JP2004051590A - 培養液の製造方法、培養液、及びそれを用いた化粧水 - Google Patents
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Abstract
【課題】天然材料を用いた培養液であって、保湿、抗菌・抗炎、酸化・腐敗防止などの機能を有し、食品や化粧品に適用することが可能な培養液、その製造方法及びそれを用いた化粧水を提供する。
【解決手段】ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離する。
また、水としてアルカリイオン水を用いる。
また、培養期間を30日間以上とする。
また、本願発明の培養液を配合して化粧水を調製する。
【選択図】 なし
【解決手段】ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離する。
また、水としてアルカリイオン水を用いる。
また、培養期間を30日間以上とする。
また、本願発明の培養液を配合して化粧水を調製する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は培養液に関し、詳しくは、天然物質から調製される、保湿作用、抗菌・抗炎作用、酸化・腐敗防止作用などを有する培養液、その製造方法、及び及びそれを用いた化粧水に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、食品や化粧品などには、その変質や酸化・腐敗などを防止する目的で、種々の抗菌剤、酸化防止剤、腐敗防止剤などが添加されたものが少なくない。
このような抗菌剤、酸化防止剤、腐敗防止剤などは、種々の規格に合格したものが許容される範囲内で使用されており、一応の安全基準を満たしてはいるが、安全性や健康などに対する意識の高まりから、人体に害を及ぼすおそれのより少ない、さらに安全な食品や化粧品などへの要求が高まっているのが実情である。
【0003】
本願発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、保湿、抗菌・抗炎、酸化・腐敗防止などの機能を有し、食品や化粧品に適用することが可能な、天然物質を用いて調製された培養液、その製造方法及びそれを用いた化粧水を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明(請求項1)の培養液の製造方法は、
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合する配合工程と、
ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマスと、水とを配合した配合液を、所定期間培養する培養工程と、
培養工程が終了した後、固形分を分離する分離工程と
を具備することを特徴としている。
【0005】
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有する培養液を得ることが可能になる。そして、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えるおそれなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することが可能になる。
【0006】
なお、「ヘゴ」は、ヘゴ科ヘゴ属に属する、茎が直立する大型のシダで、背丈は4〜8m程の大きさになる植物であり、東南アジアが原産で、日本では八丈島以南に分布する常緑木性シダ植物である。
【0007】
また、「イチョウ」は、背丈が40mに達し、葉は1ヵ所に切れ目のある扇形で、黄色の実をつける樹木であり、中国及び日本が原産でヨーロッパでも栽培されている。また、イチョウの葉の抽出物は、フラボノイド(ケルセチンなど)、シキミ酸、ルチン、ラクトン類、テルペン類、カテキン化合物、澱粉などを含んでいる。
【0008】
また、ヘゴ・イチョウ抽出物は、これまでにも酸化防止効果があることが知られている物質である。
【0009】
また、「ヒューマス」は、数千万年〜数億年前に堆積した古代植物などの腐食泥であって、地殻変動による加圧・減圧を受け、微生物の働きによる分解・発酵・再合成のサイクルを経て、多種の糖類、アミノ酸、ビタミン、カルボン酸、鉄、マグネシウム、カルシウムなどを含む極めて複雑な天然物質である。
その特徴としては、
(1)塩基(OH)、カルシウムが多い、
(2)種々の条件下で、有機物の無機化が抑制され、腐植の形態で多種類の有機物の集積が促進されている、
(3)土壌微生物との共棲培養により、腐植化し、保存されたフミン酸コロイドミセルが多量に含まれており、このフミン酸コロイドミセルは、合成品のような単一物ではなく、カルボキシル基、キノン基,フェノール基、アルコール基、メトキシ基などを含んでいる、
(4)分解され、腐植化した植物やそれを含む地層には多量の塩基、カルシウムが含まれ、それによって、腐植物の凝固が良好になされ、有機物〜無機物がコロイドの形で保存されていること
などが挙げられる。
【0010】
また、請求項2の培養液の製造方法は、前記水としてアルカリイオン水を用いることを特徴としている。
【0011】
ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して培養する際に、水としてアルカリイオン水を用いた場合、アルカリイオン水の浸透力や抽出力により、培養の効率を向上させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
原水に直流電圧を印加して直流電流を流すことにより水を電気分解した場合に、陰極側では水酸化イオン(OH−)、陽イオン及び溶存水素(H2)が多くなり、pH値の高い水が生成され、陽極側では水素イオン(H+)、陰イオン及び溶存酸素(O2)などが多くなり、pH値の低い酸性水が生成されることになるが、このときの陰極側のpHの高い水(例えばpH9〜10)がアルカリイオン水である。
【0012】
また、請求項3の培養液の製造方法は、前記培養期間を30日間以上としたことを特徴としている。
【0013】
所望の特性を得るために必要な培養期間は、培養条件などによっても異なるが、通常、培養期間を30日間以上とすることにより、所望の保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを備えた培養液を得ることが可能になる。
なお、本願発明の培養液の製造方法において、培養期間に特に上限はないが、通常は60日間程度で十分な培養が行われる。
【0014】
また、本願発明(請求項4)の培養液は、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して、所定期間培養した後、固形分を分離したものである。
【0015】
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより得られる培養液は、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有しており、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えることなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができるようになる。
【0016】
また、本願発明(請求項5)の化粧水は、請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合したことを特徴としている。
【0017】
請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合することにより、従来から使用されていたような防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を提供することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
以下、本願発明の実施の形態を示してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0020】
[培養液の調製]
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、アルカリイオン水とを下記の割合で配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより培養液を得た。
【0021】
また、ヘゴ・イチョウ抽出物とヒューマスとアルカリイオン水の配合割合は、以下の通りである。
ヘゴ・イチョウ抽出物:5kg
ヒューマス :10kg
アルカリイオン水 :40kg
【0022】
なお、この実施形態では、ヘゴ・イチョウ抽出物として、ヘゴの葉とイチョウの葉を重量比で9:1の割合で配合した配合原料を、熱湯にて抽出した抽出液を用いた。
また、ヘゴ・イチョウ抽出物(抽出液)5kgは、ヘゴの葉とイチョウの葉を重量比で9:1の割合で配合した配合原料20kg分の抽出成分を含有している。
【0023】
また、培養条件は以下の通りである。
培養雰囲気 :常温、冷暗所
培養期間 :60日間
そして、上記の条件で60日間の培養を行った後、固形分を分離することにより培養液を得た。
【0024】
[培養液の特性試験]
(1)保存特性
上記のようにして得た培養液をガラス容器、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)容器、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)容器に入れて35日間、常温で保存した後、色相、臭い、味、濁度、沈殿物、pH、残留塩素除去作用、滅菌作用の有無を調べた。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示すように、いずれの容器を用いた場合にも、物性の変化、濁りや変色などの外観性状の変化は何ら認められなかった。なお、試験に供した培養液のpHは4.08で、試験後(表1参照)にもほとんど変化しないことが確認された。
【0027】
(2)除菌特性
大腸菌及びサルモネラ菌を、SCD寒天培地で35℃、24時間培養し、滅菌精製水に懸濁させたものを接種菌液(菌数:約107cuf/ml)とし、培養液及び滅菌精製水各100mlに、菌液1mlを接種し、接種直後及び室温で1時間、6時間保存した後に、1mlを希釈液で適時希釈し、標準寒天培地で混釈し、35℃・24時間培養後、菌数を測定した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示すように、本願発明の培養液は精製水に比べて大きな除菌作用を有していることがわかる。
【0030】
(3)アルコール製剤と併用した場合における除菌特性
本願発明の培養液と食品添加用アルコール(エチルアルコール70%)とを重量比で1:1となるように配合し、このアルコール製剤併用培養液について除菌特性を調べた。
試験は、培養した各菌が約107/mlとなるように希釈した菌液を、それぞれのガラス板の表面に0.1ml塗布して風乾させたものを試料とし、試料の真上約50cmから、アルコール製剤併用培養液を5秒間噴霧し、室内に1分間、及び10分間放置し、封緘させた試料中の生菌数を測定した。その結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】
表3に示すように、本願発明の培養液をアルコール製剤と併用することにより、大きな除菌作用が得られることがわかる。
【0033】
また、本願発明の培養液は、大腸菌、サルモネラ菌に限らず、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌などに対しても除菌作用があることが確認されている。
【0034】
さらに、本願発明の培養液は、アンモニアに対する消臭試験において消臭効果があることが確認されている。
【0035】
また、解凍直後のマグロの切り身を、本願発明の培養液(100倍希釈)に5分間浸漬して、10℃で保存した場合に、36時間後及び54時間後にもマグロの切り身にほとんど変色が認められないことが確認されている。
なお、比較のため、酸性水に5分間浸漬して10℃で保存した場合には、36時間後でやや赤黒くなる変色が認められ、54時間後にはさらに赤黒くなり、かつドリップも多くなることが確認されている。
また、この試験において大腸菌及び生菌の数を調べたところ、本願発明の培養液を用いた場合には、比較例の場合と比べて除菌効果が得られることが確認されている。
【0036】
また、豆腐、野菜、果物、穀物、生け花などに関しても、本願発明の培養液に浸漬することにより、その保存性を大幅に向上させることが可能になることが確認されている。
【0037】
また、本願発明の培養液を用いて化粧水を調製することにより、従来の防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐酸化性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を得ることができた。また、本願発明の培養液は化粧水以外の他の化粧品にも用いることが可能である。
【0038】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0039】
【発明の効果】
本願発明(請求項1)の培養液の製造方法のように、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有する培養液を得ることが可能になる。そして、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えるおそれなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができるようになる。
【0040】
また、請求項2の培養液の製造方法のように、ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して培養する際に、水としてアルカリイオン水を用いた場合、アルカリイオン水の浸透力や抽出力により、培養の効率を向上させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0041】
また、請求項3の培養液の製造方法のように、培養期間を30日間以上とすることにより、所望の保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを備えた培養液を確実に得ることが可能になる。
【0042】
また、本願発明(請求項4)の培養液は、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して、所定期間培養した後、固形分を分離したものであり、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有しており、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えることなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができる。
【0043】
また、本願発明(請求項5)の化粧水は、請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合するようにしているので、従来の防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を提供することが可能になる。
【発明の属する技術分野】
本願発明は培養液に関し、詳しくは、天然物質から調製される、保湿作用、抗菌・抗炎作用、酸化・腐敗防止作用などを有する培養液、その製造方法、及び及びそれを用いた化粧水に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、食品や化粧品などには、その変質や酸化・腐敗などを防止する目的で、種々の抗菌剤、酸化防止剤、腐敗防止剤などが添加されたものが少なくない。
このような抗菌剤、酸化防止剤、腐敗防止剤などは、種々の規格に合格したものが許容される範囲内で使用されており、一応の安全基準を満たしてはいるが、安全性や健康などに対する意識の高まりから、人体に害を及ぼすおそれのより少ない、さらに安全な食品や化粧品などへの要求が高まっているのが実情である。
【0003】
本願発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、保湿、抗菌・抗炎、酸化・腐敗防止などの機能を有し、食品や化粧品に適用することが可能な、天然物質を用いて調製された培養液、その製造方法及びそれを用いた化粧水を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願発明(請求項1)の培養液の製造方法は、
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合する配合工程と、
ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマスと、水とを配合した配合液を、所定期間培養する培養工程と、
培養工程が終了した後、固形分を分離する分離工程と
を具備することを特徴としている。
【0005】
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有する培養液を得ることが可能になる。そして、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えるおそれなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することが可能になる。
【0006】
なお、「ヘゴ」は、ヘゴ科ヘゴ属に属する、茎が直立する大型のシダで、背丈は4〜8m程の大きさになる植物であり、東南アジアが原産で、日本では八丈島以南に分布する常緑木性シダ植物である。
【0007】
また、「イチョウ」は、背丈が40mに達し、葉は1ヵ所に切れ目のある扇形で、黄色の実をつける樹木であり、中国及び日本が原産でヨーロッパでも栽培されている。また、イチョウの葉の抽出物は、フラボノイド(ケルセチンなど)、シキミ酸、ルチン、ラクトン類、テルペン類、カテキン化合物、澱粉などを含んでいる。
【0008】
また、ヘゴ・イチョウ抽出物は、これまでにも酸化防止効果があることが知られている物質である。
【0009】
また、「ヒューマス」は、数千万年〜数億年前に堆積した古代植物などの腐食泥であって、地殻変動による加圧・減圧を受け、微生物の働きによる分解・発酵・再合成のサイクルを経て、多種の糖類、アミノ酸、ビタミン、カルボン酸、鉄、マグネシウム、カルシウムなどを含む極めて複雑な天然物質である。
その特徴としては、
(1)塩基(OH)、カルシウムが多い、
(2)種々の条件下で、有機物の無機化が抑制され、腐植の形態で多種類の有機物の集積が促進されている、
(3)土壌微生物との共棲培養により、腐植化し、保存されたフミン酸コロイドミセルが多量に含まれており、このフミン酸コロイドミセルは、合成品のような単一物ではなく、カルボキシル基、キノン基,フェノール基、アルコール基、メトキシ基などを含んでいる、
(4)分解され、腐植化した植物やそれを含む地層には多量の塩基、カルシウムが含まれ、それによって、腐植物の凝固が良好になされ、有機物〜無機物がコロイドの形で保存されていること
などが挙げられる。
【0010】
また、請求項2の培養液の製造方法は、前記水としてアルカリイオン水を用いることを特徴としている。
【0011】
ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して培養する際に、水としてアルカリイオン水を用いた場合、アルカリイオン水の浸透力や抽出力により、培養の効率を向上させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
原水に直流電圧を印加して直流電流を流すことにより水を電気分解した場合に、陰極側では水酸化イオン(OH−)、陽イオン及び溶存水素(H2)が多くなり、pH値の高い水が生成され、陽極側では水素イオン(H+)、陰イオン及び溶存酸素(O2)などが多くなり、pH値の低い酸性水が生成されることになるが、このときの陰極側のpHの高い水(例えばpH9〜10)がアルカリイオン水である。
【0012】
また、請求項3の培養液の製造方法は、前記培養期間を30日間以上としたことを特徴としている。
【0013】
所望の特性を得るために必要な培養期間は、培養条件などによっても異なるが、通常、培養期間を30日間以上とすることにより、所望の保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを備えた培養液を得ることが可能になる。
なお、本願発明の培養液の製造方法において、培養期間に特に上限はないが、通常は60日間程度で十分な培養が行われる。
【0014】
また、本願発明(請求項4)の培養液は、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して、所定期間培養した後、固形分を分離したものである。
【0015】
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより得られる培養液は、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有しており、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えることなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができるようになる。
【0016】
また、本願発明(請求項5)の化粧水は、請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合したことを特徴としている。
【0017】
請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合することにより、従来から使用されていたような防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を提供することが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
【0019】
以下、本願発明の実施の形態を示してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0020】
[培養液の調製]
ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、アルカリイオン水とを下記の割合で配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより培養液を得た。
【0021】
また、ヘゴ・イチョウ抽出物とヒューマスとアルカリイオン水の配合割合は、以下の通りである。
ヘゴ・イチョウ抽出物:5kg
ヒューマス :10kg
アルカリイオン水 :40kg
【0022】
なお、この実施形態では、ヘゴ・イチョウ抽出物として、ヘゴの葉とイチョウの葉を重量比で9:1の割合で配合した配合原料を、熱湯にて抽出した抽出液を用いた。
また、ヘゴ・イチョウ抽出物(抽出液)5kgは、ヘゴの葉とイチョウの葉を重量比で9:1の割合で配合した配合原料20kg分の抽出成分を含有している。
【0023】
また、培養条件は以下の通りである。
培養雰囲気 :常温、冷暗所
培養期間 :60日間
そして、上記の条件で60日間の培養を行った後、固形分を分離することにより培養液を得た。
【0024】
[培養液の特性試験]
(1)保存特性
上記のようにして得た培養液をガラス容器、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)容器、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)容器に入れて35日間、常温で保存した後、色相、臭い、味、濁度、沈殿物、pH、残留塩素除去作用、滅菌作用の有無を調べた。その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示すように、いずれの容器を用いた場合にも、物性の変化、濁りや変色などの外観性状の変化は何ら認められなかった。なお、試験に供した培養液のpHは4.08で、試験後(表1参照)にもほとんど変化しないことが確認された。
【0027】
(2)除菌特性
大腸菌及びサルモネラ菌を、SCD寒天培地で35℃、24時間培養し、滅菌精製水に懸濁させたものを接種菌液(菌数:約107cuf/ml)とし、培養液及び滅菌精製水各100mlに、菌液1mlを接種し、接種直後及び室温で1時間、6時間保存した後に、1mlを希釈液で適時希釈し、標準寒天培地で混釈し、35℃・24時間培養後、菌数を測定した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表2に示すように、本願発明の培養液は精製水に比べて大きな除菌作用を有していることがわかる。
【0030】
(3)アルコール製剤と併用した場合における除菌特性
本願発明の培養液と食品添加用アルコール(エチルアルコール70%)とを重量比で1:1となるように配合し、このアルコール製剤併用培養液について除菌特性を調べた。
試験は、培養した各菌が約107/mlとなるように希釈した菌液を、それぞれのガラス板の表面に0.1ml塗布して風乾させたものを試料とし、試料の真上約50cmから、アルコール製剤併用培養液を5秒間噴霧し、室内に1分間、及び10分間放置し、封緘させた試料中の生菌数を測定した。その結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】
表3に示すように、本願発明の培養液をアルコール製剤と併用することにより、大きな除菌作用が得られることがわかる。
【0033】
また、本願発明の培養液は、大腸菌、サルモネラ菌に限らず、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ菌などに対しても除菌作用があることが確認されている。
【0034】
さらに、本願発明の培養液は、アンモニアに対する消臭試験において消臭効果があることが確認されている。
【0035】
また、解凍直後のマグロの切り身を、本願発明の培養液(100倍希釈)に5分間浸漬して、10℃で保存した場合に、36時間後及び54時間後にもマグロの切り身にほとんど変色が認められないことが確認されている。
なお、比較のため、酸性水に5分間浸漬して10℃で保存した場合には、36時間後でやや赤黒くなる変色が認められ、54時間後にはさらに赤黒くなり、かつドリップも多くなることが確認されている。
また、この試験において大腸菌及び生菌の数を調べたところ、本願発明の培養液を用いた場合には、比較例の場合と比べて除菌効果が得られることが確認されている。
【0036】
また、豆腐、野菜、果物、穀物、生け花などに関しても、本願発明の培養液に浸漬することにより、その保存性を大幅に向上させることが可能になることが確認されている。
【0037】
また、本願発明の培養液を用いて化粧水を調製することにより、従来の防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐酸化性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を得ることができた。また、本願発明の培養液は化粧水以外の他の化粧品にも用いることが可能である。
【0038】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
【0039】
【発明の効果】
本願発明(請求項1)の培養液の製造方法のように、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合し、所定期間培養した後、固形分を分離することにより、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有する培養液を得ることが可能になる。そして、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えるおそれなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができるようになる。
【0040】
また、請求項2の培養液の製造方法のように、ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して培養する際に、水としてアルカリイオン水を用いた場合、アルカリイオン水の浸透力や抽出力により、培養の効率を向上させることが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0041】
また、請求項3の培養液の製造方法のように、培養期間を30日間以上とすることにより、所望の保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを備えた培養液を確実に得ることが可能になる。
【0042】
また、本願発明(請求項4)の培養液は、ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して、所定期間培養した後、固形分を分離したものであり、保湿機能、抗菌・抗炎機能、酸化・腐敗防止機能などを有しており、この培養液を、食品や化粧品に適用することにより、人体に悪影響を与えることなく、食品や化粧品の変質や、酸化、腐敗などを防止することができる。
【0043】
また、本願発明(請求項5)の化粧水は、請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合するようにしているので、従来の防腐剤や酸化防止剤などを使用することなく、保湿性、耐変質性に優れた信頼性の高い化粧水を提供することが可能になる。
Claims (5)
- ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合する配合工程と、
ヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマスと、水とを配合した配合液を、所定期間培養する培養工程と、
培養工程が終了した後、固形分を分離する分離工程と
を具備することを特徴とする培養液の製造方法。 - 前記水としてアルカリイオン水を用いることを特徴とする請求項1記載の培養液の製造方法。
- 前記培養期間を30日間以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載の培養液の製造方法。
- ヘゴ及びイチョウの葉から抽出されたヘゴ・イチョウ抽出物と、ヒューマス(腐食泥)と、水とを配合して、所定期間培養した後、固形分を分離した培養液。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の培養液を配合したことを特徴とする化粧水。
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---|---|---|---|
JP2002214023A JP2004051590A (ja) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | 培養液の製造方法、培養液、及びそれを用いた化粧水 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007176916A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Masanari Minamihama | 育毛剤及びその製造方法 |
JP2009215266A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Kose Corp | シキミ酸を有効成分とする美白剤 |
-
2002
- 2002-07-23 JP JP2002214023A patent/JP2004051590A/ja active Pending
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