JP2004052477A - 窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル - Google Patents
窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004052477A JP2004052477A JP2002214634A JP2002214634A JP2004052477A JP 2004052477 A JP2004052477 A JP 2004052477A JP 2002214634 A JP2002214634 A JP 2002214634A JP 2002214634 A JP2002214634 A JP 2002214634A JP 2004052477 A JP2004052477 A JP 2004052477A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall panel
- steel plate
- ceramic siding
- siding board
- exterior
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Finishing Walls (AREA)
Abstract
【解決手段】窯業系サイディング板の裏面全面に薄板鋼板を一体に固着したことを特徴とする建築用の外壁パネル、窯業系サイディング板の裏面に所定間隔で配置された薄板軽量形鋼等で形成された間隔保持材を介して薄板鋼板を固着し、窯業系サイディング板と薄板鋼板と間に空気層を介して両者を一体としたことを特徴とする建築用の外壁パネル。
【選択図】図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽量かつ安価で、施工性が良く、防火性能に優れ、意匠性に優れた建築用の外壁パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築物の外壁パネルとしては、ALC(オートクレーブ・ライトウェート・コンクリート)製の外壁パネル、押出し成形セメント製の外壁パネルや窯業系サイディングの外壁パネル等が知られている。
【0003】
このような従来の外壁パネルのうち、ALC製や押出し成形セメント製の外壁パネルは、高い防火性能を有するため、中・高層建築物の外壁パネルとして使用が可能である。しかし、重量が大きいため、接合ジョイント部分が大型かつ複雑なものとなり、現場施工の手間が多く施工性に問題があり、かつ施工後のジョイント部分が美観上好ましくなく、意匠性も低い。
窯業系サイディングの外壁パネルは、主原料としてセメント質原料及び繊維質原料を用いて板状に成形し、養生・硬化させたものであり、仕上げのバリエーションが豊富で意匠性に優れ、軽量かつ安価で躯体との接合が比較的容易で、施工性に優れているという利点を有する。しかし、その薄さからALC製、押出し成形セメント製の外壁パネルほどの防火性能はなく、低層建築物にのみ使用が可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の建築用の外壁パネルの持つ課題を解決し、軽量かつ安価で施工性に優れ、防火性能が高く低層から中層の建築物に使用可能で、意匠性に優れた建築用の外壁パネルを提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本第1発明は、建築用の外壁パネルにおいて、窯業系サイディング板の裏面全面に薄板鋼板を一体に固着することを特徴とする。
【0006】
本第2発明は、本第1発明の建築用の外壁パネルにおいて、窯業系サイディング板の裏面に所定間隔で配置される間隔保持材を介して薄板鋼板を一体に固着することを特徴とする。
【0007】
【作用】
窯業系サイディング板の持つ軽量かつ安価であり、施工性及び意匠性に優れているという利点を生かしつつ、窯業系サイディング板の裏面全面に薄板鋼板を一体に固着することにより、薄鋼板が火炎の燃え抜けを防ぐため防火性能を向上させ、低層建築のみではなく中層建築の外壁パネルとしても使用可能になる。
また、窯業系サイディング板の裏面に所定間隔で配置する薄鋼板を間隔保持材を介して一体に固着することにより、窯業系サイディング板の裏面と薄板鋼板との間に空気層が形成され、空気層が断熱層として機能し、外壁パネルの防火性をより向上させる。
【0008】
【発明の実施の形態】
窯業系サイディングとは、主原料としてセメント質原料及び繊維質原料を用いて板状に成形し、養生・硬化させたもので、主として建築物の外装に用いる防火材料で、JIS A5422「窯業系サイディング」に準拠して作られる。また、材質としてはセメント等の無機結合材を木繊維又は木片を用いて補強し、強化させた「木繊維補強セメント系」、セメント等の無機結合材を無機質、有機質繊維を用いて補強し、強化させた「繊維補強セメント板系」及びケイ酸カルシウム等の無機結合材を無機質、有機質繊維を用いて補強し、強化させた「繊維補強セメント・ケイ酸カルシウム板系」がある。
このような窯業系サイディング板の特徴としては、
▲1▼軽量かつ安価で躯体との接合が容易であり施工性に優れている。
▲2▼その薄さからALC板等ほどの防火性能はなく、低層建築物のみ使用可能である。
▲3▼仕上がりのバリエーションが豊富で意匠性に優れている。
一方、窯業系サイディング板の裏面全面に一体に固着される薄鋼板の特徴としては、
▲1▼安価かつ軽量である。
▲2▼遮熱性はALC板や窯業系サイディング板より低い。
▲3▼火災時に朽ちることはなく、火炎の燃え抜けを完璧に防ぐことができる。
【0009】
前記のような特徴を有する窯業系サイディング板の裏面全面に前記のような特徴を有する薄鋼板を一体に固着して形成される建築用の外壁パネルは、次のような特徴を有する。
▲1▼軽量かつ安価で躯体との接合が容易であり施工性がよい。
▲2▼火災時に朽ちることはなく、火炎の燃え抜けを完璧に防ぐことができるため、火災裏面側の急激な温度上昇を防ぐことができ、窯業系サイディングのみの外壁材より防火性能が高いため中層の建築物でも使用可能である。
▲3▼構造用面材として使用した場合、火災時に朽ちることはなく、高温時でも常温時と同様な座屈拘束効果を期待することができる。
▲4▼仕上げのバリエーションが豊富で意匠性が優れている。
【0010】
図1及び図2は、窯業系サイディング板1の裏面全面に薄板鋼板2を一体に固着する建築用の外壁パネル3の一実施形態を示すものである。
窯業系サイディング板1を複数用意し、一枚の薄板鋼板2上に複数の窯業系サイディング板1の裏面を接着剤等の固着手段により一体に固着する。窯業系サイディング板1と薄板鋼板2は、線膨張係数に差があるため使用する接着剤としてその線膨張係数の差を吸収する接着剤が望ましい。建築用の外壁パネル3を一枚の窯業系サイディング板1と一枚の薄板鋼板2を一体に固着して形成してもよく、また、一枚の窯業系サイディング板1の裏面に複数に分割した薄板鋼板2を一体に固着して形成してもよい。
【0011】
このようにして形成された建築用の外壁パネル3は図3に示されるように、非構造用下地材5を介して建築物の屋外側に取り付けられる。非構造用下地材の屋内側には内装材6が取り付けられる。
【0012】
図4は、本発明の一実施形態の外壁パネル3の建築物への取り付け状態を示すものである。
構造用柱7の側面に薄板軽量形鋼等により形成される非構造用下地材5をドリリングタッピングねじ8により固定する。前記非構造用下地材5の屋外側にドリリングタッピングねじ8により外壁パネル3を取り付ける。外壁パネル3は、窯業系サイディング板1の裏面に薄板鋼板2を一体に固着したものであるから、ドリリングタッピングねじ8で簡単に薄板軽量形鋼等から形成される非構造用下地材5に固定可能である。そのため、外壁パネル3の取り付け作業が容易となる。前記非構造用下地材5の屋内側には内装材6が取り付けられる。
【0013】
図5及び図6は、窯業系サイディング板1の裏面全面に薄板鋼板2を一体に固着する建築用の外壁パネル3の他の実施形態を示すものである。
この実施形態では、一枚の薄板鋼板2の上に所定間隔を置いて間隔保持材4を配置固定し、間隔保持材4上に窯業系サイディング板2を固着することにより建築用の外壁パネル3とする。間隔保持材4としては、薄板軽量形鋼のC形やボックス形等が使用される。薄板鋼板2と間隔保持材4をタッピングねじ8等により固着する。間隔保持材4と窯業系サイディング板1とを接着剤等により直接固着してもよく、間隔保持材4にねじ等により固着された外壁パネル取付金具9に窯業系サイディング板1を係合固着してもよい。
【0014】
このようにして形成された外壁パネル3は、図7に示されるように、非構造用下地材5を介して建築物の屋外側に取り付けられる。非構造用下地材5は、例えば、薄板軽量形鋼等により形成される。非構造用下地材5の屋内側には内装材6が取り付けられる。
【0015】
図8は、本発明の他の実施形態の外壁材パネル3を建築物に取り付ける状態を示すものである。建築物の構造用柱間に外壁パネル3を取り付けるために、構造用柱7の側面に薄板軽量形鋼等により形成される非構造用下地材5をドリリングタッピングねじ8等により固定する。前記非構造用下地材5の屋外側に薄板鋼板2と間隔保持材4をドリリングタッピングねじ8等により固定する。間隔保持材4に外壁パネル3を取り付ける。間隔保持材4としては薄板軽量形鋼のC形やボックス形等が使用される。間隔保持材4はドリリングタッピングねじ8等で簡単に薄板軽量形鋼等から形成される非構造用下地材5に固着可能である。間隔保持材4と窯業系サイディング板1とを接着剤等により直接固着してもよく、間隔保持材4にねじ等により固着された外壁パネル取付金具9に窯業系サイディング板1を係合してもよい。前記非構造用下地材5の屋内側には内装材6が取り付けられる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の構成により、窯業系サイディング板の軽量、安価でかつ意匠性、施工性に優れているという利点を生かしつつ、薄板鋼板を裏面全面に一体に固着することにより、薄鋼板が火炎の燃え抜けを防ぐため防火性を向上させ、低層建築のみでなく中層建築の外壁パネルとしても使用可能になる。
また、窯業系サイディング板の裏面に所定間隔で配置する薄鋼板を間隔保持材を介して一体に固着することにより、窯業系サイディング板の裏面と薄板鋼板との間に空気層が形成され、空気層が断熱層として機能し、外壁パネルの防火性をより向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築用の外壁パネルの一実施形態を示す図。
【図2】本発明の建築用の外壁パネルの一実施形態を示す図。
【図3】本発明の建築用の外壁パネルの一実施形態の取り付け状態を示す図。
【図4】本発明の建築用の外壁パネルの一実施形態の取り付け状態を示す図。
【図5】本発明の建築用の外壁パネルの他の実施形態を示す図。
【図6】本発明の建築用の外壁パネルの他の実施形態を示す図。
【図7】本発明の建築用の外壁パネルの他の実施形態の取り付け状態を示す図。
【図8】本発明の建築用の外壁パネルの他の実施形態の取り付け状態を示す図。
【符号の説明】
1:窯業系サイディング板
2:薄板鋼板
3:外壁パネル
4:間隔保持材
5:非構造用下地材
6:内装材
7:構造用柱
8:ドリリングタッピングねじ
9:外壁パネル取付金具
Claims (2)
- 窯業系サイディング板の裏面全面に薄板鋼板を一体に固着することを特徴とする建築用の外壁パネル。
- 窯業系サイディング板の裏面に所定間隔で配置される間隔保持材を介して薄板鋼板を一体に固着することを特徴とする請求項1に記載の建築用の外壁パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002214634A JP2004052477A (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002214634A JP2004052477A (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004052477A true JP2004052477A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31936875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002214634A Pending JP2004052477A (ja) | 2002-07-24 | 2002-07-24 | 窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004052477A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007162212A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Sekisui Fuller Kk | 外壁構造材 |
JP2007262889A (ja) * | 2007-06-12 | 2007-10-11 | Chuetsu Advance Kk | 化粧板付パネル及び化粧板付パネルの接合部構造 |
-
2002
- 2002-07-24 JP JP2002214634A patent/JP2004052477A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007162212A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-06-28 | Sekisui Fuller Kk | 外壁構造材 |
JP2007262889A (ja) * | 2007-06-12 | 2007-10-11 | Chuetsu Advance Kk | 化粧板付パネル及び化粧板付パネルの接合部構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100735576B1 (ko) | 보강재가 포함된 단열패널 및 이를 이용한 패널 시공 방법 | |
JP2010007326A (ja) | 耐火被覆構造 | |
JPH0874358A (ja) | 間仕切り壁 | |
US3336709A (en) | Prefabricated building panel wall | |
UA30079U (en) | Mizerota's building panel | |
JP6063990B2 (ja) | 耐火パネル及び外壁の耐火構造 | |
KR20050022974A (ko) | 방음 방수 패널 및 그 제조방법 | |
JP2004052477A (ja) | 窯業系サイディング板に薄板鋼板を一体化した建築用の外壁パネル | |
JPH10280576A (ja) | 建築物外壁の断熱材と防火材の取付け構造 | |
JP2009179974A (ja) | 壁の耐火構造 | |
JP2006104702A (ja) | 高断熱性−耐燃焼性基礎建材 | |
JPH11324178A (ja) | 外壁パネルおよび外壁構造 | |
JP2002356943A (ja) | 外壁構造 | |
JPH073935A (ja) | 耐火遮音構造天井板 | |
JPH10252180A (ja) | 建物の防耐火壁構造及び内壁パネル | |
JPH11117432A (ja) | 外壁断熱パネル構造およびパネル材 | |
CN215519151U (zh) | 一种带有隔音结构的建筑构件 | |
CN217811904U (zh) | 一种耐潮隔音抹灰砂浆石膏板结构 | |
CN213234029U (zh) | 一种具有隔热降噪功能的绿色屋顶板 | |
US20230113115A1 (en) | Area separation firewall system | |
JP3071150B2 (ja) | 建築物の外壁施工法 | |
CN217557391U (zh) | 一种隔音隔热效果好的轻质墙板 | |
CN216130492U (zh) | 一种隔热保温组装式外墙砖 | |
JPH0790976A (ja) | 非耐力壁 | |
JP3127401U (ja) | 木造建築物の内外壁構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20040901 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060706 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060711 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20060911 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20061031 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20070313 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |