JP2004057662A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】掃除機本体前部に突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、集塵容器を係止することができる電気掃除機を提供する。
【解決手段】集塵容器4を掃除機本体1に着脱自在に装着し、掃除機本体1に対して回動自在に支持される蓋体6により集塵容器4の上部を覆って、蓋体6を集塵容器4に係脱自在に係合し、蓋体6側には、集塵容器4側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部49を有する第1係合部材(クランプ46)を備え、掃除機本体1の集塵容器装着部側には、集塵容器4の装着時に、集塵容器4底部に当接して回動し、集塵容器4側に形成された係止部51に係合する第2係合部材(略C字状クランプ52)を備えた。
【選択図】 図8
【解決手段】集塵容器4を掃除機本体1に着脱自在に装着し、掃除機本体1に対して回動自在に支持される蓋体6により集塵容器4の上部を覆って、蓋体6を集塵容器4に係脱自在に係合し、蓋体6側には、集塵容器4側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部49を有する第1係合部材(クランプ46)を備え、掃除機本体1の集塵容器装着部側には、集塵容器4の装着時に、集塵容器4底部に当接して回動し、集塵容器4側に形成された係止部51に係合する第2係合部材(略C字状クランプ52)を備えた。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は電気掃除機に係わり、特に集塵容器の上部を覆う蓋体を設け、この蓋体を集塵容器の上部に係合する構成とした電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のように、集塵容器の上部を覆う蓋体を設け、この蓋体を集塵容器の上部に係合する構成としたものが、特開2002−17623号公報(A47L 9/00)にて知られている。
【0003】
この電気掃除機は、蓋体上部に形成した取手を持った際に、蓋体が集塵容器と共に掃除機本体に対して回動しないように、蓋体を集塵容器の後部側の掃除機本体にクランプにより係止している。そして、集塵容器は、掃除機本体及び蓋体に対して回動するのを阻止するために、集塵容器の前部に形成した取手下部に、掃除機本体前部に形成した突部を挿入する構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成では、掃除機本体前部に突出部分が必要となり、掃除機本体が大型化すると共に、見栄えが悪くなる問題がある。また、集塵容器を取り外した状態で突部が露出するため、突部が破損しやすく、突部が破損すると、集塵容器が掃除機本体に対して回動するのを阻止することができないものであった。
【0005】
また、蓋体は、集塵容器の後部側の掃除機本体部分で係止されるため、蓋体の先端側では集塵容器を係止することができないものであった。
【0006】
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、掃除機本体前部に突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、集塵容器を係止することができる電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本願発明は、集塵容器を掃除機本体に着脱自在に装着し、掃除機本体に対して回動自在に支持される蓋体により集塵容器の上部を覆って、蓋体を集塵容器に係脱自在に係合し、蓋体側には、集塵容器側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部を有する第1係合部材を備え、掃除機本体の集塵容器装着部側には、集塵容器の装着時に、集塵容器底部に当接して回動し、集塵容器側に形成された係止部に係合する第2係合部材を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
さらに、前記蓋体に備えられる第1係合部材は、前記集塵容器側の前部に形成された係止部に係合するように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
具体的には、前記第1係合部材は、蓋体の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられて、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられた係止部に係合するように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、前記掃除機本体の集塵容器装着部側に備えられる第2係合部材は、略C字状を成してその中央部分が掃除機本体の集塵容器装着部の前部に回動可能に軸支され、集塵容器が装着部に載置されると、集塵容器底面が第2係合部材の下方の遊端に接触して回動し、上方の遊端が集塵容器前面に形成された係止段部に係合することを特徴とするものである。
【0011】
さらに、前記蓋体の裏面側に、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手に係合する蓋体閉鎖時用のガイド部を形成したことを特徴とするものである。
【0012】
また、前記蓋体の裏面側に、集塵容器内を掃除するアタッチメントを収納する収納部を形成したことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図1〜図14を参照して詳細に説明する。
【0014】
本実施形態の電気掃除機における掃除機本体1は、本体ケース2の前側の開放空間に、図示しない可撓性ホースの接続管が差し込まれる差込口3を有して着脱可能に装着されるサイクロン式の集塵容器4が配置され、後側の本体ケース2内には図示はしないが電動送風機が収納される電動送風機収納室と、コードリールが収納されるコードリール収納室等が配置されている。上記サイクロン式集塵容器4は、本体ケース2の前側に集塵容器装着部として図6に示すように略円形に窪ませた載置部5に載置されて、当該集塵容器4の後述する排気口と電動送風機収納室の吸引口とが連通するように構成されている。
【0015】
掃除機本体1の上面側には、集塵容器4の上部を覆う蓋体6が掃除機本体1に対してヒンジ等により回動自在に支持されて設けられており、この蓋体6の上面の前後方向にわたって掃除機運搬用の取手7が設けられている。また、この蓋体6の基部両側に位置して、電源スイッチ用ボタン8とコード巻取用ボタン9が配置され、後部側には斜め上向きに形成された排気孔10が設けられている。
【0016】
また、本体ケース2の後部両側面には大径の後車輪11が取り付けられ、本体ケース2の底面側前部には、左右一対のキャスター式の前車輪12が取り付けられている。また、本体ケースの前面から両側面にわたってバンパー13が取り付けられている。
【0017】
上記集塵容器4は、図4,図5に示すように、透明樹脂等で略円筒状に形成された集塵ケース14の内側に円筒状のプレフィルタ15が装着され、さらにその内側に略円筒状のメインフィルタ16が装着された構成となっている。
【0018】
上記集塵ケース14には、掃除機本体1に装着したときに前面を向くホース差込口3の上部側から立ち上がり、後方に向けて延ばされた取手17が形成されている。
【0019】
また、上記取手17の開放端側の集塵ケース14上面には、上記プレフィルタ15を回動するためのキャップ状のハンドル18が取り付けられている。
【0020】
また、この集塵ケース14には、前述したように前面側上部に可撓性ホースの接続管が差し込まれる差込口3が形成され、この差込口3は集塵ケース14の吸気口19を介して集塵ケース14内に連通しており、この吸気口19から集塵ケース14内に吸引される塵埃を含んだ空気は集塵ケース14内で下方に向けて螺旋状に旋回するように構成されている。
【0021】
さらに、上記集塵ケース14の底部には、取手17やホース差込口3の下方に位置して設けられたヒンジ20により開閉自在に構成された集塵蓋21が取り付けられている。この集塵蓋21は、取手17とは反対側の集塵ケース14下部に設けられたクランプレバー22の下端に形成されたクランプフック23を集塵蓋21周縁の突出部24に引っ掛けることにより、集塵蓋21が閉じた状態にロックされるようになっている。
【0022】
上記クランプレバー22は、その両側に形成されたリブ25に支軸26が回動自在に取り付けられており、支軸26の上側にコイルバネ(図示せず)が装着されて、下端部のフック23が集塵蓋21側に付勢されている。
【0023】
さらに、上記クランプレバー22と集塵ケース14間を上下動可能に集塵蓋開放用アーム27が取り付けられている。この集塵蓋開放用アーム27の上端の操作部28には、当該アーム27を上方に付勢するコイルバネ(図示せず)が装着されており、また、前記クランプレバー22のコイルバネ位置には集塵蓋開放用アーム27が上下動してもコイルバネに当たらないように縦長の孔29が形成されている。
【0024】
また、前記集塵蓋開放用アーム27には、クランプレバー22の支軸26の下側位置に、クランプレバー22の内側への傾斜面30に対応して、外側に突出する凸部31が形成されており、集塵蓋開放用アーム27の押し下げ時に当該凸部31がクランプレバー22の傾斜面30に当接して外側に押し退けることにより、クランプフック23の集塵蓋側突出部24への引っ掛かりを解除できるようになっている。
【0025】
一方、集塵蓋21の上面には、プレフィルタ15の下部開口内周に嵌合する環状凸部32が形成され、プレフィルタ15の回動による下端部の横ぶれを防ぐようになっている。
【0026】
上記集塵蓋21の環状凸部32の内側には、メインフィルタ16からの通気路を形成する筒状体33の下部開口34側が嵌合して集塵ケース14外に開口する排気口35が形成されており、この排気口35と前述した電動送風機収納室の吸引口とが連通するように構成されている。
【0027】
上記メインフィルタ16は、その上面側の中央部から上方に突出する取付軸37が集塵ケース14の天板38に形成された筒状の取付部39に嵌め込まれて取り付けられている。これら集塵ケース14の天板38とメインフィルタ16上面との間には、上記天板38に形成された筒状取付部39を摺動軸とするプレフィルタ15の筒状回動軸40が装着されている。
【0028】
上記プレフィルタ15の筒状回動軸40は、前記プレフィルタ回動用ハンドル18と歯車機構41を介して連結されており、プレフィルタ回動用ハンドル18を回す方向に対応してプレフィルタ15が回動するようになっている。
【0029】
また、プレフィルタ15の筒状回動軸40の下部には、外側に突出してメインフィルタ16の内周側のプリーツ状先端部に当たる弾性突起42が形成されており、プレフィルタ回動用ハンドル18を回すことにより、弾性突起42が回動して、細塵が付着するメインフィルタ16の内面側を弾くことで、付着した細塵を除去することができるようになっている。
【0030】
また、このプレフィルタ15は、下部側が網目43となっており、この網目43で比較的大きな塵埃(粗塵)を濾過するようになっている。このようにプレフィルタ15のフィルタ部分である網目43が集塵ケース14内の下方に位置して形成されていることにより、集塵ケース14の上方にある吸気口19から空気と共に入った塵埃が高速で旋回しながら下方に押しやられ、集塵ケース14の底面(集塵蓋21)にプレスされた状態で堆積する。
【0031】
さらに、このプレフィルタ15の外周には、上下方向に螺旋状のリブ44が形成されている。この螺旋状のリブ44は、前述したプレフィルタ回動用ハンドル18を所定方向に回したときに、集塵ケース14内に蓄積し圧縮された塵埃を集塵蓋21が開いた排出口方向に押し出す向きに形成されている。
【0032】
一方、メインフィルタ16は、濾過された空気の通気路となる筒状体33を囲むように、プリーツ状(蛇腹状)に折り畳まれた濾紙フィルタを筒状に配設したものであり、その中央上部に形成された取付軸37を集塵ケース14の天板38に形成された筒状取付部39に嵌合すると共に、前記プレフィルタ15の回動に伴って回動しないように固定してある。
【0033】
なお、上記集塵容器4で塵埃が濾過された空気は、上記メインフィルタ16の筒状体33の下部側開口34より集塵蓋21の排気口35を介して集塵ケース14外に出てから、図示はしないが、電動送風機収納室の吸引口から電動送風機に取り込まれ、電動送風機から排出された排気は排気フィルタを介して掃除機本体1の後部に形成された排気孔10から外部へ排出されるようになっている。
【0034】
一方、本実施形態においては、上記集塵容器4の取手17の前部両側に、蓋体6側の取手7の前部に備えられた第1係合部材が係合する係止突起45が形成されている。蓋体6側の取手7の前部に備えられた第1係合部材は、図7に示すように、両側に取り付けられたクランプ46から成り、両クランプ46には、支軸47の下部側に上記集塵容器4側の係合突起45に引っかかるフック48が形成され、支軸47の上部側には取手7の外側に露出して上記フック48の突起45への係止状態を解除するための解除操作部49が形成されている。この解除操作部49の裏面側にはコイルバネ50が装着されており、下部側のフック48が突起45に係止する方向に付勢されている。
【0035】
従って、蓋体6を閉じるときは、自動的に、上記クランプ46のフック48傾斜面が突起45に当たることにより、コイルバネ50の付勢力に抗してフック48が外側に広げられ、突起45を乗り越えるとコイルバネ50の付勢力でフック48を突起45にしっかりと係止することができるようになっている。また、掃除機運搬時に取手7を持った状態では上記係止状態が保持されるので、蓋体6が集塵容器14から外れることはなく、蓋体開放時に親指と人差し指等で両側のクランプ45の解除操作部49を挟んで押し込むようにすることにより、初めてクランプ46のフック48が係止突起45から外れて蓋体6を開放することができるようになっている。
【0036】
また、集塵容器4の前面側下部には、集塵蓋21のヒンジ20が設けられた部位の前面側に、掃除機本体1の集塵容器載置部5の前部に取り付けられた第2係合部材が係合する係止段部51が形成されている。上記第2係合部材は、図8等に示すように、略C字状を成すクランプ52で構成され、その中央部分が掃除機本体1の集塵容器載置部5の前部に支軸53によって回動可能に軸支され、集塵容器4が載置部5に載置されると、集塵容器4の底面前端が略C字状クランプ52の下方の遊端54に接触して回動し、上方の遊端55が集塵容器4前面に形成された係止段部51に係合するように構成されている。
【0037】
上記のように構成することにより、前記従来の公報で示されたような掃除機本体前部の突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、比較的簡単な構成で集塵容器4を確実に係止することができる。
【0038】
また、上記略C字状クランプ52は、図示しないバネにより上方の遊端55が外側に回動する方向に付勢されており、集塵容器4の装着時には略C字状クランプ52の上方の遊端55が外側に開いているので、集塵容器4の装着時に上方の遊端55が邪魔にならずに簡単に装着できるようになっている。
【0039】
一方、蓋体6の裏面側には、図9,図10に示すように、集塵容器4の上面の前後方向に形成された取手17に係合する蓋体閉鎖時用のガイドリブ56が形成されており、集塵容器4を装着して蓋体6を閉めるときに蓋体6を確実にガイドして、蓋体6を所定位置にスムーズに閉じることができるようになっている。
【0040】
さらに、蓋体6の裏面側には、図10,図11に示すように、集塵容器4内に装着されたメインフィルタ16を掃除するためのアタッチメント57を収納する収納部58が形成されている。このフィルタ掃除用アタッチメント57は、メインフィルタ16のプリーツ状の隙間に付着した塵埃を効率良く取り除くことができるように、図10に示す如く先端部59が櫛歯状に形成されている。
【0041】
上記収納部58は、フィルタ掃除用アタッチメント57の長手方向両端部に対応して形成された一対のリブ60,60と、中央部の細幅部を弾性的に挟み込むようにして保持する一対のリブ61,61で形成されている。また、この収納部58は、図11,図12に示すように、集塵容器4上面にあるキャップ状のプレフィルタ回動用ハンドル18の上面に近接する位置に形成されており、掃除時や運搬時の振動やショックで万一アタッチメント57がリブ61,61間から外れても、収納部58から他所へ落下しないようになっている。
【0042】
以上のように構成された本実施形態において、集塵容器4を掃除機本体1に装着するときは、蓋体6が開放された掃除機本体1前部の集塵容器載置部5に集塵容器4を載置する。集塵容器載置部5に集塵容器4を載置すると、集塵容器4底面の前部側が略C字状クランプ52の下方の遊端54に接触して、当該クランプ52が回動し、クランプ52の上方の遊端55が集塵容器4前面下部の係止段部51に係合する。
【0043】
そして、蓋体6を閉じると、蓋体6側の取手7の前部両側に備えられたクランプ46の下端のフック48が、集塵容器4側の取手17の前部両側に形成された係止突起45に引っかかって、蓋体6が集塵容器4にしっかりと係止される。さらに、本実施形態では、蓋体6裏面側に蓋体閉鎖時用のガイドリブ56が形成されているので、集塵容器4を装着して蓋体6を閉じるときに蓋体6を確実にガイドして、蓋体6を所定位置にスムーズに位置決め固定することができる。
【0044】
この状態で、蓋体6の取手7を持ち上げて蓋体6が集塵容器4と共に回動しようとした際には、略C字状クランプ52が図8の反時計廻りに回動しようとするが、略C字状クランプ52の下方の遊端54が集塵容器4底面の前部側に当接して回動が阻止され、従って、集塵容器4が回動するのが阻止される。
【0045】
一方、掃除時には、床用吸込具等から吸い込まれた塵埃を含んだ空気が、延長管やホースを通って集塵容器4のホース差込口3から吸気口19を介して集塵ケース14内に入り、その内壁に沿って旋回しながら下方へ流れ、大きな塵埃(粗塵)は底に堆積する。
【0046】
このとき、空気が吸い込まれるプレフィルタ15の網目43が集塵ケース14内の下方に位置して形成されているので、前述したように、集塵ケース14の上方にある吸気口19から空気と共に入った塵埃が高速で旋回しながら下方に押しやられ、集塵ケース14の底面(集塵蓋21)よりプレスされた状態で堆積する。特に綿ごみの場合は、その効果は大で、例えば一般的なサイクロン分離式のものに比べて圧縮率は数倍大きくなる。このように塵埃の圧縮率が大きくなるため、同じ集塵容積でも、たくさんの塵埃を捕集することができる。
【0047】
また、小さな塵埃(細塵)はプレフィルタ15の下方に設けられた網目43を通ってプレフィルタ15の内側に入り、プリーツ状のメインフィルタ16にて濾過され、きれいな空気のみメインフィルタ16の内側に入って下方へと流れ、電動送風機を通って排気孔10より外部に排出される。
【0048】
本実施形態の集塵容器14に備えられた円筒状プレフィルタ15には、前述したように、その筒状回動軸40の下部に、メインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部に当たる弾性突起42が設けられている。また、その外周面には螺旋状のリブ44が設けられている。さらに、プレフィルタ15の筒状回動軸40は、歯車機構41を介してプレフィルタ回動用ハンドル18に連動している。
【0049】
従って、プレフィルタ回動用ハンドル18を任意の方向に回すことにより、プレフィルタ15が対応する方向に回動する。プレフィルタ15が回動すると、その回動軸40下部の弾性突起42がメインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部を弾くため、その振動によりメインフィルタ16に付着している細塵が振り落されて下方に落下する。また、集塵ケース14内に圧縮された状態で堆積した大きな塵埃(粗塵)がプレフィルタ15の外周面に付着している細塵を拭く働きをする。従って、メインフィルタ16及びプレフィルタ15への塵埃の付着による集塵効率の低下を効果的に防ぐことができる。
【0050】
また、集塵ケース14内に堆積する大きな塵埃(粗塵)は、プレフィルタ15の下方に形成された網目43を徐々に塞いでゆくが、上述したプレフィルタ15の回動により、その外周に形成された螺旋状のリブ44が上下動するため、プレフィルタ15の網目43と塵埃との間に隙間(通気路)を形成するように作用する。従って、この点においても、集塵効率の低下を防ぐことができる。
【0051】
一方、集塵容器4内に溜まった塵埃を排出するために集塵容器4を取り外す際には、蓋体6の取手7の前部両側に備えられたクランプ46の解除操作部49を親指と人差し指等で挟むようにして押し込むことにより、クランプ46のフック48と集塵容器4側の係止突起45との係止状態を解除して、図13に示すように蓋体6を開放する。蓋体6を開放したら、図14に示すように、集塵容器4の図中右側を上方に持ち上げるように傾斜させると、略C字状クランプ52の下方の遊端54が集塵容器4底面の前部から外れ、この状態で集塵容器4を上方に持ち上げると、略C字状クランプ52が回動してクランプ52の上方の遊端55と集塵容器4前面の係止段部51との係合が外れ、集塵容器4を容易に取り外すことができる。
【0052】
そして、集塵容器4内に溜まった塵埃を捨てる際には、集塵蓋開放用アーム27の操作部28を押し下げると、その下方に形成された凸部31がクランプレバー22の傾斜面30に当たって外側に押し退けるので、当該レバー21が回動して下端のクランプフック23が集塵蓋21側の突出部24から外れ、集塵蓋21が開放されて集塵容器4内に蓄積された塵埃を排出することができる。
【0053】
このようにして、集塵蓋21を開放し集塵ケース14内に蓄積された塵埃を排出することができるが、特に綿ごみ等は圧縮されて集塵ケース14の内壁に密着しているため、そのままでは容易に離脱しない。ここでプレフィルタ回動用ハンドル18を所定方向に回しプレフィルタ15を所定方向に回動させると、プレフィルタ15の外周に設けられた螺旋状のリブ44が綿ごみ等の圧縮された塵埃を押し出すように作用するので、容易に排出することができる。
【0054】
また、集塵蓋21のヒンジ20が集塵容器4の取手17と同一側に設けられているので、取手17を持って集塵蓋21を開けた時、排出される塵埃が取手17を持った使用者の方に来るのを集塵蓋21で防ぐことができるため、使用者に塵埃がかかるような不具合を防ぐことができる。
【0055】
また、弾性突起42でメインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部を弾くことによる振動によってもメインフィルタ16の表面に付着して残る塵埃は、蓋体6の裏面側の収納部58に収納してあるフィルタ掃除用アタッチメント57を取り外して、その櫛歯状先端部59をメインフィルタ16のプリーツ状部分に挿入して掻き取ることにより、付着した塵埃をきれいに除去することができる。
【0056】
このようなアタッチメント57は、常時使用するものでないので、紛失しやすいものであるが、本実施形態では、蓋体6の裏面側のデッドスペースを有効利用して、その収納部58を形成しているので、収納用のスペースを別途確保することなく、フィルタ掃除用アタッチメント57の紛失を防ぐことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、蓋体側には、集塵容器側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部を有する第1係合部材を備え、掃除機本体の集塵容器装着部側には、集塵容器の装着時に、集塵容器底部に当接して回動し、集塵容器側に形成された係止部に係合する第2係合部材を備えたことにより、掃除機本体前部には突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、集塵容器を係止することができる。
【0058】
さらに、前記蓋体に備えられる第1係合部材は、前記集塵容器側の前部に形成された係止部に係合するように構成したことにより、集塵容器をより確実に係止することができる。
【0059】
具体的には、前記第1係合部材は、蓋体の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられて、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられた係止部に係合するように構成したことにより、第1係合部材側が比較的簡単な構成で、上述したような効果を得ることができる。
【0060】
また、前記掃除機本体の集塵容器装着部側に備えられる第2係合部材は、略C字状を成してその中央部分が掃除機本体の集塵容器装着部の前部に回動可能に軸支され、集塵容器が装着部に載置されると、集塵容器底面が第2係合部材の下方の遊端に接触して回動し、上方の遊端が集塵容器前面に形成された係止段部に係合するように構成したことにより、第2係合部材側が比較的簡単な構成で、上述したような効果を得ることができる。
【0061】
さらに、前記蓋体の裏面側に、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手に係合する蓋体閉鎖時用のガイド部を形成したことにより、蓋体の閉鎖時に蓋体を確実にガイドして集塵容器に係合することができる。
【0062】
また、前記蓋体の裏面側に、集塵容器内を掃除するアタッチメントを収納する収納部を形成したことにより、蓋体裏面側のデッドスペースを有効利用して、集塵容器内を掃除するアタッチメントの紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る電気掃除機における掃除機本体の側面図。
【図2】同じく、正面図。
【図3】同じく、上面図。
【図4】上記実施形態で用いられる集塵容器の側面図。
【図5】同じく、その中央部の縦断面図。
【図6】上記掃除機本体から集塵容器と蓋体を取り外して見た上面図。
【図7】本願発明における第1係合部材を説明するための図1のA−A要部断面部。
【図8】本願発明における第2係合部材を説明するために要部を切欠断面で示した側面図。
【図9】本願発明におけるガイド部を説明するための図1のB−B要部断面図。
【図10】上記蓋体の裏面図。
【図11】上記図10のC−C要部断面図。
【図12】上記図10のD−D要部断面図。
【図13】上記実施形態における蓋体の開閉時の状態を示す側面図。
【図14】上記実施形態における集塵容器の着脱時の状態を示す側面図。
【符号の説明】
1 掃除機本体
2 本体ケース
3 差込口
4 集塵容器
5 載置部(装着部)
6 蓋体
7 取手
14 集塵ケース
15 プレフィルタ
16 メインフィルタ
17 取手
45 係止突起
46 クランプ(第1係合部材)
47 支軸
48 フック
49 解除操作部
50 コイルバネ
51 係止段部
52 略C字状クランプ(第2係合部材)
53 支軸
54,55 遊端
56 ガイドリブ
57 フィルタ掃除用アタッチメント
58 収納部
59 先端部
60,61 リブ
【発明の属する技術分野】
本願発明は電気掃除機に係わり、特に集塵容器の上部を覆う蓋体を設け、この蓋体を集塵容器の上部に係合する構成とした電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のように、集塵容器の上部を覆う蓋体を設け、この蓋体を集塵容器の上部に係合する構成としたものが、特開2002−17623号公報(A47L 9/00)にて知られている。
【0003】
この電気掃除機は、蓋体上部に形成した取手を持った際に、蓋体が集塵容器と共に掃除機本体に対して回動しないように、蓋体を集塵容器の後部側の掃除機本体にクランプにより係止している。そして、集塵容器は、掃除機本体及び蓋体に対して回動するのを阻止するために、集塵容器の前部に形成した取手下部に、掃除機本体前部に形成した突部を挿入する構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成では、掃除機本体前部に突出部分が必要となり、掃除機本体が大型化すると共に、見栄えが悪くなる問題がある。また、集塵容器を取り外した状態で突部が露出するため、突部が破損しやすく、突部が破損すると、集塵容器が掃除機本体に対して回動するのを阻止することができないものであった。
【0005】
また、蓋体は、集塵容器の後部側の掃除機本体部分で係止されるため、蓋体の先端側では集塵容器を係止することができないものであった。
【0006】
そこで、本願発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、掃除機本体前部に突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、集塵容器を係止することができる電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本願発明は、集塵容器を掃除機本体に着脱自在に装着し、掃除機本体に対して回動自在に支持される蓋体により集塵容器の上部を覆って、蓋体を集塵容器に係脱自在に係合し、蓋体側には、集塵容器側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部を有する第1係合部材を備え、掃除機本体の集塵容器装着部側には、集塵容器の装着時に、集塵容器底部に当接して回動し、集塵容器側に形成された係止部に係合する第2係合部材を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
さらに、前記蓋体に備えられる第1係合部材は、前記集塵容器側の前部に形成された係止部に係合するように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
具体的には、前記第1係合部材は、蓋体の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられて、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられた係止部に係合するように構成したことを特徴とするものである。
【0010】
また、前記掃除機本体の集塵容器装着部側に備えられる第2係合部材は、略C字状を成してその中央部分が掃除機本体の集塵容器装着部の前部に回動可能に軸支され、集塵容器が装着部に載置されると、集塵容器底面が第2係合部材の下方の遊端に接触して回動し、上方の遊端が集塵容器前面に形成された係止段部に係合することを特徴とするものである。
【0011】
さらに、前記蓋体の裏面側に、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手に係合する蓋体閉鎖時用のガイド部を形成したことを特徴とするものである。
【0012】
また、前記蓋体の裏面側に、集塵容器内を掃除するアタッチメントを収納する収納部を形成したことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図1〜図14を参照して詳細に説明する。
【0014】
本実施形態の電気掃除機における掃除機本体1は、本体ケース2の前側の開放空間に、図示しない可撓性ホースの接続管が差し込まれる差込口3を有して着脱可能に装着されるサイクロン式の集塵容器4が配置され、後側の本体ケース2内には図示はしないが電動送風機が収納される電動送風機収納室と、コードリールが収納されるコードリール収納室等が配置されている。上記サイクロン式集塵容器4は、本体ケース2の前側に集塵容器装着部として図6に示すように略円形に窪ませた載置部5に載置されて、当該集塵容器4の後述する排気口と電動送風機収納室の吸引口とが連通するように構成されている。
【0015】
掃除機本体1の上面側には、集塵容器4の上部を覆う蓋体6が掃除機本体1に対してヒンジ等により回動自在に支持されて設けられており、この蓋体6の上面の前後方向にわたって掃除機運搬用の取手7が設けられている。また、この蓋体6の基部両側に位置して、電源スイッチ用ボタン8とコード巻取用ボタン9が配置され、後部側には斜め上向きに形成された排気孔10が設けられている。
【0016】
また、本体ケース2の後部両側面には大径の後車輪11が取り付けられ、本体ケース2の底面側前部には、左右一対のキャスター式の前車輪12が取り付けられている。また、本体ケースの前面から両側面にわたってバンパー13が取り付けられている。
【0017】
上記集塵容器4は、図4,図5に示すように、透明樹脂等で略円筒状に形成された集塵ケース14の内側に円筒状のプレフィルタ15が装着され、さらにその内側に略円筒状のメインフィルタ16が装着された構成となっている。
【0018】
上記集塵ケース14には、掃除機本体1に装着したときに前面を向くホース差込口3の上部側から立ち上がり、後方に向けて延ばされた取手17が形成されている。
【0019】
また、上記取手17の開放端側の集塵ケース14上面には、上記プレフィルタ15を回動するためのキャップ状のハンドル18が取り付けられている。
【0020】
また、この集塵ケース14には、前述したように前面側上部に可撓性ホースの接続管が差し込まれる差込口3が形成され、この差込口3は集塵ケース14の吸気口19を介して集塵ケース14内に連通しており、この吸気口19から集塵ケース14内に吸引される塵埃を含んだ空気は集塵ケース14内で下方に向けて螺旋状に旋回するように構成されている。
【0021】
さらに、上記集塵ケース14の底部には、取手17やホース差込口3の下方に位置して設けられたヒンジ20により開閉自在に構成された集塵蓋21が取り付けられている。この集塵蓋21は、取手17とは反対側の集塵ケース14下部に設けられたクランプレバー22の下端に形成されたクランプフック23を集塵蓋21周縁の突出部24に引っ掛けることにより、集塵蓋21が閉じた状態にロックされるようになっている。
【0022】
上記クランプレバー22は、その両側に形成されたリブ25に支軸26が回動自在に取り付けられており、支軸26の上側にコイルバネ(図示せず)が装着されて、下端部のフック23が集塵蓋21側に付勢されている。
【0023】
さらに、上記クランプレバー22と集塵ケース14間を上下動可能に集塵蓋開放用アーム27が取り付けられている。この集塵蓋開放用アーム27の上端の操作部28には、当該アーム27を上方に付勢するコイルバネ(図示せず)が装着されており、また、前記クランプレバー22のコイルバネ位置には集塵蓋開放用アーム27が上下動してもコイルバネに当たらないように縦長の孔29が形成されている。
【0024】
また、前記集塵蓋開放用アーム27には、クランプレバー22の支軸26の下側位置に、クランプレバー22の内側への傾斜面30に対応して、外側に突出する凸部31が形成されており、集塵蓋開放用アーム27の押し下げ時に当該凸部31がクランプレバー22の傾斜面30に当接して外側に押し退けることにより、クランプフック23の集塵蓋側突出部24への引っ掛かりを解除できるようになっている。
【0025】
一方、集塵蓋21の上面には、プレフィルタ15の下部開口内周に嵌合する環状凸部32が形成され、プレフィルタ15の回動による下端部の横ぶれを防ぐようになっている。
【0026】
上記集塵蓋21の環状凸部32の内側には、メインフィルタ16からの通気路を形成する筒状体33の下部開口34側が嵌合して集塵ケース14外に開口する排気口35が形成されており、この排気口35と前述した電動送風機収納室の吸引口とが連通するように構成されている。
【0027】
上記メインフィルタ16は、その上面側の中央部から上方に突出する取付軸37が集塵ケース14の天板38に形成された筒状の取付部39に嵌め込まれて取り付けられている。これら集塵ケース14の天板38とメインフィルタ16上面との間には、上記天板38に形成された筒状取付部39を摺動軸とするプレフィルタ15の筒状回動軸40が装着されている。
【0028】
上記プレフィルタ15の筒状回動軸40は、前記プレフィルタ回動用ハンドル18と歯車機構41を介して連結されており、プレフィルタ回動用ハンドル18を回す方向に対応してプレフィルタ15が回動するようになっている。
【0029】
また、プレフィルタ15の筒状回動軸40の下部には、外側に突出してメインフィルタ16の内周側のプリーツ状先端部に当たる弾性突起42が形成されており、プレフィルタ回動用ハンドル18を回すことにより、弾性突起42が回動して、細塵が付着するメインフィルタ16の内面側を弾くことで、付着した細塵を除去することができるようになっている。
【0030】
また、このプレフィルタ15は、下部側が網目43となっており、この網目43で比較的大きな塵埃(粗塵)を濾過するようになっている。このようにプレフィルタ15のフィルタ部分である網目43が集塵ケース14内の下方に位置して形成されていることにより、集塵ケース14の上方にある吸気口19から空気と共に入った塵埃が高速で旋回しながら下方に押しやられ、集塵ケース14の底面(集塵蓋21)にプレスされた状態で堆積する。
【0031】
さらに、このプレフィルタ15の外周には、上下方向に螺旋状のリブ44が形成されている。この螺旋状のリブ44は、前述したプレフィルタ回動用ハンドル18を所定方向に回したときに、集塵ケース14内に蓄積し圧縮された塵埃を集塵蓋21が開いた排出口方向に押し出す向きに形成されている。
【0032】
一方、メインフィルタ16は、濾過された空気の通気路となる筒状体33を囲むように、プリーツ状(蛇腹状)に折り畳まれた濾紙フィルタを筒状に配設したものであり、その中央上部に形成された取付軸37を集塵ケース14の天板38に形成された筒状取付部39に嵌合すると共に、前記プレフィルタ15の回動に伴って回動しないように固定してある。
【0033】
なお、上記集塵容器4で塵埃が濾過された空気は、上記メインフィルタ16の筒状体33の下部側開口34より集塵蓋21の排気口35を介して集塵ケース14外に出てから、図示はしないが、電動送風機収納室の吸引口から電動送風機に取り込まれ、電動送風機から排出された排気は排気フィルタを介して掃除機本体1の後部に形成された排気孔10から外部へ排出されるようになっている。
【0034】
一方、本実施形態においては、上記集塵容器4の取手17の前部両側に、蓋体6側の取手7の前部に備えられた第1係合部材が係合する係止突起45が形成されている。蓋体6側の取手7の前部に備えられた第1係合部材は、図7に示すように、両側に取り付けられたクランプ46から成り、両クランプ46には、支軸47の下部側に上記集塵容器4側の係合突起45に引っかかるフック48が形成され、支軸47の上部側には取手7の外側に露出して上記フック48の突起45への係止状態を解除するための解除操作部49が形成されている。この解除操作部49の裏面側にはコイルバネ50が装着されており、下部側のフック48が突起45に係止する方向に付勢されている。
【0035】
従って、蓋体6を閉じるときは、自動的に、上記クランプ46のフック48傾斜面が突起45に当たることにより、コイルバネ50の付勢力に抗してフック48が外側に広げられ、突起45を乗り越えるとコイルバネ50の付勢力でフック48を突起45にしっかりと係止することができるようになっている。また、掃除機運搬時に取手7を持った状態では上記係止状態が保持されるので、蓋体6が集塵容器14から外れることはなく、蓋体開放時に親指と人差し指等で両側のクランプ45の解除操作部49を挟んで押し込むようにすることにより、初めてクランプ46のフック48が係止突起45から外れて蓋体6を開放することができるようになっている。
【0036】
また、集塵容器4の前面側下部には、集塵蓋21のヒンジ20が設けられた部位の前面側に、掃除機本体1の集塵容器載置部5の前部に取り付けられた第2係合部材が係合する係止段部51が形成されている。上記第2係合部材は、図8等に示すように、略C字状を成すクランプ52で構成され、その中央部分が掃除機本体1の集塵容器載置部5の前部に支軸53によって回動可能に軸支され、集塵容器4が載置部5に載置されると、集塵容器4の底面前端が略C字状クランプ52の下方の遊端54に接触して回動し、上方の遊端55が集塵容器4前面に形成された係止段部51に係合するように構成されている。
【0037】
上記のように構成することにより、前記従来の公報で示されたような掃除機本体前部の突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、比較的簡単な構成で集塵容器4を確実に係止することができる。
【0038】
また、上記略C字状クランプ52は、図示しないバネにより上方の遊端55が外側に回動する方向に付勢されており、集塵容器4の装着時には略C字状クランプ52の上方の遊端55が外側に開いているので、集塵容器4の装着時に上方の遊端55が邪魔にならずに簡単に装着できるようになっている。
【0039】
一方、蓋体6の裏面側には、図9,図10に示すように、集塵容器4の上面の前後方向に形成された取手17に係合する蓋体閉鎖時用のガイドリブ56が形成されており、集塵容器4を装着して蓋体6を閉めるときに蓋体6を確実にガイドして、蓋体6を所定位置にスムーズに閉じることができるようになっている。
【0040】
さらに、蓋体6の裏面側には、図10,図11に示すように、集塵容器4内に装着されたメインフィルタ16を掃除するためのアタッチメント57を収納する収納部58が形成されている。このフィルタ掃除用アタッチメント57は、メインフィルタ16のプリーツ状の隙間に付着した塵埃を効率良く取り除くことができるように、図10に示す如く先端部59が櫛歯状に形成されている。
【0041】
上記収納部58は、フィルタ掃除用アタッチメント57の長手方向両端部に対応して形成された一対のリブ60,60と、中央部の細幅部を弾性的に挟み込むようにして保持する一対のリブ61,61で形成されている。また、この収納部58は、図11,図12に示すように、集塵容器4上面にあるキャップ状のプレフィルタ回動用ハンドル18の上面に近接する位置に形成されており、掃除時や運搬時の振動やショックで万一アタッチメント57がリブ61,61間から外れても、収納部58から他所へ落下しないようになっている。
【0042】
以上のように構成された本実施形態において、集塵容器4を掃除機本体1に装着するときは、蓋体6が開放された掃除機本体1前部の集塵容器載置部5に集塵容器4を載置する。集塵容器載置部5に集塵容器4を載置すると、集塵容器4底面の前部側が略C字状クランプ52の下方の遊端54に接触して、当該クランプ52が回動し、クランプ52の上方の遊端55が集塵容器4前面下部の係止段部51に係合する。
【0043】
そして、蓋体6を閉じると、蓋体6側の取手7の前部両側に備えられたクランプ46の下端のフック48が、集塵容器4側の取手17の前部両側に形成された係止突起45に引っかかって、蓋体6が集塵容器4にしっかりと係止される。さらに、本実施形態では、蓋体6裏面側に蓋体閉鎖時用のガイドリブ56が形成されているので、集塵容器4を装着して蓋体6を閉じるときに蓋体6を確実にガイドして、蓋体6を所定位置にスムーズに位置決め固定することができる。
【0044】
この状態で、蓋体6の取手7を持ち上げて蓋体6が集塵容器4と共に回動しようとした際には、略C字状クランプ52が図8の反時計廻りに回動しようとするが、略C字状クランプ52の下方の遊端54が集塵容器4底面の前部側に当接して回動が阻止され、従って、集塵容器4が回動するのが阻止される。
【0045】
一方、掃除時には、床用吸込具等から吸い込まれた塵埃を含んだ空気が、延長管やホースを通って集塵容器4のホース差込口3から吸気口19を介して集塵ケース14内に入り、その内壁に沿って旋回しながら下方へ流れ、大きな塵埃(粗塵)は底に堆積する。
【0046】
このとき、空気が吸い込まれるプレフィルタ15の網目43が集塵ケース14内の下方に位置して形成されているので、前述したように、集塵ケース14の上方にある吸気口19から空気と共に入った塵埃が高速で旋回しながら下方に押しやられ、集塵ケース14の底面(集塵蓋21)よりプレスされた状態で堆積する。特に綿ごみの場合は、その効果は大で、例えば一般的なサイクロン分離式のものに比べて圧縮率は数倍大きくなる。このように塵埃の圧縮率が大きくなるため、同じ集塵容積でも、たくさんの塵埃を捕集することができる。
【0047】
また、小さな塵埃(細塵)はプレフィルタ15の下方に設けられた網目43を通ってプレフィルタ15の内側に入り、プリーツ状のメインフィルタ16にて濾過され、きれいな空気のみメインフィルタ16の内側に入って下方へと流れ、電動送風機を通って排気孔10より外部に排出される。
【0048】
本実施形態の集塵容器14に備えられた円筒状プレフィルタ15には、前述したように、その筒状回動軸40の下部に、メインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部に当たる弾性突起42が設けられている。また、その外周面には螺旋状のリブ44が設けられている。さらに、プレフィルタ15の筒状回動軸40は、歯車機構41を介してプレフィルタ回動用ハンドル18に連動している。
【0049】
従って、プレフィルタ回動用ハンドル18を任意の方向に回すことにより、プレフィルタ15が対応する方向に回動する。プレフィルタ15が回動すると、その回動軸40下部の弾性突起42がメインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部を弾くため、その振動によりメインフィルタ16に付着している細塵が振り落されて下方に落下する。また、集塵ケース14内に圧縮された状態で堆積した大きな塵埃(粗塵)がプレフィルタ15の外周面に付着している細塵を拭く働きをする。従って、メインフィルタ16及びプレフィルタ15への塵埃の付着による集塵効率の低下を効果的に防ぐことができる。
【0050】
また、集塵ケース14内に堆積する大きな塵埃(粗塵)は、プレフィルタ15の下方に形成された網目43を徐々に塞いでゆくが、上述したプレフィルタ15の回動により、その外周に形成された螺旋状のリブ44が上下動するため、プレフィルタ15の網目43と塵埃との間に隙間(通気路)を形成するように作用する。従って、この点においても、集塵効率の低下を防ぐことができる。
【0051】
一方、集塵容器4内に溜まった塵埃を排出するために集塵容器4を取り外す際には、蓋体6の取手7の前部両側に備えられたクランプ46の解除操作部49を親指と人差し指等で挟むようにして押し込むことにより、クランプ46のフック48と集塵容器4側の係止突起45との係止状態を解除して、図13に示すように蓋体6を開放する。蓋体6を開放したら、図14に示すように、集塵容器4の図中右側を上方に持ち上げるように傾斜させると、略C字状クランプ52の下方の遊端54が集塵容器4底面の前部から外れ、この状態で集塵容器4を上方に持ち上げると、略C字状クランプ52が回動してクランプ52の上方の遊端55と集塵容器4前面の係止段部51との係合が外れ、集塵容器4を容易に取り外すことができる。
【0052】
そして、集塵容器4内に溜まった塵埃を捨てる際には、集塵蓋開放用アーム27の操作部28を押し下げると、その下方に形成された凸部31がクランプレバー22の傾斜面30に当たって外側に押し退けるので、当該レバー21が回動して下端のクランプフック23が集塵蓋21側の突出部24から外れ、集塵蓋21が開放されて集塵容器4内に蓄積された塵埃を排出することができる。
【0053】
このようにして、集塵蓋21を開放し集塵ケース14内に蓄積された塵埃を排出することができるが、特に綿ごみ等は圧縮されて集塵ケース14の内壁に密着しているため、そのままでは容易に離脱しない。ここでプレフィルタ回動用ハンドル18を所定方向に回しプレフィルタ15を所定方向に回動させると、プレフィルタ15の外周に設けられた螺旋状のリブ44が綿ごみ等の圧縮された塵埃を押し出すように作用するので、容易に排出することができる。
【0054】
また、集塵蓋21のヒンジ20が集塵容器4の取手17と同一側に設けられているので、取手17を持って集塵蓋21を開けた時、排出される塵埃が取手17を持った使用者の方に来るのを集塵蓋21で防ぐことができるため、使用者に塵埃がかかるような不具合を防ぐことができる。
【0055】
また、弾性突起42でメインフィルタ16の内側のプリーツ状先端部を弾くことによる振動によってもメインフィルタ16の表面に付着して残る塵埃は、蓋体6の裏面側の収納部58に収納してあるフィルタ掃除用アタッチメント57を取り外して、その櫛歯状先端部59をメインフィルタ16のプリーツ状部分に挿入して掻き取ることにより、付着した塵埃をきれいに除去することができる。
【0056】
このようなアタッチメント57は、常時使用するものでないので、紛失しやすいものであるが、本実施形態では、蓋体6の裏面側のデッドスペースを有効利用して、その収納部58を形成しているので、収納用のスペースを別途確保することなく、フィルタ掃除用アタッチメント57の紛失を防ぐことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本願発明によれば、蓋体側には、集塵容器側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部を有する第1係合部材を備え、掃除機本体の集塵容器装着部側には、集塵容器の装着時に、集塵容器底部に当接して回動し、集塵容器側に形成された係止部に係合する第2係合部材を備えたことにより、掃除機本体前部には突出部分が不要で、大型化と共に外観を損なったり、破損の畏れもなく、集塵容器を係止することができる。
【0058】
さらに、前記蓋体に備えられる第1係合部材は、前記集塵容器側の前部に形成された係止部に係合するように構成したことにより、集塵容器をより確実に係止することができる。
【0059】
具体的には、前記第1係合部材は、蓋体の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられて、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられた係止部に係合するように構成したことにより、第1係合部材側が比較的簡単な構成で、上述したような効果を得ることができる。
【0060】
また、前記掃除機本体の集塵容器装着部側に備えられる第2係合部材は、略C字状を成してその中央部分が掃除機本体の集塵容器装着部の前部に回動可能に軸支され、集塵容器が装着部に載置されると、集塵容器底面が第2係合部材の下方の遊端に接触して回動し、上方の遊端が集塵容器前面に形成された係止段部に係合するように構成したことにより、第2係合部材側が比較的簡単な構成で、上述したような効果を得ることができる。
【0061】
さらに、前記蓋体の裏面側に、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手に係合する蓋体閉鎖時用のガイド部を形成したことにより、蓋体の閉鎖時に蓋体を確実にガイドして集塵容器に係合することができる。
【0062】
また、前記蓋体の裏面側に、集塵容器内を掃除するアタッチメントを収納する収納部を形成したことにより、蓋体裏面側のデッドスペースを有効利用して、集塵容器内を掃除するアタッチメントの紛失を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る電気掃除機における掃除機本体の側面図。
【図2】同じく、正面図。
【図3】同じく、上面図。
【図4】上記実施形態で用いられる集塵容器の側面図。
【図5】同じく、その中央部の縦断面図。
【図6】上記掃除機本体から集塵容器と蓋体を取り外して見た上面図。
【図7】本願発明における第1係合部材を説明するための図1のA−A要部断面部。
【図8】本願発明における第2係合部材を説明するために要部を切欠断面で示した側面図。
【図9】本願発明におけるガイド部を説明するための図1のB−B要部断面図。
【図10】上記蓋体の裏面図。
【図11】上記図10のC−C要部断面図。
【図12】上記図10のD−D要部断面図。
【図13】上記実施形態における蓋体の開閉時の状態を示す側面図。
【図14】上記実施形態における集塵容器の着脱時の状態を示す側面図。
【符号の説明】
1 掃除機本体
2 本体ケース
3 差込口
4 集塵容器
5 載置部(装着部)
6 蓋体
7 取手
14 集塵ケース
15 プレフィルタ
16 メインフィルタ
17 取手
45 係止突起
46 クランプ(第1係合部材)
47 支軸
48 フック
49 解除操作部
50 コイルバネ
51 係止段部
52 略C字状クランプ(第2係合部材)
53 支軸
54,55 遊端
56 ガイドリブ
57 フィルタ掃除用アタッチメント
58 収納部
59 先端部
60,61 リブ
Claims (6)
- 集塵容器を掃除機本体に着脱自在に装着し、掃除機本体に対して回動自在に支持される蓋体により集塵容器の上部を覆って、蓋体を集塵容器に係脱自在に係合し、蓋体側には、集塵容器側に形成された係止部に係合すると共に係止状態を解除する解除操作部を有する第1係合部材を備え、掃除機本体の集塵容器装着部側には、集塵容器の装着時に、集塵容器底部に当接して回動し、集塵容器側に形成された係止部に係合する第2係合部材を備えたことを特徴とする電気掃除機。
- 前記蓋体側に備えられる第1係合部材は、前記集塵容器側の前部に形成された係止部に係合するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。
- 前記第1係合部材は、蓋体の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられて、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手の前部に備えられた係止部に係合するように構成したことを特徴とする請求項2記載の電気掃除機。
- 前記掃除機本体の集塵容器装着部側に備えられる第2係合部材は、略C字状を成してその中央部分が掃除機本体の集塵容器装着部の前部に回動可能に軸支され、集塵容器が装着部に載置されると、集塵容器底面が第2係合部材の下方の遊端に接触して回動し、上方の遊端が集塵容器前面に形成された係止段部に係合することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電気掃除機。
- 前記蓋体の裏面側に、集塵容器の上面の前後方向に形成された取手に係合する蓋体閉鎖時用のガイド部を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電気掃除機。
- 前記蓋体の裏面側に、集塵容器内を掃除するアタッチメントを収納する収納部を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002223043A JP2004057662A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 電気掃除機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002223043A JP2004057662A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 電気掃除機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004057662A true JP2004057662A (ja) | 2004-02-26 |
Family
ID=31942915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002223043A Pending JP2004057662A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 電気掃除機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004057662A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111195108A (zh) * | 2018-11-20 | 2020-05-26 | 松下知识产权经营株式会社 | 电动吸尘器和容器 |
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2002
- 2002-07-31 JP JP2002223043A patent/JP2004057662A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111195108A (zh) * | 2018-11-20 | 2020-05-26 | 松下知识产权经营株式会社 | 电动吸尘器和容器 |
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