JP2004054580A - 情報処理方法、情報処理装置、情報処理プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】人物から取得された特徴量と各人物を特定する辞書とを比較して個人識別を行う方法において、識別対象となる人物が増えた場合の新たな辞書の登録を簡素化する。
【解決手段】歩行中の人物から特徴量を取得し(S61)、取得された特徴量と識別辞書とを比較して個人識別を行い(S63)、成否判定の結果(S65)失敗であった場合、当該特徴量が新たに識別対象となる人物の特徴量であるか否かを判断し(S65)、識別対象となる人物のものであると判断された場合(S65のYES)、新規IDを発行し(S66)、辞書登録を行う(S67)。これにより、識別対象となる人物が増えた場合に、当該人物を特定する辞書を自動的に登録することができる。
【選択図】 図6
【解決手段】歩行中の人物から特徴量を取得し(S61)、取得された特徴量と識別辞書とを比較して個人識別を行い(S63)、成否判定の結果(S65)失敗であった場合、当該特徴量が新たに識別対象となる人物の特徴量であるか否かを判断し(S65)、識別対象となる人物のものであると判断された場合(S65のYES)、新規IDを発行し(S66)、辞書登録を行う(S67)。これにより、識別対象となる人物が増えた場合に、当該人物を特定する辞書を自動的に登録することができる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、歩行する人物すなわち歩行者から得られた情報を処理する方法に関し、特に歩行者から得られた情報を処理して歩行者を識別する情報処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
歩行者から得られた情報を人物の識別に利用する情報処理方法としては、例えば、▲1▼特開平4−33066、▲2▼特開2001−307098、および▲3▼特表2001−506032などの方法が挙げられる。上記▲1▼の公報には、予め個人情報が格納されている個人用辞書と、人間の歩行動を捉えた動画像から抽出された特徴とを比較することにより、歩行者を識別する方法が開示されている。また、上記▲2▼の公報には、歩行者の歩行動作特性を用いて人物の属性を推定する方法が開示されている。また、上記▲3▼の公報には、複数の合格プロフィールを用いることにより人物を識別する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼〜▲3▼の公報には、識別対象となる人物の特徴を予め登録しておき、歩行者から取得された特徴と比較することにより、歩行者または歩行者の属性を識別する方法が開示されているが、識別対象となる人物が増えた場合にその人物の特徴を追加登録することに関しては何ら記載されていない。
【0004】
このため、識別対象となる人物が増えた場合は、当該人物を識別することができず識別精度が低下することとなる。この場合に人物の識別を精度良く行うためには、管理者などによって、当該増えた人物の特徴が追加登録される必要がある。しかしながら、識別対象としての人物が増えるたびに、管理管理者が当該人物の特徴量を測定し、新たに登録することは煩雑である。一方、登録しないままでは識別精度が悪いままとなるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、識別対象となる人物が増えた場合に、当該人物の識別に用いられる特徴量を煩雑な作業することなく簡単に登録することができ、精度よく人物を識別することができる情報処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとを関連付けて識別辞書に記録する辞書記録ステップと、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と辞書記録ステップにおいて記録された識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別ステップと、を含むことを特徴としている。
【0007】
上記の構成により、識別の対象となる人物を立ち止まらせることなく、歩行中の人物から特徴量を取得することができる。これにより、特徴量を円滑に取得して、個人識別を迅速に行うことができる。
【0008】
本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにおいて人物の識別が成功した場合には、上記特徴量取得ステップおいて取得された特徴量によって、当該人物のIDと関連付けて上記識別辞書に記録されている辞書を、更新する辞書更新ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0009】
上記の構成により、識別辞書に記録されている辞書を、特徴量取得ステップにより取得された、最新の特徴量を用いて更新することができる。このため、個人識別ステップにおいて、人物の比較に用いられる識別辞書に記録されている辞書は、常に最新の特徴量により作成されたものとなる。したがって、個人識別ステップにおける個人識別を最新の特徴量を反映したものとし、精度を良くすることができる。
【0010】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記歩行中の人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の歩行方向が、歩行方向識別ステップにおいて特定の方向であると識別された場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第1のID発行ステップと、第1のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0011】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。例えば、本発明の情報処理方法を入退場の管理に用いる場合、権限を有さない人物の入場を防止する必要があるが、退出する人物はすでに入場を許された人物であるといえる。したがって、歩行方向が退出方向である人物は、個人識別ステップにより識別不能であったとしても、入場する権限を有する者である。
【0012】
したがって、上記のように歩行方向が人物の属性や権限と関連する場合には、歩行方向識別ステップで歩行方向を識別することにより、当該人物が識別対象として新たに登録すべき人物であるか否かを判断することができる。このため、歩行方向識別ステップの結果に応じて、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。
【0013】
また、上記のように本発明の情報処理方法を入退場の管理に用いる場合、入場の際に人手等により許可を与えておけば、その人物が退出する時に自動的に新規IDの発行と辞書作成とをすることができるから、識別辞書の登録を省力化することが可能となる。すなわち、許可を与えられた人物に対するIDと特徴量とを関連づけて上記識別辞へ登録することを簡素化できる。
【0014】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、施錠を確認する施錠確認ステップと、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の特徴量が、施錠確認ステップにより施錠が確認されてから一定時間以内に取得されたものである場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第2のID発行ステップと、第2のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0015】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。すなわち、施錠確認ステップにおいて施錠が確認された直後に特徴量が取得されたということは、その特徴量の取得された人物により施錠されたことを意味する。このため、施錠が確認されてから一定時間以内に特徴量が取得された場合は、当該特徴量が取得された人物は、識別対象として新たに登録すべき人物であるといえる。
【0016】
したがって、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。なお、第2のID発行ステップの「一定時間」としては、施錠の場所から特徴量取得の場所までの距離に応じて適切な時間を設定すればよい。
【0017】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記特徴量取得ステップは、歩行中の複数の人物から特徴量を取得するものであり、上記個人識別ステップにおいて複数の人物のうち少なくとも1人の人物の識別が成功した場合に、識別が成功しなかった人物を特定するIDを自動発行する第3のID発行ステップと、第3のID発行ステップにおいて自動発行された当該人物を特定するIDと、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0018】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。すなわち、複数の人物のなかに個人識別が成功した人物が含まれているということは、当該個人識別が成功した人物以外の人物は、識別対象として新たに登録すべき人物であるといえる。したがって、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。
【0019】
例えば、識別辞書に記録されているIDを持つ人物が同伴することにより、来客等に対し自動的に辞書作成と新規IDの発行ができ、辞書登録に関して省力化することが可能となる。
【0020】
本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにより識別が成功した場合にのみ、歩行者の通行を許可する通行許可ステップをさらに含むものであってもよい。これにより、個人識別の結果に応じて、歩行中の人物について、通行の許可/不許可を容易に決定することができる。
【0021】
本発明の情報処理方法は、上記特徴量取得ステップにより取得される特徴量が、歩行中の人物の歩行特性を表す歩行パターンであってもよい。各人物により異なる歩行パターンは歩行中に容易に取得できるから、上記特徴量取得ステップにおいて人物を識別するための特徴量として容易に取得できる。
【0022】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記特徴量取得ステップにおいて特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻と、上記歩行中の人物のIDと、を関連づけて履歴辞書に記録する履歴記録ステップと、履歴辞書に記録されている特徴量取得時刻を分析する履歴分析ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0023】
上記の構成により、個人識別の精度をさらに向上させることができる。すなわち、上記履歴記録ステップにおいて履歴辞書に記録された特徴量取得時刻を、履歴分析ステップで分析することにより、各人物ごとに特徴量が取得された時刻の傾向を把握することができる。例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、特徴量取得時刻を分析して各人物ごとの通行傾向を容易に把握することができる。ここで、通行傾向は各人物ごとに異なるといえるから、当該傾向を用いて個人識別の精度をさらに向上させることが可能となる。
【0024】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記個人識別ステップは、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と、上記識別辞書との比較において、識別パラメータにより補正を行って人物を識別するものであり、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて、識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0025】
上記の構成により、個人識別ステップにおいて、上記履歴分析ステップの分析結果として得られる各人物の通行時間傾向、通行時間頻度などに基づいて修正される識別パラメータを用いることにより、個人識別の精度をより向上させることが可能である。例えば、本発明の情報処理方法を用いて通行許可を行う場合、ある人物が頻繁に通行する時間帯には識別されやすいように、ほとんど通行しない時間帯には識別されにくいよう、識別パラメータを修正することができる。
【0026】
このように、上記履歴分析ステップの分析結果として得られる、通行履歴から通行時間の傾向を分析し識別パラメータにフィードバックすることにより、時間帯別の個人識別の精度を調整することが可能となる。
【0027】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記辞書記録ステップは、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDと、セキュリティレベルと関連付けて識別辞書に記録することを特徴としている。また、この場合、上記履歴分析ステップにより分析された特徴量取得頻度に応じて、各人物のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップをさらに含むものであってもよい。
【0028】
上記の構成により、各人物に合ったセキュリティサービスを提供することができる。すなわち、上記辞書記録ステップは、特徴量とIDとに加えてセキュリティレベルが識別辞書に記録するものであるから、上記個人識別ステップにおいて、各人物に適切なセキュリティレベルを用いることができる。このため、個人識別の精度を向上させることができる。また、セキュリティレベル変更ステップをさらに含むことにより、特徴量取得頻度に応じた適切なセキュリティレベルを各人物ごとに設定することができる。これにより、特徴量取得頻度に応じてセキュリティレベルを設定することができ、セキュリティレベル変更を省力化することが可能となる。
【0029】
上記情報処理方法は、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとが関連付けて記録されている識別辞書が記録されている辞書記録手段と、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と、辞書記録手段に記録されている識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別手段と、を備えている情報処理装置などを用いて実行することができる。
【0030】
上記情報処理装置は、個人識別手段により人物の識別が成功した場合には、当該識別における比較に用いられた特徴量によって、上記歩行中の人物のIDと関連付けて識別辞書に記録されている辞書を更新する辞書更新手段、上記歩行中の人物の歩行方向を識別する歩行方向識別手段、人物を特定するIDを自動発行するID発行手段、施錠を確認する施錠確認手段、履歴辞書を記録する履歴辞書記録手段、識別パラメータを修正する識別パラメータ修正手段およびセキュリティレベル変更手段をさらに備えるものであってもよい。
【0031】
本発明は、コンピュータに、上記した情報処理方法を実行させるためのプログラム、または当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成することもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態として、歩行者から歩行パターンを計測し、個人識別により通行の許可/不許可を決定する情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図1は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部11、メモリ12、辞書記録部13、識別辞書DB(Data Base)14、個人識別部15、通行許可部16を有する。
【0033】
特徴量取得部11は、歩行者から個人識別に使用するための特徴量を取得するものである。ここで使用する特徴量は、歩行者が立ち止まらずとも取得でき、かつ個人識別に使用可能なものであれば、どのような特徴を表す値でもよく、例えば、歩行者の足音、歩行画像、足裏の圧力変化等を用いることができる。また、特徴量取得部11には図示されていない入力装置が接続されている。この入力装置としては、用いる特徴量に対応して最適な入力装置を用いることができ、例えば、音声入力装置、画像入力装置、感圧装置などが挙げられ、これらは単独で用いても複数を併用してもよい。
【0034】
メモリ12は、特徴量取得部11により取得された特徴量を情報として保持するものであり、従来公知の情報保持手段を用いることができる。個人識別部15は、メモリ12に保持されている上記特徴量と識別辞書DB14に記録されている全ての辞書とを比較して、歩行者の個人識別を行うものであり、従来公知の情報記録手段を用いることができる。
【0035】
個人識別部15による識別結果は、辞書記録部13と通行許可部16に通知され、識別が成功した場合、すなわち識別辞書DB14に歩行者の特徴量に対応する辞書が記録されていた場合には、辞書記録部13はメモリ12に保持されている特徴量を用いて識別辞書DB14に記録されている辞書を更新する。また通行許可部16は、個人識別部15の識別が成功した場合に、図示されていない通行を妨げている装置を操作し、当該識別が成功した歩行者の通行を可能にする。なお、特徴量取得部11、辞書記録部13、個人識別部15および通行許可部16は、それぞれ別個の手段を用いて構成してもよく、あるいは、これらの全部または任意の組合せの機能を1つの中央演算処理装置を用いて構成してもよい。
【0036】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図2を用いて説明する。図2は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS21では特徴量取得部11により歩行者の特徴量を取得し、取得された特徴量をメモリ12に記憶させる。ステップS21で特徴量が取得されたことに応じて、ステップS22では、辞書番号i、最小距離minDおよび最小距離辞書番号minIDの値を初期化(i=0、minD=∞、minID=−1)する。ここで、辞書番号iとは識別辞書DB14に記録されている辞書を特定する番号であり、最小距離minDとは個人識別部15による個人識別における特徴量と辞書との最小距離を表す距離であり、最小距離辞書番号minIDとは特徴量との距離が最小である辞書を特定する番号である。
【0037】
つづいて、ステップS23では、辞書iを識別辞書DB14から読み出す。ステップS24では、ステップS21により取得した特徴量と辞書iとの距離Dを求める。距離Dの計算方法は、使用する特徴量や識別方法により様々存在する。距離Dとしては、例えば、ユークリッド距離やマハラノビス距離などが用いられる。もちろん、他の距離を定義して使用しても構わない。
【0038】
ステップS25では、最小距離minDとステップS24により求められた距離Dとを比較し、Dの方が小さければステップS26において、最小距離minDと最小距離辞書番号minIDが更新される。すなわち、最小距離minD、および最小距離辞書番号minIDを、それぞれ、ステップS24により求められた距離D、およびステップ24の距離Dの計算に用いられた辞書iの辞書番号iに更新する。
【0039】
ステップS27では、辞書番号iをインクリメントし、すなわち1増加させ、そのインクリメントされた辞書番号(図2中では「++i」と表している)と、識別辞書DB14に記録されている辞書数Nとを比較する。++iがNより小さければ、識別辞書DB14に未処理の辞書が存在するのでステップS23に戻る。++iがNより大きければ、識別辞書DB14の辞書を全て処理したこととなるので、ステップS28に進む。
【0040】
ステップS28では、S23〜S27の繰り返しによって得られた最小距離minD、すなわちS21において取得した特徴量と当該特徴量との距離も最も近い辞書iとの距離と、所定の閾値THとを比較し、minD<THであればすなわちminDがTHよりも小さければ個人識別は成功したことになる(S28のYES)。一方、minDがTH以上であれば個人識別は失敗したこととなり情報処理方法は終了する(S28のNO)。個人識別部15は、辞書記録部13および通行許可部16に識別結果を通知する。なお、個人識別部15からの上記識別結果の通知は、個人識別が成功した場合にのみ行うこととしてもよい。
【0041】
ステップS28において識別が成功した場合、ステップS29に進み、辞書記録部13は識別辞書DB14から、その辞書番号iが最小距離辞書番号minIDの辞書である、辞書minIDを取得し、ステップS210において、ステップS21により取得した特徴量を用いて辞書minIDの内容を更新する。次に、ステップS211において、通行許可部16により、S21において特徴量が取得された歩行者の通行が許可されて、情報処理方法は終了する。本実施の形態においては、開錠することにより通行を許可したが、他の方法により通行を許可しても構わない。
【0042】
また、ステップS29、ステップS210、ステップS211の順番で処理をする場合について説明したが、ステップS29の前にステップS211を処理することも可能である。すなわち、ステップS28で識別が成功すれば、ステップS211に進んで開鍵した後に、辞書minIDの取得および更新をすることとしてもよい。
【0043】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、歩行者(人物)の個人識別に用いられた特徴量を用いて、歩行者を識別するための識別辞書を更新するものである。このため、特に識別辞書の更新のような面倒な作業をすることなく、識別辞書の内容を常に最新の状態することができる。さらに、これにより、同一人物の特徴量の経年変化に対応した識別辞書によって個人識別がなされることとなるため、個人識別の精度も向上させることができる。
【0044】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態として、歩行者の通行時刻の傾向を解析し、識別パラメータの修正を行う情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図3は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部31、メモリ32、時刻取得部33、識別辞書DB34、個人識別部35、通行履歴更新部36、通行履歴DB37、通行履歴解析部38、パラメータ修正部39を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち前記実施の形態1の情報処理装置と相違する主な点は、時刻取得部33、通行履歴更新部36、通行履歴解析部38、およびパラメータ修正部39を備えている点である。また、特徴量取得部31、メモリ32、および識別辞書DB34は、この順に、前記実施の形態1の特徴量取得部11、メモリ12、および識別辞書DB14と機能が同等なものである。
【0045】
特徴量取得部31は、歩行者から個人識別に使用する特徴量を取得し、メモリ32に保持する。時刻取得手段33は、特徴量取得部31により特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻を特徴量と同時に取得し、メモリ32に保持する。なお、特徴量取得時刻は特徴量が取得された時刻を特定できるものであればよく、例えば、特徴量取得時刻から一定の時間が経過した時刻を特徴量取得時刻として取得してもよい。
【0046】
個人識別部35は、特徴量取得部31により取得された特徴量、時刻取得手段33により取得された特徴量取得時刻、およびパラメータ修正部39により修正された識別パラメータをメモリ32から読み出して、識別辞書DB34に記録されている辞書と比較することにより歩行者の個人識別を行うものである。
【0047】
通行履歴更新部36は、個人識別部35による、歩行者の個人識別が成功した場合に、メモリ32に保持されている特徴量取得時刻を読み出し、通行履歴DB37に記録されている個人識別が成功した人物、すなわち識別結果の人物である歩行者の通行履歴を更新するものである。通行履歴解析部38は個人識別部35の識別結果の対応する人物である、歩行者に対する通行履歴を通行履歴DB37から読み出し、個人識別が成功した歩行者の通行の傾向を解析するものである。パラメータ修正部39は、通行履歴解析部38の解析結果に基づき識別パラメータを修正し、メモリ32に記憶させるものである。
【0048】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図4を用いて説明する。図4は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS41では、特徴量取得部31により歩行者の特徴量を取得し、メモリ32に記憶させる。ステップS42では時刻取得部33により特徴量取得時刻を取得し、メモリ32に記憶させる。なお、ステップS41とS42とは、上記したように連続して実行されても同時に実行されてもよい。
【0049】
ステップS43ではステップS41で取得された特徴量と識別辞書DB34に記録されている辞書とを比較して、特徴量が取得された歩行者についての個人識別を行う。この個人識別の方法は、前記実施の形態1の情報処理方法の説明に用いた、図2のフローチャートのステップS22からステップS28までと同様であるから、本実施の形態においては説明を割愛する。
【0050】
ステップS44では、個人識別部35により個人識別が成功したか否かを判定し、成功した場合(S44のYES)にはステップS45により進み、失敗した場合には、情報処理方法は終了(S44のNO)する。ステップ45では、通行履歴更新部36により、ステップS43で識別された人物すなわち個人識別が成功した歩行者について通行履歴DB37に記録されている通行履歴に、ステップS42により取得された時刻を追加記録する。
【0051】
ステップS46では、通行履歴解析部38により、通行履歴DB37に記録されているステップS43で識別された人物の通行履歴を解析する。この通行履歴の解析としては、例えば、識別された人物が頻繁に通行している時間帯や、全く通行していない時間帯など、その人物が情報処理装置を通過する通行時間帯の特徴を検出し、解析することが挙げられる。もちろん、通行履歴解析部38による解析は、識別された人物(歩行者)とその人物の特徴量が取得された特徴量取得時刻との関係についての関係を解析するものであればよく、上記例示とは他の解析を行っても構わない。
【0052】
ステップS47では、ステップS46の解析結果に基づき識別パラメータを更新する。本実施の形態では、識別パラメータとして、ステップS41で取得された特徴量と識別辞書DB34の辞書との距離に対する重みを用いている。もちろん、本実施の形態における識別パラメータは上記重みに限られるものではなく、個人識別の識別精度の向上への寄与することができる、通行履歴に基づいたパラメータであればよい。
【0053】
本実施の形態における識別パラメータは、歩行者を特定するIDと時間tとの関数W(ID,t)であり、通常はW(ID,t)=1.0である。例えば、ステップS46の通行履歴解析によって、ID=ID1である歩行者が、時間t=T1(例えば、午前)の時間帯には頻繁に通行しており、時間t=時間T2(例えば、午後)の時間帯には全く通行していないという結果が得られた場合、パラメータ修正部39は、W(ID1,T1)を1.0より小さくし、W(ID1,T2)を1.0より大きくする。これにより、歩行者が以前に通行したことがあるか否かという情報を利用して個人識別を行い、その精度を向上させることができる。上記時間帯は歩行者の通行頻度を示すことができる一定の範囲の時間であればよく、例えば、1時間ごとに区切られた時間帯、曜日ごとに区切られた時間帯、午前と午後とで区切られた時間帯などが挙げられる。時間帯によるW(ID,t)変動の大きさは、歩行者の時間帯別の通行頻度に基づいて決められる。
【0054】
また、識別パラメータである関数W(ID,t)は、特定の歩行者の通行頻度に応じて決定されるものであってもよい。これにより、個人識別の精度を更に向上させることができる。あるいは、識別パラメータである関数W(ID,t)は、特定の歩行者の通行頻度のみではなく、不特定の歩行者の通行頻度、すなわち全通行量に基づいて決定されるものであってもよい。これにより、例えば、歩行者の通行量が非常に少ない時間帯には、個人識別の成功率が低くなるように識別パラメータを修正することなどによって、不審者の進入をより確実に防止することが可能となる。なお、識別パラメータである関数W(ID,t)は、これらに限定されるものではなく、時間帯別の通行頻度を表す関数であればよい。
【0055】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、識別履歴に基づいた識別パラメータをも人物(歩行者)の個人識別に用いるものであるから、個人識別の精度を向上させることができる。
【0056】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態として、辞書を自動登録する情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図5は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施の形態の情報処理装置は、特徴量取得部51、メモリ52、個人識別部53、識別辞書DB54、登録可否決定部55、ID発行部56、辞書記録部57を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち、前記実施の形態1または2の情報処理装置と相違する主な点は、登録可否決定部55、およびID発行部56を備えている点である。特徴量取得部51、メモリ52、個人識別部53、および識別辞書DB54は、この順に、前記実施の形態1の特徴量取得部11、メモリ12、個人識別部15、および識別辞書DB14と機能が同等なものである。
【0057】
登録可否決定部55は、個人識別部53による人物の識別が不可能であった場合、すなわち歩行者の個人識別が成功しなかった場合に、特徴量取得部51により取得された特徴量を持つ人物である歩行者を新たに登録するか否かを決定するものである。ID発行部56は、登録可否決定部55により登録可と決定された場合に、新規IDを発行するものである。
【0058】
辞書記録部57は、メモリ52に保持されている特徴量を基に辞書を作成するものであり、特徴量とID発行部56により発行されたIDとを関連付けて識別辞書DB54に記録するものである。このように、新規IDが発行された場合は、個人識別部53による個人識別が成功しなかった歩行者を特定する新規IDとともに、当該歩行者の特徴量が辞書として識別辞書DB54に記録される。
【0059】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図6を用いて説明する。図6は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。同図に示している、ステップS61からステップS64までの処理は、図4におけるステップS41からステップS44までの処理と同等なので、本実施の形態では説明を割愛する。
【0060】
ステップS64において、個人識別部53による個人識別が成功しなかった場合すなわち識別が不可能であった場合(S64のNO)、ステップS65に進み、個人識別が成功した場合(S64のYES)、情報処理方法は終了する。ステップS65においては、登録可否決定部55が、ステップS61において特徴量取得部31によって特徴量が取得された人物(歩行者)を、識別辞書DB54の辞書に登録するか否かについて決定する。
【0061】
ステップS65における、登録可否決定部55による登録可否決定方法の第1の例としては、図5には図示されていない歩行方向解析部により歩行者の歩行方向を解析し、歩行方向が退出方向であった場合には登録可とする方法が挙げられる。このとき、上記歩行方向解析部は、ステップS61において特徴量取得部51によって取得された特徴量を用いて歩行方向を解析するものであっても良いし、図示されていない他のセンサから得た情報により歩行方向を解析するものであっても良い。歩行方向が退出方向である場合には、その歩行者は入場した人物であるから、歩行方向の解析結果に基づいて登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。
【0062】
また、上記登録可否決定方法の第2の例としては、図5には図示されていない施錠確認部により施錠されたことを確認し、その直後、すなわち施錠確認部により施錠が確認されてから所定の時間以内に、ステップS61において特徴量取得部51によって特徴量が取得された場合に登録可とする方法が挙げられる。施錠された場合には、その歩行者は鍵を所持している人物であるから、施錠確認に基づいて登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。
【0063】
また、上記登録可否決定方法の第3の例としては、ステップS61において特徴量取得部51により複数の歩行者(人物)の特徴量が取得され、これら複数の歩行者の中に識別可能な人物と識別不可能な人物とが混在している場合には、識別不可能な人物を登録可とする方法が挙げられる。複数の歩行者のなかに識別可能な人物が含まれている場合、当該識別可能な人物が了解した上でその他の識別不可能な人物が通行しているものと推認されるから、識別可能な人物が含まれているか否かによって識別不可能な人物の登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。もちろん、ステップS65において、上記第1から第3の例として示した以外の方法によって登録の可否を決定することとしても構わない。
【0064】
ステップS61において個人識別が成功しなかった歩行者について、ステップS65において登録可と決定されると(S65のYES)ステップS66に進み、登録付加と決定されると(S65のYES)情報処理方法は終了する。ステップS66においては、ID発行部56により、個人識別が成功しなかった歩行者に対する新規IDの発行がなされる。続いて、ステップS67において、ステップS66で発行された新規IDと、ステップS61で取得された特徴量とから、辞書記録部57により辞書が作成されて、当該辞書が識別辞書DB54に登録される。
【0065】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法によれば、例えば、新入社員の入社などにより、個人識別の対象となる人物(歩行者)が増加した場合であっても、特に当該増加した人物の特徴量を処理するための辞書を、わざわざ新たに登録することなく、増加した人物を識別するための辞書を自動的に登録することできる。
【0066】
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態として、人物を特定する各IDに対してセキュリティレベルを設定することが可能な情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図7は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、
本実施の形態の情報処理装置は、特徴量取得部71、メモリ72、識別辞書DB73、個人識別部74、通行履歴更新部75、通行履歴DB76、通行履歴解析部77、セキュリティレベル変更部78を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち前記実施の形態1、2または3の情報処理装置と相違する主な点は、セキュリティレベル変更部78を備えている点である。特徴量取得部71、メモリ72、個人識別部74、通行履歴更新部75、通行履歴DB76は、この順に、前記実施の形態2の特徴量取得部31、メモリ32、個人識別部35、個人識別部35、通行履歴更新部36、通行履歴DB37と機能が同等なものである。
【0067】
特徴量取得部71は、歩行者から個人識別に使用する特徴量を取得し、当該特徴量をメモリ72に記憶するものである。識別辞書DB73は、実施の形態2の情報処理装置の識別辞書DB34とほぼ同様であるが、さらにセキュリティレベルが登録されているという点において相違している。このセキュリティレベルは、後述するセキュリティレベル変更部78によって変更されるものである。
【0068】
個人識別部74は、特徴量取得部71により取得された特徴量と識別辞書DB73に記録されている辞書とを照合して、個人識別を行うものである。通行履歴更新部75は、個人識別が成功した場合に、通行履歴DB76に記録されている通行履歴のうち、個人識別された人物(歩行者)の通行履歴を更新するものである。通行履歴解析部77は個人識別された人物(歩行者)の通行履歴を解析するものである。
【0069】
セキュリティレベル変更部78は、通行履歴解析部77による解析結果を基に識別辞書DB73に、辞書とともに記録されているセキュリティレベルのうち、個人識別された人物のセキュリティレベルを更新するものである。
【0070】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図8を用いて説明する。図8は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS81では、特徴量取得部71により歩行者(人物)から個人識別に使用する特徴量を取得し、メモリ72に記憶させる。ステップS82では、個人識別部74により個人識別が行われる。ステップS81からステップS82までの詳細な流れは、前記実施の形態1の図2のステップS22からステップS28までに示したものと同様なのでここでは割愛する。
【0071】
ステップS83では、個人識別部74により歩行者の個人識別の成否が判定され、成功していれば(S83のYES)ステップS84に進み、成功していなければ(S83のNO)情報処理方法は終了する。ステップS84では、通行履歴更新部75により、通行履歴DB76に記録されている通行履歴の更新が行われる。つづいて、ステップS85では、通行履歴解析部77により通行履歴の解析が行われる。ステップS86では、セキュリティレベル変更部78により、ステップS85における通行履歴の解析結果に基づいて、識別辞書DB73に記録されているセキュリティレベルの変更が行われる。
【0072】
本実施の形態におけるセキュリティレベルとは、例えば、上記情報処理方法によって、歩行者に通行許可を与える場合のレベルである。このようなセキュリティレベルの変更は、歩行者の入場および/または退出の制限等に利用することができる。例えば、ステップS83において、歩行者の個人識別が成功した場合であっても、ステップS84・S85の通行履歴更新・通行履歴解析により、当該歩行者が一定の期間以上通行していないという結果が得られた場合、セキュリティレベルの変更によって通行を不許可とすることができる。これにより、一定期間以上通行しなかった歩行者が通行することを自動的に防止できる。
【0073】
あるいは、通行履歴更新・通行履歴解析により、所定の期間内で当該歩行者に許可された回数以上の入場および/または退出がなされているという結果が得られた場合に、セキュリティレベルの変更によって通行を不許可とすることができる。これにより、歩行者の有する、入場および/または退出の回数以上入場および/または退出がなされることを自動的に防止できる。
【0074】
また、歩行者が持つセキュリティレベルと場所のもつセキュリティレベルとを照合することによって、通行の可否を決定するために、セキュリティレベルを用いてもよい。これにより、歩行者が通行する場所に応じて、通行の可否を決定することができる。
【0075】
また、セキュリティレベルとしては、例えば、1からNまでのN段階を設定することができる。この場合、通行履歴解析部38による解析結果として得られた通行回数nと歩行者を特定するIDとの組合せに応じて、1からNまでの何れかの数となる関数L(ID,n)を用いることができる。このように、通行履歴解析に基づいてセキュリティレベルを変更することにより、識別辞書DB73の識別辞書を更新することなく、歩行者に対する入場および/または退出を管理することができる。
【0076】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、通行履歴解析により得られた結果を用いてセキュリティレベルを変更するものであるため、例えば、通行履歴解析の結果に基づいて歩行者の入場および/または退出管理をすることができる。なお、セキュリティレベルを歩行者の入場および/または退出管理に用いる場合について説明したが、セキュリティレベルの利用はこれにかぎられず、他に利用しても構わない。
【0077】
なお、本発明は、以下に記す情報処理装置、情報処理方法、プログラム、または記録媒体として構成することもできる。
【0078】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、を有することを特徴とする第1の情報処理方法。
【0079】
上記第1の情報処理方法は、個人識別ステップにより個人識別が成功した場合には、特徴量取得ステップにより取得された特徴量を用いて辞書を更新する辞書更新ステップをさらに有するものであってもよい。
【0080】
上記第1の情報処理方法は、上記個人識別ステップによる識別の成否により通行の許可もしくは拒否を決定する通行許可ステップをさらに有するものであってもよい。
【0081】
上記第1の情報処理方法は、上記特徴量取得ステップにより取得された特徴量が、歩行パターンであってもよい。
【0082】
上記第1の情報処理方法は、個人毎の通行時刻を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行時刻を解析し、各個人の通行時刻の傾向を分析する通行傾向分析ステップと、をさらに有するものであってもよい。この場合、上記通行傾向分析ステップにより分析された結果を基に通行する頻度の高い時間帯に識別されやすくなるように識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに有するものであってもよい。
【0083】
上記第1の情報処理方法は、人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、歩行方向識別ステップにより識別された方向が退出方向であり、かつ上記個人識別ステップにより識別不能であった場合にIDを自動発行するID発行ステップとをさらに有し、ID発行ステップにより発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録するものであってもよい。
【0084】
上記第1の情報処理方法は、施錠したことを確認する施錠確認ステップと、施錠確認ステップにより施錠が確認された直後に特徴量取得ステップにより取得された特徴量が個人識別ステップにより識別不能であった場合に、IDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録するものであってもよい。
【0085】
上記第1の情報処理方法は、特徴量取得ステップにより複数人物の特徴量が取得され、個人識別ステップによる識別結果が可能な人物と不可能な人物が混在する場合にIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを識別不能な人物の特徴量から作成した辞書とともに記録するものであってもよい。
【0086】
上記第1の情報処理方法は、各人に対するIDと辞書とともにセキュリティレベルを設定、保持が可能なものであってもよい。この場合、各人の通行履歴を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行記録から通行頻度を求める通行記録解析ステップと、通行記録解析ステップにより解析された通行頻度に応じて各人のセキュリティレベルを変更するものであってもよい。
【0087】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と辞書記録手段に記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別手段を有することを特徴とし、請求項2から11記載の方法の何れかを用いることを特徴とする第1の情報処理装置。
【0088】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップを有し、上記第1の情報処理方法をコンピュータに実行させる第1の情報処理プログラム、および当該第1の情報処理プログラムが記録された記録媒体。
【0089】
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態として、歩行者から特徴量を取得して個人識別を行い、個人識別の結果により歩行者に対する通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックする情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。
【0090】
図9は本実施の形態における情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部11、メモリ12、辞書記録部13、識別辞書DB14、個人識別部15、通行許可部16、通行履歴更新部36、通行履歴DB37、通行履歴解析部38、パラメータ補正部39、セキュリティレベル変更部78、登録可否決定部55、ID発行部56を有する。本実施の形態の情報処理装置を構成する各部は、前記実施の形態1〜4において説明した情報処理装置の各部と機能が同様なものについては同じ番号を用いて表している。
【0091】
特徴量取得部11は歩行者の特徴量を取得するものであり、特徴量は、歩行者が立ち止まることなく取得でき、かつ個人識別に使用可能であれば如何なる値でもよく、例えば足音、歩行画像、足裏の圧力変化、従来の音声等を用いることができる。また、特徴量取得部11には、図示されていない入力装置が接続されており、この入力装置としては取得する特徴量に応じた最適な装置を用いればよい。特徴量取得部11により取得された特徴量はメモリ12に記憶される。
【0092】
個人識別部15は、特徴量取得部11により取得された特徴量と識別辞書DB14に既に登録されている辞書とを比較し個人識別を行う。個人識別部15により識別が成功した場合には、辞書記録部13により特徴量取得部11により取得された特徴量を用いて辞書が更新される。
【0093】
また、個人識別部15により識別が成功した場合には、通行許可部16により図示されていない通行を妨げている装置を操作して通行を許可する。また、個人識別部15により識別が成功した場合には、個人識別部15により識別された歩行者のIDと、特徴量取得部11により特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻とが、通行記録更新部36により通行履歴DB37に記録される。
【0094】
通行履歴DB37の更新された通行履歴は、通行履歴解析部38により解析され、この解析結果に基づいて歩行者を識別する時に用いられる識別パラメータが、パラメータ修正部39により補正され、この補正された結果はメモリ12に保持される。同様して、通行履歴解析部38の解析結果に基づき、セキュリティレベル変更部78によりセキュリティレベルが変更され、変更されたセキュリティレベルは辞書記録部13を介して識別辞書DB14に記録される。
【0095】
また、個人識別部15による個人識別が成功しなかった場合、すなわち歩行者の識別が不可能であった場合には、登録可否決定部55により登録を許可するか否かを判定し、登録可と判定された場合にはID発行部56により新規IDが発行される。この新規IDは、特徴量取得部11により取得された特徴量により作成された辞書とともに、辞書記録部13によって識別辞書DB14に登録される。
【0096】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図10を用いて説明する。図10は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。同図に示すように、本実施の形態の情報処理方法は、歩行者から特徴量を取得し、個人識別を行い、識別結果により通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックする処理方法である。
【0097】
ステップS121では、特徴量取得部11により個人識別に使用する歩行者の特徴量および現在の時刻すなわち特徴量を取得した時刻である特徴量取得時刻を取得し、メモリ12に記憶させる。ステップS122では、登録可否決定部55により、上記歩行者について辞書登録を行うか否かを判断し、辞書登録すると判断された(S122のYES)のであればステップS123に進み、辞書登録しないと判断されたのであれば(S122のNO)ステップS125に進む。なお、ステップS122における、登録可否決定部55による辞書登録するか否かの判断は、情報処理装置の設定により自動的になされても、情報処理装置の操作を行う管理担当者等による操作に応じてなされてもよい。
【0098】
ステップS123においては、ID発行部56により、上記歩行者に対してIDが新規発行される。つづいて、ステップS124において、辞書記録部13により、上記歩行者の特徴量に基づいた辞書が作成され、上記新規発行されたIDとともに識別辞書DB14に記録される。識別辞書DB14にIDと辞書とが記録された後には、ステップS121に戻り、次の歩行者の特徴量および時刻取得されることとなる。また、ステップS124において、識別辞書DB14へ新規に発行されたIDとともに辞書が記録された場合は、当該IDにより特定される歩行者の通行が許可されることとなる。
【0099】
ステップS122で辞書登録しないと判断された場合には、ステップS125で個人識別部15により識別辞書DB14の辞書との照合がなされ個人識別が行われる。辞書と特徴量との照合に関しては後述する。ステップS126では、個人識別部15によりステップS125での個人識別の成否が判定され、成功したと判定された場合(S126のYES)はステップS127に進み、成功しなかったと判定された場合は(S126のNO)はステップS212に進む。
【0100】
ステップS127においては、個人識別部15により識別された歩行者のIDと、特徴量取得部11により取得された特徴量取得時刻とが、通行履歴更新部36によって通行履歴DB37に記録される。つづいて、ステップS128において、通行履歴更新部36により更新された通行履歴DB37の通行履歴を、通行履歴解析部38が解析する。そして、この通行履歴解析部38による解析結果を基に、パラメータ補正部39では識別パラメータの補正が行われ、セキュリティレベル変更部78ではセキュリティレベルの変更が行われる。識別パラメータの変更はメモリ12にフィードバックされ、セキュリティレベルの変更は辞書記録部13にフィードバックされる。このように、通行履歴の解析結果を、識別パラメータおよびセキュリティレベルに反映させることによって、個人識別をより適切なレベルで精度良く行うことが可能となる。
【0101】
通行履歴解析部38による通行履歴の解析は、例えば、頻繁に通行している時間帯や全く通行していない時間帯などのように歩行者の通行する時間帯の特徴を検出することや、通行回数を検出することにより行う。もちろん、他の特徴や回数を検出することにより通行履歴の解析を行っても構わない。
【0102】
本実施の形態において、パラメータ修正部39により補正される識別パラメータとは歩行者から取得された特徴量と識別辞書DB14の辞書との距離に対する重みである。もちろん、識別パラメータとして、他のパラメータを用いても構わない。本実施の形態の識別パラメータとしては、歩行者を特定するIDと時間tとの関数W(ID,t)であり、通常はW(ID,t)=1.0である。もし、通行履歴解析部38の解析により、ID=ID1である歩行者が、時間t=T1(例えば、午前)の時間帯には頻繁に通行しており、時間t=時間T2(例えば、午後)の時間帯には全く通行していないという結果が得られた場合、パラメータ修正部39は、W(ID1,T1)を1.0より小さくし、W(ID1,T2)を1.0より大きくする。時間帯によるW(ID,t)変動の大きさは、歩行者の時間帯別の通行頻度に基づいて決められる。
【0103】
また、本実施の形態におけるセキュリティレベルとは、例えば、歩行者の通行への許可レベルのことであり、歩行者(人物)が持つセキュリティレベルと場所の持つセキュリティレベルを照合し通行の可否を決定する等に用いるものとする。もちろんセキュリティレベルを他の用途に利用しても構わない。
【0104】
セキュリティレベルは、例えば、1からNまでのN段階を設定することができる。この場合、例えば、通行履歴解析部38による解析結果として得られた通行回数nと歩行者を特定するIDとの組合せに応じて、1からNまでの何れかの数となる関数L(ID,n)をセキュリティレベルとして用いることができる。
【0105】
ステップS129では、通行場所のセキュリティレベルと歩行者のIDの持つセキュリティレベルL(ID,n)とが、個人識別部15によって照合され、通行の可否が決定される。ステップS129で通行許可と判定されると(S129のYES)、ステップS210に進み、通行許可部16により上記歩行者の通行が許可される。ステップS129でセキュリティレベルのチェックがなされた結果、通行不許可と判定されると(S129のNO)、ステップS211に進み、通行許可部16により上記歩行者の通行が不許可とされる。
【0106】
ステップS126において歩行者の個人識別が成功しているから、通行ステップS129によるセキュリティレベルチェックの結果、通行許可となったか通行不許可となったかに関係なく、ステップS210・S211の後には、ステップS124に進み、特徴量取得部11により取得された特徴量を用いて、辞書登録部13により辞書が更新される。
【0107】
以下に個人識別が失敗した場合に、自動的に登録を行う情報処理方法について説明を行う。ステップS126で個人識別が失敗した場合(S126のNO)には、登録可否決定部55によりステップS212からS214が実行され、個人識別が失敗した歩行者の登録の可否を決定する。
【0108】
ステップS212では、特徴量取得部11により取得された特徴量から歩行方向を判定し、退出方向であれば登録可と判定する。もちろん、図示されていない他の入力機器から取得された、特徴量以外の情報を用いて歩行方向の判定を行っても構わない。
【0109】
また、ステップ213では、図示されていない施錠確認部が、特徴量取得部11により特徴量が取得された直前に施錠されたか否かを判定し、施錠されたことが確認されれば登録可と判定する。
【0110】
また、ステップS214では、特徴量取得部11により複数の歩行者の特徴量が取得された場合に、当該複数の歩行者のなかに個人識別が成功した歩行者が含まれていれば、
個人識別が成功しなかった歩行者の登録を行う。すなわち、同伴者が識別可能であれば、当該同伴者以外の歩行者の登録可と判定する。
【0111】
そして、ステップS212〜S214のうち、少なくとも1つのステップで登録可と判定されると(S212〜S214のYES)、ステップS123に進み、ID発行部56により、上記登録可と判定された歩行者に対して新規なIDが発行され、ステップS124で辞書記録部13により作成された辞書とともに識別辞書DB14に記録される。一方、ステップS212〜S214の全てで登録不可と判定された場合は、上記歩行者に対する新規IDが発行されることなく、ステップS121に進む。.
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、個人識別の結果により歩行者に対する通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックするものであるから、辞書登録を容易にするとともに、個人識別の精度を向上させることができる。
【0112】
なお、本発明の情報処理装置および情報処理方法は、実施の形態1乃至6のそれぞれにおいて開示された構成を相互に組み合わせたものとして実現することも可能である。
【0113】
また、本発明は、前記実施の形態1乃至6の情報処理方法のいずれかをコンピュータに実行させるためのプログラム、または当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
【0114】
上記プログラムは、マイクロコンピュータなどで処理が行われるために必要なメモリ、例えばROMのようなものに記録されてもよいし、また外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに挿入することで読み取り可能なものに記録されてもよい。
【0115】
いずれの場合においても、プログラムはマイクロプロセッサによるアクセスによって実行させる構成であってもよいし、あるいは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め情報処理装置に格納されているものとする。
【0116】
ここで上記記録媒体は、情報処理装置本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0117】
また、本発明の情報処理装置をインターネットなどの通信ネットワークと接続可能なシステム構成とし、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する構成としてもよい。尚、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め情報処理装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0118】
なお、本発明は、以下に記す情報処理装置、情報処理方法、プログラム、またはプログラム記録媒体として構成することもできる。
【0119】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、個人識別ステップにより識別が成功した場合に個人毎の通行を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより各個人の通行時間傾向を分析する通行傾向分析ステップと、通行傾向分析ステップにより分析された結果を基に識別時のパラメータを補正するパラメータ補正ステップを有する第2の情報処理方法。
【0120】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDおよびセキュリティレベルを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、個人識別ステップにより識別が成功した場合に個人毎の通行を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行記録から各人の通行頻度を求める通行記録解析ステップと、通行記録解析ステップにより解析された結果を基に各人のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップを有する第3の情報処理方法。
【0121】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、歩行方向識別ステップにより識別された方向が退出方向かつ個人識別ステップにより識別が不能であった場合にIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録する第4の情報処理方法。
【0122】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、施錠したことを確認する施錠確認ステップと、施錠確認ステップにより施錠が確認された直後に特徴量取得ステップにより取得された特徴量が個人識別ステップにより識別不能であった場合に、IDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録する第5情報処理方法。
【0123】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、特徴量取得ステップにより複数人物の特徴量が取得され、個人識別ステップによる識別結果が可能な人物と不可能な人物が混在する場合に識別不可能な人物に対するIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを識別不能な人物の特徴量から作成した辞書とともに記録することを特徴とする第6の情報処理方法。
【0124】
上記第2から第6の情報処理方法は、個人識別ステップによる識別の成否により通行の許可もしくは拒否を決定する通行許可ステップをさらに有していてもよい。
【0125】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と辞書記録手段に記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別手段を有することを特徴とし、上記第2ないし第6の情報処理方法の何れかを用いることを特徴とする第2の情報処理装置。
【0126】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップを有し、上記第2ないし第6の情報処理方法の何れかをコンピュータに実行させる第2のプログラムおよび当該第2のプログラムが記録された記録媒体。
【0127】
【発明の効果】
以上のように、本発明の情報処理方法は、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得ステップを含んでいるものである。これにより、歩行中の人物を立ち止まらせることなく取得した特徴量を用いて個人識別を行うことができる。したがって、例えば、個人識別の結果に基づいて人物の通行可否の決定を迅速かつ円滑に行えるという効果を奏する。
【0128】
また、特徴量取得ステップおいて取得された特徴量によって、当該人物のIDと関連付けて識別辞書に記録されている辞書を更新する辞書更新ステップを含むものである。
【0129】
これにより、個人識別が成功した場合には最新の特徴量により辞書を更新することとなるから、常に最新の特徴量を反映した辞書に基づいた精度のよい個人識別が可能となるという効果を奏する。
【0130】
また、本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物であっても、歩行方向識別ステップにおいて歩行方向が特定の方向であると識別された場合、施錠確認ステップにより施錠が確認されてから一定時間以内に特徴量が取得された場合、または、識別が成功した人物とともに特徴量が取得された場合は、当該人物にIDを発行し特徴量と関連付けて上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップを備えていてもよい。
【0131】
これにより、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物が、識別辞書に登録すべき人物であるか否かを自動的に識別することができる。そして、識別辞書に登録すべき人物に対しては新規IDの発行および辞書の作成を自動的に行い、これらを識別辞書に登録するから、辞書の作成および登録を簡素化できるという効果を奏する。
【0132】
また、本発明の情報処理方法は、履歴記録ステップと、履歴分析ステップと、をさらに含むものであってもよい。これにより、各人の時間別通行傾向等の履歴を分析した結果を上記個人識別ステップに反映させられるから、個人識別の精度を向上させられるという効果を奏する。例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、人物が頻繁に通行する時間帯には個人識別されやすく、稀にしか通行しない時間帯には個人識別されにくくすることができる。
【0133】
また、上記辞書記録ステップは、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDと、セキュリティレベルとを関連付けて識別辞書に記録するものであってもよい。この場合、上記履歴分析ステップにより分析された特徴量取得頻度に応じて、各人物のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップをさらに含むことが好ましい。
【0134】
これにより、各人物に合ったセキュリティサービスの提供が可能となるという効果を奏する。また、セキュリティレベル変更ステップにより、セキュリティレベル設定を省力化できるという効果を奏する。また、例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、通行履歴の解析結果に応じてセキュリティレベルを変更することにより、各人物の通行頻度に基づいたセキュリティレベルの設定を自動的に行い、省力化できるという効果を奏する。
【0135】
また、上記個人識別ステップは、識別パラメータによる補正を行って人物を識別し、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて、識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに含むものであってもよい。
【0136】
これにより、例えば、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて識別パラメータを修正し、個人識別の精度を向上させられるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実施の形態1の情報処理方法のフローチャートである。
【図3】実施の形態2の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図4】実施の形態2の情報処理方法のフローチャートである。
【図5】実施の形態3の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図6】実施の形態3の情報処理方法のフローチャートである。
【図7】実施の形態4の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図8】実施の形態4の情報処理方法のフローチャートである。
【図9】実施の形態5の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図10】実施の形態5の情報処理方法のフローチャートである。
【符号の説明】
11、31、51、71 特徴量取得部
12、32、52、72 メモリ
13、57 辞書記録部
14、34、54、73 識別辞書DB
15、35、53、74 個人識別部
16 通行許可部
33 時刻取得部
36、75 通行履歴更新部
37、76 通行履歴DB
38、77 通行履歴解析部
39 パラメータ修正部
55 登録可否決定部
56 ID発行部
78 セキュリティレベル変更部
【産業上の利用分野】
本発明は、歩行する人物すなわち歩行者から得られた情報を処理する方法に関し、特に歩行者から得られた情報を処理して歩行者を識別する情報処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
歩行者から得られた情報を人物の識別に利用する情報処理方法としては、例えば、▲1▼特開平4−33066、▲2▼特開2001−307098、および▲3▼特表2001−506032などの方法が挙げられる。上記▲1▼の公報には、予め個人情報が格納されている個人用辞書と、人間の歩行動を捉えた動画像から抽出された特徴とを比較することにより、歩行者を識別する方法が開示されている。また、上記▲2▼の公報には、歩行者の歩行動作特性を用いて人物の属性を推定する方法が開示されている。また、上記▲3▼の公報には、複数の合格プロフィールを用いることにより人物を識別する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記▲1▼〜▲3▼の公報には、識別対象となる人物の特徴を予め登録しておき、歩行者から取得された特徴と比較することにより、歩行者または歩行者の属性を識別する方法が開示されているが、識別対象となる人物が増えた場合にその人物の特徴を追加登録することに関しては何ら記載されていない。
【0004】
このため、識別対象となる人物が増えた場合は、当該人物を識別することができず識別精度が低下することとなる。この場合に人物の識別を精度良く行うためには、管理者などによって、当該増えた人物の特徴が追加登録される必要がある。しかしながら、識別対象としての人物が増えるたびに、管理管理者が当該人物の特徴量を測定し、新たに登録することは煩雑である。一方、登録しないままでは識別精度が悪いままとなるという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、例えば、識別対象となる人物が増えた場合に、当該人物の識別に用いられる特徴量を煩雑な作業することなく簡単に登録することができ、精度よく人物を識別することができる情報処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとを関連付けて識別辞書に記録する辞書記録ステップと、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と辞書記録ステップにおいて記録された識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別ステップと、を含むことを特徴としている。
【0007】
上記の構成により、識別の対象となる人物を立ち止まらせることなく、歩行中の人物から特徴量を取得することができる。これにより、特徴量を円滑に取得して、個人識別を迅速に行うことができる。
【0008】
本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにおいて人物の識別が成功した場合には、上記特徴量取得ステップおいて取得された特徴量によって、当該人物のIDと関連付けて上記識別辞書に記録されている辞書を、更新する辞書更新ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0009】
上記の構成により、識別辞書に記録されている辞書を、特徴量取得ステップにより取得された、最新の特徴量を用いて更新することができる。このため、個人識別ステップにおいて、人物の比較に用いられる識別辞書に記録されている辞書は、常に最新の特徴量により作成されたものとなる。したがって、個人識別ステップにおける個人識別を最新の特徴量を反映したものとし、精度を良くすることができる。
【0010】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記歩行中の人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の歩行方向が、歩行方向識別ステップにおいて特定の方向であると識別された場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第1のID発行ステップと、第1のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0011】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。例えば、本発明の情報処理方法を入退場の管理に用いる場合、権限を有さない人物の入場を防止する必要があるが、退出する人物はすでに入場を許された人物であるといえる。したがって、歩行方向が退出方向である人物は、個人識別ステップにより識別不能であったとしても、入場する権限を有する者である。
【0012】
したがって、上記のように歩行方向が人物の属性や権限と関連する場合には、歩行方向識別ステップで歩行方向を識別することにより、当該人物が識別対象として新たに登録すべき人物であるか否かを判断することができる。このため、歩行方向識別ステップの結果に応じて、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。
【0013】
また、上記のように本発明の情報処理方法を入退場の管理に用いる場合、入場の際に人手等により許可を与えておけば、その人物が退出する時に自動的に新規IDの発行と辞書作成とをすることができるから、識別辞書の登録を省力化することが可能となる。すなわち、許可を与えられた人物に対するIDと特徴量とを関連づけて上記識別辞へ登録することを簡素化できる。
【0014】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、施錠を確認する施錠確認ステップと、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の特徴量が、施錠確認ステップにより施錠が確認されてから一定時間以内に取得されたものである場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第2のID発行ステップと、第2のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0015】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。すなわち、施錠確認ステップにおいて施錠が確認された直後に特徴量が取得されたということは、その特徴量の取得された人物により施錠されたことを意味する。このため、施錠が確認されてから一定時間以内に特徴量が取得された場合は、当該特徴量が取得された人物は、識別対象として新たに登録すべき人物であるといえる。
【0016】
したがって、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。なお、第2のID発行ステップの「一定時間」としては、施錠の場所から特徴量取得の場所までの距離に応じて適切な時間を設定すればよい。
【0017】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記特徴量取得ステップは、歩行中の複数の人物から特徴量を取得するものであり、上記個人識別ステップにおいて複数の人物のうち少なくとも1人の人物の識別が成功した場合に、識別が成功しなかった人物を特定するIDを自動発行する第3のID発行ステップと、第3のID発行ステップにおいて自動発行された当該人物を特定するIDと、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0018】
上記の構成により、個人識別の対象となる人物の識別辞書への登録、すなわちユーザ登録を省力化することができる。すなわち、複数の人物のなかに個人識別が成功した人物が含まれているということは、当該個人識別が成功した人物以外の人物は、識別対象として新たに登録すべき人物であるといえる。したがって、当該人物に対するIDを自動発行し特徴量と関連づけて上記識別辞書に自動的に記録することにより登録を簡素化することができる。
【0019】
例えば、識別辞書に記録されているIDを持つ人物が同伴することにより、来客等に対し自動的に辞書作成と新規IDの発行ができ、辞書登録に関して省力化することが可能となる。
【0020】
本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにより識別が成功した場合にのみ、歩行者の通行を許可する通行許可ステップをさらに含むものであってもよい。これにより、個人識別の結果に応じて、歩行中の人物について、通行の許可/不許可を容易に決定することができる。
【0021】
本発明の情報処理方法は、上記特徴量取得ステップにより取得される特徴量が、歩行中の人物の歩行特性を表す歩行パターンであってもよい。各人物により異なる歩行パターンは歩行中に容易に取得できるから、上記特徴量取得ステップにおいて人物を識別するための特徴量として容易に取得できる。
【0022】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記特徴量取得ステップにおいて特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻と、上記歩行中の人物のIDと、を関連づけて履歴辞書に記録する履歴記録ステップと、履歴辞書に記録されている特徴量取得時刻を分析する履歴分析ステップと、をさらに含むことを特徴としている。
【0023】
上記の構成により、個人識別の精度をさらに向上させることができる。すなわち、上記履歴記録ステップにおいて履歴辞書に記録された特徴量取得時刻を、履歴分析ステップで分析することにより、各人物ごとに特徴量が取得された時刻の傾向を把握することができる。例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、特徴量取得時刻を分析して各人物ごとの通行傾向を容易に把握することができる。ここで、通行傾向は各人物ごとに異なるといえるから、当該傾向を用いて個人識別の精度をさらに向上させることが可能となる。
【0024】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記個人識別ステップは、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と、上記識別辞書との比較において、識別パラメータにより補正を行って人物を識別するものであり、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて、識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに含むことを特徴としている。
【0025】
上記の構成により、個人識別ステップにおいて、上記履歴分析ステップの分析結果として得られる各人物の通行時間傾向、通行時間頻度などに基づいて修正される識別パラメータを用いることにより、個人識別の精度をより向上させることが可能である。例えば、本発明の情報処理方法を用いて通行許可を行う場合、ある人物が頻繁に通行する時間帯には識別されやすいように、ほとんど通行しない時間帯には識別されにくいよう、識別パラメータを修正することができる。
【0026】
このように、上記履歴分析ステップの分析結果として得られる、通行履歴から通行時間の傾向を分析し識別パラメータにフィードバックすることにより、時間帯別の個人識別の精度を調整することが可能となる。
【0027】
本発明の情報処理方法は、上記の課題を解決するために、上記辞書記録ステップは、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDと、セキュリティレベルと関連付けて識別辞書に記録することを特徴としている。また、この場合、上記履歴分析ステップにより分析された特徴量取得頻度に応じて、各人物のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップをさらに含むものであってもよい。
【0028】
上記の構成により、各人物に合ったセキュリティサービスを提供することができる。すなわち、上記辞書記録ステップは、特徴量とIDとに加えてセキュリティレベルが識別辞書に記録するものであるから、上記個人識別ステップにおいて、各人物に適切なセキュリティレベルを用いることができる。このため、個人識別の精度を向上させることができる。また、セキュリティレベル変更ステップをさらに含むことにより、特徴量取得頻度に応じた適切なセキュリティレベルを各人物ごとに設定することができる。これにより、特徴量取得頻度に応じてセキュリティレベルを設定することができ、セキュリティレベル変更を省力化することが可能となる。
【0029】
上記情報処理方法は、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとが関連付けて記録されている識別辞書が記録されている辞書記録手段と、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と、辞書記録手段に記録されている識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別手段と、を備えている情報処理装置などを用いて実行することができる。
【0030】
上記情報処理装置は、個人識別手段により人物の識別が成功した場合には、当該識別における比較に用いられた特徴量によって、上記歩行中の人物のIDと関連付けて識別辞書に記録されている辞書を更新する辞書更新手段、上記歩行中の人物の歩行方向を識別する歩行方向識別手段、人物を特定するIDを自動発行するID発行手段、施錠を確認する施錠確認手段、履歴辞書を記録する履歴辞書記録手段、識別パラメータを修正する識別パラメータ修正手段およびセキュリティレベル変更手段をさらに備えるものであってもよい。
【0031】
本発明は、コンピュータに、上記した情報処理方法を実行させるためのプログラム、または当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成することもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態として、歩行者から歩行パターンを計測し、個人識別により通行の許可/不許可を決定する情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図1は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部11、メモリ12、辞書記録部13、識別辞書DB(Data Base)14、個人識別部15、通行許可部16を有する。
【0033】
特徴量取得部11は、歩行者から個人識別に使用するための特徴量を取得するものである。ここで使用する特徴量は、歩行者が立ち止まらずとも取得でき、かつ個人識別に使用可能なものであれば、どのような特徴を表す値でもよく、例えば、歩行者の足音、歩行画像、足裏の圧力変化等を用いることができる。また、特徴量取得部11には図示されていない入力装置が接続されている。この入力装置としては、用いる特徴量に対応して最適な入力装置を用いることができ、例えば、音声入力装置、画像入力装置、感圧装置などが挙げられ、これらは単独で用いても複数を併用してもよい。
【0034】
メモリ12は、特徴量取得部11により取得された特徴量を情報として保持するものであり、従来公知の情報保持手段を用いることができる。個人識別部15は、メモリ12に保持されている上記特徴量と識別辞書DB14に記録されている全ての辞書とを比較して、歩行者の個人識別を行うものであり、従来公知の情報記録手段を用いることができる。
【0035】
個人識別部15による識別結果は、辞書記録部13と通行許可部16に通知され、識別が成功した場合、すなわち識別辞書DB14に歩行者の特徴量に対応する辞書が記録されていた場合には、辞書記録部13はメモリ12に保持されている特徴量を用いて識別辞書DB14に記録されている辞書を更新する。また通行許可部16は、個人識別部15の識別が成功した場合に、図示されていない通行を妨げている装置を操作し、当該識別が成功した歩行者の通行を可能にする。なお、特徴量取得部11、辞書記録部13、個人識別部15および通行許可部16は、それぞれ別個の手段を用いて構成してもよく、あるいは、これらの全部または任意の組合せの機能を1つの中央演算処理装置を用いて構成してもよい。
【0036】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図2を用いて説明する。図2は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS21では特徴量取得部11により歩行者の特徴量を取得し、取得された特徴量をメモリ12に記憶させる。ステップS21で特徴量が取得されたことに応じて、ステップS22では、辞書番号i、最小距離minDおよび最小距離辞書番号minIDの値を初期化(i=0、minD=∞、minID=−1)する。ここで、辞書番号iとは識別辞書DB14に記録されている辞書を特定する番号であり、最小距離minDとは個人識別部15による個人識別における特徴量と辞書との最小距離を表す距離であり、最小距離辞書番号minIDとは特徴量との距離が最小である辞書を特定する番号である。
【0037】
つづいて、ステップS23では、辞書iを識別辞書DB14から読み出す。ステップS24では、ステップS21により取得した特徴量と辞書iとの距離Dを求める。距離Dの計算方法は、使用する特徴量や識別方法により様々存在する。距離Dとしては、例えば、ユークリッド距離やマハラノビス距離などが用いられる。もちろん、他の距離を定義して使用しても構わない。
【0038】
ステップS25では、最小距離minDとステップS24により求められた距離Dとを比較し、Dの方が小さければステップS26において、最小距離minDと最小距離辞書番号minIDが更新される。すなわち、最小距離minD、および最小距離辞書番号minIDを、それぞれ、ステップS24により求められた距離D、およびステップ24の距離Dの計算に用いられた辞書iの辞書番号iに更新する。
【0039】
ステップS27では、辞書番号iをインクリメントし、すなわち1増加させ、そのインクリメントされた辞書番号(図2中では「++i」と表している)と、識別辞書DB14に記録されている辞書数Nとを比較する。++iがNより小さければ、識別辞書DB14に未処理の辞書が存在するのでステップS23に戻る。++iがNより大きければ、識別辞書DB14の辞書を全て処理したこととなるので、ステップS28に進む。
【0040】
ステップS28では、S23〜S27の繰り返しによって得られた最小距離minD、すなわちS21において取得した特徴量と当該特徴量との距離も最も近い辞書iとの距離と、所定の閾値THとを比較し、minD<THであればすなわちminDがTHよりも小さければ個人識別は成功したことになる(S28のYES)。一方、minDがTH以上であれば個人識別は失敗したこととなり情報処理方法は終了する(S28のNO)。個人識別部15は、辞書記録部13および通行許可部16に識別結果を通知する。なお、個人識別部15からの上記識別結果の通知は、個人識別が成功した場合にのみ行うこととしてもよい。
【0041】
ステップS28において識別が成功した場合、ステップS29に進み、辞書記録部13は識別辞書DB14から、その辞書番号iが最小距離辞書番号minIDの辞書である、辞書minIDを取得し、ステップS210において、ステップS21により取得した特徴量を用いて辞書minIDの内容を更新する。次に、ステップS211において、通行許可部16により、S21において特徴量が取得された歩行者の通行が許可されて、情報処理方法は終了する。本実施の形態においては、開錠することにより通行を許可したが、他の方法により通行を許可しても構わない。
【0042】
また、ステップS29、ステップS210、ステップS211の順番で処理をする場合について説明したが、ステップS29の前にステップS211を処理することも可能である。すなわち、ステップS28で識別が成功すれば、ステップS211に進んで開鍵した後に、辞書minIDの取得および更新をすることとしてもよい。
【0043】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、歩行者(人物)の個人識別に用いられた特徴量を用いて、歩行者を識別するための識別辞書を更新するものである。このため、特に識別辞書の更新のような面倒な作業をすることなく、識別辞書の内容を常に最新の状態することができる。さらに、これにより、同一人物の特徴量の経年変化に対応した識別辞書によって個人識別がなされることとなるため、個人識別の精度も向上させることができる。
【0044】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態として、歩行者の通行時刻の傾向を解析し、識別パラメータの修正を行う情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図3は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部31、メモリ32、時刻取得部33、識別辞書DB34、個人識別部35、通行履歴更新部36、通行履歴DB37、通行履歴解析部38、パラメータ修正部39を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち前記実施の形態1の情報処理装置と相違する主な点は、時刻取得部33、通行履歴更新部36、通行履歴解析部38、およびパラメータ修正部39を備えている点である。また、特徴量取得部31、メモリ32、および識別辞書DB34は、この順に、前記実施の形態1の特徴量取得部11、メモリ12、および識別辞書DB14と機能が同等なものである。
【0045】
特徴量取得部31は、歩行者から個人識別に使用する特徴量を取得し、メモリ32に保持する。時刻取得手段33は、特徴量取得部31により特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻を特徴量と同時に取得し、メモリ32に保持する。なお、特徴量取得時刻は特徴量が取得された時刻を特定できるものであればよく、例えば、特徴量取得時刻から一定の時間が経過した時刻を特徴量取得時刻として取得してもよい。
【0046】
個人識別部35は、特徴量取得部31により取得された特徴量、時刻取得手段33により取得された特徴量取得時刻、およびパラメータ修正部39により修正された識別パラメータをメモリ32から読み出して、識別辞書DB34に記録されている辞書と比較することにより歩行者の個人識別を行うものである。
【0047】
通行履歴更新部36は、個人識別部35による、歩行者の個人識別が成功した場合に、メモリ32に保持されている特徴量取得時刻を読み出し、通行履歴DB37に記録されている個人識別が成功した人物、すなわち識別結果の人物である歩行者の通行履歴を更新するものである。通行履歴解析部38は個人識別部35の識別結果の対応する人物である、歩行者に対する通行履歴を通行履歴DB37から読み出し、個人識別が成功した歩行者の通行の傾向を解析するものである。パラメータ修正部39は、通行履歴解析部38の解析結果に基づき識別パラメータを修正し、メモリ32に記憶させるものである。
【0048】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図4を用いて説明する。図4は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS41では、特徴量取得部31により歩行者の特徴量を取得し、メモリ32に記憶させる。ステップS42では時刻取得部33により特徴量取得時刻を取得し、メモリ32に記憶させる。なお、ステップS41とS42とは、上記したように連続して実行されても同時に実行されてもよい。
【0049】
ステップS43ではステップS41で取得された特徴量と識別辞書DB34に記録されている辞書とを比較して、特徴量が取得された歩行者についての個人識別を行う。この個人識別の方法は、前記実施の形態1の情報処理方法の説明に用いた、図2のフローチャートのステップS22からステップS28までと同様であるから、本実施の形態においては説明を割愛する。
【0050】
ステップS44では、個人識別部35により個人識別が成功したか否かを判定し、成功した場合(S44のYES)にはステップS45により進み、失敗した場合には、情報処理方法は終了(S44のNO)する。ステップ45では、通行履歴更新部36により、ステップS43で識別された人物すなわち個人識別が成功した歩行者について通行履歴DB37に記録されている通行履歴に、ステップS42により取得された時刻を追加記録する。
【0051】
ステップS46では、通行履歴解析部38により、通行履歴DB37に記録されているステップS43で識別された人物の通行履歴を解析する。この通行履歴の解析としては、例えば、識別された人物が頻繁に通行している時間帯や、全く通行していない時間帯など、その人物が情報処理装置を通過する通行時間帯の特徴を検出し、解析することが挙げられる。もちろん、通行履歴解析部38による解析は、識別された人物(歩行者)とその人物の特徴量が取得された特徴量取得時刻との関係についての関係を解析するものであればよく、上記例示とは他の解析を行っても構わない。
【0052】
ステップS47では、ステップS46の解析結果に基づき識別パラメータを更新する。本実施の形態では、識別パラメータとして、ステップS41で取得された特徴量と識別辞書DB34の辞書との距離に対する重みを用いている。もちろん、本実施の形態における識別パラメータは上記重みに限られるものではなく、個人識別の識別精度の向上への寄与することができる、通行履歴に基づいたパラメータであればよい。
【0053】
本実施の形態における識別パラメータは、歩行者を特定するIDと時間tとの関数W(ID,t)であり、通常はW(ID,t)=1.0である。例えば、ステップS46の通行履歴解析によって、ID=ID1である歩行者が、時間t=T1(例えば、午前)の時間帯には頻繁に通行しており、時間t=時間T2(例えば、午後)の時間帯には全く通行していないという結果が得られた場合、パラメータ修正部39は、W(ID1,T1)を1.0より小さくし、W(ID1,T2)を1.0より大きくする。これにより、歩行者が以前に通行したことがあるか否かという情報を利用して個人識別を行い、その精度を向上させることができる。上記時間帯は歩行者の通行頻度を示すことができる一定の範囲の時間であればよく、例えば、1時間ごとに区切られた時間帯、曜日ごとに区切られた時間帯、午前と午後とで区切られた時間帯などが挙げられる。時間帯によるW(ID,t)変動の大きさは、歩行者の時間帯別の通行頻度に基づいて決められる。
【0054】
また、識別パラメータである関数W(ID,t)は、特定の歩行者の通行頻度に応じて決定されるものであってもよい。これにより、個人識別の精度を更に向上させることができる。あるいは、識別パラメータである関数W(ID,t)は、特定の歩行者の通行頻度のみではなく、不特定の歩行者の通行頻度、すなわち全通行量に基づいて決定されるものであってもよい。これにより、例えば、歩行者の通行量が非常に少ない時間帯には、個人識別の成功率が低くなるように識別パラメータを修正することなどによって、不審者の進入をより確実に防止することが可能となる。なお、識別パラメータである関数W(ID,t)は、これらに限定されるものではなく、時間帯別の通行頻度を表す関数であればよい。
【0055】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、識別履歴に基づいた識別パラメータをも人物(歩行者)の個人識別に用いるものであるから、個人識別の精度を向上させることができる。
【0056】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態として、辞書を自動登録する情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図5は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように本実施の形態の情報処理装置は、特徴量取得部51、メモリ52、個人識別部53、識別辞書DB54、登録可否決定部55、ID発行部56、辞書記録部57を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち、前記実施の形態1または2の情報処理装置と相違する主な点は、登録可否決定部55、およびID発行部56を備えている点である。特徴量取得部51、メモリ52、個人識別部53、および識別辞書DB54は、この順に、前記実施の形態1の特徴量取得部11、メモリ12、個人識別部15、および識別辞書DB14と機能が同等なものである。
【0057】
登録可否決定部55は、個人識別部53による人物の識別が不可能であった場合、すなわち歩行者の個人識別が成功しなかった場合に、特徴量取得部51により取得された特徴量を持つ人物である歩行者を新たに登録するか否かを決定するものである。ID発行部56は、登録可否決定部55により登録可と決定された場合に、新規IDを発行するものである。
【0058】
辞書記録部57は、メモリ52に保持されている特徴量を基に辞書を作成するものであり、特徴量とID発行部56により発行されたIDとを関連付けて識別辞書DB54に記録するものである。このように、新規IDが発行された場合は、個人識別部53による個人識別が成功しなかった歩行者を特定する新規IDとともに、当該歩行者の特徴量が辞書として識別辞書DB54に記録される。
【0059】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図6を用いて説明する。図6は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。同図に示している、ステップS61からステップS64までの処理は、図4におけるステップS41からステップS44までの処理と同等なので、本実施の形態では説明を割愛する。
【0060】
ステップS64において、個人識別部53による個人識別が成功しなかった場合すなわち識別が不可能であった場合(S64のNO)、ステップS65に進み、個人識別が成功した場合(S64のYES)、情報処理方法は終了する。ステップS65においては、登録可否決定部55が、ステップS61において特徴量取得部31によって特徴量が取得された人物(歩行者)を、識別辞書DB54の辞書に登録するか否かについて決定する。
【0061】
ステップS65における、登録可否決定部55による登録可否決定方法の第1の例としては、図5には図示されていない歩行方向解析部により歩行者の歩行方向を解析し、歩行方向が退出方向であった場合には登録可とする方法が挙げられる。このとき、上記歩行方向解析部は、ステップS61において特徴量取得部51によって取得された特徴量を用いて歩行方向を解析するものであっても良いし、図示されていない他のセンサから得た情報により歩行方向を解析するものであっても良い。歩行方向が退出方向である場合には、その歩行者は入場した人物であるから、歩行方向の解析結果に基づいて登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。
【0062】
また、上記登録可否決定方法の第2の例としては、図5には図示されていない施錠確認部により施錠されたことを確認し、その直後、すなわち施錠確認部により施錠が確認されてから所定の時間以内に、ステップS61において特徴量取得部51によって特徴量が取得された場合に登録可とする方法が挙げられる。施錠された場合には、その歩行者は鍵を所持している人物であるから、施錠確認に基づいて登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。
【0063】
また、上記登録可否決定方法の第3の例としては、ステップS61において特徴量取得部51により複数の歩行者(人物)の特徴量が取得され、これら複数の歩行者の中に識別可能な人物と識別不可能な人物とが混在している場合には、識別不可能な人物を登録可とする方法が挙げられる。複数の歩行者のなかに識別可能な人物が含まれている場合、当該識別可能な人物が了解した上でその他の識別不可能な人物が通行しているものと推認されるから、識別可能な人物が含まれているか否かによって識別不可能な人物の登録可否を決定することは、登録に適した歩行者(人物)のみを登録するために有効である。もちろん、ステップS65において、上記第1から第3の例として示した以外の方法によって登録の可否を決定することとしても構わない。
【0064】
ステップS61において個人識別が成功しなかった歩行者について、ステップS65において登録可と決定されると(S65のYES)ステップS66に進み、登録付加と決定されると(S65のYES)情報処理方法は終了する。ステップS66においては、ID発行部56により、個人識別が成功しなかった歩行者に対する新規IDの発行がなされる。続いて、ステップS67において、ステップS66で発行された新規IDと、ステップS61で取得された特徴量とから、辞書記録部57により辞書が作成されて、当該辞書が識別辞書DB54に登録される。
【0065】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法によれば、例えば、新入社員の入社などにより、個人識別の対象となる人物(歩行者)が増加した場合であっても、特に当該増加した人物の特徴量を処理するための辞書を、わざわざ新たに登録することなく、増加した人物を識別するための辞書を自動的に登録することできる。
【0066】
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態として、人物を特定する各IDに対してセキュリティレベルを設定することが可能な情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。図7は本実施の形態の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、
本実施の形態の情報処理装置は、特徴量取得部71、メモリ72、識別辞書DB73、個人識別部74、通行履歴更新部75、通行履歴DB76、通行履歴解析部77、セキュリティレベル変更部78を有する。本実施の形態の情報処理装置の構成のうち前記実施の形態1、2または3の情報処理装置と相違する主な点は、セキュリティレベル変更部78を備えている点である。特徴量取得部71、メモリ72、個人識別部74、通行履歴更新部75、通行履歴DB76は、この順に、前記実施の形態2の特徴量取得部31、メモリ32、個人識別部35、個人識別部35、通行履歴更新部36、通行履歴DB37と機能が同等なものである。
【0067】
特徴量取得部71は、歩行者から個人識別に使用する特徴量を取得し、当該特徴量をメモリ72に記憶するものである。識別辞書DB73は、実施の形態2の情報処理装置の識別辞書DB34とほぼ同様であるが、さらにセキュリティレベルが登録されているという点において相違している。このセキュリティレベルは、後述するセキュリティレベル変更部78によって変更されるものである。
【0068】
個人識別部74は、特徴量取得部71により取得された特徴量と識別辞書DB73に記録されている辞書とを照合して、個人識別を行うものである。通行履歴更新部75は、個人識別が成功した場合に、通行履歴DB76に記録されている通行履歴のうち、個人識別された人物(歩行者)の通行履歴を更新するものである。通行履歴解析部77は個人識別された人物(歩行者)の通行履歴を解析するものである。
【0069】
セキュリティレベル変更部78は、通行履歴解析部77による解析結果を基に識別辞書DB73に、辞書とともに記録されているセキュリティレベルのうち、個人識別された人物のセキュリティレベルを更新するものである。
【0070】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図8を用いて説明する。図8は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。ステップS81では、特徴量取得部71により歩行者(人物)から個人識別に使用する特徴量を取得し、メモリ72に記憶させる。ステップS82では、個人識別部74により個人識別が行われる。ステップS81からステップS82までの詳細な流れは、前記実施の形態1の図2のステップS22からステップS28までに示したものと同様なのでここでは割愛する。
【0071】
ステップS83では、個人識別部74により歩行者の個人識別の成否が判定され、成功していれば(S83のYES)ステップS84に進み、成功していなければ(S83のNO)情報処理方法は終了する。ステップS84では、通行履歴更新部75により、通行履歴DB76に記録されている通行履歴の更新が行われる。つづいて、ステップS85では、通行履歴解析部77により通行履歴の解析が行われる。ステップS86では、セキュリティレベル変更部78により、ステップS85における通行履歴の解析結果に基づいて、識別辞書DB73に記録されているセキュリティレベルの変更が行われる。
【0072】
本実施の形態におけるセキュリティレベルとは、例えば、上記情報処理方法によって、歩行者に通行許可を与える場合のレベルである。このようなセキュリティレベルの変更は、歩行者の入場および/または退出の制限等に利用することができる。例えば、ステップS83において、歩行者の個人識別が成功した場合であっても、ステップS84・S85の通行履歴更新・通行履歴解析により、当該歩行者が一定の期間以上通行していないという結果が得られた場合、セキュリティレベルの変更によって通行を不許可とすることができる。これにより、一定期間以上通行しなかった歩行者が通行することを自動的に防止できる。
【0073】
あるいは、通行履歴更新・通行履歴解析により、所定の期間内で当該歩行者に許可された回数以上の入場および/または退出がなされているという結果が得られた場合に、セキュリティレベルの変更によって通行を不許可とすることができる。これにより、歩行者の有する、入場および/または退出の回数以上入場および/または退出がなされることを自動的に防止できる。
【0074】
また、歩行者が持つセキュリティレベルと場所のもつセキュリティレベルとを照合することによって、通行の可否を決定するために、セキュリティレベルを用いてもよい。これにより、歩行者が通行する場所に応じて、通行の可否を決定することができる。
【0075】
また、セキュリティレベルとしては、例えば、1からNまでのN段階を設定することができる。この場合、通行履歴解析部38による解析結果として得られた通行回数nと歩行者を特定するIDとの組合せに応じて、1からNまでの何れかの数となる関数L(ID,n)を用いることができる。このように、通行履歴解析に基づいてセキュリティレベルを変更することにより、識別辞書DB73の識別辞書を更新することなく、歩行者に対する入場および/または退出を管理することができる。
【0076】
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、通行履歴解析により得られた結果を用いてセキュリティレベルを変更するものであるため、例えば、通行履歴解析の結果に基づいて歩行者の入場および/または退出管理をすることができる。なお、セキュリティレベルを歩行者の入場および/または退出管理に用いる場合について説明したが、セキュリティレベルの利用はこれにかぎられず、他に利用しても構わない。
【0077】
なお、本発明は、以下に記す情報処理装置、情報処理方法、プログラム、または記録媒体として構成することもできる。
【0078】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、を有することを特徴とする第1の情報処理方法。
【0079】
上記第1の情報処理方法は、個人識別ステップにより個人識別が成功した場合には、特徴量取得ステップにより取得された特徴量を用いて辞書を更新する辞書更新ステップをさらに有するものであってもよい。
【0080】
上記第1の情報処理方法は、上記個人識別ステップによる識別の成否により通行の許可もしくは拒否を決定する通行許可ステップをさらに有するものであってもよい。
【0081】
上記第1の情報処理方法は、上記特徴量取得ステップにより取得された特徴量が、歩行パターンであってもよい。
【0082】
上記第1の情報処理方法は、個人毎の通行時刻を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行時刻を解析し、各個人の通行時刻の傾向を分析する通行傾向分析ステップと、をさらに有するものであってもよい。この場合、上記通行傾向分析ステップにより分析された結果を基に通行する頻度の高い時間帯に識別されやすくなるように識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに有するものであってもよい。
【0083】
上記第1の情報処理方法は、人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、歩行方向識別ステップにより識別された方向が退出方向であり、かつ上記個人識別ステップにより識別不能であった場合にIDを自動発行するID発行ステップとをさらに有し、ID発行ステップにより発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録するものであってもよい。
【0084】
上記第1の情報処理方法は、施錠したことを確認する施錠確認ステップと、施錠確認ステップにより施錠が確認された直後に特徴量取得ステップにより取得された特徴量が個人識別ステップにより識別不能であった場合に、IDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録するものであってもよい。
【0085】
上記第1の情報処理方法は、特徴量取得ステップにより複数人物の特徴量が取得され、個人識別ステップによる識別結果が可能な人物と不可能な人物が混在する場合にIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを識別不能な人物の特徴量から作成した辞書とともに記録するものであってもよい。
【0086】
上記第1の情報処理方法は、各人に対するIDと辞書とともにセキュリティレベルを設定、保持が可能なものであってもよい。この場合、各人の通行履歴を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行記録から通行頻度を求める通行記録解析ステップと、通行記録解析ステップにより解析された通行頻度に応じて各人のセキュリティレベルを変更するものであってもよい。
【0087】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と辞書記録手段に記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別手段を有することを特徴とし、請求項2から11記載の方法の何れかを用いることを特徴とする第1の情報処理装置。
【0088】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップを有し、上記第1の情報処理方法をコンピュータに実行させる第1の情報処理プログラム、および当該第1の情報処理プログラムが記録された記録媒体。
【0089】
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態として、歩行者から特徴量を取得して個人識別を行い、個人識別の結果により歩行者に対する通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックする情報処理装置および情報処理方法について以下に説明する。
【0090】
図9は本実施の形態における情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本実施の形態における情報処理装置は、特徴量取得部11、メモリ12、辞書記録部13、識別辞書DB14、個人識別部15、通行許可部16、通行履歴更新部36、通行履歴DB37、通行履歴解析部38、パラメータ補正部39、セキュリティレベル変更部78、登録可否決定部55、ID発行部56を有する。本実施の形態の情報処理装置を構成する各部は、前記実施の形態1〜4において説明した情報処理装置の各部と機能が同様なものについては同じ番号を用いて表している。
【0091】
特徴量取得部11は歩行者の特徴量を取得するものであり、特徴量は、歩行者が立ち止まることなく取得でき、かつ個人識別に使用可能であれば如何なる値でもよく、例えば足音、歩行画像、足裏の圧力変化、従来の音声等を用いることができる。また、特徴量取得部11には、図示されていない入力装置が接続されており、この入力装置としては取得する特徴量に応じた最適な装置を用いればよい。特徴量取得部11により取得された特徴量はメモリ12に記憶される。
【0092】
個人識別部15は、特徴量取得部11により取得された特徴量と識別辞書DB14に既に登録されている辞書とを比較し個人識別を行う。個人識別部15により識別が成功した場合には、辞書記録部13により特徴量取得部11により取得された特徴量を用いて辞書が更新される。
【0093】
また、個人識別部15により識別が成功した場合には、通行許可部16により図示されていない通行を妨げている装置を操作して通行を許可する。また、個人識別部15により識別が成功した場合には、個人識別部15により識別された歩行者のIDと、特徴量取得部11により特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻とが、通行記録更新部36により通行履歴DB37に記録される。
【0094】
通行履歴DB37の更新された通行履歴は、通行履歴解析部38により解析され、この解析結果に基づいて歩行者を識別する時に用いられる識別パラメータが、パラメータ修正部39により補正され、この補正された結果はメモリ12に保持される。同様して、通行履歴解析部38の解析結果に基づき、セキュリティレベル変更部78によりセキュリティレベルが変更され、変更されたセキュリティレベルは辞書記録部13を介して識別辞書DB14に記録される。
【0095】
また、個人識別部15による個人識別が成功しなかった場合、すなわち歩行者の識別が不可能であった場合には、登録可否決定部55により登録を許可するか否かを判定し、登録可と判定された場合にはID発行部56により新規IDが発行される。この新規IDは、特徴量取得部11により取得された特徴量により作成された辞書とともに、辞書記録部13によって識別辞書DB14に登録される。
【0096】
本実施の形態の情報処理装置を用いた情報処理方法について、図10を用いて説明する。図10は本実施の形態の情報処理方法のフローチャートである。同図に示すように、本実施の形態の情報処理方法は、歩行者から特徴量を取得し、個人識別を行い、識別結果により通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックする処理方法である。
【0097】
ステップS121では、特徴量取得部11により個人識別に使用する歩行者の特徴量および現在の時刻すなわち特徴量を取得した時刻である特徴量取得時刻を取得し、メモリ12に記憶させる。ステップS122では、登録可否決定部55により、上記歩行者について辞書登録を行うか否かを判断し、辞書登録すると判断された(S122のYES)のであればステップS123に進み、辞書登録しないと判断されたのであれば(S122のNO)ステップS125に進む。なお、ステップS122における、登録可否決定部55による辞書登録するか否かの判断は、情報処理装置の設定により自動的になされても、情報処理装置の操作を行う管理担当者等による操作に応じてなされてもよい。
【0098】
ステップS123においては、ID発行部56により、上記歩行者に対してIDが新規発行される。つづいて、ステップS124において、辞書記録部13により、上記歩行者の特徴量に基づいた辞書が作成され、上記新規発行されたIDとともに識別辞書DB14に記録される。識別辞書DB14にIDと辞書とが記録された後には、ステップS121に戻り、次の歩行者の特徴量および時刻取得されることとなる。また、ステップS124において、識別辞書DB14へ新規に発行されたIDとともに辞書が記録された場合は、当該IDにより特定される歩行者の通行が許可されることとなる。
【0099】
ステップS122で辞書登録しないと判断された場合には、ステップS125で個人識別部15により識別辞書DB14の辞書との照合がなされ個人識別が行われる。辞書と特徴量との照合に関しては後述する。ステップS126では、個人識別部15によりステップS125での個人識別の成否が判定され、成功したと判定された場合(S126のYES)はステップS127に進み、成功しなかったと判定された場合は(S126のNO)はステップS212に進む。
【0100】
ステップS127においては、個人識別部15により識別された歩行者のIDと、特徴量取得部11により取得された特徴量取得時刻とが、通行履歴更新部36によって通行履歴DB37に記録される。つづいて、ステップS128において、通行履歴更新部36により更新された通行履歴DB37の通行履歴を、通行履歴解析部38が解析する。そして、この通行履歴解析部38による解析結果を基に、パラメータ補正部39では識別パラメータの補正が行われ、セキュリティレベル変更部78ではセキュリティレベルの変更が行われる。識別パラメータの変更はメモリ12にフィードバックされ、セキュリティレベルの変更は辞書記録部13にフィードバックされる。このように、通行履歴の解析結果を、識別パラメータおよびセキュリティレベルに反映させることによって、個人識別をより適切なレベルで精度良く行うことが可能となる。
【0101】
通行履歴解析部38による通行履歴の解析は、例えば、頻繁に通行している時間帯や全く通行していない時間帯などのように歩行者の通行する時間帯の特徴を検出することや、通行回数を検出することにより行う。もちろん、他の特徴や回数を検出することにより通行履歴の解析を行っても構わない。
【0102】
本実施の形態において、パラメータ修正部39により補正される識別パラメータとは歩行者から取得された特徴量と識別辞書DB14の辞書との距離に対する重みである。もちろん、識別パラメータとして、他のパラメータを用いても構わない。本実施の形態の識別パラメータとしては、歩行者を特定するIDと時間tとの関数W(ID,t)であり、通常はW(ID,t)=1.0である。もし、通行履歴解析部38の解析により、ID=ID1である歩行者が、時間t=T1(例えば、午前)の時間帯には頻繁に通行しており、時間t=時間T2(例えば、午後)の時間帯には全く通行していないという結果が得られた場合、パラメータ修正部39は、W(ID1,T1)を1.0より小さくし、W(ID1,T2)を1.0より大きくする。時間帯によるW(ID,t)変動の大きさは、歩行者の時間帯別の通行頻度に基づいて決められる。
【0103】
また、本実施の形態におけるセキュリティレベルとは、例えば、歩行者の通行への許可レベルのことであり、歩行者(人物)が持つセキュリティレベルと場所の持つセキュリティレベルを照合し通行の可否を決定する等に用いるものとする。もちろんセキュリティレベルを他の用途に利用しても構わない。
【0104】
セキュリティレベルは、例えば、1からNまでのN段階を設定することができる。この場合、例えば、通行履歴解析部38による解析結果として得られた通行回数nと歩行者を特定するIDとの組合せに応じて、1からNまでの何れかの数となる関数L(ID,n)をセキュリティレベルとして用いることができる。
【0105】
ステップS129では、通行場所のセキュリティレベルと歩行者のIDの持つセキュリティレベルL(ID,n)とが、個人識別部15によって照合され、通行の可否が決定される。ステップS129で通行許可と判定されると(S129のYES)、ステップS210に進み、通行許可部16により上記歩行者の通行が許可される。ステップS129でセキュリティレベルのチェックがなされた結果、通行不許可と判定されると(S129のNO)、ステップS211に進み、通行許可部16により上記歩行者の通行が不許可とされる。
【0106】
ステップS126において歩行者の個人識別が成功しているから、通行ステップS129によるセキュリティレベルチェックの結果、通行許可となったか通行不許可となったかに関係なく、ステップS210・S211の後には、ステップS124に進み、特徴量取得部11により取得された特徴量を用いて、辞書登録部13により辞書が更新される。
【0107】
以下に個人識別が失敗した場合に、自動的に登録を行う情報処理方法について説明を行う。ステップS126で個人識別が失敗した場合(S126のNO)には、登録可否決定部55によりステップS212からS214が実行され、個人識別が失敗した歩行者の登録の可否を決定する。
【0108】
ステップS212では、特徴量取得部11により取得された特徴量から歩行方向を判定し、退出方向であれば登録可と判定する。もちろん、図示されていない他の入力機器から取得された、特徴量以外の情報を用いて歩行方向の判定を行っても構わない。
【0109】
また、ステップ213では、図示されていない施錠確認部が、特徴量取得部11により特徴量が取得された直前に施錠されたか否かを判定し、施錠されたことが確認されれば登録可と判定する。
【0110】
また、ステップS214では、特徴量取得部11により複数の歩行者の特徴量が取得された場合に、当該複数の歩行者のなかに個人識別が成功した歩行者が含まれていれば、
個人識別が成功しなかった歩行者の登録を行う。すなわち、同伴者が識別可能であれば、当該同伴者以外の歩行者の登録可と判定する。
【0111】
そして、ステップS212〜S214のうち、少なくとも1つのステップで登録可と判定されると(S212〜S214のYES)、ステップS123に進み、ID発行部56により、上記登録可と判定された歩行者に対して新規なIDが発行され、ステップS124で辞書記録部13により作成された辞書とともに識別辞書DB14に記録される。一方、ステップS212〜S214の全てで登録不可と判定された場合は、上記歩行者に対する新規IDが発行されることなく、ステップS121に進む。.
以上のように、本実施の形態の情報処理装置および情報処理方法は、個人識別の結果により歩行者に対する通行の許可/不許可を決定するとともに、通行履歴を解析し、解析結果を識別パラメータやセキュリティレベルにフィードバックするものであるから、辞書登録を容易にするとともに、個人識別の精度を向上させることができる。
【0112】
なお、本発明の情報処理装置および情報処理方法は、実施の形態1乃至6のそれぞれにおいて開示された構成を相互に組み合わせたものとして実現することも可能である。
【0113】
また、本発明は、前記実施の形態1乃至6の情報処理方法のいずれかをコンピュータに実行させるためのプログラム、または当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現することもできる。
【0114】
上記プログラムは、マイクロコンピュータなどで処理が行われるために必要なメモリ、例えばROMのようなものに記録されてもよいし、また外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに挿入することで読み取り可能なものに記録されてもよい。
【0115】
いずれの場合においても、プログラムはマイクロプロセッサによるアクセスによって実行させる構成であってもよいし、あるいは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め情報処理装置に格納されているものとする。
【0116】
ここで上記記録媒体は、情報処理装置本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0117】
また、本発明の情報処理装置をインターネットなどの通信ネットワークと接続可能なシステム構成とし、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する構成としてもよい。尚、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め情報処理装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0118】
なお、本発明は、以下に記す情報処理装置、情報処理方法、プログラム、またはプログラム記録媒体として構成することもできる。
【0119】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、個人識別ステップにより識別が成功した場合に個人毎の通行を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより各個人の通行時間傾向を分析する通行傾向分析ステップと、通行傾向分析ステップにより分析された結果を基に識別時のパラメータを補正するパラメータ補正ステップを有する第2の情報処理方法。
【0120】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDおよびセキュリティレベルを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、個人識別ステップにより識別が成功した場合に個人毎の通行を記録する通行記録ステップと、通行記録ステップにより記録された通行記録から各人の通行頻度を求める通行記録解析ステップと、通行記録解析ステップにより解析された結果を基に各人のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップを有する第3の情報処理方法。
【0121】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、歩行方向識別ステップにより識別された方向が退出方向かつ個人識別ステップにより識別が不能であった場合にIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録する第4の情報処理方法。
【0122】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、施錠したことを確認する施錠確認ステップと、施錠確認ステップにより施錠が確認された直後に特徴量取得ステップにより取得された特徴量が個人識別ステップにより識別不能であった場合に、IDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを特徴量取得ステップにより取得された特徴量とともに辞書として記録する第5情報処理方法。
【0123】
歩行する人物から個人識別に使用する特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成した辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップと、特徴量取得ステップにより複数人物の特徴量が取得され、個人識別ステップによる識別結果が可能な人物と不可能な人物が混在する場合に識別不可能な人物に対するIDを自動発行するID発行ステップを有し、ID発行ステップにより発行されたIDを識別不能な人物の特徴量から作成した辞書とともに記録することを特徴とする第6の情報処理方法。
【0124】
上記第2から第6の情報処理方法は、個人識別ステップによる識別の成否により通行の許可もしくは拒否を決定する通行許可ステップをさらに有していてもよい。
【0125】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録手段と、特徴量取得手段により取得された特徴量と辞書記録手段に記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別手段を有することを特徴とし、上記第2ないし第6の情報処理方法の何れかを用いることを特徴とする第2の情報処理装置。
【0126】
歩行する人物から個人識別に使用できる特徴量を取得する特徴量取得ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量から作成された辞書と各個人に対応するIDを記録する辞書記録ステップと、特徴量取得ステップにより取得された特徴量と辞書記録ステップにより記録されている辞書とを比較し個人識別を行う個人識別ステップを有し、上記第2ないし第6の情報処理方法の何れかをコンピュータに実行させる第2のプログラムおよび当該第2のプログラムが記録された記録媒体。
【0127】
【発明の効果】
以上のように、本発明の情報処理方法は、歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得ステップを含んでいるものである。これにより、歩行中の人物を立ち止まらせることなく取得した特徴量を用いて個人識別を行うことができる。したがって、例えば、個人識別の結果に基づいて人物の通行可否の決定を迅速かつ円滑に行えるという効果を奏する。
【0128】
また、特徴量取得ステップおいて取得された特徴量によって、当該人物のIDと関連付けて識別辞書に記録されている辞書を更新する辞書更新ステップを含むものである。
【0129】
これにより、個人識別が成功した場合には最新の特徴量により辞書を更新することとなるから、常に最新の特徴量を反映した辞書に基づいた精度のよい個人識別が可能となるという効果を奏する。
【0130】
また、本発明の情報処理方法は、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物であっても、歩行方向識別ステップにおいて歩行方向が特定の方向であると識別された場合、施錠確認ステップにより施錠が確認されてから一定時間以内に特徴量が取得された場合、または、識別が成功した人物とともに特徴量が取得された場合は、当該人物にIDを発行し特徴量と関連付けて上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップを備えていてもよい。
【0131】
これにより、上記個人識別ステップにより識別不能であった人物が、識別辞書に登録すべき人物であるか否かを自動的に識別することができる。そして、識別辞書に登録すべき人物に対しては新規IDの発行および辞書の作成を自動的に行い、これらを識別辞書に登録するから、辞書の作成および登録を簡素化できるという効果を奏する。
【0132】
また、本発明の情報処理方法は、履歴記録ステップと、履歴分析ステップと、をさらに含むものであってもよい。これにより、各人の時間別通行傾向等の履歴を分析した結果を上記個人識別ステップに反映させられるから、個人識別の精度を向上させられるという効果を奏する。例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、人物が頻繁に通行する時間帯には個人識別されやすく、稀にしか通行しない時間帯には個人識別されにくくすることができる。
【0133】
また、上記辞書記録ステップは、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDと、セキュリティレベルとを関連付けて識別辞書に記録するものであってもよい。この場合、上記履歴分析ステップにより分析された特徴量取得頻度に応じて、各人物のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップをさらに含むことが好ましい。
【0134】
これにより、各人物に合ったセキュリティサービスの提供が可能となるという効果を奏する。また、セキュリティレベル変更ステップにより、セキュリティレベル設定を省力化できるという効果を奏する。また、例えば、本発明の情報処理方法を人物の通行許可に用いる場合、通行履歴の解析結果に応じてセキュリティレベルを変更することにより、各人物の通行頻度に基づいたセキュリティレベルの設定を自動的に行い、省力化できるという効果を奏する。
【0135】
また、上記個人識別ステップは、識別パラメータによる補正を行って人物を識別し、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて、識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに含むものであってもよい。
【0136】
これにより、例えば、上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて識別パラメータを修正し、個人識別の精度を向上させられるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図2】実施の形態1の情報処理方法のフローチャートである。
【図3】実施の形態2の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図4】実施の形態2の情報処理方法のフローチャートである。
【図5】実施の形態3の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図6】実施の形態3の情報処理方法のフローチャートである。
【図7】実施の形態4の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図8】実施の形態4の情報処理方法のフローチャートである。
【図9】実施の形態5の情報処理装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【図10】実施の形態5の情報処理方法のフローチャートである。
【符号の説明】
11、31、51、71 特徴量取得部
12、32、52、72 メモリ
13、57 辞書記録部
14、34、54、73 識別辞書DB
15、35、53、74 個人識別部
16 通行許可部
33 時刻取得部
36、75 通行履歴更新部
37、76 通行履歴DB
38、77 通行履歴解析部
39 パラメータ修正部
55 登録可否決定部
56 ID発行部
78 セキュリティレベル変更部
Claims (14)
- 各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとを関連付けて識別辞書に記録する辞書記録ステップと、
歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得ステップと、
特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と辞書記録ステップにおいて記録された識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別ステップと、を含むことを特徴とする情報処理方法。 - 上記個人識別ステップにおいて人物の識別が成功した場合には、上記特徴量取得ステップおいて取得された特徴量によって、当該人物のIDと関連付けて上記識別辞書に記録されている辞書を、更新する辞書更新ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
- 上記歩行中の人物の歩行方向を識別する歩行方向識別ステップと、
上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の歩行方向が、歩行方向識別ステップにおいて特定の方向であると識別された場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第1のID発行ステップと、
第1のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。 - 施錠を確認する施錠確認ステップと、
上記個人識別ステップにより識別不能であった人物の特徴量が、施錠確認ステップにより施錠が確認されてから一定時間以内に取得されたものである場合に、当該人物を特定するIDを自動発行する第2のID発行ステップと、
第2のID発行ステップにおいて自動発行されたIDと、上記特徴量取得ステップにおいて当該人物から取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。 - 上記特徴量取得ステップは、歩行中の複数の人物から特徴量を取得するものであり、
上記個人識別ステップにおいて複数の人物のうち少なくとも1人の人物の識別が成功した場合に、識別が成功しなかった人物を特定するIDを自動発行する第3のID発行ステップと、
第3のID発行ステップにおいて自動発行された当該人物を特定するIDと、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量とを関連づけて、上記識別辞書に記録する新規辞書記録ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。 - 上記個人識別ステップにより識別が成功した場合にのみ、歩行者の通行を許可する通行許可ステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
- 上記特徴量取得ステップにより取得される特徴量が、歩行中の人物の歩行特性を表す歩行パターンであることを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
- 上記特徴量取得ステップにおいて特徴量が取得された時刻である特徴量取得時刻と、上記歩行中の人物のIDと、を関連づけて履歴辞書に記録する履歴記録ステップと、
履歴辞書に記録されている特徴量取得時刻を分析する履歴分析ステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。 - 上記個人識別ステップは、上記特徴量取得ステップにおいて取得された特徴量と、上記識別辞書との比較において、識別パラメータにより補正を行って人物を識別するものであり、
上記履歴分析ステップの分析結果に基づいて、識別パラメータを修正するパラメータ修正ステップをさらに含むことを特徴とする請求項8記載の情報処理方法。 - 上記辞書記録ステップは、各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDと、セキュリティレベルとを関連付けて識別辞書に記録するものであることを特徴する請求項1記載の情報記録方法。
- 上記履歴分析ステップにより分析された特徴量取得頻度に応じて、各人物のセキュリティレベルを変更するセキュリティレベル変更ステップをさらに含むことを特徴とする請求項10記載の情報処理方法。
- 各人物ごとに異なる特徴量が記録されている辞書と、当該人物を特定するIDとが関連付けて記録されている識別辞書が記録されている辞書記録手段と、
歩行中の人物から特徴量を取得する特徴量取得手段と、
特徴量取得手段により取得された特徴量と、辞書記録手段に記録されている識別辞書とを比較して人物を識別する個人識別手段と、を備えていることを特徴とする情報処理装置。 - コンピュータに、請求項1ないし11の何れかに記載の情報処理方法を実行させるためのプログラム。
- 請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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