JP2004051355A - シート給送装置及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来行っていたシートサイズエラー発生時のプリンタ本体側での面倒なシートの排除を行わずに済むようにし、また記録をするはずではなかったシートへの記録を防止すること。
【解決手段】垂直方向に上下動可能なトレイ8に積載されたシートを給送するシート給送装置2において、前記トレイ8のシートを積載する面に平行で、前記トレイ8に積載されたシートと合わさる、少なくとも積載するシートのサイズより大きい面積の面を有するトレイ平行板9と、前記トレイ平行板9の前記トレイ8のシートを積載する面と向かい合う面に設けられ、前記トレイ8を上方向に移動した時に前記トレイに積載されたシートに接触可能な複数のスイッチと、を備え、前記トレイ8の上方向への移動により、前記トレイ平行板9に設けられた複数のスイッチ10のうち、前記積載されたシートのサイズに応じた分だけスイッチ10がシートに接触してONすることで前記トレイに積載されたシートのサイズを検知することを特徴とする。
【選択図】  図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、垂直方向に可動する積載手段に積載されたシート(例えば、名刺、ハガキなどサイズの異なるカードやカット紙等)を給送するシート給送装置、及び前記シート給送装置を備えたカードプリンタ等の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14、図15は従来のカードプリンタにおけるシートサイズ検知を説明するための概略図であり、図14はシートの搬送方向のサイズに関して説明するための横方向から見た概略図、図15はシートの搬送方向と垂直方向のサイズに関して説明するための上方向から見た概略図である。
【0003】
従来、カードプリンタにおいて搬送方向のシートサイズを検出するには、カードプリンタ本体のシートが搬送される経路にシートをスキャンできるように反射型や透過型のフォトインタラプタを配置し、シートを搬送したときに該シートが前記センサに検出されている時間を搬送速度に掛け合わせてシートの搬送方向のサイズを検出する。
【0004】
図14により説明すると、搬送されてくるシートとしてのカット紙7の先端が透過型フォトインタラプタ17に検知されてから更に搬送されていき、後端が過ぎて検知から外れるまでの時間、つまり前記透過型フォトインタラプタ17でカット紙7をスキャンしている時間であり、前記時間を図示しないマイコンなどで計時する。カット紙7を搬送する搬送ベルト16の速度は一定であるので、前記計時した時間に前記搬送ベルト16の速度を掛け合わせれば、シートの搬送方向のサイズを知ることが出来る。尚以降、搬送方向のシートサイズをシートの縦サイズという。
【0005】
搬送方向に対して略直交する幅方向のシートサイズを検出するには、プリンタのシート給送装置において先ず、カット紙7を給送トレイ8に積載するときに、カット紙7の一辺を固定されている基準となる壁面に合わせて積載する。次に可動式のガイド18を前記壁面に合わせた一辺とは逆の辺に合わせて押し当てる。このガイド18はスライドボリュームに連動しており、ガイド18を移動させるとスライドボリュームの出力が変化する。前記スライドボリュームの出力値はガイド18の位置に対して1対1となり、また異なる位置に対して同じ出力値とはならない。前記スライドボリュームの出力値をマイコンで関数によりシートの幅方向のサイズに変換し、シートの搬送方向に対して略直交する幅方向のサイズを検出する。
【0006】
図15で説明すると、固定されている基準壁14を基準としカット紙7を基準壁14に押し当て前記幅方向に可動するガイド18ではさむ。ガイド18は図示しないスライドボリュームにつながっており、ガイド18が移動し位置がかわるとスライドボリュームの出力もアナログ的に変化し、ガイド18の位置に対応する電圧を出力する。スライドボリュームの出力電圧はマイコンに入力され、予めプログラムしてある前記出力電圧をシート幅に変換するテーブルによりシート幅を知ることができる。尚以降、搬送方向に対して略直交する幅方向のシートサイズをシートの横サイズという。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例のように、シートが搬送される経路に該シートの先端から後端をスキャンできるように透過型や反射型のフォトインタラプタ17を配置し、シートを搬送させて該シートの縦サイズを検出する方法は、シートのサイズを検出するのに該シートを搬送させる必要がある。そのため、例えば、図14に示す4つの記録ヘッド(イエロー:Y,マゼンタ:M,シアン:C,ブラック:K)15による記録中に、該記録中のシートのサイズが予め設定したシートのサイズと異なりシートサイズエラーとなった場合、既に給送されプリンタ本体内の搬送ベルト16上で記録ヘッド15の下にあるサイズが異なるカット紙7を取り除くのに、プリンタ本体の記録ヘッド15が収納されているユニットを押し開くなど、本体内のカット紙を取り除く機構を利用する必要があり、手間となる。また、本来、記録するはずではなかったサイズが異なるカット紙には、既に記録が途中までされてしまっており、シートとインクを無駄に消費することになる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来行っていたシートサイズエラー発生時のプリンタ本体側での面倒なシートの排除を行わずに済むようにし、また記録をするはずではなかったシートへの記録を防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、垂直方向に上下動可能な積載手段に積載されたシートを給送するシート給送装置において、前記積載手段のシートを積載する面に平行で、前記積載手段に積載されたシートと合わさる、少なくとも積載するシートのサイズより大きい面積の面を有する平行部材と、前記平行部材の前記積載手段のシートを積載する面と向かい合う面に設けられ、前記積載手段を上方向に移動した時に前記積載手段に積載されたシートに接触可能な複数のスイッチと、を備え、前記積載手段の上方向への移動により、前記平行部材に設けられた複数のスイッチのうち、前記積載されたシートのサイズに応じた分だけスイッチがシートに接触してONすることで前記積載手段に積載されたシートのサイズを検知することを特徴とする。
【0010】
また上記目的を達成するための本発明の構成は、垂直方向に上下動可能であり、シートを積載する面を有する積載手段と、前記積載手段のシートを積載する面と対向する面を有する対向部材と、前記対向部材の前記積載手段のシートを積載する面と対向する面に設けられ、前記積載手段が垂直方向に上昇した際に該積載手段に積載されたシートを検知する検知手段と、前記積載手段の上方向への移動により、前記検知手段がシートに接触して前記積載手段に積載されたシートのサイズを検知する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、従来行なっていたシートサイズエラー発生時の記録装置本体側での面倒なシートの排除を行なわずに済み、また記録をするはずではなかったシートへの記録を防止することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0013】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明では、本実施形態に係るシート給送装置を備えた記録装置として、プリンタを例示して説明する。
【0014】
先ず、プリンタにおいて、例えば、名刺、ハガキなどサイズの異なるカードやカット紙等のシートを給送装置により給送してからプリンタ本体で記録し排出するまでの一般的なプロセスを、図1、図2を用いて簡単に説明する。図1はプリンタを正面から見た概観図であり、図2はプリンタを簡略化した透視図である。プリンタは、プリンタ本体1と給送装置2から構成される。尚、排出側に排出されたシートを受けとめるユニットがプリンタ本体1に取り付けられる場合もあるが、ここでは説明を省略する。
【0015】
給送装置2のシートとしてのカット紙7が積載された積載手段としてのトレイ8は可動式トレイであり、モータを駆動源として垂直方向に上下移動する。給送時にトレイ8は、積載されたカット紙7の最上面のカット紙が給送手段としてのピックローラ6でピックできるように、前記カット紙7の最上面のカット紙がピックローラ6に接触するように上昇、下降動作(垂直方向に上下動)するように制御される。カット紙7はピックローラ6でピックし、プリンタ本体1に給送されるが、プリンタ本体1に給送されたカット紙7は、搬送ベルト16により搬送され、記録手段としての4つの記録ヘッド(イエロー:Y,マゼンタ:M,シアン:C,ブラック:K)15により各色を記録され、排出される。記録ヘッド15は長尺ヘッドであり、インクの回復動作時、停止などは垂直に移動するが、記録時はカット紙7に記録を行える記録位置で固定される。
【0016】
ここで、記録手段の構成について簡単に説明する。記録手段としての記録ヘッドは、記録媒体であるシートにインク像を記録するものである。この装置における記録手段としては、記録ヘッドからインクを吐出して記録するインクジェット記録方式を用いている。即ち、この記録ヘッドは微細な液体吐出口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギー作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えている。
【0017】
このようなエネルギーを発生するエネルギー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱させ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等がある。
【0018】
その中でも熱エネルギーによって液体を吐出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するための液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列することができるために高解像度の記録をすることが可能である。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、高密度実装化が容易で、製造コストも安価なことから有利である。
【0019】
尚、本実施形態ではインクの吐出構成として、記録信号に応じて電気熱変換体に通電し、その熱エネルギーによってインクに生ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長、収縮により、インクを吐出口から吐出して記録を行うように構成している。
【0020】
図3は本実施形態に係るプリンタの給送装置の概略図である。この概略図で従来例と異なる点は、平行部材(対向部材)としてのトレイ平行板9を備えていることである。この平行部材としてのトレイ平行板9のトレイ8側の面には、検知手段としての突起状のスイッチ10が複数取り付けられており、カット紙7を積載したトレイ8が上方に移動していくと、スイッチ10はカット紙7に押され、スイッチがONする。
【0021】
図4はトレイ平行板9に取り付けられている複数のスイッチ10の配列を示したものである。スイッチ10は、カット紙7の縦方向(シート搬送方向と同方向)と横方向(シート搬送方向に対して略直交する幅方向)に並んでおり、カット紙7がスイッチ10を押すときは、カット紙7の縦サイズと横サイズ分のスイッチを押すことになる。
【0022】
図5は給送装置を上から見た概略図である。カット紙7はサイズを測るうえで基準となる基準壁14と搬送面13にカット紙7の辺が接触するようにトレイに積載する。搬送面13はカット紙7の縦方向のサイズを測る起点となり、基準壁14はカット紙7の横方向のサイズを測る起点となる。例えば、カット紙7の横サイズは基準壁14からトレイ平行板9の横方向に並んだスイッチ10の中で押されたスイッチの端までの長さと検知できる。また、カット紙7の縦サイズは搬送面13からトレイ平行板9の縦方向に並んだスイッチ10の中で押されたスイッチの端までの長さと検知できる。
【0023】
スイッチ部分でのサイズ検出の精度は、スイッチの間隔、形状によって決定され、例えば間隔を10[mm]毎にスイッチを並べれば、10[mm]の精度を得られるというわけではなく、スイッチとシートの接触面積が大きい程精度のバラツキが大きくなる。例えば図11に示すようにスイッチ10の間隔Lが10[mm]だとして、スイッチ10とカット紙7の接触面が円として直径が2[mm]だとすると、精度は10±1[mm]となる。本実施形態では接触面が円形となるような図6のスイッチ19ような形状としているが、この形状に限定されるものではなく、例えば円錐型のスイッチ20や球形のスイッチ21のような形状のスイッチの方がカット紙7との接触面積が小さくなり、精度がより良くなる。
【0024】
図5において、カット紙の横サイズ方向に並んでいるスイッチ10は実際にはカット紙の端に位置するわけでなく、実際には給送手段としてのピックローラ6でカット紙7をピックするためのスペース分を考慮して、トレイ平行板9をずらして配置する必要がある。そのため、シートサイズを検知するためにはシート縦サイズが図中のピックローラ6のためのスペース(間隔)より大きくなければならない。従って、本実施形態では、カット紙7の縦サイズは、トレイ平行板9の縦方向に並んだスイッチ10の中で押されたスイッチにより検出された長さに、前記ピックローラ6のための間隔(長さ)を加えた長さが、該カット紙7の縦サイズとして検出されることとなる。
【0025】
図7は、本実施形態に係る給送装置の概略図であり、スイッチ10を押してどのようにサイズを知ることができる電気信号とするかを説明するものである。図8は図7の回路部分を抜き出したものであり、図7のスイッチ10を回路記号に置き換えてある。図7において、スイッチ10は図で示すような回路のスイッチとなっており、スイッチ10が押されると抵抗12と並列のスイッチがONし導通する。本実施形態ではスイッチ10を導電性の材質で構成し、スイッチ10を押すと、スイッチ10自体が抵抗12のプラス側とマイナス側の二つの端子に同時に接触し導通する。導通すると、前記プラス側とマイナス側の間の抵抗12はキャンセルされるので、前記プラス側とマイナス側の間の抵抗値は0となり、その結果、回路全体の抵抗値が変化し出力も変化する。シートサイズに応じて押されたスイッチの数だけ回路の出力電圧は変化するので、この出力電圧をシートサイズに変換するテーブルによりシートサイズを知ることができる。前記テーブルは予め作成し、プリンタ本体のマイコン(制御手段)にプログラムしておく。図7ではカット紙の縦サイズの検知に関して説明しているが、横サイズの検知も同様の回路で検出できる。この回路の出力の式は、以下のようになる。
【0026】
出力=[R×(スイッチの数)−R×(押されたスイッチの数)]/[R×(スイッチの数+1)−R×(押されたスイッチの数)]×入力
【0027】
上記式中の「押されたスイッチの数」はシートのサイズに比例して変化するので、シートのサイズが大きくなるほど出力は小さくなる。ここでは回路の抵抗の抵抗値はRとして統一しているが、とくに統一する必要性はなく都合のよい出力が得られるように抵抗値を決定してもよい。なお、トレイに積載するシートサイズが限られている場合、シートの数に合わせてスイッチを配列しても良い。そうすれば、スイッチの数は減少させることができる。
【0028】
図9はトレイとトレイ平行板の概略図であるが、トレイ8にスイッチ10を受けるための溝8aを設けてある。これはトレイ8にシートがない場合や積載するシートが少ないときに誤ってスイッチ10をONしないようにするためである。トレイ8上にシートがないときに該トレイ8を上昇させトレイ平行板9に接触した場合、全てのスイッチ10はトレイ8の溝に納まりスイッチ10がONすることはない。もし溝8aがないと前述のような場合、全てのスイッチ10がONし、検知できる最大サイズのカット紙が積載されていると誤認してしまう。図10はカット紙7が一枚だけトレイ8に積載された場合であるが、カット紙7に押されないスイッチ10がトレイ平行板9からカット紙一枚分より突出していても、溝8aで受けることができる。溝8aがないと、やはりカット紙7に押されない全てのスイッチがONしてしまう可能性がある。
【0029】
図16は叙述の実施形態の制御に関するブロック図である。同図において、HCはホストコンピュータで、印刷すべき情報をプリンタ1に送る。PCONTはプリンタの制御部で、前述した検知手段としての複数のスイッチ10からの検知信号に基づいてシートサイズを検知する制御手段としてのメインコントローラMCを備え、メインコントローラには、プログラムを実行して処理・制御を行う処理部CPU、制御用のデータなどを記憶するメモリRAM、図12および図13に示すフローに対応するプログラムを記憶するメモリROMを備えている。GMは画像メモリで、ホストコンピュータHCから受けた印刷すべき情報を記憶する。IMはイメージメモリで、画像メモリに記憶されたプリントすべき情報が色分解されたイメージデータが記憶されている。DCはドライバコントローラで、記録ヘッドを制御する。HDはヘッドドライバで、複数の記録ヘッドをそれぞれ駆動する。MD1はモータドライバで、モータM1でトレイを昇降させる。MD2はモータドライバで、モータM2でピックアップローラを回転制御させる。SDはセンサドライバで、トレイ平行板に設けられたスイッチ群のオンオフを検知する。Sはスイッチ群(複数のスイッチ10)を示す。
【0030】
上述の構成よりなる実施形態の動作をフローを参照して説明する。図12はカット紙のサイズ検知の流れを示すフローチャート図である。トレイに積載されたカット紙のサイズ検知の実行処理において、先ずSTEP1でトレイ8にサイズを検知する対象となるカット紙7の積載を確認する。トレイにカット紙を積載するときにサイズ検知の測長の基準となる基準壁14と搬送面13にカット紙7の辺を合わせるようにする。しかる後、STEP2でトレイ8をモータドライバMD1により上昇させ、トレイ平行板9に突き当てるまで、上昇させる。その結果、トレイ8に積載されたカット紙7でトレイ平行板9のスイッチ10が押される。STEP3でカット紙7のサイズにより押されるスイッチ10の組み合わせは異なり、回路の抵抗値が変化し、回路の出力が変化するので、その抵抗値を読み取る。STEP4でその抵抗値の出力をシートサイズに変換するテーブルがプログラムされたメモリROMに記憶された抵抗値とシートサイズのテーブルよりシートサイズを検知する。
【0031】
これまでの説明では、トレイ8に積載したカット紙7が全て同じ大きさである場合でトレイ平行板9のスイッチ10による検知は一度だけで済むが、サイズの異なるカット紙7を、一枚一枚サイズを検知するには、トレイ8の上昇する距離をカット紙一枚分の厚みとする精度を必要とし、さらにカット紙面に接触するスイッチ10のON時とOFF時の差をカット紙一枚分の厚みとしなければならない。
【0032】
図13はカット紙7のサイズを一枚一枚検知する場合のフローチャート図である。STEP1で図12に示したように一枚目のシートサイズ検知を行う。STEP2でピックローラ6を駆動することによりシートの給送を行う。STEP3で給送が終了でなければ、すなわちトレイ8上の全てのシートの給送が終了していない場合は、STEP4でトレイ8をシート厚一枚分の距離を上昇させ、STEP5でシートサイズ検知を行う。その後、STEP2に戻り給送が終了するまで以降のSTEPを繰り返す。
【0033】
なお、上述の例では、抵抗値を変化させるように構成したが、スイッチをマトリックスに構成すれば、マトリックスの座標点位置でサイズを確認することもできる。
【0034】
上述したように、本実施形態によれば、安価で、給送を行う前にトレイ8上のシートのサイズを検知することにより、従来行っていたシートサイズエラー発生時のプリンタ本体側での面倒なシートの排除を行わずに済み、また記録をするはずではなかったシートへのミスプリントを防止することができる。
【0035】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、4つの記録ヘッドを有するプリンタを例示して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、1個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置、異なる色のインクで記録する複数個の記録ヘッドを用いるカラー記録用のインクジェット記録装置、或いは同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置など、記録ヘッドの種類や数に関係なく適用ができ、前述した作用効果を達成し得る。
【0036】
更に、前述した実施形態では、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドを例示したが、そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによって、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。或いは、記録媒体の幅方向に往復移動しつつ記録を行うシリアルタイプのものであっても良く、そのような記録ヘッドとしては、装置本体に固定された記録ヘッド、或いは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0037】
また、前述したインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末装置として用いられるものの他、キャリッジに記録ヘッド以外のスキャナ等を装着することが可能なインクジェット入出力装置、リーダ等と組み合わせた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0038】
また前述した実施形態では、記録方式としてインクジェット記録方式を例示したが、これに限定する必要はなく、他にも熱転写記録方式や感熱記録方式、更にはワイヤードット記録方式等のインパクト記録方式、或いはそれ以外の電子写真方式等の記録方式であっても適用し得る。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、安価で、給送を行う前にシートのサイズを検知することにより、従来行っていたシートサイズエラー発生時の記録装置本体側での面倒なシートの排除を行わずに済み、また記録をするはずではなかったシートへの記録を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る給送装置を備えたプリンタを正面から見た概観図
【図2】前記プリンタを簡略化した透視図
【図3】前記プリンタの給送装置の概略図
【図4】トレイ平行板に取り付けられているスイッチの配列を示した斜視図
【図5】第1実施形態に係る給送装置を上から見た概略図
【図6】種々なスイッチの形状を表す説明図
【図7】第1実施形態に係る給送装置の概略図
【図8】図7の回路部分を抜き出した回路図
【図9】トレイとトレイ平行板の概略図
【図10】カット紙が一枚だけトレイに積載された場合の説明図
【図11】スイッチの間隔を説明するための概略図
【図12】カット紙のサイズ検知の流れを示すフローチャート図
【図13】カット紙のサイズを一枚一枚検知する場合のフローチャート図
【図14】従来のカードプリンタにおける紙の搬送方向のサイズ検知を説明するための横方向から見た概略図
【図15】従来のカードプリンタにおける紙の搬送方向と垂直方向のサイズ検知を説明するための上方向から見た概略図
【図16】本発明の実施形態の制御ブロック図
【符号の説明】
DC  …ドライバコントローラ
GM  …画像メモリ
HC  …ホストコンピュータ
HD  …ヘッドドライバ
IM  …イメージメモリ
M1,M2 …モータ
MC  …メインコントローラ
MD1,MD2 …モータドライバ
PCONT …制御部
S    …スイッチ群
SD  …センサドライバ
1    …プリンタ本体
2    …給送装置
3    …インクカートリッジ
6    …ピックローラ
7    …カット紙
8    …給送トレイ
8a  …溝
9    …トレイ平行板
10  …スイッチ
12  …抵抗
13  …搬送面
14  …基準壁
15  …記録ヘッド
16  …搬送ベルト
17  …フォトインタラプタ
19  …スイッチ
20  …スイッチ
21  …スイッチ

Claims (8)

  1. 垂直方向に上下動可能な積載手段に積載されたシートを給送するシート給送装置において、
    前記積載手段のシートを積載する面に平行で、前記積載手段に積載されたシートと合わさる、少なくとも積載するシートのサイズより大きい面積の面を有する平行部材と、
    前記平行部材の前記積載手段のシートを積載する面と向かい合う面に設けられ、前記積載手段を上方向に移動した時に前記積載手段に積載されたシートに接触可能な複数のスイッチと、
    を備え、
    前記積載手段の上方向への移動により、前記平行部材に設けられた複数のスイッチのうち、前記積載されたシートのサイズに応じた分だけスイッチがシートに接触してONすることで前記積載手段に積載されたシートのサイズを検知することを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記平行部材に設けた複数のスイッチは、前記シートの搬送方向に並べて設けられた複数のスイッチと、前記シートの搬送方向と略直交する幅方向に並べて設けられた複数のスイッチと、からなることを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記積載手段は、前記平行部材に設けた複数のスイッチと対向する位置に、前記スイッチがONしないようにするための溝を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 記録手段によって記録媒体に記録を行う記録装置において、前記記録手段によって記録を行う記録位置にシートを給送するシート給送装置として、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシート給送装置を備えていることを特徴とする記録装置。
  5. 前記記録装置は、記録手段が信号に応じてインクを吐出して記録することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記記録手段がインク吐出用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 垂直方向に上下動可能であり、シートを積載する面を有する積載手段と、
    前記積載手段のシートを積載する面と対向する面を有する対向部材と、
    前記対向部材の前記積載手段のシートを積載する面と対向する面に設けられ、前記積載手段が垂直方向に上昇した際に該積載手段に積載されたシートを検知する検知手段と、
    前記積載手段の上方向への移動により、前記検知手段がシートに接触して前記積載手段に積載されたシートのサイズを検知する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  8. 前記検知手段は、前記シートに当接する複数のスイッチからなり、
    前記制御手段は、前記複数のスイッチのうち、前記積載手段に積載されたシートのサイズに応じた分だけスイッチがシートに当接してONすることで、前記積載手段に積載されたシートのサイズを検知することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016135701A (ja) * 2015-01-23 2016-07-28 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 シートサイズ検知機構及び画像処理装置

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