JP2004050512A - 射出成形用金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャビティ形成部を取り外しても冷却液が流出することがない、冷却機構付き射出成形金型を提供すること。
【解決手段】第1の型10と第1の型に接合するように構成された第2の型を備えた射出成形用金型であって、第1の型は、第1ベース部12と、第1ベース部に着脱自在に取付けられキャビティを形成する第1キャビティ形成部14とを有し、第2の型は、第2ベース部と、第2ベース部に着脱自在に取付けられ第1キャビティ形成部と共に前記キャビティを形成する第2キャビティ形成部とを有し、第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方の内部に冷却用液体を循環させる冷却用液体供給機構24、28、30、Pと、冷却用液体供給機構内の冷却用流体を抜き取る冷却用液体抜き取り機構26、32、36、40とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】第1の型10と第1の型に接合するように構成された第2の型を備えた射出成形用金型であって、第1の型は、第1ベース部12と、第1ベース部に着脱自在に取付けられキャビティを形成する第1キャビティ形成部14とを有し、第2の型は、第2ベース部と、第2ベース部に着脱自在に取付けられ第1キャビティ形成部と共に前記キャビティを形成する第2キャビティ形成部とを有し、第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方の内部に冷却用液体を循環させる冷却用液体供給機構24、28、30、Pと、冷却用液体供給機構内の冷却用流体を抜き取る冷却用液体抜き取り機構26、32、36、40とを備えていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型に関するものであり、より詳細には、キャビティ形成部が取外し可能な射出成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
材料を成形して製品を量産する方法として、射出成形がある。射出成形では、一般に、固定側金型と、この固定側金型に対して移動可能に構成された移動側金型と、を備えた金型が用いられ、固定側金型と移動側金型とを接合させた状態で両型間に形成された空間部であるキャビティ内に溶融材料を注入・硬化させ、次いで両型を分離して、キャビティ内で成形されたキャビティ形状に対応した製品を取り出している。このような射出成形によれば、同一形状の製品を大量に生産することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、商品のライフサイクルが極めて短くなっている。このため、新製品の開発にあたっては、短期間で製品設計を完了し、設計完了後には、製品を迅速且つ大量に生産して市場に投入して、市場での優位性を確保することが求められている。従って、製品を製造するための射出成形金型にも、短期間で設計製作され、且つ、短期間で大量の製品製造を可能とする、より高い能力が求められている。
【0004】
このため、キャビティを形成する金型の部分(キャビティ形成部)を交換可能なカセットとして、それ以外を共通化した構成を採用して設計製造の工程を簡略化したり、製品にボス孔や、アンダーカット部等を形成するためのスライドコアを移動側金型、固定側金型の相対移動とは独立して移動させる構成を採用して、射出成形の1サイクルに要する時間が短縮された金型が提案されている。
【0005】
一方、高速射出成形を行う金型では、金型内のキャビティに近い部分に冷媒通路を配置し、この通路内に冷却液を通すことによって、射出成形による金型の温度上昇を抑制している。
【0006】
従って、上述したようなキャビティ形成部を交換可能な構成を採用すると、キャビティ形成部を交換等のために取り外したとき、冷媒通路内に残存していた冷却液が流出してしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、キャビティ形成部を取り外しても冷却液が流出することがない、冷却機構付き射出成形金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第1の型と該第1の型に接合するように構成された第2の型を備え、前記第1の型と前記第2の型とを接合させることによりキャビティを形成し、前記キャビティ内に注入された溶融材料によってキャビティ形状に対応した形状の製品を製造する射出成形用金型であって、前記第1の型は、第1ベース部と、該第1ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記キャビティを形成する第1キャビティ形成部とを有し、前記第2の型は、第2ベース部と、該第2ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記第1キャビティ形成部と共に前記キャビティを形成する第2キャビティ形成部とを有し、前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方の内部に冷却用液体を循環させる冷却用液体供給機構と、前記冷却用液体供給機構内の冷却用流体を抜き取る冷却用液体抜き取り機構とを備えている、ことを特徴とする射出成形用金型が提供される。
【0009】
このような構成によれば、冷却用液体抜き取り機構によりキャビティ形成部等から冷却用液体を抜き取ることができるので、キャビティ形成部をベース部から外しても、冷却用液体が流出することがない。
【0010】
本発明の好ましい態様は、前記接合時に、前記キャビティ内の所定位置に配置されるように移動可能なスライドコマと、前記スライドコマを前記接合のための金型の移動と独立して移動させるスライドユニットと、を、更に備えている。
【0011】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記冷却用液体供給機構が、冷却用液体を圧送可能な冷却用液体源と、該冷却用液体源から冷却用液体を前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方に送る送出管路と、前記前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方から冷却用液体を前記冷却用液体源に戻す戻り管路とを備え、前記冷却用液体抜き取り機構が、前記送出管路に接続された第1の経路切り換え手段と、該第1の経路切り換え手段に接続された加圧気体源と、前記戻り管路に接続された第2の経路切り換え手段と、該第2の経路切り換え手段に接続されたドレンタンクと、制御手段とを備え、該制御手段は、射出成形作業中には、前記第1の経路切り換え手段を作動させて、前記冷却用液体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に、冷却用液体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて、前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方の内部の冷却用液体を、前記戻り管路を通して前記冷却用液体源に戻し、前記固定側金型キャビティ形成部または移動側金型キャビティを取り外すときには、第1の経路切り換え手段を作動させて、前記加圧気体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に加圧気体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方内、前記送出管路内、および、前記戻り管路内に残留する冷却用液体を前記ドレンタンクに排出させる。
【0012】
このような構成によれば、経路切り換え手段の作動により、加圧気体がキャビティ形成部内の冷却用液体供給機構に送り込まれるので、ケーブル形成部等の中の冷却用液体を確実にドレンタンク内に回収し、冷却用液体の流出が確実に防止される。
【0013】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記スライドコマが、前記接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられるスライドコマであり、前記スライドコマが全て前記スライドユニットに接続されている。
【0014】
本発明のもう一つの好ましい態様によれば、前記スライドユニットが、前記第1および第2の型にそれぞれに設けられている。
【0015】
本発明の更に別の好ましい態様によれば、前記スライドユニットが、前記第1または第2のベース部に取付けられたベース部側スライドユニットと、前記固定側金型または移動側金型のキャビティ形成部に取付けられ前記ベース部側スライドユニットと係合可能なキャビティ形成部側スライドユニットとを備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型について詳細に説明する。まず、図1に沿って、本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型の構成を概略的に説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型を構成する一方の金型(移動側金型)10の模式的な分解斜視図である。
【0017】
図1に示されているように、移動側金型10は、移動側ベース部12と、移動側キャビティ形成部14とを備えている。移動側キャビティ形成部14は、移動側ベース部12に設けられた取付け部16に着脱自在に取付けられるように構成されている。移動側キャビティ形成部14の上面14aには、射出成形によって金型10が製造する製品形状に対応したキャビティ形状(図示せず)が切削加工されている。
【0018】
移動側キャビティ形成部14の内部には、冷却用液体が通される冷却通路18が形成されている。移動側キャビティ形成部14の外面には、冷却通路18の入口20と、出口22とが開口している。冷却通路18は、図1ではU字型に簡略化されているが、移動側キャビティ形成部14の上面14aを効果的に冷却できるように、キャビティ形状に合わせて配置されるのが好ましい。
【0019】
移動側ベース部12には、移動側キャビティ形成部14が取付けられたとき、冷却通路18の入口20、出口22とそれぞれ接続される、冷媒通路24、26が形成されている。従って、移動側キャビティ形成部14が移動側ベース部12に取付けられると、移動側キャビティ形成部14の冷却通路18は、移動側ベース部12に形成された冷媒通路24、26を介して、移動側金型10外に連通することになる。
【0020】
図1に示されているように、移動側キャビティ形成部14の冷却用通路18の入口20に連結される冷媒通路24は、冷媒供給管28の一端に接続されている。冷媒供給管28の他端は、ポンプPおよび冷媒冷却装置29を含む冷却用液体源30に接続されている。また、移動側キャビティ形成部14の冷却通路18の出口22に連結される冷媒通路26は、冷媒戻り管32の一端に接続されている。この冷媒戻り管32の他端は冷却用液体源30に接続されている。
【0021】
このような構成により、射出成形作業中に、ポンプPおよび冷媒冷却装置29を作動させることにより、冷却用流体源30からの水などの冷却液を移動側キャビティ形成部14内に循環させ、成形材料で加熱された移動側キャビティ形成部14を冷却することができる。
【0022】
また、冷却用液体源30から冷却用液体を送り出す冷媒供給管28には、第1の三方弁(経路切り換え手段)34が取付けられ、冷却用液体源30からの接続を加圧空気源36からの接続に選択的に切り換えられるように構成されている。また、移動側キャビティ成形部14から冷却用液体を戻す冷媒戻り管32には第2の三方弁(経路切り換え手段)38が取付けられ、冷却用液体源30への接続をドレンタンク40への接続に選択的に切り換えられるように構成されている。冷却用液体源30、第1および第2の三方弁34、38、加圧空気源36等の作動は、制御装置42によって制御される。
【0023】
本実施形態では、移動側金型10と対となる固定側金型も、上述した構成と基本的には同じ構成を備えている。従って、本発明に実施形態の金型は、移動側キャビティ形成部14と、固定側キャビティ形成部とを交換することにより、異なった製品を射出成形によって製造することができる。
【0024】
射出成形作業が終了し、移動側キャビティ成形部14を交換するときには、制御装置42により、第1の三方弁34を作動させ、冷却用液体源30に代えて加圧空気源36を冷媒供給管28に接続する。さらに、第2の三方弁38を作動させ、冷媒戻り管32を冷却用液体源30に代えてドレンタンク40に接続する。そして、加圧空気源36を作動させ、加圧空気により、冷媒供給管28、冷媒通路24、冷却通路18、冷媒通路26、冷媒戻り管32内の冷却用液体をドレンタンク40に排出する。
【0025】
この動作を、所定時間、続けて、冷却用液体を完全にドレンタンク40に排出する。次いで、加圧空気源36の作動を停止させ、移動側キャビティ形成部14を移動側ベース部12から取り外し、次の射出成形作業で使用する別の移動側キャビティ形成部を移動側ベース12に取付ける。
【0026】
さらに、制御装置42により、第1の三方弁34を作動させ冷却用液体源40を冷媒供給管28に接続させ、また、第2の三方弁38を作動させ冷媒戻り管32を冷却用液体源30に接続するように作動させる。そして、冷却用液体源30から圧送される冷却用液体により、移動側ベース12に取付けられた移動側キャビティ形成部を冷却できるようにする。これと同様の動作が、固定側金型でも行われる。
【0027】
次に、上記実施形態の金型の構成を詳細に説明する。図2は型開き状態にある射出成形用金型100を示す概略的な斜視図であり、図3は型締め状態にある射出成形用金型100の概略的な斜視図である。
【0028】
図1及び図2に示されているように、射出成形用金型100は、上述した移動側金型10と、固定側金型50とを備えている。これらの固定側金型50および移動側金型12は、互いに離間した型開き位置(図2)と、接合して間に製品形状に対応するキャビティを形成する型締め位置(図3)との間で移動出来るように、射出成形機(図示せず)に取付けられている。
【0029】
射出成形用金型100は、公知の射出成形用金型と同様に、型締め位置(図3)で、固定側金型50と移動側金型10の間に形成されたキャビティ内に溶融した樹脂材料を射出して射出成形が行われ、その後、移動側金型10が図2に示される位置に移動させられ(型開きして)、硬化した製品が金型から取外されるように構成されている。
【0030】
次に、固定側金型50の構成を説明する。図4は型開き状態での固定側金型50の斜視図であり、図5は型締め状態での固定側金型50に斜視図である。尚、図4および図5において固定側金型50は、図2および図3に示されている状態とは上下が反転した状態で示されている。
【0031】
図4および図5に示されているように、固定側金型50は、ほぼ長方形のベース板52を備えている。ベース板52の四隅近傍には、略円筒形状のガイドブッシュ54が取付けられている。また、ベース板52の中央領域には、カセット式に取外し可能な固定側カセット金型(固定側キャビティ形成部)56が配置されている。
【0032】
固定側カセット金型56の中央には、キャビブロック58が配置されている。備えている。キャビブロック58は、後述するコアブロックと共にキャビティを形成する金型の主要部であり、金型に適した金属材料で形成されている。又、キャビブロック58の表面は、射出成形によって製造される製品の形状データに基づいて、例えば切削加工され、その表面に製品形状に対応した凹凸が形成されている。本実施形態では、射出成形用金型100は、携帯電話のボディの表側部分を射出成形するために金型であり、図4、図5に点線で模式的に示すように、キャビブロック58の表面には、携帯電話のボディ形状に対応した凹凸が形成されている。また、キャビブロック58の内部には、冷却用液体が通る冷却通路(図示せず)が形成されている。この冷却通路は、固定側金型50の外部に連通している。
【0033】
キャビブロック58の4辺のそれぞれの外方位置には、固定側金型用のカセット側スライド(スライドユニット)60a、60b、60c、60dが配置されている。カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、キャブブロック58の1辺に沿って延びる棒状部材であり、外側位置には、下方に向かって開口する溝部が形成されている。
【0034】
これらカセット側スライド60a、60b、60c、60dは、それぞれ、キャビブロック58の各辺に沿って平行に延びるように配置されている。また、カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、それぞれ、キャビブロック58の各辺と直交する方向で、キャビブロック58の各辺との平行状態を維持しつつ、キャビブロック58から離れた後退位置(図4)と、キャビブロック58に接近した接近位置(図5)との間を往復動できるように構成されている。
【0035】
各カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、キャビブロック58の外周位置で固定側金型カセット取付け板に取付けられたスライドガイド68a、62b、62c、62d上を摺動することによって、後退位置(図4)と接近位置(図5)との間で移動できるように構成されている。
【0036】
カセット側スライド60a、60b、60c、60dには、必要に応じて、アンダカット部、ボス孔等を形成するためのスライドコマ(サイドコア)Sが、ネジ等によって、1又は2以上、取付けられている。スライドコマ(サイドコア)Sは、その先端が、形成されるアンダカット部、ボス孔等に対応した形状を有しており、金型接合時には、少なくとも先端部分がキャビティ内の所定位置に配置され、成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するように構成されている。本実施形態では、接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられる固定側金型12の全てのスライドコマSが、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに接続されている。尚、成形品の形状によっては、スライドコマが取付けられないカセット側スライド60a、60b、60c、60dが存在することもある。
【0037】
カセット側スライド60a、60b、60c、60d、および、これに取付けられるスライドコマSは、カセット側スライド60a、60b、60c、60dが接近位置にあるときには射出成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するキャビティ内位置に配置され、また、カセット側スライド60a、60b、60c、60dが後退位置にあるときには型開き及び金型からの射出成形品取外しができる位置に後退させられるように、構成されている。
【0038】
図4および図5に示されているように、固定側金型50の固定側カセット金型56周囲位置には、固定側金型用のベース側スライド(スライドユニット)64a、64b、64c、64dが移動可能に取付けられている。ベース側スライド64a、64b、64c、64dは、それぞれ、固定側カセット金型56のカセット側スライド60a、60b、60c、60dと対応するように構成されている。ベース側スライド64a、64b、64c、64dは、それぞれが、カセット側スライド60a、60b、60c、60dと略等しい長さを有し、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに形成された溝部に噛み合う形状の突出部を備えている。
【0039】
固定側カセット金型56がベース板52側に取付けられると、ベース側スライド64a、64b、64c、64dの突出部が、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに形成された溝部に、それぞれ、係合し、カセット側スライド60a、60b、60c、60dのそれぞれが、ベース側スライド64a、64b、64c、64dのそれぞれと、一体的に移動するようになる。
【0040】
さらに、ベース側スライド64a、64b、64c、64dの後方、即ち、固定側カセット金型20と反対側の位置には、固定側カセット金型56から離れる方向へのベース側スライド64a、64b、64c、64dの動きを規制するロッキングブロック66a、66b、66c、66dが取付けられている。
【0041】
ベース板52の各辺の外面には、点線で示される油圧シリンダユニット68が、それぞれ取付けられている。各シリンダユニット68のロッドは、ベース板52に設けられたロッド孔52a(2つのみ図示)を通して、キャビブロック58の各辺に直交する方向にベース板52内へ延び、ベース側スライド64a、64b、64c、64dに連結されている。この構成により、油圧シリンダのロッドの伸縮に伴って、ベース側スライド64a、64b、64c、64dが、キャビブロック58の各辺と直交する方向に移動することになる。油圧シリンダ68は、射出成形機の制御装置(図示せず)に接続され、この制御装置によって、作動が制御されるように構成されている。
【0042】
このように、本実施形態では、それぞれの油圧シリンダ68によって、ベース側スライド64a、64b、64c、64d、これらに係合したカセット側スライド60a、60b、60c、60d、さらに、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに取付けられたスライドコマが、図4に矢印Aで示されるように後退位置から接近位置へ、そして、図5に矢印Bで示されるように接近位置から後退位置へ、移動させられるように構成されている。
【0043】
本実施形態では、各油圧シリンダ36が、他の油圧シリンダの動き及び移動側金型10の動きから完全に独立して作動するので、ベース側スライド64a、64b、64c、64d、カセット側スライド60a、60b、60c、60d、さらに、スライドコマSが、他のスライドコマの動き、及び、移動側金型10の動き、即ち、射出成形用金型100の型締め・型開き動作(開閉動作)から完全に独立して、移動させられる。
【0044】
上述したキャビブロック58の内部の冷却通路は、本実施形態では、例えば、ロッド孔52aの両側に形成された貫通孔69、69を通して、固定側金型50の外部に連通することになる。この貫通孔に、冷却用流体供給管、および、冷却用流体戻り管が連結されることになる。
【0045】
次に、移動側金型10の構成を説明する。図6は型開き状態での移動側金型10の斜視図であり、図7は型締め状態での移動側金型10の斜視図である。図6および図7に示されているように、移動側金型10は、ほぼ長方形のベース板(上述のベース部)12を備えている。ベース板12の四隅近傍には、固定側金型の略円筒形状のガイドブッシュ54に対応する位置に、ガイドピン70が取付けられている。また、ベース板70の中央領域には、カセット式に取外し可能な移動側カセット金型(移動側キャビティ形成部)14が配置されている。
【0046】
移動側カセット金型14は、コアブロック72を備えている。コアブロック72は、型締め時に、前述のキャビブロック58と接合され、成型空間であるキャビティを形成する金型の主要部であり、金型に適した金属材料で形成されている。又、コアブロック72は、射出成形によって製造される製品の形状データに基づいて、例えば切削加工され、その表面に製品形状に対応した凹凸が形成されている。本実施形態では、射出成形用金型100は、携帯電話のボディの表側部分を射出成形するために金型であり、図6、図7に点線で模式的に示すように、コアブロック72の表面には、携帯電話のボディ形状に対応した凹凸が形成されている。また、コアブロック72の内部には、冷却用液体が通る冷却通路18(図1)が形成されている。この冷却通路18は、固定側金型12の外部に連通している。
【0047】
コアブロック72の4辺のそれぞれの外方位置には、移動側金型用のカセット側スライド(スライドユニット)74a、74b、74c、74dが配置されている。カセット側スライド74a等は、コアブロック72の1辺に沿って延びる棒状部材であり、外方位置に下方に向かって開口する溝部が形成されている。
【0048】
これらカセット側スライド74a、74b、74c、74dは、それぞれ、コアブロック72の各辺に沿って平行に延びるように配置されている。また、カセット側スライド74a、74b、74c、74dは、それぞれ、コアブロック72の各辺と直交する方向で、コアブロック72の各辺との平行状態を維持しつつ、コアブロック72から離れた後退位置(図6)と、コアブロック72に接近した接近位置(図7)との間を移動できるように構成されている。
【0049】
各カセット側スライド74a、74b、74c、74dは、コアブロック72の外周位置で受け板に取付けられたスライドガイド76a、76b、76c、76d上を摺動することによって、後退位置(図6)と接近位置(図7)との間で移動出来るように構成されている。
【0050】
カセット側スライド74a、74b、74c、74dには、必要に応じて、アンダカット部、ボス孔等を形成するためのスライドコマSが、一又は二以上、ネジ等によって取付けられている。本実施形態では、接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられる移動側金型10の全てのスライドコマが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに接続されている。尚、成形品の形状によっては、スライドコマが取付けられないカセット側スライド74a、74b、74c、74dが存在することもある。
【0051】
カセット側スライド74a、74b、74c、74d、および、これに取付けられるスライドコマは、カセット側スライド74a、74b、74c、74dが接近位置にあるときには射出成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するキャビティ内位置に配置させられ、また、カセット側スライド74a、74b、74c、74dが後退位置にあるときには型開き及び金型からの射出成形品取外しができる位置に後退させられるように、構成されている。
【0052】
又、受け板の四隅近傍には、固定側カセット金型のガイドピンが収容されるガイドブッシュ78が取付けられている。さらに、コアブロック72の周縁部には、コアブロック72を、受け板等に対して位置決めする複数の位置決め孔が設けられている。
【0053】
図6および図7に示されているように、移動側金型10の移動側カセット金型14の周囲位置には、移動側金型用のベース側スライド80a、80b、80c、80dが移動可能に取付けられている。ベース側スライド80a、80b、80c、80dは、それぞれ、移動側カセット金型14のカセット側スライド74a、74b、74c、74dと対応するように構成されている。ベース側スライド80a、80b、80c、80dは、それぞれが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dとほぼ等しい長さを有し、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに形成された溝部に噛み合う形状の突出部を備えている。
【0054】
移動側カセット金型14がベース板12側に取付けられると、ベース側スライド80a、80b、80c、80dが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに形成された溝部に、それぞれ、係合し、カセット側スライド74a、74b、74c、74dのそれぞれが、ベース側スライド80a、80b、80c、80dのそれぞれと一体的に移動できるようになる。
【0055】
さらに、ベース側スライド80a、80b、80c、80dの後方、即ち、移動側カセット金型14と反対側の位置には、移動側カセット金型14から離れる方向へのベース側スライド80a、80b、80c、80dの動きを規制するロッキングブロック82a、82b、82c、82dが取付けられている。
【0056】
ベース板12の各辺の外面には、点線で示される油圧シリンダユニット84が、それぞれ取付けられている。各シリンダユニット84のロッドは、ベース板12に設けられたロッド孔12a(2つのみ図示)を通して、コアブロック72の各辺に直交する方向にベース板12内へ延び、ベース側スライド80a、80b、80c、80dに連結されている。この構成により、油圧シリンダのロッドの伸縮に伴って、ベース側スライド80a、80b、80c、80dが、コアブロック72の各辺と直交する方向に移動することになる。油圧シリンダ84は、射出成形機の制御装置(図示せず)に接続され、この制御装置によって、作動が制御されるように構成されている。
【0057】
このように、本実施形態では、油圧シリンダ84によって、ベース側スライド80a、80b、80c、80d、そして、これらに係合したカセット側スライド74a、74b、74c、74d、さらに、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに取付けられたスライドコマが、図6に矢印Cで示されるように後退位置から接近位置へ、そして、図7に矢印Dで示されるように接近位置から後退位置へ、移動させられるように構成されている。
【0058】
本実施形態では、各油圧シリンダ84が、他の油圧シリンダの動き及び移動側金型10の動きから完全に独立して作動するので、ベース側スライド80a、80b、80c、80d、カセット側スライド74a、74b、74c、74d、さらに、スライドコマが、他のスライドコマの動き、及び、移動側金型10の動き、即ち、射出成形用金型100の、型締め・型開き動作(開閉動作)から完全に独立して、移動させられる。
【0059】
上述したコアブロック72の内部の冷却通路12は、本実施形態では、例えば、ロッド孔12aの両側に形成された貫通孔86、86を通して、移動側金型10の外部に連通している。この貫通孔に、冷却用流体供給管、および、冷却用流体戻り管が連結されることになる。
【0060】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなくて、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
【0061】
上記実施形態では、経路切り換え手段として三方弁を使用してるが、三方弁に代えて、他の選択的に経路を切り換え可能な他の手段を用いても良い。
【0062】
また、上記実施形態では、移動側および可動側の両金型に冷却用液体を通す構成である、一方のみに冷却用液体を通す構成でもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、キャビティ形成部を取り外しても冷却液が流出することがない、冷却機構付きの射出成形金型が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好まし実施形態の射出成形用金型の移動側金型の概略的な構成を示す模式的な分解斜視図である。
【図2】型開き状態にある、本発明の実施形態の射出成形用金型を示す概略的な斜視図である。
【図3】型締め状態にある、本発明の実施形態の射出成形用金型の概略的な案斜視図である。
【図4】型開き状態での固定側金型の斜視図である。
【図5】型締め状態での固定側金型に斜視図である。
【図6】型開き状態での移動側金型の斜視図である。
【図7】型締め状態での移動側金型に斜視図である。
【符号の説明】
10:移動側金型
12:移動側ベース部
14:移動側キャビティ形成部
18:冷却通路
24、26:冷媒通路
28:冷媒供給管
30:冷却用液体源
32:冷媒戻り管
34:第1の三方弁(経路切り換え手段)34
36:加圧空気源
38:第2の三方弁(経路切り換え手段)
40:ドレンタンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型に関するものであり、より詳細には、キャビティ形成部が取外し可能な射出成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
材料を成形して製品を量産する方法として、射出成形がある。射出成形では、一般に、固定側金型と、この固定側金型に対して移動可能に構成された移動側金型と、を備えた金型が用いられ、固定側金型と移動側金型とを接合させた状態で両型間に形成された空間部であるキャビティ内に溶融材料を注入・硬化させ、次いで両型を分離して、キャビティ内で成形されたキャビティ形状に対応した製品を取り出している。このような射出成形によれば、同一形状の製品を大量に生産することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、商品のライフサイクルが極めて短くなっている。このため、新製品の開発にあたっては、短期間で製品設計を完了し、設計完了後には、製品を迅速且つ大量に生産して市場に投入して、市場での優位性を確保することが求められている。従って、製品を製造するための射出成形金型にも、短期間で設計製作され、且つ、短期間で大量の製品製造を可能とする、より高い能力が求められている。
【0004】
このため、キャビティを形成する金型の部分(キャビティ形成部)を交換可能なカセットとして、それ以外を共通化した構成を採用して設計製造の工程を簡略化したり、製品にボス孔や、アンダーカット部等を形成するためのスライドコアを移動側金型、固定側金型の相対移動とは独立して移動させる構成を採用して、射出成形の1サイクルに要する時間が短縮された金型が提案されている。
【0005】
一方、高速射出成形を行う金型では、金型内のキャビティに近い部分に冷媒通路を配置し、この通路内に冷却液を通すことによって、射出成形による金型の温度上昇を抑制している。
【0006】
従って、上述したようなキャビティ形成部を交換可能な構成を採用すると、キャビティ形成部を交換等のために取り外したとき、冷媒通路内に残存していた冷却液が流出してしまうという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、キャビティ形成部を取り外しても冷却液が流出することがない、冷却機構付き射出成形金型を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第1の型と該第1の型に接合するように構成された第2の型を備え、前記第1の型と前記第2の型とを接合させることによりキャビティを形成し、前記キャビティ内に注入された溶融材料によってキャビティ形状に対応した形状の製品を製造する射出成形用金型であって、前記第1の型は、第1ベース部と、該第1ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記キャビティを形成する第1キャビティ形成部とを有し、前記第2の型は、第2ベース部と、該第2ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記第1キャビティ形成部と共に前記キャビティを形成する第2キャビティ形成部とを有し、前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方の内部に冷却用液体を循環させる冷却用液体供給機構と、前記冷却用液体供給機構内の冷却用流体を抜き取る冷却用液体抜き取り機構とを備えている、ことを特徴とする射出成形用金型が提供される。
【0009】
このような構成によれば、冷却用液体抜き取り機構によりキャビティ形成部等から冷却用液体を抜き取ることができるので、キャビティ形成部をベース部から外しても、冷却用液体が流出することがない。
【0010】
本発明の好ましい態様は、前記接合時に、前記キャビティ内の所定位置に配置されるように移動可能なスライドコマと、前記スライドコマを前記接合のための金型の移動と独立して移動させるスライドユニットと、を、更に備えている。
【0011】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記冷却用液体供給機構が、冷却用液体を圧送可能な冷却用液体源と、該冷却用液体源から冷却用液体を前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方に送る送出管路と、前記前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方から冷却用液体を前記冷却用液体源に戻す戻り管路とを備え、前記冷却用液体抜き取り機構が、前記送出管路に接続された第1の経路切り換え手段と、該第1の経路切り換え手段に接続された加圧気体源と、前記戻り管路に接続された第2の経路切り換え手段と、該第2の経路切り換え手段に接続されたドレンタンクと、制御手段とを備え、該制御手段は、射出成形作業中には、前記第1の経路切り換え手段を作動させて、前記冷却用液体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に、冷却用液体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて、前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方の内部の冷却用液体を、前記戻り管路を通して前記冷却用液体源に戻し、前記固定側金型キャビティ形成部または移動側金型キャビティを取り外すときには、第1の経路切り換え手段を作動させて、前記加圧気体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に加圧気体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方内、前記送出管路内、および、前記戻り管路内に残留する冷却用液体を前記ドレンタンクに排出させる。
【0012】
このような構成によれば、経路切り換え手段の作動により、加圧気体がキャビティ形成部内の冷却用液体供給機構に送り込まれるので、ケーブル形成部等の中の冷却用液体を確実にドレンタンク内に回収し、冷却用液体の流出が確実に防止される。
【0013】
本発明の他の好ましい態様によれば、前記スライドコマが、前記接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられるスライドコマであり、前記スライドコマが全て前記スライドユニットに接続されている。
【0014】
本発明のもう一つの好ましい態様によれば、前記スライドユニットが、前記第1および第2の型にそれぞれに設けられている。
【0015】
本発明の更に別の好ましい態様によれば、前記スライドユニットが、前記第1または第2のベース部に取付けられたベース部側スライドユニットと、前記固定側金型または移動側金型のキャビティ形成部に取付けられ前記ベース部側スライドユニットと係合可能なキャビティ形成部側スライドユニットとを備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型について詳細に説明する。まず、図1に沿って、本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型の構成を概略的に説明する。図1は、本発明の好ましい実施形態の射出成形用金型を構成する一方の金型(移動側金型)10の模式的な分解斜視図である。
【0017】
図1に示されているように、移動側金型10は、移動側ベース部12と、移動側キャビティ形成部14とを備えている。移動側キャビティ形成部14は、移動側ベース部12に設けられた取付け部16に着脱自在に取付けられるように構成されている。移動側キャビティ形成部14の上面14aには、射出成形によって金型10が製造する製品形状に対応したキャビティ形状(図示せず)が切削加工されている。
【0018】
移動側キャビティ形成部14の内部には、冷却用液体が通される冷却通路18が形成されている。移動側キャビティ形成部14の外面には、冷却通路18の入口20と、出口22とが開口している。冷却通路18は、図1ではU字型に簡略化されているが、移動側キャビティ形成部14の上面14aを効果的に冷却できるように、キャビティ形状に合わせて配置されるのが好ましい。
【0019】
移動側ベース部12には、移動側キャビティ形成部14が取付けられたとき、冷却通路18の入口20、出口22とそれぞれ接続される、冷媒通路24、26が形成されている。従って、移動側キャビティ形成部14が移動側ベース部12に取付けられると、移動側キャビティ形成部14の冷却通路18は、移動側ベース部12に形成された冷媒通路24、26を介して、移動側金型10外に連通することになる。
【0020】
図1に示されているように、移動側キャビティ形成部14の冷却用通路18の入口20に連結される冷媒通路24は、冷媒供給管28の一端に接続されている。冷媒供給管28の他端は、ポンプPおよび冷媒冷却装置29を含む冷却用液体源30に接続されている。また、移動側キャビティ形成部14の冷却通路18の出口22に連結される冷媒通路26は、冷媒戻り管32の一端に接続されている。この冷媒戻り管32の他端は冷却用液体源30に接続されている。
【0021】
このような構成により、射出成形作業中に、ポンプPおよび冷媒冷却装置29を作動させることにより、冷却用流体源30からの水などの冷却液を移動側キャビティ形成部14内に循環させ、成形材料で加熱された移動側キャビティ形成部14を冷却することができる。
【0022】
また、冷却用液体源30から冷却用液体を送り出す冷媒供給管28には、第1の三方弁(経路切り換え手段)34が取付けられ、冷却用液体源30からの接続を加圧空気源36からの接続に選択的に切り換えられるように構成されている。また、移動側キャビティ成形部14から冷却用液体を戻す冷媒戻り管32には第2の三方弁(経路切り換え手段)38が取付けられ、冷却用液体源30への接続をドレンタンク40への接続に選択的に切り換えられるように構成されている。冷却用液体源30、第1および第2の三方弁34、38、加圧空気源36等の作動は、制御装置42によって制御される。
【0023】
本実施形態では、移動側金型10と対となる固定側金型も、上述した構成と基本的には同じ構成を備えている。従って、本発明に実施形態の金型は、移動側キャビティ形成部14と、固定側キャビティ形成部とを交換することにより、異なった製品を射出成形によって製造することができる。
【0024】
射出成形作業が終了し、移動側キャビティ成形部14を交換するときには、制御装置42により、第1の三方弁34を作動させ、冷却用液体源30に代えて加圧空気源36を冷媒供給管28に接続する。さらに、第2の三方弁38を作動させ、冷媒戻り管32を冷却用液体源30に代えてドレンタンク40に接続する。そして、加圧空気源36を作動させ、加圧空気により、冷媒供給管28、冷媒通路24、冷却通路18、冷媒通路26、冷媒戻り管32内の冷却用液体をドレンタンク40に排出する。
【0025】
この動作を、所定時間、続けて、冷却用液体を完全にドレンタンク40に排出する。次いで、加圧空気源36の作動を停止させ、移動側キャビティ形成部14を移動側ベース部12から取り外し、次の射出成形作業で使用する別の移動側キャビティ形成部を移動側ベース12に取付ける。
【0026】
さらに、制御装置42により、第1の三方弁34を作動させ冷却用液体源40を冷媒供給管28に接続させ、また、第2の三方弁38を作動させ冷媒戻り管32を冷却用液体源30に接続するように作動させる。そして、冷却用液体源30から圧送される冷却用液体により、移動側ベース12に取付けられた移動側キャビティ形成部を冷却できるようにする。これと同様の動作が、固定側金型でも行われる。
【0027】
次に、上記実施形態の金型の構成を詳細に説明する。図2は型開き状態にある射出成形用金型100を示す概略的な斜視図であり、図3は型締め状態にある射出成形用金型100の概略的な斜視図である。
【0028】
図1及び図2に示されているように、射出成形用金型100は、上述した移動側金型10と、固定側金型50とを備えている。これらの固定側金型50および移動側金型12は、互いに離間した型開き位置(図2)と、接合して間に製品形状に対応するキャビティを形成する型締め位置(図3)との間で移動出来るように、射出成形機(図示せず)に取付けられている。
【0029】
射出成形用金型100は、公知の射出成形用金型と同様に、型締め位置(図3)で、固定側金型50と移動側金型10の間に形成されたキャビティ内に溶融した樹脂材料を射出して射出成形が行われ、その後、移動側金型10が図2に示される位置に移動させられ(型開きして)、硬化した製品が金型から取外されるように構成されている。
【0030】
次に、固定側金型50の構成を説明する。図4は型開き状態での固定側金型50の斜視図であり、図5は型締め状態での固定側金型50に斜視図である。尚、図4および図5において固定側金型50は、図2および図3に示されている状態とは上下が反転した状態で示されている。
【0031】
図4および図5に示されているように、固定側金型50は、ほぼ長方形のベース板52を備えている。ベース板52の四隅近傍には、略円筒形状のガイドブッシュ54が取付けられている。また、ベース板52の中央領域には、カセット式に取外し可能な固定側カセット金型(固定側キャビティ形成部)56が配置されている。
【0032】
固定側カセット金型56の中央には、キャビブロック58が配置されている。備えている。キャビブロック58は、後述するコアブロックと共にキャビティを形成する金型の主要部であり、金型に適した金属材料で形成されている。又、キャビブロック58の表面は、射出成形によって製造される製品の形状データに基づいて、例えば切削加工され、その表面に製品形状に対応した凹凸が形成されている。本実施形態では、射出成形用金型100は、携帯電話のボディの表側部分を射出成形するために金型であり、図4、図5に点線で模式的に示すように、キャビブロック58の表面には、携帯電話のボディ形状に対応した凹凸が形成されている。また、キャビブロック58の内部には、冷却用液体が通る冷却通路(図示せず)が形成されている。この冷却通路は、固定側金型50の外部に連通している。
【0033】
キャビブロック58の4辺のそれぞれの外方位置には、固定側金型用のカセット側スライド(スライドユニット)60a、60b、60c、60dが配置されている。カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、キャブブロック58の1辺に沿って延びる棒状部材であり、外側位置には、下方に向かって開口する溝部が形成されている。
【0034】
これらカセット側スライド60a、60b、60c、60dは、それぞれ、キャビブロック58の各辺に沿って平行に延びるように配置されている。また、カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、それぞれ、キャビブロック58の各辺と直交する方向で、キャビブロック58の各辺との平行状態を維持しつつ、キャビブロック58から離れた後退位置(図4)と、キャビブロック58に接近した接近位置(図5)との間を往復動できるように構成されている。
【0035】
各カセット側スライド60a、60b、60c、60dは、キャビブロック58の外周位置で固定側金型カセット取付け板に取付けられたスライドガイド68a、62b、62c、62d上を摺動することによって、後退位置(図4)と接近位置(図5)との間で移動できるように構成されている。
【0036】
カセット側スライド60a、60b、60c、60dには、必要に応じて、アンダカット部、ボス孔等を形成するためのスライドコマ(サイドコア)Sが、ネジ等によって、1又は2以上、取付けられている。スライドコマ(サイドコア)Sは、その先端が、形成されるアンダカット部、ボス孔等に対応した形状を有しており、金型接合時には、少なくとも先端部分がキャビティ内の所定位置に配置され、成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するように構成されている。本実施形態では、接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられる固定側金型12の全てのスライドコマSが、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに接続されている。尚、成形品の形状によっては、スライドコマが取付けられないカセット側スライド60a、60b、60c、60dが存在することもある。
【0037】
カセット側スライド60a、60b、60c、60d、および、これに取付けられるスライドコマSは、カセット側スライド60a、60b、60c、60dが接近位置にあるときには射出成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するキャビティ内位置に配置され、また、カセット側スライド60a、60b、60c、60dが後退位置にあるときには型開き及び金型からの射出成形品取外しができる位置に後退させられるように、構成されている。
【0038】
図4および図5に示されているように、固定側金型50の固定側カセット金型56周囲位置には、固定側金型用のベース側スライド(スライドユニット)64a、64b、64c、64dが移動可能に取付けられている。ベース側スライド64a、64b、64c、64dは、それぞれ、固定側カセット金型56のカセット側スライド60a、60b、60c、60dと対応するように構成されている。ベース側スライド64a、64b、64c、64dは、それぞれが、カセット側スライド60a、60b、60c、60dと略等しい長さを有し、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに形成された溝部に噛み合う形状の突出部を備えている。
【0039】
固定側カセット金型56がベース板52側に取付けられると、ベース側スライド64a、64b、64c、64dの突出部が、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに形成された溝部に、それぞれ、係合し、カセット側スライド60a、60b、60c、60dのそれぞれが、ベース側スライド64a、64b、64c、64dのそれぞれと、一体的に移動するようになる。
【0040】
さらに、ベース側スライド64a、64b、64c、64dの後方、即ち、固定側カセット金型20と反対側の位置には、固定側カセット金型56から離れる方向へのベース側スライド64a、64b、64c、64dの動きを規制するロッキングブロック66a、66b、66c、66dが取付けられている。
【0041】
ベース板52の各辺の外面には、点線で示される油圧シリンダユニット68が、それぞれ取付けられている。各シリンダユニット68のロッドは、ベース板52に設けられたロッド孔52a(2つのみ図示)を通して、キャビブロック58の各辺に直交する方向にベース板52内へ延び、ベース側スライド64a、64b、64c、64dに連結されている。この構成により、油圧シリンダのロッドの伸縮に伴って、ベース側スライド64a、64b、64c、64dが、キャビブロック58の各辺と直交する方向に移動することになる。油圧シリンダ68は、射出成形機の制御装置(図示せず)に接続され、この制御装置によって、作動が制御されるように構成されている。
【0042】
このように、本実施形態では、それぞれの油圧シリンダ68によって、ベース側スライド64a、64b、64c、64d、これらに係合したカセット側スライド60a、60b、60c、60d、さらに、カセット側スライド60a、60b、60c、60dに取付けられたスライドコマが、図4に矢印Aで示されるように後退位置から接近位置へ、そして、図5に矢印Bで示されるように接近位置から後退位置へ、移動させられるように構成されている。
【0043】
本実施形態では、各油圧シリンダ36が、他の油圧シリンダの動き及び移動側金型10の動きから完全に独立して作動するので、ベース側スライド64a、64b、64c、64d、カセット側スライド60a、60b、60c、60d、さらに、スライドコマSが、他のスライドコマの動き、及び、移動側金型10の動き、即ち、射出成形用金型100の型締め・型開き動作(開閉動作)から完全に独立して、移動させられる。
【0044】
上述したキャビブロック58の内部の冷却通路は、本実施形態では、例えば、ロッド孔52aの両側に形成された貫通孔69、69を通して、固定側金型50の外部に連通することになる。この貫通孔に、冷却用流体供給管、および、冷却用流体戻り管が連結されることになる。
【0045】
次に、移動側金型10の構成を説明する。図6は型開き状態での移動側金型10の斜視図であり、図7は型締め状態での移動側金型10の斜視図である。図6および図7に示されているように、移動側金型10は、ほぼ長方形のベース板(上述のベース部)12を備えている。ベース板12の四隅近傍には、固定側金型の略円筒形状のガイドブッシュ54に対応する位置に、ガイドピン70が取付けられている。また、ベース板70の中央領域には、カセット式に取外し可能な移動側カセット金型(移動側キャビティ形成部)14が配置されている。
【0046】
移動側カセット金型14は、コアブロック72を備えている。コアブロック72は、型締め時に、前述のキャビブロック58と接合され、成型空間であるキャビティを形成する金型の主要部であり、金型に適した金属材料で形成されている。又、コアブロック72は、射出成形によって製造される製品の形状データに基づいて、例えば切削加工され、その表面に製品形状に対応した凹凸が形成されている。本実施形態では、射出成形用金型100は、携帯電話のボディの表側部分を射出成形するために金型であり、図6、図7に点線で模式的に示すように、コアブロック72の表面には、携帯電話のボディ形状に対応した凹凸が形成されている。また、コアブロック72の内部には、冷却用液体が通る冷却通路18(図1)が形成されている。この冷却通路18は、固定側金型12の外部に連通している。
【0047】
コアブロック72の4辺のそれぞれの外方位置には、移動側金型用のカセット側スライド(スライドユニット)74a、74b、74c、74dが配置されている。カセット側スライド74a等は、コアブロック72の1辺に沿って延びる棒状部材であり、外方位置に下方に向かって開口する溝部が形成されている。
【0048】
これらカセット側スライド74a、74b、74c、74dは、それぞれ、コアブロック72の各辺に沿って平行に延びるように配置されている。また、カセット側スライド74a、74b、74c、74dは、それぞれ、コアブロック72の各辺と直交する方向で、コアブロック72の各辺との平行状態を維持しつつ、コアブロック72から離れた後退位置(図6)と、コアブロック72に接近した接近位置(図7)との間を移動できるように構成されている。
【0049】
各カセット側スライド74a、74b、74c、74dは、コアブロック72の外周位置で受け板に取付けられたスライドガイド76a、76b、76c、76d上を摺動することによって、後退位置(図6)と接近位置(図7)との間で移動出来るように構成されている。
【0050】
カセット側スライド74a、74b、74c、74dには、必要に応じて、アンダカット部、ボス孔等を形成するためのスライドコマSが、一又は二以上、ネジ等によって取付けられている。本実施形態では、接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられる移動側金型10の全てのスライドコマが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに接続されている。尚、成形品の形状によっては、スライドコマが取付けられないカセット側スライド74a、74b、74c、74dが存在することもある。
【0051】
カセット側スライド74a、74b、74c、74d、および、これに取付けられるスライドコマは、カセット側スライド74a、74b、74c、74dが接近位置にあるときには射出成形品にアンダカット部、ボス孔等を形成するキャビティ内位置に配置させられ、また、カセット側スライド74a、74b、74c、74dが後退位置にあるときには型開き及び金型からの射出成形品取外しができる位置に後退させられるように、構成されている。
【0052】
又、受け板の四隅近傍には、固定側カセット金型のガイドピンが収容されるガイドブッシュ78が取付けられている。さらに、コアブロック72の周縁部には、コアブロック72を、受け板等に対して位置決めする複数の位置決め孔が設けられている。
【0053】
図6および図7に示されているように、移動側金型10の移動側カセット金型14の周囲位置には、移動側金型用のベース側スライド80a、80b、80c、80dが移動可能に取付けられている。ベース側スライド80a、80b、80c、80dは、それぞれ、移動側カセット金型14のカセット側スライド74a、74b、74c、74dと対応するように構成されている。ベース側スライド80a、80b、80c、80dは、それぞれが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dとほぼ等しい長さを有し、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに形成された溝部に噛み合う形状の突出部を備えている。
【0054】
移動側カセット金型14がベース板12側に取付けられると、ベース側スライド80a、80b、80c、80dが、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに形成された溝部に、それぞれ、係合し、カセット側スライド74a、74b、74c、74dのそれぞれが、ベース側スライド80a、80b、80c、80dのそれぞれと一体的に移動できるようになる。
【0055】
さらに、ベース側スライド80a、80b、80c、80dの後方、即ち、移動側カセット金型14と反対側の位置には、移動側カセット金型14から離れる方向へのベース側スライド80a、80b、80c、80dの動きを規制するロッキングブロック82a、82b、82c、82dが取付けられている。
【0056】
ベース板12の各辺の外面には、点線で示される油圧シリンダユニット84が、それぞれ取付けられている。各シリンダユニット84のロッドは、ベース板12に設けられたロッド孔12a(2つのみ図示)を通して、コアブロック72の各辺に直交する方向にベース板12内へ延び、ベース側スライド80a、80b、80c、80dに連結されている。この構成により、油圧シリンダのロッドの伸縮に伴って、ベース側スライド80a、80b、80c、80dが、コアブロック72の各辺と直交する方向に移動することになる。油圧シリンダ84は、射出成形機の制御装置(図示せず)に接続され、この制御装置によって、作動が制御されるように構成されている。
【0057】
このように、本実施形態では、油圧シリンダ84によって、ベース側スライド80a、80b、80c、80d、そして、これらに係合したカセット側スライド74a、74b、74c、74d、さらに、カセット側スライド74a、74b、74c、74dに取付けられたスライドコマが、図6に矢印Cで示されるように後退位置から接近位置へ、そして、図7に矢印Dで示されるように接近位置から後退位置へ、移動させられるように構成されている。
【0058】
本実施形態では、各油圧シリンダ84が、他の油圧シリンダの動き及び移動側金型10の動きから完全に独立して作動するので、ベース側スライド80a、80b、80c、80d、カセット側スライド74a、74b、74c、74d、さらに、スライドコマが、他のスライドコマの動き、及び、移動側金型10の動き、即ち、射出成形用金型100の、型締め・型開き動作(開閉動作)から完全に独立して、移動させられる。
【0059】
上述したコアブロック72の内部の冷却通路12は、本実施形態では、例えば、ロッド孔12aの両側に形成された貫通孔86、86を通して、移動側金型10の外部に連通している。この貫通孔に、冷却用流体供給管、および、冷却用流体戻り管が連結されることになる。
【0060】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなくて、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
【0061】
上記実施形態では、経路切り換え手段として三方弁を使用してるが、三方弁に代えて、他の選択的に経路を切り換え可能な他の手段を用いても良い。
【0062】
また、上記実施形態では、移動側および可動側の両金型に冷却用液体を通す構成である、一方のみに冷却用液体を通す構成でもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、キャビティ形成部を取り外しても冷却液が流出することがない、冷却機構付きの射出成形金型が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好まし実施形態の射出成形用金型の移動側金型の概略的な構成を示す模式的な分解斜視図である。
【図2】型開き状態にある、本発明の実施形態の射出成形用金型を示す概略的な斜視図である。
【図3】型締め状態にある、本発明の実施形態の射出成形用金型の概略的な案斜視図である。
【図4】型開き状態での固定側金型の斜視図である。
【図5】型締め状態での固定側金型に斜視図である。
【図6】型開き状態での移動側金型の斜視図である。
【図7】型締め状態での移動側金型に斜視図である。
【符号の説明】
10:移動側金型
12:移動側ベース部
14:移動側キャビティ形成部
18:冷却通路
24、26:冷媒通路
28:冷媒供給管
30:冷却用液体源
32:冷媒戻り管
34:第1の三方弁(経路切り換え手段)34
36:加圧空気源
38:第2の三方弁(経路切り換え手段)
40:ドレンタンク
Claims (6)
- 第1の型と該第1の型に接合するように構成された第2の型を備え、前記第1の型と前記第2の型とを接合させることによりキャビティを形成し、前記キャビティ内に注入された溶融材料によってキャビティ形状に対応した形状の製品を製造する射出成形用金型であって、
前記第1の型は、第1ベース部と、該第1ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記キャビティを形成する第1キャビティ形成部とを有し、
前記第2の型は、第2ベース部と、該第2ベース部に着脱自在に取付けられ前記接合時に前記第1キャビティ形成部と共に前記キャビティを形成する第2キャビティ形成部とを有し、
前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方の内部に冷却用液体を循環させる冷却用液体供給機構と、
前記冷却用液体供給機構内の冷却用流体を抜き取る冷却用液体抜き取り機構とを備えている、
ことを特徴とする射出成形用金型。 - 前記接合時に、前記キャビティ内の所定位置に配置されるように移動可能なスライドコマと、
前記スライドコマを前記接合のための金型の移動と独立して移動させるスライドユニットと、を、更に備えている、
請求項1に記載の射出成形用金型。 - 前記冷却用液体供給機構が、冷却用液体を圧送可能な冷却用液体源と、該冷却用液体源から冷却用液体を前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方に送る送出管路と、前記前記第1および第2のキャビティ形成部の少なくとも一方から冷却用液体を前記冷却用液体源に戻す戻り管路とを備え、
前記冷却用液体抜き取り機構が、前記送出管路に接続された第1の経路切り換え手段と、該第1の経路切り換え手段に接続された加圧気体源と、前記戻り管路に接続された第2の経路切り換え手段と、該第2の経路切り換え手段に接続されたドレンタンクと、
制御手段とを備え、
該制御手段は、射出成形作業中には、前記第1の経路切り換え手段を作動させて、前記冷却用液体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に、冷却用液体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて、前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方の内部の冷却用液体を、前記戻り管路を通して前記冷却用液体源に戻し、前記固定側金型キャビティ形成部または移動側金型キャビティを取り外すときには、第1の経路切り換え手段を作動させて、前記加圧気体源から前記送出管路を通して前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方に加圧気体を送ると共に、前記第2の経路切り換え手段を作動させて前記固定側金型キャビティ形成部および移動側金型キャビティ形成部の少なくとも一方内、前記送出管路内、および、前記戻り管路内に残留する冷却用液体を前記ドレンタンクに排出させる、
請求項1または2に記載の射出成形用金型。 - 前記スライドコマが、前記接合時にキャビティ外からキャビティ内に向けて移動させられるスライドコマであり、
前記スライドコマが全て前記スライドユニットに接続されている、
請求項2または3に記載の射出成形用金型。 - 前記スライドユニットが、前記第1および第2の型にそれぞれに設けられている、
請求項2ないし4の何れか1項に記載の射出成形用金型。 - 前記スライドユニットが、前記第1または第2のベース部に取付けられたベース部側スライドユニットと、前記固定側金型または移動側金型のキャビティ形成部に取付けられ前記ベース部側スライドユニットと係合可能なキャビティ形成部側スライドユニットとを備えている、
請求項2ないし5のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
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JP2002208670A JP2004050512A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 射出成形用金型 |
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JP2002208670A Pending JP2004050512A (ja) | 2002-07-17 | 2002-07-17 | 射出成形用金型 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6190032B1 (ja) * | 2016-11-16 | 2017-08-30 | 株式会社ソディック | カセット金型式射出成形機 |
CN111958951A (zh) * | 2020-09-09 | 2020-11-20 | 清远精科信塑料制品有限公司 | 一种桶装水桶生产用模具 |
-
2002
- 2002-07-17 JP JP2002208670A patent/JP2004050512A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018079610A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 株式会社ソディック | カセット金型式射出成形機 |
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