JP2004060597A - 燃料フィルタ - Google Patents

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Kazuto Sawada
澤田 一人
Mitsunori Yanagi
柳 光則
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Abstract

【課題】本願発明の目的は、燃料フィルタに濾過部材が取り付けられていない状態では燃料がエンジンに送られない手段を付加することにより、エンジンが故障する等の弊害を防止してなる濾過部材交換型の燃料フィルタを提供すること
【解決手段】外殻を形成するケースと、該ケース内に燃料を供給する燃料供給通路と、前記ケース内に収納され燃料中の異物を濾過する濾過部材と、該濾過部材により濾過された燃料を排出する燃料排出通路を有する濾過部材交換型燃料フィルタにおいて、前記ケース内に前記濾過部材が収納されていない状態では燃料が送られない手段を設ける燃料フィルタ。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、自動車等の燃料供給系に設けられる燃料フィルタに関し、特にエレメント等からなる濾過部材が組み付けられていない状態では燃料がエンジンに送られないようにした濾過部材交換型の燃料フィルタ、或いはディーゼルフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等のエンジンとして古くからディーゼルエンジンが利用されている。
【0003】
ディーゼルエンジンは、燃料として軽油を使用し、その軽油を噴射ポンプで高圧に圧縮し、インジェクタからエンジンの燃焼室に噴射させ、燃焼室で自己燃焼させるものである。
【0004】
その燃料系統を図12に示す。燃料系統は、主として噴射ポンプ1及びインジェクタ3で構成され、その他としてコモンレール2、燃料タンク4、ディーゼルフィルタ5等を有する。噴射ポンプ1は、高圧の燃料を供給するポンプであり、コモンレール2は、噴射ポンプ1で作られた高圧燃料を各気筒のインジェクタ3に分配する。黒塗りの矢印は、燃料タンク4からインジェクタ3への燃料の流れを示し、白抜きの矢印は、噴射ポンプ1から燃料タンク4への戻り燃料の流れを示す。
【0005】
ところで、燃料中には、塵芥、錆等の固形夾雑物、カーボン、ガム状物質のようなスラッジ及び水分等の異物が混入している。この異物は、インジェクタ3等の摩耗及びスティックの原因になるもので取り除く必要があり、そのため前記ディーゼルフィルタ5が設けられる。なお、説明の便宜上ディーゼルフィルタを例に説明するが燃料フィルタであっても良い。
【0006】
そのディーゼルフィルタの一例を図13に示す。ディーゼルフィルタaは、上方のキャップ部材bと、このキャップ部材bの下部に取り付けられるコップ状のケース本体cと、ケース本体c内に着脱自在に取り付けられる濾過部材iとからなる。
【0007】
前記キャップ部材bには、燃料タンク4に連通される燃料供給管d、噴射ポンプ1に連通される燃料排出管e及び燃料経路内の空気を排出する等に使われるハンドポンプhが取り付けられる。
【0008】
また、ケース本体c内には濾過部材iが着脱自在に取り付けられる。この濾過部材iは、燃料を濾過するためのエレメントj、このエレメントjのほぼ中央部に上下方向に配置され、濾過部材iをキャップ部材bに取り付けるとともに燃料通路を兼用する取付パイプm、このエレメントjの下端を保持するための下部保持部材kからなり、ケース本体c内に濾過部材iを収納し、その上部からキャップ部材bを取り付けることにより、濾過部材iをケース本体c内でキャップ部材bにより挟持する。
【0009】
そして燃料供給管dよりケース本体c内に導入される燃料は、濾過部材iで濾過された後燃料排出管eから排出されることになる。
【0010】
ところで自動車用のディーゼルフィルタは、カーメーカの交換指定距離に達した場合や、目詰まり時等にディーラまたはユーザが交換することになる。この場合、図13で示す従来の濾過部材交換型ディーゼルフィルタは、濾過部材のみの交換で済むためその交換も簡単で、かつユーザの経済的負担が軽くなるという利点を有している。
【0011】
ところが、従来の濾過部材交換型ディーゼルフィルタは、交換時に濾過部材を付け忘れたり、或いは故意に取り外される場合があり、そのような場合濾過部材がない状態で使用を続けると濾過されない燃料がエンジンに送られエンジンが故障したり、最悪の場合には走行時に突然エンジンが停止するという事態を引き起こすことになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明の目的は、ディーゼルフィルタ或いは燃料フィルタに濾過部材が取り付けられていない状態では燃料がエンジンに送られない手段を付加することにより、エンジンが故障する等の弊害を防止してなる濾過部材交換型のディーゼルフィルタ或いは燃料フィルタを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明は、以下のような構成を採用してなる。
【0014】
請求項1、2に係る発明においては、外殻を形成するケースと、該ケース内に燃料を供給する燃料供給通路と、前記ケース内に収納され燃料中の異物を濾過する濾過部材と、該濾過部材により濾過された燃料を排出する燃料排出通路を有する濾過部材交換型燃料フィルタにおいて、前記ケース内に前記濾過部材が収納されていない状態では燃料が送られない手段であり、その手段は、弁及び押圧部材からなり前記ケース内に前記濾過部材が収納された時前記弁が前記押圧部材により開放される構成。
【0015】
請求項3に係る発明においては、請求項2に係る発明において濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの先端部である構成。
【0016】
請求項4に係る発明においては、請求項2に係る発明において濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの先端部に形成される構成。
【0017】
請求項5に係る発明においては、請求項2に係る発明において濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの外面部に形成される構成。
【0018】
請求項6に係る発明においては、請求項2に係る発明において濾過部材は、燃料を濾過するエレメントと該エレメントを保持する保持部材からなり、前記押圧部材は前記保持部材に形成される構成。
【0019】
請求項7に係る発明においては、外殻を形成するケースと、該ケース内に燃料を供給する燃料供給通路と、ハンドポンプと、該ハンドポンプの上流側に設けられる第1の逆止弁と、前記ハンドポンプの下流側に設けられる第2の逆止弁と、前記ケース内に収納され燃料中の異物を濾過する濾過部材と、該濾過部材により濾過された燃料を排出する燃料排出通路を有する濾過部材交換型ディーゼルフィルタにおいて、前記第2の逆止弁を前記濾過部材に設ける構成。
【0020】
そしてこれらの構成により、ディーゼルフィルタ或いは燃料フィルタの交換時に濾過部材を付け忘れたり、或いは故意に取り外される場合があったとしても濾過されない燃料がエンジンに送られることはない。またその燃料の供給を防止する手段を簡単な弁で構成することができるためわずかなコストアップで済み、さらに従来のディーゼルフィルタ或いは燃料フィルタの構造を大幅に変更することなく対応できる。
【0021】
特に請求項7に係る発明においては、従来設けられていた第2の逆止弁の取り付け位置を濾過部材にするという簡単な設計変更で行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1〜図5は本願発明の濾過部材の装着忘れを検出する手段である弁を施した第1の実施の形態の濾過部材交換型ディーゼルフィルタであり、図1は濾過部材を装着した状態を示す全体断面図、図2は濾過部材を取り外した状態での装着忘れを検出する弁の位置を示す部分断面図、図3は濾過部材を装着した状態での装着忘れを検出する弁の位置を示す部分断面図、図4は弁が配置される弁座を形成する環状突起で、(a)は断面図を(b)は(a)の底面図を示し、図5は弁で、(a)は断面図を(b)は(a)の底面図を示す。なお、説明の便宜上ディーゼルフィルタを例に説明するが燃料フィルタであっても良い。
【0023】
ディーゼルフィルタ5は、その外郭を構成するケースにより形成され、このケースは下部に位置するケース本体11と、ケース本体11の上部に位置しケース本体11の上部開口を閉蓋するとともに着脱自在に取り付けられるキャップ部材12とからなる。キャップ部材12は樹脂製で、その上方には直径方向に対向して供給管取付部12a、排出管取付部12bが形成される。そして供給管取付部12aには燃料供給管13がパッキン13aを介して一体的に連結され、排出管取付部12bには燃料排出管14がパッキン14aを介して一体的に連結される。
【0024】
供給管取付部12aに燃料供給管13を取り付ける際に第1の逆止弁12cが狭持されるとともに、後記の導入口30の上方には第2の逆止弁12dが取り付けられる。これら第1の逆止弁12c及び第2の逆止弁12dは同じ機能を有する弁で、燃料供給管13側から後記の濾過部材16側への流れは許容するが、その逆の流れは阻止するもので、後記のハンドポンプ15の作動を円滑に行うために設けられている。
【0025】
また、キャップ部材12の下部中央には、後記の濾過部材16と連結され且つ供給される燃料を濾過部材16側に送るための環状突起12fが垂下され、この環状突起12f内に導入口30が形成される。
【0026】
キャップ部材12の上方には、ハンドポンプ15が取り付けられる。該ハンドポンプ15は、外郭を形成する中空状のポンプケース15aと、蓋部15dとからなり、その内部には、スプリング15cによって上向きの力を付勢されたプランジャ15bが配置される。蓋部15dには図示しない開口が設けられており、プランジャ15bを押し下げながら所定角度回動して離すと、図1のようにプランジャ15bの上方外周上に設けられるフランジ15eが蓋部15dの下面に当接し、プランジャ15bを下がった状態に保持する。プランジャ15bを上動させる場合には、プランジャ15bを押し下げつつ最初と反対方向に所定角度回動してから離すとプランジャ15bは上方へ飛び出る。その状態でプランジャ15bを上下動すると、その下部で空気並びに燃料を押圧し、押圧された空気並びに燃料は第1の逆止弁12c及び第2の逆止弁12dの作用により下流の燃料排出管14側に押し出される。このハンドポンプ15は、濾過部材16を交換した後とか、ディーゼルフィルタ5から水抜きを行う時等に使われる。なお、この実施の形態ではハンドポンプ15をキャップ部材12に取り付けたものとして示しているが、その取付位置についてはキャップ部材12以外でも良く、またディーゼルフィルタ5と別体に設けても良い。
【0027】
前記ケース本体11は、上方が開口した樹脂製の容器状部材であり、その上端外周にはネジ11aが形成され、下端内周には短い複数個のリブ11bが等間隔で形成される。ケース本体11とキャップ部材12の連結は、まず、濾過部材16を上方よりケース本体11内に収納し、キャップ部材12のキャップ下端部12eにパッキン12gを取り付けた状態でキャップ部材12をケース本体11の上端部に嵌合し、次いで締付部材23をケース本体11の上端外周上のネジ11aに合わせて締め付け両者を密に締結する。濾過部材16を交換する場合は前記の手順を逆に行うことになる。
【0028】
濾過部材16は、その中央に位置し芯をも兼ねる取付パイプ18と、取付パイプ18の外周上に同心状に巻かれた紙等から成形されるエレメント17と、その下端に取り付けられ、エレメントを保持する下部端板20とからなる。なお、濾過部材16は前記した組み合わせからなるものに限られることなく、少なくとも濾過機能を有するものだけでも良い。
【0029】
ケース本体11の下端内面には、濾過部材16を位置決めするための短い複数個のリブ11bが等間隔に配置されており、ケース本体11内に収納される濾過部材16の下部端板20は該リブ11bに当設し位置決めされる。そしてケース本体11内に濾過部材16を収納した状態において濾過部材16の上部に上部空間21が形成され、下部に下部空間22が形成される。
【0030】
また、キャップ部材12の中央内面にはその上部に導入口30を有する環状突起12fが垂下されており、ケース本体11内に濾過部材16を収納した後キャップ部材12を締結した状態では、取付パイプ18の上端突出部18aがその外周部に取り付けられるパッキン18bを介して前記環状突起12fに密に嵌合され、燃料供給管13を介して環状突起12fに導入される燃料の全ては取付パイプ18を通って下部空間22に流入する。
【0031】
下部空間22に流入した燃料は、方向を変えエレメント17内に導入され、含まれる不純物が除去される。不純物が除去された燃料は上部空間21に押し出され、キャップ部材12の上面に形成される排出口12hより燃料排出管14に排出される。
【0032】
次にこの実施の形態の濾過部材16の装着忘れを検出する手段について説明する。前記環状突起12f内の導入口30は、図2及び図3に詳細に示すように小径口30a、中径口30b及び大径口30cが形成され、且つ各口30a、30b及び30c間に第1段部31a及び第2段部31bが形成される。また、前記小径口30aは図4(b)に示すように内径D1を有する円形状であるとともに、その径方向に長さD2及び幅D3からなる長形溝32が形成されている。
【0033】
前記小径口30aには、図に示すように本願発明の濾過部材16の装着忘れを検出する弁35が取り付けられる。該弁35は、円板部35a、軸部35b及び先端部35cを有し樹脂等から形成されている。
【0034】
円板部35aは円盤状の部材で、その外径d1は前記環状突起12fに形成される小径口30aの内径D1より大きく、且つ環状突起12fの大径口30cの内径Dより小さくされている。また、前記軸部35bは板状の部材で、図5(a)(b)に示すように幅d2及び長さd3を有し、その幅d2は前記環状突起12fの小径口30aに形成される長形溝32の幅D3より小さく、且つその長さd3は長形溝32の長さD2より小さいとともに、小径口30aの内径D1より大きく、更に前記取付パイプ18の内径2Rよりも大きくされている。また、前記先端部35cは鉤状を呈し、その横幅d4は前記長形溝32の幅D3より大きく、且つその高さhは前記環状突起12fの第1段部31aと第2段部31bとの間の高さHよりも小さく形成されている。なお、先端部35cの長さは軸部35bの長さd3と等しくされている。
【0035】
弁35の取り付けは次のように行われる。キャップ部材12にハンドポンプ15及び第2の逆止弁12dを取り付ける前に導入口30の上方より弁35を先端部35cを下にした状態で挿入する。弁35の先端部35cの横幅d4は長形溝32の幅D3より大きいため弁35の先端部35cは長形溝32に当接することになる。しかし先端部35cは鉤状からなるためかまわず弁35に力を加え、弁35の先端部35cを長形溝32内に押し込む。すると弁35の先端部35cは変形状態で長形溝32内に入り込むとともに、一旦完全に入り込むとその先端部35cは元の形状に戻るため容易に抜けることがなくなる。
【0036】
弁35は長形溝32内に嵌め込まれると、自重でさらに下がり、最終的には弁35の円板部35aの下面が環状突起12fの小径口30aを形成する上面に当接し、図2に示す位置を占めることになる。
【0037】
この状態で濾過部材16をケース本体11内に挿入し、キャップ部材12で閉蓋すると、前記環状突起12fの大径口30c内に取付パイプ18の上端突出部18aが侵入することになる。弁35の軸部35b及び先端部35cの長さd3は取付パイプ18の内径2Rより大きいため、いずれ弁35の先端部35cの下面は取付パイプ18の上端突出部18aの上面に当接する。弁35の先端部35cの下面に取付パイプ18の上端突出部18aの上面が当接した後においては、取付パイプ18の上端突出部18aは弁35を押し上げることになり、弁35の円板部35aは環状突起12fの小径口30aを形成する上面から離れ、小径口30aを開放することになる。
【0038】
最終的には、取付パイプ18の上端突出部18aの上面は前記第2段部31bに当接しそれ以上の侵入はなくなり図3の状態になる。この状態では図にも示すように弁35は環状突起12fの小径口30aを形成する上面から離れて位置し、小径口30aを開放している。なお、弁35の先端部35cの高さhは前記環状突起12fの第1段部31aと第2段部31bとの間の高さHよりも小さく形成されているため弁35の先端部35cが押し潰されることはない。
【0039】
濾過部材16の装着忘れを検出する弁35は上記した構成からなり、ケース本体11内に濾過部材16を装着した状態で組み付けたときには、図3に示したように弁35は環状突起12fの小径口30aを形成する上面から離れて位置するため導入口30を介して通常通り燃料は流れる。
【0040】
しかしながら、濾過部材16を交換後新たな濾過部材16を取り付け忘れて組み付けたときには図2に示すように弁35は自重で下がり、環状突起12fの小径口30aを閉鎖するとともに、この状態でエンジンを作動すると弁35の下流側で負圧が発生し、弁35はますます環状突起12fの小径口30aを形成する上面に強く当接することになり、燃料の供給を完全に遮断することになるためエンジンが作動しないか、あるいは作動してもすぐに停止することになる。そのため濾過部材の交換者は濾過部材の未装着を容易に気付くことができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
図6〜図8は本願発明の濾過部材の装着忘れを検出する弁の第2の実施の形態であり、図6は濾過部材を取り外した状態での装着忘れを検出する弁の位置を示す部分断面図、図7は濾過部材を装着した状態での装着忘れを検出する弁の位置を示す部分断面図、図8(a)は図6及び図7に示す弁を開放する押圧部材の平面図で、図8(b)及び(c)は他の押圧部材の平面図を示す。なお、第1の実施の形態のものと共通する部分については同じ番号で示し、その詳細な説明は第1の実施の形態のものと同様であるので省略する。
【0042】
この実施の形態のディーゼルフィルタも第1の実施の形態で説明した濾過部材16と同じ濾過部材を用いるものでその相違は、弁の形状及び弁を上動するための押圧部材を設けたところにある。
【0043】
ケース本体11、キャップ部材12及び濾過部材16の構成は第1の実施の形態のものと同じであり、以下においては濾過部材16を装着した状態での装着忘れを検出する弁を中心に説明する。
【0044】
環状突起12f内周上には、図6及び図7に示すように中央部に開孔41を有するリング状突起40が形成され、更に該リング状突起40の下面には下部突起42が複数個等間隔で垂下する形態で設けられている。また、環状突起12f内にはリング状突起40の下部に内周面に沿って複数個のリブ43が上下方向で且つ等間隔に設けられており、更に該リブ43の下部には環状突起12fの内周面に沿って環状の浅い溝44が形成されている。
【0045】
符号45は弁止め板で樹脂製からなり、その外径は前記環状突起12fの内径よりやや大きく、且つその中央部に燃料が流通するための開孔46を有しており、環状突起12fの内周面に沿って形成される環状の浅い溝44内に圧入により取り付けられる。また、この弁止め板45の上部には弁47が配置される。この弁47は樹脂製等の部材で、その外径は前記複数個のリブ43により形成される内径より小さく、且つ前記弁止め板45の開孔46の内径よりは大きく形成されており、弁止め板45の上面に当接される場合は弁止め板45の開孔46を閉鎖し、導入口30内の燃料の流れを遮断する。
【0046】
また、弁47と前記リング状突起40の間にはスプリング48が介在されている。このスプリング48の上端部は、リング状突起40の下面から垂下する下部突起42とリブ43との間に介在され、スプリング48のずれ及び外れを防止する。
【0047】
次にこれらの組み付けについて説明する。まず、キャップ部材12を裏返し、導入口30内にスプリング48を挿入する。その場合スプリング48の先端をリング状突起40の下部突起42とリブ43との間に嵌合する。次いで弁47を挿入し、スプリング48の後端に当接させる。次いで弁止め板45を弁47の上から圧入する。弁止め板45を圧入するとその途中でその上面に弁47が当接することになるがかまわずスプリング48の力に抗して弁止め板45を押し込む。やがて弁止め板45の外周部は環状突起12fの内周面に沿って形成される環状の浅い溝44内に嵌り込む。これ以上押し込もうとしてもリブ43に当たりそれ以上押し込まれることはない。その後押し込むことを止めても弁止め板45は溝44内に嵌合しているため外れることはない。この場合、溝44に予め接着剤を塗布しておけば弁止め板45の嵌合をより強固にすることができる。
【0048】
この状態では図6に示すように弁47はスプリング48により弁止め板45に当接され、弁止め板45の開孔46を閉鎖する。即ち、ケース本体11に濾過部材16が取り付けられていない図6に示す状態では弁47は弁止め板45の開孔46を閉鎖し、燃料の流れを遮断することになる。
【0049】
次に押圧部材について説明する。濾過部材16は第1の実施の形態のものと同じであり、その中央部に上下方向に配置される取付パイプ18の上端突出部18aに支持体51及び突状体52からなる樹脂製の押圧部材50が形成される。
【0050】
前記支持体51は上端突出部18aの内面から径方向に略半径分だけ水平にのびた棒状の部材であり、前記突状体52はこの水平の支持体51の先端から上方にのびた棒状の部材であり、その長さは前記弁止め板45の厚さよりは大きくされる。そして両部材51、52は取付パイプ18と一体に形成されることになる。 その平面図を図8(a)に示す。なお、図8(b)、(c)のものは、図8(a)の変形例であり、突状体52は同じであり、相違は図8(b)のものは支持体51を直径の長さにしたものであり、図8(c)のものは支持体51を十字形状にしたものであり、支持体51をこのような形状にすることにより支持体51の強度を高めることができる。
【0051】
図7について説明する。濾過部材16をケース本体11内に挿入し、キャップ部材12で閉蓋すると、前記環状突起12fの導入口30内に取付パイプ18の上端突出部18aが侵入することになる。取付パイプ18の上端突出部18aは、前記弁止め板45に当接するまで押し込まれることになるが、前記突状体52の長さは弁止め板45の厚さよりは大きくされているため取付パイプ18の上端突出部18aが弁止め板45に当接する前に突状体52の先端が弁47に当接することになる。その後は突状体52が弁47をスプリングの力に抗して上動させ、取付パイプ18の上端突出部18aが弁止め板45に当接しこれ以上入らない状態では図7に示すように弁47は弁止め板45の開孔46を開放することになる。
【0052】
この実施の形態の濾過部材16の装着忘れを検出する手段である弁47及び押圧部材50は上記した構成からなり、ケース本体11内に濾過部材16を装着した状態で組み付けたときには、図7に示したように弁47は弁止め板45の開孔46から離れて位置するため導入口30を介して通常通り燃料は流れる。
【0053】
しかしながら、濾過部材16を交換後新たな濾過部材16を取り付け忘れて組み付けたときには図6に示すように弁47はスプリングの力により押し下げられ、弁止め板45の開孔46を閉鎖するとともに、この状態でエンジンを作動すると弁47の下流側で負圧が発生し、弁47はますます弁止め板45の開孔46を形成する上面に強く当接することになり、燃料の供給を完全に遮断することになるためエンジンが作動しないか、あるいは作動してもすぐに停止することになる。そのため濾過部材の交換者は濾過部材の未装着を容易に気付くことができる。
【0054】
(第3の実施の形態)
図9は本願発明の濾過部材の装着忘れを検出する弁の第3の実施の形態である。この実施の形態のものは第1及び第2の実施の形態のもののように弁或いは押圧部材を特に用いることなく既存の部品をそのまま利用したものである。即ち、ハンドポンプを用いるものには必須である第1の逆止弁及び第2の逆止弁のうち、第2の逆止弁を濾過部材に一体的に設けたものである。なお、第1の実施の形態のものと共通する部分については同じ番号で示し、その詳細な説明は第1の実施の形態のものと同様であるので省略する。
【0055】
ケース本体11、キャップ部材12及び濾過部材16の構成は第1の実施の形態のものと同じであり、以下においては濾過部材16を装着した状態での装着忘れを検出する弁を中心に説明する。
【0056】
濾過部材16は、その中央に位置し芯をも兼ねる取付パイプ18と、取付パイプ18の外周上に同心状に巻かれた紙等から成形されるエレメント17と、その下端に取り付けられ、エレメントを保持する下部端板20とからなり、取付パイプ18の上端突出部18aには膨出部55が形成される。
【0057】
また、キャップ部材12の中央内面にはその上部に導入口30を有する環状突起12fが垂下されており、ケース本体11内に濾過部材16を収納した後キャップ部材12を締結した状態では、取付パイプ18の上端突出部18aがその外周部に取り付けられるパッキン18bを介して前記環状突起12fに密に嵌合され、燃料供給管13及び導入口30を介して環状突起12fに導入される燃料の全ては該環状突起12fより下部空間22に流入することになる。第1の実施の形態のものではキャップ部材12にハンドポンプ15、第1の逆止弁12c及び第2の逆止弁12dが設けられており、ハンドポンプ15を上下動させると第1の逆止弁12c及び第2の逆止弁12dの機能により燃料及び空気がエンジン側に送られることになる。
【0058】
この実施の形態のものでもキャップ部材12にハンドポンプ15及び第1の逆止弁12cが設けられているが、第2の逆止弁12dに相当する弁は前記取付パイプ18の上端突出部18aの膨出部55内に設けられる。
【0059】
図9にその状態を示す。濾過部材16の装着忘れを検出する手段は、スプリング57、弁止め板58及び弁59からなる。前記スプリング57は弱いバネ力を有するもので、導入口30内に燃料が流れるときには即座に開放するという抵抗としてできるだけ弱いものが用いられる。前記弁止め板58はリング状の部材でその外径は膨出部55の内径よりやや小さく、その中央部には弁59の外径より小さい径を有する開孔58aが設けられている。また、前記弁59は薄い円盤状の板でその外径は膨出部55の内径よりかなり小さく、弁止め板58の開孔58aの内径よりは大きくされている。
【0060】
これらスプリング57、弁止め板58及び弁59は、予め組み立てられ全体として弁ユニット56を形成している。そして濾過部材16への装着は、該弁ユニット56を前記取付パイプ18の上端突出部18aの膨出部55内に圧入することによって行われる。
【0061】
この実施の形態の濾過部材16の装着忘れを検出する手段は、このような構成からなり、図に示す濾過部材16をケース本体11内に装着している状態では、弁55はハンドポンプ15の第2の逆止弁12dとしての機能を行うため何ら問題は生じないが、この濾過部材16をケース本体11内に装着しない状態では、濾過部材16の交換後に必須である燃料経路内の空気抜きが行われなくなる。即ち、濾過部材16の交換後にハンドポンプ15を作動し燃料経路内の空気抜きを行おうとしても、ハンドポンプ15の第2の逆止弁12dがないことになるため燃料経路中の空気を押し出すことができなくなり、結果的に空気を抜くことができなくなる。
【0062】
特にこの実施の形態のものは、従来のものに比べ部品点数が増えることはないので生産コストを低減することができる。
【0063】
(第4の実施の形態)
図10は本願発明の濾過部材の装着忘れを検出する弁の第4の実施の形態であり、第1〜3の実施の形態のものとは異なるディーゼルフィルタ、即ち、濾過部材の中央に燃料通路がなく、エレメントの外側から燃料が流入するタイプのものを対象にした例を示す。
【0064】
ディーゼルフィルタ5は、その外郭を構成するケースにより形成され、このケースは下部に位置するケース本体11と、ケース本体11の上部に位置しケース本体11の上部開口を閉蓋するとともに着脱自在に取り付けられるキャップ部材12とからなる。キャップ部材12は樹脂製で、その上方には供給管取付部12a、排出管取付部12bが形成される。そして供給管取付部12aには燃料供給管13が一体的に連結され、排出管取付部12bには燃料排出管14が一体的に連結される。
【0065】
キャップ部材12の底部には、濾過部材16を取り付けるための取付凸部61及び前記燃料排出管14に連通する排出口12hが設けられる。また、キャップ部材12の壁部の一部であり前記供給管取付部12aの下部の底壁部60には、第1の実施の形態の図2〜4で示す長形溝32を有する小径口30aと同一の開口が形成されているとともに、その開口内には同じく第1の実施の形態の図2、3、5で示す弁35と同じ弁が挿入配置されている。そしてこの弁35は濾過部材16をケース本体11内に挿入した状態では開放し、濾過部材16をケース本体11内に挿入していない状態では自重により閉鎖される。なお、長形溝32を有する小径口30a及び弁35の詳細は第1の実施の形態での説明及び図1〜5のものと同じであるので省略する。
【0066】
濾過部材16は、保持部材62とこの保持部材62の下方に取り付けられ、紙等から形成されるエレメント17からなる。前記保持部材62は、その上面一方寄りに前記キャップ部材12の取付凸部61に嵌合可能な取付パイプ63が形成されるとともに、前記保持部材62の上面には取付パイプ63の軸心と平行に突状体64からなる押圧部材が形成される。この突状体64は、第2の実施の形態の突状体52に対応するもので棒状体で且つ保持部材62と一体に形成される。その形成位置は、濾過部材16をケース本体11内に取り付けた状態で弁35の真下になる位置である。また、保持部材62の下面にはエレメント17が接着剤で固定される。
【0067】
前記ケース本体11は、上方が開口した樹脂製の容器状部材であり、その上端外周にはネジ11aが形成され、キャップ部材12の連結は、まず、エレメント17を保持部材62の下端面に接着剤で固定した濾過部材16を用意し、キャップ部材12の底部に形成される取付凸部61に保持部材62の上面に形成される取付パイプ63を嵌合する。次いでその濾過部材16に前記ケース本体11を被せ、締付部材23でケース本体11とキャップ部材12とを一体的に密に締め付け固定することになる。濾過部材16を交換する場合は前記の手順を逆に行うことになる。
【0068】
この場合、保持部材62の上面には押圧部材である突状体64が設けられており、キャップ部材12に濾過部材16を取り付けてケース本体11を締結した状態では、保持部材62の上面に設けられる突状体64がキャップ部材12の底壁部60に配置される弁35を開放するため、燃料供給管13及び小径口30aを介してキャップ部材12内に導入される燃料は、ケース本体11内に導入される。その後エレメント17の外周部よりエレメント17内を通って濾過され、濾過された燃料は取付パイプ63を介して燃料排出管14より排出されることになる。
【0069】
この実施の形態の濾過部材16の装着忘れを検出する手段である弁35及び押圧部材である突状体64は上記した構成からなり、キャップ部材12に濾過部材16を装着した状態でケース本体11内に組み付けたときには、図に示すように弁35は小径口30aから離れて位置するため燃料は通常通り流れる。
【0070】
しかしながら、濾過部材16を交換後新たな濾過部材16を取り付け忘れて組み付けたときには図2に示すように弁35は自重により小径口30aを閉鎖するとともに、やはりこの状態でエンジンを作動すると弁35の下流側で負圧が発生し、弁35はますます小径口30aを形成する上面に強く当接することになり、燃料の供給を完全に遮断することになるためエンジンが作動しないか、あるいは作動してもすぐに停止することになる。そのため濾過部材の交換者は濾過部材の未装着を容易に気付くことができる。
【0071】
(第5の実施の形態)
図11は本願発明の濾過部材の装着忘れを検出する弁の第5の実施の形態であり、第4の実施の形態のものと同様なディーゼルフィルタを対象にするものであり、第4の実施の形態のものと比べて押圧部材の取付位置等が異なるものである。
【0072】
ディーゼルフィルタ5は、その外郭を構成するケースにより形成され、このケースは下部に位置するケース本体11と、ケース本体11の上部に位置しケース本体11の上部開口を閉蓋するとともに着脱自在に取り付けられるキャップ部材12とからなる。キャップ部材12は樹脂製で、その上方には供給管取付部12a、排出管取付部12bが形成される。そして供給管取付部12aには燃料供給管13が一体的に連結され、排出管取付部12bには燃料排出管14が一体的に連結される。
【0073】
キャップ部材12の底部には、濾過部材16を取り付けるための取付凸部61及び前記燃料排出管14に連通する排出口12hが設けられる。また、キャップ部材12の壁部の一部であり前記供給管取付部12aの下部の底壁部60には、第1の実施の形態の図2〜4で示す長形溝32を有する小径口30aと同一の開口が形成されているとともに、その開口内には同じく第1の実施の形態の図2、3、5で示す弁35と同じ弁が挿入配置されている。そしてこの弁35は濾過部材16をケース本体11内に挿入した状態では開放し、濾過部材16をケース本体11内に挿入していない状態では自重により閉鎖される。なお、長形溝32を有する小径口30a及び弁35の詳細は第1の実施の形態での説明及び図1〜5のものと同じであるので省略する。
【0074】
濾過部材16は、保持部材62とこの保持部材62の下方に取り付けられ、紙等から形成されるエレメント17からなる。前記保持部材62は、その上面一方寄りに前記キャップ部材12の取付凸部61に嵌合可能な取付パイプ63が形成されるとともに、この取付パイプ63の側面には、支持体70及び突状体71からなる押圧部材が形成される。また、保持部材62の下面にはエレメント17が接着剤で固定される。
【0075】
取付パイプ63の側面に形成される支持体70及び突状体71について説明する。前記支持体70は水平な棒状体からなり、前記突状体71は垂直な棒状体からなり、且つそれらは一体に形成される。そしてこれら支持体70及び突状体71は図6〜8(a)で示す支持体51及び突状体52と同じ形状及び機能を有するものであり、また突状体71の取付位置は、濾過部材16をケース本体11内に取り付けた状態で弁35の真下になる位置である。
【0076】
前記ケース本体11は、上方が開口した樹脂製の容器状部材であり、その上端外周にはネジ11aが形成され、キャップ部材12の連結は、まず、エレメント17を保持部材62の下端面に接着剤で固定した濾過部材16を用意し、キャップ部材12の底部に形成される取付凸部61に保持部材62の上面に形成される取付パイプ63を嵌合する。次いでその濾過部材16に前記ケース本体11を被せ、締付部材23でケース本体11とキャップ部材12とを一体的に密に締め付け固定することになる。濾過部材16を交換する場合は前記の手順を逆に行うことになる。
【0077】
この場合、取付パイプ63の側面には、支持体70及び突状体71からなる押圧部材が設けられており、キャップ部材12に濾過部材16を取り付けてケース本体11を締結した状態では、取付パイプ63の側面に取り付けられる突状体71がキャップ部材12の底壁部60に配置される弁35を開放するため、燃料供給管13及び小径口30aを介してキャップ部材12内に導入される燃料は、ケース本体11内に導入される。その後エレメント17の外周部よりエレメント17内を通って濾過され、濾過された燃料は取付パイプ63を介して燃料排出管14より排出されることになる。
【0078】
この実施の形態の濾過部材16の装着忘れを検出する手段である弁35及び押圧部材である支持体70及び突状体71は上記した構成からなり、キャップ部材12に濾過部材16を装着した状態でケース本体11内に組み付けたときには、図に示すように弁35は小径口30aから離れて位置するため燃料は通常通り流れる。
【0079】
しかしながら、濾過部材16を交換後新たな濾過部材16を取り付け忘れて組み付けたときには図2に示すように弁35は自重により小径口30aを閉鎖するとともに、やはりこの状態でエンジンを作動すると弁35の下流側で負圧が発生し、弁35はますます小径口30aを形成する上面に強く当接することになり、燃料の供給を完全に遮断することになるためエンジンが作動しないか、あるいは作動してもすぐに停止することになる。そのため濾過部材の交換者は濾過部材の未装着を容易に気付くことができる。
【0080】
本願発明は、上記各実施の態様の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能であり、例えば、濾過部材の装着忘れを検出する手段は、ケース本体内の濾過部材の有無を検知するセンサ、及びそのセンサによって開閉される電磁弁からなるものであっても良い。
【0081】
【発明の効果】
燃料フィルタ或いはディーゼルフィルタのケース内に濾過部材が収納されていない状態では燃料が送られない手段であり、その手段を弁及び押圧部材から形成することにより、燃料フィルタ或いはディーゼルフィルタの交換時に濾過部材を付け忘れたり、或いは故意に取り外される場合があったとしてもエンジンへの燃料供給を遮断することができるため濾過されない燃料がエンジンに送られエンジンが故障することを防止することができる。また燃料の供給を防止する手段を簡単な弁で構成することができるためわずかなコストアップで済み、さらに従来の燃料フィルタ或いはディーゼルフィルタの構造を大幅に変更することなく対応することができる。
【0082】
また、ハンドポンプ付きのディーゼルフィルタでは、従来設けられていた第2の逆止弁の取り付け位置を濾過部材に設けるという簡単な設計変更で行うことができるため、更にその生産コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の濾過部材交換型燃料フィルタを示す全体断面図。
【図2】濾過部材を取り外した状態での装着忘れを検出する弁を示す図1の部分断面図。
【図3】濾過部材を装着した状態での装着忘れを検出する弁を示す図1の部分断面図。
【図4】図1の装着忘れを検出する弁座部分で(a)は断面図、(b)は底面図。
【図5】図1の装着忘れを検出する弁で(a)は断面図、(b)は底面図。
【図6】濾過部材を取り外した状態での他の装着忘れを検出する弁を示す図1の部分断面図。
【図7】濾過部材を装着した状態での他の装着忘れを検出する弁を示す図1の部分断面図。
【図8】装着忘れを検出する弁を開放する押圧部材で(a)は図6、7の平面図、(b)は変形例の平面図、(c)は他の変形例の平面図。
【図9】濾過部材を装着した状態での更に他の装着忘れを検出する弁を示す図1の部分断面図。
【図10】本願発明の他の濾過部材交換型燃料フィルタを示す全体断面図。
【図11】本願発明の更に他の濾過部材交換型燃料フィルタを示す全体断面図。
【図12】ディーゼルエンジン用燃料供給系統の概略図。
【図13】従来の濾過部材交換型ディーゼルフィルタの断面図。
【符号の説明】
1…噴射ポンプ     2…コモンレール
3…インジェクタ    4…燃料タンク
5…ディーゼルフィルタ 11…ケース本体
11a…ネジ      11b…リブ
12…キャップ部材   12a…供給管取付部
12b…排出管取付部  12c…第1の逆止弁
12d…第2の逆止弁  12e…キャップ下端部
12f…環状突起    12g,13a,14a,18b…パッキン
12h…排出口     13…燃料供給管
14…燃料排出管    15…ハンドポンプ
15a…ポンプケース  15b…プランジャ
15c,48,57…スプリング   15d…蓋部
15e…フランジ    16…濾過部材
17…エレメント    18…取付パイプ
18a…上端突出部   20…下部端板
21…上部空間     22…下部空間
23…締付部材     30…導入口
30a…小径口     30b…中径口
30c…大径口     31a…第1段部
31b…第2段部    32…長形溝
35…弁        35a…円板部
35b…軸部      35c…先端部
40…リング状突起   41…開孔
42…下部突起     43…リブ
44…溝        45…弁止め板
46…開孔       47…弁
50…押圧部材     51…支持体
52…突状体      55…膨出部
56…弁ユニット    57…スプリング
58…弁止め板     58a…開孔
59…弁        60…底壁部
61…取付凸部     62…保持部材
63…取付パイプ    64…突状体
70…支持体      71…突状体

Claims (7)

  1. 外殻を形成するケースと、該ケース内に燃料を供給する燃料供給通路と、前記ケース内に収納され燃料中の異物を濾過する濾過部材と、該濾過部材により濾過された燃料を排出する燃料排出通路を有する濾過部材交換型燃料フィルタにおいて、前記ケース内に前記濾過部材が収納されていない状態では燃料が送られない手段を設けることを特徴とする燃料フィルタ。
  2. 前記手段は、弁及び押圧部材からなり前記ケース内に前記濾過部材が収納された時前記弁が前記押圧部材により開放されることを特徴とする請求項1記載の燃料フィルタ。
  3. 前記濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの先端部であることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
  4. 前記濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの先端部に形成されることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
  5. 前記濾過部材は、前記ケースに着脱自在で燃料通路を兼ねる取付パイプと燃料を濾過するエレメントからなり、前記押圧部材は前記取付パイプの外面部に形成されることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
  6. 前記濾過部材は、燃料を濾過するエレメントと該エレメントを保持する保持部材からなり、前記押圧部材は前記保持部材に形成されることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
  7. 外殻を形成するケースと、該ケース内に燃料を供給する燃料供給通路と、ハンドポンプと、該ハンドポンプの上流側に設けられる第1の逆止弁と、前記ハンドポンプの下流側に設けられる第2の逆止弁と、前記ケース内に収納され燃料中の異物を濾過する濾過部材と、該濾過部材により濾過された燃料を排出する燃料排出通路を有する濾過部材交換型ディーゼルフィルタにおいて、前記第2の逆止弁を前記濾過部材に設けることを特徴とするディーゼルフィルタ。
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