JP2004055448A - 低透過率帯電防止膜形成用塗液とこの塗液が適用された低透過率帯電防止膜および低透過率帯電防止基材の製造方法とこの基材が適用された表示装置 - Google Patents

低透過率帯電防止膜形成用塗液とこの塗液が適用された低透過率帯電防止膜および低透過率帯電防止基材の製造方法とこの基材が適用された表示装置 Download PDF

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大塚 良広
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

【課題】導電性と低透過性に加えて黒色から青黒色系の良好な透過色が得られる低透過率帯電防止膜形成用塗液と低透過率帯電防止膜および低透過率帯電防止基材の製造方法とこの基材が適用された表示装置を提供する。
【解決手段】この低透過率帯電防止膜形成用塗液は、極性溶剤に均一に分散された固形分として、平均粒径10〜200nmの鉄、マンガン、銅の複合酸化物が0.2〜2.0重量%、平均粒径10〜200nmのシアニンブルーなどの着色顔料が0.5重量%以下、平均粒径10〜200nmの導電顔料が0.4〜4.0重量%、アルキルシリケートの加水分解物がSiO換算で0.4〜4.0重量%含まれることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、陰極線管(以下CRTと記す)等の前面ガラス(以下、フェースパネルと称する)外表面に形成される低透過率帯電防止膜に係り、特に、導電性と低透過性に加えて黒色から青黒色系の良好な透過色が得られる低透過率帯電防止膜形成用塗液と低透過率帯電防止膜および低透過率帯電防止基材の製造方法とこの基材が適用された表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラーテレビやパソコンモニターなどに用いられるCRTでは、フェースパネルの帯電によって表示画面上に埃が付着堆積して画質が低下し、あるいはフェースパネルに手が触れると不快な電撃ショックを受けることがある。
【0003】
フェースパネルの帯電を防止するにはパネル外表面に抵抗値が10〜1010 Ω/□程度の導電性皮膜を形成し帯電を防止する必要があり、いくつかの提案がなされている。その一つとして、CVD法によりパネル外表面に酸化錫の導電性皮膜を形成する方法が知られている。この方法を用いて形成した皮膜は、酸化錫単一の組成で構成されるため、素材の導電性がそのまま現れて帯電防止に十分な低い抵抗値が得られる。しかしながら、個々のCRT毎に雰囲気を制御して成膜処理しなければならず、大型の成膜装置が必要となり皮膜形成に多大のコストがかかるため、実用的なCRT製造には極めて不都合である。したがって、特殊な用途のCRTを除いてはこの方法は不適切と考えられ、低コストで高速に処理できる皮膜形成方法が望まれていた。
【0004】
最近では、フェースパネルの外表面をフラットにして画像の視認性を向上させた平面CRTが急速に普及しつつある。これに使用されるフラットフェースパネルは、所望の機械的強度を得るためフェース部内面に曲率があり、パネルの中心部から周辺部に向かってガラスの厚さが厚くなっている。このようなパネルでは、低透過率パネルを用いると画面の中央部と周辺部で輝度差が生じてしまうことから、高透過率パネルが採用されているが、そのまま用いるとパネル内面に塗布された蛍光体による外光反射が増加してコントラストが低下するという欠点がある。従って、高コントラストの画像を得るには、パネル自体の透過光量を低下させて外光反射を抑える必要があり、パネル外表面に低透過率(50〜80%程度)の皮膜を形成する試みがなされている。
【0005】
上述のように、平面CRTでは、帯電防止に加えて低透過性を有した皮膜、すなわち、低透過率帯電防止膜の要求があり、低透過性については画面を暗くするだけでなく、蛍光体の発光色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光強度バランスおよび電源OFF時における画面の概観が良好である黒色から青黒色系の透過色が望ましいとされている。
【0006】
このような要望に対応して、カーボンブラック等の黒色顔料、導電顔料、バインダーを極性溶剤に分散させた塗液を用い、この塗液をフェースパネル外表面に塗布、乾燥させて低透過率帯電防止膜を形成する方法が検討されている。この方法は、低コストで高速に皮膜を形成することができ、実用的なCRT製造方法である。しかし、カーボンブラック等の黒色顔料には可視光領域に材料特有の光吸収があり、単一の黒色顔料では所望の黒色から青黒色系の透過色が得られないという問題があった。
【0007】
一方、特開平8−208274号公報では、黒色顔料として複合酸化物顔料を適用した着色膜形成用塗布液が提案されているが、この公報に記載された発明は、得られる着色膜の耐熱性、耐薬品性、耐擦傷性等の改善を目的としており、黒色顔料における可視光領域の光吸収に対する対策となる透過色を黒色から青黒色系に調整する方法については記載が皆無であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、導電性と低透過性に加えて、黒色から青黒色系の良好な透過色が得られる低透過率帯電防止膜形成用塗液と低透過率帯電防止膜および低透過率帯電防止基材の製造方法とこの基材が適用された表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明においては、塗液に加える黒色顔料として平均粒径10〜200nmの鉄、マンガン、銅の複合酸化物を適用し、かつ、これにシアニンブルー等の着色顔料を加えることにより目的とする黒色から青黒色系の良好な透過色が得られるように調整を図っている。
【0010】
すなわち、請求項1に係る発明は、
極性溶剤とこの溶剤に均一に分散された固形分とを主成分とする低透過率帯電防止膜を形成するための低透過率帯電防止膜形成用塗液を前提とし、
上記固形分として、平均粒径10〜200nmの鉄、マンガン、銅の複合酸化物が0.2〜2.0重量%、平均粒径10〜200nmの着色顔料が0.5重量%以下、平均粒径10〜200nmの導電顔料が0.4〜4.0重量%、アルキルシリケートの加水分解物がSiO換算で0.4〜4.0重量%含まれることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、
請求項1記載の発明に係る低透過率帯電防止膜形成用塗液を前提とし、
鉄、マンガン、銅の上記複合酸化物が、化学式(Cu,Fe,Mn)(Fe,Mn)で表されかつ鉄を20重量%以下、マンガンを20〜50重量%、銅を10〜40重量%含有するスピネル構造の化合物で構成されると共に、上記着色顔料が、シアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、キナクリドンの中から選ばれる1種以上の顔料で構成され、かつ、上記導電顔料が、アルミニウム添加酸化亜鉛、アンチモン添加酸化錫、錫添加酸化インジウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とするものである。
【0012】
次に、請求項3に係る発明は、
請求項1若しくは2記載の低透過率帯電防止膜形成用塗液を用いて透明基板上に形成される低透過率帯電防止膜を前提とし、
その表面抵抗値が1010Ω/□以下、透過率が50〜80%、ヘイズ値が2%以下、可視光線領域380〜780nmにおいて5nm毎に測定した透過率から求められるL表色系色指数(標準光源D65、視野角2度)のa値が−5〜+5、b値が−10〜−1の範囲内にあり、かつ、波長550nmにおける膜面の反射率が6%以下であることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、
透明基板上に低透過率帯電防止膜を有する低透過率帯電防止基材の製造方法を前提とし、
請求項1若しくは2記載の低透過率帯電防止膜形成用塗液を透明基板上に塗布・乾燥させた後、100〜200℃の温度で熱処理することにより請求項3記載の低透過率帯電防止膜を形成することを特徴とする。
【0014】
次に、請求項5に係る発明は、
装置本体とこの前面側に配置された前面板を備える表示装置を前提とし、
上記前面板として請求項4記載の低透過率帯電防止基材がその低透過率帯電防止膜面を外面にして組込まれていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
まず、本発明の低透過率帯電防止膜形成用塗液においては、固形分として、鉄、マンガン、銅の複合酸化物、着色顔料、導電顔料、および、アルキルシリケートの加水分解物から成るバインダーを用いることを前提とし、かつ、上記鉄、マンガン、銅の複合酸化物、着色顔料、導電顔料については、その平均粒径が10〜200nmの微粒子であることを必要とする(請求項1)。これは、平均粒径が10nm未満の微粒子は製造が困難であり、また平均粒径が200nmより大きいとこの粒子を含んだ皮膜のヘイズ値が高くなり、実用的でないからである。
【0017】
尚、ここで述べる平均粒径は、透過電子顕微鏡(TEM)で観察される一次粒子の平均粒径を示している。また、ヘイズとは透明な基材の曇りとして観察される現象であり、ヘイズ値は全透過率に対する拡散透過光の割合を数値化したもので、ヘイズ値が高いと、人間の目には透明基材の曇りとして認識されるものである。
【0018】
上記鉄、マンガン、銅の複合酸化物は、化学式(Cu,Fe,Mn)(Fe,Mn)で表されるスピネル構造の化合物であり、鉄を20重量%以下、マンガンを20〜50重量%、銅を10〜40重量%含有するものを用いる。この複合酸化物は、高い着色力を有した黒色顔料で、塗液に微量添加することで低透過率の黒色皮膜を形成することができる。上記組成をはずれると、黄色味の強い皮膜となってしまい、所望の透過色を有する皮膜が得られないことがある。
【0019】
一方、上記着色顔料は、形成する皮膜の透過色を黒色から青黒色に調整する成分であり、緑青色から赤紫色の青色味の強い透過色が得られるものであればよく、緑青色の透過色が得られる青色系着色顔料のシアニンブルーや銅フタロシアニンブルー、赤紫色の透過色が得られる紫色系着色顔料のキナクリドンなどを用いることができる。
【0020】
また、上記導電顔料は、皮膜に導電性を付与する成分であり、市販のアルミニウム添加酸化亜鉛(AZO)、アンチモン添加酸化錫(ATO)、錫添加酸化インジウム(ITO)などを用いることができる。導電顔料は、これ等透明導電顔料に限定されるものではなく、鉄、マンガン、銅が有する透過色を悪化させずに、帯電防止に必要な1010Ω/□以下の表面抵抗値が得られるものであれば良い。例えば、金、銀などの貴金属微粒子、TiN等が挙げられる。
【0021】
アルキルシリケートの加水分解物は、透明基板上に皮膜を固着させるための成分であり、例えば市販のエチルシリケート28[Si(OC]、メチルシリケート39[Si(OCH]、エチルシリケート40[Si(n−1)(OC(2n+2)]、および、メチルシリケート51[Si(n−1)(OCH(2n+2)]等を加水分解処理して適用することができる。
【0022】
次に、低透過率帯電防止膜形成用塗液の製造方法について説明する。製造工程は、解砕処理工程と希釈処理工程とに大別され、以下のようにして製造する。
【0023】
まず、解砕処理工程は、鉄、マンガン、銅の複合酸化物、着色顔料、導電顔料を解砕して極性溶剤に分散させる工程である。ここでは、解砕に有効な分散剤と分散用極性溶剤を加え、強力な分散機を使用して平均分散粒径が200nm以下になるまで解砕処理を行い、各々の濃縮分散液を調製する。解砕に用いる分散剤と分散用極性溶剤は、形成する皮膜の各種特性を悪化させるものでなければよい。分散機については、ボールミル、サンドミル、アトライター、超音波ホモジナイサー等が使用できる。
【0024】
希釈処理工程では、調製した鉄、マンガン、銅の複合酸化物の濃縮分散液、着色顔料の濃縮分散液、導電顔料の濃縮分散液、加水分解処理したアルキルシリケートが含まれる溶液、希釈用極性溶剤を所定の割合で混合・攪拌し、固形分として、鉄、マンガン、銅の複合酸化物が0.2〜2.0重量%、着色顔料が0.5重量%以下、導電顔料が0.4〜4.0重量%、アルキルシリケートの加水分解物がSiO換算で0.4〜4.0重量%含まれる塗液を製造する。塗液は、粗粒や異物の除去を目的として、ろ過処理してもよい。
【0025】
希釈用極性溶剤は、透明基板上に平滑でムラのない皮膜を形成するために必要な極性溶剤を含むものであり、当業者は公知の技術により適当な極性溶剤を選択して用いることができる。
【0026】
アルキルシリケートの加水分解物は、アルキルシリケートに水、極性溶剤、微量の酸を加えて混合し、加水分解処理して作製する。加水分解処理は、アルキルシリケート分子の末端にあるアルコキシ基を水酸基に置換する処理であり、この処理が不十分であるとアルコキシ基の残存によって固着力が低下して皮膜強度を悪化させるため、十分な処理時間が必要である。酸は、アルキルシリケートの加水分解反応を促進させるための触媒であり、硝酸、塩酸、硫酸等の強酸を用いれば、極微量の添加で容易に加水分解反応を完結させることができる。
【0027】
低透過率帯電防止基材は、上述した低透過率帯電防止膜形成用塗液を、例えば、ガラス基板、プラスチック等の透明基板上にスプレーコート、スピンコート、ワイヤーバーコート、ドクターブレードコート等の手法によって塗布・乾燥した後、大気中で100〜200℃の温度で熱処理し、塗布膜を硬化させることによって製造する。
【0028】
熱処理中には、塗布膜に残存する極性溶剤の蒸発とアルキルシリケート加水分解物の縮重合反応が起り、塗布膜は乾燥、収縮、硬化する。熱処理温度は、100℃以上であれば未蒸発成分の残存は避けられないものの実用的な強度を有する皮膜を形成できる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。本文中の『部』は『重量部』を示し、また平均分散粒径は大塚電子(株)社製の粒度分布計(ELS−800)を用いて測定した平均粒径を示している。
【0030】
[実施例1]
鉄、マンガン、銅の複合酸化物微粒子として、鉄を約9重量%,マンガンを約35重量%,銅を約25重量%含有する大日精化工業(株)社製の商品名TMブラック#3550(以下、TMBと記す)を用い、TMBを15.0部、水46.8部、エタノール21.3部、イソプロパノール3.7部、分散剤13.2部の割合で混合し、ボールミルを使用して解砕処理した。処理後におけるTMBの平均分散粒径は110nmであった。
【0031】
この処理液をエタノールとイソプロパノールで希釈し、TMBが10.0部、水31.2部、エタノール42.5部、イソプロパノール7.5部、分散剤8.8部からなるTMBの濃縮分散液を調製した(A液)。
【0032】
着色顔料として市販のシアニンブルーを用い、シアニンブルーを5.0部、ジアセトンアルコール94.3部、分散剤0.7部の割合で混合し、ボールミルを使用して解砕処理した。処理後におけるシアニンブルーの平均分散粒径は101nmであった。
【0033】
この処理液をエタノールとイソプロパノールで希釈し、シアニンブルーが2.0部、エタノール51.0部、イソプロパノール9.0部、ジアセトンアルコール37.7部、分散剤0.3部からなるシアニンブルーの濃縮分散液を調製した(B液)。
【0034】
次に、導電顔料として市販のアンチモン添加酸化錫微粒子(ATO)を用い、ATOを20.0部、エタノール63.8部、イソプロパノール11.2部、分散剤5.0部の割合で混合し、ボールミルを使用して解砕処理した。処理後のATOの平均分散粒径は112nmであった。
【0035】
この処理液をエタノールとイソプロパノールで希釈し、ATOが10.0部、エタノール74.4部、イソプロパノール13.1部、分散剤2.5部からなるATOの濃縮分散液を調製した(C液)。
【0036】
また、アルキルシリケートの加水分解物については、アルキルシリケートとして多摩化学工業(株)社製の商品名メチルシリケート51を用い、メチルシケート51を19.6部、エタノール54.8部、イソプロパノール9.7部、水2.1部の混合溶液を調製し、これに60%硝酸0.1部、水7.9部、エタノール4.9部、イソプロパノール0.9部の混合溶液を加えて約1時間攪拌した後、これをエタノールとイソプロパノールで希釈し、メチルシリケート51が9.8部、水5部、エタノール72.4部、イソプロパノール12.8部からなるアルキルシリケートの加水分解物を調製した(D液)。
【0037】
そして、上記A液3.8部、B液1.0部、C液9.8部、D液16.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール44.1部、イソプロパノール7.8部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.38重量%、シアニンブルーが0.02重量%、ATOが0.98重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.80重量%含まれる塗液を作製した。
【0038】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0039】
[実施例2]
上記A液3.6部、B液2.0部、C液9.8部、D液16.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール43.4部、イソプロパノール7.7部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.36重量%、シアニンブルーが0.04重量%、ATOが0.98重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.80重量%含まれる塗液を作製した。
【0040】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0041】
[実施例3]
着色顔料として市販のキナクリドンレッドを用い、キナクリドンレッドを5.0部、ジアセトンアルコール94.3部、分散剤0.7部の割合で混合し、ボールミルを使用して解砕処理した。処理後におけるキナクリドンレッドの平均分散粒径は132nmであった。
【0042】
この処理液をエタノール、イソプロパノール、1−ブタノールで希釈し、キナクリドンレッドが1.0部、エタノール25.5部、イソプロパノール4.5部、ジアセトンアルコール18.9部、1−ブタノール50.0部、分散剤0.1部からなるキナクリドンレッドの濃縮分散液を調製した(E液)。
【0043】
そして、上記A液3.8部、E液2.0部、C液9.8部、D液16.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール43.3部、イソプロパノール7.6部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.38重量%、キナクリドンレッドが0.02重量%、ATOが0.98重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.80重量%含まれる塗液を作製した。
【0044】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0045】
[実施例4]
上記A液3.6部、E液4.0部、C液9.8部、D液16.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール41.7部、イソプロパノール7.4部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.36重量%、キナクリドンレッドが0.04重量%、ATOが0.98重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.80重量%含まれる塗液を作製した。
【0046】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0047】
[実施例5]
上記A液3.8部、B液0.5部、E液1.0部、C液9.8部、D液16.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール43.7部、イソプロパノール7.7部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.38重量%、シアニンブルーが0.01重量%、キナクリドンレッドが0.01重量%、ATOが0.98重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.80重量%含まれる塗液を作製した。
【0048】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0049】
[実施例6]
上記A液4.0部、B液6.4部、E液3.2部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール41.1部、イソプロパノール7.3部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.40重量%、シアニンブルーが0.13重量%、キナクリドンレッドが0.03重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0050】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0051】
[実施例7]
上記A液4.0部、B液4.8部、E液6.4部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール39.8部、イソプロパノール7.0部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.40重量%、シアニンブルーが0.10重量%、キナクリドンレッドが0.06重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0052】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0053】
[実施例8]
上記A液4.0部、B液3.2部、E液9.6部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール38.4部、イソプロパノール6.8部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.40重量%、シアニンブルーが0.06重量%、キナクリドンレッドが0.10重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0054】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0055】
[実施例9]
A液4.0部、B液1.6部、E液12.8部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール37.1部、イソプロパノール6.5部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.40重量%、シアニンブルーが0.03重量%、キナクリドンレッドが0.13重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0056】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0057】
[実施例10]
A液4.0部、E液16.0部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール35.7部、イソプロパノール6.3部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.40重量%、キナクリドンレッドが0.16重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0058】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0059】
[実施例11]
A液5.0部、B液3.5部、E液1.8部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール43.9部、イソプロパノール7.8部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.50重量%、シアニンブルーが0.07重量%、キナクリドンレッドが0.02重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0060】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0061】
[実施例12]
A液5.0部、B液2.6部、E液3.5部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール43.3部、イソプロパノール7.6部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.50重量%、シアニンブルーが0.05重量%、キナクリドンレッドが0.04重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0062】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0063】
[実施例13]
A液5.0部、B液1.8部、E液5.3部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール42.4部、イソプロパノール7.5部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.50重量%、シアニンブルーが0.04重量%、キナクリドンレッドが0.05重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0064】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0065】
[実施例14]
A液5.0部、B液0.9部、E液7.0部、C液10.1部、D液10.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール41.7部、イソプロパノール7.4部の割合で混合・攪拌し、固形分としてTMBが0.50重量%、シアニンブルーが0.02重量%、キナクリドンレッドが0.07重量%、ATOが1.01重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.52重量%含まれる塗液を作製した。
【0066】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布・乾燥し、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0067】
[比較例1]
市販のカーボンブラックを10.0部、イソプロパノール82.0部、分散剤8.0部の割合で混合した後、ボールミルを使用して解砕処理し、平均分散粒径が133nmのカーボンブラック濃縮分散液を調製した(F液)。
【0068】
F液1.3部、C液3.2部、D液5.2部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール61.9部、イソプロパノール10.9部の割合で混合、攪拌し、固形分としてカーボンブラックが0.13重量%、ATOが0.32重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.26重量%含まれる塗液を作製した。
【0069】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布、乾燥して、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0070】
[比較例2]
F液2.0部、C液4.9部、D液8.0部、プロピレングリコールモノメチルエーテル15.0部、ジメチルホルムアミド2.5部、エタノール57.5部、イソプロパノール10.1部の割合で混合、攪拌し、固形分としてカーボンブラックが0.20重量%、ATOが0.49重量%、メチルシリケート51がSiO換算で0.40重量%含まれる塗液を作製した。
【0071】
この塗液を約40℃に加温したガラス基板上にスピンコート法で塗布、乾燥して、熱処理前の低透過率帯電防止基材を得た。
【0072】
こうして得られた各実施例と各比較例に係る熱処理前の低透過率帯電防止基材を電気炉に入れて180℃で30分間の熱処理を施し、形成した低透過率帯電防止膜の各種特性(表面抵抗値、透過率、ヘイズ値、透過色指数、反射率)を測定した。この結果を以下の表1に示す。
【0073】
尚、上記表面抵抗値は三菱油化(株)製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用いて測定し、透過率とヘイズ値は村上色彩技術研究所製のヘイズメータ(HR−200)を用いて測定した。
【0074】
また、透過色指数と反射率は日立製作所(株)製の分光光度計(U−4000)を用いて測定した。透過色指数は、L表色系で表わされる色指数を用いており、この表色系ではa値が高いほど赤色が強く、逆にa値が低いほど緑色が強いことを示し、またb値が高いほど黄色が強く、逆にb値が低いほど青色が強いことを示す。
【0075】
尚、本明細書における低透過率帯電防止膜の透過率と透過プロファイルは、ガラス基板を除く透過率と透過プロファイルを示しており、以下のようにして求めている。
【0076】
ガラス基板を除く低透過率透明導電膜の透過率(%)
=〔(ガラス基板を含む透過率)/(ガラス基板の透過率)〕×100
この様にして得られた各透過プロファイルを、図1、図3、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21、図23、図25および図27に示し、また、上記分光光度計(U−4000)で測定された各反射プロファイルを、図2、図4、図6、図8、図10、図12、図14、図16、図18、図20、図22、図24、図26および図28に示す。
【0077】
【表1】
Figure 2004055448
注1:可視光線領域380〜780nmにおいて5nm毎に測定したガラス基板を除く透過率から標準光源D65、視野角2度として求めた値である。
【0078】
注2:波長550nmにおける膜面の反射率である。
【0079】
[確  認]
(1)表1に示された結果から分かるように、黒色顔料としてカーボンブラックを用いた比較例1、2に係る塗液は、形成する皮膜の透過色指数b値が0以上となり、黄色味の強い低透過率帯電防止膜が得られるのに対して、黒色顔料としてのTMBと着色顔料を併用した実施例1〜14に係る塗液では、形成する皮膜の透過色指数b値が−1以下であり、青色味の強い低透過率帯電防止膜が得られることが確認される。
(2)他の特性についても、表1と図1〜図28に示された結果から分かるように、実施例1〜14に係る塗液では、形成する皮膜の表面抵抗値が1010Ω/□台以下、透過率が50〜80%、ヘイズ値が2%以下、反射率が6%以下であり、低透過率帯電防止黒色膜として良好であることが確認される。
【0080】
【発明の効果】
請求項1〜2記載の発明に係る低透過率帯電防止膜形成用塗液によれば、
塗液に加える黒色顔料として平均粒径10〜200nmの鉄、マンガン、銅の複合酸化物が適用され、かつ、平均粒径10〜200nmの着色顔料も併用されており、
また、請求項3記載の発明に係る低透過率帯電防止膜によれば、
上記請求項1若しくは2に係る低透過率帯電防止膜形成用塗液を用いて形成されているため、導電性と低透過性に加えて黒色から青黒色系の良好な透過色が得られる低透過率帯電防止膜とすることができる効果を有する。
【0081】
次に、請求項4記載の発明に係る低透過率帯電防止基材の製造方法によれば、
請求項1若しくは2に係る低透過率帯電防止膜形成用塗液を透明基板上に塗布・乾燥させた後、100〜200℃の温度で熱処理することにより請求項3記載の低透過率帯電防止膜を形成しているため、導電性と低透過性に加えて黒色から青黒色系の良好な透過色が得られる低透過率帯電防止膜を備える低透過率帯電防止基材を高速かつ低コストで製造できる効果を有する。
【0082】
更に、請求項5記載の発明に係る表示装置によれば、
前面板として請求項4記載の低透過率帯電防止基材がその低透過率帯電防止膜面を外面にして組込まれているため、基材外面の帯電を防止できると共に高コントラストの画像が得られる他、電源OFF時における画面の概観も良好にできる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図2】実施例1および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図3】実施例2および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図4】実施例2および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図5】実施例3および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図6】実施例3および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図7】実施例4および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図8】実施例4および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図9】実施例5および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図10】実施例5および比較例1に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図11】実施例6および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図12】実施例6および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図13】実施例7および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図14】実施例7および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図15】実施例8および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図16】実施例8および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図17】実施例9および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図18】実施例9および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図19】実施例10および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図20】実施例10および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図21】実施例11および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図22】実施例11および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図23】実施例12および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図24】実施例12および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図25】実施例13および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図26】実施例13および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。
【図27】実施例14および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の透過プロファイルを示すグラフ図。
【図28】実施例14および比較例2に係る低透過率帯電防止基材の反射プロファイルを示すグラフ図。

Claims (5)

  1. 極性溶剤とこの溶剤に均一に分散された固形分とを主成分とする低透過率帯電防止膜を形成するための低透過率帯電防止膜形成用塗液において、
    上記固形分として、平均粒径10〜200nmの鉄、マンガン、銅の複合酸化物が0.2〜2.0重量%、平均粒径10〜200nmの着色顔料が0.5重量%以下、平均粒径10〜200nmの導電顔料が0.4〜4.0重量%、アルキルシリケートの加水分解物がSiO換算で0.4〜4.0重量%含まれることを特徴とする低透過率帯電防止膜形成用塗液。
  2. 鉄、マンガン、銅の上記複合酸化物が、化学式(Cu,Fe,Mn)(Fe,Mn)で表されかつ鉄を20重量%以下、マンガンを20〜50重量%、銅を10〜40重量%含有するスピネル構造の化合物で構成されると共に、上記着色顔料が、シアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、キナクリドンの中から選ばれる1種以上の顔料で構成され、かつ、上記導電顔料が、アルミニウム添加酸化亜鉛、アンチモン添加酸化錫、錫添加酸化インジウムの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1記載の低透過率帯電防止膜形成用塗液。
  3. 請求項1若しくは2記載の低透過率帯電防止膜形成用塗液を用いて透明基板上に形成される低透過率帯電防止膜において、
    その表面抵抗値が1010Ω/□以下、透過率が50〜80%、ヘイズ値が2%以下、可視光線領域380〜780nmにおいて5nm毎に測定した透過率から求められるL表色系色指数(標準光源D65、視野角2度)のa値が−5〜+5、b値が−10〜−1の範囲内にあり、かつ、波長550nmにおける膜面の反射率が6%以下であることを特徴とする低透過率帯電防止膜。
  4. 透明基板上に低透過率帯電防止膜を有する低透過率帯電防止基材の製造方法において、
    請求項1若しくは2記載の低透過率帯電防止膜形成用塗液を透明基板上に塗布・乾燥させた後、100〜200℃の温度で熱処理することにより請求項3記載の低透過率帯電防止膜を形成することを特徴とする低透過率帯電防止基材の製造方法。
  5. 装置本体とこの前面側に配置された前面板を備える表示装置において、
    上記前面板として請求項4記載の低透過率帯電防止基材がその低透過率帯電防止膜面を外面にして組込まれていることを特徴とする表示装置。
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