JP2004060042A - 大気環境中電気防食システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ステンレス鋼構造物表面付着接触の電解質を介し且つ、酸化チタンとチタン酸化物の導電性金属酸化物や酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物含有の防食被覆層形成の遮光環境の防食持続に、電子の供給をし続ける大気環境中電気防食システムを提供する。
【解決手段】ステンレス鋼構造物に対して電圧電流制御機を介して、1〜13.5V直流低電圧と0.1〜320mAの微弱電流を制御通電する防食電極と、ステンレス鋼構造物に接続されたアースとからなる電気防食システムに於て、酸化チタンとチタン酸化物の導電性金属酸化物や酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物含有の防食被覆層形成の遮光環境や、大気環境状態と腐蝕環境に応じて電圧電流制御機介し、前記構造物通電は選択設定を可能とし且つ、腐蝕環境と材質や取付部位に応じ適選した防食電極は、スタッドボルトをスタッド溶接して構成する大気環境中電気防食システムを提供する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明の大気環境中電気防食システムは、ステンレス鋼構造物の防食に関して、本来ステンレス鋼は不銹鋼で、不銹鋼特有のその耐蝕性は不動態皮膜であり、11%以下のCr低合金鋼の、それは極、薄い表面皮膜で自然空気酸化膜(不動態被膜)は、たいていFeとCrの混合酸化物で、もっと耐蝕性の高いステンレス鋼の領域になると、ほとんどCrのみの薄い緻密な酸化皮膜となり、更にCr含有を増すとアモルファス(特性の非結晶)皮膜形成で、この不動態皮膜がステンレス鋼の耐蝕性の基本で、そのCr含有率18%が12%を切ると、ステンレス鋼の鋭敏化(不動態皮膜破壊)が起こる。その誘発現象は海水環境の塩素イオンや塩化物イオン中の海塩粒子付着の副成分の塩化マグネシューム(MgCl)が影響し、ステンレス鋼不動態被膜破壊の鋭敏化(Cr欠乏症)を誘発し腐蝕進行する。その腐蝕挙動は次の、三つの要因である。1.塩化物は海からの潮風が運ぶ海塩や、海水使用環境のステンレス鋼は1g/m〜10g/m海塩粒子付着で發銹、腐蝕へ進行す。2.その腐蝕要因助長の水分は、大気中の相対湿度と温度差による結露現象で発生し、相対湿度60〜80%時に海塩粒子付着量が増え、比例して腐蝕が激しくなる。3.大気中の空気に存在する酸素でその腐蝕進行を促進する。相対湿度60%時から海塩粒子付着量は10g/mへと増大し、沿岸大気環境中での吸湿物質(粉塵)付着影響等で、湿気を吸い乾燥又、湿気を吸い乾燥(乾湿繰返し)過程で塩化物の溶解液が濃縮し、塩化物(Cl)イオンと共に塩化マグネシュームが増大し、その腐蝕メカニズムは、電気科学的要因影響で、ステンレス鋼の不動態電位(電子)が、湿度(水分)や海水の副成分の塩化マグネシューム(MgCl)等の電解質に奪われて、電子が生成する水酸化合物イオンOH^と反応し、更に不動態皮膜の破壊のCr欠乏症は海岸地帯のステンレス鋼の溶接部近傍の熱影響部(HAZ)で増大し、塩素の影響で応力腐蝕割れが発生、他の部位は健全な状態なのに溶接部位の限られた部位に割れが生じる腐蝕が発生する。こら等のステンレス鋼の發銹、孔食、腐蝕を防食し続けることを特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
【0002】
尚、ステンレス鋼構造物に塗装塗布の場合、塗装しても塗装のピンホールや切断面等の塗装不均一部位や、塩分や海水環境では塗装鋼構造物同様に、海水環境の塩素イオンや塩化物イオンで發銹し孔食から腐蝕へと進行する。ステンレス鋼と炭素鋼を溶接した構造物で、炭素鋼部に塗装を施した構造物等はステンレス鋼との溶接部の近傍の炭素鋼が腐蝕進行する。その炭素鋼部に塗装施行を行なった場合、塗装には欠陥部から發銹腐蝕し更に、ステンレス鋼が大きなカソードで溶接炭素鋼は活性なアノードで、アノードの炭素鋼とカソードのステンレス鋼という、それは最悪の腐蝕要因で炭素鋼側が腐蝕進行する。この構造物を防食し続けることを特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
【0003】
また、酸化チタンとチタン酸化物の導電性金属酸化物及び、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物を含有し、防食被覆層を形成したことを特徴とした、ステンレス構造物に防食被覆層の形成で防食持続効果を得るには、光照射が必要不可欠で遮光時の夜間、雨天及び、長期的遮光部の日陰、塩水環境の常時濡れ環境中では腐蝕進行する不適性があり、ステンレス鋼構造物の海水環境の塩素イオンや塩化物イオン中の防食をし続け、前記導電性金属酸化物の防食被覆層形成の遮光時、長期的遮光部位の防食と、前記導電性金属酸化物の防食効果特性と大気環境中電気防食システムの電気防食の特徴を併用し、發銹、孔食と腐蝕進行する、その腐蝕挙動を抑制且つ、防食持続をし続けて当該ステンレス鋼構造物を安全無害でエコ的且つ、効率的に腐蝕損失や事故防止の抑制と耐久長寿化増大を特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
【0004】
金属が水環境で起こす腐蝕(湿食)は、水(液体)と酸化剤との共存下に起こる。酸化剤の最も一般的ものは溶存酸素(O8q=大気中酸素の溶け込み)と水素イオン(H)で、水素イオンはpHが低い酸性液中ほど大きく、pHが高いアルカリ性液中ほど小さく、溶存酸素はpHに依存せず、常温の純水中で約8ppmで、ステンレス鋼は以下の溶存酸素の酸性環境で發銹、腐蝕する。pH3を境にして酸性側で腐蝕域に、中性側で不動態域(pH2以上で)に入り、このpH3という境界pHは脱不動態化pHと呼び、ステンレス鋼種により異なり、13Crで約pH3、ステンレス304鋼はpH2より低いpH環境で、ステンレス316鋼はpH1.5より低いpH環境で發銹や腐蝕影響を受ける。酸性側の使用限界を決めるのは脱不動態化pH、pHdであり例えば、草津万代湧出泉(pH1.7)環境での304鋼(pHd2)の腐蝕速度は年/0.3mmと大きく、表面均一腐蝕を起こす。304鋼よりやや低いpHd値の316鋼の場合は年/0.01mmと耐蝕性に優れるが、その304鋼の耐蝕耐久性を、この腐蝕環境で316鋼同等以上に効率的に防食持続をし続けることを特徴とする大気環境中電気防食システム。
【0005】
更に水中では、ステンレス鋼腐蝕要因の塩化物イオンClの存在はなく、すきま腐蝕(孔食:腐蝕すきま)はないとするが、それはステンレス304、316鋼共に淡水下のClが20〜30ppm以下の場合で、水道水中に添加される塩素(Cl)が1ppmでも加わると、自然電位(Esp)をもっと高くする作用があり、すきま腐蝕領域(孔食:腐蝕すきま)が起こり、金属同志合わせ面、ガスケット接触面に塩化物付着物下の侵食やステンレス鋼表面付着で残った水分が乾き塩分が濃縮し、高塩分を含む薄い水膜接触によりすきま腐蝕、応力腐蝕割れの影響を受けて腐蝕損失する。これ等の腐蝕挙動を抑制、防食持続をし続けて、当該ステンレス構造物を安全無害でエコ的且つ、効率的に腐蝕損失や事故防止の抑制と耐蝕耐久性を特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
【0006】
異種金属接触腐蝕、ステンレス鋼と炭素鋼(Fe)、ステンレス鋼とアルミ(Ai)等の異なる金属接触対が、塩分や海水などの電解質に触れると異種金属接触腐蝕が起こる。それぞれの金属には金属固有(電位)の科学的な溶出(イオン傾向)のしやすがあり、海水中(塩化物イオン)のアルミ(Ai)とステンレス304鋼と他の金属を接触、あるいは電気的導通がある状態でガルバニクカップルとして使用した場合、電位の卑(低い)なアルミ(Ai)がアノードで腐蝕し、電位の貴(高い)のステンレス304鋼がカソード(アノードと同一環境で、カソード金属がアノード金属と接触すると、電子を受け取る安定的カソードとなり、アノード金属は電子を放出し腐蝕が加速する。)、塩分や海水環境で、貴のステンレス304鋼と卑な炭素鋼の異種金属接触で溶接された、タンク等は、卑な炭素鋼金属側に大きな腐蝕が発生しする。また、水道管や配管の継手、サドル分岐栓に今後ステンレス鋼配管の使用量が増えると、そこで懸念されるステンレス鋼埋設管腐蝕として普通鋼同様に、迷走電流腐蝕の影響が避けられない立地条件に埋設が必要な場合、サドル分岐栓に見られるような、特定箇所で異種金属配管材料の接触利用をする場合、異種金属接触腐蝕が発生する。これ等の異種金属接触腐蝕構造物の腐蝕損失の腐蝕挙動を抑制、防食持続をし続けて、当該ステンレス構造物を安全無害でエコ的且つ、効率的に腐蝕損失や事故防止の抑制と耐蝕耐久性の持続を特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
【0007】
【従来の技術】
従来より、雨水等の水分が付着する鋼材構造物に対して、当該水分を介し微弱電流を通電する電子防錆システムは公知であり、例えば特開平11−43789の広報には水分が付着する構造物に、水分を通じて単に微弱電流を通電する公知の電子防錆システムが開示されている。アノードの取付場所は水がかかりやすく乾きにくい場所が好ましく、更に表面が乾いているときは電流制御器から通電を中止することが開示されている。
【0008】
特開平11−43789広報の防錆電圧は8.5〜12V表示出力だが、装着実施時の出力は8.5〜11Vと低く、近年の外部電源法の理論に程遠い電圧のため、装着時防錆効果を懸念し狭い範囲に4アノード以上の装着で、装着アノードへの通電電流も制御器からの同時出力4アノード以上の構成である。1アノードの出力が280〜320mAで、一定面積に1.000mAを超える構成で過防食が懸念される問題や、構造物の形状や腐蝕環境と大気環境状態及び、海水環境の常時完全濡れ環境や、海塩粒子付着時の結露時に応じた電圧電流の変換性もない問題もあった。
【0009】
前記の電子防錆システムのアノード装着は、アノード設置部位の塗装を剥離しアノード固定に穴あけを行ない、アノード装着をアノード固定ビスで固定するが、穴あけ鋼板部位のアノード固定ビスの隙間より雨水、塩水進入によりアノード固定ビス鋼板穴あけ部位と、アノード取付部位の鋼板と接触させたLED点滅ランプのアース線と鋼板設置面に錆、腐蝕が発生して防錆効果が得られず、厚鋼板等の穴あけは労力を要するものであった。また、二重構造部の穴あけ作業においては、穴あけ部位裏側の油圧配管や電気配線等の破損の危険性の問題もあった。更に寒冷地や寒暖差地域に於て、穴あけ不可能な構造物やタンク、パイプライン等のアノード設置は、貼付け接着取付で接着テープの劣化が生じ、アノード脱落で防錆効果は得られない問題が多々あった。
【0010】
尚、アノード材質は主にアルミアノードであったために、海水環境や海水環境の常時濡れ環境や結露時などの厳しい腐蝕環境下では、アルミアノードの腐蝕消耗が速く防錆効果は得られず、防錆電圧電流出力もその防錆対象物に応じて適選選択する必要があった。また、アノード形状や材質も防錆構造物と取付部位、形状や腐蝕環境に応じたもの使用する必要があり、アノード配線と延長配線及び、電流制御部の配線などは、海水環境や腐蝕の激しい環境下での、配線の耐腐蝕性や耐候性、耐熱性の問題も未解決であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子防錆システムでは穴あけによりアノード装着を行なっていたが、穴あけ鋼板部位のアノード固定ビスの隙間より雨水、塩水進入によりアノード固定ビス鋼板穴あけ部位とアノードのLED点滅ランプのアース線と、アノードと鋼板設置面に錆、腐蝕が発生して防錆効果が得られず、穴あけ作業も厚鋼板等は労力を要し不可能なものもあった。また、二重構造部位の穴あけ作業は近傍の油圧配管や電気配線等を破損する危険性の問題もあり、更に穴あけ不可能なタンクやパイプライン等及び、穴あけ不可能な構造物や寒暖差地域での、貼付け接着は接着テープ劣化が生じ、アノード脱落で防錆効果が得られない問題もあった。
【0012】
また、アノード材質は主にアルミアノードであったために、ステンレス鋼腐蝕の塩害環境や腐蝕の激しい海水環境下では、アノード溶解が激しく防錆効果が得られず、アノード材質及び、防錆電圧電流出力も、その防錆対象物や腐蝕環境に応じて適選選択する必要が有った。更に、アノード形状と材質も取付部位形状や防錆対象物の材質や腐蝕環境に応じたもの使用する必要があり、尚且つ、電流制御部やアノード配線と延長線用配線の耐蝕性、耐候性、耐熱性の配線を使用する必要が有るが、これらの問題も未解決であった。
【0013】
n型半導体の酸化チタンに光を照射すると、アノード電流の増大化がみられ、それに伴なって防食電位の卑下が発生し、更にその表面上でのアノード反応は水分や結露等の水分酸化であり、酸化チタンそのものの溶解や劣化は起こらない。この防食を利用する酸化チタン被覆層形成だけでは、防食の実用化を成しえる防食効果は得がたい。それは、酸化チタン被覆層を形成した防食効果を持続的に得るには、必ず光照射が必要不可欠であることから、酸化チタンの被覆層形成で、その防食効果の得がたい遮光時や夜間や雨天及び、遮光部位の日陰、海水環境中では腐蝕が進行する防食不適性部位が発生する問題が有る。
【0014】
特開平11−71648公報では、金属材料表面の下層にFe.V及び、Cuとからなる群れから選出されて、1種の金属元素をチタンの酸化物被覆中に5〜20%混合含有する第一の被覆層を形成し、更に、その上にチタンの酸化物を含有する第2の被覆層を形成する技術が公報されていおり、光が遮断されてもカソード防食効果が持続して、高い防食効果を得ることが開示されている。
【0015】
最近これ等の改善を行なう考察研究で、金属材料に酸化チタンと導電性酸化物の防食被覆層形成の焼成温度を200℃以下で、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物を含有した防食被覆層を形成で、その金属の防食効果が発生しその防食効果は遮光後においても数時間の間、ステンレス304鋼で電位が−500mV持続した結果を得た研究報告がされている。
【0016】
特開平11−71684公報の防食被覆層形成は、金属材料の上に2層以上の防食被覆層形成は被覆層形成が多工程なことや、金属材料上にその被覆層形成する焼成温度は高温で、大型構造物などへの現場での、その防食被覆層形成は実用的には不向きで難があり、また、酸化チタンと導電性金属酸化物に酸化錫を含む導電性金属酸化物を含有した防食被覆層形成の防食効果の採用は、照射部位ステンレス304鋼の防食電位−400mVの持続効果は可能でも、長時間の遮光時や遮光部位の日陰や海水環境中では腐蝕進行は避けらず防食持続に難がある。
【0017】
ステンレス鋼特有の不動態皮膜(酸化皮膜)は、ステンレス鋼は不銹鋼で耐食金属として1930年代に大量生産され、今日までプンラントを始め多種多様の幅広い工業分野で大量に採用されてきたが、しかし、塩水環境下の塩素、塩化物、酸化剤及び、異種金属接触、溶接構造物での使用下で、ひとたび使用を誤ると發銹、孔食、すきま腐蝕、応力腐蝕割れ、異種金属接触腐蝕等の厳しい局部腐蝕損傷で多大な損失を被っている。防食管理者の管理役割は腐蝕理論の正しい理解と判断及び、材料選定、防食設計、腐蝕監視等の対応には漫然的に積み上げたデーターベースでは、その対応は不可能で正確な方法論を身に付けなければならなく、その管理やコストは多大なものであり、近年高耐蝕性の高級ステンレス鋼が開発されたが、それは高額製品で設備コストを押上る問題があった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の大気環境中電気防食システムは、ステンレス鋼構造物に対して電圧電流制御機を介して低電圧と微弱電流を通電する防食電極と、ステンレス鋼に接続されたアースとからなる大気環境中電気防食システムにおいて、大気環境中ステンレス鋼構造物は、一般的に裸鋼板構造物で電気防食システムでの防食は、電解質も無いから理論的に難が有る的考え方が支配的であったが、ステンレス鋼の腐蝕要因は以下の電解質下で腐蝕する。本発明者は過去11年間に塩水環境と酸素過多環境下のその腐蝕や異種金属接触腐蝕の防食知見(後記)を得た。ステンレス鋼構造物の發銹、孔食、腐蝕要因は塩素イオンや海水環境の塩化物イオンの海塩粒子付着で、その海塩粒子付着は相対湿度40〜80%時の雨滴や結露時の電解質の環境下で増大し、不動体電位(電子)が相対湿度の影響により海塩粒子付着量の増大と共に、海水の副成分の塩化マグネシユム(MgCl)も増大し、ステンレス鋼のイオン化が進み貴化(活性發銹)する。また、水分中の塩素イオン等のイオン化の電解質に電子が奪われる作用は、電子が生成する水酸化合物イオンOH^と反応し、ステンレス鋼特有の不動態皮膜を破壊し、ステンレス鋼の鋭敏化(不動態被膜破壊のCr欠乏症)が促進し、且つ、海塩粒子付着は、湿気を吸い乾燥(乾湿繰返し)過程で、塩化物の溶解液が濃縮していく塩化物(Cl)イオンが、この間にステンレス金属表面のごく薄い不動態皮膜を破壊される。そのステンレス構造物に防食電極を設置し、ステンレス鋼構造物へ付着の前記電解質に電圧電流制御機を介し、防食電位(電子)の低電圧と微弱電流を制御通電し、ステンレス鋼防食電位−400mV保持の卑下と、ステンレス鋼不動体維持電流約O.1μA/cmの供給をし、防食し続けることを特徴とした、請求項1ないし2、3、5の大気環境中電気防食システムを提供するものである。
【0019】
ステンレス鋼構造物の大気環境中の相対湿度や海水環境及び、海塩粒子付着量や結露時の状況に応じて、電圧電流制御機の出力は選択設定出力と自動可変式出力で通電される。その防食電圧(1〜13.5V)の直流低電圧と防食微弱電流(0.1〜320mA)及び、海水環境と水環境の酸化剤腐蝕環境の塩素と溶存酸素過多腐蝕環境中の水中や水槽タンク内及び、配管内の防食電圧は1〜12V以下を自動制御可変式とし、防食微弱電流は1〜5.0A以下をパルス間欠式に通電制御を可能としたことを特徴とし、且つ、防食電極は取付部位に応じた形状と材質を適選し、腐蝕環境と材質に応じて、溶解性や不溶解性を適選し、電極取付はスタッド溶接機でステンレス製スタッドボルトを溶接し、ステンレス鋼とスタッドボルトとの電極接触面は絶縁後に、防食電極を設置し、バルブや配管継手用の防食電極はJIS規格形状や、その腐蝕環境に応じた材質や形状を適選し、接触部位は絶縁し、装着しことを特徴とする請求項1ないし2、3、4、5記載の大気環境中電気防食システムを提供するものである。
【0020】
海水、塩素イオンの水環境酸化剤等の湿質環境下での、ステンレス鋼構造物腐蝕環境で酸化チタンとチタン酸化物の導電性金属酸化物の防食被覆層を形成し、防食効果を持続的に得たくとも、それは必ず光照射が必要不可欠であり、尚、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物含有の防食被覆層形成の焼成温度200℃以下で防食被覆層形成されたステンレス304鋼において、遮光後の数時間は防食効果が発生した研究報告がなされたが、何れの前記被覆層形成の防食効果を持続的に得るには光照射が必要不可欠で、前記腐蝕環境下での長期的遮光時の常時水濡れ環境、海水環境や、遮光環境の日陰、夜間、雨天の防食持続には難があり不適性である。その環境のステンレス鋼構造物は腐蝕進行する。そのステンレス構造物の防食不可能部位に、電圧電流制御機を介して防食電極を設置し、アースを接続し直流防食低電圧と防食微弱電流を制御通電し、防食をし続ける大気環境中電気防食システム装着設置をし、これ等の腐蝕環境での腐蝕損失抑制と多大な管理費や、高級ステンレス鋼使用の設備コスト削減等の抑制と防食持続効果で、304鋼使用と本発明の電気防食システムの併用は、多大な利益効果に貢献し、且つ、前記導電性金属酸化物の防食被覆層形成導電性の防食効果と本発明の大気環境中電気防食システムとの併用は効率的で、更なる防食持続効果に大きな期待がもてる、請求項1ないし2,3,4、5記載の大気環境中電気防食システムを提供するものである。
【0021】
特にステンレス304鋼、316鋼等は低コスト製品だが、前記腐蝕環境下ではCr欠乏症(鋭敏化)による以下の腐蝕損失は大きく、發銹、孔食、腐蝕や応力腐蝕割れ及び、ステンレス鋼の加工性に富んでいるが故のステンレス鋼と他の金属との異種金属接触の構造物では、異種金属接触腐蝕、溶接部位腐蝕と、水環境では酸化剤等のすきま腐蝕(孔食)、全面均一腐蝕、応力腐蝕割れの腐蝕が発生し、塩水環境、酸化剤の水環境や海塩粒子付着環境での相対湿度の吸水と結露時等の腐蝕要因物質は電解質で、防食電極を設置しその電解質の通電性を介して、防食低電圧と防食微弱電流を通電する本発明の大気環境中電気防食システムは、前記腐蝕を抑制、防食し続け、ステンレス鋼構造物の維持拡大を図り低コストと共に、前記の塩素イオン化によるステンレス鋼の腐蝕環境下での用途範囲を拡大化し、効率的で安全性も高く、安心とエコ的な利用価値の高い、請求項1ないし2、3、4、5記載の大気環境中電気防食システムを提供する。
【0022】
【発明の実施形態】
以下、図面に基づき本発明の大気環境中電気防食システムの実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図面において、図1は本発明の大気環境中電気防食システムの実施形態を示す構成図であり、1は交流電流、もしくはソーラー、バッテリー、2はアース、3は電圧電流制御機、4は防食電極(アノード)出力線、5は防食電極(アノード)6は絶縁材、7はステンレス製スタッドボルト、8は水分又は結露、9は塩水、海塩粒子付着物、10は防食電極(アノード)配線、11はステンレス構造物、12は防食電圧電流、13はヒューズ、14は埋込型電極入力端子を表わしている。
【0024】
交流電流1は電圧電流制御機3を介して防食電極(アノード)配線4によって埋込型電極入力端子付14の防食電極(アノード)5へ制御通電され、11のステンレス鋼構造物に2のアースを設置し、また、他の複数の防食電極(アノード)配線10によって制御通電される。図1に示すように防食電極(アノード)5は埋込型入力端子付の防食電極(アノード)であって、ステンレス構造物11に、ステンレス製スタッドボルト7で固定され、防食電極(アノード)5とステンレス構造物11及び、スタッドボルト7の接触部位は絶縁され、防食電圧電流12が制御通電される。
【0025】
ステンレス鋼構造物の大気環境状態の相対湿度及び、塩水環境、海塩粒子付着量や結露時と異種金属接触等の腐蝕環境に応じて、電圧電流制御機3の出力は自動可変式と選択設定を可能とし、パルス式に制御通電する基本的防食電圧は1〜13.5Vの直流低電圧で防食電流は0.1〜320mAの微弱電流で更に、塩水中や塩水常時濡れ環境での過防食懸念環境での防食電圧は1〜10V以下に自動可変制御通電で尚、水環境での水槽タンク内等の酸化剤腐蝕環境状態に応じて、電圧電流制御機3の防食電圧出力は1〜12V以下の直流低電圧と防食電流は1〜5.0A以下の微弱電流が防食電極(アノード)を介してステンレス構造物11に制御通電される構成で、その構造物11にはアース2が接続される。
【0026】
この結果、ステンレス鋼構造物11の表面の水分又は結露8や塩水、海塩粒子付着物9の付着物は、ステンレス鋼構造物11の發銹、孔食、腐蝕要因物質で、その腐蝕要因物質は電解質であり、その電解質8や9を介してステンレス鋼構造物11に装着された防食電極(アノード)5から、防食低電圧と微弱電流12が通電され、ステンレス鋼構造物11に不動態電位卑下の防食電位(電子)が補給され続けて、ステンレス鋼構造物のイオン化が防止された防食効果の持続知見を過去11年余りの間で、本発明の大気環境中電気防食システム実施装着で知見した。
【0027】
ステンレス鋼構造物11に取り付けるアース2はステンレス鋼構造物11の構造や發銹、孔食、腐蝕環境及び、異種金属接触と構造上のアース状況(電子通電回路)を考慮し防食電流(電子)が広範囲に定量的に通電され、防食電位回路(電子通電回路)を効率的に作り出すために複数のアースを効率的に設ける。そのアースの防食役割については以下に述べる通りである。
【0028】
電気は+から−へ流れるが、ステンレス鋼や金属構造物の電子の流れは、電気とは反対方向の流れであり、この電子の流れの基本原理原則からも、特に電気防食システム設置時は防食電位(電子)の流れも電気とは反対方向の流れを重視し、アースは適所に適数設置し、ステンレス鋼の不動態電位−400mVを常時、卑下に保持する防食電位の有効的な通電性(電子回路)を確実に確保するためにも欠かせない要因である。尚、水槽タンクや配管継手もアースは適所に適数設置し電子回路を確保することが不可欠である。
【0029】
電圧電流制御機3からの防食電圧出力で過防食懸念海水環境や部位では1〜10V以下に自動制御又は選択設定し尚、複数の防食電極(アノード)取付時の同時出力は、水環境の水槽、タンク内の常時水没を除いては、3個の防食電極(アノード)数以内で990mA(1電極防食能力状況に応じ)以下の制御出力で一定面積の過防食を抑制し、大気環境状態や防食対象物の腐蝕環境に応じた、防食通電出力は1〜13.5Vの直流低電圧と0.1〜320mAの微弱電流をパルス式に出力し、ステンレス鋼構造物の防食電圧電流を制御通電を可能にしたことを特徴とし、安全性も高く構成され、更に万一高電圧出力時には安全性確保と電圧電流制御機3の保護を目的に入力電源側にヒユーズ13が設置され、埋込型入力端子14の端子部と防食電極(アノード)5の挿入スタッドボルト7は収縮チューブやシリコン等及び、防食電極5とステンレス構造物11設置面も絶縁材で完全に絶縁されている。
【0030】
防食制御通電実施テスト結果は以下の通りである。
ステンレス鋼構造物11に、電圧電流制御機3を介し防食電極(アノード)5と、アース2を設置接続し、海水環境の全面濡れ状態(浸漬状態)で防食電極(アノード)5へ電圧出力をパルス式で通電し、その防食電極(アノード)5での通電電圧測定を行なった結果、その通電電圧出力は1〜10V以下で尚、同環境の濡れ状態から、更に湿り状態へ、そして乾燥状態時での防食電極(アノード)5での電圧測定値は10〜13.5Vへと変化し、塩水分付着量や濡れ状態の変化に伴って、防食電極(アノード)5への電圧出力は自動制御変換された制御通電を確認できた。この防食電圧は、相対湿度が高く海塩粒子付着量も多い環境、相対湿度が高く海塩粒子付着量が少ない環境、相対湿度が低く海塩粒子付着量が多い環境の發銹や腐蝕環境に応じて、防食電圧は1〜13.5Vと防食微弱電流0.1〜320mAの制御通電が確認できた。この防食電圧通電はステンレス鋼の不動態電位−400mV卑下維持の通電がされ、ステンレス鋼の腐蝕挙動を抑制、防止する理論、文献上数値の防食電流(約0.1μA/Cm)の制御通電を可能とし且つ、本発明の大気環境中電気防食システム装着において、相対湿度や海塩粒子付着量や海塩粒子付着増大時及び、大気環境中浮遊物(粉塵等)付着物の助長の影響による吸湿等で、湿気を吸い乾燥(乾湿繰り返し)過程で塩化物の溶解液が濃縮し、塩化物(Cl)イオンと共もに塩化マグネシユムが増大する結露時等は電解質である。本来それ等はステンレス鋼構造物を腐蝕させるが、前記防食電圧電流は、これ等の電解質に防食電極(アノード)5を介して、低電圧と微弱電流で防食電位(電子)を制御通電し、防食機能を果たし続けることを容易に確認することができた。
【0031】
【実施例】
以下に、本発明の大気環境中電気防食システムをステンレス304鋼構造物に海水槽と酸素ボンベ積載の活魚運搬の保冷庫車に装着防食した、実施例について説明する。
【0032】
図2は大気環境中電気防食システムを活魚運搬の保冷庫車30に装着した実施形態を示す構成図であり、図2中1は交流(バッテリー)電源、2のアース212はサブフレームに接続され、3は電圧電流制御機、4は防食電極用配線、15乃至23は溶解性電極、101乃至103は不溶解性電極、304はステンレス304鋼製保冷庫壁構造物、211はステンレス304鋼製保冷庫固定の鋼製横ネダ、31はステンレス304鋼製保冷庫内面後方の保冷庫内面を表わしている。
【0033】
交流電源1は電圧電流制御機3を介して防食電極5を、活魚運搬の保冷庫車30の図2中に溶解性電極15乃至23、ステンレス鋼製保冷庫内は不溶解性電極101乃至103を取付、2のアースは211フレームに接続され、図1の防食低電圧と微弱電流12が制御通電される。また、防食電極は図1のスタッドボルト7によって保持、固定され脱落することはない。
【0034】
ステンレス304鋼製保冷庫固定の鋼製横ネダ211下部の212サプフレームに接続された2のアースで、304のステンレス304鋼製保冷庫内及び、30保冷車全体のアースは確保されている(サブフレームと保冷庫と車体は接続構造)、防食電位回路(電子)は15乃至23は溶解性電極及び、101乃至103の不溶解性電極を回路とし、広範囲に定量的に防食電圧電流を制御通電し易い効率的なアースとの構造構成となっている。
【0035】
電圧電流制御機3を介して制御通電する防食低電圧と防食微弱電流は、過防食環境(保冷庫車内)では(1〜10V)及び、大気環境状態に応じて自動可変式で、パルス式に制御通電する基本的出力は(1〜13.5V)の直流低電圧と(0.1〜320mA)の微弱電流を防食電極(アノード)5を介して、保冷庫車30鋼構造物の表面全体に制御通電を可能に装着構成され、保冷庫車30の212サブフレーム鋼構造物にはアース2が接続されている。
【0036】
保冷庫車30の表面上(15乃至23は溶解性電極取付周辺)に付着した、雨水、雪、凍結防止剤塩化カルシユム、塩水等の電解質及び、304のステンレス304鋼製保冷庫内は密封状態で、海水入りの水槽と酸素ボンベを積載し酸素を継続的に放出し、304の保冷庫内は四六時中海水の結露状態の8、9等の付着物は電解質で、その電解質を介して保冷庫車30に装着の溶解性電極(15乃至23)及び、304の保冷庫内壁のステンレス304鋼装着の不溶解性電極(101乃至103)に防食低電圧と防食微弱電流12が制御通電され、保冷庫車30(15乃至23の溶解性電極取付周辺)、保冷庫内304(101乃至103不溶解電極取付全体)に低電圧と微弱電流の防食電位(電子)が補給され、前記のその構造物のイオン化が防止され、且つ、211の鋼製横ネダとステンレス304鋼製異種金属接触部位及び、保冷庫車後方213の鋼製部位と同後方のステンレス304鋼製枠の異種金属接触部位(溶接部位)の異種金属接触腐蝕の防止と、それ等の腐蝕防食の持続効果の知見を得た。
【0037】
本発明者は、活魚輸送大型トラックの保冷庫内(ステンレス304鋼構造)に海水槽と酸素ボンベを積載し、酸素を継続的に放出し国内は北から南及び、韓国と廃車迄に100万Km以上走行する車両で、保冷庫内はステンレス304鋼を壁材に採用し、本発明の大気環境中電気防食システムを'92年10月装着迄の以前は、2年余りでそのステンレス304鋼保冷庫内壁面は全体的に發銹し、3年前後でステンレス鋼壁面と鋼材との接続面は孔食で穴あきが生じ、鋼部位は發銹、図2の211部位鋼製横ネダとステンレス304鋼保冷庫との異種金属接触部位の鋼製横ネダは、異種金属腐蝕で腐蝕折損した。'92年10月装着後の'02年2月までに、同一車両メーカー、同一使用者同一架装社製造、同一ステンレス304鋼製の前記保冷車を3台、發銹、孔食、腐蝕と異種金属接触腐蝕の防食効果を持続し'92年10月装置車は、'01年までの約10年後、第3者に譲渡され問題なく使用され100万Km以上走行使用されている。
【0038】
保冷庫内面積は約91.5mで、不溶解電極3個装着で同社新車両購入時に随時装着して'02年2月までに3台の防食効果実績を確認知見し、従来の3倍以上の年月経過後も何等問題なく防食ができた。本発明の大気環境中電気防食システム装着以前においては、ステンレス304鋼保冷庫内の發銹、孔食要因は海水槽と酸素ボンベを積載し、酸素を海水槽に継続的に放出し、ステンレス304鋼壁面は常時、海水で結露状態と酸素過多環境の密封状態で、輸送終了時は保冷庫を開放して結露状態を乾燥させ、また輸送時は海水槽に酸素ボンベ積載の酸素を継続的に放出、ステンレス鋼の海水環境腐蝕象徴の1例の、湿気を吸い乾燥、又湿気を吸い乾燥の乾湿繰返し過程と酸素過多環境で、塩化物の溶解液(結露)が濃縮していく塩化物(Cl)イオンと、酸素過多環境で、この間にステンレス金属表面のごく薄い不動態皮膜を破壊し發銹、腐蝕し且つ、漁港の海水環境走行、海水槽から海水垂れ流し状態と冬期間の塩化カルシユム散布道走行の塩害環境で、ステンレス鋼保冷庫下部の鋼製横ネダ及び、保冷庫後方開口部位の鋼製とステンレス304鋼枠溶接の異種金属接触腐蝕が起こっていた。
【0039】
大気中電気防食システム装着において、このステンレス304鋼保冷庫内の發銹、孔食による鋼製部位の穴あき腐蝕、溶接部位の異種金属接触腐蝕及び、鋼構造部位(メインフレーム)の塗装塗り替えも、1年の車検毎におこなっいた塗装(キャビンを除く)も2年1回の防食を知見した。これ等は、ステンレス鋼不動体維持−400mV卑下が保持され防食を可能にし、更に、鋼製部位の錆、腐蝕を防止し、塗装の剥離、脱色にも大きな塗装保護効果を可能にし且つ、防食電極のスタッドボルト設置の何れの脱落と配線腐蝕もなかった。この防食知見から、ステンレス鋼構造物の持つ特性の塩素イオンによる發銹、孔食、腐蝕の老朽化を防いでステンレス鋼特有の美観と利用効率性をいかんなく発揮し、ステンレス構造物建造設計時、腐蝕保持の面倒な防食設計の煩わしさや維持管理上の面倒や管理コスト削減と腐蝕事故の経済効果、耐久性も従来の2〜3倍以上の大幅延長を可能とし、資源的、経済効果も大きく尚、低電圧と微弱電流なため人体や環境に無害でメンテナンスフリー化が図れ低コストで、特に塩素イオン環境によるステンレス304鋼の腐蝕環境での拡大利用化を可能とする知見を得た。
【0040】
同時に、更にはステンレス304鋼と異種金属構造物利用の腐蝕リスクを回避し、幅広い環境で安心とエコ的で、安全無害に利用拡大化が可能で更には、酸化チタンとチタン酸化物導電性金属酸化物及び、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物の含有の防食被膜層を形成した、ステンレス鋼構造物の遮光時、遮光部位の防食不適性部位の防食をし続け導電性金属酸化物被覆層形成の導電性防食効果と大気環境中電気防食システムの持つ電気防食特性の併用にも効率的で大きな腐蝕防食持続効果に期待が持てる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の大気環境中電気防食システムについては、以上説明した構成と実施例によって明らかなように、効率的で防食効果の持続性に優れ従来のアノード脱落、塩水環境のアノード消耗の速さ、アノード設置部位と設置鋼板部位の錆と腐蝕、錆、腐蝕環境に応じた電極(アノード)選択設定及び、装着形状と装着材質に応じた電極の選択設定の問題更に、配線の耐蝕、耐熱、耐候性等の問題を解決し、防食電圧電流は実施テストに示したように、相対湿度が高く海塩粒子付着量が多い環境、相対湿度が低く海塩粒子付着量が少ない環境、相対湿度が低く海塩粒子付着量が多い環境でも、防食電圧電流はその環境の湿度や海水環境の完全濡れ状態から乾燥過程の状況に応じて、防食に必要な防食電圧電流は自動可変制御と選択設定を可能とし、パルス式に制御通電構成で、過防食回避に機能も有した電圧出力及び、複数の電極出力でも電極単位毎出力で自動可変式出力を可能とし、その防食効果は厳しい腐蝕環境の塩水完全濡れ環境や湿乾繰り返し環境、水環境の酸化剤の塩素、酸素過多、pH3以下でのステンレス鋼の發銹、孔食、腐蝕及び異種金属接触腐蝕の腐蝕防食持続効果の証は、前記説明のステンレス304鋼製の保冷庫車の海水、酸素過多の実施例で示し、本発明の大気環境中電気防食システムによって非装着時の3倍以上の防食効果を知見した。
【0042】
これ等のステンレス鋼の腐蝕防食効果は、ステンレス鋼の腐植挙動を抑制防止する文献、理論のステンレス鋼不動態電位−400mV持続卑下やステンレス鋼不動態維持電流は約0.1μA/Cmとする確立化が、これらの腐蝕防食効果から確立された。尚且つ、本発明の大気環境中電気防食システムは酸化チタンと酸化チタン導電性金属酸化物及び、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物を含有の防食被覆層を形成したステンレス鋼構造物の遮光時、遮光環境等の防食不適性の防食維持をし続ける事を可能とし、前記導電性金属酸化物防食被覆層形成の導電性防食効果と大気環境中電気防食システムの電気防食特性の併用は、ステンレス鋼構造物の塩水、塩素、水環境の酸化剤腐蝕環境での腐蝕防食持続効果にも大きな期待が持て、ステンレス鋼の利用範囲の拡大化を安全に経済的且つ、エコ的で効率的な大気環境中電気防食システムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大気環境中電気防食システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の大気環境中電気防食システムを活魚運搬車保冷庫内壁材にステンレス304鋼使用とその周辺に装着した実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1.交流電流(バッテリー)
2.アース
3.電圧電流制御機
4.防食電極配線
5.防食電極アノード
6.絶縁材
7.スタッドボルト
8.水分(塩水)又は結露
9.海塩粒子
10.防食電極アノード配線
11.ステンレス鋼構造物
12.防食電圧電流
13.ヒューズ
14.埋込型入力端子
15.溶解性アノード電極(図2)
16.溶解性アノード電極(図2)
17.溶解性アノード電極(図2)
18.溶解性アノード電極(図2)
19.溶解性アノード電極(図2)
20.溶解性アノード電極(図2)
21.溶解性アノード電極(図2)
22.溶解性アノード電極(図2)
23.溶解性アノード電極(図2)
101.不溶解性電極(図2)
102.不溶解性電極(図2)
103.不溶解性電極(図2)
30.保冷車両(図2)
304.ステンレス304鋼保冷庫壁材(図2)
211.保冷庫下部横ネダ(図2)
213.鋼製鋼板(図2)
31.保冷庫内後方開放部(図2)

Claims (4)

  1. 大気環境中ステンレス鋼及び、塗装ステンレス鋼の海水及び、塩害腐蝕環境構造物に対して、電圧電流制御機を介して、防食低電圧と防食微弱電流を通電する防食電極アノードと、前記鋼構造物に防食電圧電流の制御通電を可能として、接続されたアースとからなることを特徴とした大気環境中電気防食システム。
  2. 酸化チタンとチタン酸化物の導電性金属酸化物の防食被覆層を形成及び、酸化チタンに酸化錫を含む導電性金属酸化物を含有し、防食被覆層を形成したことを特徴とするステンレス鋼構造物に対して、電圧電流制御機を介して防食低電圧と防食微弱電流を通電制御を可能としたことを特徴とする請求項1記載の大気環境中電気防食システム。
  3. 請求項1ないし2のステンレス鋼構造物の腐蝕環境の防食通電出力は、大気環境状態の相対湿度、海塩粒子付着量及び、取付材質とその環境状態に応じて、自動可変式制御で通電される出力は1〜13.5Vの直流低電圧と0.1〜320mAの防食微弱電流をパルス式に電圧電流制御機を介して、防食電極に通電し、海水環境の常時完全濡れ環境に於ては、過防食回避に防食電圧は1〜10Vに選択設定制御し尚、防食電極アノード装着は取付部位の形状に応じた形状を適選装着し、取付対象物材質の腐蝕環境に応じて防食電極は溶解性や不溶解性電極を適選し、防食電極取付はスタッド溶接機で溶接したステンレレス製スタッドボルト溶接し設置し、ボルト及び、電極とステンレス構造物との接触部位は絶縁し、装着したことを特徴とする請求項1の大気環境中電気防食システム。
  4. ステンレス鋼構造物の貯水タンク等の水環境での酸化剤環境及び、塩素と溶存酸素腐蝕等の前記ステンレス鋼構造物に対して、電圧電流制御機を介して防食低HAZ)で増大し、塩素の影響で応力腐蝕割れが発生、他の部位は健全な状態なのに溶接部位の限られた部位に割れが生じる腐蝕が発生する。こら等のステンレス鋼の發銹、孔食、腐蝕を防食し続けることを特徴とする大気環境中電気防食システムに関するものである。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8608913B2 (en) 2010-05-31 2013-12-17 Corrosion Service Company Limited Method and apparatus for providing electrochemical corrosion protection
KR200480052Y1 (ko) * 2014-09-22 2016-04-21 (주) 엘투케이코퍼레이션 부식 방지 설비의 정션 박스
JP2019026892A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 直樹 寺田 送電鉄塔用電気防錆装置及び送電鉄塔用電気防錆方法

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