JP2004058573A - 反射防止フィルム及び反射防止処理された物体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体1上に、支持体1上に設けられた低屈折率層2a及び低屈折率層上に設けられた低屈折率層の屈折率より高い屈折率を有する高屈折率層2bを含む反射防止層2を有し、反射防止層2上に接着剤層3を有し、高屈折率層2bは、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有し、接着剤層3を構成する接着剤は活性エネルギー線硬化性接着剤であり且つ接着剤の一部は高屈折率層2b中に含浸されており、且つ支持体1は反射防止層2から剥離可能である転写用反射防止フィルム。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写用反射防止フィルム及び転写により反射防止処理された物体に関し、より詳しくは、反射防止効果に優れ、耐溶剤性にも優れる反射防止層を転写により物体表面に形成することのできる転写用反射防止フィルム、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体に関する。
【0002】
また、本発明は、反射防止機能の他に帯電防止機能をも有する転写用反射防止フィルム、転写により反射防止処理及び帯電防止処理された物体にも関する。
【0003】
本発明において、反射防止処理すべき対象となる物体には、均一厚みの塗布層を形成しにくい板材のような可撓性に乏しい物体ないしは支持体、ガラスやセラミックスのような物体等が含まれる。例えば、CRT、LCD、リアプロジェクター用スクリーン、エレクトロルミネッセンスディスプレーに代表される表示素子の表面は反射防止処理が求められており、各種表示素子は対象物体の具体例として挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
従来より、CRT表面等への反射防止処理は、スパッタリング、スピンコート等によって行われているが、これらは枚葉式で行われるため生産性に乏しい。このため、CRT表面等へ直接的に反射防止処理するのではなく、可撓性フィルムを支持体として用いて、ロールトゥロールで効率よく反射防止フィルムを連続生産し、反射防止フィルムを用いてCRT表面等への反射防止処理が行われるようになってきている。
【0005】
特開平7−225302号公報には、反射防止フィルムを対象物表面にラミネートすることが開示されている。しかしながら、同号公報によれば、対象物表面には、反射防止フィルムの支持体フィルムが存在し、その支持体上に反射防止層が存在する。支持体フィルムの存在によって、表面の硬度低下、ヘイズの上昇、光線透過率の低下、表面被覆の全膜厚の増加といった弊害が生じる。これらの弊害は、CRTに代表される表示素子の表面においては、重要な問題である。
【0006】
特開2000−338306号公報には、離型性を有するベースフィルム面上に、低屈折率層としてのシロキサン系樹脂層と、その上の高屈折率層としての金属酸化物含有層と、さらにその上の接着層とを有する反射防止制電板用転写材が開示されている。しかしながら、この転写材を用いて形成された反射防止層は、スパッタリングによって形成された反射防止層に比べて耐溶剤性に劣る。
【0007】
各種表示素子の表面は、反射防止処理が施されていることは勿論重要であるが、実用的観点から耐溶剤性にも優れることが要求される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような背景から、板材のように可撓性に乏しい物体に均一厚みの反射防止層を簡便に形成でき、可視光領域の光の反射防止効果に優れると共に、耐溶剤性にも優れる反射防止層を転写により物体表面に形成することのできる転写用反射防止フィルムの開発が望まれる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、可視光領域の光の反射防止効果に優れ、耐溶剤性にも優れる均一厚みの反射防止層を転写により板材のように可撓性に乏しい物体表面に付与できる転写用反射防止フィルム、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、金属酸化物微粒子を含有する高屈折率層中に光重合開始剤及び/又は光増感剤を存在させておくことによって、高屈折率層中に含浸された接着剤の硬化性成分の転写の際の硬化反応が促進され、より強固な高屈折率層が得られ、その結果、耐溶剤性にも優れる反射防止層が対象物体表面に付与されることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
本発明は、支持体上に1層又は2層以上の層を含む反射防止層を有し、反射防止層上に接着剤層を有し、反射防止層を構成する層のうちの少なくとも1層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有する高屈折率層であり、前記接着剤層を構成する接着剤は活性エネルギー線硬化性接着剤であり且つ接着剤の一部は前記高屈折率層中に含浸されており、且つ前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルムである。
【0012】
本発明は、支持体上に、支持体上に設けられた低屈折率層及び低屈折率層上に設けられた低屈折率層の屈折率より高い屈折率を有する高屈折率層を含む反射防止層を有し、反射防止層上に接着剤層を有し、前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有し、前記接着剤層を構成する接着剤は活性エネルギー線硬化性接着剤であり且つ接着剤の一部は前記高屈折率層中に含浸されており、且つ前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルムである。本発明は、前記低屈折率層及び前記高屈折率層はそれぞれ、塗布によって形成されたものである、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0013】
本発明は、前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有する高屈折率層用塗布液を塗布することによって形成されたものである、前記の転写用反射防止フィルムである。本発明は、前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子を基準として光重合開始剤及び/又は光増感剤を0.01〜50重量%含有する、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0014】
本発明は、前記高屈折率層中に含まれる金属酸化物微粒子は架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されたものであり、前記接着剤は、前記架橋可能な官能基と架橋反応可能な成分を含む、前記の転写用反射防止フィルムである。本発明は、前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、不飽和二重結合又はエポキシ基である、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0015】
本発明は、前記高屈折率層中に含まれる金属酸化物微粒子は、導電性微粒子を含む、前記の転写用反射防止フィルムである。
【0016】
本発明は、前記のいずれかの転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている、反射防止処理された物体である。本発明は、物体が表示素子である、前記の反射防止処理された物体である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を説明する。図1は、本発明の転写用反射防止フィルムの層構成例を示す断面図である。図2は、本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられている反射防止処理された物体の層構成例を示す断面図である。なお、上記の転写とは、支持体上の反射防止層を接着剤層を介して他の物体へ貼り付けることを意味する。
【0018】
図1の転写用反射防止フィルムにおいて、支持体(1) 上に反射防止層(2) が設けられ、反射防止層(2) 上に接着剤層(3) が設けられている。反射防止層(2) は、支持体(1) 上の低屈折率層(2a)と低屈折率層(2a)上の高屈折率層(2b)とから構成され、低屈折率層(2a)と高屈折率層(2b)とは互いに屈折率が異なっている。支持体(1) から反射防止すべき対象物体表面へ反射防止層(2) を転写する際、支持体(1) は反射防止層(2) から剥離可能である。接着剤層(3) 上にさらに図示しないセパレーターが設けられていてもよい。
【0019】
屈折率が高いか低いかは、高屈折率層と低屈折率層の屈折率を比べた場合の相対的なものである。このような反射防止層(2) の層構成とすることによって、支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) が転写された場合、支持体(1) が剥離され、低屈折率層(2a)が対象物体表面の最も外側に位置し、反射防止効果が向上する。
【0020】
図1においては、反射防止層(2) が低屈折率層(2a)と高屈折率層(2b)の2層から構成されている例を示した。本発明には、反射防止層(2) が次のように構成されている転写用反射防止フィルムも含まれる。
・反射防止層(2) が低屈折率層(2a)の1層からなるフィルム。
・反射防止層(2) が低屈折率層(2a)と高屈折率層(2b)との間に、低屈折率層(2a)の屈折率よりは高く、且つ高屈折率層(2b)の屈折率よりは低い屈折率を有する中屈折率層を有するフィルム。
・反射防止層(2) が、図1に示された低屈折率層(2a)上の高屈折率層(2b)の上にさらに、この高屈折率層(2b)の屈折率よりは低い屈折率を有する中屈折率層ないしは低屈折率層を有するフィルム。
【0021】
支持体(1) として、特に限定されることなく、可撓性樹脂フィルムが好適である。樹脂フィルムは軽量であり、取扱いも容易である。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ノルボルネンフィルム(JSR(株)製、アートンなど)等が挙げられる。樹脂フィルムの他に、支持体として、布、紙等を用いることもできる。また、剥離剤で表面が処理された樹脂フィルムを用いることも好ましい。
【0022】
低屈折率層(2a)の屈折率は、例えば、1.35以上1.6未満である。低屈折率層(2a)の物理的な膜厚は、好ましくは0.05μm以上0.5μm未満、更に好ましくは0.07μm以上0.2μm以下である。
【0023】
低屈折率層(2a)は、例えば、樹脂を主成分とするハードコート層であることが好ましい。支持体(1) から対象物体表面へ反射防止層(2) が転写された場合、このハードコート層が対象物体表面の最も外側に位置し、反射防止効果と共に耐傷性効果が得られる。
【0024】
シリコーン樹脂を用いて形成されたハードコート層(例えば鉛筆硬度4Hより大きく、好ましくは5H以上に硬い)は、PETのような樹脂フィルムとは密着性が低く、支持体(1) とハードコート層とを容易に剥離することができる。本発明においては、支持体(1) 表面を剥離剤で処理すると、ハードコート層との密着性が低くなりすぎ、ハードコート層上に高屈折率層(2b)を塗布する工程においてハードコート層がはがれるなどの不具合が生じる。
【0025】
そこで本発明では支持体(1) 表面にコロナ処理を施す等して、ハードコート層との密着性を上げることも好ましい。又、コロナ処理の代わりに、易接着剤を塗布するなどしても良い。例えば、後述のように低屈折率層(2a)上に高屈折率層(2b)を塗布により設ける工程において、高屈折率層層(2b)を形成するための塗布液中にバインダー樹脂を含まないか、含むとしても少量の場合は、支持体(1) の表面にコロナ処理を施すことも好ましい。
以上のような易接着剤による処理又はコロナ処理等をされた場合には、それらの処理をされた形態を含めて支持体(1) とする。
【0026】
低屈折率層(2a)としてのハードコート層は、ハードコート剤を必要に応じて溶剤に溶解した液を支持体(1) 上に塗布、乾燥して、硬化させることにより形成することができる。
【0027】
ハードコート剤としては、特に制限されることなく、公知の各種ハードコート剤を用いることができる。例えば、シリコーン系、アクリル系、メラミン系等の熱硬化型ハードコート剤を用いることができる。これらの中でも、シリコーン系ハードコート剤は、高い硬度が得られる点で優れている。
【0028】
また、不飽和ポリエステル樹脂系、アクリル系等のラジカル重合性ハードコート剤、エポキシ系、ビニルエーテル系等のカチオン重合性ハードコート剤等の紫外線硬化型ハードコート剤を用いてもよい。紫外線硬化型ハードコート剤は、硬化反応性等の製造性の点から好ましい。これらの中でも、硬化反応性、表面硬度を考慮すると、アクリル系のラジカル重合性ハードコート剤が望ましい。
【0029】
ハードコート剤の塗布は、グラビア、リバースロール等のロールコーター、メイヤーバー、スリットダイコーター等公知の方法で行うとよい。
塗布後、適切な温度範囲で乾燥し、その後、硬化させる。熱硬化型ハードコート剤の場合には、適切な熱を与えて、例えばシリコーン系ハードコート剤の場合には60〜120℃程度に、1分間〜48時間加熱して硬化させる。紫外線硬化型ハードコート剤の場合には、紫外線照射を行い、硬化させる。紫外線照射は、キセノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等のランプを用いて、紫外線を200〜2000mJ/cm2 程度照射するとよい。
【0030】
ハードコート層には、紫外線吸収剤が含有されていてもよい。紫外線吸収剤としては、公知の各種紫外線吸収剤を用いるとよい。例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。ハードコート層には、さらに必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種公知の添加剤を含ませてもよい。紫外線吸収剤や各種添加剤は、ハードコート剤中に添加して塗布すればよい。
【0031】
高屈折率層(2b)は、高屈折率を有する金属酸化物微粒子と、光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有する層である。高屈折率層(2b)の屈折率は、例えば、1.6以上2.5以下である。高屈折率層(2b)の物理的な膜厚は、好ましくは0.05μm以上0.5μm未満、更に好ましくは0.06μm以上0.2μm以下である。
【0032】
高屈折率層(2b)に含まれる金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム等の高屈折率を有する微粒子や、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)等の高屈折率を有する導電性微粒子が挙げられる。これら微粒子の平均粒径は10〜30nmであることが好ましい。また、これらの材料を複数種用いて屈折率を調整しても良い。
【0033】
本発明において、高屈折率層(2b)には光重合開始剤及び/又は光増感剤が含まれている。光重合開始剤や光増感剤としては、後述する接着剤層(3) に用いた活性エネルギー線硬化性接着剤の種類に応じて種々選択する。
【0034】
接着剤として活性エネルギー線硬化性アクリル系接着剤を用いた場合には、光重合開始剤として光ラジカル開始剤を用いる。光ラジカル開始剤としては、例えば、ダロキュア1173、イルガキュア651 、イルガキュア184 、イルガキュア907 (いずれもチバスペシャルティケミカルズ社製)、 KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)等が挙げられる。また、接着剤として活性エネルギー線硬化性エポキシ系接着剤を用いた場合には、光重合開始剤として光カチオン開始剤を用いる。光カチオン開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等のオニウム塩を用いることができ、特に、芳香族オニウム塩を用いることが好ましい。その他、フェロセン誘導体等の鉄−アレーン錯体や、アリールシラノール−アルミニウム錯体等も好ましく用いることができ、これらの中から適宜選択するとよい。具体的には、サイラキュアUVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サイラキュアUVI−6990(いずれも米国ダウケミカル社製)、イルガキュア264 (チバスペシャルティケミカルズ社製)、CIT−1682(日本曹達製)等が挙げられる。これらは後述する接着剤中にも含まれる成分である。
【0035】
光増感剤としては、芳香族ケトン、キサントン、チオキサントン誘導体、フェノチアジン、ジフェニルアントラセン、ルブレン、芳香族スルホニウム塩等が挙げられ、これらは後述する接着剤中にも含まれてもよい成分である。チオキサントン誘導体(2−プロピル体、2−クロロ体など)が好ましい。
【0036】
本発明において、高屈折率層(2b)には、接着剤層(3) に用いた活性エネルギー線硬化性接着剤(活性エネルギー線硬化性アクリル系接着剤又は活性エネルギー線硬化性エポキシ系接着剤)の一部が含浸している。高屈折率層(2b)中に光重合開始剤及び/又は光増感剤を存在させることにより、対象物体への転写の際の紫外線、可視光などのの活性エネルギー線照射によって、高屈折率層(2b)中に含浸した接着剤に含まれる活性エネルギー線硬化性成分、特にモノマー成分の硬化反応がより促進される。そのため、高屈折率層(2b)の強い膜強度と高い密着性が得られると共に、耐溶剤性が向上する。
【0037】
前記金属酸化物微粒子は、架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されたものであることが好ましい。架橋可能な官能基は、特に限定されることなく、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などの不飽和二重結合、又はエポキシ基である。
【0038】
ビニル基、(メタ)アクリル基などの不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、このような不飽和二重結合を有するシランカップリング剤が挙げられる。より具体的には、例えば、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジ−β−メトキシエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0039】
このようなシランカップリング剤による金属酸化物微粒子の表面処理は、例えば、メタノール等のアルコール中、室温で両者を攪拌して行うことができる。シランカップリング剤のアルコキシ基が加水分解し、金属酸化物微粒子表面の水酸残基とSiとの結合が形成されると考えられる。
【0040】
また、(メタ)アクリル基などの不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸やそのエステル化合物が挙げられる。より具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0041】
このような(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリレートによる金属酸化物微粒子の表面処理は、例えば、メタノール等のアルコール中、室温で両者を攪拌して行うことができる。金属酸化物表面の水酸残基に(メタ)アクリロイル基が導入されると考えられる。また、金属酸化物微粒子に(メタ)アクリル酸クロライドなどの酸ハロゲン化物を作用させても、金属酸化物表面に(メタ)アクリロイル基が導入されると考えられる。
【0042】
金属酸化物微粒子が表面処理され、微粒子表面に架橋可能な官能基が存在すると、対象物体への転写の際の紫外線、可視光などの活性エネルギー線照射によって、高屈折率層(2b)中に含浸した接着剤に含まれる活性エネルギー線硬化性成分、特にモノマー成分が、前記架橋可能な官能基と結合反応を起こす。光重合開始剤及び/又は光増感剤は、予め高屈折率層(2b)中に添加されているため、表面処理された微粒子の近傍に局在化し易いと考えられ、この転写の際の架橋・硬化反応がより促進されると考えられる。その結果、活性エネルギー線照射後の高屈折率層(2b)の硬度が高くなると共に、高屈折率層(2b)と接着剤層(3) との密着性もより向上すると共に、耐溶剤性がさらに向上する。
【0043】
架橋可能な官能基が、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などの不飽和二重結合であれば、活性エネルギー線硬化性アクリル系接着剤に含まれるアクリル系モノマー成分が前記不飽和二重結合とラジカル反応により架橋する。架橋可能な官能基がエポキシ基であれば、活性エネルギー線硬化性エポキシ系接着剤成分とカチオン重合により結合する。
【0044】
高屈折率層(2b)は、強い膜強度、高い密着性及び優れた耐溶剤性のために、金属酸化物微粒子を基準として光重合開始剤及び/又は光増感剤(光重合開始剤と光増感剤を併用する場合には合計量)を、好ましくは0.01〜50重量%、より好ましくは0.1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%含有する。50重量%よりも多いと、金属酸化物微粒子の充填率が低下し、一方、0.01重量%よりも少ないと、光重合開始剤及び/又は光増感剤の添加による効果が得られにくい。
【0045】
高屈折率層(2b)は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを好ましくは上記割合で含有する高屈折率層用塗布液を、低屈折率層(2a)上に塗布し、乾燥することにより設けるとよい。
【0046】
高屈折率層用塗布液は、前記金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを有機溶剤などの溶剤に分散して調製される。この際、バインダー樹脂を用いても良いが、用いない方が好ましい。バインダー樹脂を用いる場合には、バインダー樹脂の量は、バインダー樹脂と前記微粒子の合計に対して、25重量%以下とすることが適切であり、20重量%以下とすることが好ましい。表面処理された金属酸化物微粒子の表面がバインダー樹脂により覆われてしまう程に大量にバインダー樹脂を用いると、高屈折率層(2b)中に含浸してくる接着剤成分と前記微粒子表面の架橋可能な官能基との架橋反応が起こりにくくなるため好ましくない。
【0047】
低屈折率層(2a)上への高屈折率層用塗布液の塗布は、グラビア、リバースロール等のロールコーター、メイヤーバー、スリットダイコーター等公知の方法で行うとよい。塗布後の乾燥は、例えば、40〜120℃程度の適切な温度範囲で10秒〜5分間行うとよい。
【0048】
また、塗布、乾燥後、高屈折率層(2b)を圧縮することも好ましい。例えば、金属酸化物微粒子としてATO等の導電性微粒子を用いた場合に、圧縮することにより、高屈折率層(2b)の導電性が向上される。このようにして、高屈折率層(2b)が形成される。
【0049】
高屈折率層(2b)上に接着剤層(3) が形成される。接着剤層(3) の形成は、高屈折率層(2b)上に接着剤塗布液を塗布、乾燥して行うことができ、その後必要に応じて、接着剤層(3) 上にセパレーターを設けて、使用時まで接着剤層表面を保護してもよい。接着剤層(3) 厚みは、例えば、1〜100μm、好ましくは5〜20μmである。
【0050】
本発明において、接着剤として活性エネルギー線硬化性接着剤、例えば、活性エネルギー線硬化性アクリル系接着剤又は活性エネルギー線硬化性エポキシ系接着剤を用いる。接着剤としては、接着剤溶液を塗布し乾燥しただけでタック感があり、しかも流動性の非常に少ない接着剤層が得られ、転写対象物体上に貼り付けた後に接着剤層を紫外線などの活性エネルギー線により硬化することによって硬い硬化層が得られるような接着剤が好ましい。転写対象物体上に貼り付け硬化させた後の接着剤層の軟化や劣化は好ましくない。タック感があることで転写対象物体への貼り付けが容易となる。又、流動性が非常に少ないことで、接着剤層を設けた後貼り付けまでの間、接着剤層を保護するためのセパレーターを付与することが可能となる。
【0051】
このような観点から、接着剤層(3) に用いる接着剤として、次の活性エネルギー線硬化性アクリル系接着剤組成物が好ましい。
1.ガラス転移温度Tgが30℃以上のアクリル系樹脂成分(P)と、硬化性アクリル系モノマー成分(M)とを、重量比率P/M=8/2〜2/8で含む接着剤組成物。
2.前記アクリル系樹脂成分(P)が常温で固体であり、硬化性アクリル系モノマー成分(M)が常温で液体である、前記1の接着剤組成物。
3.さらに、光重合開始剤及び/又は光増感剤を含む、前記1又は2の接着剤組成物。
【0052】
初期の良好なタック性、及び硬化後の硬さを得るために、P/M=8/2〜2/8であることが好ましい。アクリル系モノマー(M)は常温で液体であり、常温で固体であるアクリル系樹脂(P)による初期タック性が得られる。P/Mが8/2よりも大きくなると、初期タック性が低下する傾向にあり、P/Mが2/8よりも小さくなると、接着剤組成物溶液の粘性が低くなりすぎ貼り付け時に不都合が生じることがある。
【0053】
アクリル系樹脂成分(P)としては、例えばアクリル樹脂103Bや1BR−305(大成化工(株)製)が挙げられる。硬化性アクリル系モノマー成分(M)としては、例えば、KAYARAD GPO−303 、KAYARAD TMPTA 、KAYARAD THE−330 (いずれも日本化薬(株)製)等の3官能以上のアクリル系モノマーが挙げられる。光重合開始剤としては、種々のものを用いることができ、例えば、 KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)が挙げられる。また、硬化性アクリル系モノマー成分と光重合開始剤成分を含むものとして、SD−318(大日本インキ化学工業製)が挙げられる。可視光線で硬化させる場合には、光増感剤を加えれば良い。
【0054】
反射防止層(2) 上に接着剤塗布液が塗布されることにより、接着剤が高屈折率層(2b)中に含浸される。接着剤に含まれる硬化性モノマー成分は特に高屈折率層(2b)中に含浸されやすい。接着剤成分の高屈折率層(2b)中への含浸により、上述した効果が得られる。本発明においては、高屈折率層(2b)の形成において用いる金属酸化物微粒子の分散液が、少ないバインダー樹脂量であっても、あるいはバインダー樹脂が存在しない場合であっても、高屈折率層(2b)の高い硬度、高屈折率層(2b)と接着剤層(3) との高い密着性が得られると共に、優れた耐溶剤性が得られる。
【0055】
さらに、前記接着剤が、高屈折率層(2b)中に含浸されると共に、低屈折率層(2a)にまで達していると、高屈折率層(2b)と低屈折率層(2a)との密着性も向上し、転写後の接着剤層及び反射防止層の全体の硬度、密着性が向上する。この効果は、高屈折率層(2b)がバインダー樹脂を含まない場合、その膜厚が2μm以下であれば得られやすい。また、この効果は、高屈折率層(2b)がバインダー樹脂を含む場合は、その膜厚が0.5μm未満と薄い場合に得られやすく、膜厚が0.2μm以下の場合には、より大きくなる。
【0056】
転写硬化後の接着剤層(3) の屈折率は、転写対象物体の屈折率に近いことが好ましい。両者の屈折率の差が大きいと、両者間の界面で新たに反射光が生じることがある。
【0057】
さらに接着剤層には、顔料、色素等を分散あるいは溶解して添加してもよい。顔料としてはシリカ等の公知の耐すり傷性の材料や彩色のための無機材料から選択すればよい。以上のようにして、本発明の転写用反射防止フィルムが得られる。
【0058】
本発明は、上述の転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている反射防止処理された物体にも関する。図2は、図1の転写用反射防止フィルムを用いて得られた反射防止処理された物体の層構成例であり、反射防止処理すべき対象物体(4) 表面に接着剤層(3) を介して反射防止層(2) が付与された層構成例を示す断面図である。接着剤層(3) は、硬化されたものである。
【0059】
反射防止処理すべき対象となる物体(4) には、特に限定されることなく、種々のものが含まれる。例えば、均一厚みの塗布層を形成しにくい板材のような可撓性に乏しい物体ないしは支持体、ガラスやセラミックスのような物体、樹脂フィルム、シート、プレート等が含まれる。例えば、CRT、LCD、リアプロジェクター用スクリーン、エレクトロルミネッセンスディスプレーに代表される表示素子の表面は反射防止処理が求められており、各種表示素子は対象物体の具体例として挙げられる。
【0060】
本発明の転写用反射防止フィルムを、反射防止処理すべき対象物体(4) 表面に支持体(1) が外側となるように接着剤層(3) を介して貼り付ける。貼り付け後、紫外線等の活性エネルギー線照射によって接着剤層(3) を硬化させ、支持体(1) を剥離して対象物体(4) 表面に反射防止層(2) を形成する。照射光線としては、紫外線が有効であり、可視光を用いることもできる。照射時間は、用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の感光特性や、光線の種類により、適宜選択される。この操作により、反射防止効果に優れ、耐溶剤性にも優れる反射防止層を転写により物体表面に形成することができる。
【0061】
ハードコート層(2a)に紫外線吸収剤が含まれている場合には、物体に貼り付け後のハードコート層(2a)側から紫外線を照射しても接着剤層(3) の硬化は起こりにくい。この場合には、物体が透明であれば、物体側から紫外線を照射するとよい。物体が透明でなければ、反射防止フィルムの接着剤層(3) と高屈折率層(2b)の両方に光増感剤を添加しておき、ハードコート層(2a)側から可視光を照射するとよい。
【0062】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0063】
[実施例1]
図1に示すように、支持体(1) 上に低屈折率層(2a)、高屈折率層(2b)及び接着剤層(3) をこの順で有する転写用反射防止フィルムを作製した。
【0064】
(低屈折率層の形成)
シリコーン系ハードコート液KP−854(信越化学工業(株)製)100重量部にエタノール400重量部を加え、低屈折率層塗布液とした。この塗布液を75μm厚のPETフィルム(1) 上に塗布、乾燥し、100℃、2時間で硬化させ、0.09μm厚の低屈折率層(2a)を形成した。
【0065】
(高屈折率層の形成)
平均一次粒径が約10nmの錫ドープ酸化インジウム(ITO)超微粒子をビニル基を含むシランカップリング剤で表面処理した超微粒子のエタノール分散液(触媒化成(株)製、固形分濃度20重量%)100重量部、及び光重合開始剤KAYACURE DETX−S(日本化薬(株)製)2重量部に、エタノール300重量部を加え、高屈折率層塗布液とした。得られた塗布液を前記低屈折率層(2a)上に塗布、乾燥し、0.09μm厚の高屈折率層(2b)を形成した。
【0066】
(接着剤層の形成)
アクリル系モノマーを主成分とする紫外線硬化型ハードコート剤UVHC−1105(GE東芝シリコーン(株)製)100重量部に、アクリル系樹脂1BR−305(大成化工(株)製、固形分濃度39.5重量%)76重量部と、メチルエチルケトン(MEK)154重量部とを加えて、接着剤層塗布液とした。この塗布液を前記高屈折率層(2b)上に塗布、乾燥して、10μm厚の接着剤層(3) を形成した。接着剤層を指で触ったところ、タック感があった。以上のようにして転写用反射防止フィルムを得た。
【0067】
(対象物体ポリカーボネート板への反射防止層の付与)
対象物体として、2mm厚のポリカーボネート板を用いた。
得られた反射防止フィルムを接着剤層(3) がポリカーボネート板の一方の面に接するようにラミネーターにて貼り付けた。紫外線を照射して接着剤層(3) を硬化させた。支持体PETフィルム(1) を剥がした。接着剤層(3) は非常に強固であった。このようにして、図2に示すように、ポリカーボネート板(4) 上に接着剤層(3) を介して、反射防止層(2:2a,2b) が付与された。ポリカーボネート板の他方の面についても同様に反射防止層を付与した。
【0068】
[実施例2]
高屈折率層塗布液の光重合開始剤 KAYACURE DETX−Sの量を1重量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用反射防止フィルムを得た。得られた転写用反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板の両面に反射防止層を付与した。接着剤層は非常に強固であった。
【0069】
[実施例3]
高屈折率層塗布液の光重合開始剤 KAYACURE DETX−Sの量を0.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして、転写用反射防止フィルムを得た。得られた転写用反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板の両面に反射防止層を付与した。接着剤層は非常に強固であった。
【0070】
[比較例1]
高屈折率層塗布液に光重合開始剤 KAYACURE DETX−Sを含ませなかった以外は、実施例1と同様にして、転写用反射防止フィルムを得た。得られた転写用反射防止フィルムを用いて、実施例1と同様にして、ポリカーボネート板の両面に反射防止層を付与した。接着剤層は非常に強固であった。
【0071】
実施例及び比較例で得られた各サンプルについて以下の評価を行った。
(反射防止効果の評価)
分光光度計V−570(日本分光製)に積分球(日本分光製)を組み合わせて、550nmの波長の反射光と550nmの波長の透過光を測定した。
【0072】
(鉛筆硬度の測定)
JIS K5400に準じて行った。
【0073】
(密着性試験)
得られたサンプルにつき、碁盤目テープ法(JIS K5400)に準じて密着性試験を行った。対象物体上に反射防止層が付与された表面にカッターで1mm間隔で縦横各11本の切り込みを入れた(計100個の正方形マス目状)。これにセロファン粘着テープを貼り、剥離した後、対象物体上に残ったマス目の数をカウントした。100個すべてが残っていた場合、100/100と表記する。
【0074】
(耐溶剤性評価)
以下に説明する評価装置を用いて、得られたサンプルの反射防止層表面をエタノールを含ませたガーゼで擦り、その後の反射防止層表面を目視により観察した。ここでは、サンプルとして、反射防止層(3) が片面のみに転写されたポリカーボネート板(4) を用いた。
【0075】
図3(a)は、評価装置の概略を示す斜視図であり、(b)は同装置の側面図である。図を参照して、支柱(11)上に一本の腕(12)を設置し、腕(12)の一方の端部(12a) には直径25mmの円盤(13)を設置した。支柱(11)から腕(12)の前記一方の端までの長さを123mmとした。円盤(13)に接して、直径25mm、厚み10mmのシリコーンゴム製の円盤(14)を両円盤の中心が一致するように接着した。シリコーンゴム製円盤(14)面に、厚さ2mm、一辺10mmの正方形(面取りされている)のポリカーボネート板(15)を、ポリカーボネート板(15)の中央(対角線の交点)と円盤(14)の中心とが一致するように接着した。幅60mm、長さ60mmのガーゼを用意し、これを4枚折りにして、幅15mm、長さ60mmのガーゼ(16)とした。このガーゼ(16)でポリカーボネート板(15)を覆うようにして、ガーゼ(16)の両端部を円盤(14)の周面部に固定した。一方、腕(12)の他方の端部(12b) には重り(17)を取付けて、腕(12)の水平バランスを調整できるようにした。
【0076】
反射防止層(3) が片面のみに転写されたポリカーボネート板(4) を100mm×100mmの大きさに切り出した。これを、水平に設置された回転テーブル(20)上に、反射防止層(3) が上側になるように載せた。その際、回転テーブル(20)の中心と、ポリカーボネート板(4) の中央(対角線の交点)とが一致するように固定した。また、腕(12)が回転テーブル(20)面と平行になるようにセッティングした。
【0077】
ガーゼ(16)にエタノールを十分にしみ込ませて、ポリカーボネート板(4) に加重9.8Nをかけて押しつけた。この際、シリコーンゴム製円盤(14)中心と回転テーブル(20)の中心との間隔が32mmとなるようにセッティングした。回転テーブル(20)を100回転/分で2分間回転させた。回転停止後、エタノールを蒸発させて、ポリカーボネート板(4) の反射防止層(2) 表面を目視により観察した。
【0078】
実施例1のサンプルの評価結果を示す。耐溶剤性評価において、反射防止層表面に擦れキズは発生しなかった。実施例1のサンプルは、過酷な条件の下でも、反射防止層の強度に優れていた。550nmの波長の反射率:2.0%、550nmの波長の透過率:95%、鉛筆硬度:H、碁盤目テープ法密着性:100/100であった。
【0079】
実施例2のサンプルの評価結果を示す。耐溶剤性評価において、反射防止層表面に擦れキズは発生しなかった。実施例2のサンプルは、過酷な条件の下でも、反射防止層の強度に優れていた。550nmの波長の反射率:2.0%、550nmの波長の透過率:95%、鉛筆硬度:H、碁盤目テープ法密着性:100/100であった。
【0080】
実施例3のサンプルの評価結果を示す。耐溶剤性評価において、反射防止層表面に擦れキズは発生しなかった。実施例3のサンプルは、過酷な条件の下でも、反射防止層の強度に優れていた。550nmの波長の反射率:2.0%、550nmの波長の透過率:95%、鉛筆硬度:H、碁盤目テープ法密着性:100/100であった。
【0081】
比較例1のサンプルの評価結果を示す。耐溶剤性評価において、反射防止層表面に、実施例1のサンプルに比べると僅かに擦れキズが見られた。550nmの波長の反射率:2.0%、550nmの波長の透過率:95%、鉛筆硬度:H、碁盤目テープ法密着性:100/100であった。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、可視光領域の光の反射防止効果に優れ、耐溶剤性にも優れる均一厚みの反射防止層を転写により板材のように可撓性に乏しい物体表面に付与できる転写用反射防止フィルム、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された物体が提供される。
【0083】
特に、本発明によれば、可視光領域の光の反射防止効果に優れ、耐溶剤性にも優れる均一厚みの反射防止層を転写により表示素子表面に付与できる転写用反射防止フィルム、及び前記転写用反射防止フィルムを用いて反射防止処理された表示素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写用反射防止フィルムの層構成例を示す断面図である。
【図2】本発明の転写用反射防止フィルムの反射防止層が転写により表面に設けられている反射防止処理された物体の層構成例を示す断面図である。
【図3】実施例における耐溶剤性評価を説明するための図であり、(a)は評価装置の概略を示す斜視図であり、(b)は同装置の側面図である。
【符号の説明】
(1) :支持体
(2) :反射防止層
(2a):低屈折率層
(2b):高屈折率層
(3) :接着剤層
Claims (10)
- 支持体上に1層又は2層以上の層を含む反射防止層を有し、反射防止層上に接着剤層を有し、反射防止層を構成する層のうちの少なくとも1層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有する高屈折率層であり、前記接着剤層を構成する接着剤は活性エネルギー線硬化性接着剤であり且つ接着剤の一部は前記高屈折率層中に含浸されており、且つ前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルム。
- 支持体上に、支持体上に設けられた低屈折率層及び低屈折率層上に設けられた低屈折率層の屈折率より高い屈折率を有する高屈折率層を含む反射防止層を有し、反射防止層上に接着剤層を有し、前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有し、前記接着剤層を構成する接着剤は活性エネルギー線硬化性接着剤であり且つ接着剤の一部は前記高屈折率層中に含浸されており、且つ前記支持体は前記反射防止層から剥離可能である転写用反射防止フィルム。
- 前記低屈折率層及び前記高屈折率層はそれぞれ、塗布によって形成されたものである、請求項2に記載の転写用反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子と光重合開始剤及び/又は光増感剤とを含有する高屈折率層用塗布液を塗布することによって形成されたものである、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層は、金属酸化物微粒子を基準として光重合開始剤及び/又は光増感剤を0.01〜50重量%含有する、請求項4に記載の転写用反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層中に含まれる金属酸化物微粒子は架橋可能な官能基を有する化合物で表面処理されたものであり、前記接着剤は、前記架橋可能な官能基と架橋反応可能な成分を含む、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
- 前記架橋可能な官能基を有する化合物の架橋可能な官能基は、不飽和二重結合又はエポキシ基である、請求項6に記載の転写用反射防止フィルム。
- 前記高屈折率層中に含まれる金属酸化物微粒子は、導電性微粒子を含む、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルム。
- 請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の転写用反射防止フィルムの反射防止層が、接着剤層を介して転写により表面に設けられている、反射防止処理された物体。
- 物体が表示素子である、請求項9に記載の反射防止処理された物体。
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