JP2004057886A - 有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法 - Google Patents

有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固形の汚染材料から有機塩素化合物系有害物を簡易な方法により高効率で除去する方法を提供する。
【解決手段】トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤又は/及び植物油を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれる有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業廃棄物、都市生活廃棄物、汚染土壌、活性汚泥スラッジ又は水底堆積物等の固形汚染材料から、トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を除去する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、化学工業、電子工業等の事業活動の発展に伴って、有機塩素化合物系の溶剤・PCB・ダイオキシン類を含む廃棄物や土壌・水底堆積物が多く存在するようになってきた。
従来、我が国の環境行政におけるこれらの有害物の有害性の判断は、それらからからの有害物が水にどの程度溶け出る(溶出)のかを測定する溶出試験によって行われ、その濃度の基準値を超えていれば「有害」と判断され、基準値以下であれば「無害」と判断されてきた(ただし、ダイオキシン類については、現在含有規制値となっている)。
また、産業廃棄物や都市廃棄物を処理する焼却施設から発生する排ガス中にはダイオキシン類、PCB、クロロフェノールなどの極微量の毒性有機ハロゲン化合物が含まれており、特にダイオキシン類は微量であってもきわめて有毒であり、人体に重大な影響を及ぼすため、その除去技術が早急に求められている。
【0003】
さらに、有機塩素化合物系の溶剤であるトリクロロエチレン・トリクロロエタン・四塩化炭素又はPCB等を含む廃棄物や土壌は、それらの一部が風によって空気中を舞い上がり、人の健康や動植物の生育に悪影響を与えることが十分に危惧される。したがって、そうした廃棄物、土壌や堆積物からそれら有害物を除去することが要望されている。
【0004】
従来の有機塩素化合物系有害物を除去する方法としては、以下のごとき方法があった。
▲1▼.有機塩素化合物系有害物のVOC(有機塩素化合物系の溶剤)については、その沸点が低い(90〜250℃)ので、低温加熱除去処理法が行われる。
▲2▼.オゾンや過酸化水素を用い、紫外線等のエネルギーを利用し、活性酸素(ヒドロラジカル等)の酸化力によって分解する方法。
▲3▼.土壌を温風で温め汚染物質である揮発性有機塩素化合物を短期で揮散させ、吸い出す方法。
▲4▼.バイオ技術を採用して、バクテリアに栄養塩類と水を与え、有機塩素化合物系溶剤類の分解を行う方法。
▲5▼.PCBについては、高温高圧の熱水中で炭酸ナトリウムにより脱塩素化し、酸化反応により水・塩・炭酸ガスに分解する水熱分解法。
▲6▼.有機塩素化合物系の溶剤(VOC)については、汚染土壌を掘削し吸引ブローを用いて汚染物質を活性炭で吸着除去する方法。
▲7▼.有機塩素化合物系の溶剤(VOC)については、地下水を揚水し、活性炭に通水し浄化するか曝気して浄化する方法。(曝気されたVOCガスは活性炭で除去)
▲8▼.ダイオキシン類を含む土壌をセメント製造用キルンにて熱分解する方法。
▲9▼.溶融炉にて溶融処理する方法。
【0005】
しかしながら、上記▲1▼.の方法においては、現場又は施設においてVOCの排ガスが発生し、洗浄塔及び活性炭にて処理する方法となるので、処理施設の規模が大きくなり、排ガスの発生により処理を確実に行っても住民等の同意はとりにくい。また、この施設は大気汚染防止法の特定施設となるので、その手続が煩雑となる。
▲2▼.については、安定して活性酸素のヒドロキシラジカルを発生せしめることは困難であり、排水処理に効果はあるが固形分が多くなると、酸化分解はできない。
▲3▼.の方法については、有効方法であり掘削しないため工期の短縮化が可能であるが、熱の伝わり方の解析や吸収装置、温度管理などにも難しい面がある。
▲4▼.の方法については、高濃度の汚染物に対しては分解効果が不十分であり、冬場はバクテリアの活動が大きく下がるため工期が永くかかる欠点がある。
▲5▼.の方法については、大手プラントメーカーにて実証済みであり確実な分解法である。しかしながら、現場に本施設を設置することは、規模も大きく、化学プラントのような処理施設となることから困難であるし、またかなりのコストもかかる。
▲6▼.▲7▼の方法については、有機塩素化合物系の溶剤(VOC)について一般的に採用されている方法であり、それなりの効果が認められるがPCB・Co−PCB・ダイオキシン類については、これらの物質が揮散性でないためのの方法はとれない。したがって、VOC対策ではもろもろの処理方法が採用されているが、PCB・Co−PCB・ダイオキシン類について安いコストで現場(オンサイド)にて大量処理する技術は、未だ確立されていない。
▲8▼.については、オンサイド処理は排ガスの発生により周辺地域の反対が予想されるので困難である。
▲9▼.については、確実な処理方法の一つであるが、熱エネルギを必要とし、コストもかなりかかる。
以上のように、従来の焼却処理法では、無害化処理に多くの手間や時間を要し、また費用もかさみ、また、原理的には効果は期待されても実用化できなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は鋭意研究の結果、下記構成の発明により上記課題を解決した。
(1)トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(2)トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、植物油を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(3)トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤及び植物油を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(4)有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤又は植物油あるいは炭化水素系溶剤及び植物油を加える際に、同時に水をも加えることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
【0007】
(5)有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料1重量部に対して添加する炭化水素系溶剤の重量部が1.0〜2.0であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(6)有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料1重量部に対して添加するアセトン又はアルコールが0.002〜0.02であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(7)有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤又は植物油あるいは炭化水素系溶剤及び植物油を加えるに先だって、又はその後の工程において超音波を照射することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(8)固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去した残留物を、圧搾手段、遠心分離手段、フィルタプレス手段等の脱液手段にかけ、残留物中に残存する液分を排除した後、さらに乾燥気体又は加温気体あるいは加温された乾燥気体に接触させて十分に除去して乾燥することを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
(9)トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料が、産業廃棄物、都市生活廃棄物、汚染土壌、活性汚泥スラッジ又は水底堆積物から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明する。
まず、有機塩素化合物系有害物について説明する。
(1)ダイオキシン類は、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)とコプラナーPCB(Co−PCB)からなる化合物の総称であり、PCBはポリ塩化ビフェニール化合物である。
ダイオキシン類及びPCBはほとんど水に溶けない。ダイオキシン類が水1L(1000ml)に溶ける量はPCDDで0.4〜19ngでありPCDFで1.2〜419ngである。Co−PCB(コプラナ−PCB)で36.0〜1030ngであり水に溶けにくい。しかしながら炭化水素系溶剤・植物油には、溶けやすく脂溶性の高い物質である。
【0009】
(2)有機塩素化合物系有害物の脂溶性について。
一般に、脂溶性の程度をあらわす指標として、オクタノール水配分係数がある。これによれば、2,3,7,8PCDDは水よりもオクタノールに440万倍溶けやすい。
PCDFやCo−PCBも同じように溶けやすいものである。
本発明は、この脂溶性に着目し、土壌、堆積土、産業廃棄物、一般廃棄物等に含まれる有機塩素系溶剤、PCB、Co−PCB、ダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を炭化水素系溶剤又は/及び植物油に溶けこませて抽出した後、分離・分解する処理方法である。
(3)これらの有機塩素化合物系有害物に共通している性質は、脂溶性である。
したがって、炭化水素系溶剤・植物油にこれらの有害物質を溶けこませ移行させることである。移行させるには、一般的に重量比で概ね土壌など有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料1に対し、炭化水素系溶剤は0.5〜5.0、好ましくは1.0〜2.0、植物油は0.5〜5.0、好ましくは1.0〜2.0、及びアセトン又はアルコールを0.001〜0.1.好ましくは0.002〜0.02、必要により水0.2〜1.0、好ましくは0.3〜0.7(各々重量比)を添加する。
アセトン又はアルコール類を添加する理由は、土粒子に細孔があいており、その細孔にこれらの有害物質の分子が付着しているのを容易に脱離させるためである。
炭化水素系溶剤としては、テルペン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ナフサ、ベンゼン、ケロシン等が挙げられ、植物油としてはオリーブ油、コーン油,ヤシ油等、特に比較的粘性の低いものが好適なものとして挙げられる。
植物油、特に粘性の低い植物油は、前記有害物が溶け込みやすく、作業性もよく、また臭みもなく、かつ安価で大量入手も可能である。
【0010】
以上必要な物質を添加後、均質によく混合攪拌し、静置すると、土壌などの固形部と炭化水素系溶剤・植物油・水がきれいに上下に分かれた層ができる。この作業によりこれら有機塩素化合物系有害物は、土壌などの固形部から炭化水素系溶剤・植物油に移行し、固形物からの有機塩素化合物系有害物の除去が可能となる。
(4)上記作業によりその大半の有機塩素化合物系有害物は、移行するが、土壌などにはほんの少し炭化水素系溶剤・植物油が残留し、その炭化水素系溶剤・植物油の中に同有害物質がほんの少し溶け込んで存在しており、その量は微々たるものであるが、その対応が必要となる。
【0011】
(5)我が国の水質汚染防止法では、ノルマルヘキサン抽出物質として油分について規制されているので土壌などにほんの少し含まれている炭化水素系溶剤・植物油を更に除去するために遠心分離脱水及び乾燥の工程にて処理する。
(6)乾燥方式は、好ましくは超音波による。それは、乾燥させようとするもののまわりに高周波振動する空気の流れをつくり、ものの表面に接する気体が激しく分子運動し、蒸発速度が上昇するようにするものである。一般に気体と液体との界面での蒸発速度は、界面上の気流の乱れと乾燥させようとするものの表面積に比例し、周囲の気体の圧力に反比例するものと考えられる。
また、常法による温風を与え乾燥させる方法も好ましい。
(7)混合攪拌し、分離した炭化水素系溶剤・植物油及び水並びに脱液作業時に分離された炭化水素系の溶剤及び水は全て活性炭の吸着塔に集めて処理を行う。
活性炭は、数百回の再生と吸着処理操作後、溶融処理等に付して完全分解することができる。
(8)従って、炭化水素系の溶剤・植物油及び水は全て繰り返し利用すること可能であり、本発明方法は、本発明処理施設外に排水・排ガスなどを排出しないクローズドシステムとなすことができる。
【0012】
次に、本発明を実施例を図1のフローシート図に基づいて説明する。
まず、(1)において、有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料を用意する。次いで(2)において、処理対象の土壌、堆積土、産業廃棄物、一般廃棄物等の汚泥、燃え殻、煤塵について、その土粒子の性状を確認する。
確認の内容は、砂質土、シルト、粘土、コロイド等の構成割合、有機物の含有量である。
(3)において、事前に得ている分析表等を参考にし、有機塩素化合物系有害物の同定と、含有量の分析を行う。
(4)において、処理対象物に含まれるきょう雑物(プラスチック、木材、金属片、コンクリートがら、小石、れき等)を除去する。
(5)において、処理対象の土壌が硬い場合は、破砕機を用いて良く破砕し、処理に適するようにする。
なお、土粒子の大きさ、土粒子の構造、予備試験等において、土粒子の細粒化が必要な場合、土粒子に超音波を照射してその細粒化をはかる。
【0013】
(6)において、炭化水素系溶剤又は/及び植物油、さらにアセトン又は/及びアルコール(好ましくはメタノール、エタノール、プロピルアルコール等)、また必要に応じ水を用意する。
(7)において、(2)〜(5)の処理を施した(1)の汚染材料に、(6)の液を添加し、混合撹拌処理を行う。
(8)において、それを静置し、(9)により有機塩素化合物系有害物が除去された固形部層、有機塩素化合物系有害物を含んだアセトン又はアルコールを含む炭化水素系溶剤部層(又は植物油層)、さらには水層の上下に2〜3層に分層される。
【0014】
(10)において、前記分層から有機塩素化合物系有害物が除外された土壌等の固形部分が分離され、(11)において、有機塩素化合物系有害物を含んだアセトン又はアルコールを含む炭化水素系溶剤部層(又は植物油層)が分離される。
また、(12)においては、(10)において得られた土壌等の固形部分から、残存ずる液分を圧搾等の手段により脱液して大部分の液分を除去し、次いで(13)において、超音波照射や温風吹き付け等により乾燥し、その後(14)において残留有機塩素化合物系有害物の量が廃棄規制値以下であるかや残留液分量が十分に低減されているか等を試験し、それら条件を満たしていれば(15)において、簡単な固化処分(例えばフライアッシュと僅かな水分を添加して混合する)をし、最後に(16)において有機塩素化合物系有害物が殆ど除去され無害化された土壌等の固形物を例えば土手や公園の盛土として堆積する等の処分に付す。
【0015】
他方、(17)において、(11)で分離取得された、有機塩素化合物系有害物を含んだアセトン又はアルコールを含む炭化水素系溶剤部層(又は植物油層)(水)が、活性炭に接触処理され、有機塩素化合物系有害物が活性炭に吸着される。
(17)で有機塩素化合物系有害物が吸着除去された炭化水素系溶剤や植物油(水)は、(18)において分離され(20)において再利用に移行され、汚染材料から有機塩素化合物系有害物を抽出するための液剤として(6)へ返送・利用される。
また、(17)において長時間使用された活性炭は、(19)において、そのまま又は再生処理されて利用されたり、又は(21)で廃棄、さらには(22)で高温溶融炉に入れて有機塩素化合物系有害物の完全分解と活性炭の完全熱分解処理をする。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、固形の汚染材料から有機塩素化合物系有害物を簡易な方法により高効率で除去でき、例えばダイオキシンを環境基準(土壌)の1000pg・TEQ/g以下に低減することができ、10pg・TEQ/g以下にも低減できる。
そして固形の汚染材料中の有機塩素化合物系有害物の除去率は、99パーセント以上を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のフローシート図。

Claims (9)

  1. トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  2. トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、植物油を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  3. トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤及び植物油を加え、さらにアセトン又はアルコールを少量添加して混合・撹拌した後、静置して、液層と固形層とに分層することにより、固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去することを特徴とする有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  4. 有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤又は植物油あるいは炭化水素系溶剤及び植物油を加える際に、同時に水をも加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  5. 有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料1重量部に対して添加する炭化水素系溶剤の重量部が1.0〜2.0であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  6. 有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料1重量部に対して添加するアセトン又はアルコールが0.002〜0.02であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  7. 有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料に、炭化水素系溶剤又は植物油あるいは炭化水素系溶剤及び植物油を加えるに先だって、又はその後の工程において超音波を照射することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  8. 固形汚染材料中に含まれた有機塩素化合物系有害物を液層に移行させて除去した残留物を、圧搾手段、遠心分離手段、フィルタプレス手段等の脱液手段にかけ、残留物中に残存する液分を排除した後、さらに乾燥気体又は加温気体あるいは加温された乾燥気体に接触させて十分に除去して乾燥することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
  9. トリクロロエチレン、トリクロロエタン等の溶剤、PCB(ポリ塩化ビフェニル)又はダイオキシン類等の有機塩素化合物系有害物を含む固形汚染材料が、産業廃棄物、都市生活廃棄物、汚染土壌、活性汚泥スラッジ又は水底堆積物から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機塩素化合物系有害物を含む固形の汚染材料から同有害物を除去する方法。
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