JP2004052160A - プラスチックレンズの染色方法及びプラスチックレンズの染色装置 - Google Patents

プラスチックレンズの染色方法及びプラスチックレンズの染色装置 Download PDF

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Abstract

【課題】気相法によるプラスチックレンズの染色方法において、従来法に比してさらに短時間でレンズを染色する方法を提供すること。
【解決手段】基板200上に昇華性染料を塗布する塗布工程と、該基板の昇華性染料が塗布された面(220)とプラスチックレンズの被染色面(50)とを離間して対向させ、該基板を電磁誘導加熱(400)により加熱して昇華性染料を昇華させてプラスチックレンズを染色する染色工程とを有するプラスチックレンズの染色方法とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気相法によるプラスチックレンズの染色方法及び染色装置に関し、更に詳しくは、昇華性染料を効率良く加熱・昇華させ短い時間で染色を行ない得る、気相法によるプラスチックレンズの染色方法及び染色装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
気相法によるプラスチックレンズの染色方法は従来から知られている。その例として、特開2002−82204号公報には、アルミニウム板に、昇華性染料を碁盤目状に塗布し、電気抵抗ヒータや遠赤外線ヒータなどの加熱用部材にて該アルミニウム板を加熱し、染料を昇華させてレンズを染色する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2002−82204号公報に開示されている方法は、染色時間においては、必ずしも満足し得るものではなく、生産効率を高めるために、さらに短時間でレンズを染色する方法が求められている。
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、従来法に比してさらに短時間でレンズを染色する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意研究の結果、基板を電磁誘導加熱により加熱することにより当該課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
即ち、本発明のプラスチックレンズの染色方法は、
(1)基板上に、直接的または間接的に、昇華性染料を塗布する塗布工程と、該基板の昇華性染料が塗布された面とプラスチックレンズの被染色面とを離間して対向させ、該基板を電磁誘導加熱により加熱して昇華性染料を昇華させてプラスチックレンズを染色する染色工程とを有するプラスチックレンズの染色方法、
(2)前記塗布工程は、昇華性染料を基板上に点在させて塗布する上記(1)のプラスチックレンズの染色方法、
(3)前記基板上内において、点在の間隔を変化させて塗布する上記(2)のプラスチックレンズの染色方法、
(4)前記塗布工程前に、基板上の昇華性染料を塗布する面に遠赤外線輻射層を形成する輻射層形成工程を有する上記(1)〜(3)いずれかのプラスチックレンズの染色方法、
【0005】
(5)前記塗布工程後、前記染色工程前に、レンズ保持具により該基板の昇華性染料が塗布された面とプラスチックレンズの被染色面とを離間して対向させるレンズ設定工程、プラスチックレンズ及び基板が保持されているレンズ保持具を加熱位置まで移動させる工程、プラスチックレンズ及び基板が保持されているレンズ保持具全体を密閉する工程、前記密閉された空間内を減圧する工程、とをさらに有する上記(1)〜(3)いずれかのプラスチックレンズの染色方法、
(6)前記染色工程終了後、前記密閉を解除する工程、加熱位置から退避位置に移動させる工程、及び、退避位置にてレンズを冷却させる工程、とをさらに有する上記(1)〜(5)いずれかのプラスチックレンズの染色方法、
である。
【0006】
又、本発明のプラスチックレンズの染色装置は、
(7)レンズ及び昇華性染料が塗布された基板を保持する保持具と、保持具を密閉する密閉手段と、密閉内を減圧する減圧手段と、前記基板を電磁誘導加熱により加熱する加熱手段と、を備えたプラスチックレンズの染色装置、及び
(8)前記保持具を初期位置から加熱位置間を移動させる移動手段と、加熱手段による加熱終了後、密閉を解除する解除手段と初期位置にてレンズを冷却する冷却手段と、をさらに備えた上記(7)のプラスチックレンズの染色装置、
である。
【0007】
上記(4)において、基板上に遠赤外線輻射層を形成するために使用する遠赤外線輻射塗料は、特開昭61−149737号公報、特開平10−279845号公報、特開平10−324825号公報、特開平10−219137号公報などに開示されている。その例としては、平均粒径が約150μmの二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの遠赤外線輻射効果があるセラミックと、有機ケイ素化合物、ポリウレタン溶液などのバインダ−を含んだ塗料などがある。そして、かかる塗料を基板上に塗布することにより遠赤外線輻射層を形成する。塗布する方法は特に限定されず、刷毛塗り、スプレ−方式、漬浸方式、スピンコ−ト式が挙げられる。
【0008】
本発明において昇華性染料とは、大気中又は真空中にて染料を加熱した場合に昇華する特性がある染料をいい、そのような染料としては、特開平1−277814号公報の第2頁左下欄第6行〜第13行に記載されている染料、Dianix RedTA−N (三菱化学社製) 、Kayalon Microester Red C−LSconc(日本化薬社製)、Kayalon Microester Red AQ−LE(日本化薬社製)、Miketon Fast Red Z(三井化学社製) 、Kayalon Microester Red DX−LS(日本化薬社製) 、Dianix Blue UN− SE(三菱化学社製) 、DisperseFast Blue Z(三井化学社製) 、Dianix/Samaron Navy Blue TA−N(三菱化学社製) 、Kayalon Microester Blue C−LS conc(日本化薬社製) 、Kayalon Microester Blue AQ−LE(日本化薬社製) 、Kayalon Microester Blue DX−LS conc(日本化薬社製) 、Dianix/Samaron Orange TA−N(三菱化学社製)、Dianix Yellow TA−N(三菱化学社製) 、Kayalon Microester Yellow AQ−LE(日本化薬社製) 、Kayalon Microester Yellow DX−LS conc (日本化薬社製) 、Miketon Fast Yellow Z(三井化学社製) 、Kayalon Microester Yellow C−LS(日本化薬社製) 等の染料が好ましく用いられる。
【0009】
本発明のプラスチックレンズの染色方法においては、基板を電磁誘導加熱により加熱する。この電磁誘導加熱とは、磁力発生コイルに電気が流れると磁力線が金属製品を通るとき、うず電流に変わり、金属製品に熱を発生させる方式をいう。従って、本発明で使用する基板の素材は、電磁誘導加熱器の磁力発生コイルに電流が流れることにより発生した磁力線により熱が発生する素材が好ましく用いられ、その例として、鉄、ステンレス等を挙げることができる。
基板の大きさは、プラスチックレンズにおける染色しようとする範囲以上の大きさを必要とする。基板又は基板上に形成された遠赤外線輻射層(以下合わせて「被塗布面」ということがある。)上において昇華性染料が塗布される位置は、基板上の染料が所定の範囲に入る位置であればよい。
【0010】
特開2002−82204号公報に開示されているように、染料を点在させて塗布する場合には、プラスチックレンズを均一に染色する観点から、被塗布面上にX軸及びY軸を設定し、X軸及びY軸それぞれに平行な線を0.2〜3.0cm間隔毎に、特に好ましくは0.2〜1.5cm間隔毎に想定し、その交点位置に染料を塗布することが好ましい。
全面染色を行なう場合は、図3に示すように、全面に染料を点在させる。
ハ−フ染色を行う場合は、図4に示すよう、レンズに対応する位置において、点在させる間隔を垂直方向に行くほど階調的に変化させて染料を塗布する。
かかる手段によって、レンズの染色濃度を制御することが可能になる。塗布に際しては、基板における染料を塗布すべき位置に印を付けて塗布位置を認知しやすいようにしてもよい。
塗布方法としては、加工時の加熱や洗浄等で剥離しないインクを用いた印刷や、刻印、更には、市販されている塗布パタ−ン編集ソフトを用いる方法などがある。
【0011】
昇華性染料は、水などの溶媒、あるいは水溶性アクリル樹脂などのバインダ−を配合した染料液の形で、被塗布層上の所定位置に塗布する。これらの溶媒等の使用量は、重量比で昇華性染料1に対して1〜30とすることができる。
この染料液の塗布は、例えばマイクロシリンジ、少量塗布が可能なディスペンサ−を用いて行うことができる。塗布量は、染色濃度に応じて変化させることができ、例えば、前記交点位置ごとに0.01〜500マイクロリットルの範囲とすることができる。
昇華性染料を固着させるために、染料液を塗布するに際し、基板をあらかじめ加熱しておくこともできる。
また、カラー情報に基づいて被塗布層上の所定位置に所定の昇華性染料を点在させることも可能である。
【0012】
被塗布面上に塗布した昇華性染料の点在範囲は、プラスチックレンズを均一に染色させるため、プラスチックレンズにおける染色しようとする範囲以上の大きさが必要である。プラスチックレンズにおける染色しようとする範囲よりも、昇華性染料の点在範囲が小さい場合には、染料が放射状に昇華するとはいえ、染色ムラが生じやすい。なお、昇華性染料が点在した被塗布面と被染色プラスチックレンズとを対向させる際には、プラスチックレンズにおける染色しようとする範囲が、昇華性染料が点在した範囲に含まれるような位置関係となるように対向させる。
【0013】
なお、特開2001−66401号公報に記載されているように、昇華性染料を被塗布面上に点在させるのでなく、昇華性染料からなる層を、染料液をスプレ−法によって均一に塗布して形成することもできる。
【0014】
被塗布面上(基板又は基板上に形成された遠赤外線輻射層)に塗布した昇華性染料は、基板を加熱することにより加熱して昇華させるが、本発明の染色方法は、電磁誘導加熱を用いて基板を加熱する方法である。この方法においては基板と磁力加熱用部材とは非接触状態にしても良い。
【0015】
電磁誘導加熱により基板を加熱し、昇華性染料を昇華させてレンズを染色する操作は、大気中及び真空中のいずれで行ってもよいが、短時間で染色する場合は、真空雰囲気下で行うのが好ましい。真空度は被染色プラスチックレンズの材質、使用する昇華染料の種類に応じて適宜選定される。
【0016】
基板の加熱温度は、被染色レンズの材質、使用する昇華性染料などに応じて異なるが、短時間で染色させるには、100℃以上にするのが好ましい。さらに、染色時間は、被染色プラスチックレンズの材質、使用する昇華性染料の種類などに応じて適宜選択することができる。
【0017】
昇華性染料を昇華させてプラスチックレンズ表面に染色層を形成させるに際し、該プラスチックレンズの温度は、レンズの種類により異なり、特に限定されないが、通常70〜150℃の範囲に保持するのが好ましい。
【0018】
本発明において使用されるプラスチックレンズとしては、特に限定されず、例えばメチルメタクリレ−ト単独重合体、メチルメタクリレ−トと1種以上の他のモノマ−とをモノマ−成分とする共重合体、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト単独重合体、ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−トと1種以上の他のモノマ−とをモノマ−成分とする共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン共重合体、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリウレタン、ポリチオウレタンなどからなるレンズが挙げられる。また、これらのプラスチックレンズ上に、公知のプライマ−層、ハ−ドコ−ト層を施したレンズも本発明の染色方法により染色することができる。
【0019】
次に、本発明のプラスチックレンズ染色装置について、図面に従って説明する。
【0020】
図1は、本発明の、電磁誘導加熱方式を使用した、プラスチックレンズ染色装置の一例の概略図である。
染色装置500は、レンズ置き台100、レンズ保持具110、レンズ置き台100が前後方向に移動する移動機構120、レンズ50、レンズ保持具110を密閉するための被せ蓋130、レンズ50を冷却する冷却手段140、フレ−ム板150、電磁誘導加熱器(図1には示さず)より基本的に構成されている。フレ−ム板150とレンズ置き台100とは、フレ−ム板150に電磁誘導加熱による熱が伝わらないよう、作業上の観点から別部材で作るのが好ましい。フレ−ム板150が、電磁誘導加熱により必要以上に熱くなると、作業に支障をきたす可能性があるからである。この例では、フレ−ム板150に熱が伝わらないよう、レンズ置き台100と間隔をあけ、4つの連結部材で連結を行っている。レンズ置き台100の素材は、その上に染料を塗布した基板160を載置し、さらに、レンズ保持台110を載せ、レンズ保持台内にレンズ50を載置する観点から、基板と同様に、電磁誘導加熱により熱が発生する素材が好ましい。その例としては、電気を通す鉄、ステンレスなどが挙げられる。なお、レンズ保持台110を必要以上に加熱させないため、レンズ保持台110とレンズ置き台100との間に断熱ゴムを介在することができる。
【0021】
次に、レンズ50をセットする方法について、図1と、各部材の位置関係を示す概略図である図2を参酌して説明する。
図2に示すように、レンズ置き台100の上に、必要に応じて遠赤外線輻射層210を形成したステンレスなどから構成される基板200を載置する。このときの、遠赤外線輻射層には昇華性染料220が塗布されている。そして、該昇華性染料220が塗布された基板面とプラスチックレンズ50の被染色面を離間して対向させることができるように、リング状のレンズ保持具110を載置する。リング状のレンズ保持具110の中空部にレンズ50を載せてレンズ50を保持して、図1に示す装置Aの状態にする(設定状態、初期状態)。
【0022】
その後、レンズ50、レンズ保持具110を載置しているフレ−ム板150を被せ蓋130の下まで、移動機構120により移動する。フレ−ム板150は、その外側に矩形形状の枠体151が施され、4つの連結部材120により連結されている。枠体151の下方四隅には連結棒153が施され、正面から見て『逆L字型』、側面及び上面からみて矩形のスライド部材154に連結されている。スライド部材154がレ−ル155上をスライドすることによりフレ−ム板150がスライドする。スライド部材154は伸縮可能なシャフト部材156に連結されている。
【0023】
レンズ置き台100が被せ蓋130の下まで移動した後、上下方向に移動可能な被せ蓋130によりレンズ50、レンズ保持具110を密閉できるように被せ蓋130を下方に移動する。その状態は、図1で示す装置Bに相当する。図2に示すように、レンズ置き台の下にはトッププレ−ト300が置かれている。トッププレ−ト300は、その下にある電磁誘導加熱器400の磁力発生コイルが必要以上に加熱しないよう、電気を通さない耐熱ガラス、アルミ、陶磁器などで作られている。
【0024】
被せ蓋130(図2には示さず。)によりレンズ50、レンズ保持具110を密閉した後、電磁誘導加熱器400により磁力を発生させることにより、電気を通す素材である基板200を加熱させ、被塗布面上に塗布されている染料を昇華させてレンズを染色させる。遠赤外線輻射層を設けた場合は、遠赤外線輻射層によりレンズ50に遠赤外線が当たることにより、遠赤外線輻射層を施さない場合と比べ、高周波電磁誘導加熱器が同じ出力の場合において、レンズが短時間で且つより高い温度にて加熱され、短時間で染色することができる。高周波電磁誘導加熱器により磁力を発生させる際において、短時間で染色させるために同時に密閉された空間内を減圧することも可能である。
【0025】
染色終了後は、被せ蓋130を上方向に移動させ、レンズ置き台100を初期位置に移動させる。初期位置に移動させたとき、作業者が火傷しないようレンズ置き台100の下から冷却装置150にてレンズ50、レンズ保持具110を冷却する。
この染色装置においては、被染色プラスチックレンズ50と昇華性染料220との間の距離は、該レンズおよび染料の加熱温度、染色時間、真空度、所望の染色濃度などに応じて、適宜選定されるが、一般的には1〜1000mmの範囲で選ばれる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
染色装置として、図1記載の染色装置を用いた。さらにレンズ基材はアイリ−基材(商品名:HOYA株式会社製造)とし、染料は以下の4種の染料〔何れも販売元は双葉産業(株)〕を混合して用いた。
(1) ディスパ−ス・レッドM
(2) ディスパ−ス・ブラックB
(3) ディスパ−ス・エロ−G
(4) ディスパ−ス・ブル−R
上記4種の染料(配合比は重量比で1:3:2:4:)を合計で5重量%含有する染料液0.06gを、ステンレス板からなる基板上に形成された遠赤外線輻射層(パ−カ−加工株式会社の「セラスパッツ加工」厚さ5〜20ミクロン)上に点在するように塗布した。
真空度21kPa、基板温度が120℃になるように電磁誘導加熱方式(5kw用)で、60分間加熱して、染色を行った。その結果、透過率37%(測定波長575nm)の均一に染色されたレンズが得られた。なお、初期の基板温度は室温で、初期の真空度は大気圧で行った。加熱時間の60分間は、図1に示す被せ蓋を下方向に降ろし、レンズが密閉された状態を起算時間とした。
なお、基板温度が120℃になるまでに20〜30秒程度を要した。
又、レンズ表面温度が測定できるようにして、レンズ表面温度を測定したところ、8分後のレンズ表面温度は92.0℃で、30分後のレンズ表面温度は106℃であった。
【0027】
実施例2
遠赤外線輻射層を形成していないステンレス板を使用した以外は全て、実施例1と同様に行って染色を行った。
得られたレンズの透過率を測定(測定波長575nm)したところ68%であった。
【0028】
比較例1
真空度3.5kPa、基板温度が120℃になるように、特開2002−82204号公報の実施例で示す装置にて、60分間染色を行った。使用染料、使用レンズは実施例1と同一の種類の物を用いた。
なお、初期の基板温度は室温で、初期の真空度は大気圧で行った。加熱時間の60分間は、レンズを染色装置にセットし、ヒ−タ(5kw)及び真空ポンプのスイッチを押した時間を起算時間とした。その結果、透過率78%(測定波長575nm)の均一に染色されたレンズが得られた。なお、基板温度が120℃なるまで、約30分程度を要した。
【0029】
本発明によれば、基板を電磁誘導加熱により加熱することにより、レンズの染色時間の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックレンズ染色装置の一例の概略図
【図2】本発明のプラスチックレンズ染色の一例における各部材の位置関係を示す概略図
【図3】本発明の、基板上に昇華性染料を点在させる態様の1例を示す概略図
【図4】本発明の、基板上に昇華性染料を点在させる態様の1例を示す概略図
【符号の説明】
50:レンズ
100:レンズ置き台
110:レンズ保持具
120:移動機構
130:被せ蓋
140:冷却手段
150:フレ−ム板
151:枠体
153:連結棒
154:スライド部材
155:レール
156:シャフト部材
200:基板
210:遠赤外線輻射層
220:昇華性染料
300:トッププレート
400:電磁誘導加熱器(磁気加熱用部材)
500:染色装置

Claims (8)

  1. 基板上に、直接的または間接的に、昇華性染料を塗布する塗布工程と、該基板の昇華性染料が塗布された面とプラスチックレンズの被染色面とを離間して対向させ、該基板を電磁誘導加熱により加熱して昇華性染料を昇華させてプラスチックレンズを染色する染色工程とを有するプラスチックレンズの染色方法。
  2. 前記塗布工程は、昇華性染料を基板上に点在させて塗布する請求項1記載のプラスチックレンズの染色方法。
  3. 前記基板上内において、点在の間隔を変化させて塗布する請求項2記載のプラスチックレンズの染色方法。
  4. 前記塗布工程前に、基板上の昇華性染料を塗布する面に遠赤外線輻射層を形成する輻射層形成工程を有する請求項1〜3いずれか1項記載のプラスチックレンズの染色方法。
  5. 前記塗布工程後、前記染色工程前に、レンズ保持具により該基板の昇華性染料が塗布された面とプラスチックレンズの被染色面とを離間して対向させるレンズ設定工程、プラスチックレンズ及び基板が保持されているレンズ保持具を加熱位置まで移動させる工程、プラスチックレンズ及び基板が保持されているレンズ保持具全体を密閉する工程、前記密閉された空間内を減圧する工程、とをさらに有する請求項1〜3いずれか1項記載のプラスチックレンズの染色方法。
  6. 前記染色工程終了後、前記密閉を解除する工程、加熱位置から退避位置に移動させる工程、及び、退避位置にてレンズを冷却させる工程、とをさらに有する請求項1〜5いずれか1項記載のプラスチックレンズの染色方法。
  7. レンズ及び染料が塗布された基板を保持する保持具と、保持具を密閉する密閉手段と、密閉内を減圧する減圧手段と、前記基板を電磁誘導加熱により加熱する加熱手段と、を備えたプラスチックレンズの染色装置。
  8. 前記保持具を初期位置から加熱位置間を移動させる移動手段と、加熱手段による加熱終了後、密閉を解除する解除手段と初期位置にてレンズを冷却する冷却手段と、をさらに備えた請求項7記載のプラスチックレンズの染色装置。
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