JP2004057522A - 消臭剤及び消臭方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車内、住居、老人介護室内、生ゴミ処理機の排気、人体、タバコ、ペットおよびその糞尿等から発生するアンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン、アルデヒド、酢酸、酪酸、インド−ル、スカト−ル類等に代表される悪臭の消臭に優れた消臭効果とその持続性を有し、かつ環境への負担の少ない焼却等の処分が可能な消臭剤およびそれらを用いた消臭方法の提供にある。
【解決手段】本発明は、非アルカリ性のリグニンスルホン酸塩組成物をセルロ−ス等に代表される多孔性担体に担持させることにより、消臭力に優れた消臭剤を得る。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間の生活空間である家屋、車内、病院、介護施設等の各種の不快臭及び生活に関連して生じる生ゴミ、及びそれを処理する生ゴミ処理機、ペット及びその糞尿、タバコ、人体等から発生する各種悪臭の除去に優れた効果を有しかつ処分の容易な環境対応型の消臭剤及び消臭方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活の多様化や環境の変化により、身の回りに様々な不快なにおいが増加している。そのため、生活を快適に送りたいという人々の欲求が増している。特に不快に感じる臭いの代表例として、アンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン、インド−ル、酪酸、酢酸、スカト−ル、インド−ル及びアルデヒド類等が挙げられる。これら、生ゴミ及びその処理機の排気、汚水、タバコ、ペット又は人体、また、特に急速な高齢化社会を反映して老人介護室内などの様々な分野で発生しており、これら悪臭への対策が必要となってきている。
【0003】
例えば、茶殻、酵母発酵及びマンナンオリゴ等を用いる方法(特開平09−038184)、フィチン酸又は金属錯体を用いる方法(特開平09−202721等)、木酢液を用いる方法(特開平06−023027等)、水溶性キトサンを用いる方法(特開平−249151)、フタロシアニンを用いる方法(特開昭61−258077、特開昭61−25808、特開昭63−203817、特開平10−305089等)、活性炭にスルファニル酸を添着又は担持させた方法(特開2001−29443、特開2002−113084)等があるが、消臭対象物質、消臭効果の持続性、調製の容易性、価格等の面で多くの問題を残している。
【0004】
一方、リグニンスルホン酸を使用する方法としては、汚泥等で発生する複合悪臭ガスを酸洗浄によりアンモニア、アミン類を除去後、アルカリに調整したリグニンスルホン酸溶液で処理することでメルカプタン等の硫黄化合物を除去する方法が知られている(特公平4−5484)。しかし、この方法では窒素系化合物除去のためにクエン酸、酢酸等を要し、かつアルカリに調整したリグニンスルホン酸溶液で処理するという2段階の処理が必要となる。
【0005】
なお、オガコ、チップ、ピートモス、バーク等のリグニン含有物をそのまま或いはこれに10〜30%前後の希硫酸を容量比で30〜50%前後含ませた後、乾燥して得られる脱臭剤(特開昭53−14187)が報告されているが、亜硫酸蒸解工程を全く経ておらず、基本的に木材と組成的に変わらないか、あるいは、硫酸を含浸させただけで、本発明の第一成分であるリグニンスルホン酸塩組成物と全く異なり、消臭力も十分とは言えない。
【0006】
また、一般に市販されている家庭用消臭剤には、香料の芳香を利用したいわゆるマスキング法も用いられている。しかし、これらは比較的低濃度の悪臭ガスには適するものの、悪臭が強い場合には、臭い成分が複合するためかえって不快感が強まる場合も多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これまでの消臭剤においては、アンモニア、アミン類、硫化水素等の硫黄系、インド−ル、酪酸、酢酸、スカト−ル、インド−ルまたアルデヒド類等の複合悪臭を簡便かつ効率的に消臭し、しかも持続性を有し、コスト的にも有利で廃棄時に環境影響が軽微な消臭剤は知られていなかった。リグニンスルホン酸を用いる方法(特公平4−5484)でも、前述のように2段階処理が必要で、かつ、第1段目のアンモニア、アミン類の除去のために、クエン酸等の有機酸を大量に必要としており安価な方法とは言えない。仮に、この方法に従ってリグニンスルホン酸をアルカリ側(pH9.5〜10)でアンモニア、アミン類を含む複合ガスを処理した場合は、それらの臭いをかえって強めてしまう可能性が高い。
【0008】
【発明が解決するための手段】
本発明者らは、消臭力が強く持続性にすぐれ、かつ安価な消臭剤について鋭意検討の結果、水溶液が非アルカリ性であるリグニンスルホン酸塩を多孔性担体に担持させることにより優れた消臭効果を示す消臭剤をえられることを見出した。特にその効果を発現させるためには、水溶液pHが6以下である酸性リグニンスルホン酸塩を用いることで達成される。
【0009】
本発明に用いるリグニンスルホン酸塩は、経済的な面を考慮すると、広葉樹、針葉樹又はそれらの混合されたチップを原料として亜硫酸パルプを製造する工程(蒸解工程)で副生する亜硫酸パルプ排液から分離、生成することが望ましいが、草本類からも得ることができる。亜硫酸パルプの蒸解方法には、酸性亜硫酸法、重亜硫酸法、微酸性亜硫酸法、中性亜硫酸法などがあり、亜硫酸パルプ排液のpHも酸性からアルカリ性領域まであり幅広い。亜硫酸パルプ排液から、リグニンスルホン酸塩を得る方法としては、例えば、水酸化カルシウムを添加し、溶存するリグニンスルホン酸塩を塩基性リグニンスルホン酸カルシウムとして一旦分別沈殿させた後、鉱産で再溶解せしめる方法、限外濾過膜精製などが知られている。なお、本発明には、亜硫酸パルプ排液をそのままpH調整して用いることもできる。リグニンスルホン酸塩は、透析、イオン交換等で塩を除き、リグニンスルホン酸そのものとして用いても差し支えない。
【0010】
リグニンスルホン酸の構造は、スルホン基の他にフェノール性水酸基、カルボキシル基等を有す網目状の構造をした高分子電解質であり、分散性やキレート性といった界面活性を示す(リグニンの化学:ユニ出版)。本発明のリグニンスルホン酸塩は、前述のように、亜硫酸パルプ排液を必要に応じて、pH調製、濃度調製、精製、必要に応じベース置換、濃縮したものである。リグニンスルホン酸塩の塩の形態としては特に限定されないが、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、アルミニウム、マンガン、コバルト等の金属、また有機物でも塩を形成できれば、特に限定されることはなく、これらのいずれか1つ又はそれらを複数を混合して使用される。また、これらの金属が錯体を形成しても差し支えない。これらの中では、取り扱い性やコストを考えるとマグネシウム、カルシウム、ナトリウムが望ましい。
【0011】
本発明では、リグニンスルホン酸塩のpHは消臭効果を減ぜられなければ特に限定されないが、非アルカリ性、より好ましくは酸性側pHであればよい。pHがあまりにアルカリ側である場合には、上記悪臭物質の消臭効果が低下する、また、悪臭物質の悪臭を強めてしまうため好ましくない。
【0012】
また、本発明のためには、既存の消臭または脱臭性物質、例えば活性炭、シリカゲル、塩素化合物(塩化アルミ等)、酸化物(亜鉛華)、エチレングリコ−ル類、ホウ素化合物、アミン系物質(キトサン、ヘキサミン等)、金属イオン(銀、銅、鉄イオン等)、天然系(クロロフィル、植物抽出物、木酢液等)を併用して用いることもできる。
【0013】
本発明における担持とは、酸性リグニンスルホン酸又はその塩を多孔性担体に添着、吸着、含浸、化学的な結合等を言う。
【0014】
多孔性担体とは、多数の細孔を有する担体をいい、細孔の径や形状、細孔容積、細孔密度、あるいは比表面積等に関し、特段の限定はない。具体的には、活性炭、ゼオライト、活性炭素繊維、シリカゲル、活性白土、アルミナ、珪藻土等の無機多孔性担体やパルプ、繊維、紙、布、不織布、木材、木粉等の有機質高分子多孔性担体を任意に使用できる。その使用時の材料形態も任意である。
【0015】
これらの担体の中で、廃棄又は処分時に環境に与える負荷が少ないということを考慮すると、特に好ましいのはセルロ−スを主体としたパルプ、紙、繊維、布、不織布等、また、木材を主体とした木粉、チップである。
【0016】
パルプの例としては、針葉樹、広葉樹をサルファイトパルプ化、クラフトパルプ化、アルカリパルプ化、機械パルプ化等の処理をして得られる晒し又は見晒しパルプ、あるいはリンターパルプ、古紙パルプ等をフラック状、ブロック状またはシ−ト状にしたパルプが用いられる。これらは、保湿性に優れるため、リグニンスルホン酸塩を含浸させるのに有利である。含浸させるパルプの形状、密度、厚さ、大きさに対する制限は特にないが、前記パルプを裁断等、小片化処理することで約3cm角から約1cm角(面積約10cm〜1cm2)程度の大きさにして用いることが取扱い上好ましい。
【0017】
例えば、酸性リグニンスルホン酸塩をサルファイトパルプに含浸させ、乾燥させた後、再生セルロース繊維で覆うことにより形成される消臭剤は、アンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン、インド−ル、スカト−ル及びアルデヒド類等に代表される悪臭の消臭に極めて優れた効果を示し、かつ持続性を有するとともに、使用後も焼却処分が可能である等、処分方法が容易で、かつ家畜糞発酵時の炭素源と使用してもなんら問題のない消臭剤である。
【0018】
【発明の実施の形態】
上記リグニンスルホン酸塩セルロ−ス含浸物の製造例としては、予め任意の混合機に投入したセルロース繊維にリグニンスルホン酸塩を逐添し、含浸させる。含浸後の乾燥温度は、特に制限はないが60℃付近でで約1日間乾燥すれば十分である。リグニンスルホン酸塩組成物及び担体の構成比(重量部)は、その消臭効果が損なわず、担体からの離脱が著しく無い範囲であれば、特に制限されない。
【0019】
上記のように調整したリグニンスルホン酸塩組成物を、不織布、レーヨン等の再生セルロース繊維に包み込むことで、住居、車内での扱いが容易にすることもできる。そのため、再生セルロース繊維は消臭効果をあげるために、通気性を良くする目的で、メッシュ加工を施したものが望ましい。メッシュの間隔は、リグニンスルホン酸塩組成物を含浸させたセルロース繊維の大きさより少なければ、特に制限はない。リグニンスルホン酸塩を含浸させたセルロース繊維をヒートシール等の操作で包み込めば良い。
【0020】
本発明の消臭剤は、生ゴミ処理機の排気、車内、住居内、冷蔵庫から発生するアンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン、酢酸、酪酸、インド−ル、スカト−ル、アルデヒド類等に代表される悪臭の消臭に優れた消臭効果とその持続性を有し、かつ安価で安全な消臭剤の提供にある。
【0021】
本発明の消臭剤は、担体としてセルロース繊維、活性炭のような消却可能な多孔性担体を用いることで、消臭剤としての役割終了後は、焼却処分可能となり取り扱いが簡便である。また、場合により家畜糞尿の堆肥化する際の炭素源としても有効である。
【0022】
【作用】
本発明の消臭剤は、車内、老人介護室内、生ゴミ処理機の排気等から発生するアンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン、酢酸、酪酸、インド−ル、スカト−ル、アルデヒド類等に代表される悪臭の消臭に優れた消臭効果とその持続性を有し、かつ取り扱いが簡便である。
【0023】
本発明の消臭剤が、上記悪臭成分に対して優れた消臭効果をもつ理由については、明らかではないが、リグニンスルホン酸塩がスルホン酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基等を有する網目状の構造をした高分子であることが、その効果が発揮されるために重要であると考えている。
【0024】
【実施例】
以下本願発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、臭気の判定は、8人のパネラーによる官能試験によって実施した。
[実施例1]
広葉樹Mgベース酸性亜硫酸蒸解法によって得られた亜硫酸パルプ排液をエバポレータで濃縮した後、苛性ソーダでpH調製を行って、固形分50%のリグニンスルホン酸塩を得た。このリグニンスルホン酸塩を固形分5%に希釈して測定したpHは4.0であり、塩の形態は、マグネシウム及びナトリウム塩であった。このリグニンスルホン酸塩50g(固形換算25g)を予め混合機に投入した約1cm角程度の大きさにした広葉樹由来のサルファイトパルプ(商品名LTT、日本製紙)100gに逐添しながら撹拌した。その後、リグニンスルホン酸含浸パルプを送風乾燥機中で、60℃で24時間乾燥した後、メッシュ加工した市販の不織布にて覆い、両端をヒートシール処理により調製した。
[実施例2]
針葉樹Caベース酸性亜硫酸蒸解法によって得られた亜硫酸パルプ排液をエバポレータで濃縮した後、水酸化カルシウムでpH調製を行って、固形分50%のリグニンスルホン酸塩を得た。このリグニンスルホン酸塩を固形分5%に希釈して測定したpHは4.5であり、塩の形態は、カルシウム塩であった。このリグニンスルホン酸塩50g(固形換算25g)を予め混合機に投入した約1cm程度の大きさにした針葉樹由来のサルファイトパルプ(商品名NT、日本製紙)100gに逐添しながら撹拌した。その後、製造例1と同様の操作を行い、調製した。
[実施例3]
針葉樹Caベース酸性亜硫酸蒸解法によって得られた亜硫酸パルプ排液をエバポレータで濃縮した後、水酸化カリウムでpH調製を行って、固形分50%のリグニンスルホン酸塩を得た。このリグニンスルホン酸塩を固形分5%に希釈して測定したpHは4.5であり、塩の形態は、ナトリウム及びカリウム塩であった。このリグニンスルホン酸塩50g(固形換算25g)を予め混合機に投入した約1cm角程度の大きさにした針葉樹由来のサルファイトパルプ(商品名NT、日本製紙)100gに逐添しながら撹拌した。その後、製造例1と同様の操作を行い、調製した。[比較例1]
広葉樹Mgベース酸性亜硫酸蒸解法によって得られた亜硫酸パルプ排液をエバポレータで濃縮した後、苛性ソーダでpH調製を行って、固形分50%のリグニンスルホン酸塩を得た。このリグニンスルホン酸塩を固形分5%に希釈して測定したpHは10.0であり、塩の形態は、マグネシウム及びナトリウム塩であった。このリグニンスルホン酸塩250g(固形換算125g)を予め混合機に投入した約3cm程度の大きさにした針葉樹由来のサルファイトパルプ(商品名NT、日本製紙)500gに逐添しながら撹拌した。その後、製造例1と同様の操作を行い、調製した。[比較例2]
広葉樹Mgベース酸性亜硫酸蒸解法によって得られた亜硫酸パルプ排液をエバポレータで濃縮した後、苛性ソーダでpH調製を行って、固形分50%のリグニンスルホン酸塩を得た。このリグニンスルホン酸塩を固形分5%に希釈して測定したpHは4.0であり、塩の形態は、マグネシウム及びナトリウム塩であった。このリグニンスルホン酸塩0.5g(固形換算0.025g)を予め混合機に投入した約1cm角程度の大きさにした広葉樹由来のサルファイトパルプ(商品名LTT、日本製紙)500gに逐添しながら撹拌した。その後、製造例1と同様の操作を行い調製した。
[比較例3]
市販木酢液(株式会社トヨチュー製 木酢液)を用いた以外は、実施例1と同様な操作で、調製した。
[比較例4]
リグニンスルホン酸塩を使用しない以外は、実施例1と同様な操作で調製した。
実施例1〜3及び比較例1〜4の構成成分一覧表を表1に示した。
表1 各製造物の構成成分一覧
Figure 2004057522
【0025】
[実施例1]
喫煙者が使用する自動車内の消臭効果について試験した。試験は実施例1〜3、比較例1〜4の各製造物を用いた。
【0026】
自動車内の臭気成分は、タバコ由来のニコチンタール類・アルデヒド類又は汗の臭いであるアンモニア及びイソ吉草酸である。上記消臭剤300gを車内に置き、1週間後、2週間後、4週間後の車内の臭いを官能評価にて確認した。官能評価の結果は、悪臭防止法に基づいて悪臭の規制基準等に用いられる6段階臭気強度表示法により表示した。結果を表2に示したが、本発明の実施例は、比較例に消臭効果及び持続性に優れていることがわかる。
表2  自動車内の消臭効果例
Figure 2004057522
【0027】
臭気強度の内容
5 強烈なニオイ、4 強いニオイ、3 らくに感知できるニオイ
2 何のニオイかわかるニオイ
[実施例2]
汲み取り式トイレ内の消臭効果について試験した。試験に用いた実施例1〜3、比較例1〜4の各製造物を用いた。トイレ内の臭気成分は、尿由来のアンモニアである。上記消臭剤600gをトイレ内に置き、1週間後、2週間後、4週間後のトイレ内の臭いを官能評価にて確認した。官能評価の結果は、悪臭防止法に基づいて悪臭の規制基準等に用いられる6段階臭気強度表示法により表示した。結果を表3に示したが、本発明の実施例は、比較例に比べ、消臭効果及びその持続性に優れていることがわかる。
表3  トイレ内の消臭効果例
Figure 2004057522
【0028】
臭気強度の内容
5 強烈なニオイ、4 強いニオイ、3 らくに感知できるニオイ
2 何のニオイかわかるニオイ
[実施例3]
老人介護室内(6畳)の消臭効果について試験した。試験には、実施例1〜3、比較例1〜4の各製造物を用いた。
【0029】
老人介護室内の臭気成分は、アンモニア、硫化水素を主成分とした複合成分である。上記消臭剤300gを室内に置き、1週間後、2週間後、4週間後の老人介護室内の臭いを官能評価にて確認した。官能評価の結果は、悪臭防止法に基づいて悪臭の規制基準等に用いられる6段階臭気強度表示法によち表示した。結果を表4に示したが、本発明の実施例は、比較例に比べ消臭効果及びその持続性に優れていることがわかる。
表4  老人介護室内の消臭効果例
Figure 2004057522
【0030】
臭気強度の内容
5 強烈なニオイ、4 強いニオイ、3 らくに感知できるニオイ
2 何のニオイかわかるニオイ
[実施例4]
業務用生ゴミ処理機(エスキー工機)の排気の消臭効果について試験した。実施例1〜3、比較例1〜4である。
【0031】
生ゴミ処理機の排気の臭気成分は、硫化水素、トリエチルアミン等の複合成分である。上記消臭剤500gを付属の排気パイプ出口(直径10cm、塩ビ製)に設置し、1週間後、2週間後、4週間後生ゴミの臭いを官能評価にて確認した。官能評価の結果は、悪臭防止法に基づいて悪臭の規制基準等に用いられる6段階臭気強度表示法により表示した。結果を表5に示したが、実施例1〜3は、比較例1〜4に比べ、消臭効果及びその持続性に優れていることがわかる。
表5  生ゴミ処理機の排気の消臭効果例
Figure 2004057522
【0032】
臭気強度の内容
5 強烈なニオイ、4 強いニオイ、3 らくに感知できるニオイ
2 何のニオイかわかるニオイ
【0033】
【発明の効果】
リグニンスルホン酸塩組成物を多孔性担体セルロース繊維に含浸させ乾燥後、不織布に覆うことにより得られる家庭用消臭剤が、生ゴミ処理機の排気、車内、室内から発生するアンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン等に代表される悪臭の消臭に極めて優れた効果を示し、かつ持続性を有することを見出し、かつ使用終了後も焼却処分、土壌への埋設等の処分方法で容易に処分可能であり、環境への影響も問題ない。

Claims (3)

  1. 非アルカリ性リグニンスルホン酸塩を多孔性担体に担持させたことを特徴とする消臭剤。
  2. セルロ−スを主成分とする担体を用いることを特徴とする請求項1項記載の消臭剤。
  3. 請求項1項もしくは2項の消臭剤を用いる消臭方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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