JP2004058707A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト層補強用にスチールコードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、製造コストの低い一工程撚りを採用しつつ、スチールコードの形状安定性を確保できるとともに、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることによってタイヤの耐久性を向上させることができるものを提供する。
【解決手段】1本の断面横長のコアフィラメント1の周りに4〜9本のシースフィラメント2を撚り合わせる。コアフィラメント1の横断面から見た短径方向及び長径方向に波付けを行うとともに、短径方向及び長径方向の波付け率(フィラメント断面の寸法÷波付けの外径)が、1.5以上、かつ2.0未満となるように設定する。また、コアフィラメント断面の縦横寸法比(扁平比)を0.70〜0.90の範囲内とし、コアフィラメントの短径方向及び長径方向の波付けのピッチが、シースフィラメントの撚りのピッチよりも小さくなるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】1本の断面横長のコアフィラメント1の周りに4〜9本のシースフィラメント2を撚り合わせる。コアフィラメント1の横断面から見た短径方向及び長径方向に波付けを行うとともに、短径方向及び長径方向の波付け率(フィラメント断面の寸法÷波付けの外径)が、1.5以上、かつ2.0未満となるように設定する。また、コアフィラメント断面の縦横寸法比(扁平比)を0.70〜0.90の範囲内とし、コアフィラメントの短径方向及び長径方向の波付けのピッチが、シースフィラメントの撚りのピッチよりも小さくなるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチールコードをベルト層等の補強材として用いた空気入りラジアルタイヤに関する。特には、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることにより耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック・バス用やライトトラック用をはじめとした各種の空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層用の補強コードとしてスチールコードが用いられている。
【0003】
ラジアルタイヤのベルト層に用いられるスチールコードは、ベルト層の生産性を高く保つと共に充分な耐疲労性を付与する目的から、3本のスチールフィラメントからなるコアの周りに6本のシースフィラメントを巻き付けた3+6タイプのものが従来から一般に用いられている。
【0004】
ところが、このようなスチールコードの構造であると、コアをなす3本のフィラメントが密着して配されることから、タイヤ製造のためのゴム成形の際、未加硫ゴムが、スチールコードのコアの中心部まで充分に浸入できず、結果的に、スチールコードの内部に空隙が生成するという問題があった。この空隙は、タイヤが部分的に摩耗したり、トレッド部にカット等の外傷を受けたときに、水の浸入路となる。そのため、スチールコードの長手方向に沿った腐蝕が進行し、スチールコードとゴムとが分離するセパレーション故障を生ずるという問題がある。
【0005】
また、スチールコードを製造するにあたり、3本のスチールフィラメントを撚ってコアを形成した後に、シースフィラメントを巻き付けるという2工程撚りであるため、1工程で行う場合に比べて製造コストが高くなるという問題があった。
【0006】
そこで、特開平6−65877においては、スチールコードとして、各フィラメントに過大な型付けを施してから一工程で撚り合わせた後、全体を扁平に押し潰して略楕円の断面形状としたものを用いることが提案されている。
【0007】
このような構造のスチールコードを用いた場合、フィラメント同士がルーズに撚り合わされるために、ゴム浸透性には優れるものの、低荷重領域での伸びが過大となり、ベルト層等の製造工程における取り扱い性に難があった。すなわち、カレンダー工程や裁断工程において寸法精度を出しにくく、スチールコードの配列分布を均等にすることも困難であった。
【0008】
一方、特開2000−273775においては、スチールコードとして、1本の扁平なコアフィラメントを用い、その厚み方向への波付けを行うとともに、このコアフィラメントを断面略円形のシースフィラメントと共に一括して撚り合わせたものを用いることが提案されている。
【0009】
また、特開平10−88488においては、同様に扁平な1本のコアフィラメントに対して厚み方向または幅方向に波付けを行い、該コアフィラメントをねじることなく、この周りに5本以上のシースフィラメントを撚り合わせたものをスチールコードとして用いることが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のいずれの従来の技術においても、スチールコードの形状の安定性を充分に高く保ちつつコアフィラメントの周囲へのゴム浸入性を充分に改良することができなかった。すなわち、一工程撚りにより製造コストを低減しつつ、充分な形状安定と、ゴム浸入に充分適したフィラメント間の相互配置とを充分に実現することができなかった。
【0011】
本件発明者は、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、扁平なコアフィラメントをその厚み方向及び幅方向の2方向に適当な範囲の波付けを施す必要があることを見出した。すなわち、コアフィラメントの個所へのゴムの浸入性がスチールコードの横断面に沿ったいずれの方向からも良好となるようにするためには、コアフィラメントに対して3次元の最適な波付けを行うべきであることを見出した。
【0012】
そして、このようなコアフィラメントをねじることなく、その周りにシースフィラメントを撚り合わせ、この際、シースフィラメントの撚りのピッチと、コアフィラメントの波付けのピッチとの関係を適当なものとするならば、製造工程を簡略化しつつ、充分な形状安定性と、良好なゴム浸入性とを付与できることを見出すに至った。
【0013】
本発明は、ベルト層の補強用にスチールコードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、製造工程を簡略化し、形状安定性や寸法精度を充分に高く保ちつつ、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることにより耐久性を向上させることのできるタイヤを提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気入りラジアルタイヤは、一本のコアフィラメントと複数のシースフィラメントとからなるスチールコードを用いる空気入りラジアルタイヤにおいて、前記コアフィラメントは、扁平断面を有し、その扁平断面における短径(Dct)と長径(Dcw)との比(Dct÷Dcw)が0.70〜0.90の範囲内にあり、これに伴い前記スチールコードが長手方向に略同一の向きの扁平形状をなし、該コアフィラメントは、前記短径方向及び前記長径方向に波付けされており、前記長径方向の波付けの高さ(hw)を前記長径(Dcw)で割った値(Hw)、及び、前記短径方向の波付けの高さ(ht)を前記短径(Dct)で割った値(Ht)が、いずれも1.5以上であって2.0より小さく(1.5≦Ht, Hw<2.0)、該シースフィラメントの撚りのピッチ(Ps)は、前記短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び前記長径方向の波付けのピッチ(Pcw)のいずれよりも大きい(Pct, Pcw<Ps)ことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、製造コストの低い一工程撚りを採用しつつ、スチールコードの形状安定性を確保できるとともに、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることによってタイヤの耐久性を向上させることができる。
【0016】
各スチールコードのシースフィラメントの本数は4〜9であり、前記シースフィラメントの本数が5以下の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)より大きく(Ds>Dcw)、前記シースフィラメントの本数が6以上の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)と等しいかまたは、より小さい(Ds≦Dcw)。
【0017】
このような構成であると、スチールコードの機械的特性を適当なものとしつつ、シースフィラメント間にゴムの浸入することができる間隙を適当な範囲に保つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の空気入りラジアルタイヤに用いるベルト層補強用のスチールコードは、断面が非円形である1本のコアフィラメントの周囲に、複数のシースフィラメントが、撚り合わされて配列されている。
【0019】
本発明の特徴について、図1〜2に示す例を用いて説明する。図1は、実施例のスチールコードの横断面図であり、図2は、コアフィラメント1の波付けについて説明するための模式図である。
【0020】
コアフィラメント1は、下記の(1)〜(2)の特徴を有する。また、シースフィラメント2の撚りのピッチは、これら波付けのピッチに対して、下記(3)のように設定されている。
【0021】
(1)コアフィラメント1は、スチールコードの長手方向に沿って略同一の向きの扁平断面を有し、その扁平断面における短径(Dct)と長径(Dcw)との比(Dct÷Dcw)が0.70〜0.90の範囲内にある。
【0022】
(2)コアフィラメント1は、短径方向及び長径方向に波付けされており、長径方向の波付けの高さ(hw)を長径(Dcw)で割った値(Hw)、及び、短径方向の波付けの高さ(ht)を短径(Dct)で割った値(Ht)が、いずれも1.5以上であって2.0より小さい。(1.5≦Ht, Hw<2.0)
(3)シースフィラメント2の撚りのピッチ(Ps)は、短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び長径方向の波付けのピッチ(Pcw)のいずれよりも大きい。(Pct,
Pcw<Ps)
本発明に係るスチールコードにおいて、各スチールコードにおけるシースフィラメント2の本数n、並びに、コアフィラメント1の長径(Dcw)と、シースフィラメント2の径(Ds)との関係は、下記(4)のように設定される。
【0023】
(4)nは4〜9の範囲内であって、nが4〜5の場合にDs>Dcw、nが6〜9の場合にDs≦Dcwを満たす。
【0024】
上記(1)のように、コアフィラメントを扁平状にすることにより、型崩れしにくく、形状の安定したコードが得られる。
【0025】
また、コアフィラメント及びスチールコードは、スチールコードの長手方向に、略同一の向きに扁平形状をなすものであり、ゴム被覆を行うカレンダー工程にて、スチールコードの厚み方向とゴムシートの厚み方向とを一致させることができる。そのため、得られるシート(ベルト層3など)の厚みを小さく出来るというメリットがある(図3)。
【0026】
特に、扁平比(Dct÷Dcw)を0.70〜0.90の範囲にすることによって、必要な程度の形状の安定化とゴムシートの厚みの低減とを行うことができる。扁平比が0.70より小さい場合には、コアフィラメントの扁平化加工の程度が過度となり、コアフィラメントの耐疲労性が低下してしまう。一方、扁平比が0.90を上回ると、形状安定化効果及びシート厚み低減の効果において不充分となる。
【0027】
上記(2)のように、コアフィラメント1が縦横2方向に適度に波付けされている様子を図2に示す。2方向の適度の波付けにより、スチールコードを囲むいずれの方向からもゴム浸入性を良好とすることができる。いずれかの波付け率(Hw, Ht)が、1.5を下回ると、コアフィラメントの周囲へのゴム浸入性の向上が充分でない。一方、いずれかの波付け率(Hw, Ht)が、2.0以上となると、スチールコードの伸びが過大となり、カレンダー工程における取り扱い性や寸法精度が低下してしまう。
【0028】
図2中に示すように、本明細書における波付けの高さ(hw, ht)とは、波付けしたコアフィラメント1を収納するに要する寸法を意味する。すなわち、コアフィラメント1自身の対応する寸法(Dcw, Dct)と、正味の振れ動きの幅とを合わせた寸法を波付けの高さ(hw, ht)としている。
【0029】
上記(3)のように、シースフィラメント2の撚りのピッチ(Ps)が、コアフィラメント1における短径方向及び長径方向の波付けのピッチ(Pct, Pcw)よりも大きいことにより、コアフィラメント1の波付けの中にシースフィラメント2のスパイラルが埋没してしまう。そのため、コアフィラメント1の周囲に、ゴム浸入のための充分なスペースが確保されないので、コアフィラメント1とシースフィラメント2とのフレッチング摩耗や水の浸入による腐蝕の伝播を充分に防ぐことができない。
【0030】
上記(4)のように、シースフィラメント2の本数nを4〜9とするのは、以下の理由からである。3本以下の場合、シースフィラメント2の径をかなり大きくする必要があることからスチールコードの耐疲労性を低下させることとなる。一方、10本以上とした場合、径を小さくしたシースフィラメント2がコアフィラメント1の波付け中に入り込むなどのために、コアフィラメント1の波付けの効果を生かせないからである。
【0031】
また、シースフィラメント2の径(Ds)と、コアフィラメント1の長径(Dcw)との関係を上記(4)のように設定するのは、次の理由からである。シースフィラメント2の本数nが4〜5の場合にシースフィラメント2の径(Ds)がコアフィラメント1の長径(Dcw)以下であると、シースフィラメント2同士の間隔が大きくなりすぎる他、コアフィラメント2が周方向に突出する現象が生じやすい。一方、シースフィラメント2の本数nが6〜9の場合に、シースフィラメント2の径(Ds)がコアフィラメント1の長径(Dcw)より大きいと、シースフィラメント2同士が密着して配列されることから、ゴム浸入性を阻害し、コアフィラメント1の波付けの効果を充分に活かすことができない。
【0032】
本発明のスチールコードは、上記構成により、低荷重域伸び(LLE)を充分に小さくすることができ、良好なカレンダー工程性を実現できる。低荷重域伸び(LLE)は、JIS G 3510による試験方法にしたがって試料長500mm、引っ張り速度5mm/minにて引っ張り試験を行い、0.5〜4.0kgfの荷重領域での伸びを試料長で割ることにより得ることができるが、このように測定した低荷重域伸び(LLE)を、上記構成により0.07%以下とすることができる。
【0033】
なお、スチールコードの強力は、トラック・バス用のベルト層に用いる場合に、一般に、1200〜2500Nであるのが好ましい。スチールコードの強力が1200N未満のものを用いた場合には、単位幅あたりのスチールコードの打ち込み本数をかなり多くとる必要がある。そのため、スチールコード間の間隔が小さくなりすぎるので、コード間のセパレーションが生じやすく、タイヤ耐久性が低下してしまう。また、強力が2500N以上のものを用いて、スチールコードの打ち込み本数を小さくした場合には、コード間の間隔が広がりすぎるので、プランジャー試験における強度が低下してしまう。
【0034】
以下に、本発明について、具体的な実施例及び比較例の結果に基づき、表1〜4を用いて、さらに詳細に説明する。
【0035】
これら実施例及び比較例において、スチールコードのコアフィラメント1は、真鍮メッキ付き高炭素鋼線を対ロール圧延した後、この断面の短径方向及び長径方向にクリンプ加工して作成した。シースフィラメント2には、断面円形の真鍮メッキ付き高炭素鋼線を用いた。そして、ダブルツイスター型撚り線機を用いて、コアフィラメント1の周りにn本のシースフィラメント2を撚り合わせ、対ロール式の圧縮装置により、断面扁平形状のスチールコードを作成した。なお、言うまでもなく、ここでの具体的な説明が、スチールコードの作成方法を特定するものではない。
【0036】
表1には、試験に用いたタイヤのベルト構成について示す。また、表2〜4には、実施例及び比較例の各タイヤのベルト層(第1〜3層)に用いたスチールコードの構成及びその他のベルト層の製造条件について、試験結果と共にまとめて示す。なお、コアフィラメント1に2方向の波付けを行う場合、短径方向の波付け率(Ht)と、長径方向の波付け率(Hw)とを等しくなるように設定し、表2〜4中にて、単に波付け率(H)として表した。また、短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び長径方向の波付けのピッチ(Pcw)についても、同一に設定し、表2〜4中にて、単に波付けピッチ(Pc)として表した。
【0037】
<試験用タイヤの作製>
表1に示すように、ベルトは4枚重ねとし、第1〜3層のベルト層において使用するスチールコードを変化させるとともに、第2〜3層のベルト層におけるコード打ち込み数を変化させた。第4層のベルト層は、表1右端に示すものに固定した。すなわち、1×5×0.38のスチールコードを、タイヤ周方向に対する傾斜角度L(左上がり)18°にて、1インチ幅当たりの打ち込み本数が12となるように配列した。
【0038】
また、カーカスプライは、1プライ構成とし、4+9+14×0.175のスチールコードを15本/インチ打ち込んで作製したものを用いた。このようなベルト及びカーカスプライから、11R22.5サイズの空気入りラジアルタイヤを組み立てた。
【0039】
【表1】タイヤのベルト構成
得られたタイヤの評価は以下のように行った。
【0040】
<ゴム浸入性>
下記表2〜4に規定するスチールコード試料を、通常のスチールコード用カレンダー装置にて未加硫ゴムシートの間に配し、25kg/cm2の実行圧力を加えつつ141℃にて40分間加硫を行った。このようにして長さ50cmのサンプルシートを作成した後、スチールコード試料を取り出し、さらにスチールコードを引き裂いてシースフィラメントを分離した。そして、実体顕微鏡を用いてコアフィラメント上に付着したゴムの状態を観察し、ゴム付着率を判定して百分率(%)で表した。
【0041】
<タイヤ耐久性>
上記のようなタイヤを各スチールコードの条件にて5本ずつ作成し、ドラム試験機によりタイヤ耐久性を測定した。このとき、表面が平滑な鋼製で直径1700mmのドラムを用い、周辺温度を38±3℃、タイヤ内圧を800kPaに設定し、走行速度を56km/hの一定速度に保った。
【0042】
まず、JATMAに規定最大荷重の66%で7時間→最大荷重の84%で16時間→最大荷重の101%で24時間の第1段階のドラム走行を行った後、タイヤの外観及び内表面の状態を調べた。そして、異常がないと判定された場合には、最大荷重の110%で24時間の第2段階のドラム走行を行った後、同様にタイヤの状態を観察した。さらに、異常がないと判定された場合には、最大荷重の120%で24時間の第3段階のドラム走行を行った後、同様にタイヤの状態を観察した。この後も、同様に、最大荷重を10%ずつ増加させて24時間の走行試験を繰り返し、タイヤの故障が観察されるまでのドラム上の走行距離を求めた。
【0043】
このようにしてタイヤ試料ごとに故障までの走行距離を求め、各5本の平均値を取り、下記表1の従来例1のタイヤを100とした指数で表示した。すなわち、この数字が大きいほどタイヤ耐久性が良好である。
【0044】
<スチールコードの強力及び低荷重域伸び>
各スチールコードの強力は、JIS G 3510に準拠し、試料長300mm、引っ張り速度30mm/minの条件にて測定した。また、各スチールコードの低荷重域伸び(LLE)は、JIS G 3510に準拠し、500mmの試料を用い、引っ張り速度5mm/minにて引っ張り試験を行うことにより求めた。低荷重域伸びは、0.5〜4.0kgfの荷重領域での伸びを求め、試料コード長さで割った百分率で示した。
【0045】
試験の結果を下記表2〜4中にまとめて示す。
【0046】
【表2】実施例及び従来例のタイヤによる試験結果
表1に示すように、実施例1〜3のタイヤは、従来一般的であった3+6のタイヤ(従来例1)に比べて、ゴム浸入性及びタイヤ耐久性において大きく向上している。また、1方向にのみ波付けを行った他は実施例1〜2と全く同様である従来例4のタイヤに比べても、ゴム浸入性及びタイヤ耐久性において大きく向上している。
【0047】
これに対して、1×6のルーズ撚り(一括撚り)で作成したスチールコードを用いる従来例2においては、ゴム浸入性は良好であるものの、タイヤ耐久性が不充分であった。コアフィラメントがないために、低荷重域伸びが過大となり、カレンダー時にスチールコードを均等に引き揃えることが出来なかったためである。
【0048】
コアに円形フィラメントを用いて1+6構成とした従来例3においては、他の従来例に比べても、ゴム浸入性が著しく劣り、この結果タイヤ耐久性においても、かなり劣るものとなった。また、一方向のみの波付けを行った従来例4は、ゴム浸入性が充分でなく、タイヤ耐久性においても実施例のものより低かった。
【0049】
【表3】比較例1〜5のタイヤによる試験結果(全て2方向に波付け)
表3に示す比較例1においては、コアフィラメント1の波付けピッチPcを大きく取り、シースフィラメント2の撚りのピッチPsよりも小さくした他は、実施例1と全く同様とした。この結果、ゴム浸入性が低く、その結果タイヤ耐久性も低くなった。これは、前述のように、シースフィラメント2の波付けの中にシースフィラメント2の撚りのスパイラルが埋没したためである。
【0050】
比較例2〜3においては、波付け率を変化させた他は、実施例1と全く同様とした。波付け率を実施例のものより少し大きくした比較例2では、低荷重域伸びが過大となり、この結果、カレンダー加工時に均等にコードを揃えることができなかった。そのため、ゴム浸入性は良好であるもののタイヤ耐久性が低下し、また、得られたシートの厚さも1.90mmと、実施例に比べて大きくなってしまった。一方、波付け率を実施例のものよりも、少し低くした比較例3では、ゴム浸入性が小さくなり、タイヤ耐久性においても比較例1〜2と大差なかった。
【0051】
比較例2〜3の結果は、本発明で規定する波付け率の値が、コードの形状安定性を確保し低荷重域伸び(LLE)を所定範囲内とする上で、極めて顕著な臨界的意義を有していることを示していると考えられる。
【0052】
比較例4〜5においては、実施例1と同様の条件で、扁平比のみ変化させた。比較例4では、扁平比を95%と、断面円形に近いものとした結果、シート厚みが大きくなってしまった。得られたシートの厚みが大きくなったのは、スチールコードを扁平化する効果が小さいためである。一方、比較例5では、扁平比が60%と小さすぎるためにコアフィラメントの耐疲労性が低下しており、その結果タイヤの耐久性が低下している。
【0053】
【表4】比較例6〜11及び参考例のタイヤによる試験結果(2方向波付け)
表4に示す比較例6〜7は、実施例と同様の条件にて、コアフィラメント1の周りのシースフィラメント2の本数nを過小または過大にしたものである。シースフィラメント2の数を3本のみとした比較例6であると、ゴム浸入性は良好であるものの、シースフィラメントの径を大きくとる必要があったために、タイヤ耐久性が著しく低下した。一方、シースフィラメント2の数を10本とした比較例7では、シースフィラメント2の本数が多いために、コアフィラメント1の波付けによる効果が充分に発揮されず、ゴム浸入性が著しく低下し、この結果タイヤ耐久性も低くなった。
【0054】
比較例8は、実施例2と同様の条件(n=5)にて、シースフィラメント2の径をコアフィラメント1の径より小さくしたものであり(図4(a))、比較例9は、実施例3と同様の条件(n=7)にて、コアフィラメント1の径をシースフィラメント2より小さく設定したものである(図4(b))。比較例8においては、シースフィラメント2の径が小さいために、ゴム浸入性は非常に良好であるものの、タイヤ耐久性が低下した。一方、比較例9においては、コアフィラメント1よりも径の大きいシースフィラメント2が7本密着して配置される結果、ゴム浸入性が著しく低下し、タイヤ耐久性も低いものとなった。
【0055】
表4の右端に示す参考例1は、コア及びシースのフィラメント径を小さくしてコード強力を小さくとった場合であり、参考例2は、シースフィラメント2の径を大きくしてコード強力を大きくとった場合について示す。
【0056】
参考例1においては、コード強力が低いために、単位幅あたりの打ち込み数を大きくとる必要があり、その結果、ベルト層のエッジ部にて接着破壊が生じやすくなった。そのため、タイヤ耐久性が著しく低下した。一方、参考例2においては、コード強力が大きいので、コード打ち込み数を少なくすることができるが、その場合、タイヤ耐久性は低下する。また、スチールコード全体の厚みが大きくなるので、得られるシートの厚みも大きくなってしまう。
【0057】
【発明の効果】
ベルト層補強用にスチールコードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、製造コストの低い一工程撚りを採用しつつ、スチールコードの形状安定性を確保できるとともに、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることによってタイヤの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスチールコードの横断面である。(a)〜(c)は、長手方向に沿った各部位の断面を示す。
【図2】実施例における、コアフィラメントの波付けについて説明するための模式図である。
【図3】シート厚みの低減の効果について説明するための模式的な断面図である。
【図4】シースフィラメントの径を過小に設定した場合(a)、及び、シースフィラメントの径を過大に設定した場合(b)について説明するための、模式的なスチールコードの横断面図である。
【符号の説明】
1 コアフィラメント
2 シースフィラメント
3 ベルト層
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチールコードをベルト層等の補強材として用いた空気入りラジアルタイヤに関する。特には、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることにより耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック・バス用やライトトラック用をはじめとした各種の空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層用の補強コードとしてスチールコードが用いられている。
【0003】
ラジアルタイヤのベルト層に用いられるスチールコードは、ベルト層の生産性を高く保つと共に充分な耐疲労性を付与する目的から、3本のスチールフィラメントからなるコアの周りに6本のシースフィラメントを巻き付けた3+6タイプのものが従来から一般に用いられている。
【0004】
ところが、このようなスチールコードの構造であると、コアをなす3本のフィラメントが密着して配されることから、タイヤ製造のためのゴム成形の際、未加硫ゴムが、スチールコードのコアの中心部まで充分に浸入できず、結果的に、スチールコードの内部に空隙が生成するという問題があった。この空隙は、タイヤが部分的に摩耗したり、トレッド部にカット等の外傷を受けたときに、水の浸入路となる。そのため、スチールコードの長手方向に沿った腐蝕が進行し、スチールコードとゴムとが分離するセパレーション故障を生ずるという問題がある。
【0005】
また、スチールコードを製造するにあたり、3本のスチールフィラメントを撚ってコアを形成した後に、シースフィラメントを巻き付けるという2工程撚りであるため、1工程で行う場合に比べて製造コストが高くなるという問題があった。
【0006】
そこで、特開平6−65877においては、スチールコードとして、各フィラメントに過大な型付けを施してから一工程で撚り合わせた後、全体を扁平に押し潰して略楕円の断面形状としたものを用いることが提案されている。
【0007】
このような構造のスチールコードを用いた場合、フィラメント同士がルーズに撚り合わされるために、ゴム浸透性には優れるものの、低荷重領域での伸びが過大となり、ベルト層等の製造工程における取り扱い性に難があった。すなわち、カレンダー工程や裁断工程において寸法精度を出しにくく、スチールコードの配列分布を均等にすることも困難であった。
【0008】
一方、特開2000−273775においては、スチールコードとして、1本の扁平なコアフィラメントを用い、その厚み方向への波付けを行うとともに、このコアフィラメントを断面略円形のシースフィラメントと共に一括して撚り合わせたものを用いることが提案されている。
【0009】
また、特開平10−88488においては、同様に扁平な1本のコアフィラメントに対して厚み方向または幅方向に波付けを行い、該コアフィラメントをねじることなく、この周りに5本以上のシースフィラメントを撚り合わせたものをスチールコードとして用いることが提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のいずれの従来の技術においても、スチールコードの形状の安定性を充分に高く保ちつつコアフィラメントの周囲へのゴム浸入性を充分に改良することができなかった。すなわち、一工程撚りにより製造コストを低減しつつ、充分な形状安定と、ゴム浸入に充分適したフィラメント間の相互配置とを充分に実現することができなかった。
【0011】
本件発明者は、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、扁平なコアフィラメントをその厚み方向及び幅方向の2方向に適当な範囲の波付けを施す必要があることを見出した。すなわち、コアフィラメントの個所へのゴムの浸入性がスチールコードの横断面に沿ったいずれの方向からも良好となるようにするためには、コアフィラメントに対して3次元の最適な波付けを行うべきであることを見出した。
【0012】
そして、このようなコアフィラメントをねじることなく、その周りにシースフィラメントを撚り合わせ、この際、シースフィラメントの撚りのピッチと、コアフィラメントの波付けのピッチとの関係を適当なものとするならば、製造工程を簡略化しつつ、充分な形状安定性と、良好なゴム浸入性とを付与できることを見出すに至った。
【0013】
本発明は、ベルト層の補強用にスチールコードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、製造工程を簡略化し、形状安定性や寸法精度を充分に高く保ちつつ、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることにより耐久性を向上させることのできるタイヤを提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気入りラジアルタイヤは、一本のコアフィラメントと複数のシースフィラメントとからなるスチールコードを用いる空気入りラジアルタイヤにおいて、前記コアフィラメントは、扁平断面を有し、その扁平断面における短径(Dct)と長径(Dcw)との比(Dct÷Dcw)が0.70〜0.90の範囲内にあり、これに伴い前記スチールコードが長手方向に略同一の向きの扁平形状をなし、該コアフィラメントは、前記短径方向及び前記長径方向に波付けされており、前記長径方向の波付けの高さ(hw)を前記長径(Dcw)で割った値(Hw)、及び、前記短径方向の波付けの高さ(ht)を前記短径(Dct)で割った値(Ht)が、いずれも1.5以上であって2.0より小さく(1.5≦Ht, Hw<2.0)、該シースフィラメントの撚りのピッチ(Ps)は、前記短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び前記長径方向の波付けのピッチ(Pcw)のいずれよりも大きい(Pct, Pcw<Ps)ことを特徴とする。
【0015】
上記構成により、製造コストの低い一工程撚りを採用しつつ、スチールコードの形状安定性を確保できるとともに、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることによってタイヤの耐久性を向上させることができる。
【0016】
各スチールコードのシースフィラメントの本数は4〜9であり、前記シースフィラメントの本数が5以下の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)より大きく(Ds>Dcw)、前記シースフィラメントの本数が6以上の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)と等しいかまたは、より小さい(Ds≦Dcw)。
【0017】
このような構成であると、スチールコードの機械的特性を適当なものとしつつ、シースフィラメント間にゴムの浸入することができる間隙を適当な範囲に保つことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の空気入りラジアルタイヤに用いるベルト層補強用のスチールコードは、断面が非円形である1本のコアフィラメントの周囲に、複数のシースフィラメントが、撚り合わされて配列されている。
【0019】
本発明の特徴について、図1〜2に示す例を用いて説明する。図1は、実施例のスチールコードの横断面図であり、図2は、コアフィラメント1の波付けについて説明するための模式図である。
【0020】
コアフィラメント1は、下記の(1)〜(2)の特徴を有する。また、シースフィラメント2の撚りのピッチは、これら波付けのピッチに対して、下記(3)のように設定されている。
【0021】
(1)コアフィラメント1は、スチールコードの長手方向に沿って略同一の向きの扁平断面を有し、その扁平断面における短径(Dct)と長径(Dcw)との比(Dct÷Dcw)が0.70〜0.90の範囲内にある。
【0022】
(2)コアフィラメント1は、短径方向及び長径方向に波付けされており、長径方向の波付けの高さ(hw)を長径(Dcw)で割った値(Hw)、及び、短径方向の波付けの高さ(ht)を短径(Dct)で割った値(Ht)が、いずれも1.5以上であって2.0より小さい。(1.5≦Ht, Hw<2.0)
(3)シースフィラメント2の撚りのピッチ(Ps)は、短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び長径方向の波付けのピッチ(Pcw)のいずれよりも大きい。(Pct,
Pcw<Ps)
本発明に係るスチールコードにおいて、各スチールコードにおけるシースフィラメント2の本数n、並びに、コアフィラメント1の長径(Dcw)と、シースフィラメント2の径(Ds)との関係は、下記(4)のように設定される。
【0023】
(4)nは4〜9の範囲内であって、nが4〜5の場合にDs>Dcw、nが6〜9の場合にDs≦Dcwを満たす。
【0024】
上記(1)のように、コアフィラメントを扁平状にすることにより、型崩れしにくく、形状の安定したコードが得られる。
【0025】
また、コアフィラメント及びスチールコードは、スチールコードの長手方向に、略同一の向きに扁平形状をなすものであり、ゴム被覆を行うカレンダー工程にて、スチールコードの厚み方向とゴムシートの厚み方向とを一致させることができる。そのため、得られるシート(ベルト層3など)の厚みを小さく出来るというメリットがある(図3)。
【0026】
特に、扁平比(Dct÷Dcw)を0.70〜0.90の範囲にすることによって、必要な程度の形状の安定化とゴムシートの厚みの低減とを行うことができる。扁平比が0.70より小さい場合には、コアフィラメントの扁平化加工の程度が過度となり、コアフィラメントの耐疲労性が低下してしまう。一方、扁平比が0.90を上回ると、形状安定化効果及びシート厚み低減の効果において不充分となる。
【0027】
上記(2)のように、コアフィラメント1が縦横2方向に適度に波付けされている様子を図2に示す。2方向の適度の波付けにより、スチールコードを囲むいずれの方向からもゴム浸入性を良好とすることができる。いずれかの波付け率(Hw, Ht)が、1.5を下回ると、コアフィラメントの周囲へのゴム浸入性の向上が充分でない。一方、いずれかの波付け率(Hw, Ht)が、2.0以上となると、スチールコードの伸びが過大となり、カレンダー工程における取り扱い性や寸法精度が低下してしまう。
【0028】
図2中に示すように、本明細書における波付けの高さ(hw, ht)とは、波付けしたコアフィラメント1を収納するに要する寸法を意味する。すなわち、コアフィラメント1自身の対応する寸法(Dcw, Dct)と、正味の振れ動きの幅とを合わせた寸法を波付けの高さ(hw, ht)としている。
【0029】
上記(3)のように、シースフィラメント2の撚りのピッチ(Ps)が、コアフィラメント1における短径方向及び長径方向の波付けのピッチ(Pct, Pcw)よりも大きいことにより、コアフィラメント1の波付けの中にシースフィラメント2のスパイラルが埋没してしまう。そのため、コアフィラメント1の周囲に、ゴム浸入のための充分なスペースが確保されないので、コアフィラメント1とシースフィラメント2とのフレッチング摩耗や水の浸入による腐蝕の伝播を充分に防ぐことができない。
【0030】
上記(4)のように、シースフィラメント2の本数nを4〜9とするのは、以下の理由からである。3本以下の場合、シースフィラメント2の径をかなり大きくする必要があることからスチールコードの耐疲労性を低下させることとなる。一方、10本以上とした場合、径を小さくしたシースフィラメント2がコアフィラメント1の波付け中に入り込むなどのために、コアフィラメント1の波付けの効果を生かせないからである。
【0031】
また、シースフィラメント2の径(Ds)と、コアフィラメント1の長径(Dcw)との関係を上記(4)のように設定するのは、次の理由からである。シースフィラメント2の本数nが4〜5の場合にシースフィラメント2の径(Ds)がコアフィラメント1の長径(Dcw)以下であると、シースフィラメント2同士の間隔が大きくなりすぎる他、コアフィラメント2が周方向に突出する現象が生じやすい。一方、シースフィラメント2の本数nが6〜9の場合に、シースフィラメント2の径(Ds)がコアフィラメント1の長径(Dcw)より大きいと、シースフィラメント2同士が密着して配列されることから、ゴム浸入性を阻害し、コアフィラメント1の波付けの効果を充分に活かすことができない。
【0032】
本発明のスチールコードは、上記構成により、低荷重域伸び(LLE)を充分に小さくすることができ、良好なカレンダー工程性を実現できる。低荷重域伸び(LLE)は、JIS G 3510による試験方法にしたがって試料長500mm、引っ張り速度5mm/minにて引っ張り試験を行い、0.5〜4.0kgfの荷重領域での伸びを試料長で割ることにより得ることができるが、このように測定した低荷重域伸び(LLE)を、上記構成により0.07%以下とすることができる。
【0033】
なお、スチールコードの強力は、トラック・バス用のベルト層に用いる場合に、一般に、1200〜2500Nであるのが好ましい。スチールコードの強力が1200N未満のものを用いた場合には、単位幅あたりのスチールコードの打ち込み本数をかなり多くとる必要がある。そのため、スチールコード間の間隔が小さくなりすぎるので、コード間のセパレーションが生じやすく、タイヤ耐久性が低下してしまう。また、強力が2500N以上のものを用いて、スチールコードの打ち込み本数を小さくした場合には、コード間の間隔が広がりすぎるので、プランジャー試験における強度が低下してしまう。
【0034】
以下に、本発明について、具体的な実施例及び比較例の結果に基づき、表1〜4を用いて、さらに詳細に説明する。
【0035】
これら実施例及び比較例において、スチールコードのコアフィラメント1は、真鍮メッキ付き高炭素鋼線を対ロール圧延した後、この断面の短径方向及び長径方向にクリンプ加工して作成した。シースフィラメント2には、断面円形の真鍮メッキ付き高炭素鋼線を用いた。そして、ダブルツイスター型撚り線機を用いて、コアフィラメント1の周りにn本のシースフィラメント2を撚り合わせ、対ロール式の圧縮装置により、断面扁平形状のスチールコードを作成した。なお、言うまでもなく、ここでの具体的な説明が、スチールコードの作成方法を特定するものではない。
【0036】
表1には、試験に用いたタイヤのベルト構成について示す。また、表2〜4には、実施例及び比較例の各タイヤのベルト層(第1〜3層)に用いたスチールコードの構成及びその他のベルト層の製造条件について、試験結果と共にまとめて示す。なお、コアフィラメント1に2方向の波付けを行う場合、短径方向の波付け率(Ht)と、長径方向の波付け率(Hw)とを等しくなるように設定し、表2〜4中にて、単に波付け率(H)として表した。また、短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び長径方向の波付けのピッチ(Pcw)についても、同一に設定し、表2〜4中にて、単に波付けピッチ(Pc)として表した。
【0037】
<試験用タイヤの作製>
表1に示すように、ベルトは4枚重ねとし、第1〜3層のベルト層において使用するスチールコードを変化させるとともに、第2〜3層のベルト層におけるコード打ち込み数を変化させた。第4層のベルト層は、表1右端に示すものに固定した。すなわち、1×5×0.38のスチールコードを、タイヤ周方向に対する傾斜角度L(左上がり)18°にて、1インチ幅当たりの打ち込み本数が12となるように配列した。
【0038】
また、カーカスプライは、1プライ構成とし、4+9+14×0.175のスチールコードを15本/インチ打ち込んで作製したものを用いた。このようなベルト及びカーカスプライから、11R22.5サイズの空気入りラジアルタイヤを組み立てた。
【0039】
【表1】タイヤのベルト構成
得られたタイヤの評価は以下のように行った。
【0040】
<ゴム浸入性>
下記表2〜4に規定するスチールコード試料を、通常のスチールコード用カレンダー装置にて未加硫ゴムシートの間に配し、25kg/cm2の実行圧力を加えつつ141℃にて40分間加硫を行った。このようにして長さ50cmのサンプルシートを作成した後、スチールコード試料を取り出し、さらにスチールコードを引き裂いてシースフィラメントを分離した。そして、実体顕微鏡を用いてコアフィラメント上に付着したゴムの状態を観察し、ゴム付着率を判定して百分率(%)で表した。
【0041】
<タイヤ耐久性>
上記のようなタイヤを各スチールコードの条件にて5本ずつ作成し、ドラム試験機によりタイヤ耐久性を測定した。このとき、表面が平滑な鋼製で直径1700mmのドラムを用い、周辺温度を38±3℃、タイヤ内圧を800kPaに設定し、走行速度を56km/hの一定速度に保った。
【0042】
まず、JATMAに規定最大荷重の66%で7時間→最大荷重の84%で16時間→最大荷重の101%で24時間の第1段階のドラム走行を行った後、タイヤの外観及び内表面の状態を調べた。そして、異常がないと判定された場合には、最大荷重の110%で24時間の第2段階のドラム走行を行った後、同様にタイヤの状態を観察した。さらに、異常がないと判定された場合には、最大荷重の120%で24時間の第3段階のドラム走行を行った後、同様にタイヤの状態を観察した。この後も、同様に、最大荷重を10%ずつ増加させて24時間の走行試験を繰り返し、タイヤの故障が観察されるまでのドラム上の走行距離を求めた。
【0043】
このようにしてタイヤ試料ごとに故障までの走行距離を求め、各5本の平均値を取り、下記表1の従来例1のタイヤを100とした指数で表示した。すなわち、この数字が大きいほどタイヤ耐久性が良好である。
【0044】
<スチールコードの強力及び低荷重域伸び>
各スチールコードの強力は、JIS G 3510に準拠し、試料長300mm、引っ張り速度30mm/minの条件にて測定した。また、各スチールコードの低荷重域伸び(LLE)は、JIS G 3510に準拠し、500mmの試料を用い、引っ張り速度5mm/minにて引っ張り試験を行うことにより求めた。低荷重域伸びは、0.5〜4.0kgfの荷重領域での伸びを求め、試料コード長さで割った百分率で示した。
【0045】
試験の結果を下記表2〜4中にまとめて示す。
【0046】
【表2】実施例及び従来例のタイヤによる試験結果
表1に示すように、実施例1〜3のタイヤは、従来一般的であった3+6のタイヤ(従来例1)に比べて、ゴム浸入性及びタイヤ耐久性において大きく向上している。また、1方向にのみ波付けを行った他は実施例1〜2と全く同様である従来例4のタイヤに比べても、ゴム浸入性及びタイヤ耐久性において大きく向上している。
【0047】
これに対して、1×6のルーズ撚り(一括撚り)で作成したスチールコードを用いる従来例2においては、ゴム浸入性は良好であるものの、タイヤ耐久性が不充分であった。コアフィラメントがないために、低荷重域伸びが過大となり、カレンダー時にスチールコードを均等に引き揃えることが出来なかったためである。
【0048】
コアに円形フィラメントを用いて1+6構成とした従来例3においては、他の従来例に比べても、ゴム浸入性が著しく劣り、この結果タイヤ耐久性においても、かなり劣るものとなった。また、一方向のみの波付けを行った従来例4は、ゴム浸入性が充分でなく、タイヤ耐久性においても実施例のものより低かった。
【0049】
【表3】比較例1〜5のタイヤによる試験結果(全て2方向に波付け)
表3に示す比較例1においては、コアフィラメント1の波付けピッチPcを大きく取り、シースフィラメント2の撚りのピッチPsよりも小さくした他は、実施例1と全く同様とした。この結果、ゴム浸入性が低く、その結果タイヤ耐久性も低くなった。これは、前述のように、シースフィラメント2の波付けの中にシースフィラメント2の撚りのスパイラルが埋没したためである。
【0050】
比較例2〜3においては、波付け率を変化させた他は、実施例1と全く同様とした。波付け率を実施例のものより少し大きくした比較例2では、低荷重域伸びが過大となり、この結果、カレンダー加工時に均等にコードを揃えることができなかった。そのため、ゴム浸入性は良好であるもののタイヤ耐久性が低下し、また、得られたシートの厚さも1.90mmと、実施例に比べて大きくなってしまった。一方、波付け率を実施例のものよりも、少し低くした比較例3では、ゴム浸入性が小さくなり、タイヤ耐久性においても比較例1〜2と大差なかった。
【0051】
比較例2〜3の結果は、本発明で規定する波付け率の値が、コードの形状安定性を確保し低荷重域伸び(LLE)を所定範囲内とする上で、極めて顕著な臨界的意義を有していることを示していると考えられる。
【0052】
比較例4〜5においては、実施例1と同様の条件で、扁平比のみ変化させた。比較例4では、扁平比を95%と、断面円形に近いものとした結果、シート厚みが大きくなってしまった。得られたシートの厚みが大きくなったのは、スチールコードを扁平化する効果が小さいためである。一方、比較例5では、扁平比が60%と小さすぎるためにコアフィラメントの耐疲労性が低下しており、その結果タイヤの耐久性が低下している。
【0053】
【表4】比較例6〜11及び参考例のタイヤによる試験結果(2方向波付け)
表4に示す比較例6〜7は、実施例と同様の条件にて、コアフィラメント1の周りのシースフィラメント2の本数nを過小または過大にしたものである。シースフィラメント2の数を3本のみとした比較例6であると、ゴム浸入性は良好であるものの、シースフィラメントの径を大きくとる必要があったために、タイヤ耐久性が著しく低下した。一方、シースフィラメント2の数を10本とした比較例7では、シースフィラメント2の本数が多いために、コアフィラメント1の波付けによる効果が充分に発揮されず、ゴム浸入性が著しく低下し、この結果タイヤ耐久性も低くなった。
【0054】
比較例8は、実施例2と同様の条件(n=5)にて、シースフィラメント2の径をコアフィラメント1の径より小さくしたものであり(図4(a))、比較例9は、実施例3と同様の条件(n=7)にて、コアフィラメント1の径をシースフィラメント2より小さく設定したものである(図4(b))。比較例8においては、シースフィラメント2の径が小さいために、ゴム浸入性は非常に良好であるものの、タイヤ耐久性が低下した。一方、比較例9においては、コアフィラメント1よりも径の大きいシースフィラメント2が7本密着して配置される結果、ゴム浸入性が著しく低下し、タイヤ耐久性も低いものとなった。
【0055】
表4の右端に示す参考例1は、コア及びシースのフィラメント径を小さくしてコード強力を小さくとった場合であり、参考例2は、シースフィラメント2の径を大きくしてコード強力を大きくとった場合について示す。
【0056】
参考例1においては、コード強力が低いために、単位幅あたりの打ち込み数を大きくとる必要があり、その結果、ベルト層のエッジ部にて接着破壊が生じやすくなった。そのため、タイヤ耐久性が著しく低下した。一方、参考例2においては、コード強力が大きいので、コード打ち込み数を少なくすることができるが、その場合、タイヤ耐久性は低下する。また、スチールコード全体の厚みが大きくなるので、得られるシートの厚みも大きくなってしまう。
【0057】
【発明の効果】
ベルト層補強用にスチールコードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、製造コストの低い一工程撚りを採用しつつ、スチールコードの形状安定性を確保できるとともに、スチールコード内部へのゴム浸入性を向上させることによってタイヤの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスチールコードの横断面である。(a)〜(c)は、長手方向に沿った各部位の断面を示す。
【図2】実施例における、コアフィラメントの波付けについて説明するための模式図である。
【図3】シート厚みの低減の効果について説明するための模式的な断面図である。
【図4】シースフィラメントの径を過小に設定した場合(a)、及び、シースフィラメントの径を過大に設定した場合(b)について説明するための、模式的なスチールコードの横断面図である。
【符号の説明】
1 コアフィラメント
2 シースフィラメント
3 ベルト層
Claims (3)
- 一本のコアフィラメントと複数のシースフィラメントとからなる1+n構造のスチールコードを用いる空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記コアフィラメントは、扁平断面を有し、その扁平断面における短径(Dct)と長径(Dcw)との比(Dct÷Dcw)が0.70〜0.90の範囲内にあり、これに伴い前記スチールコードが長手方向に略同一の向きの扁平形状をなし、
該コアフィラメントは、前記短径方向及び前記長径方向に波付けされており、前記長径方向の波付けの高さ(hw)を前記長径(Dcw)で割った値(Hw)、及び、前記短径方向の波付けの高さ(ht)を前記短径(Dct)で割った値(Ht)が、いずれも1.5以上であって2.0より小さく(1.5≦Ht, Hw<2.0)、
該シースフィラメントの撚りのピッチ(Ps)は、前記短径方向の波付けのピッチ(Pct)及び前記長径方向の波付けのピッチ(Pcw)のいずれよりも大きい(Pct,
Pcw<Ps)ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 各スチールコードにおける前記シースフィラメントの本数が4〜9であり、
前記シースフィラメントの本数が4〜5の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)より大きく(Ds>Dcw)、
前記シースフィラメントの本数が6〜9の場合に、該シースフィラメントの径(Ds)が前記コアフィラメントの長径(Dcw)と等しいかまたは、より小さい(Ds≦Dcw)
ことを特徴とする請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記1+n構造のスチールコードが、ベルト層に使用され、扁平断面形状の長径を該ベルト層に平行にして配列されたことを特徴とする請求項1または2の空気入りラジアルタイヤ。
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Cited By (3)
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- 2002-07-24 JP JP2002215837A patent/JP2004058707A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051004 |