JP2004053703A - 偏光変換素子及び、それを用いた液晶プロジェクタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、偏光変換素子の出射光束自体の偏光度を改善し、コントラスト性能に優れた照明装置、及び、それを用いた投射型プロジェクタ装置を提供することにある。
【解決手段】光束を第1の直線偏光と第1の直線偏光の偏光方向に直交する第2の直線偏光に分離する偏光分離面と、偏光分離面で反射した一方の直線偏光を他方の直線偏光と同じ向きに出射する反射面と、同一方向に出射した一方の直線偏光の出射面に偏光方向を他方の直線偏光の偏光方向にそろえる偏光回転手段を有し、偏光方向を同一とした2種類の直線偏光の偏光変換素子の出射面に、2種類の光束の境の光路を遮蔽する出射遮光板を配置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ装置に関する。この液晶プロジェクタ装置は、前面投射のいわゆる液晶プロジェクタや、投射型テレビといった分野に広く利用できる。
【0002】
【従来の技術】
業務用途の液晶プロジェクタが大きく普及してきている。また、従来のブラウン管に表示された画像をスクリーンに投影する方式の画像表示装置に代わるものとして、液晶表示素子を用いた投射型テレビの開発が行われてきた。
【0003】
液晶プロジェクタ装置を家庭用の投射型テレビとして用いる場合は、業務用の液晶プロジェクタに比べて、高いコントラスト性能及び素早い動画表示性能が求められている。
【0004】
液晶パネルには、そのタイプから、透過型液晶パネルと反射型液晶パネルがある。反射型液晶パネルは、光束が液晶層を2回通過するので、その分、透過型液晶パネルに比べて液晶層の厚みを薄くできる。この結果、反射型液晶パネルは、高速応答性が良いため、動画表示、即ち、投射型テレビ用途に適している。
【0005】
一方、透過型液晶パネルでは液晶自体のシャッター作用により、いわゆるON状態と、OFF状態を作りだしているが、反射型液晶パネルの場合は、ON状態の光束もOFF状態の光束も同じ光路上に反射されるので、偏光状態の違いで光束の分離を行うPBS(偏光分離素子)が不可欠な構成要素となっている。
【0006】
例えば、照明光学系の光束をS偏光に変換しPBSに入射させた構成では、S偏光はPBSのPBS面で反射し、反射型液晶パネルに照射される。反射型液晶パネルがONの状態ではS偏光がP偏光に変換されるので、反射型液晶パネルで反射した光束は、今度はPBSを通過し、後続の投射レンズによってスクリーン面に投射される。一方、反射型液晶パネルがOFFの状態ではS偏光のままなので、反射型液晶パネルで反射した光束は、再び、PBSのPBS面で反射し、元の照明光学系側に戻ってしまう。
【0007】
ところで、PBSの入射角度に対する消光比の特性は、PBSの偏光分離面の法線を含む平面より、PBSの偏光分離面の法線を含む平面に直交する平面での方が、良好な消光比が得られる。一方で、プリズムタイプの偏光変換素子の場合、通常、出射側での光束の大きさが約2:1と大きく異なるので、この光束サイズが小さい方向を、PBSの偏光分離面の法線を含め面に合致させることが有効である。また、パネルは横長なので、短辺方向に光路を折り曲げた方がPBSを小さくできるので、PBSは垂直方向に分離合成し、偏光変換素子は水平方向に分離変換する座標系を採用した。従って、偏光変換素子のP偏光がPBSのS偏光に、偏光変換素子のS偏光がPBSのP偏光に相当する。尚、アレイタイプの偏光変換素子の場合は偏光出射側での光束の大きさが約1:1であるが、パネルが横長なので水平方向に分離変換する、プリズムタイプと同じ偏光状態とした。
【0008】
以下、図12を用いて従来の技術について以下、説明する。
【0009】
図12で、1は偏光変換素子、11は光源、12は凹面鏡、13はインテグレータ、14は結像レンズ、15はミラー、16はダイクロミラー、17はフィールドレンズ、18はPBS、19はパネル、20は投射レンズ、22は偏光板である。
【0010】
光源11を出射した自然偏光状態の白色光は、凹面鏡12で反射し、インテグレータ13へ入射する。図12のインテグレータ13はレンズアレイのタイプであり、第1のレンズアレイで光束を分割し、第2のレンズアレイのところに二次光源像を形成する。後続の結像レンズ14の作用により、第1のアレイレンズの各レンズ面の光量分布をパネル19面上に重畳し、パネル19面上での光量分布の一様性を改善している。また、第2のレンズアレイの後で二次光源像を形成する箇所に配置した偏光変換素子で、自然光をP偏光にそろえている。尚、途中のミラー15で光路の折り曲げ作用を、ダイクロミラー15では色分離作用を、フィールドレンズ17では主光線を平行すなわちテレセントリック化する作用を行っている。パネル19直前のPBS18では、前述のようにON光束とOFF光束の分離作用を行っている。投射レンズ20手前のPBS18では偏光状態の違いを利用した色合成作用を行っており、このPBS18に関しては、ダイクロミラーに置換することも構成上は可能であるが、コントラスト性能を優先した場合、PBSが望ましい。本発明の改善すべき対象ではないので詳細説明は省くが、色分離合成部分には、特定の波長域の色のみの偏光状態をP偏光とS偏光で変換する光学素子を配置している。例えば、ダイクロミラー16を透過した2色の光束を後続のPBS18で色分離するために、一方の色の偏光状態のみを変換する波長選択性偏光変換素子を配置している。
【0011】
この図12では、PBS18の手前に偏光板22を配置している。この偏光板22では、PBS18に入射する照明光学系の偏光状態の純度を改善する作用を行っている。試作機において、この偏光板22を削除しコントラスト性能の変化を測定したところコントラスト性能が約1/10に劣化した。即ち、この偏光板22がコントラスト性能の改善に役にたっていることになる。しかしながら、前述したPBS18は垂直入射の光線では消光比1000:1以上の性能を持っている。このPBS18を各色の光路で2段で使用しているにも関わらず、偏光板22の有無でコントラスト性能が大きく劣化している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、偏光変換素子の出射光束自体の偏光度を改善し、コントラスト性能に優れた照明装置、及び、それを用いた投射型プロジェクタ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本願発明は、 第1の直線偏光光を透過し、偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向に直交する第2の直線偏光光を反射することにより光束を分離する偏光分離面と、該偏光分離面で反射した第2の直線偏光光を第1の直線偏光光と同じ向きに出射する反射面と、同一方向に出射した一方の直線偏光光の出射面に偏光方向を他方の直線偏光光の偏光方向にそろえる偏光回転手段と、を有する偏光変換素子であって、偏光方向を同一とした2種類の直線偏光の偏光変換素子の出射面に、2種類の光束の境の光路を遮蔽する出射遮光板を配置するように構成する。
【0014】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の出射遮光板の作用について図1から図4を用いて説明する。
【0015】
図1は本発明の出射遮光板を適用したプリズムタイプの偏光変換素子1の実施の形態を示す構成図である。入射した自然光はP偏光とS偏光に分離され、P偏光はそのまま出射する。反射したS偏光はもう一度反射し出射方向をそろえた後、出射部に配置した偏光回転手段としての1/2波長板によってP偏光に変換する。これが偏光変換素子の基本作用である。
【0016】
ところで、1/2波長板は別部品であり、貼り合わせる構成なので、部品精度及び貼り合わせ精度により1/2波長板の貼り合わせ位置がずれる。
【0017】
図2は、1/2波長板の大きさが小さい場合の例であり、本来、S偏光からP偏光に変換すべき光束の一部がS偏光のままで出射する様子を表している。
【0018】
図3は、逆に1/2波長板の大きさが大きい場合の例であり、本来、P偏光のままで出射すべき光束一部がS偏光に変換されて出射する様子を表している。
【0019】
図4は、1/2波長板の大きさ及び、貼り合わせ位置があっている場合でも、偏光変換素子に入射する光束の平行度が悪い場合は、自然光の一部が直接、1/2波長板に到達し、自然光即ちP偏光とS偏光として出射する様子を表している。
【0020】
従って、図1で配置した出射遮光板によって、図2から図4で起こる不要な偏光状態の光束を遮光する。
【0021】
ところで、プリズムタイプの偏光変換素子でも本発明は有効であるが、アレイ状の偏光変換素子においては特に有効である。アレイ状の偏光変換素子の場合、必然的にそのアレイのピッチは小さい値となる。例えば、レンズアレイのピッチを6mmとすると、通常は偏光変換素子のアレイピッチは3mmとなる。これに対し、1/2波長板の貼り付け後の精度を±0.3mmとすると、面積比で10%がP偏光とS偏光が反転した光束となりうる。実際は、偏光変換素子では光束は二次光源像として絞られているので、面積比ほどは劣化しないが、仮に面積比の半分と仮定すると5%、即ち、消光比20:1となってしまう。1/2波長板の貼り付け後の精度を±0.1mmと厳しくしても、面積比で約3.3%、同様に、仮に面積比の半分と仮定すると1.7%、即ち、消光比60:1となってしまう。
【0022】
次に、図1と、図5から図9を用いて本発明の偏光変換素子の実施の形態について更に詳しく説明する。図5、図6と図9においては、説明のために出射遮光板を取った組図も一緒に示している。また、図10、図11、図13で本発明の偏光変換素子を用いた液晶プロジェクタ装置の実施の形態について説明する。
【0023】
図1、図5は、本発明の実施の形態1の説明図である。図1はプリズムタイプの偏光変換素子を側面側からみた基本構成図であり、図5は同様に光軸の出射側から見た基本構成図である。
【0024】
図1で、自然光である光束は、偏光分離面100で第1の直線偏光としてのP偏光と、第2の直線偏光であるS偏光に分離される。P偏光はそのまま出射する。一方、偏光分離面100で反射したS偏光はさらに反射面101で反射しP偏光と同じ向きに出射し、出射面に配置した偏光回転手段としての1/2波長板2により、P偏光に変換される。本発明においては、偏光変換素子1の出射面に、元々のP偏光光束と、S偏光をP偏光に変換した光束の境に、光路を遮蔽する出射遮光板3を配置し、1/2波長板2の貼り付け精度等により生じるS偏光光束を遮光している。図1と図5では、X軸の+側に1/2波長板2を大きくしても、1/2波長板2がプリズムからはみ出すだけなので、1/2波長板2のX軸の+側の遮光を不要にできる。従って、図1と図5では、1/2波長板2のX軸の−側のみの遮光を行った。
【0025】
図6は、1/2波長板2の貼り付け精度をX軸の+側と−側でほぼ同じにしたので、両側を遮光する形状の出射遮光板3を配置した。尚、図6ではX軸の+側の遮光板と−側の遮光板を一体とし、所定サイズの開口を設けた出射遮光板3を配置している。図1、図5と図6の出射遮光板3は、偏光変換素子1を保持する構造部品と一体で構成しても良い。
【0026】
尚、図1でのプリズムタイプの偏光変換素子1は、約半分の大きさのもの2組を光軸に対して対象に配置してもよく、その場合は、元々のP偏光光束と、S偏光をP偏光に変換した光束の境が2箇所存在するので、出射遮光板はアレイ状の配置となる。それ以外の構成でも、例えば、プリズムタイプではなく、偏光分離面を平板タイプとし、図1でS偏光を反射する反射面を反射ミラーとしても、それぞれ可能である。
【0027】
図10は、本発明の第1の実施の形態による偏光変換素子を用いた液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【0028】
図10で、1は偏光変換素子、11は光源、12は凹面鏡、13はインテグレータ、14は結像レンズ、15はミラー、16はダイクロミラー、17はフィールドレンズ、18はPBS、19はパネル、20は投射レンズ、22は偏光板である。
【0029】
光源11を出射した自然偏光状態の白色光は、凹面鏡12で反射し、出射遮光板を配置した偏光変換素子1でP偏光(PBSにとってはS偏光)にそろえられる。P偏光にそろえた白色光はインテグレータ13へ入射する。図10のインテグレータ13はレンズアレイタイプであり、第1のレンズアレイで光束を分割し、第2のレンズアレイのところに二次光源像を形成する。後続の結像レンズ14との作用により、第1のアレイレンズの各レンズ面の光量分布をパネル19面上に重畳し、パネル19面上での光量分布の一様性を改善している。途中のミラー15で光路の折り曲げ作用を、ダイクロミラー16では色分離作用を、フィールドレンズ17では主光線を平行すなわちテレセントリック化する作用を行っている。パネル19直前のPBS18では、前述のようにON光束とOFF光束の分離作用を行っている。投射レンズ20手前のPBS18では偏光状態の違いを利用した色合成作用を行っており、このPBS18に関しては、ダイクロミラーに置換することも構成上は可能であるが、コントラスト性能を優先した場合、PBSが望ましい。本発明の改善すべき対象ではないので詳細説明は省くが、色分離合成部分には、特定の波長域の色のみの偏光状態をP偏光とS偏光で変換する光学素子を配置している。例えば、ダイクロミラー16を透過した2色の光束を後続のPBS18で色分離するために、一方の色の偏光状態のみを変換する波長選択性偏光変換素子を配置している。
【0030】
図7は、出射遮光板とレンズアレイタイプのインテグレータの関係について説明した図である。図7では、出射遮光板3によりインテグレータ13の中央部分に照射されない箇所が存在する。照射されない箇所がレンズアレイのある1個のレンズにかかると、一部、暗くなっているレンズ面の光量分布が、パネル19上に写像されるので、パネル面での明るさの一様性を劣化させる。そこで、図7では、出射遮光板に対応した箇所がレンズアレイの各レンズにかからないように、レンズアレイの各レンズの配置を対応させている。この場合は、出射遮蔽板がより重要となる。何故なら、もし、レンズアレイの各レンズでない平板の部分に入射する平行光束が存在すると、後続の結像レンズによって、パネル面で光軸上に結像するからである。
【0031】
図8、図9、図11は、本発明の第2の実施の形態の説明図である。図8はアレイタイプの偏光変換素子1を側面側からみた基本構成図であり、図9は同様に光軸の出射側から見た基本構成図である。
【0032】
図8で、自然光である光束は、アレイ状に配置した偏光分離面100で第1の直線偏光としてのP偏光と、第2の直線偏光であるS偏光に分離される。P偏光はそのまま出射する。一方、偏光分離面100で反射したS偏光はさらにアレイ状に配置した反射面101で反射しP偏光と同じ向きに出射し、出射面にアレイ状に配置した偏光回転手段としての1/2波長板2により、P偏光に変換される。本発明においては、偏光変換素子1の出射面に、元々のP偏光光束と、S偏光をP偏光に変換した光束の境に、光路を遮蔽する出射遮光板3をアレイ状に配置し、1/2波長板2の貼り付け精度等により生じるS偏光光束を遮光している。
【0033】
図9ではX軸の+側の遮光板と−側の遮光板を一体とし、所定サイズの開口を設けた出射遮光板を配置している。図8、図9の出射遮光板は、偏光変換素子を保持する構造部品と一体で構成しても良い。
【0034】
ところで、偏光変換素子1の偏光分離面のピッチの半分Aと、出射遮光板の夫々の開口幅Bの関係に着目すると、A>Bの関係が必要条件となる。尚、図8においては、偏光分離面と反射面とを交互にアレイ状に配置したが、反射面も偏光分離面で構成することが可能である。この場合は、偏光分離面としてはピッチが半分になるので、この半分になったピッチをAとする。
【0035】
次に、図11は、本発明の第2の実施の形態による偏光変換素子を用いた液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【0036】
図11で、1は偏光変換素子、11は光源、12は凹面鏡、13はインテグレータ、14は結像レンズ、15はミラー、16はダイクロミラー、17はフィールドレンズ、18はPBS、19はパネル、20は投射レンズ、22は偏光板である。
【0037】
光源11を出射した自然偏光状態の白色光は、凹面鏡12で反射し、白色光はインテグレータ13へ入射する。図11のインテグレータ13はレンズアレイタイプであり、第1のレンズアレイで光束を分割し、第2のレンズアレイのところに二次光源像を形成する。
【0038】
後続の結像レンズ14の作用により、第1のアレイレンズの各レンズ面の光量分布をパネル19面上に重畳し、パネル19面上での光量分布の一様性を改善している。第2のレンズアレイの後にある、出射遮光板を配置した偏光変換素子1によって自然光はP偏光(PBSにとってはS偏光)にそろえられる。尚、途中のミラー15で光路の折り曲げ作用を、ダイクロミラー15では色分離作用を、フィールドレンズ17では主光線を平行すなわちテレセントリック化する作用を行っている。パネル19直前のPBS18では、前述のようにON光束とOFF光束の分離作用を行っている。投射レンズ20手前のPBS18では偏光状態の違いを利用した色合成作用を行っており、このPBS18に関しては、ダイクロミラーに置換することを構成上は可能であるが、コントラスト性能を優先した場合、PBSが望ましい。本発明の改善すべき対象ではないので詳細説明は省くが、色分離合成部分には、特定の波長域の色のみの偏光状態をP偏光とS偏光で変換する光学素子を配置している。例えば、ダイクロミラー16を透過した2色の光束を後続のPBS18で色分離するために、一方の色の偏光状態のみを変換する波長選択性偏光変換素子を配置している。
【0039】
以上の発明の実施の形態では、反射型の液晶パネルを用いているが、図13のように透過型の液晶パネルでも本発明は有効である。
【0040】
また、図10、図11、図13では、偏光変換素子での偏光状態自体を改善しているので、図12の従来例で用いていた偏光板を用いなくとも、従来に比べ良好なコントラスト性能が得られるが、更により一層、コントラスト性能を改善するためには、偏光板を配置することは有効である。
【0041】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ダイクロイック作用を有するクロスプリズムを用いた構成で、且つ、反射型液晶パネルに入射する前の偏光状態と、反射型液晶パネルで反射後のON光束の偏光状態が同じ偏光状態を実現し、よって、小型・軽量で低コストな照明装置、及び、それを用いた投射型プロジェクタ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子の光軸を含む断面図である。
【図2】偏光変換素子での第1の条件による不要な偏光光束発生の説明図である。
【図3】偏光変換素子での第2の条件による不要な偏光光束発生の説明図である。
【図4】偏光変換素子での第3の条件による不要な偏光光束発生の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子をパネル側から見た構成図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子をパネル側から見た別な構成図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子とレンズアレイの位置に関する説明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子の光軸を含む断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子をパネル側から見た構成図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における偏光変換素子を用いた反射型の液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子を用いた反射型の液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【図12】従来例における反射型の液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態における偏光変換素子を用いた透過型の液晶プロジェクタ装置の基本構成図である。
【符号の説明】
1…偏光変換素子、2…1/2波長板、3…出射遮光板、11…光源、12…凹面鏡、13…インテグレータ、14…結像レンズ、15…ミラー、16…ダイクロミラー、17…フィールドレンズ、18…PBS、19…パネル、20…投射レンズ、21…リレーレンズ、22…偏光板。

Claims (5)

  1. 第1の直線偏光光を透過し、偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向に直交する第2の直線偏光光を反射することにより光束を分離する偏光分離面と、
    該偏光分離面で反射した第2の直線偏光光を第1の直線偏光光と同じ向きに出射する反射面と、
    同一方向に出射した一方の直線偏光光の出射面に偏光方向を他方の直線偏光光の偏光方向にそろえる偏光回転手段と、を有する偏光変換素子であって、
    偏光方向を同一とした2種類の直線偏光の偏光変換素子の出射面に、2種類の光束の境の光路を遮蔽する出射遮光板を配置したことを特徴とする偏光変換素子。
  2. 自然光を放射する光源と、該光源から放射した光束を反射する凹面鏡と、請求項1に記載の偏光変換素子と、画像表示素子と、該画像表示素子での光量分布の一様性を改善する手段と、該画像表示素子の画像を投射する投射レンズとを備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  3. 第1の直線偏光光を透過し、偏光方向が第1の直線偏光の偏光方向に直交する第2の直線偏光光を反射することにより光束を分離する偏光分離面と、
    該偏光分離面で反射した第2の直線偏光光を第1の直線偏光光と同じ向きに出射する、交互にアレイ状に配置された反射面と、
    同一方向に出射した一方の直線偏光の出射面に偏光方向を他方の直線偏光の偏光方向にそろえるアレイ状の偏光回転手段と、を有する偏光変換素子であって、偏光方向を同一とした2種類の直線偏光の偏光変換素子の出射面に、2種類の光束の境の光路を遮蔽する出射遮光板をアレイ状に配置したことを特徴とする偏光変換素子。
  4. 前記偏光分離面のピッチの半分より、前記出射遮光板の開口幅が小さいことを特徴とする請求項3に記載の偏光変換素子。
  5. 自然光を放射する光源と、該光源から放射した光束を反射する凹面鏡と、請求項3乃至請求項4の何れかに記載の偏光変換素子と、画像表示素子と、該画像表示素子での光量分布の一様性を改善する手段と、該画像表示素子の画像を投射する投射レンズとを備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
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