JP2004056189A - 温度補償回路付きマイクロ波発振器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発振素子として用いられる電界効果トランジスタと、電界効果トランジスタを所望周波数で発振させる共振回路と、電界効果トランジスタのゲート端子にゲート電圧を印加するゲートバイアス回路と、電界効果トランジスタのドレイン端子にドレイン電圧を印加するドレインバイアス回路と、ゲートバイアス回路またはドレインバイアス回路の少なくとも一方に対して所望周波数における温度補償を行う温度補償回路と、電界効果トランジスタの端子間に印加される電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードとを備え、可変容量ダイオードは、可変容量ダイオードのカソード端子電圧がアノード端子電圧よりも高くなる向きに接続され、電界効果トランジスタのバイアスと可変容量ダイオードのバイアスとを共通化した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、温度による発振周波数の変動の補償を行う温度補償回路付きマイクロ波発振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は、特開昭52−082059号公報に示された従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器の回路図である。
【0003】
図9において、1はマイクロ波の出力端子、2はグランド端子、3は増幅器、4は圧電結晶体振動子、5は結合コンデンサ、6はインダクタ、7は印加される電圧に応じて容量(逆電圧接合容量)が変化する可変容量ダイオードを示す。
【0004】
8は直流阻止用コンデンサ、9は圧電結晶体振動子4と結合コンデンサ5とインダクタ6とから構成される共振回路、10は可変容量ダイオード7の両端にそれぞれ接続された温度補償回路、11は温度補償回路10に用いられるサーミスタ、12は温度補償回路10に用いられる固定抵抗、13は可変容量ダイオード7に電圧を印加させるための制御電圧端子を示す。
【0005】
また、増幅器3の入力と出力との間には、圧電結晶体振動子4と、可変容量ダイオード7と直流阻止用コンデンサ8とで構成される直列回路が接続されている。
【0006】
次に、図9とともに図10を参照しながら、従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器の動作について説明する。図10は、従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器の動作を説明する特性図である。
【0007】
従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器は、圧電結晶体振動子4及び可変容量ダイオード7により構成される共振回路9を増幅器3の帰還に用いており、特定の周波数で帰還がかかる。帰還がかかることによりループ利得を得て発振させ、共振回路9の可変容量ダイオード7の端子間電圧を変化させる。
【0008】
これにより、図10(a)に示すように、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、図10(b)に示すように、発振周波数を所望の値に制御することができる。
【0009】
この発振周波数は、温度に影響されるため、制御電圧端子13から与えられる可変容量ダイオード7の端子間電圧は、所望の発振周波数が得られるように温度補償回路10を介して与えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器は以上のように、可変容量ダイオード7のバイアスと増幅器3のバイアスとがそれぞれ独立しているために回路構成が複雑となるという問題点があった。
【0011】
また、共振回路9に可変容量ダイオード7を用いているため、可変容量ダイオード7の内部抵抗に応じてQ値が低下するという問題点があった。
【0012】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、簡単な回路構成で、小形化することができ、共振回路9のQ値の低下や位相雑音の劣化のない温度補償回路付きマイクロ波発振器を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器は、発振素子として用いられる電界効果トランジスタと、電界効果トランジスタを所望周波数で発振させる共振回路と、電界効果トランジスタのゲート端子にゲート電圧を印加するゲートバイアス回路と、電界効果トランジスタのドレイン端子にドレイン電圧を印加するドレインバイアス回路と、ゲートバイアス回路またはドレインバイアス回路の少なくとも一方に対して所望周波数における温度補償を行う温度補償回路と、電界効果トランジスタの端子間に印加される電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードとを備え、可変容量ダイオードは、可変容量ダイオードのカソード端子電圧がアノード端子電圧よりも高くなる向きに接続され、電界効果トランジスタのバイアスと可変容量ダイオードのバイアスとを共通化したものである。
【0014】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するものである。
【0015】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのソース・ゲート間に接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するものである。
【0016】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するものである。
【0017】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に接続され、温度補償回路は、ドレインバイアス回路に接続され、ドレイン電圧を制御するものである。
【0018】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間及びドレイン・ゲート間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ドレインバイアス回路に接続され、ドレイン電圧を制御するものである。
【0019】
また、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路及びドレインバイアス回路に接続され、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御するものである。
【0020】
さらに、この発明に係る温度補償回路付きマイクロ波発振器の可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路及びドレインバイアス回路に接続され、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
【0022】
図1は、この発明の実施の形態1の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図1において、前述(図9参照)と同様のものについては、同一符号または符号の後に「a」を付して詳述を省略する。
【0023】
図1において、14は電界効果トランジスタ(FET)、15は電界効果トランジスタ14と接続された反射回路、16は所望の周波数を阻止するための所望の周波数の1/2波長線路、17は誘電体共振器、18は50Ω終端器、19は電界効果トランジスタ14のドレイン電圧端子を示す。
【0024】
また、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間に可変容量ダイオード(バラクタダイオード)7を接続する。なお、可変容量ダイオード7は、可変容量ダイオード7のカソード端子電圧がアノード端子電圧より高くなる向きに接続される。
【0025】
また、電界効果トランジスタ14のゲート側には、1/2波長線路16と、温度補償回路10aとを介して、制御電圧端子13が接続されている。
【0026】
次に、図1とともに図2を参照しながら、この発明の実施の形態1による動作について説明する。図2は、この発明の実施の形態1による動作を説明する特性図である。
【0027】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、制御電圧端子13及びドレイン電圧端子19より印加する。
【0028】
可変容量ダイオード7の端子間電圧は、ドレイン・ゲート間電圧により与えられ、制御電圧端子13からのゲート電圧を、温度補償回路10aを介して制御することにより可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0029】
図2(a)に示すように、可変容量ダイオード7の端子間電圧の変化に応じて、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間の容量が等価的に大きく変化する。
【0030】
その結果、図2(b)に示すように、電界効果トランジスタ14のみを用いた場合よりも発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0031】
このように、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間に可変容量ダイオード7を設けてゲート電圧を制御することにより、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、共振回路のQ値の低下や位相雑音の劣化がなく、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0032】
また、電界効果トランジスタ14の端子間に可変容量ダイオード7を接続し、可変容量ダイオード7のバイアスを電界効果トランジスタ14のバイアスと共通化することにより、可変容量ダイオード用にバイアス回路を設ける必要がないため、可変容量ダイオード用に別にバイアス回路を有する構成と比較して、簡単な回路で構成することができ、小形化することができる。
【0033】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧を制御したが、ソース・ゲート間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧を制御してもよい。
【0034】
図3は、この発明の実施の形態2の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図3において、前述(図1、図9参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0035】
図3において、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間に可変容量ダイオード7を接続する。
【0036】
次に、この発明の実施の形態2による動作について説明する。
【0037】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、制御電圧端子13及びドレイン電圧端子19より印加する。
【0038】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はソース・ゲート間電圧により与えられ、制御電圧端子13からのゲート電圧を制御することにより、可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0039】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間の容量が等価的に大きく変化する。
【0040】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0041】
このように、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間に可変容量ダイオード7を設けてゲート電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0042】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、電界効果トランジスタのソース・ゲート間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧を制御したが、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧を制御してもよい。
【0043】
図4は、この発明の実施の形態3の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図4において、前述(図1、図3、図9参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0044】
図4において、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間に可変容量ダイオード7を接続する。
【0045】
次に、この発明の実施の形態3による動作について説明する。
【0046】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、制御電圧端子13及びドレイン電圧端子19より印加する。
【0047】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間により与えられ、制御電圧端子13からのゲート電圧を制御することにより、可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0048】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間の容量が等価的に大きく変化する。
【0049】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0050】
このように、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間に可変容量ダイオード7を設けてゲート電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0051】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1では、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧を制御したが、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてドレイン電圧を制御してもよい。
【0052】
図5は、この発明の実施の形態4の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図5において、前述(図1、図3、図4、図9参照)と同様のものについては、同一符号または同一符号の後に「b」を付して詳述を省略する。
【0053】
図5において、20はゲート側の1/2波長線路16に接続されたゲート電圧端子、21はオペアンプ、22は基準電圧用抵抗を示す。
【0054】
また、温度補償回路10bは、サーミスタ11と固定抵抗12とオペアンプ21と基準電圧用抵抗22とにより構成される。
【0055】
また、電界効果トランジスタ14のドレイン・ソース間に可変容量ダイオード7を設け、電界効果トランジスタ14のドレイン側に、1/2波長線路16と、温度補償回路10bとを介して、制御電圧端子13が接続されている。
【0056】
次に、この発明の実施の形態4による動作について説明する。
【0057】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、制御電圧端子13及びゲート電圧端子20より印加する。
【0058】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はドレイン・ソース間により与えられ、制御電圧端子13からのドレイン電圧を制御することにより、可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0059】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のドレイン・ソース間の容量が等価的に大きく変化する。
【0060】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0061】
このように、電界効果トランジスタ14のドレイン・ソース間に可変容量ダイオード7を設けてドレイン電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0062】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態4では、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてドレイン電圧を制御したが、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてドレイン電圧を制御してもよい。
【0063】
図6は、この発明の実施の形態5の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図6において、前述(図1、図3〜図5、図9参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0064】
図6において、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間に、それぞれ可変容量ダイオード7を接続する。
【0065】
次に、この発明の実施の形態5による動作について説明する。
【0066】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、制御電圧端子13及びゲート電圧端子20より印加する。
【0067】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間により与えられ、制御電圧端子13からのドレイン電圧を制御することにより、可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0068】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間の容量が等価的に大きく変化する。
【0069】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0070】
このように、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオード7を設けてドレイン電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0071】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5では、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてドレイン電圧を制御したが、電界効果トランジスタのソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧及びドレイン電圧を制御してもよい。
【0072】
図7は、この発明の実施の形態6の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図7において、前述(図1、図3〜図6、図9参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0073】
図7において、電荷効果トランジスタ14のソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に、それぞれ可変容量ダイオード7を接続する。
【0074】
次に、この発明の実施の形態6による動作について説明する。
【0075】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、それぞれの制御電圧端子13より印加する。
【0076】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はソース・ゲート間及びドレイン・ソース間により与えられ、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御することにより、それぞれの可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0077】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間及びドレイン・ソース間の容量が等価的に大きく変化する。
【0078】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0079】
このように、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に、それぞれ可変容量ダイオード7を設け、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができる。
【0080】
実施の形態7.
なお、上記実施の形態6では、電界効果トランジスタのソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧及びドレイン電圧を制御したが、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に可変容量ダイオードを設けてゲート電圧及びドレイン電圧を制御してもよい。
【0081】
図8は、この発明の実施の形態7の温度補償回路付きマイクロ波発振器の構成を示す回路図である。なお、図8において、前述(図1、図3〜図7、図9参照)と同様のものについては、同一符号を付して詳述を省略する。
【0082】
図8において、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間に、それぞれ可変容量ダイオード7を接続する。
【0083】
次に、この発明の実施の形態7による動作について説明する。
【0084】
まず、発振素子として用いている電界効果トランジスタ14の端子電圧を、それぞれの制御電圧端子13より印加する。
【0085】
可変容量ダイオード7の端子間電圧はドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間により与えられ、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御することにより、それぞれの可変容量ダイオード7の端子間電圧が変化する。
【0086】
したがって、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量が変化し、電界効果トランジスタ14のソース・ゲート間及びドレイン・ソース間の容量が等価的に大きく変化する。
【0087】
その結果、発振周波数を大きく変化させることができるので、補償可能な発振周波数の温度による変動の幅を広くすることができる。
【0088】
このように、電界効果トランジスタ14のドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ可変容量ダイオード7を設け、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御しても、可変容量ダイオード7の逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の温度変動に対して温度補償を行うことができる。
【0089】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、発振素子として用いられる電界効果トランジスタと、電界効果トランジスタを所望周波数で発振させる共振回路と、電界効果トランジスタのゲート端子にゲート電圧を印加するゲートバイアス回路と、電界効果トランジスタのドレイン端子にドレイン電圧を印加するドレインバイアス回路と、ゲートバイアス回路またはドレインバイアス回路の少なくとも一方に対して所望周波数における温度補償を行う温度補償回路と、電界効果トランジスタの端子間に印加される電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードとを備え、可変容量ダイオードは、可変容量ダイオードのカソード端子電圧がアノード端子電圧よりも高くなる向きに接続され、電界効果トランジスタのバイアスと可変容量ダイオードのバイアスとを共通化し、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を電界効果トランジスタのバイアスにより制御することで、共振回路のQ値の低下や位相雑音の劣化がなく、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことができ、また、簡単な回路で構成することができ、小形化することのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0090】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0091】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのソース・ゲート間に接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0092】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路に接続され、ゲート電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0093】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に接続され、温度補償回路は、ドレインバイアス回路に接続され、ドレイン電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0094】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ソース間及びドレイン・ゲート間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ドレインバイアス回路に接続され、ドレイン電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0095】
また、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路及びドレインバイアス回路に接続され、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【0096】
さらに、この発明によれば、可変容量ダイオードは、電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、温度補償回路は、ゲートバイアス回路及びドレインバイアス回路に接続され、ゲート電圧及びドレイン電圧を制御するので、可変容量ダイオードの逆電圧接合容量を制御し、大きい発振周波数の変動に対して温度補償を行うことのできる温度補償回路付きマイクロ波発振器が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す回路図である。
【図2】この発明の実施の形態1による動作を説明する特性図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示す回路図である。
【図4】この発明の実施の形態3を示す回路図である。
【図5】この発明の実施の形態4を示す回路図である。
【図6】この発明の実施の形態5を示す回路図である。
【図7】この発明の実施の形態6を示す回路図である。
【図8】この発明の実施の形態7を示す回路図である。
【図9】従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器を示す回路図である。
【図10】従来の温度補償回路付きマイクロ波発振器の動作を説明する特性図である。
【符号の説明】
14 電界効果トランジスタ(FET)、15 反射回路、16 1/2波長線路、17 誘電体共振器、18 50Ω終端器、19 ドレイン電圧端子、20 ゲート電圧端子、21 オペアンプ、22 基準電圧用抵抗。
Claims (8)
- 発振素子として用いられる電界効果トランジスタと、
前記電界効果トランジスタを所望周波数で発振させる共振回路と、
前記電界効果トランジスタのゲート端子にゲート電圧を印加するゲートバイアス回路と、
前記電界効果トランジスタのドレイン端子にドレイン電圧を印加するドレインバイアス回路と、
前記ゲートバイアス回路または前記ドレインバイアス回路の少なくとも一方に対して前記所望周波数における温度補償を行う温度補償回路と、
前記電界効果トランジスタの端子間に印加される電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードとを備え、
前記可変容量ダイオードは、
前記可変容量ダイオードのカソード端子電圧がアノード端子電圧よりも高くなる向きに接続され、前記電界効果トランジスタのバイアスと前記可変容量ダイオードのバイアスとを共通化したことを特徴とする温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間に接続され、
前記温度補償回路は、前記ゲートバイアス回路に接続され、前記ゲート電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのソース・ゲート間に接続され、
前記温度補償回路は、前記ゲートバイアス回路に接続され、前記ゲート電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間及びソース・ゲート間にそれぞれ接続され、
前記温度補償回路は、前記ゲートバイアス回路に接続され、前記ゲート電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのドレイン・ソース間に接続され、
前記温度補償回路は、前記ドレインバイアス回路に接続され、前記ドレイン電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのドレイン・ソース間及びドレイン・ゲート間にそれぞれ接続され、
前記温度補償回路は、前記ドレインバイアス回路に接続され、前記ドレイン電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、
前記温度補償回路は、前記ゲートバイアス回路及び前記ドレインバイアス回路に接続され、前記ゲート電圧及び前記ドレイン電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。 - 前記可変容量ダイオードは、前記電界効果トランジスタのドレイン・ゲート間、ソース・ゲート間及びドレイン・ソース間にそれぞれ接続され、
前記温度補償回路は、前記ゲートバイアス回路及び前記ドレインバイアス回路に接続され、前記ゲート電圧及び前記ドレイン電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の温度補償回路付きマイクロ波発振器。
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JP2002206913A JP2004056189A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | 温度補償回路付きマイクロ波発振器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002206913A JP2004056189A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | 温度補償回路付きマイクロ波発振器 |
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JP2004056189A true JP2004056189A (ja) | 2004-02-19 |
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Family Applications (1)
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JP2002206913A Pending JP2004056189A (ja) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | 温度補償回路付きマイクロ波発振器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2005124993A1 (ja) * | 2004-06-17 | 2008-04-17 | 三菱電機株式会社 | 電圧制御発振器 |
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2002
- 2002-07-16 JP JP2002206913A patent/JP2004056189A/ja active Pending
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JPWO2005124993A1 (ja) * | 2004-06-17 | 2008-04-17 | 三菱電機株式会社 | 電圧制御発振器 |
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