JP2004057635A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】施錠装置の施解錠の操作時に短時間で簡易に選択することができる鍵を備えた遊技機を提供すること。
【解決手段】専用鍵Kには、施錠装置の施解錠の操作に必要な4つの第1〜第4鍵部71〜74が、連結部70を中心として略十字状に突設された端部にそれぞれ形成されている。このため、遊技場の管理人は、従来には第1〜第4鍵部71〜74が個別に形成された4つの鍵を所持すべきところを、1の専用鍵Kだけ所持すれば良い。よって、遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくして、解錠操作に使用する専用鍵Kを少数の鍵の中から選択させることができる。また、遊技場の管理人は、専用鍵Kの連結部70を把持することにより、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認することができ、所望の鍵部の選択時に鍵を持ち替えることなく施解錠の操作に必要な鍵部を選択することができる。
【選択図】 図5
【解決手段】専用鍵Kには、施錠装置の施解錠の操作に必要な4つの第1〜第4鍵部71〜74が、連結部70を中心として略十字状に突設された端部にそれぞれ形成されている。このため、遊技場の管理人は、従来には第1〜第4鍵部71〜74が個別に形成された4つの鍵を所持すべきところを、1の専用鍵Kだけ所持すれば良い。よって、遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくして、解錠操作に使用する専用鍵Kを少数の鍵の中から選択させることができる。また、遊技場の管理人は、専用鍵Kの連結部70を把持することにより、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認することができ、所望の鍵部の選択時に鍵を持ち替えることなく施解錠の操作に必要な鍵部を選択することができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にパチンコ機等の遊技機は、遊技の制御を行う主制御基板、賞球や貸球の払い出し制御を行う払出制御基板、及び、賞球や貸球を払い出す払出装置のほか多数の部品により構成されている。この遊技機においては、各構成部品が故障した場合や、部品点検時の作業性等を考慮して、各構成部品が遊技機本体から取り外し可能に設けられている。
【0003】
遊技機の構成部品のうち主制御基板や払出制御基板などは、簡易に取り外されると不正基板への交換による不正行為が簡単に行われてしまうので、特定の基板は、施錠装置で施錠された基板ボックス内に収容するなど、部品の取り外しが制限されている。また、構成部品のうち遊技盤に設けられる入賞装置や釘などは、遊技者に触れられると不正行為が簡単に行われてしまうので、その不正を防止するために遊技盤の前面を覆うガラス扉枠や前面枠が施錠され、専用の鍵を所持する遊技場の管理人等しか触れられないように構成されている。
【0004】
このため、1台の遊技機に複数の施錠装置が設けられ、遊技場の管理人は、遊技機の管理に必要な多種の施錠装置に対応した多数の鍵を所持することになる。遊技機の点検時や球詰まりなどのトラブル発生時には、遊技場の管理人は、解錠操作の必要な施錠装置に対応した鍵を選択して施錠装置を解錠する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多数の鍵の中から施錠装置の施解錠の操作に必要な1の鍵を選択するのは時間が掛かるものであり、所持する鍵の数が多いほど鍵の選択に要する時間が多くなるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、施錠装置の施解錠の操作時に短時間で簡易に選択することができる鍵を備えた遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、特定の形状に形成された鍵部を有する鍵と、その鍵に設けられる鍵部を挿入しつつ前記鍵を操作することにより施錠状態と解錠状態とを切り替える施錠装置とを備え、前記鍵には、複数の鍵部が複数箇所に形成されており、その鍵により施解錠の操作が可能な複数の施錠装置を備えている。
【0008】
【発明の効果】本発明の遊技機によれば、鍵には、複数の鍵部が形成されているので、複数種類の施錠装置の施解錠に必要な鍵を少なくすることができる。よって、多数の施錠装置に対する鍵を所持する遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくすることができ、遊技場の管理人は、解錠操作の必要な施錠装置に挿入する鍵部が形成された鍵を少数の鍵の中から短時間で選択することができるという効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0010】
図1は、本実施例におけるパチンコ機1の正面図である。パチンコ機1の前面には前面枠2が配設されている。前面枠2は、その周縁に沿って額縁状に形成された外枠1a(図2参照)に、前面枠2の左側に設けられたヒンジ部材によって揺動可能に支持されている。前面枠2の正面視右側には、第1鍵ユニット60が、前面枠2に設けられた鍵取付穴2aに差し込まれて配設されており、この第1鍵ユニット60が施錠状態である場合には、外枠1aに対する前面枠2の揺動が規制されている。かかる第1鍵ユニット60は、専用鍵Kの第1鍵部71(図5(a)参照)に係合して解錠されるものであり、第1鍵ユニット60が解錠状態になると、外枠1aに対して前面枠2は、前面側に揺動可能となる。遊技場にパチンコ機1が設置された後、パチンコ機1の背面側に配設される部材を点検し又は交換する場合には、第1鍵ユニット60は専用鍵Kによって解錠される。
【0011】
また、第1鍵ユニット60の右下には、「1」の数字が刻印されている。この数字は、専用鍵K(図5(a)参照)に表示される数字に対応付けされており、専用鍵Kにおける「1」の数字が付された第1鍵部71は、第1鍵ユニット60に係合可能な鍵部であって施解錠の操作が可能なものであることを示している。
【0012】
専用鍵K(図5(a)参照)には、4つの鍵部71〜74が設けられており、解錠操作時には4つの鍵部71〜74のうち各鍵ユニット毎に対応づけられた1の鍵部を選択して使用する。このとき、第1鍵ユニット60の右下に刻印された数字「1」と同一の数字が付された鍵部71が、第1鍵ユニット60を操作可能な鍵部であり、解錠操作を行う作業者は、その刻印された数字「1」を確認した後に、専用鍵Kに付された数字を視認して、第1鍵ユニット60に対応した第1鍵部71を迅速に選択することができる。なお、この数字は、必ずしもパチンコ機1の鍵取付穴2a近傍に刻印する必要はなく、鍵ユニットの周辺と専用鍵Kに付された数字との関係をパチンコ機1の説明書に記載するなどしてパチンコ機1への刻印を省略しても良い。
【0013】
前面枠2の略中央部分には略矩形状の開口2bが穿設され、かかる開口2bの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板が装着されたガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
【0014】
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7と外レール6とにより囲まれた遊技盤5の前面には、球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8の周囲には、1の球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の入賞口9が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)10を備えた可変表示装置11が配設されている。なお、LCD10に代えて、例えば、リール等を用いて可変表示装置を構成するようにしても良い。
【0015】
可変表示装置11の下方には、図柄作動口(第1種始動口)12が配設されている。この図柄作動口12へ球が入賞すると、第1種始動口スイッチがオンして、上述したLCD10で変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図柄作動口12の下方には可変入賞装置13が配設されており、その略中央部分に特定入賞口(大入賞口)13aが設けられている。この特定入賞口13aは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に大当たりとなって、球が入賞し易いように所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が所定個数10個入賞するまで)開放される入賞口である。
【0016】
この特定入賞口13a内には、Vゾーン13bが設けられており、特定入賞口13aの開放中に、球がVゾーン13bを通過すると、継続権が成立して、特定入賞口13aの閉鎖後、再度、その特定入賞口13aが所定時間開放される。この特定入賞口13aの開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)である。
【0017】
尚、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
【0018】
かかる可変入賞装置13の下方であって、遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域8外へ排出するためのアウト口14が形成されている。
【0019】
アウト口14の下方、即ちガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面(図1の紙面垂直方向手前側)には、球を貯留すると共に球発射装置(図示せず)へ球を供給するための上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿17が配設されている。下皿17の右側には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル18が配設され、かかる操作ハンドル18の内部には球発射装置の発射用モータを駆動させるためのハンドルスイッチ18aが内蔵されている。
【0020】
次に、図2から図4を参照して、パチンコ機1の背面に配設される構成部品について説明する。図2は、パチンコ機1の背面図であり、図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、パチンコ機1の背面に配設される基板カバー21を施錠するための第2鍵ユニット30を示しており、図4(a)は、施錠状態における第2鍵ユニット30の斜視図であり、図4(b)は、解錠状態における第2鍵ユニット30の斜視図である。なお、図3においては、図面の理解を容易にするために、制御基板の取付構造に関する主要な部材のみを示すと共に主制御基板Cを簡略化して示し、又、第2鍵ユニット30を断面視しないで示している。
【0021】
パチンコ機1の背面には、図2に示すように、遊技の制御やパチンコ機1の構成部品を制御する制御基板C,D,H,S,Eが配設されている。これら制御基板C,D,H,S,Eは、不当な利益を得る目的で不正基板へ交換されることがあり、この不正行為を防止するために各制御基板C,D,H,S,Eを覆う2つのカバー(基板カバー21及び電源カバー23)が第2,第3鍵ユニット30,40により開放不能に施錠されている。また、基板カバー21の内側に設けられる主制御基板Cは、封印テープにより開放が規制された基板ボックスで被包される構成となっており、その基板ボックスが、機構板20に対して第4鍵ユニット50により施錠して固定されている。このため、各鍵ユニット30,40,50,60を解錠可能な専用鍵Kを有する者のみが各制御基板C,D,H,S,Eの点検や交換作業をすることができ、不正基板への交換による不正行為を防止し得る構造となっている。
【0022】
このパチンコ機1の背面には、図2に示すように、略平板状の機構板20が図示しないヒンジ部材を介して前面枠2に開閉自在に軸支されている。この機構板20には、パチンコ機1の背面に取着される各制御基板C,D,H,S,Eや払出装置などの構成部品がビス等により固定されており、各構成部品は必要に応じて着脱可能とされている。この機構板20の略中央部には、背面視略矩形状に形成されると共に前面側が開放された箱状の基板カバー21が配設されており(図3参照)、この基板カバー21は、通常時には、第2鍵ユニット30により施錠された状態となっている。
【0023】
ここで、図4を参照して、本実施例のパチンコ機1に使用される第2鍵ユニット30について説明する。なお、パチンコ機1の前面側に配設される第1鍵ユニット60、及び、パチンコ機1の背面側に配設される第2〜第4鍵ユニット30,40,50は、全てが同一構造を有するものであるため、第2鍵ユニット30のみを説明して他の鍵ユニット40,50,60の説明を省略する。
【0024】
第2鍵ユニット30は、基板カバー21を施錠して基板カバー21の開放方向への移動を規制するものであり、図4(a)に示すように、一端側に鍵穴31aが設けられた筒状の本体部材31と、その本体部材31の背面側に配置され本体部材31に回動可能に支持される可動片32とを備えている。
【0025】
第2鍵ユニット30の本体部材31は、図4(a)に示すように、筒状に形成されると共に、その前面側の端面(鍵穴形成壁31d)に鍵穴31aが穿設されたものである。本体部材31の前面側の外周面は、鍵穴31a正面視において略円形に形成されている。また、鍵穴31aから離間した背面側の外周面は、前面側の円形断面を平行な2辺で切り欠いた略小判形の断面形状に形成されており、本体部材31の前面側に左右両側に突設した突出部31bが形成されている。
【0026】
本体部材31の突出部31bは、施錠の対象とする相手部品に係合し、その相手部品が本体部材31(第2鍵ユニット30)の前面側へ相対的に移動することを規制するための部位である。パチンコ機1においては、この突出部31bに基板カバー21が係合可能に形成され、基板カバー21が第2鍵ユニット30の前面側へ相対的に移動することが突出部31bに規制される(図3参照)。
【0027】
本体部材31の背面側には、円筒の両端側を平滑な平面で切り欠いて形成された切り欠き部31cが設けられている。この切り欠き部31cは、相手部品に本体部材31が差し込まれた状態において本体部材31の回動を阻止させるための部位である。パチンコ機1においては、基板カバー21及び機構板20の鍵取付穴20a,21aに差し込まれた状態における本体部材31の回動は、その鍵取付穴20a,21aの一部が本体部材31の切り欠き部31cに当接することにより規制される。
【0028】
本体部材31の内部には、鍵穴31aの軸方向に沿った円筒状の空間が形成されており、鍵穴31aは、その空間を形成する前面側の壁(鍵穴形成壁31d)に穿設されている。鍵穴31aの中へ専用鍵Kの第2鍵部72が挿入されてから専用鍵Kが回動されると、第2鍵部72の先端部が鍵穴形成壁31dに係合し、第2鍵部72の先端部が本体部材31から抜き出し不能となる。この係合は、図4(a)に示すように、下方に突出して形成された専用鍵Kの先端部が、鍵穴形成壁31dの内側で回転した後に鍵穴形成壁31dの内側に係合することにより行われる(図4(b)参照)。
【0029】
なお、専用鍵Kの先端部は、必ずしも一方に突出して形成される必要はなく、差込方向に沿って起伏して形成されていれば良い。鍵穴に差し込まれた専用鍵が回動した時に、その起伏の凹みに対応した位置に嵌合される突部を本体部材に設けることにより、専用鍵Kの先端部を鍵ユニットの本体部材に係合させて抜き出し不能な状態を形成することができる。
【0030】
専用鍵Kの回動後、専用鍵Kと鍵穴31aとの相対位置が専用鍵Kの挿入時と一致した場合(例えば、専用鍵Kの挿入後に一方に回動させた分だけ逆方向に回動させた場合)には、専用鍵Kの先端部の突出方向が、鍵穴形成壁31dの鍵穴31aの長手方向(図3の上下方向)に一致し、第2鍵部72の先端部が鍵穴31aから抜き出し可能となる。
【0031】
第2鍵ユニット30の可動片32は、図4(a)に示すように、本体部材31に対して鍵穴31aの反対側に配設されており、鍵穴31aに挿入した専用鍵Kを回動操作することにより本体部材31に対して回動する。この可動片32は、図4(b)に示す状態(解錠状態)において、隣接する本体部材31の一部分と略同一の外周面形状に形成されている。具体的には、図4(b)に示すように、可動片32とその可動片32に隣接する本体部材31の一部分の外周面形状は、可動片32の回転軸(回転中心)に対して上下方向に突出した両端部32aによって形成される外周面と、その両端部32aの外周面より可動片32の回転軸に近接した外周面であって本体部材31の切り欠き部31cに連続して形成される外周面とを備えている。専用鍵Kの回動操作に連動して可動片32が回動した場合には、鍵穴31aの軸方向視において、可動片32の両端部32aは、その両端部32aの外周面より可動片32の回転軸に近接した外周面を形成する本体部材31の切り欠き部31cより外側に突出する。
【0032】
この可動片32の両端部32aは、施錠の対象とする相手部品であって本体部材31の突出部31bが係合する部品とは異なる部品に係合し、その相手部品に対して第2鍵ユニット30が前面側(鍵穴31a側)へ離脱不能な状態を形成する。また、可動片32の両端部32aは、専用鍵Kの回動操作により鍵穴31aの軸方向視において隣接する本体部材31と一致する場合に、相手部品から離脱可能な状態を形成する。つまり、可動片32の両端部32aは、専用鍵Kの操作に連動して相手部品との係合状態を変化させ、第2鍵ユニット30の施錠状態及び解錠状態を形成するものである。パチンコ機1においては、可動片32の両端部32aには機構板20に穿設される鍵取付穴20aの外縁部20bが係合してパチンコ機1から離脱不能な施錠状態と、離脱可能な解錠状態とを形成する(図3参照)。
【0033】
また、可動片32は、連結軸を介して本体部材31の内部に配設される回動部材32bと連結されている。この回動部材32bには、鍵穴31aの正面視において鍵穴31aと略同一の大きさに形成された穴(図示せず)が穿設されており、図4(a)に示す施錠状態においては、その穴が鍵穴31aに連続して、専用鍵Kの第2鍵部72の先端部を出入可能な状態とする。一方、施錠状態から専用鍵Kを回動操作して回動部材32bが回動され、回動部材32bの穴と鍵穴31aとの位置がずれると、第2鍵部72の先端部が本体部材31の鍵穴形成壁31dに係合し、その先端部が本体部材31から抜き出し不能となる。即ち、第2鍵ユニット30を施錠状態としなければ鍵穴31aから専用鍵Kの第2鍵部72を抜き出すことができず、施錠操作を行う作業者は、専用鍵Kの第2鍵部72に第2鍵ユニット30が一体化されているか否かに基づいて第2鍵ユニット30の施錠状態を一見して判断することができる。
【0034】
なお、可動片32に連結される回動部材32bは、一般的な鍵ユニット(施錠装置)と同一の構造を有して専用鍵Kの回動操作を可能とするものであれば良い。例えば、回動部材32bは、鍵穴31aに挿入される鍵が予め定めた所定の凹凸形状に形成された先端部を有する専用鍵Kである場合にのみ回動し、先端部の形状が所定の凹凸形状とは異なる鍵によっては回動部材32bの回動が阻止されるものであっても良く、又は電磁的に予め対応付けされた専用鍵に対してのみ回動し、対応付けされていない他の鍵に対しては回動が阻止されるものであっても良い。また、可動片32の突出部32aは、必ずしも本体部材31に対して可動片32を回動させて切り欠き部31cより外側に突出させる必要はなく、本体部材31によって可動片をスライド移動可能に支持し、専用鍵の操作に応じて鍵ユニットの外周面から可動片を突出させて鍵ユニットの施錠状態を形成するものであっても良い。
【0035】
次に、図2及び図3を参照して、第2鍵ユニット30により施錠される部材について説明する。第2鍵ユニット30に施錠される基板カバー21は、複数の制御基板C,D,H,Sを被包してパチンコ機1の背面側からの球の衝突などによる部品の損傷を防止すると共に、その一端部に設けられる鍵取付穴21aに第2鍵ユニット30が差し込まれて施錠された場合に開放不能となって内包する制御基板C,D,H,Sへの不正行為を防止するための部材である。
【0036】
この基板カバー21は、図3に示すように、機構板20と共に密閉された収容空間21bを形成し、その収容空間21b内には、遊技に関する制御プログラムやデータを記憶した制御用ROM等の電子部品を搭載する主制御基板Cが配設されている。また、収容空間21b内には、主制御基板Cの他に、主制御基板Cから出力される制御用コマンドに従って遊技に関する制御を行う複数の制御基板H,D,Sが配設されている(図2参照)。
【0037】
この基板カバー21は、図2に示すように、その背面視右側端部に設けられた上下一対の軸21cによって機構板20に揺動可能に軸支されている。また、基板カバー21の背面視左側端部には、上下方向に沿った略中央部が左方へ部分的に突出して形成されており、その突出した部位に鍵取付穴21aが穿設されている。
【0038】
鍵取付穴21aは、背面視略円形状に穿設されており、その内側には、専用鍵Kの第2鍵部72(図5(a)参照)によって施解錠の操作が行われる第2鍵ユニット30が配置されている。この第2鍵ユニット30が施錠状態(図3に示す状態)にある場合には、第2鍵ユニット30の差し込み方向(図3の上方)に沿った両端部において左右両側に突出した部位(本体部材31の突出部31b及び可動片32の両端部32a)により機構板20と基板カバー21とが挟持され、機構板20に対する基板カバー21の開放方向(図3の下方)への移動が規制される。
【0039】
基板カバー21の鍵取付穴21aは、第2鍵ユニット30が差し込まれる部位であり、第2鍵ユニット30(本体部材31)の外周面と略同一形状に形成されている。具体的には、第2鍵ユニット30の入口側(図3の下側)の外周面を形成する第1外周面21a1と、第1外周面21a1より小形に形成されて第2鍵ユニット30の差し込み方向に沿った奥側の外周面を形成する第2外周面21a2と、第1外周面と21a1と第2外周面21a2との間に形成される段差面21a3とを備えている。
【0040】
第1外周面21a1は、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30がパチンコ機1の背面側(図3の下側)へ突出する量を低減させるための部位である。この第1外周面21a1は、鍵取付穴21aの軸方向視において略円形状に形成されており、第2鍵ユニット30の本体部材31の端部が突出しないように、第2鍵ユニット30の鍵穴31aが穿設された端面と鍵取付穴21aの入口とがほぼ一致する位置まで延設されている。よって、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30がパチンコ機1の背面に突出して邪魔になることが無く、整然と第2鍵ユニット30を鍵取付穴21a内へ収容することができる。
【0041】
第2外周面21a2は、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30の回動を規制させるための部位であり、第2鍵ユニット30(本体部材31)の切り欠き部31cに係合可能に、略小判形の断面形状に形成されている。第2外周面21a2内に第2鍵ユニット30が差し込まれると、本体部材31の切り欠き部31cに第2外周面21a2が係合し、第2鍵ユニット30(本体部材31)の回動が規制される。
【0042】
段差面21a3は、第2鍵ユニット30が施錠された状態において第2鍵ユニット30の本体部材31(突出部31b)に当接し、基板カバー21の開放方向への移動を規制させるための部位である。図3に示すように、機構板20に対して基板カバー21が閉鎖された状態においては、段差面21a3から、可動片32の両端部32aに当接する機構板20の外面までの離間距離Lが、可動片32の両端部32aと本体部材31の突出部31bとの距離(隙間)より僅かに小さくなるように設定されている。よって、基板カバー21と機構板20とを可動片32の両端部32aと本体部材31の突出部31bとの間に挟持することができ、基板カバー21の開放方向への移動を規制することができる。
【0043】
機構板20には、基板カバー21に設けられる鍵取付穴21aの第2外周面21a2に連続して略同一外形に形成されると共に、第2鍵ユニット30の差し込み方向に沿った奥側の外周面を形成する鍵取付穴20aが設けられている。第2鍵ユニット30が施錠状態である場合には、この鍵取付穴20aの外周縁を形成する外縁部20bの外面側(図3の上側)に可動片32の両端部32aが係合して、第2鍵ユニット30の抜き出し方向への移動が規制される。また、その第2鍵ユニット30の移動規制に従って基板カバー21は機構板20に対する開放方向への移動が規制される。
【0044】
一方、第2鍵ユニット30が解錠状態である場合には、機構板20に設けられる鍵取付穴20aの外縁部20bから突出していた可動片32の両端部32aが鍵取付穴20a内に配置されることにより、鍵取付穴20aの外縁部20bと可動片32の両端部32aとの係合が解除されて、第2鍵ユニット30の抜き出し方向への移動規制が解除される。また、その第2鍵ユニット30の移動規制の解除に従って基板カバー21は機構板20に対して開放可能な状態となる。
【0045】
第2鍵ユニット30が差し込まれる鍵取付穴21aの背面視左下には、図2に示すように、「2」の数字が刻印されている。第2鍵ユニット30の操作に使用される専用鍵Kの第2鍵部72(図5(a)参照)の根本にも「2」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第2鍵ユニット30の配置位置を確認することができる。
【0046】
基板カバー21によって形成される収容空間21bの右側端部には、図3に示すように、鋼線を巻回して形成されたスプリング22が機構板20に軸支されている。このスプリング22は、その一端部22aが機構板20に支持されると共に、他端部22bが基板カバー21に支持されており、機構板20に対して基板カバー21を開放方向へ向けて押圧する付勢力がスプリング22により付与される。第2鍵ユニット30による施錠が解除された場合には、基板カバー21の開放方向への移動規制が解除され、スプリング22の付勢力により基板カバー21が開放する。
【0047】
基板カバー21の内側には、図2に示すように、大当たり及び演出内容の抽選や各入賞口への入賞に基づく賞球の払出指示を実行するなど遊技の制御を行う主制御基板Cが配設されている。また、主制御基板Cから出力される制御用コマンドに基づいて払出モータの駆動を制御し賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板Hと、前記した図柄の変動表示の制御を行う表示用制御基板Dと、スピーカから出力される効果音の音声制御及びLEDや各種ランプの点灯制御を行う音声及びランプ制御基板Sとが配設されている。
【0048】
主制御基板Cは、払出制御基板H及び表示用制御基板Dに接続されており、主制御基板Cが出力するコマンドに従って各制御基板H,Dは、それぞれに接続される機器を制御する。また、表示用制御基板Dは、音声及びランプ制御基板Sに接続されており、表示用制御基板Dが出力するコマンドに従って音声及びランプ制御基板Sが効果音及び各種ランプを制御する。これら制御基板C,H,D,Sは、個別に設けられた樹脂製の基板ボックスに被包されている。また、主制御基板Cを被包する基板ボックスには、鍵取付穴51aが設けられ、その鍵取付穴51aに差し込まれる第4鍵ユニット50によって、その基板ボックスは、機構板20に対して着脱可能に施錠して固定される。
【0049】
また、第4鍵ユニット50が差し込まれる鍵取付穴51aの右下には「4」の数字が刻印されている(図示せず)。第4鍵ユニット50の操作に使用される専用鍵Kの第4鍵部74(図5(a)参照)の根本にも「4」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第4鍵ユニット50の配置位置を確認することができる。
【0050】
主制御基板C以外の各制御基板H,D,Sは、機構板20に複数のビスで着脱可能に固定される。なお、主制御基板Cを被包する基板ボックスと機構板20とが第4鍵ユニット50により施錠される構造は、基板カバー21と機構板20とが第2鍵ユニット30により施錠される構造と同一であるため、その説明を省略する。
【0051】
パチンコ機1の背面視における右側上部には、図2に示すように、電源カバー23が配設されており、その電源カバー23の内部には、電源基板Eが収容されている。この電源基板Eは、パチンコ機Pの各部に電力を供給させるための基板である。
【0052】
電源カバー23は、機構板20と共に収容空間を形成して、その収容空間内に電源基板Eを被包するための部材であり、図2に示すように、背面視略矩形状に形成されている。電源カバー23の左側上部には、背面視略円形状の鍵取付穴23aが穿設されており、この鍵取付穴23aには、専用鍵Kの第3鍵部73(図5(a)参照)によって施解錠の操作が行われる第3鍵ユニット40が嵌合されている。第3鍵ユニット40が施錠状態である場合に電源カバー23の開放方向への移動が規制され、第3鍵ユニット40が解錠されると、電源カバー23は、パチンコ機1の背面側へスライドして機構板20から離脱し、電源基板Eが露出される。
【0053】
また、第3鍵ユニット40が差し込まれる鍵取付穴23aの右下には「3」の数字が刻印されている。第3鍵ユニット40の操作に使用される専用鍵Kの第3鍵部73(図5(a)参照)の根本にも「3」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第3鍵ユニット40の配置位置を確認することができる。なお、電源カバー23と機構板20とが第3鍵ユニット40により施錠される構造は、基板カバー21と機構板20とが第2鍵ユニット30により施錠される構造と同一であるため、その説明を省略する。
【0054】
次に、図5を参照して、パチンコ機1に設けられる各鍵ユニット30,40,50,60の施解錠の操作に使用される専用鍵Kについて説明する。図5(a)は、専用鍵Kを正面視して示した図であり、図5(b)は、専用鍵Kに3つの鍵ユニット30,50,60が係合して一体化された状態を示した図である。
【0055】
専用鍵Kは、パチンコ機1に設けられる第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60の施解錠の操作に使用する部材であり、各鍵ユニット30,40,50,60毎に別々に対応した4つの鍵部(第1〜第4鍵部)71〜74が形成されている。第1〜第4鍵部71〜74は、それらを連結する連結部70を中心として四方に放射状に突設されており、正面視略十字状に形成されている。
【0056】
第1鍵部71は、パチンコ機1の前面側に配設される第1鍵ユニット60を施解錠するための部位である。第1鍵ユニット60の鍵穴の中へ第1鍵部71の先端部が挿入されつつ専用鍵Kが回動されて第1鍵ユニット60が解錠されたとき、第1鍵部71の先端部は、第1鍵ユニット60から抜き出し不能に係合し、専用鍵Kと第1鍵ユニット60とが一体化される。また、第1鍵ユニット60が解錠状態である場合には、第1鍵ユニット60は、外枠1aとの係合が解除されて、前面枠2の鍵取付穴2aから取出可能な状態となる。このため、解錠状態の第1鍵ユニット60は、専用鍵Kと一体化させた状態で、鍵取付穴2aから取出することができる。
【0057】
第2鍵部72は、基板カバー21を施錠する第2鍵ユニット30を施解錠するための部位であり、第1鍵部71に隣り合って形成されている。この第2鍵部72は、解錠状態の第2鍵ユニット30が一体化される部位である。第3鍵部73は、電源カバー23を施錠する第3鍵ユニット40を施解錠するための部位であり、第1鍵部71に隣り合う位置であって、第2鍵部72の反対側に形成されている。この第3鍵部73は、解錠状態の第3鍵ユニット40が一体化される部位である。第4鍵部74は、主制御基板Cの基板ボックスを施錠する第4鍵ユニット50を施解錠するための部位であり、第2鍵部72に隣り合う位置であって第1鍵部71の反対側に形成されている。この第4鍵部74は、解錠状態の第4鍵ユニット50が一体化される部位である。
【0058】
第1〜第4鍵部71〜74には、上述のように、解錠状態の4つの第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60が一体化されるので、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を解錠してパチンコ機1から取出すると、取出された鍵ユニットが専用鍵Kの各鍵部71〜74にそれぞれ一体化される。よって、パチンコ機1に装着された4つの第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を取出後に一体化して容易に管理することができる。
【0059】
また、パチンコ機1には、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60が施錠装置として装着されるものであるが、このパチンコ機1に装着される全ての鍵ユニット30,40,50,60に係合される4つの鍵部71〜74が専用鍵Kに形成されている。よって、作業者は、パチンコ機1に設けられる全ての鍵ユニットを、専用鍵Kのみを操作して取出することができ、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60の取出時における作業性を向上することができる。また、1の専用鍵Kを使用して第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を取出することにより、作業者は、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60のパチンコ機1への装着状況を専用鍵Kに一体化されている鍵ユニットの数に基づいて確認することができ、施解錠のし忘れや、リサイクル作業時などにおける鍵ユニットの取出し忘れを確実に防止することができる。なお、専用鍵Kには、必ずしも4つの鍵部を形成する必要は無く、2つや、3つ、或いは、5つ以上の鍵部を専用鍵Kに形成しても良い。
【0060】
また、第1〜第4鍵部71〜74は、連結部70を中心として四方に放射状に突設されており、専用鍵Kに一体化される第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60は、連結部70を中心とする周辺に一体化される。よって、複数の鍵部を平行に突設する場合などに比較して、専用鍵Kと第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60とを小形に一体化することができる。また、各鍵部71〜74が連結部70を中心として放射状に突設されているので、いずれの鍵部を鍵ユニットの鍵穴に挿入する場合であっても連結部70を把持して同様に操作することができる。よって、専用鍵Kの操作性を向上して、鍵ユニットに対する作業をスムースに進行させることができる。
【0061】
第1〜第4鍵部71〜74の突設量は、図5(a)に示すように、各鍵部7〜74毎に異なって設定されている。具体的には、第2鍵部72に対する第1鍵部71の突設量L1は、図5(b)に示すように、第2鍵部72に第2鍵ユニット30が係合した状態においてその第2鍵ユニット30の本体部材31の突出部31bが、第1鍵ユニット60の本体部材61の突出部61bの側方(図5(b)の上方)に配置されるように設定されている。このため、第2鍵ユニット30が第2鍵部72に一体化された状態においては第1鍵ユニット60を鍵取付穴2aに差し込もうとしても第2鍵ユニット30が鍵取付穴2a周辺部に干渉し、第1鍵ユニット60による施錠ができないようになっている。よって、作業者には、パチンコ機1の背面側に装着される第2鍵ユニット30を、第1鍵ユニット60より前にパチンコ機1に必ず装着させることができ、装着順序の間違いによる作業時間のロスを低減することができる。
【0062】
また、第1鍵部71に対する第2鍵部72の突設量L2は、第1鍵部71に第1鍵ユニット60が係合した状態においてその第1鍵ユニット60が、第2鍵ユニット30の本体部材31より連結部70側に配置されるように設定されている。従って、第1鍵ユニット60が第1鍵部71に一体化された状態であっても、第2鍵ユニット30を鍵取付穴21aに差し込む際に第1鍵ユニット60は鍵取付穴21a周辺部に干渉せず、第2鍵ユニット30は施解錠可能となっている。
【0063】
第1鍵部71に対する第3鍵部73の突設量L3は、第2鍵部72の突設量L2と略同一となっており、第3鍵部73に係合する第3鍵ユニット40が第1鍵部71に係合する第1鍵ユニット60の装着を阻止する一方、第1鍵ユニット60は第3鍵ユニット40の装着を許容する設定となっている。また、第4鍵部74に対する第2鍵部の突設量L2’と、第2鍵部72に対する第4鍵部74の突設量L4との関係は、第1鍵部71と第2鍵部72との関係と同一となっている。即ち、第4鍵部74に係合する第4鍵ユニット50が第2鍵部72に係合する第2鍵ユニット30の装着を阻止する一方、第2鍵ユニット30は第4鍵ユニット50の装着を許容する設定となっている。
【0064】
連結部70から突設される第1〜第4鍵部71〜74は、連結部70を通過する一平面上に沿って形成され、側面視においては直線状(図示せず)に形成される。このため、専用鍵Kが鍵ユニット30,40,50,60と分離した状態においては、専用鍵Kは、平面状に薄く形成され、専用鍵Kを使用する作業者は、連結部70を両側から容易に把持することができる。また、薄く形成された専用鍵Kは嵩張らないので、多数のパチンコ機1の専用鍵Kを携帯し、又は保管する場合であっても、複数個の専用鍵Kを簡易に携帯し、又は少ない収容スペースに多数の専用鍵Kを整然と重ねて保管することができる。
【0065】
なお、必ずしも一平面上に沿って第1〜第4鍵部71〜74を形成する必要はなく、2以上の平面に沿って第1〜第4鍵部71〜74を形成しても良い。例えば、連結部を円筒状に形成し、第1鍵部71と第4鍵部74とを、連結部の一端面におけるその端面の径方向両側に向けて突設し、連結部の他端面に第2鍵部72と第3鍵部73とを、第1鍵部71と第4鍵部74とに対して段違いに交差するように突設しても良い。専用鍵Kに一体化される鍵ユニットが段違いにずれて配列されるので、より鍵ユニットを連結部に近付けて配置することができる。
【0066】
また、第1〜第4鍵部71〜74は、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれ略90度となるように配列されている。即ち、各鍵部71〜74の先端部は、連結部70を中心とする円周上の4箇所に略等間隔離間して点在して配置されている。このため、専用鍵Kに係合される4つの鍵ユニット30,40,50,60は、連結部70を中心とする周辺に略均等に離間して配置され、鍵ユニット30,40,50,60を連結部70に近付けて配置することができる。よって、専用鍵Kと複数の鍵ユニット30,40,50,60とをより小形に一体化することができる。
【0067】
なお、本実施例においては、専用鍵Kに4つの鍵部71〜74が形成されているので、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度をそれぞれ略90度となるように配列したが、1の鍵に3つの鍵部を形成する場合には隣り合って突設される鍵部に挟まれた角度を120度とし、6つの鍵部を形成する場合には60度としても良い。即ち、1の鍵に形成する鍵部の数で360度を除した角度を、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度として設定することにより、連結部の周辺に鍵ユニットを略均等に離間させて配置することができる。
【0068】
各鍵部71〜74の先端部には、図5(a)に示すように、それぞれの鍵部71〜74の突設方向と交差する方向に延設された突出部71a〜74aが設けられている。これら突出部71a〜74aは、鍵ユニット30,40,50,60毎に対応づけられた別々の形状に形成されている。また、第1鍵部71の突出部71aは、第1鍵部71の突設方向(図5(a)の右方向)に対し、図5(a)に示す方向視において右方(図5(a)の下方向)に延設されている。一方、第2〜第4鍵部72〜74の突出部72a〜74aは、各鍵部72〜74の突設方向に対し、図5(a)に示す方向視において左方に延設されている。つまり、各鍵部71〜74に設けられる突出部71a〜74aは、第1〜第4鍵部71〜74によって形成される一平面に沿って延設され、専用鍵Kの厚さ方向(図5(a)の紙面垂直方向)に突出することがない。よって、専用鍵Kを薄く形成して、携帯し易いものとすることができる。なお、突出部71a〜74aは、必ずしも各鍵部71〜74から一方向に向けて延設される必要はなく、両方向に向けて延設されるものであっても良い。
【0069】
また、各鍵部71〜74の突出部71a〜74aのうち、第1鍵部71の突出部71aは、図5(a)に示す方向視におけるその鍵部71の突設方向に対して右方に延設される一方、他の鍵部72〜74の突出部72a〜74aは、各鍵部72〜74の突設方向に対して左方に延設されている。即ち、第1鍵部71の突出部71aのみが、他の突出部72a〜74aとは反対の方向に延設されており、第1鍵部71が他の鍵部72〜74とは異なる態様を形成する。
【0070】
ここで、専用鍵Kを使用する作業者が第1鍵部71を使用する場合には、第1鍵部71と他の鍵部72〜74との態様の違いに基づいて(態様の違いを目印にして)第1鍵部71を容易に選択することができる。また、他の鍵部72〜74を使用する場合についても、第4鍵部74が第1鍵部71の反対側にあるとか、第2,第3鍵部72,73は第1鍵部72,73の隣にあることを作業者が次第に経験して認識すると、第1鍵部71の配置位置に基づいて他の鍵部72〜74をも容易に選択することができる。なお、必ずしも突出部71a〜74aの延設方向を異ならせることにより、第1鍵部71の態様を他の鍵部72〜74とは異なる態様に形成する必要はなく、第1鍵部71の長さを他の鍵部72〜74より長く形成したり、第1鍵部71にのみ表面処理や塗装を施して他の鍵部72〜74とは異なる表面色や模様を有するように形成しても良い。また、隣り合う2以上の鍵部を他の鍵部とは異なる態様に形成しても良い。
【0071】
連結部70に連結される4つの鍵部71〜74の根本部分には、「1」から「4」のいずれかの数字が凹状に刻印された4つの表示部71b〜74bが形成されている。パチンコ機1における4つの鍵ユニット30,40,50,60が装着される各鍵取付穴2a,21a,23a,51a近傍にも、前述のように、「1」から「4」のいずれかの数字が刻印されており(図1及び図2参照)、作業者は、施解錠の操作時において鍵取付穴2a,21a,23a,51a近傍に表示される数字を視認し、その表示部71b〜74bの数字と同一の数字が刻印された1の鍵部を操作に必要な鍵部として選択することができる。
【0072】
また、専用鍵Kに形成される4つの表示部71b〜74bは、「1」の数字が表示される第1表示部71bが第1鍵部71の根本に設けられ、「2」の数字が表示される第2表示部72bが第2鍵部72の根本に、「3」の数字が表示される第3表示部73bが第3鍵部73の根本に、「4」の数字が表示される第4表示部74bが第4鍵部74の根本にそれぞれ形成されている。
【0073】
これら第1〜第4表示部71b〜74bに表示される数字は、鍵ユニットの解錠操作の順序を示すものであり、「1」の数字が付された第1鍵部71は、最初に解錠操作が行われるものである。パチンコ機1の背面側に対する作業は、最初に前面枠2を解錠してから行われるが、この最初の解錠操作に必要な第1鍵部71の根本に最小の「1」の数字が表示されている。よって、作業者には、解錠操作の最初に使用する第1鍵部71を解りやすく示すことができる。
【0074】
なお、第1〜第4表示部71b〜74bには、必ずしも数字で情報を表示する必要はなく、パチンコ機1に装着される鍵ユニットの装着部の名称に関する情報を文字で表示(例えば「前面枠」や「基板カバー」の表示等)しても良く、鍵ユニットにより不正行為を防止するための対象部品の名称に対応させた情報を文字で表示(例えば「主制御基板」の表示や、主制御基板Cを「C」と略した表示等)しても良い。
【0075】
専用鍵Kには、それぞれの鍵部71〜74の先端から突出部71a〜74aが形成された位置より各鍵部71〜74の根本側にわたって形成され、各鍵ユニット30,40,50,60が係合(一体化)されるとその鍵穴内に挿入される内挿部71c〜74cと、その内挿部以外の部分であって各鍵ユニット30,40,50,60が係合(一体化)された後にも露出される部分(露出部)とがあり、「1」から「4」の数字が刻印された4つの表示部71b〜74bは、露出部に形成されている。このため、専用鍵Kに全ての鍵ユニット30,40,50,60が一体化された後にも、表示部71b〜74bに表示される数字を作業者に認識させることができる。
【0076】
次に、図3及び図4を参照して、専用鍵Kによって第2鍵ユニット30を施解錠する操作について、基板カバー21の施解錠操作に基づいて説明する。なお、専用鍵Kによる他の鍵ユニット40,50,60の施解錠の操作については、基板カバー21の施解錠の操作とほぼ同一であるためその説明を省略する。
【0077】
図3に示すように、第2鍵ユニット30による施錠によって閉鎖された基板カバー21を開放する場合には、作業者は、第2鍵ユニット30の解錠に使用する専用鍵Kの第2鍵部72を選択する。
【0078】
ここで、遊技場の管理人が作業者である場合には、遊技場の管理人は、遊技場に設置される遊技機の管理に必要な多数の鍵の1つとして専用鍵Kを所持し、その多数の鍵から専用鍵Kを選択する。この専用鍵Kには、4つの第1〜第4鍵部71〜74が形成されているので、遊技場の管理人は、従来には第1〜第4鍵部71〜74が個別に形成された4つの鍵を所持すべきところを、1の専用鍵Kだけ所持すれば良い。よって、遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくすることができ、遊技場の管理人は、第2鍵ユニット30の解錠操作に使用する専用鍵Kを少数の鍵の中から短時間で選択することができる。
【0079】
また、鍵部の形状を視認しつつ施解錠の操作に必要な1の鍵(鍵部)を選択する場合、遊技場の管理人は、所望の形状に形成された鍵部を有する鍵が見つかるまで、何度も鍵を持ち替えて鍵の選択をしなければならず、多数の鍵から所望の鍵を見つけるのは遊技場の管理人にとって面倒な作業であった。これに対し、専用鍵Kには、第1〜第4鍵部71〜74が略十字状に形成された専用鍵Kの端部にそれぞれ形成されているので、専用鍵Kの中央部(連結部70)を把持するだけで、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認することができる。よって、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認しつつ、第2鍵ユニット30の解錠操作に使用する第2鍵部72を選択する遊技場の管理人は、鍵を持ち替える手間が少なくなることにより、解錠操作に必要な第2鍵部72を短時間で簡易に選択することができる。
【0080】
専用鍵Kの第2鍵部72を視認した作業者は、その第2鍵部72を鍵穴31aに挿入し、時計回り方向に専用鍵Kを略90度回動する。この専用鍵Kの回動に連動して可動片32が回動する。図4(a)に示す施錠状態から可動片32が回動するに従って、本体部材31の切り欠き部31cより外方に突出していた可動片32の両端部32aが本体部材31の切り欠き部31cより内側に次第に収められ、可動片32が略90度回動すると可動片32の両端部32aは本体部材31の切り欠き部31cより内側に完全に収められて解錠状態(図4(b)の状態)となる。第2鍵ユニット30が解錠されると、可動片32の両端部32aが機構板20の鍵取付穴20a内に挿通可能に配置されて、可動片32と機構板20との係合が解除される。
【0081】
可動片32と機構板20との係合を解除した後、作業者は、片方の手で基板カバー21を支持しつつ、他方の手で専用鍵Kを基板カバー21の鍵取付穴21aから離間させる。専用鍵Kの第2鍵部72は鍵穴形成壁31dに係合され、第2鍵ユニット30からの専用鍵Kの抜き出しが阻止されており、専用鍵Kと共に第2鍵ユニット30が鍵取付穴20a,21aから取出される。
【0082】
一方、第2鍵ユニット30を施錠操作して基板カバー21を施錠状態にする場合には、作業者は、スプリング22の作用により開放状態にある基板カバー21を片方の手で押圧して基板カバー21と機構板20とを密着させる。基板カバー21と機構板20とを密着させると、図3に示すように、基板カバー21の鍵取付穴21aと機構板20の鍵取付穴20aとが連続した鍵取付穴20a,21aが形成される。
【0083】
次に、作業者は、その連続形成された鍵取付穴20a,21aに向けて専用鍵Kを操作しつつ解錠状態(図4(b)の状態)の第2鍵ユニット30を差し込み、鍵取付穴21aの段差面21a3と、第2鍵ユニット30の本体部材31の突出部31bとが当接する位置に配置し、専用鍵Kを反時計回りに略90度回動操作する。作業者により専用鍵Kが回動操作されると、専用鍵Kの回動に連動して第2鍵ユニット30の回動部材32bが回動し、その回動部材32bに連結される可動片32も回動する。
【0084】
図4(b)に示す解錠状態から可動片32が回動するに従って、本体部材31の切り欠き部31より外方に可動片32の両端部32aが次第に突出し、可動片32が略90度回動すると可動片32の両端部32aが本体部材31の切り欠き部31cから最大に突出した施錠状態(図4(a)の状態)となる。第2鍵ユニット30が施錠状態になると、図3に示すように、可動片32の両端部32aが機構板20の鍵取付穴20aを形成する外縁部20bに係合して、可動片32と機構板20とが係合された状態となり、機構板20に対して基板カバー21が開放不能に閉鎖される。
【0085】
基板カバー21を閉鎖した後、施錠状態の第2鍵ユニット30は、機構板20の外縁部20bに抜き出し方向への移動を規制されてパチンコ機1に装着されており、また、第2鍵ユニット30の鍵穴形成壁31dと専用鍵Kの第2鍵部72との係合が解除されて鍵穴31aから専用鍵Kを抜き出し可能な状態となる。作業者は、専用鍵Kを引くことにより、第2鍵ユニット30を鍵取付穴20a,21aの中に残しつつ第2鍵ユニット30の鍵穴32aから専用鍵Kだけを抜き出して、施錠操作を終了する。
【0086】
ここで、作業者が専用鍵Kを回動操作し忘れて第2鍵ユニット30が施錠状態になっていない場合には、第2鍵ユニット30の鍵穴形成壁31dと専用鍵Kの先端部との係合が解除されないので、第2鍵ユニット30と専用鍵Kとが一体に抜き出され、施錠されていないことが確実に作業者に示される。よって、施錠のし忘れを確実に防止することができる。
【0087】
このように、解錠状態の第2鍵ユニット30は、その鍵穴形成壁31dによって専用鍵Kと分離不能に係合され、第2鍵ユニット30を施錠することにより専用鍵Kの第2鍵部72が鍵穴31aから抜き出される。よって、作業者に施錠操作を確実に行わせることができ、施錠のし忘れを防止することができる。また、解錠状態の第2鍵ユニット30は、専用鍵Kと共に鍵取付穴20a,21aから取出することができるので、鍵ユニットがパチンコ機に溶接固定やビス固定される場合に比較して、パチンコ機1から第2鍵ユニット30を容易に取り外すことができ、その取り外した第2鍵ユニット30は、第2鍵ユニット30を差込可能な他の遊技機に容易に装着して再利用(リサイクル)することができる。よって、1のパチンコ機1に対して複数の鍵ユニットを設置することにより不正行為に対する防犯性を高めつつ、鍵ユニットの設置に必要なコストを抑制することができる。
【0088】
次に、図5を参照して、専用鍵Kを使用した複数の鍵ユニットの着脱作業について、主制御基板Cの点検作業に基づいて説明する。主制御基板Cの点検作業を行う場合には、作業者は、専用鍵Kの第1鍵部71を、パチンコ機1の前面に設けられる第1鍵ユニット60の鍵穴に差し込み、第1鍵ユニット60を取出する(図1参照)。この第1鍵ユニット60を取出することにより、前面枠2は解錠状態となり、外枠1aに対して前面枠2を前面側に揺動させて、パチンコ機1の背面側に対する作業が可能となる。このとき、専用鍵Kの第1鍵部71には、第1鍵ユニット60が係合して一体化される。
【0089】
次いで、作業者は、基板カバー21を施錠する第2鍵ユニット30を専用鍵Kの第2鍵部72を操作して取出し、解錠状態となった基板カバー21を開放する。更に主制御基板Cの基板ボックスを施錠して固定する第4鍵ユニット50を専用鍵Kの第4鍵部74を操作して取出し、解錠された主制御基板Cの基板ボックスが取り外されて主制御基板Cの点検が行われる。この点検作業中には、図5(b)に示すように、第1,第2,第4鍵ユニット30,40,60が専用鍵Kに係合して一体化されており、作業者は、3つの鍵ユニット30,40,60を容易に管理することができる。
【0090】
作業者が、主制御基板Cの点検を終えると、第1,第2,第4鍵ユニット30,40,60が係合して一体化された専用鍵Kを再度操作して、主制御基板Cの基板ボックス、基板カバー21、前面枠2を順に施錠して主制御基板Cの点検作業を終了する。ここで、専用鍵Kは、第1鍵部71に対して第2鍵部72及び第4鍵部74が解錠及び施錠の順序に従って第1鍵部71、第2鍵部72、第4鍵部74の順に隣り合うように形成されているので、作業者は、作業に必要な鍵部を容易に選択して作業をスムーズに進めることができる。
【0091】
このように、本実施例の専用鍵Kは、パチンコ機1に装着される複数の鍵ユニット30,40,50,60が解錠された場合に、その解錠された鍵ユニットに一体化される複数の鍵部71〜74が形成されているので、パチンコ機1から取出された複数の鍵ユニットを専用鍵Kに一体化して管理することができる。よって、着脱可能な複数の鍵ユニットを施錠装置として使用することにより、防犯性を高めると共に、その複数の鍵ユニットを容易に管理することができる。
【0092】
なお、本実施例においては、請求項1記載の第1態様としては、各鍵ユニット30,40,50,60の可動片が施錠状態を形成する態様に該当し(図4(a)参照)、請求項1記載の第2態様としては、各鍵ユニット30,40,50,60の可動片が解錠状態を形成する態様に該当する(図4(b)参照)。
【0093】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0094】
上記実施例においては、専用鍵Kの第1〜第4鍵部71〜74は、別々の形状に形成して各鍵ユニット30,40,50,60に一義的に対応する構成としたが、必ずしも専用鍵Kに形成する鍵部を別々の形状とする必要はなく、少なくとも2以上の鍵部を同一形状に形成し、パチンコ機1には同一形状の鍵部で施解錠の操作が行われる同一の鍵ユニットを装着しても良い。同一の鍵ユニットを使用することにより鍵ユニットを標準化してコストを低減することができる。なお、専用鍵に形成する同一形状の鍵部は、隣り合わせて配置することが好ましい。同一の鍵ユニットを複数まとめて専用鍵Kに一体化させることができ、作業者には、鍵ユニットの配置位置を解りやすく示すことができる。
【0095】
また、上記実施例においては、1のパチンコ機1に使用する第1〜第4鍵部71〜74のみを1の専用鍵Kに形成したが、必ずしも1のパチンコ機1に使用する鍵部のみを1の専用鍵Kに形成する必要はなく、機種の異なる他のパチンコ機や他のタイプの遊技機の施解錠の操作に使用する鍵部をパチンコ機1に使用する専用鍵の一部として形成しても良い。
【0096】
本発明を上記実施例とは異なるタイプの遊技機に実施しても良い。例えば、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0097】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0098】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0099】
以下に変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記複数の施錠装置は、前記鍵部に係合しつつ前記鍵による操作に応じて作動すると共に遊技機本体から離脱不能な第1態様と離脱可能な第2態様とを選択的に形成する可動片と、その可動片によって前記第2態様が形成された場合に前記鍵部と分離不能に係合する係合部とを有する鍵ユニットを少なくとも2以上備えており、前記鍵に形成される複数の鍵部は、1の鍵ユニットの係合部によって1の鍵部に前記1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵ユニットの係合部によって他の鍵部に前記他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されていることを特徴とする遊技機1。
【0100】
鍵による操作に応じて遊技機本体から離脱可能に構成された鍵ユニットを施錠装置として使用すれば、鍵を操作して鍵ユニットを遊技機本体から取出することができるので、鍵ユニットのリサイクル性を高めることができる。よって、1の遊技機に鍵ユニットを増設して不正行為に対する防犯性を高めつつ、1の鍵ユニットを繰り返して使用することによりその増設によるコストの増加を抑制することができる。しかしながら、遊技機の点検時や修理時、或いは、リサイクルの解体作業時などにおいて、遊技機本体から鍵ユニットが取出されると、その取出後の鍵ユニットを遊技場の管理人や各作業者などが個別に管理しなければならず、鍵ユニットを増設するほどその管理が面倒になるという問題点がある。
【0101】
遊技機1によれば、鍵ユニットの可動片が遊技機本体から離脱可能な第2態様を形成する場合には、鍵ユニットの係合部が鍵の鍵部と分離不能に係合するので、鍵ユニットと鍵とを一体化させることができる。また、鍵に形成される複数の鍵部は、1の鍵部に1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵部に他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されている。よって、1の鍵に一体化した複数の鍵ユニットを鍵と一緒にまとめて管理することができ、遊技機に鍵ユニットを増設してもその鍵ユニットを容易に管理することができる。
【0102】
遊技機1において、前記鍵は、前記複数の鍵部を連結する連結部を備え、前記複数の鍵部は、その連結部を中心として放射状に突設されていることを特徴とする遊技機2。遊技機2によれば、複数の鍵部は、連結部を中心として放射状に突設されている。よって、連結部を中心とする周辺に複数の鍵部に係合される複数の鍵ユニットが配置されるので、鍵と複数の鍵ユニットとをより小形に一体化することができる。また、複数の鍵部が連結部を中心として放射状に突設されているので、いずれの鍵部を鍵ユニットに挿入する場合であっても、放射状の中心となる連結部を把持して同様に操作することができる。よって、鍵の操作性を向上して、鍵ユニットに対する作業をスムースに進行させることができる。
【0103】
遊技機2において、前記鍵に形成される前記複数の鍵部は、略平面上に突設されると共に、前記連結部を中心として隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれほぼ等しくなるように配列されていることを特徴とする遊技機3。複数の鍵部が略平面上に突設されるので、鍵をより薄く形成することができる。よって、鍵が把持し易くなって鍵の操作性を一層向上することができると共に、鍵が嵩張らずに携帯し易く、少ない収容スペースに多数個の鍵を重ねて保管することができる。また、複数の鍵部は、隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がほぼ等しい角度となるように配列されているので、鍵に係合される鍵ユニットは、連結部を中心とする周辺に均等に配置される。よって、鍵ユニットを鍵の連結部に近付けて配置することができ、鍵と複数の鍵ユニットとをより小形に一体化することができる。
【0104】
遊技機3において、前記複数の鍵部は、それぞれの鍵部の突設方向と交差する方向に延設される突出部を備え、その突出部は、前記複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されていることを特徴とする遊技機4。複数の鍵部の突設方向に交差して延設される突出部は、複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されるので、突出部による鍵の厚みの増加を抑制して、鍵をより薄く形成することができる。
【0105】
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成されると共に、その略同一の外形形状に形成された鍵部が隣り合って配置されていることを特徴とする遊技機5。遊技機5によれば、略同一の外形形状に形成されて1の鍵ユニットの可動片を作動可能な2以上の鍵部が隣り合って配置されているので、1の鍵部により操作可能な同一の鍵ユニットを複数まとめて鍵に一体化させることができ、作業者には、同一の鍵ユニットの配置位置をより解りやすく示すことができる。例えば、鍵ユニットの装着時及び取出時において同一の鍵ユニットを複数箇所に連続して使用する場合の作業性を格段に向上することができる。なお、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成される少なくとも2以上の鍵部は、鍵に形成される複数の鍵部の一部であっても良く、又は鍵に形成される複数の鍵部の全部であっても良い。
【0106】
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記鍵には、遊技機本体に装着される全ての前記鍵ユニットに対応した前記鍵部が形成されていることを特徴とする遊技機6。鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部が形成されている。よって、作業者は、遊技機本体に設けられる全ての鍵ユニットを1の鍵を操作して取出することができ、鍵ユニットの取出時における作業性を向上することができると共に、遊技機本体から取出した全ての鍵ユニットを1の鍵に一体化して容易に管理することができる。また、遊技機から取出した鍵ユニットを遊技機本体へ再度装着する場合には、鍵に鍵ユニットが係合されているか否かを一見して、遊技機本体に全ての鍵ユニットを装着したか否かを確認することができ、鍵ユニットの装着のし忘れを的確に防止することができる。
【0107】
なお、鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部のみが形成されていても良い。全ての鍵部に鍵ユニットが係合された場合に、作業者に、遊技機本体から全ての鍵ユニットが取出されたことを解りやすく示すことができる。例えば、鍵ユニットのリサイクル時など全ての鍵ユニットを取出する場合における鍵ユニットの取出し忘れを的確に防止することができる。また、鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部と共に、遊技機本体に装着される施錠装置であって鍵ユニット以外のものに使用される鍵部が形成されていても良い。1の遊技機に使用する施錠装置として、鍵ユニットと、鍵ユニット以外の施錠装置とを併用する場合に、1の鍵でより多くの施錠装置を操作させることができ、遊技機の点検時や故障時における作業性を一層向上することができる。
【0108】
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記鍵は、前記複数の鍵部に係合される前記複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示された情報表示部を備えていることを特徴とする遊技機7。遊技機7によれば、鍵の情報表示部には、複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示されるので、作業者には、情報表示部に表示される配置情報に基づいて操作の対象とする鍵ユニットに対応した鍵部を認識させることができ、鍵ユニットの装着時及び取出時における作業性を向上することができる。なお、情報表示部に表示される配置情報としては、文字、数字、記号、図形その他の視覚的に識別可能な方法で表示したものが例示される。また、情報表示部は、各鍵部に個別に形成しても良く、又は鍵部以外の部位(例えば、複数の鍵部を連結する連結部)に表示しても良い。
【0109】
遊技機7において、前記鍵は、その鍵に形成される前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合にその鍵ユニットの内側に挿入される内挿部と、その内挿部に連続して形成されると共に前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合に前記鍵ユニットの外側に位置する露出部とを備え、前記情報表示部は、その露出部に形成されていることを特徴とする遊技機8。情報表示部は、複数の鍵部に鍵ユニットが係合された場合であっても鍵ユニットの外側に位置する露出部に設けられるので、鍵に鍵ユニットが一体化されているか否かに拘わらず鍵ユニットの配置情報を作業者に認識させることができ、鍵ユニットの装着時及び取出時における作業性をより向上することができる。また、鍵に鍵ユニットが一体化されているか否かに拘わらず、鍵に表示される鍵ユニットの配置情報を作業者に認識させることができるので、鍵ユニットには配置情報を表示する必要がない。よって、鍵ユニットの装着時や取出時における作業性を低下させること無く同一の外観に形成された(標準化された)鍵ユニットを使用することができ、鍵ユニットに配置情報を表示する場合に比較して鍵ユニットの製造コストを低減することができる。
【0110】
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも1組以上の鍵部は、第1の鍵ユニットに係合される第1鍵部と、その第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着する場合に遊技機本体に干渉する第2の鍵ユニットに係合される第2鍵部とを形成するものであることを特徴とする遊技機9。遊技機9によれば、鍵の第2鍵部に第2の鍵ユニットが係合された状態においては、第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着しようとしても、第2の鍵ユニットが遊技機本体に干渉する。よって、第2の鍵ユニットが遊技機本体に装着された場合に限定して、第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着させることができるので、鍵ユニットの装着順序が定められている場合にその装着順序に従った装着作業を作業者に的確に行わせることができる。
【0111】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から9のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも1以上の鍵部は、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されていることを特徴とする遊技機10。1の鍵に複数の鍵部が設けられる場合には、作業者は、作業に必要な鍵部を選択する。遊技機10によれば、少なくとも1以上の鍵部が、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されているので、その態様が変化する鍵部の配置位置に基づいて、作業者は、より容易に所望の鍵部を選択することができ、施錠装置の操作に対する作業性を向上することができる。なお、隣り合う鍵部とは異なる態様で形成される鍵部としては、例えば、鍵部の長さ、鍵部に設けられる突出部の延設方向その他の形状に基づく態様、又は、鍵部の表面色若しくは模様に基づく態様が隣り合う鍵部とは異なる態様で形成されたものなどが例示される。
【0112】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、施錠装置の施解錠の操作順序に従って隣り合って配列されていることを特徴とする遊技機11。遊技機11によれば、鍵に形成される少なくとも2以上の鍵部が、施錠装置の操作順序に従って隣り合って配列されているので、施解錠の操作時には、隣り合って形成される鍵部を順に施錠装置に挿入して施解錠の操作を行うことができる。よって、複数の鍵部のうち、解錠操作に必要な鍵部を短時間で選択することができ、施解錠操作の作業性を向上することができる。
【0113】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機12。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0114】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機13。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0115】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機14。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0116】
特定の形状に形成された鍵部を備え、その鍵部を使用して遊技機に設けられる施錠装置に施解錠の動作を行わせるための鍵において、複数の鍵部が複数箇所に形成されていることを特徴とする鍵1。鍵1によれば、請求項1記載の遊技機と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0117】
鍵1において、前記遊技機に設けられる施錠装置は、前記鍵部に係合しつつ前記鍵による操作に応じて作動すると共に遊技機本体から離脱不能な第1態様と離脱可能な第2態様とを選択的に形成する可動片と、その可動片によって前記第2態様が形成された場合に前記鍵部と分離不能に係合する係合部とを有する鍵ユニットを少なくとも2以上備えたものであり、前記複数の鍵部は、1の鍵ユニットの係合部によって1の鍵部に前記1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵ユニットの係合部によって他の鍵部に前記他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されていることを特徴とする鍵2。鍵2によれば、遊技機1と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0118】
鍵2において、前記複数の鍵部を連結する連結部を備え、前記複数の鍵部は、その連結部を中心として放射状に突設されていることを特徴とする鍵3。鍵3によれば、遊技機2と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0119】
鍵3において、前記複数の鍵部は、略平面上に突設されると共に、前記連結部を中心として隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれほぼ等しくなるように配列されていることを特徴とする鍵4。鍵4によれば、遊技機3と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0120】
鍵4において、前記複数の鍵部は、それぞれの鍵部の突設方向と交差する方向に延設される突出部を備え、その突出部は、前記複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されていることを特徴とする鍵5。鍵5によれば、遊技機4と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0121】
鍵2から5のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成されると共に、その略同一の外形形状に形成された鍵部が隣り合って配置されていることを特徴とする鍵6。鍵6によれば、遊技機5と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0122】
鍵2から6のいずれかにおいて、1の遊技機本体に装着される全ての前記鍵ユニットに対応した前記鍵部が形成されていることを特徴とする鍵7。鍵7によれば、遊技機6と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0123】
鍵2から7のいずれかにおいて、前記複数の鍵部に係合される前記複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示された情報表示部を備えていることを特徴とする鍵8。鍵8によれば、遊技機7と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0124】
鍵8において、前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合にその鍵ユニットの内側に挿入される内挿部と、その内挿部に連続して形成されると共に前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合に前記鍵ユニットの外側に位置する露出部とを備え、前記情報表示部は、その露出部に形成されていることを特徴とする鍵9。鍵9によれば、遊技機8と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0125】
鍵2から9のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも1組以上の鍵部は、第1の鍵ユニットに係合される第1鍵部と、その第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着する場合に遊技機本体に干渉する第2の鍵ユニットに係合される第2鍵部とを形成するものであることを特徴とする鍵10。鍵10によれば、遊技機9と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0126】
鍵1から10のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも1以上の鍵部は、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されていることを特徴とする鍵11。鍵11によれば、遊技機10と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0127】
鍵1から鍵11のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、施錠装置の施解錠の操作順序に従って隣り合って配列されていることを特徴とする鍵12。鍵12によれば、遊技機11と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0128】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がパチンコ機であることを特徴とする鍵13。
【0129】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がスロットマシンであることを特徴とする鍵14。
【0130】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする鍵15。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるパチンコ機の正面図である。
【図2】パチンコ機の背面図である。
【図3】図2のIII−III線におけるパチンコ機の断面図である。
【図4】(a)は、施錠状態における鍵ユニットの斜視図であり、(b)は、解錠状態における鍵ユニットの斜視図である。
【図5】(a)は、専用鍵を正面視して示した図であり、(b)は、専用鍵に3つの鍵ユニットが係合して一体化された状態を示した図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
30,40,50,60 第1〜第4鍵ユニット(施錠装置)
31d 鍵穴形成壁(係合部)
32 可動片
71〜74 第1〜第4鍵部(鍵部)
K 専用鍵(鍵)
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にパチンコ機等の遊技機は、遊技の制御を行う主制御基板、賞球や貸球の払い出し制御を行う払出制御基板、及び、賞球や貸球を払い出す払出装置のほか多数の部品により構成されている。この遊技機においては、各構成部品が故障した場合や、部品点検時の作業性等を考慮して、各構成部品が遊技機本体から取り外し可能に設けられている。
【0003】
遊技機の構成部品のうち主制御基板や払出制御基板などは、簡易に取り外されると不正基板への交換による不正行為が簡単に行われてしまうので、特定の基板は、施錠装置で施錠された基板ボックス内に収容するなど、部品の取り外しが制限されている。また、構成部品のうち遊技盤に設けられる入賞装置や釘などは、遊技者に触れられると不正行為が簡単に行われてしまうので、その不正を防止するために遊技盤の前面を覆うガラス扉枠や前面枠が施錠され、専用の鍵を所持する遊技場の管理人等しか触れられないように構成されている。
【0004】
このため、1台の遊技機に複数の施錠装置が設けられ、遊技場の管理人は、遊技機の管理に必要な多種の施錠装置に対応した多数の鍵を所持することになる。遊技機の点検時や球詰まりなどのトラブル発生時には、遊技場の管理人は、解錠操作の必要な施錠装置に対応した鍵を選択して施錠装置を解錠する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多数の鍵の中から施錠装置の施解錠の操作に必要な1の鍵を選択するのは時間が掛かるものであり、所持する鍵の数が多いほど鍵の選択に要する時間が多くなるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、施錠装置の施解錠の操作時に短時間で簡易に選択することができる鍵を備えた遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、特定の形状に形成された鍵部を有する鍵と、その鍵に設けられる鍵部を挿入しつつ前記鍵を操作することにより施錠状態と解錠状態とを切り替える施錠装置とを備え、前記鍵には、複数の鍵部が複数箇所に形成されており、その鍵により施解錠の操作が可能な複数の施錠装置を備えている。
【0008】
【発明の効果】本発明の遊技機によれば、鍵には、複数の鍵部が形成されているので、複数種類の施錠装置の施解錠に必要な鍵を少なくすることができる。よって、多数の施錠装置に対する鍵を所持する遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくすることができ、遊技場の管理人は、解錠操作の必要な施錠装置に挿入する鍵部が形成された鍵を少数の鍵の中から短時間で選択することができるという効果がある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0010】
図1は、本実施例におけるパチンコ機1の正面図である。パチンコ機1の前面には前面枠2が配設されている。前面枠2は、その周縁に沿って額縁状に形成された外枠1a(図2参照)に、前面枠2の左側に設けられたヒンジ部材によって揺動可能に支持されている。前面枠2の正面視右側には、第1鍵ユニット60が、前面枠2に設けられた鍵取付穴2aに差し込まれて配設されており、この第1鍵ユニット60が施錠状態である場合には、外枠1aに対する前面枠2の揺動が規制されている。かかる第1鍵ユニット60は、専用鍵Kの第1鍵部71(図5(a)参照)に係合して解錠されるものであり、第1鍵ユニット60が解錠状態になると、外枠1aに対して前面枠2は、前面側に揺動可能となる。遊技場にパチンコ機1が設置された後、パチンコ機1の背面側に配設される部材を点検し又は交換する場合には、第1鍵ユニット60は専用鍵Kによって解錠される。
【0011】
また、第1鍵ユニット60の右下には、「1」の数字が刻印されている。この数字は、専用鍵K(図5(a)参照)に表示される数字に対応付けされており、専用鍵Kにおける「1」の数字が付された第1鍵部71は、第1鍵ユニット60に係合可能な鍵部であって施解錠の操作が可能なものであることを示している。
【0012】
専用鍵K(図5(a)参照)には、4つの鍵部71〜74が設けられており、解錠操作時には4つの鍵部71〜74のうち各鍵ユニット毎に対応づけられた1の鍵部を選択して使用する。このとき、第1鍵ユニット60の右下に刻印された数字「1」と同一の数字が付された鍵部71が、第1鍵ユニット60を操作可能な鍵部であり、解錠操作を行う作業者は、その刻印された数字「1」を確認した後に、専用鍵Kに付された数字を視認して、第1鍵ユニット60に対応した第1鍵部71を迅速に選択することができる。なお、この数字は、必ずしもパチンコ機1の鍵取付穴2a近傍に刻印する必要はなく、鍵ユニットの周辺と専用鍵Kに付された数字との関係をパチンコ機1の説明書に記載するなどしてパチンコ機1への刻印を省略しても良い。
【0013】
前面枠2の略中央部分には略矩形状の開口2bが穿設され、かかる開口2bの内周には金枠3が周設されている。この金枠3の内側の上方には、2枚のガラス板が装着されたガラス扉枠4が開閉可能に配設されており、ガラス扉枠4の後方に遊技盤5が配置されている。
【0014】
遊技盤5の前面には略円弧状の外レール6が植立され、その外レール6の内側位置には円弧状の内レール7が植立されている。この内レール7と外レール6とにより囲まれた遊技盤5の前面には、球が打ち込まれる遊技領域8が形成されており、その遊技領域8の周囲には、1の球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の入賞口9が配設されている。遊技領域8の略中央部分には、複数種類の識別情報としての図柄などを変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す)10を備えた可変表示装置11が配設されている。なお、LCD10に代えて、例えば、リール等を用いて可変表示装置を構成するようにしても良い。
【0015】
可変表示装置11の下方には、図柄作動口(第1種始動口)12が配設されている。この図柄作動口12へ球が入賞すると、第1種始動口スイッチがオンして、上述したLCD10で変動表示が開始されると共に、5個の球が賞球として払い出される。また、図柄作動口12の下方には可変入賞装置13が配設されており、その略中央部分に特定入賞口(大入賞口)13aが設けられている。この特定入賞口13aは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に大当たりとなって、球が入賞し易いように所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が所定個数10個入賞するまで)開放される入賞口である。
【0016】
この特定入賞口13a内には、Vゾーン13bが設けられており、特定入賞口13aの開放中に、球がVゾーン13bを通過すると、継続権が成立して、特定入賞口13aの閉鎖後、再度、その特定入賞口13aが所定時間開放される。この特定入賞口13aの開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)である。
【0017】
尚、第3種パチンコ遊技機において所定の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、LCD10の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球がその特定入賞口内へ入賞すると、特定入賞口とは別に設けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。
【0018】
かかる可変入賞装置13の下方であって、遊技領域8の最下方には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域8外へ排出するためのアウト口14が形成されている。
【0019】
アウト口14の下方、即ちガラス扉枠4の下方には、金枠3に開閉可能に取着された前面扉板(腰板)15が配設されている。この前面扉板15の前面(図1の紙面垂直方向手前側)には、球を貯留すると共に球発射装置(図示せず)へ球を供給するための上皿16が配設され、その上皿16の下方であって、前面枠2の下側部分には上皿16に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿17が配設されている。下皿17の右側には、球を遊技領域8へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル18が配設され、かかる操作ハンドル18の内部には球発射装置の発射用モータを駆動させるためのハンドルスイッチ18aが内蔵されている。
【0020】
次に、図2から図4を参照して、パチンコ機1の背面に配設される構成部品について説明する。図2は、パチンコ機1の背面図であり、図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、パチンコ機1の背面に配設される基板カバー21を施錠するための第2鍵ユニット30を示しており、図4(a)は、施錠状態における第2鍵ユニット30の斜視図であり、図4(b)は、解錠状態における第2鍵ユニット30の斜視図である。なお、図3においては、図面の理解を容易にするために、制御基板の取付構造に関する主要な部材のみを示すと共に主制御基板Cを簡略化して示し、又、第2鍵ユニット30を断面視しないで示している。
【0021】
パチンコ機1の背面には、図2に示すように、遊技の制御やパチンコ機1の構成部品を制御する制御基板C,D,H,S,Eが配設されている。これら制御基板C,D,H,S,Eは、不当な利益を得る目的で不正基板へ交換されることがあり、この不正行為を防止するために各制御基板C,D,H,S,Eを覆う2つのカバー(基板カバー21及び電源カバー23)が第2,第3鍵ユニット30,40により開放不能に施錠されている。また、基板カバー21の内側に設けられる主制御基板Cは、封印テープにより開放が規制された基板ボックスで被包される構成となっており、その基板ボックスが、機構板20に対して第4鍵ユニット50により施錠して固定されている。このため、各鍵ユニット30,40,50,60を解錠可能な専用鍵Kを有する者のみが各制御基板C,D,H,S,Eの点検や交換作業をすることができ、不正基板への交換による不正行為を防止し得る構造となっている。
【0022】
このパチンコ機1の背面には、図2に示すように、略平板状の機構板20が図示しないヒンジ部材を介して前面枠2に開閉自在に軸支されている。この機構板20には、パチンコ機1の背面に取着される各制御基板C,D,H,S,Eや払出装置などの構成部品がビス等により固定されており、各構成部品は必要に応じて着脱可能とされている。この機構板20の略中央部には、背面視略矩形状に形成されると共に前面側が開放された箱状の基板カバー21が配設されており(図3参照)、この基板カバー21は、通常時には、第2鍵ユニット30により施錠された状態となっている。
【0023】
ここで、図4を参照して、本実施例のパチンコ機1に使用される第2鍵ユニット30について説明する。なお、パチンコ機1の前面側に配設される第1鍵ユニット60、及び、パチンコ機1の背面側に配設される第2〜第4鍵ユニット30,40,50は、全てが同一構造を有するものであるため、第2鍵ユニット30のみを説明して他の鍵ユニット40,50,60の説明を省略する。
【0024】
第2鍵ユニット30は、基板カバー21を施錠して基板カバー21の開放方向への移動を規制するものであり、図4(a)に示すように、一端側に鍵穴31aが設けられた筒状の本体部材31と、その本体部材31の背面側に配置され本体部材31に回動可能に支持される可動片32とを備えている。
【0025】
第2鍵ユニット30の本体部材31は、図4(a)に示すように、筒状に形成されると共に、その前面側の端面(鍵穴形成壁31d)に鍵穴31aが穿設されたものである。本体部材31の前面側の外周面は、鍵穴31a正面視において略円形に形成されている。また、鍵穴31aから離間した背面側の外周面は、前面側の円形断面を平行な2辺で切り欠いた略小判形の断面形状に形成されており、本体部材31の前面側に左右両側に突設した突出部31bが形成されている。
【0026】
本体部材31の突出部31bは、施錠の対象とする相手部品に係合し、その相手部品が本体部材31(第2鍵ユニット30)の前面側へ相対的に移動することを規制するための部位である。パチンコ機1においては、この突出部31bに基板カバー21が係合可能に形成され、基板カバー21が第2鍵ユニット30の前面側へ相対的に移動することが突出部31bに規制される(図3参照)。
【0027】
本体部材31の背面側には、円筒の両端側を平滑な平面で切り欠いて形成された切り欠き部31cが設けられている。この切り欠き部31cは、相手部品に本体部材31が差し込まれた状態において本体部材31の回動を阻止させるための部位である。パチンコ機1においては、基板カバー21及び機構板20の鍵取付穴20a,21aに差し込まれた状態における本体部材31の回動は、その鍵取付穴20a,21aの一部が本体部材31の切り欠き部31cに当接することにより規制される。
【0028】
本体部材31の内部には、鍵穴31aの軸方向に沿った円筒状の空間が形成されており、鍵穴31aは、その空間を形成する前面側の壁(鍵穴形成壁31d)に穿設されている。鍵穴31aの中へ専用鍵Kの第2鍵部72が挿入されてから専用鍵Kが回動されると、第2鍵部72の先端部が鍵穴形成壁31dに係合し、第2鍵部72の先端部が本体部材31から抜き出し不能となる。この係合は、図4(a)に示すように、下方に突出して形成された専用鍵Kの先端部が、鍵穴形成壁31dの内側で回転した後に鍵穴形成壁31dの内側に係合することにより行われる(図4(b)参照)。
【0029】
なお、専用鍵Kの先端部は、必ずしも一方に突出して形成される必要はなく、差込方向に沿って起伏して形成されていれば良い。鍵穴に差し込まれた専用鍵が回動した時に、その起伏の凹みに対応した位置に嵌合される突部を本体部材に設けることにより、専用鍵Kの先端部を鍵ユニットの本体部材に係合させて抜き出し不能な状態を形成することができる。
【0030】
専用鍵Kの回動後、専用鍵Kと鍵穴31aとの相対位置が専用鍵Kの挿入時と一致した場合(例えば、専用鍵Kの挿入後に一方に回動させた分だけ逆方向に回動させた場合)には、専用鍵Kの先端部の突出方向が、鍵穴形成壁31dの鍵穴31aの長手方向(図3の上下方向)に一致し、第2鍵部72の先端部が鍵穴31aから抜き出し可能となる。
【0031】
第2鍵ユニット30の可動片32は、図4(a)に示すように、本体部材31に対して鍵穴31aの反対側に配設されており、鍵穴31aに挿入した専用鍵Kを回動操作することにより本体部材31に対して回動する。この可動片32は、図4(b)に示す状態(解錠状態)において、隣接する本体部材31の一部分と略同一の外周面形状に形成されている。具体的には、図4(b)に示すように、可動片32とその可動片32に隣接する本体部材31の一部分の外周面形状は、可動片32の回転軸(回転中心)に対して上下方向に突出した両端部32aによって形成される外周面と、その両端部32aの外周面より可動片32の回転軸に近接した外周面であって本体部材31の切り欠き部31cに連続して形成される外周面とを備えている。専用鍵Kの回動操作に連動して可動片32が回動した場合には、鍵穴31aの軸方向視において、可動片32の両端部32aは、その両端部32aの外周面より可動片32の回転軸に近接した外周面を形成する本体部材31の切り欠き部31cより外側に突出する。
【0032】
この可動片32の両端部32aは、施錠の対象とする相手部品であって本体部材31の突出部31bが係合する部品とは異なる部品に係合し、その相手部品に対して第2鍵ユニット30が前面側(鍵穴31a側)へ離脱不能な状態を形成する。また、可動片32の両端部32aは、専用鍵Kの回動操作により鍵穴31aの軸方向視において隣接する本体部材31と一致する場合に、相手部品から離脱可能な状態を形成する。つまり、可動片32の両端部32aは、専用鍵Kの操作に連動して相手部品との係合状態を変化させ、第2鍵ユニット30の施錠状態及び解錠状態を形成するものである。パチンコ機1においては、可動片32の両端部32aには機構板20に穿設される鍵取付穴20aの外縁部20bが係合してパチンコ機1から離脱不能な施錠状態と、離脱可能な解錠状態とを形成する(図3参照)。
【0033】
また、可動片32は、連結軸を介して本体部材31の内部に配設される回動部材32bと連結されている。この回動部材32bには、鍵穴31aの正面視において鍵穴31aと略同一の大きさに形成された穴(図示せず)が穿設されており、図4(a)に示す施錠状態においては、その穴が鍵穴31aに連続して、専用鍵Kの第2鍵部72の先端部を出入可能な状態とする。一方、施錠状態から専用鍵Kを回動操作して回動部材32bが回動され、回動部材32bの穴と鍵穴31aとの位置がずれると、第2鍵部72の先端部が本体部材31の鍵穴形成壁31dに係合し、その先端部が本体部材31から抜き出し不能となる。即ち、第2鍵ユニット30を施錠状態としなければ鍵穴31aから専用鍵Kの第2鍵部72を抜き出すことができず、施錠操作を行う作業者は、専用鍵Kの第2鍵部72に第2鍵ユニット30が一体化されているか否かに基づいて第2鍵ユニット30の施錠状態を一見して判断することができる。
【0034】
なお、可動片32に連結される回動部材32bは、一般的な鍵ユニット(施錠装置)と同一の構造を有して専用鍵Kの回動操作を可能とするものであれば良い。例えば、回動部材32bは、鍵穴31aに挿入される鍵が予め定めた所定の凹凸形状に形成された先端部を有する専用鍵Kである場合にのみ回動し、先端部の形状が所定の凹凸形状とは異なる鍵によっては回動部材32bの回動が阻止されるものであっても良く、又は電磁的に予め対応付けされた専用鍵に対してのみ回動し、対応付けされていない他の鍵に対しては回動が阻止されるものであっても良い。また、可動片32の突出部32aは、必ずしも本体部材31に対して可動片32を回動させて切り欠き部31cより外側に突出させる必要はなく、本体部材31によって可動片をスライド移動可能に支持し、専用鍵の操作に応じて鍵ユニットの外周面から可動片を突出させて鍵ユニットの施錠状態を形成するものであっても良い。
【0035】
次に、図2及び図3を参照して、第2鍵ユニット30により施錠される部材について説明する。第2鍵ユニット30に施錠される基板カバー21は、複数の制御基板C,D,H,Sを被包してパチンコ機1の背面側からの球の衝突などによる部品の損傷を防止すると共に、その一端部に設けられる鍵取付穴21aに第2鍵ユニット30が差し込まれて施錠された場合に開放不能となって内包する制御基板C,D,H,Sへの不正行為を防止するための部材である。
【0036】
この基板カバー21は、図3に示すように、機構板20と共に密閉された収容空間21bを形成し、その収容空間21b内には、遊技に関する制御プログラムやデータを記憶した制御用ROM等の電子部品を搭載する主制御基板Cが配設されている。また、収容空間21b内には、主制御基板Cの他に、主制御基板Cから出力される制御用コマンドに従って遊技に関する制御を行う複数の制御基板H,D,Sが配設されている(図2参照)。
【0037】
この基板カバー21は、図2に示すように、その背面視右側端部に設けられた上下一対の軸21cによって機構板20に揺動可能に軸支されている。また、基板カバー21の背面視左側端部には、上下方向に沿った略中央部が左方へ部分的に突出して形成されており、その突出した部位に鍵取付穴21aが穿設されている。
【0038】
鍵取付穴21aは、背面視略円形状に穿設されており、その内側には、専用鍵Kの第2鍵部72(図5(a)参照)によって施解錠の操作が行われる第2鍵ユニット30が配置されている。この第2鍵ユニット30が施錠状態(図3に示す状態)にある場合には、第2鍵ユニット30の差し込み方向(図3の上方)に沿った両端部において左右両側に突出した部位(本体部材31の突出部31b及び可動片32の両端部32a)により機構板20と基板カバー21とが挟持され、機構板20に対する基板カバー21の開放方向(図3の下方)への移動が規制される。
【0039】
基板カバー21の鍵取付穴21aは、第2鍵ユニット30が差し込まれる部位であり、第2鍵ユニット30(本体部材31)の外周面と略同一形状に形成されている。具体的には、第2鍵ユニット30の入口側(図3の下側)の外周面を形成する第1外周面21a1と、第1外周面21a1より小形に形成されて第2鍵ユニット30の差し込み方向に沿った奥側の外周面を形成する第2外周面21a2と、第1外周面と21a1と第2外周面21a2との間に形成される段差面21a3とを備えている。
【0040】
第1外周面21a1は、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30がパチンコ機1の背面側(図3の下側)へ突出する量を低減させるための部位である。この第1外周面21a1は、鍵取付穴21aの軸方向視において略円形状に形成されており、第2鍵ユニット30の本体部材31の端部が突出しないように、第2鍵ユニット30の鍵穴31aが穿設された端面と鍵取付穴21aの入口とがほぼ一致する位置まで延設されている。よって、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30がパチンコ機1の背面に突出して邪魔になることが無く、整然と第2鍵ユニット30を鍵取付穴21a内へ収容することができる。
【0041】
第2外周面21a2は、鍵取付穴21aに差し込まれた第2鍵ユニット30の回動を規制させるための部位であり、第2鍵ユニット30(本体部材31)の切り欠き部31cに係合可能に、略小判形の断面形状に形成されている。第2外周面21a2内に第2鍵ユニット30が差し込まれると、本体部材31の切り欠き部31cに第2外周面21a2が係合し、第2鍵ユニット30(本体部材31)の回動が規制される。
【0042】
段差面21a3は、第2鍵ユニット30が施錠された状態において第2鍵ユニット30の本体部材31(突出部31b)に当接し、基板カバー21の開放方向への移動を規制させるための部位である。図3に示すように、機構板20に対して基板カバー21が閉鎖された状態においては、段差面21a3から、可動片32の両端部32aに当接する機構板20の外面までの離間距離Lが、可動片32の両端部32aと本体部材31の突出部31bとの距離(隙間)より僅かに小さくなるように設定されている。よって、基板カバー21と機構板20とを可動片32の両端部32aと本体部材31の突出部31bとの間に挟持することができ、基板カバー21の開放方向への移動を規制することができる。
【0043】
機構板20には、基板カバー21に設けられる鍵取付穴21aの第2外周面21a2に連続して略同一外形に形成されると共に、第2鍵ユニット30の差し込み方向に沿った奥側の外周面を形成する鍵取付穴20aが設けられている。第2鍵ユニット30が施錠状態である場合には、この鍵取付穴20aの外周縁を形成する外縁部20bの外面側(図3の上側)に可動片32の両端部32aが係合して、第2鍵ユニット30の抜き出し方向への移動が規制される。また、その第2鍵ユニット30の移動規制に従って基板カバー21は機構板20に対する開放方向への移動が規制される。
【0044】
一方、第2鍵ユニット30が解錠状態である場合には、機構板20に設けられる鍵取付穴20aの外縁部20bから突出していた可動片32の両端部32aが鍵取付穴20a内に配置されることにより、鍵取付穴20aの外縁部20bと可動片32の両端部32aとの係合が解除されて、第2鍵ユニット30の抜き出し方向への移動規制が解除される。また、その第2鍵ユニット30の移動規制の解除に従って基板カバー21は機構板20に対して開放可能な状態となる。
【0045】
第2鍵ユニット30が差し込まれる鍵取付穴21aの背面視左下には、図2に示すように、「2」の数字が刻印されている。第2鍵ユニット30の操作に使用される専用鍵Kの第2鍵部72(図5(a)参照)の根本にも「2」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第2鍵ユニット30の配置位置を確認することができる。
【0046】
基板カバー21によって形成される収容空間21bの右側端部には、図3に示すように、鋼線を巻回して形成されたスプリング22が機構板20に軸支されている。このスプリング22は、その一端部22aが機構板20に支持されると共に、他端部22bが基板カバー21に支持されており、機構板20に対して基板カバー21を開放方向へ向けて押圧する付勢力がスプリング22により付与される。第2鍵ユニット30による施錠が解除された場合には、基板カバー21の開放方向への移動規制が解除され、スプリング22の付勢力により基板カバー21が開放する。
【0047】
基板カバー21の内側には、図2に示すように、大当たり及び演出内容の抽選や各入賞口への入賞に基づく賞球の払出指示を実行するなど遊技の制御を行う主制御基板Cが配設されている。また、主制御基板Cから出力される制御用コマンドに基づいて払出モータの駆動を制御し賞球や貸球の払出制御を行う払出制御基板Hと、前記した図柄の変動表示の制御を行う表示用制御基板Dと、スピーカから出力される効果音の音声制御及びLEDや各種ランプの点灯制御を行う音声及びランプ制御基板Sとが配設されている。
【0048】
主制御基板Cは、払出制御基板H及び表示用制御基板Dに接続されており、主制御基板Cが出力するコマンドに従って各制御基板H,Dは、それぞれに接続される機器を制御する。また、表示用制御基板Dは、音声及びランプ制御基板Sに接続されており、表示用制御基板Dが出力するコマンドに従って音声及びランプ制御基板Sが効果音及び各種ランプを制御する。これら制御基板C,H,D,Sは、個別に設けられた樹脂製の基板ボックスに被包されている。また、主制御基板Cを被包する基板ボックスには、鍵取付穴51aが設けられ、その鍵取付穴51aに差し込まれる第4鍵ユニット50によって、その基板ボックスは、機構板20に対して着脱可能に施錠して固定される。
【0049】
また、第4鍵ユニット50が差し込まれる鍵取付穴51aの右下には「4」の数字が刻印されている(図示せず)。第4鍵ユニット50の操作に使用される専用鍵Kの第4鍵部74(図5(a)参照)の根本にも「4」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第4鍵ユニット50の配置位置を確認することができる。
【0050】
主制御基板C以外の各制御基板H,D,Sは、機構板20に複数のビスで着脱可能に固定される。なお、主制御基板Cを被包する基板ボックスと機構板20とが第4鍵ユニット50により施錠される構造は、基板カバー21と機構板20とが第2鍵ユニット30により施錠される構造と同一であるため、その説明を省略する。
【0051】
パチンコ機1の背面視における右側上部には、図2に示すように、電源カバー23が配設されており、その電源カバー23の内部には、電源基板Eが収容されている。この電源基板Eは、パチンコ機Pの各部に電力を供給させるための基板である。
【0052】
電源カバー23は、機構板20と共に収容空間を形成して、その収容空間内に電源基板Eを被包するための部材であり、図2に示すように、背面視略矩形状に形成されている。電源カバー23の左側上部には、背面視略円形状の鍵取付穴23aが穿設されており、この鍵取付穴23aには、専用鍵Kの第3鍵部73(図5(a)参照)によって施解錠の操作が行われる第3鍵ユニット40が嵌合されている。第3鍵ユニット40が施錠状態である場合に電源カバー23の開放方向への移動が規制され、第3鍵ユニット40が解錠されると、電源カバー23は、パチンコ機1の背面側へスライドして機構板20から離脱し、電源基板Eが露出される。
【0053】
また、第3鍵ユニット40が差し込まれる鍵取付穴23aの右下には「3」の数字が刻印されている。第3鍵ユニット40の操作に使用される専用鍵Kの第3鍵部73(図5(a)参照)の根本にも「3」の数字が刻印されており、作業者は、その刻印された数字に基づいて第3鍵ユニット40の配置位置を確認することができる。なお、電源カバー23と機構板20とが第3鍵ユニット40により施錠される構造は、基板カバー21と機構板20とが第2鍵ユニット30により施錠される構造と同一であるため、その説明を省略する。
【0054】
次に、図5を参照して、パチンコ機1に設けられる各鍵ユニット30,40,50,60の施解錠の操作に使用される専用鍵Kについて説明する。図5(a)は、専用鍵Kを正面視して示した図であり、図5(b)は、専用鍵Kに3つの鍵ユニット30,50,60が係合して一体化された状態を示した図である。
【0055】
専用鍵Kは、パチンコ機1に設けられる第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60の施解錠の操作に使用する部材であり、各鍵ユニット30,40,50,60毎に別々に対応した4つの鍵部(第1〜第4鍵部)71〜74が形成されている。第1〜第4鍵部71〜74は、それらを連結する連結部70を中心として四方に放射状に突設されており、正面視略十字状に形成されている。
【0056】
第1鍵部71は、パチンコ機1の前面側に配設される第1鍵ユニット60を施解錠するための部位である。第1鍵ユニット60の鍵穴の中へ第1鍵部71の先端部が挿入されつつ専用鍵Kが回動されて第1鍵ユニット60が解錠されたとき、第1鍵部71の先端部は、第1鍵ユニット60から抜き出し不能に係合し、専用鍵Kと第1鍵ユニット60とが一体化される。また、第1鍵ユニット60が解錠状態である場合には、第1鍵ユニット60は、外枠1aとの係合が解除されて、前面枠2の鍵取付穴2aから取出可能な状態となる。このため、解錠状態の第1鍵ユニット60は、専用鍵Kと一体化させた状態で、鍵取付穴2aから取出することができる。
【0057】
第2鍵部72は、基板カバー21を施錠する第2鍵ユニット30を施解錠するための部位であり、第1鍵部71に隣り合って形成されている。この第2鍵部72は、解錠状態の第2鍵ユニット30が一体化される部位である。第3鍵部73は、電源カバー23を施錠する第3鍵ユニット40を施解錠するための部位であり、第1鍵部71に隣り合う位置であって、第2鍵部72の反対側に形成されている。この第3鍵部73は、解錠状態の第3鍵ユニット40が一体化される部位である。第4鍵部74は、主制御基板Cの基板ボックスを施錠する第4鍵ユニット50を施解錠するための部位であり、第2鍵部72に隣り合う位置であって第1鍵部71の反対側に形成されている。この第4鍵部74は、解錠状態の第4鍵ユニット50が一体化される部位である。
【0058】
第1〜第4鍵部71〜74には、上述のように、解錠状態の4つの第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60が一体化されるので、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を解錠してパチンコ機1から取出すると、取出された鍵ユニットが専用鍵Kの各鍵部71〜74にそれぞれ一体化される。よって、パチンコ機1に装着された4つの第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を取出後に一体化して容易に管理することができる。
【0059】
また、パチンコ機1には、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60が施錠装置として装着されるものであるが、このパチンコ機1に装着される全ての鍵ユニット30,40,50,60に係合される4つの鍵部71〜74が専用鍵Kに形成されている。よって、作業者は、パチンコ機1に設けられる全ての鍵ユニットを、専用鍵Kのみを操作して取出することができ、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60の取出時における作業性を向上することができる。また、1の専用鍵Kを使用して第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60を取出することにより、作業者は、第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60のパチンコ機1への装着状況を専用鍵Kに一体化されている鍵ユニットの数に基づいて確認することができ、施解錠のし忘れや、リサイクル作業時などにおける鍵ユニットの取出し忘れを確実に防止することができる。なお、専用鍵Kには、必ずしも4つの鍵部を形成する必要は無く、2つや、3つ、或いは、5つ以上の鍵部を専用鍵Kに形成しても良い。
【0060】
また、第1〜第4鍵部71〜74は、連結部70を中心として四方に放射状に突設されており、専用鍵Kに一体化される第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60は、連結部70を中心とする周辺に一体化される。よって、複数の鍵部を平行に突設する場合などに比較して、専用鍵Kと第1〜第4鍵ユニット30,40,50,60とを小形に一体化することができる。また、各鍵部71〜74が連結部70を中心として放射状に突設されているので、いずれの鍵部を鍵ユニットの鍵穴に挿入する場合であっても連結部70を把持して同様に操作することができる。よって、専用鍵Kの操作性を向上して、鍵ユニットに対する作業をスムースに進行させることができる。
【0061】
第1〜第4鍵部71〜74の突設量は、図5(a)に示すように、各鍵部7〜74毎に異なって設定されている。具体的には、第2鍵部72に対する第1鍵部71の突設量L1は、図5(b)に示すように、第2鍵部72に第2鍵ユニット30が係合した状態においてその第2鍵ユニット30の本体部材31の突出部31bが、第1鍵ユニット60の本体部材61の突出部61bの側方(図5(b)の上方)に配置されるように設定されている。このため、第2鍵ユニット30が第2鍵部72に一体化された状態においては第1鍵ユニット60を鍵取付穴2aに差し込もうとしても第2鍵ユニット30が鍵取付穴2a周辺部に干渉し、第1鍵ユニット60による施錠ができないようになっている。よって、作業者には、パチンコ機1の背面側に装着される第2鍵ユニット30を、第1鍵ユニット60より前にパチンコ機1に必ず装着させることができ、装着順序の間違いによる作業時間のロスを低減することができる。
【0062】
また、第1鍵部71に対する第2鍵部72の突設量L2は、第1鍵部71に第1鍵ユニット60が係合した状態においてその第1鍵ユニット60が、第2鍵ユニット30の本体部材31より連結部70側に配置されるように設定されている。従って、第1鍵ユニット60が第1鍵部71に一体化された状態であっても、第2鍵ユニット30を鍵取付穴21aに差し込む際に第1鍵ユニット60は鍵取付穴21a周辺部に干渉せず、第2鍵ユニット30は施解錠可能となっている。
【0063】
第1鍵部71に対する第3鍵部73の突設量L3は、第2鍵部72の突設量L2と略同一となっており、第3鍵部73に係合する第3鍵ユニット40が第1鍵部71に係合する第1鍵ユニット60の装着を阻止する一方、第1鍵ユニット60は第3鍵ユニット40の装着を許容する設定となっている。また、第4鍵部74に対する第2鍵部の突設量L2’と、第2鍵部72に対する第4鍵部74の突設量L4との関係は、第1鍵部71と第2鍵部72との関係と同一となっている。即ち、第4鍵部74に係合する第4鍵ユニット50が第2鍵部72に係合する第2鍵ユニット30の装着を阻止する一方、第2鍵ユニット30は第4鍵ユニット50の装着を許容する設定となっている。
【0064】
連結部70から突設される第1〜第4鍵部71〜74は、連結部70を通過する一平面上に沿って形成され、側面視においては直線状(図示せず)に形成される。このため、専用鍵Kが鍵ユニット30,40,50,60と分離した状態においては、専用鍵Kは、平面状に薄く形成され、専用鍵Kを使用する作業者は、連結部70を両側から容易に把持することができる。また、薄く形成された専用鍵Kは嵩張らないので、多数のパチンコ機1の専用鍵Kを携帯し、又は保管する場合であっても、複数個の専用鍵Kを簡易に携帯し、又は少ない収容スペースに多数の専用鍵Kを整然と重ねて保管することができる。
【0065】
なお、必ずしも一平面上に沿って第1〜第4鍵部71〜74を形成する必要はなく、2以上の平面に沿って第1〜第4鍵部71〜74を形成しても良い。例えば、連結部を円筒状に形成し、第1鍵部71と第4鍵部74とを、連結部の一端面におけるその端面の径方向両側に向けて突設し、連結部の他端面に第2鍵部72と第3鍵部73とを、第1鍵部71と第4鍵部74とに対して段違いに交差するように突設しても良い。専用鍵Kに一体化される鍵ユニットが段違いにずれて配列されるので、より鍵ユニットを連結部に近付けて配置することができる。
【0066】
また、第1〜第4鍵部71〜74は、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれ略90度となるように配列されている。即ち、各鍵部71〜74の先端部は、連結部70を中心とする円周上の4箇所に略等間隔離間して点在して配置されている。このため、専用鍵Kに係合される4つの鍵ユニット30,40,50,60は、連結部70を中心とする周辺に略均等に離間して配置され、鍵ユニット30,40,50,60を連結部70に近付けて配置することができる。よって、専用鍵Kと複数の鍵ユニット30,40,50,60とをより小形に一体化することができる。
【0067】
なお、本実施例においては、専用鍵Kに4つの鍵部71〜74が形成されているので、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度をそれぞれ略90度となるように配列したが、1の鍵に3つの鍵部を形成する場合には隣り合って突設される鍵部に挟まれた角度を120度とし、6つの鍵部を形成する場合には60度としても良い。即ち、1の鍵に形成する鍵部の数で360度を除した角度を、隣り合って突設される2つの鍵部に挟まれた角度として設定することにより、連結部の周辺に鍵ユニットを略均等に離間させて配置することができる。
【0068】
各鍵部71〜74の先端部には、図5(a)に示すように、それぞれの鍵部71〜74の突設方向と交差する方向に延設された突出部71a〜74aが設けられている。これら突出部71a〜74aは、鍵ユニット30,40,50,60毎に対応づけられた別々の形状に形成されている。また、第1鍵部71の突出部71aは、第1鍵部71の突設方向(図5(a)の右方向)に対し、図5(a)に示す方向視において右方(図5(a)の下方向)に延設されている。一方、第2〜第4鍵部72〜74の突出部72a〜74aは、各鍵部72〜74の突設方向に対し、図5(a)に示す方向視において左方に延設されている。つまり、各鍵部71〜74に設けられる突出部71a〜74aは、第1〜第4鍵部71〜74によって形成される一平面に沿って延設され、専用鍵Kの厚さ方向(図5(a)の紙面垂直方向)に突出することがない。よって、専用鍵Kを薄く形成して、携帯し易いものとすることができる。なお、突出部71a〜74aは、必ずしも各鍵部71〜74から一方向に向けて延設される必要はなく、両方向に向けて延設されるものであっても良い。
【0069】
また、各鍵部71〜74の突出部71a〜74aのうち、第1鍵部71の突出部71aは、図5(a)に示す方向視におけるその鍵部71の突設方向に対して右方に延設される一方、他の鍵部72〜74の突出部72a〜74aは、各鍵部72〜74の突設方向に対して左方に延設されている。即ち、第1鍵部71の突出部71aのみが、他の突出部72a〜74aとは反対の方向に延設されており、第1鍵部71が他の鍵部72〜74とは異なる態様を形成する。
【0070】
ここで、専用鍵Kを使用する作業者が第1鍵部71を使用する場合には、第1鍵部71と他の鍵部72〜74との態様の違いに基づいて(態様の違いを目印にして)第1鍵部71を容易に選択することができる。また、他の鍵部72〜74を使用する場合についても、第4鍵部74が第1鍵部71の反対側にあるとか、第2,第3鍵部72,73は第1鍵部72,73の隣にあることを作業者が次第に経験して認識すると、第1鍵部71の配置位置に基づいて他の鍵部72〜74をも容易に選択することができる。なお、必ずしも突出部71a〜74aの延設方向を異ならせることにより、第1鍵部71の態様を他の鍵部72〜74とは異なる態様に形成する必要はなく、第1鍵部71の長さを他の鍵部72〜74より長く形成したり、第1鍵部71にのみ表面処理や塗装を施して他の鍵部72〜74とは異なる表面色や模様を有するように形成しても良い。また、隣り合う2以上の鍵部を他の鍵部とは異なる態様に形成しても良い。
【0071】
連結部70に連結される4つの鍵部71〜74の根本部分には、「1」から「4」のいずれかの数字が凹状に刻印された4つの表示部71b〜74bが形成されている。パチンコ機1における4つの鍵ユニット30,40,50,60が装着される各鍵取付穴2a,21a,23a,51a近傍にも、前述のように、「1」から「4」のいずれかの数字が刻印されており(図1及び図2参照)、作業者は、施解錠の操作時において鍵取付穴2a,21a,23a,51a近傍に表示される数字を視認し、その表示部71b〜74bの数字と同一の数字が刻印された1の鍵部を操作に必要な鍵部として選択することができる。
【0072】
また、専用鍵Kに形成される4つの表示部71b〜74bは、「1」の数字が表示される第1表示部71bが第1鍵部71の根本に設けられ、「2」の数字が表示される第2表示部72bが第2鍵部72の根本に、「3」の数字が表示される第3表示部73bが第3鍵部73の根本に、「4」の数字が表示される第4表示部74bが第4鍵部74の根本にそれぞれ形成されている。
【0073】
これら第1〜第4表示部71b〜74bに表示される数字は、鍵ユニットの解錠操作の順序を示すものであり、「1」の数字が付された第1鍵部71は、最初に解錠操作が行われるものである。パチンコ機1の背面側に対する作業は、最初に前面枠2を解錠してから行われるが、この最初の解錠操作に必要な第1鍵部71の根本に最小の「1」の数字が表示されている。よって、作業者には、解錠操作の最初に使用する第1鍵部71を解りやすく示すことができる。
【0074】
なお、第1〜第4表示部71b〜74bには、必ずしも数字で情報を表示する必要はなく、パチンコ機1に装着される鍵ユニットの装着部の名称に関する情報を文字で表示(例えば「前面枠」や「基板カバー」の表示等)しても良く、鍵ユニットにより不正行為を防止するための対象部品の名称に対応させた情報を文字で表示(例えば「主制御基板」の表示や、主制御基板Cを「C」と略した表示等)しても良い。
【0075】
専用鍵Kには、それぞれの鍵部71〜74の先端から突出部71a〜74aが形成された位置より各鍵部71〜74の根本側にわたって形成され、各鍵ユニット30,40,50,60が係合(一体化)されるとその鍵穴内に挿入される内挿部71c〜74cと、その内挿部以外の部分であって各鍵ユニット30,40,50,60が係合(一体化)された後にも露出される部分(露出部)とがあり、「1」から「4」の数字が刻印された4つの表示部71b〜74bは、露出部に形成されている。このため、専用鍵Kに全ての鍵ユニット30,40,50,60が一体化された後にも、表示部71b〜74bに表示される数字を作業者に認識させることができる。
【0076】
次に、図3及び図4を参照して、専用鍵Kによって第2鍵ユニット30を施解錠する操作について、基板カバー21の施解錠操作に基づいて説明する。なお、専用鍵Kによる他の鍵ユニット40,50,60の施解錠の操作については、基板カバー21の施解錠の操作とほぼ同一であるためその説明を省略する。
【0077】
図3に示すように、第2鍵ユニット30による施錠によって閉鎖された基板カバー21を開放する場合には、作業者は、第2鍵ユニット30の解錠に使用する専用鍵Kの第2鍵部72を選択する。
【0078】
ここで、遊技場の管理人が作業者である場合には、遊技場の管理人は、遊技場に設置される遊技機の管理に必要な多数の鍵の1つとして専用鍵Kを所持し、その多数の鍵から専用鍵Kを選択する。この専用鍵Kには、4つの第1〜第4鍵部71〜74が形成されているので、遊技場の管理人は、従来には第1〜第4鍵部71〜74が個別に形成された4つの鍵を所持すべきところを、1の専用鍵Kだけ所持すれば良い。よって、遊技場の管理人に所持させる鍵の数を少なくすることができ、遊技場の管理人は、第2鍵ユニット30の解錠操作に使用する専用鍵Kを少数の鍵の中から短時間で選択することができる。
【0079】
また、鍵部の形状を視認しつつ施解錠の操作に必要な1の鍵(鍵部)を選択する場合、遊技場の管理人は、所望の形状に形成された鍵部を有する鍵が見つかるまで、何度も鍵を持ち替えて鍵の選択をしなければならず、多数の鍵から所望の鍵を見つけるのは遊技場の管理人にとって面倒な作業であった。これに対し、専用鍵Kには、第1〜第4鍵部71〜74が略十字状に形成された専用鍵Kの端部にそれぞれ形成されているので、専用鍵Kの中央部(連結部70)を把持するだけで、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認することができる。よって、第1〜第4鍵部71〜74の形状を視認しつつ、第2鍵ユニット30の解錠操作に使用する第2鍵部72を選択する遊技場の管理人は、鍵を持ち替える手間が少なくなることにより、解錠操作に必要な第2鍵部72を短時間で簡易に選択することができる。
【0080】
専用鍵Kの第2鍵部72を視認した作業者は、その第2鍵部72を鍵穴31aに挿入し、時計回り方向に専用鍵Kを略90度回動する。この専用鍵Kの回動に連動して可動片32が回動する。図4(a)に示す施錠状態から可動片32が回動するに従って、本体部材31の切り欠き部31cより外方に突出していた可動片32の両端部32aが本体部材31の切り欠き部31cより内側に次第に収められ、可動片32が略90度回動すると可動片32の両端部32aは本体部材31の切り欠き部31cより内側に完全に収められて解錠状態(図4(b)の状態)となる。第2鍵ユニット30が解錠されると、可動片32の両端部32aが機構板20の鍵取付穴20a内に挿通可能に配置されて、可動片32と機構板20との係合が解除される。
【0081】
可動片32と機構板20との係合を解除した後、作業者は、片方の手で基板カバー21を支持しつつ、他方の手で専用鍵Kを基板カバー21の鍵取付穴21aから離間させる。専用鍵Kの第2鍵部72は鍵穴形成壁31dに係合され、第2鍵ユニット30からの専用鍵Kの抜き出しが阻止されており、専用鍵Kと共に第2鍵ユニット30が鍵取付穴20a,21aから取出される。
【0082】
一方、第2鍵ユニット30を施錠操作して基板カバー21を施錠状態にする場合には、作業者は、スプリング22の作用により開放状態にある基板カバー21を片方の手で押圧して基板カバー21と機構板20とを密着させる。基板カバー21と機構板20とを密着させると、図3に示すように、基板カバー21の鍵取付穴21aと機構板20の鍵取付穴20aとが連続した鍵取付穴20a,21aが形成される。
【0083】
次に、作業者は、その連続形成された鍵取付穴20a,21aに向けて専用鍵Kを操作しつつ解錠状態(図4(b)の状態)の第2鍵ユニット30を差し込み、鍵取付穴21aの段差面21a3と、第2鍵ユニット30の本体部材31の突出部31bとが当接する位置に配置し、専用鍵Kを反時計回りに略90度回動操作する。作業者により専用鍵Kが回動操作されると、専用鍵Kの回動に連動して第2鍵ユニット30の回動部材32bが回動し、その回動部材32bに連結される可動片32も回動する。
【0084】
図4(b)に示す解錠状態から可動片32が回動するに従って、本体部材31の切り欠き部31より外方に可動片32の両端部32aが次第に突出し、可動片32が略90度回動すると可動片32の両端部32aが本体部材31の切り欠き部31cから最大に突出した施錠状態(図4(a)の状態)となる。第2鍵ユニット30が施錠状態になると、図3に示すように、可動片32の両端部32aが機構板20の鍵取付穴20aを形成する外縁部20bに係合して、可動片32と機構板20とが係合された状態となり、機構板20に対して基板カバー21が開放不能に閉鎖される。
【0085】
基板カバー21を閉鎖した後、施錠状態の第2鍵ユニット30は、機構板20の外縁部20bに抜き出し方向への移動を規制されてパチンコ機1に装着されており、また、第2鍵ユニット30の鍵穴形成壁31dと専用鍵Kの第2鍵部72との係合が解除されて鍵穴31aから専用鍵Kを抜き出し可能な状態となる。作業者は、専用鍵Kを引くことにより、第2鍵ユニット30を鍵取付穴20a,21aの中に残しつつ第2鍵ユニット30の鍵穴32aから専用鍵Kだけを抜き出して、施錠操作を終了する。
【0086】
ここで、作業者が専用鍵Kを回動操作し忘れて第2鍵ユニット30が施錠状態になっていない場合には、第2鍵ユニット30の鍵穴形成壁31dと専用鍵Kの先端部との係合が解除されないので、第2鍵ユニット30と専用鍵Kとが一体に抜き出され、施錠されていないことが確実に作業者に示される。よって、施錠のし忘れを確実に防止することができる。
【0087】
このように、解錠状態の第2鍵ユニット30は、その鍵穴形成壁31dによって専用鍵Kと分離不能に係合され、第2鍵ユニット30を施錠することにより専用鍵Kの第2鍵部72が鍵穴31aから抜き出される。よって、作業者に施錠操作を確実に行わせることができ、施錠のし忘れを防止することができる。また、解錠状態の第2鍵ユニット30は、専用鍵Kと共に鍵取付穴20a,21aから取出することができるので、鍵ユニットがパチンコ機に溶接固定やビス固定される場合に比較して、パチンコ機1から第2鍵ユニット30を容易に取り外すことができ、その取り外した第2鍵ユニット30は、第2鍵ユニット30を差込可能な他の遊技機に容易に装着して再利用(リサイクル)することができる。よって、1のパチンコ機1に対して複数の鍵ユニットを設置することにより不正行為に対する防犯性を高めつつ、鍵ユニットの設置に必要なコストを抑制することができる。
【0088】
次に、図5を参照して、専用鍵Kを使用した複数の鍵ユニットの着脱作業について、主制御基板Cの点検作業に基づいて説明する。主制御基板Cの点検作業を行う場合には、作業者は、専用鍵Kの第1鍵部71を、パチンコ機1の前面に設けられる第1鍵ユニット60の鍵穴に差し込み、第1鍵ユニット60を取出する(図1参照)。この第1鍵ユニット60を取出することにより、前面枠2は解錠状態となり、外枠1aに対して前面枠2を前面側に揺動させて、パチンコ機1の背面側に対する作業が可能となる。このとき、専用鍵Kの第1鍵部71には、第1鍵ユニット60が係合して一体化される。
【0089】
次いで、作業者は、基板カバー21を施錠する第2鍵ユニット30を専用鍵Kの第2鍵部72を操作して取出し、解錠状態となった基板カバー21を開放する。更に主制御基板Cの基板ボックスを施錠して固定する第4鍵ユニット50を専用鍵Kの第4鍵部74を操作して取出し、解錠された主制御基板Cの基板ボックスが取り外されて主制御基板Cの点検が行われる。この点検作業中には、図5(b)に示すように、第1,第2,第4鍵ユニット30,40,60が専用鍵Kに係合して一体化されており、作業者は、3つの鍵ユニット30,40,60を容易に管理することができる。
【0090】
作業者が、主制御基板Cの点検を終えると、第1,第2,第4鍵ユニット30,40,60が係合して一体化された専用鍵Kを再度操作して、主制御基板Cの基板ボックス、基板カバー21、前面枠2を順に施錠して主制御基板Cの点検作業を終了する。ここで、専用鍵Kは、第1鍵部71に対して第2鍵部72及び第4鍵部74が解錠及び施錠の順序に従って第1鍵部71、第2鍵部72、第4鍵部74の順に隣り合うように形成されているので、作業者は、作業に必要な鍵部を容易に選択して作業をスムーズに進めることができる。
【0091】
このように、本実施例の専用鍵Kは、パチンコ機1に装着される複数の鍵ユニット30,40,50,60が解錠された場合に、その解錠された鍵ユニットに一体化される複数の鍵部71〜74が形成されているので、パチンコ機1から取出された複数の鍵ユニットを専用鍵Kに一体化して管理することができる。よって、着脱可能な複数の鍵ユニットを施錠装置として使用することにより、防犯性を高めると共に、その複数の鍵ユニットを容易に管理することができる。
【0092】
なお、本実施例においては、請求項1記載の第1態様としては、各鍵ユニット30,40,50,60の可動片が施錠状態を形成する態様に該当し(図4(a)参照)、請求項1記載の第2態様としては、各鍵ユニット30,40,50,60の可動片が解錠状態を形成する態様に該当する(図4(b)参照)。
【0093】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0094】
上記実施例においては、専用鍵Kの第1〜第4鍵部71〜74は、別々の形状に形成して各鍵ユニット30,40,50,60に一義的に対応する構成としたが、必ずしも専用鍵Kに形成する鍵部を別々の形状とする必要はなく、少なくとも2以上の鍵部を同一形状に形成し、パチンコ機1には同一形状の鍵部で施解錠の操作が行われる同一の鍵ユニットを装着しても良い。同一の鍵ユニットを使用することにより鍵ユニットを標準化してコストを低減することができる。なお、専用鍵に形成する同一形状の鍵部は、隣り合わせて配置することが好ましい。同一の鍵ユニットを複数まとめて専用鍵Kに一体化させることができ、作業者には、鍵ユニットの配置位置を解りやすく示すことができる。
【0095】
また、上記実施例においては、1のパチンコ機1に使用する第1〜第4鍵部71〜74のみを1の専用鍵Kに形成したが、必ずしも1のパチンコ機1に使用する鍵部のみを1の専用鍵Kに形成する必要はなく、機種の異なる他のパチンコ機や他のタイプの遊技機の施解錠の操作に使用する鍵部をパチンコ機1に使用する専用鍵の一部として形成しても良い。
【0096】
本発明を上記実施例とは異なるタイプの遊技機に実施しても良い。例えば、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0097】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0098】
なお、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0099】
以下に変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記複数の施錠装置は、前記鍵部に係合しつつ前記鍵による操作に応じて作動すると共に遊技機本体から離脱不能な第1態様と離脱可能な第2態様とを選択的に形成する可動片と、その可動片によって前記第2態様が形成された場合に前記鍵部と分離不能に係合する係合部とを有する鍵ユニットを少なくとも2以上備えており、前記鍵に形成される複数の鍵部は、1の鍵ユニットの係合部によって1の鍵部に前記1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵ユニットの係合部によって他の鍵部に前記他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されていることを特徴とする遊技機1。
【0100】
鍵による操作に応じて遊技機本体から離脱可能に構成された鍵ユニットを施錠装置として使用すれば、鍵を操作して鍵ユニットを遊技機本体から取出することができるので、鍵ユニットのリサイクル性を高めることができる。よって、1の遊技機に鍵ユニットを増設して不正行為に対する防犯性を高めつつ、1の鍵ユニットを繰り返して使用することによりその増設によるコストの増加を抑制することができる。しかしながら、遊技機の点検時や修理時、或いは、リサイクルの解体作業時などにおいて、遊技機本体から鍵ユニットが取出されると、その取出後の鍵ユニットを遊技場の管理人や各作業者などが個別に管理しなければならず、鍵ユニットを増設するほどその管理が面倒になるという問題点がある。
【0101】
遊技機1によれば、鍵ユニットの可動片が遊技機本体から離脱可能な第2態様を形成する場合には、鍵ユニットの係合部が鍵の鍵部と分離不能に係合するので、鍵ユニットと鍵とを一体化させることができる。また、鍵に形成される複数の鍵部は、1の鍵部に1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵部に他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されている。よって、1の鍵に一体化した複数の鍵ユニットを鍵と一緒にまとめて管理することができ、遊技機に鍵ユニットを増設してもその鍵ユニットを容易に管理することができる。
【0102】
遊技機1において、前記鍵は、前記複数の鍵部を連結する連結部を備え、前記複数の鍵部は、その連結部を中心として放射状に突設されていることを特徴とする遊技機2。遊技機2によれば、複数の鍵部は、連結部を中心として放射状に突設されている。よって、連結部を中心とする周辺に複数の鍵部に係合される複数の鍵ユニットが配置されるので、鍵と複数の鍵ユニットとをより小形に一体化することができる。また、複数の鍵部が連結部を中心として放射状に突設されているので、いずれの鍵部を鍵ユニットに挿入する場合であっても、放射状の中心となる連結部を把持して同様に操作することができる。よって、鍵の操作性を向上して、鍵ユニットに対する作業をスムースに進行させることができる。
【0103】
遊技機2において、前記鍵に形成される前記複数の鍵部は、略平面上に突設されると共に、前記連結部を中心として隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれほぼ等しくなるように配列されていることを特徴とする遊技機3。複数の鍵部が略平面上に突設されるので、鍵をより薄く形成することができる。よって、鍵が把持し易くなって鍵の操作性を一層向上することができると共に、鍵が嵩張らずに携帯し易く、少ない収容スペースに多数個の鍵を重ねて保管することができる。また、複数の鍵部は、隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がほぼ等しい角度となるように配列されているので、鍵に係合される鍵ユニットは、連結部を中心とする周辺に均等に配置される。よって、鍵ユニットを鍵の連結部に近付けて配置することができ、鍵と複数の鍵ユニットとをより小形に一体化することができる。
【0104】
遊技機3において、前記複数の鍵部は、それぞれの鍵部の突設方向と交差する方向に延設される突出部を備え、その突出部は、前記複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されていることを特徴とする遊技機4。複数の鍵部の突設方向に交差して延設される突出部は、複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されるので、突出部による鍵の厚みの増加を抑制して、鍵をより薄く形成することができる。
【0105】
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成されると共に、その略同一の外形形状に形成された鍵部が隣り合って配置されていることを特徴とする遊技機5。遊技機5によれば、略同一の外形形状に形成されて1の鍵ユニットの可動片を作動可能な2以上の鍵部が隣り合って配置されているので、1の鍵部により操作可能な同一の鍵ユニットを複数まとめて鍵に一体化させることができ、作業者には、同一の鍵ユニットの配置位置をより解りやすく示すことができる。例えば、鍵ユニットの装着時及び取出時において同一の鍵ユニットを複数箇所に連続して使用する場合の作業性を格段に向上することができる。なお、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成される少なくとも2以上の鍵部は、鍵に形成される複数の鍵部の一部であっても良く、又は鍵に形成される複数の鍵部の全部であっても良い。
【0106】
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記鍵には、遊技機本体に装着される全ての前記鍵ユニットに対応した前記鍵部が形成されていることを特徴とする遊技機6。鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部が形成されている。よって、作業者は、遊技機本体に設けられる全ての鍵ユニットを1の鍵を操作して取出することができ、鍵ユニットの取出時における作業性を向上することができると共に、遊技機本体から取出した全ての鍵ユニットを1の鍵に一体化して容易に管理することができる。また、遊技機から取出した鍵ユニットを遊技機本体へ再度装着する場合には、鍵に鍵ユニットが係合されているか否かを一見して、遊技機本体に全ての鍵ユニットを装着したか否かを確認することができ、鍵ユニットの装着のし忘れを的確に防止することができる。
【0107】
なお、鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部のみが形成されていても良い。全ての鍵部に鍵ユニットが係合された場合に、作業者に、遊技機本体から全ての鍵ユニットが取出されたことを解りやすく示すことができる。例えば、鍵ユニットのリサイクル時など全ての鍵ユニットを取出する場合における鍵ユニットの取出し忘れを的確に防止することができる。また、鍵には、遊技機本体に装着される全ての鍵ユニットに対応した鍵部と共に、遊技機本体に装着される施錠装置であって鍵ユニット以外のものに使用される鍵部が形成されていても良い。1の遊技機に使用する施錠装置として、鍵ユニットと、鍵ユニット以外の施錠装置とを併用する場合に、1の鍵でより多くの施錠装置を操作させることができ、遊技機の点検時や故障時における作業性を一層向上することができる。
【0108】
遊技機1から6のいずれかにおいて、前記鍵は、前記複数の鍵部に係合される前記複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示された情報表示部を備えていることを特徴とする遊技機7。遊技機7によれば、鍵の情報表示部には、複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示されるので、作業者には、情報表示部に表示される配置情報に基づいて操作の対象とする鍵ユニットに対応した鍵部を認識させることができ、鍵ユニットの装着時及び取出時における作業性を向上することができる。なお、情報表示部に表示される配置情報としては、文字、数字、記号、図形その他の視覚的に識別可能な方法で表示したものが例示される。また、情報表示部は、各鍵部に個別に形成しても良く、又は鍵部以外の部位(例えば、複数の鍵部を連結する連結部)に表示しても良い。
【0109】
遊技機7において、前記鍵は、その鍵に形成される前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合にその鍵ユニットの内側に挿入される内挿部と、その内挿部に連続して形成されると共に前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合に前記鍵ユニットの外側に位置する露出部とを備え、前記情報表示部は、その露出部に形成されていることを特徴とする遊技機8。情報表示部は、複数の鍵部に鍵ユニットが係合された場合であっても鍵ユニットの外側に位置する露出部に設けられるので、鍵に鍵ユニットが一体化されているか否かに拘わらず鍵ユニットの配置情報を作業者に認識させることができ、鍵ユニットの装着時及び取出時における作業性をより向上することができる。また、鍵に鍵ユニットが一体化されているか否かに拘わらず、鍵に表示される鍵ユニットの配置情報を作業者に認識させることができるので、鍵ユニットには配置情報を表示する必要がない。よって、鍵ユニットの装着時や取出時における作業性を低下させること無く同一の外観に形成された(標準化された)鍵ユニットを使用することができ、鍵ユニットに配置情報を表示する場合に比較して鍵ユニットの製造コストを低減することができる。
【0110】
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも1組以上の鍵部は、第1の鍵ユニットに係合される第1鍵部と、その第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着する場合に遊技機本体に干渉する第2の鍵ユニットに係合される第2鍵部とを形成するものであることを特徴とする遊技機9。遊技機9によれば、鍵の第2鍵部に第2の鍵ユニットが係合された状態においては、第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着しようとしても、第2の鍵ユニットが遊技機本体に干渉する。よって、第2の鍵ユニットが遊技機本体に装着された場合に限定して、第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着させることができるので、鍵ユニットの装着順序が定められている場合にその装着順序に従った装着作業を作業者に的確に行わせることができる。
【0111】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から9のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも1以上の鍵部は、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されていることを特徴とする遊技機10。1の鍵に複数の鍵部が設けられる場合には、作業者は、作業に必要な鍵部を選択する。遊技機10によれば、少なくとも1以上の鍵部が、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されているので、その態様が変化する鍵部の配置位置に基づいて、作業者は、より容易に所望の鍵部を選択することができ、施錠装置の操作に対する作業性を向上することができる。なお、隣り合う鍵部とは異なる態様で形成される鍵部としては、例えば、鍵部の長さ、鍵部に設けられる突出部の延設方向その他の形状に基づく態様、又は、鍵部の表面色若しくは模様に基づく態様が隣り合う鍵部とは異なる態様で形成されたものなどが例示される。
【0112】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、前記鍵に形成される複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、施錠装置の施解錠の操作順序に従って隣り合って配列されていることを特徴とする遊技機11。遊技機11によれば、鍵に形成される少なくとも2以上の鍵部が、施錠装置の操作順序に従って隣り合って配列されているので、施解錠の操作時には、隣り合って形成される鍵部を順に施錠装置に挿入して施解錠の操作を行うことができる。よって、複数の鍵部のうち、解錠操作に必要な鍵部を短時間で選択することができ、施解錠操作の作業性を向上することができる。
【0113】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機12。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0114】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機13。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0115】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機14。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0116】
特定の形状に形成された鍵部を備え、その鍵部を使用して遊技機に設けられる施錠装置に施解錠の動作を行わせるための鍵において、複数の鍵部が複数箇所に形成されていることを特徴とする鍵1。鍵1によれば、請求項1記載の遊技機と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0117】
鍵1において、前記遊技機に設けられる施錠装置は、前記鍵部に係合しつつ前記鍵による操作に応じて作動すると共に遊技機本体から離脱不能な第1態様と離脱可能な第2態様とを選択的に形成する可動片と、その可動片によって前記第2態様が形成された場合に前記鍵部と分離不能に係合する係合部とを有する鍵ユニットを少なくとも2以上備えたものであり、前記複数の鍵部は、1の鍵ユニットの係合部によって1の鍵部に前記1の鍵ユニットが分離不能に係合した状態で、他の鍵ユニットの係合部によって他の鍵部に前記他の鍵ユニットを分離不能に係合可能に相互に離間した複数箇所に形成されていることを特徴とする鍵2。鍵2によれば、遊技機1と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0118】
鍵2において、前記複数の鍵部を連結する連結部を備え、前記複数の鍵部は、その連結部を中心として放射状に突設されていることを特徴とする鍵3。鍵3によれば、遊技機2と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0119】
鍵3において、前記複数の鍵部は、略平面上に突設されると共に、前記連結部を中心として隣り合って突設された2つの鍵部に挟まれた角度がそれぞれほぼ等しくなるように配列されていることを特徴とする鍵4。鍵4によれば、遊技機3と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0120】
鍵4において、前記複数の鍵部は、それぞれの鍵部の突設方向と交差する方向に延設される突出部を備え、その突出部は、前記複数の鍵部が形成される略平面に沿って延設されていることを特徴とする鍵5。鍵5によれば、遊技機4と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0121】
鍵2から5のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、1の鍵ユニットの可動片を作動可能な略同一の外形形状に形成されると共に、その略同一の外形形状に形成された鍵部が隣り合って配置されていることを特徴とする鍵6。鍵6によれば、遊技機5と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0122】
鍵2から6のいずれかにおいて、1の遊技機本体に装着される全ての前記鍵ユニットに対応した前記鍵部が形成されていることを特徴とする鍵7。鍵7によれば、遊技機6と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0123】
鍵2から7のいずれかにおいて、前記複数の鍵部に係合される前記複数の鍵ユニットの配置位置を示唆する配置情報が表示された情報表示部を備えていることを特徴とする鍵8。鍵8によれば、遊技機7と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0124】
鍵8において、前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合にその鍵ユニットの内側に挿入される内挿部と、その内挿部に連続して形成されると共に前記鍵部に前記鍵ユニットが係合された場合に前記鍵ユニットの外側に位置する露出部とを備え、前記情報表示部は、その露出部に形成されていることを特徴とする鍵9。鍵9によれば、遊技機8と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0125】
鍵2から9のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも1組以上の鍵部は、第1の鍵ユニットに係合される第1鍵部と、その第1鍵部に係合される第1の鍵ユニットを遊技機本体に装着する場合に遊技機本体に干渉する第2の鍵ユニットに係合される第2鍵部とを形成するものであることを特徴とする鍵10。鍵10によれば、遊技機9と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0126】
鍵1から10のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも1以上の鍵部は、隣り合う少なくとも一方の鍵部とは異なる態様で形成されていることを特徴とする鍵11。鍵11によれば、遊技機10と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0127】
鍵1から鍵11のいずれかにおいて、前記複数の鍵部のうち少なくとも2以上の鍵部は、施錠装置の施解錠の操作順序に従って隣り合って配列されていることを特徴とする鍵12。鍵12によれば、遊技機11と同様の効果を奏する鍵を提供することができる。
【0128】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がパチンコ機であることを特徴とする鍵13。
【0129】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がスロットマシンであることを特徴とする鍵14。
【0130】
鍵1から鍵12のいずれかにおいて、前記遊技機がパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする鍵15。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるパチンコ機の正面図である。
【図2】パチンコ機の背面図である。
【図3】図2のIII−III線におけるパチンコ機の断面図である。
【図4】(a)は、施錠状態における鍵ユニットの斜視図であり、(b)は、解錠状態における鍵ユニットの斜視図である。
【図5】(a)は、専用鍵を正面視して示した図であり、(b)は、専用鍵に3つの鍵ユニットが係合して一体化された状態を示した図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
30,40,50,60 第1〜第4鍵ユニット(施錠装置)
31d 鍵穴形成壁(係合部)
32 可動片
71〜74 第1〜第4鍵部(鍵部)
K 専用鍵(鍵)
Claims (1)
- 特定の形状に形成された鍵部を有する鍵と、その鍵に設けられる鍵部を挿入しつつ前記鍵を操作することにより施錠状態と解錠状態とを切り替える施錠装置とを備えた遊技機において、
前記鍵には、複数の鍵部が複数箇所に形成されており、
その鍵により施解錠の操作が可能な複数の施錠装置を備えていることを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002222530A JP2004057635A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 遊技機 |
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JP2002222530A JP2004057635A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 遊技機 |
Publications (2)
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JP2004057635A true JP2004057635A (ja) | 2004-02-26 |
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---|---|---|---|
JP2002222530A Withdrawn JP2004057635A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 遊技機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020195463A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | サミー株式会社 | 遊技機 |
JP2020195462A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | サミー株式会社 | 遊技機 |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002222530A patent/JP2004057635A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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JP2020195463A (ja) * | 2019-05-31 | 2020-12-10 | サミー株式会社 | 遊技機 |
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