行うことを目的とした装置であり、レーザー光の波面収差の低減については全く考慮されてない。
【0011】
加えて、特開平5−249307の光路制御装置は、放物面鏡とバイモルフ型圧電素子とを有し、この圧電素子で放物面鏡を変形させることで、光ビームの焦点形成及び焦点位置移動を実現する装置であり、光ビームに発生する波面収差については全く考慮されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術の問題点を解決する為、ユニモルフ型又はバイモルフ型の圧電素子を使用した形状可変鏡で、チルトなどにより発生する波面収差(主としてコマ収差)を低減する方法が考えられる。これは例えば、図8に示すような鏡面の形状が可変な形状可変鏡である。ここで、図8(a)は形状可変鏡の斜視図であり、図8(b)は、図8(a)におけるA−A’方向の断面図である。この形状可変鏡は、鏡基板6の片面に鏡材1が、他方の面には絶縁層7が付いている。鏡面のある側を上と表現すると、絶縁層7の下には、共通電極4、その下に圧電極性が一方向の圧電素子2、さらにその下に個別電極5があり、共通電極4と個別電極5との間に電圧を印加して圧電素子2を変形させ、結果として鏡面の形状を変形させる。なお、説明の為に、鏡材1、鏡基板6、絶縁層7(ただし絶縁層7を設けることは必須ではない)を含む部分を鏡部、圧電素子2、共通電極4、個別電極5を含む部分を圧電素子部と呼ぶことにする。図8(a)、(b)に示すように、圧電素子部を設けた鏡部の周辺部分(図8においては両端部分)は、接着剤などを用いて鏡固定用部材8の凸部に固定される。
【0013】
図8(a)、(b)に示すような構造の形状可変鏡において、共通電極4を接地し、圧電素子2を挟んだ2つの個別電極5の、片方にプラスの電圧、他方にマイナスの電圧を印加したとする。鏡基板6自体は電圧を印加しても伸縮しないが、圧電素子2は、電圧を印加すれば伸縮する。個別電極5にプラスの電圧を印加した場合に、個別電極5が設置されている部分の圧電素子2が縮むとすると、マイナスの電圧を印加した場合にはその部分の圧電素子2は伸びることとなり、個別電極5にプラスの電圧を印加した場合には鏡部の鏡面は凸面に、個別電極5にマイナスの電圧を印加した場合には鏡部の鏡面は凹面になる。その結果、図8(c)のA−A’方向の断面図に示すように、形状可変鏡の鏡面の形状は、A−A’方向に鏡面の中心を挟んで凸面と凹面を有し、A−A’方向の断面は鏡面の中心が節に相当する波型の形状になる。ここで、図8(c)の横軸は、図8(a)のA−A’方向の断面における鏡部の位置であり、縦軸は、鏡面形状の変形量を表す。また2つの個別電極5に前述と逆の電圧を印加した場合には、逆の波型の形状になる。
【0014】
しかしながら、図8(c)に示すように鏡部の周辺部分を鏡固定用部材の凸部に固定した形状可変鏡の鏡面形状を変化させる場合、鏡部の周辺部分付近では鏡部の鏡面形状の変形量が0に近くなる。よって、鏡部の周辺部分における鏡面形状が、レーザー光の波面収差を低減するのに要求される形状と異なり、またそのような形状に近づけることは困難である。よって、チルトにより発生するレーザー光の波面収差を、鏡部の周辺部分では十分に低減することが困難となる。
【0015】
図8に示すような形状可変鏡において、低電圧で鏡部の鏡面形状を変形させるためには、鏡部の鏡面形状の全体を、レーザー光の波面収差を低減するのに要求される形状に変形することが容易である必要がある。ここで、形状可変鏡の鏡部の中心部のみを鏡固定用部材で固定して、その鏡部の周辺部分を鏡固定用部材から解放すれば、鏡部の周辺部分は、鏡固定用部材に拘束されない。よって、図9(a)に示すように鏡部の周辺部分の形状は、鏡部の変形前の形状(平面形状)とゼロクロスし、鏡部の鏡面形状の全体は、波面収差(コマ収差)を低減するのに要求される形状に近づく。なお、図9(a)、(b)の横軸、縦軸は、図8(c)と同じである。
【0016】
しかしながら、形状可変鏡の鏡部の中心部のみを鏡固定用部材で固定して、その鏡部の周辺部分を鏡固定用部材から解放すると、鏡部を中心部のみで支持する為に鏡部が不安定であり、実際には鏡部の鏡面形状を変形させるとき、図9(b)の点線に示すように、鏡部全体が振動することがある。鏡部の鏡面形状を変形させるときに鏡部全体が振動すると、レーザー光の波面収差を良好に低減させることができず、また光ディスクにおけるスポットの位置も変動してしまい、光ディスク情報の読み書きに支障を生じることになる。
【0017】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面形状の全体を容易に変化させることができると共に鏡部全体の振動が抑制される形状可変鏡、及び該形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えた光情報入出力装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、圧電素子の伸縮により前記鏡部の鏡面の形状が可変であり、前記圧電素子及び前記鏡部を含む変形部を取り付ける鏡固定用部材を有する形状可変鏡において、前記変形部は、前記鏡固定用部材に設けられた二つ又は三つの支柱によって支持されることを特徴とする。
【0019】
請求項1記載の発明によれば、前記変形部は、前記鏡固定用部材に設けられた二つ又は三つの支柱によって支持されるので、圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面形状の全体を容易に変化させることができると共に鏡部全体の振動が抑制される形状可変鏡を提供することができる。
【0020】
請求項2記載の発明は、圧電素子の伸縮により前記鏡部の鏡面の形状が可変であり、前記圧電素子及び前記鏡部を含む変形部を取り付ける鏡固定用部材を有する形状可変鏡において、前記変形部は、二つ又は三つの支柱によって支持され、前記二つ又は三つの支柱は、前記鏡固定用部材に設置される支柱用基板に設けられ、該支柱用基板は、変形可能であることを特徴とする。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、前記変形部は、二つ又は三つの支柱によって支持され、前記二つ又は三つの支柱は、前記鏡固定用部材に設置される支柱用基板に設けられ、該支柱用基板は、変形可能であるので、支柱用基板の変形により、鏡部の鏡面形状を所望の形状により近づけることができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の形状可変鏡において、前記支柱用基板は、圧電素子を含むことを特徴とする。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、前記支柱用基板は、圧電素子を含むので、支柱用基板の変形を容易に調節することができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3いずれか1項記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触することを特徴とする。ただし、点接触とは、一点のみで接触するだけでなく面で接触してもよいことを意味する。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触するので、支柱が支持する位置付近における鏡部の鏡面形状も所望の形状に近づけることができる。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触する柱部分及び該柱部分を固定する柱固定部分を含み、少なくとも前記柱部分は、ゴム状弾性体又は振動減衰材で覆われること特徴とする。ただし、点接触とは、一点のみで接触するだけでなく面で接触してもよいことを意味する。
【0027】
請求項5記載の発明によれば、前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触する柱部分及び該柱部分を固定する柱固定部分を含み、少なくとも前記柱部分は、ゴム状弾性体又は振動減衰材で覆われるので、支柱が鏡部と点接触していても鏡部全体の振動を抑制することができる。
【0028】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5いずれか1項記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち二つの支柱は、伸縮可能であることを特徴とする。
【0029】
請求項6記載の発明によれば、前記支柱のうち二つの支柱は、伸縮可能であるので、少なくとも二つの支柱の伸縮により、鏡部の鏡面形状をより正確に調節することができる。
【0030】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち二つの支柱は、積層型圧電素子を含むことを特徴とする。
【0031】
請求項7記載の発明によれば、前記支柱のうち二つの支柱は、積層型圧電素子を含むので、少なくとも二つの支柱の伸縮を容易に調節することができる。
【0032】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持することを特徴とする。ただし、鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で支持するとは、鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる点で支持するか又は該点を含む領域で支持することを意味する。
【0033】
請求項8記載の発明によれば、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持するので、二つの支柱により鏡面形状をより適切に調節することが可能になる。
【0034】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡において、前記支柱が三つの場合に、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持し、前記支柱のうち残り一つの支柱は、前記鏡部の鏡面の中心の位置で、前記変形部を支持することを特徴とする。ただし、鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で支持するとは、鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる点で支持するか又は該点を含む領域で支持することを意味する。また、鏡部の鏡面の中心の位置で支持するとは、鏡部の鏡面の中心の一点で支持するか又は該一点を含む領域で支持することを意味する。
【0035】
請求項9記載の発明によれば、前記支柱が三つの場合に、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持し、前記支柱のうち残り一つの支柱は、前記鏡部の鏡面の中心の位置で、前記変形部を支持するので、鏡部の鏡面の中心付近における鏡面形状も制御することが可能になる。
【0036】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡において、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量がゼロとなる位置で、前記変形部を支持することを特徴とする。ただし、鏡部の鏡面の形状の変形量がゼロとなる位置で支持するとは、鏡部の鏡面の形状の変形量がゼロとなる点で支持するか又は該点を含む領域で支持することを意味する。
【0037】
請求項10記載の発明によれば、前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量がゼロとなる位置で、前記変形部を支持するので、二つの支柱が、鏡部の鏡面形状の変化に影響を及ぼすことなく、鏡部を支持することができる。
【0038】
請求項11記載の発明は、光ディスク情報入出力装置において、請求項1乃至10いずれか1項記載の形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えることを特徴とする。
【0039】
請求項11記載の発明によれば、請求項1乃至10いずれか1項記載の形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えるので、圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面形状の全体を容易に変化させることができると共に鏡部全体の振動が抑制される形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えた光情報入出力装置を提供することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0041】
まず、本発明における第一の実施形態を図10と共に説明する。図10は、本発明の第一の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図である。
【0042】
まず、本実施形態の形状可変鏡の構成を説明する。図10(a)、(b)において、鏡基板6の片面に鏡材1が、他方の面には絶縁層7が付いている。ここで鏡基板6の厚さは薄いことが好ましい。鏡面のある側を上と表現すると、絶縁層7の下には、共通電極4、その下に圧電極性が一方向の圧電素子2、さらにその下に個別電極5があり、共通電極4と個別電極5との間に電圧を印加して圧電素子2を変形させ、結果として鏡面の形状を変形させる。なお、説明の為に、鏡材1、鏡基板6、絶縁層7(ただし絶縁層7を設けることは必須ではない)を含む部分を鏡部、圧電素子2、共通電極4、個別電極5を含む部分を圧電素子部と呼ぶことにする。また、圧電素子部を設けた鏡部の全体を、変形部と呼ぶことにする。本実施形態の形状可変鏡においては、図10(a)、(b)に示すように、形状可変鏡の変形部は、変形部の中央付近で、鏡部の鏡面に対して垂直方向に延びる方向に設置した伸縮しない支柱21によって支持される。加えて、形状可変鏡の変形部は、鏡部の鏡面形状が変化する位置でもまた、鏡部の鏡面に対して垂直方向に延びる方向に設置した伸縮する支柱21aによって支持される。形状可変鏡の変形部が伸縮する支柱21aによって支持される位置(鏡部の鏡面形状が変化する位置)は、変形部の変形によって支柱21aが適切に伸縮するように、鏡部の鏡面形状の変形量が最大となる位置(線A−A’と線B−B’又は線C−C’との交点)付近が好ましい。鏡部の鏡面形状の変形量が最大となる位置付近から離れた位置に伸縮する支柱21aを設けると、変形部の変形が相対的に小さく支柱21aを適切に伸縮させることができないため、鏡部の鏡面形状の変形を拘束する可能性がある。図10(a)に示すように伸縮する支柱21aは、変形部と接触して変形部を支持する、伸縮する柱部分とその柱部分を固定する柱固定部分とを有してもよい。同様に、伸縮しない支柱21もまた、変形部と接触して変形部を支持する、伸縮しない柱部分とその柱部分を固定する柱固定部分とを有してもよい。伸縮しない支柱21及び伸縮する支柱21aは、変形部と反対側で、鏡固定用部材8に固定される。ここで、本実施形態における鏡固定用部材8は、形状可変鏡の鏡部を固定する凸部を有さない。
【0043】
次に、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する。図10(a)、(b)に示すような構造の形状可変鏡において、共通電極4を接地し、圧電素子2を挟んだ2つの個別電極5の、片方にプラスの電圧、他方にマイナスの電圧を印加したとする。鏡基板6自体は電圧を印加しても伸縮しないが、圧電素子2は、電圧を印加すれば伸縮する。個別電極5にプラスの電圧を印加した場合に、個別電極5が設置されている部分の圧電素子2が縮むとすると、マイナスの電圧を印加した場合にはその部分の圧電素子2は伸びることとなり、個別電極5にプラスの電圧を印加した場合には鏡部の鏡面は凸面に、個別電極5にマイナスの電圧を印加した場合には鏡部の鏡面は凹面になる。このとき、変形部の中央付近の支柱21は伸縮しないが、鏡部の鏡面形状が変化する位置の二つの支柱21aは、鏡面形状の変化と共に伸縮する。
【0044】
図10(c)は、本実施形態の形状可変鏡の鏡面形状を波面収差(コマ収差)を低減する為に変形させたときの、鏡部のA−A’方向における断面形状を説明する図である。横軸は、A−A’方向の断面における鏡部の位置であり、縦軸は、鏡部の鏡面形状の変形量である。図10(c)に示すように、形状可変鏡の鏡部の鏡面形状は、A−A’方向に鏡面の中心を挟んで凸面と凹面を有し、A−A’方向の断面は、鏡面の中心が節に相当する波型の形状になる。また2つの個別電極5に前述と逆の電圧を印加した場合には、逆の波型の形状になる。
【0045】
ここで、図8(a)、(b)に示す従来型の形状可変鏡において共通電極4及び二つの個別電極5に同様な電圧を印加した場合の鏡面形状を表す図8(c)と比較すると、図10(c)に示す本実施形態における形状可変鏡の鏡面形状は、図8(c)に示す鏡面形状よりも波面収差(コマ収差)を低減するのに要求される形状に近い。即ち、図8(c)に示す鏡面形状は、鏡部の周辺部分が鏡固定用部材8に固定されている為、鏡部の鏡面形状の変形量は、鏡部の周辺部分で0付近になる。よって、鏡部の周辺部分では波面収差を十分低減することができず、レーザー光の周辺部分には波面収差が残留することになる。
【0046】
これに対して、本実施形態の形状可変鏡の変形部は、変形部の中央付近並びに鏡部の鏡面形状が変化する位置で短い支柱21、21aにより支持される。よって、鏡部における鏡固定用部材による拘束力が減少し、鏡部の周辺部分も変形し易くなる。二つの支柱21aは、伸縮可能であるため、二つの個別電極5に電圧を印加して鏡面形状を変化させたとき、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状に近づけることができる。また、鏡部の鏡面形状の変形量も、鏡部の鏡固定用部材による拘束力が小さいので、図8に示す形状可変鏡における変形量よりも大きくすることができる。更に、本実施形態の形状可変鏡の変形部は、中央付近の支柱21だけでなく、鏡部の鏡面形状が変化する位置にも二つの支柱21aを有するため、形状可変鏡の変形部(鏡部及び圧電基板部)が安定する。よって、鏡部の鏡面形状が変化するときに、形状可変鏡の変形部全体の振動が抑制される。
【0047】
形状可変鏡の変形部の中央付近に設置される伸縮しない支柱21の材料は、シリコン、セラミックス、ガラス、金属などの伸縮しない材料を使用することができる。また、鏡部の鏡面形状が変形する位置に設置される、伸縮する支柱21aは、マイクロばね、及び/又はゴム状弾性体であってもよい。例えば、マイクロばねとゲル材及び/又は柔らかいゴム状物質(シリコーンゴムなど)とを組み合わせれば、形状可変鏡の変形部全体の振動に対する減衰効果を期待することができ、形状可変鏡の変形部全体の振動はさらに減少する。
【0048】
また、伸縮する支柱21aの代わりに、可動性の構造に取り付けられた伸縮しない支柱を利用してもよい。図11(a)乃至(c)は、本発明の第一の実施形態における形状可変鏡において、可動性の構造に取り付けられた伸縮しない支柱を用いた変形例を示す図である。
【0049】
図11(a)は、鏡部の鏡面形状が変形する位置で形状可変鏡の変形部を支持する二本の伸縮しない支柱が、板ばね24に設置されている変形例を示す。本変形例では、鏡固定用部材8は、中央付近に凸部を有する。形状可変鏡の変形部をその中央付近で支持する伸縮しない支柱21は、この鏡固定用部材8の凸部に固定される。また、鏡固定用部材8の中央付近の凸部には、鏡固定用部材8の鏡面側の面と略平行に設けられた二枚の片持ちの板ばね24が取り付けられる。代わりに、鏡固定用部材8の中央付近の凸部を通じた一枚の板ばねを、鏡固定用部材の鏡面側の面と略平行に設けてもよい。それぞれの板ばね24における鏡固定用部材8の凸部と反対側の端部には、伸縮しない支柱21が取り付けられ、その支柱21は、鏡部の鏡面形状が変形する部分で形状可変鏡の変形部を支持する。ここで、板ばね24の材料としては、ベリリウム銅、ステンレス、シリコン、セラミックスなどが挙げられる。このような構造の形状可変鏡において、圧電素子に電圧を印加して鏡部の鏡面形状を変化させると、板ばねがそるように変形する。これにより、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状にすることができる。
【0050】
図11(b)は、鏡部の鏡面形状が変形する位置で形状可変鏡の変形部を支持する二本の伸縮しない支柱が、回転中心から等距離の位置で、てこ25に設置されている変形例を示す。本変形例では、鏡固定用部材8は、中央付近に凸部を有する。形状可変鏡の変形部をその中央付近で支持する伸縮しない支柱21は、この鏡固定用部材8の凸部に固定される。また、鏡固定用部材8の中央付近の凸部、及び鏡固定用部材8の中央付近の凸部よりも大きい孔を有する板には軸が通っている。孔を有する板は、この軸を回転軸として、鏡固定用部材8の凸部の周りに揺動し得る。即ち孔を有する板は、てこ25として機能する。鏡部の鏡面形状が変形する部分で形状可変鏡の変形部を支持する二本の伸縮しない支柱21は、てこ25の両端部に回転軸から等距離に設置される。このような構造の形状可変鏡において、圧電素子に電圧を印加して鏡部の鏡面形状を変化させると、てこ25の回転軸周りの揺動により、回転軸から等距離にある二本の支柱が互いに反対方向に動く。これにより、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状にすることができる。本変形例は、回転軸から等距離にある二本の支柱が互いに反対方向に動くので、波面収差、特にコマ収差の低減に好適である。
【0051】
図11(c)は、鏡部の鏡面形状が変形する位置で形状可変鏡の変形部を支持する二本の伸縮しない支柱が、密封された流体26の圧力で支えられる変形例である。形状可変鏡の変形部をその中央付近で支持する伸縮しない支柱21は、鏡固定用部材8に固定される。また、鏡部の鏡面形状が変形する位置で形状可変鏡の変形部を支持する二本の伸縮しない支柱は、それぞれ変形部と接触して変形部を支持する柱部分と柱部分を固定する柱固定部分とを有する。本変形例では、鏡固定用部材8は、流体が入る空洞を有する。鏡固定用部材8に設けられた空洞の入口と出口は、二本の伸縮しない支柱の柱固定部分で密封することができる。鏡固定用部材8に設けられた空洞に密封される流体は、空気、窒素、水、シリコンオイルなどが挙げられる。ここで、二本の伸縮しない支柱の一方が下がって空洞内の流体を押すと、他方の支柱は流体に押されて上がる。即ち、このような構造の形状可変鏡において、圧電素子2に電圧を印加して鏡部の鏡面形状を変化させると、二本の伸縮しない支柱は、流体を介して互いに反対方向に動く。これにより、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状にすることができる。本変形例は、流体を介して二本の支柱が互いに反対方向に動くので、波面収差、特にコマ収差の低減に好適である。
【0052】
次に本発明の形状可変鏡を用いた光ディスク情報入出力装置の構成について説明する。図12に、本発明の光ディスク情報入出力装置のブロック図を示す。図12に示すように本発明の光ディスク情報入出力装置は、本発明の形状可変鏡10、光ディスク11、対物レンズ及び対物光学系12、立ち上げ鏡13、偏光ビームスプリッター14、レーザー素子及びレーザー光学系15、光検出素子及び光検出光学系16を含む。レーザー素子から発光するレーザー光は、レーザー光学系によって平行光となり、偏光ビームスプリッター14を通過し、形状可変鏡10で反射され、立ち上げ鏡13でさらに反射され、対物レンズ及び対物光学系12で集光され、光ディスク11に焦点を結ぶ。また、光ディスク11から反射したレーザー光は、対物レンズ及び対物光学系12を通過し、立ち上げ鏡13で反射され、形状可変鏡10で再度反射され、偏光ビームスプリッター14を通過し、光検出光学系で集光され、光検出素子で検出される。光検出素子にはチルト検出用の検出素子も設置されている。なお図12において、光ディスク11以外の部分が、光ピックアップ装置に対応する。
【0053】
次に本発明の形状可変鏡を設置した光ディスク情報入出力装置におけるレーザー光の波面収差の低減について説明する。図12に示す本発明の光ディスク情報入出力装置において、光ディスク11にチルト、即ちレーザー光の光軸に対して垂直な方向を基準とした光ディスク11の傾き、が起こると、光ディスク11から反射して戻ってきたレーザー光の波面は乱れコマ収差が発生する。チルトした光ディスク11から戻ってきて形状可変鏡10の鏡面に入射するレーザー光の波面収差は、レーザー光の光束の断面に対して図13に示すような等高線で表わされる。ここで、レーザーの光束の断面において、光ディスク11がチルトした方向に対応する方向が図7のA−A’方向である。すなわちA−A’方向に沿って符号が変わる波面収差(コマ収差)が発生する。
【0054】
このようなチルトにより発生する波面収差を低減する為に、図10に示す本発明の形状可変鏡を、図10(a)のA−A’方向と図13のA−A’方向とを一致させて図12のような光ピックアップ装置の光軸上に設置する。前述した本発明の形状可変鏡の動作により、A−A’方向について凸面と凹面とが生じるように、鏡面の形状を適切に制御すれば、チルトによる波面収差(コマ収差)の補正又は低減が可能となる。ここで簡単の為に図13におけるA−A’方向についてのみ注目して、レーザー光の波面収差の低減を、図14を用いて説明する。
【0055】
図14(a)は、光ディスク11がチルトした場合に発生するレーザー光の波面収差に関する、図13のA−A’方向に対する波面収差図である。ここで、図14における縦軸は波面収差であり、図14における横軸は、図10に示す本発明の形状可変鏡を図10(a)のA−A’方向と図13のA−A’方向とを一致させて設置したとすれば、図10(a)で示した形状可変鏡のA−A’方向の軸と同一である。なお、光ディスク11がチルトせずレーザー光の光軸に対し垂直であれば、図14(a)に示すような波面収差は発生せず、波面は図14(a)の横軸に一致する。図14(b)は、図10に示した形状可変鏡を故意に収差を発生させるように動作させ、無収差の光を形状可変鏡に照射した場合の反射光の波面収差を示した図である。今、光ディスク11にチルトが生じ、光ディスク11からの反射光の波面収差が図14(a)であったとして、光ディスク11にチルトが生じていない場合に形状可変鏡で反射した光の波面収差が図14(b)となるように形状可変鏡の鏡面の形状を制御する。このときには、図14(a)と図14(b)の波面収差が互いに相殺する関係となって形状可変鏡からの反射光の波面収差は、図14(c)のようになり、14(a)と比較して波面収差を低減させることができる。
【0056】
次に、本発明における第二の実施形態を図15と共に説明する。図15は、本発明の第二の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡の断面図であり、(b)は、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する図である。
【0057】
まず、本実施形態の形状可変鏡の構成を説明する。図15(a)において、鏡基板6の片面に鏡材1が、他方の面には絶縁層7が付いている。ここで鏡基板6の厚さは薄いことが好ましい。鏡面のある側を上と表現すると、絶縁層7の下には、共通電極4、その下に圧電極性が一方向の圧電素子2、さらにその下に個別電極5があり、共通電極4と個別電極5との間に電圧を印加して圧電素子2を変形させ、結果として鏡面の形状を変形させる。鏡部や変形部の定義は、本発明の形状可変鏡における第一の実施形態と同様である。本実施形態の形状可変鏡においては、図15(a)に示すように、形状可変鏡の変形部は、鏡部の鏡面形状が変化する位置で、鏡部の鏡面に対して垂直方向に延びる方向に設置した二つの積層型圧電素子からなる支柱21bによって支持される。形状可変鏡の変形部が積層型圧電素子からなる支柱21bによって支持される位置(鏡部の鏡面形状が変化する位置)は、鏡部の鏡面形状の変形量が最大となる位置付近が好ましい。この場合には、鏡部の鏡面形状を圧電素子2の伸縮によって制御すると同時に、積層型圧電素子からなる支柱21bの伸縮によって鏡部の鏡面形状を効果的に調節することができる。積層型圧電素子からなる支柱21bは、変形部と反対側で、鏡固定用部材8に固定される。ここで、本実施形態における鏡固定用部材8は、形状可変鏡の鏡部を固定する凸部を有さない。
【0058】
次に、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する。図15(b)に示すように、本発明の第一の実施形態と同様に共通電極4及び個別電極5に電圧を印加して圧電素子2を伸縮させる。圧電素子2の伸縮させて鏡部の鏡面形状を変化させると同時に、支柱21bを構成する積層型圧電素子にも適切な電圧を印加することで、支柱21bを伸縮させる。支柱21bを構成する積層型圧電素子を、圧電素子2の伸縮によって変形した鏡部の鏡面形状に合わせて伸縮させることで、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状に一層近づけることができる。本実施形態の形状可変鏡の変形部は、鏡部の鏡面形状が変化する位置における二本の積層型圧電素子で構成された支柱21bのみで支持される。よって、鏡部における鏡固定用部材による拘束力がより減少し、鏡部の周辺部分の変形が容易であると共に、形状可変鏡の中央付近を支持する支柱が存在しないので、鏡部の中央部分の変形も可能になる。また、圧電素子2の伸縮だけでなく支柱21bを構成する積層型圧電素子の伸縮によっても鏡部の鏡面形状を変化させることができるため、鏡部の鏡面形状の変形量を、さらに大きくすることができる。加えて、本実施形態の形状可変鏡の変形部は、一つの支柱でなく二つの支柱21bで支持されるため、形状可変鏡の変形部(鏡部及び圧電基板部)が安定する。よって、鏡部の鏡面形状が変化するときに、形状可変鏡の変形部全体の振動が抑制される。
【0059】
次に、本発明における第三の実施形態を図16と共に説明する。図16は、本発明の第三の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図であり、(c)は、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する図である。
【0060】
まず、本実施形態の形状可変鏡の構成を説明する。図16(a)、(b)において、鏡基板6の片面に鏡材1が、他方の面には絶縁層7が付いている。ここで鏡基板6の厚さは薄いことが好ましい。鏡面のある側を上と表現すると、絶縁層7の下には、共通電極4、その下に圧電極性が一方向の圧電素子2、さらにその下に個別電極5があり、共通電極4と個別電極5との間に電圧を印加して圧電素子2を変形させ、結果として鏡面の形状を変形させる。鏡部や変形部の定義は、本発明の形状可変鏡における第一の実施形態と同様である。本実施形態の形状可変鏡においては、図16(a)、(b)に示すように、形状可変鏡の変形部は、鏡部の鏡面形状が変化する位置で、鏡部の鏡面に対して垂直方向に延びる方向に設置した二つの支柱21によって支持される。形状可変鏡の変形部が支柱21によって支持される位置(鏡部の鏡面形状が変化する位置)は、鏡部の鏡面形状の変形量が最大となる位置付近が好ましい。二つの支柱21は、変形部と反対側で、伸縮可能な支柱用基板22に固定される。伸縮可能な支柱用基板22は、例えば、電極を有するユニモルフ型又はバイモルフ型の圧電素子であり、電極に適切な電圧を印加することによって伸縮させ、所望の形状にすることができる。代わりに、図8(a)、(b)に示した形状可変鏡自体も支柱用基板になり得る。本実施形態の鏡固定用部材8は、両端に凸部を有し、支柱用基板22の両端は、鏡固定用部材8の凸部に固定される。なお、図16(a)、(b)においては、支柱用基板22は、一枚の電極を有する圧電素子であり、鏡固定用部材8の両端で支持されているが、支柱用基板が、二枚の片持ち梁の形態であって、各片持ち梁の一端が鏡固定用部材8の凸部に固定され、他端に支柱21が固定される形態であってもよい。
【0061】
次に、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する。図16(c)に示すように、本発明の第一の実施形態と同様に共通電極4及び個別電極5に電圧を印加して圧電素子2を伸縮させる。圧電素子2の伸縮させて鏡部の鏡面形状を変化させると同時に、支柱用基板22の電極にも適切な電圧を印加することで、支柱用基板22を伸縮及び変形させる。支柱用基板22を、圧電素子2の伸縮によって変形した鏡部の鏡面形状に合わせて伸縮及び変形させることで、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状に一層近づけることができる。本実施形態の形状可変鏡の変形部は、鏡部の鏡面形状が変化する位置における二本の支柱21のみで支持される。よって、鏡部における鏡固定用部材による拘束力がより減少し、鏡部の周辺部分の変形が容易であると共に、形状可変鏡の中央付近を支持する支柱が存在しないので、鏡部の中央部分の変形も可能になる。また、圧電素子2の伸縮だけでなく支柱用基板22の伸縮によっても鏡部の鏡面形状を変化させることができるため、鏡部の鏡面形状の変形量を、さらに大きくすることができる。加えて、本実施形態の形状可変鏡の変形部は、一つの支柱でなく二つの支柱21で支持されるため、形状可変鏡の変形部(鏡部及び圧電基板部)が安定する。よって、鏡部の鏡面形状が変化するときに、形状可変鏡の変形部全体の振動が抑制される。
【0062】
なお、変形部が支柱21によって支持される位置が、鏡部の鏡面形状の変形量が最大となる位置付近である場合には、鏡部の鏡面形状を圧電素子2の伸縮によって制御すると同時に、支柱用基板22の変形によって鏡部の鏡面形状を効果的に調節することができる。
【0063】
次に、本発明における第四の実施形態を図17と共に説明する。図17は、本発明の第四の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図である。
【0064】
まず、本実施形態の形状可変鏡の構成を説明する。図17(a)、(b)において、鏡基板6の片面に鏡材1が、他方の面には絶縁層7が付いている。ここで鏡基板6の厚さは薄いことが好ましい。鏡面のある側を上と表現すると、絶縁層7の下には、共通電極4、その下に圧電極性が一方向の圧電素子2、さらにその下に個別電極5があり、共通電極4と個別電極5との間に電圧を印加して圧電素子2を変形させ、結果として鏡面の形状を変形させる。鏡部や変形部の定義は、本発明の形状可変鏡における第一の実施形態と同様である。本実施形態の形状可変鏡においては、図17(a)、(b)に示すように、形状可変鏡の変形部が、鏡部の鏡面に対して垂直方向に延びる方向に設置した二つの支柱21によって支持され、形状可変鏡の変形部が支柱21によって支持される位置は、鏡部の鏡面形状の変形量が0である位置(鏡部の鏡面形状を変化させたとき、その鏡面形状が、初期の鏡面形状である平面形状とゼロクロスする位置)付近である。図17(a)、(b)では、線A−A’と線D−D’又は線E−E’との交点付近に支柱21が設けられる。二つの支柱21は、変形部と反対側で、鏡固定用部材8に固定される。ここで、本実施形態における鏡固定用部材8は、形状可変鏡の鏡部を固定する凸部を有さない。
【0065】
次に、本実施形態の形状可変鏡の動作を説明する。図17(c)は、本実施形態の形状可変鏡の鏡面形状を波面収差(コマ収差)を低減する為に変形させたときの、鏡部のA−A’方向における断面形状を説明する図である。横軸は、A−A’方向の断面における鏡部の位置であり、縦軸は、鏡部の鏡面形状の変形量である。本実施形態の形状可変鏡において、共通電極4及び個別電極5に電圧を印加して圧電素子2を伸縮させると、図17(c)の実線に示すように、形状可変鏡の鏡部の鏡面形状は、A−A’方向に鏡面の中心を挟んで凸面と凹面を有し、A−A’方向の断面は、鏡面の中心が節に相当する波型の形状になる。また、形状可変鏡の鏡面形状は、支柱21で支持されている線D−D’及び線E−E’で表される位置付近で鏡面形状の変形量が0である(即ち、形状可変鏡の鏡面形状が、初期の鏡面形状である平面形状とゼロクロスする)。また、2つの個別電極5に逆の電圧を印加した場合には、図17(c)の点線に示すように、逆の波型の形状になる。
【0066】
本実施形態の形状可変鏡の変形部は、鏡面形状の変形量が0である位置付近における二本の支柱21のみで支持される。よって、鏡部における鏡固定用部材による拘束力がより減少し、鏡部の周辺部分の変形が容易であると共に、形状可変鏡の中央付近を支持する支柱が存在しないので、鏡部の中央付近の変形も可能になる。これにより、二つの個別電極5に電圧を印加して圧電素子2を伸縮させるとき、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状に一層近づけることができ、鏡部の鏡固定用部材による拘束力がより小さいので、鏡部の鏡面形状の変形量もより大きくすることができる。さらに、本実施形態の形状可変鏡の変形部は、一つの支柱でなく二つの支柱21で支持されるため、形状可変鏡の変形部(鏡部及び圧電基板部)が安定する。よって、鏡部の鏡面形状が変化するときに、形状可変鏡の変形部全体の振動が抑制される。
【0067】
なお、支柱21が形状可変鏡の変形部を支持する位置が、鏡部の鏡面形状の変形量が0である位置付近であるので、支柱21は、伸縮しない支柱であってもよい。支柱21が、伸縮しない支柱である場合には、低コストで形状可変鏡を製作することができる。よって、本実施形態の形状可変鏡における支柱21の材料には、シリコン、セラミックス、ガラス、金属などの伸縮しない材料を使用することができる。反対に、支柱21は、伸縮する支柱であってもよく、マイクロばね、及び/又はゴム状弾性体であってもよい。例えば、マイクロばねとゲル材及び/又は柔らかいゴム状物質(シリコーンゴムなど)とを組み合わせれば、形状可変鏡の変形部全体の振動に対する減衰効果を期待することができ、形状可変鏡の変形部全体の振動はさらに減少する。
【0068】
次に、本発明における第五の実施形態を図18と共に説明する。図18は、本発明の第五の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡の断面図であり、(b)及び(c)は、(a)におけるF部分付近の拡大図である。
【0069】
図18(a)に示すように、本実施形態の形状可変鏡の基本的な構造は、本発明の形状可変鏡における第一の実施形態と同様である。本実施形態の形状可変鏡においては、少なくとも伸縮する支柱21aは、変形部と接触して変形部を支持する、伸縮する柱部分及びその柱部分を固定する柱固定部分を有する。また、伸縮しない支柱21もまた、変形部と接触して変形部を支持する、伸縮しない柱部分とその柱部分を固定する柱固定部分とを有してもよい。伸縮する支柱21aの柱固定部分(及び伸縮しない支柱21の柱固定部分)は、鏡固定用部材8に固定される。
【0070】
本実施形態の形状可変鏡においては、図18(b)及び(c)に示すように、伸縮する支柱21aの柱部分は、形状可変鏡の変形部と接触部3において点接触(現実には、幾何学的な点ではなく微小面における接触を意味する、以下同じ)することにより変形部を支持するような形状を有する。例えば、伸縮する支柱21aの伸縮する柱部分は、伸縮する(半)球状の柱部分21c又は伸縮する垂体状の柱部分21dである。伸縮しない支柱21が、柱部分と柱固定部分を有し、形状可変鏡の変形部が支柱21から離れないように保つことができれば、伸縮しない支柱21の柱部分もまた、変形部と点接触するような形状であってもよい。このような構成の形状可変鏡においては、形状可変鏡の変形部の鏡面形状が変化する位置に設置された伸縮する支柱21a(及び変形部の中央付近に設置された伸縮しない支柱21)の柱部分21c又は21dが、形状可変鏡の変形部と点接触して変形部を支持することにより、形状可変鏡の変形部に対する支柱による拘束力がさらに減少し、鏡部の鏡面形状を、波面収差を低減するのに要求される形状に一層近づけることができる。
【0071】
次に、本発明における第六の実施形態を図19と共に説明する。図19は、本発明の第六の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、本実施形態の形状可変鏡における支柱付近の断面図であり、(b)は、本実施形態における(a)とは別の形状可変鏡の断面図である。
【0072】
図19(a)に支柱付近の断面図を示す形状可変鏡の基本的な構造は、本発明の形状可変鏡における第五の実施形態と同様である。図19(a)に示す形状可変鏡においては、伸縮する支柱21aは、変形部と点接触して変形部を支持する、伸縮する柱部分及びその柱部分を固定する柱固定部分を有し、伸縮する柱部分の周辺がゴム状弾性体23で覆われている。即ち、ゴム状弾性体23は、伸縮する支柱21aの柱固定部分と変形部との間に設けられる。伸縮しない支柱21が、変形部と点接触して変形部を支持する、伸縮しない柱部分及びその柱部分を固定する柱固定部分を有する場合には、伸縮しない柱部分の周辺もまた同様にしてゴム状弾性体23で覆ってもよい。ゴム状弾性体23としては、シリコーンゴムが挙げられる。このような構成の形状可変鏡においては、変形部と点接触して変形部を支持する伸縮する柱部分(及び伸縮しない柱部分)がゴム状弾性体23で覆われているので、伸縮する柱部分(及び伸縮しない柱部分)が変形部と点接触していても変形部を安定させることができ、形状可変鏡の変形部全体の振動に対する減衰効果を期待することができる。
【0073】
図19(b)に示す形状可変鏡の基本的な構造は、本発明の形状可変鏡における第五の実施形態と同様である。図19(b)に示す形状可変鏡においては、形状可変鏡の変形部と鏡固定用部材8との間を振動減衰材27で満たしている。振動減衰材としては、任意のゲル材が挙げられる。このように、形状可変鏡の変形部と鏡固定用部材8との間を振動減衰材27で満たすことにより、変形部を安定させることができ、形状可変鏡の変形部全体の振動を抑制することができる。 上述のような本発明の形状可変鏡においては、鏡部の鏡面形状を、低電圧かつ安定して変形させることができるため、チルトにより生じる波面収差(コマ収差)を効率良く低減することができる。
【0074】
本発明の実施の形態において、鏡材1は、例えば金(Au)の蒸着膜や誘電体多層膜などであり、絶縁層7は、熱酸化膜やCVD法(気相化学析出法)などで堆積させた絶縁性の材料である。共通電極4や個別電極4a、5などの電極は、導電性の高い材料や金属膜であり、形状可変鏡を作製する工程の中で高温処理をする工程を用いる場合には、白金(Pt)など耐熱性の高い膜が望ましい。圧電素子2の材料は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti1−x)O)材料)のような圧電セラミックスでもPVDF(ポリフッ化ビニリデン)のような圧電高分子でもよい。圧電素子2は、圧電材料の薄板を貼り付けたものでもよく、圧電材料の膜を鏡基板6の鏡面と反対側に成膜してもよい。さらに圧電素子2は、ユニモルフ型やバイモルフ型の構造に限定されない。また鏡基板6は、シリコン、セラミックス、及びガラスなどの硬い材料や、PET(ポリエチレンテレフタラート)やポリイミドのような高分子材料でもよく、鏡基板6の抵抗率が高くて絶縁体に近ければ、絶縁層7は省略できる。鏡基板6は、鏡固定用部材8と同一の材料で、鏡固定用部材からエッチングなどの方法で製造してもよい。
【0075】
以上、本発明を説明するためにいくつかの実施形態を示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、これらの実施形態の組み合わせや種々の応用ができることは言うまでもない。例えば、上述の実施形態では、圧電素子の極性が一方向であるとして説明したが、形状可変鏡の構造などにより必要に応じて、極性の異なる複数の圧電素子を使用してもかまわない。また、複数の異なる極性の部分を有する単一の圧電素子を使用してもよい。また、共通電極4は、個別電極にしてもよい。さらに上述の実施形態においては、チルトにより発生したコマ収差を低減する形状可変鏡として説明してきたが、形状可変鏡の中央付近に伸縮しない支柱を持たない形状可変鏡については、電極の配置や電極に印加する電圧の符号などを適切に選択することにより鏡面形状を制御して、レーザー光の球面収差や非点収差などを低減させることもできる。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、圧電素子の伸縮により鏡部の鏡面形状の全体を容易に変化させることができると共に鏡部全体の振動が抑制される形状可変鏡、及び該形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えた光情報入出力装置を提供することができる。
【0077】
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスクのチルトによるコマ収差の発生を説明する図であり、(a)は、CDにおける図、(b)は、DVDにおける図である。
【図2】従来の液晶板の図である。
【図3】従来の透明圧電素子の図である。
【図4】従来の複数のアクチュエータを利用した形状可変鏡の図である。
【図5】従来のガルバノミラー装置の図である。
【図6】従来の焦点制御装置の図である。
【図7】従来の光路制御装置の図である。
【図8】従来型の形状可変鏡を説明する図であり、(a)は、斜視図、(b)は、A−A’方向における断面図であり、(c)は、波面収差を低減する為に変形させた鏡面形状のA−A’方向における断面の形状を説明する図である。
【図9】従来型の形状可変鏡において鏡部を鏡部の中心部のみで支持した場合の鏡面形状の図であり、(a)は、波面収差を低減する為に変形させたA−A’方向における断面の形状を説明する図であり、(b)は、鏡部全体が振動し得ることを説明する図である。
【図10】本発明の第一の実施形態における形状可変鏡を示す図であり、(a)は、形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図、(c)は、波面収差を低減する為に変形させたA−A’方向における断面の形状を説明する図である。
【図11】(a)乃至(c)は、本発明の第一の実施形態における形状可変鏡の変形例を示す図である。
【図12】本発明の形状変化鏡を含めた光ディスク情報入出力装置全体のブロック図である。
【図13】チルトによって生じたレーザー光の波面収差の等高線図である。
【図14】本発明の形状可変鏡のA−A’方向の断面における波面収差の低減を説明する図であり、(a)は、チルトにより発生したレーザー光の波面収差図、(b)は、本発明の形状可変鏡により発生させた波面収差図、(c)は、本発明の形状可変鏡で低減した後のレーザー光の波面収差図である。
【図15】本発明の第二の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、形状可変鏡の断面図であり、(b)は、形状可変鏡の動作を説明する図である。
【図16】本発明の第三の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図であり、(c)は、形状可変鏡の動作を説明する図である
【図17】本発明の第四の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、形状可変鏡の鏡面側から見た斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A’方向の断面図であり、(c)は、波面収差を低減する為に変形させたA−A’方向における断面の形状を説明する図である。
【図18】本発明の第五の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、形状可変鏡の断面図であり、(b)及び(c)は、(a)におけるF部付近の拡大図である。
【図19】本発明の第六の実施形態における形状可変鏡を示し、(a)は、形状可変鏡における支柱付近の断面図であり、(b)は、(a)とは別の形状可変鏡の断面図である。
【符号の説明】
1  鏡材
2  圧電素子
3  接触部
4  共通電極
5  個別電極
6  鏡基板
7  絶縁層
8  鏡固定用部材
10  形状可変鏡
11  光ディスク
12  対物レンズ及び対物光学系
13  立ち上げ鏡
14  偏光ビームスプリッター
15  レーザ素子及びレーザ光学系
16  光検出素子及び光検出光学系
21,21a,21b  支柱
21c,21d  柱部分
22  支柱用基板
23  ゴム状弾性体
24  板ばね
25  てこ
26  流体
27  振動減衰材
101a,101b  対物レンズ
102a,102b  樹脂層
103a,103b  スポット
108  記録層

Claims (11)

  1. 圧電素子の伸縮により前記鏡部の鏡面の形状が可変であり、前記圧電素子及び前記鏡部を含む変形部を取り付ける鏡固定用部材を有する形状可変鏡において、
    前記変形部は、前記鏡固定用部材に設けられた二つ又は三つの支柱によって支持されることを特徴とする形状可変鏡。
  2. 圧電素子の伸縮により前記鏡部の鏡面の形状が可変であり、前記圧電素子及び前記鏡部を含む変形部を取り付ける鏡固定用部材を有する形状可変鏡において、
    前記変形部は、二つ又は三つの支柱によって支持され、
    前記二つ又は三つの支柱は、前記鏡固定用部材に設置される支柱用基板に設けられ、
    該支柱用基板は、変形可能であることを特徴とする形状可変鏡。
  3. 前記支柱用基板は、圧電素子を含むことを特徴とする請求項2記載の形状可変鏡。
  4. 前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の形状可変鏡。
  5. 前記支柱のうち少なくとも一つの支柱は、前記変形部と点接触する柱部分及び該柱部分を固定する柱固定部分を含み、
    少なくとも前記柱部分は、ゴム状弾性体又は振動減衰材で覆われること特徴とする請求項4記載の形状可変鏡。
  6. 前記支柱のうち二つの支柱は、伸縮可能であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の形状可変鏡。
  7. 前記支柱のうち二つの支柱は、積層型圧電素子を含むことを特徴とする請求項6記載の形状可変鏡。
  8. 前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡。
  9. 前記支柱が三つの場合であって、
    前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量が最大となる位置で、前記変形部を支持し、
    前記支柱のうち残り一つの支柱は、前記鏡部の鏡面の中心の位置で、前記変形部を支持することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡。
  10. 前記支柱のうち二つの支柱は、前記鏡部の鏡面の形状の変形量がゼロとなる位置で、前記変形部を支持することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の形状可変鏡。
  11. 請求項1乃至10いずれか1項記載の形状可変鏡を有する光ピックアップ装置を備えることを特徴とする光ディスク情報入出力装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007537491A (ja) * 2004-05-13 2007-12-20 トムソン ライセンシング 画像投射光学に対する多位置平滑ミラー
KR100942085B1 (ko) 2007-03-23 2010-02-12 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 형상 가변 거울 및 레이저 가공 장치
KR101829684B1 (ko) 2016-11-07 2018-02-20 한국표준과학연구원 변형 거울 보상 장치

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