JP2004049590A - 歩行補助器 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩行が全くできないような患者であっても使用することができ、それによって、早期にリハビリを開始することを可能にする歩行補助器を提供すること。
【解決手段】歩行補助器本体と、上記歩行補助器本体に取り付けられ膝を昇降させる膝昇降手段と、を具備したものであり、該膝昇降手段によって膝を昇降させながら歩行訓練を行うようにしたものである。よって、全く歩行ができないような患者、具体的には、膝を上げることができないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。
【選択図】 図5
【解決手段】歩行補助器本体と、上記歩行補助器本体に取り付けられ膝を昇降させる膝昇降手段と、を具備したものであり、該膝昇降手段によって膝を昇降させながら歩行訓練を行うようにしたものである。よって、全く歩行ができないような患者、具体的には、膝を上げることができないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は歩行補助器に係り、特に、歩行訓練に際して膝を昇降させる機能を付加し、それによって、全く歩行が出来ないような患者も歩行訓練を行うことができ、且つ、歩行訓練の効果を高めると共に筋力を付けることができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種の歩行補助器が知られている。この種の歩行補助器は、その上部に手摺部が設けられていると共に下部に4個のキャスタが取り付けられていて、歩行訓練を行う患者は手摺部を介して自身の身体を支えながら上記4個のキャスタを介して移動していくものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−233002号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2002−58712号公報
【0005】
【発明が解決しよとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、従来の歩行補助器はある程度の歩行が可能な患者が使用できるようなものである。具体的には、膝を多少上げることができるような患者であれば問題なく歩行訓練を行うことができるが、全く歩行ができないような患者はこれを使用することはできなかった。その為、歩行が全くできないような患者は車椅子に頼って移動することになり、それによって、リハビリが遅れてしまうという問題があった。特に、車椅子に頼った生活の場合には筋力の衰えが著しく問題になっていた。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、歩行が全くできないような患者であっても使用することができ、それによって、早期にリハビリを開始することを可能にする歩行補助器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による歩行補助器は、歩行補助器本体と、上記歩行補助器本体に取り付けられ膝を昇降させる膝昇降手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による歩行補助器は、請求項1記載の歩行補助器において、足を挿入するスリッパ部が設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項3による歩行補助器は、請求項1又は請求項2記載の歩行補助器において、上記膝昇降手段は、回転駆動される回転機構と、上記回転機構に連結され回転機構の回転により昇降する昇降機構と、から構成され、上記昇降機構側に膝を支持させ、上記回転機構を回転駆動して昇降機構を昇降させることにより膝を昇降させるものであることを特徴とするものである。
又、請求項4による歩行補助器は、請求項3記載の歩行補助器において、上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に偏芯した状態で回転可能に連結された腕と、上記腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による歩行補助器は、請求項3記載の歩行補助器において、上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に同軸に固着された第1腕と、上記第1腕に回転可能に取り付けられた第2腕と、上記第2腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構は手動にて回転駆動されることを特徴とするものである。
又、請求項7による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構はモータによって回転駆動されることを特徴とするものである。
又、請求項8による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構はシリンダによって回転駆動されることを特徴とするものである。
【0008】
すなわち、本願発明による歩行補助器は、歩行補助器本体に膝昇降手段を取り付け、該膝昇降手段によって膝を昇降させながら歩行訓練を行うようにしたものである。よって、全く歩行ができないような患者、具体的には、膝を上げることができないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。
その際、足を挿入するスリッパ部を設けることが考えられる。この場合は、膝昇降手段によって膝を上げる際、足のつま先はスリッパ部に固定されることになって踵部分のみが持ち上げられるようになり、より自然の歩行の近い状態で歩行訓練を行うことができるようになる。
又、上記膝昇降手段の構成としては、例えば、回転駆動される回転機構と、上記回転機構に連結され回転機構の回転により昇降する昇降機構とから構成されたものが考えられ、この場合には、上記昇降機構側に膝を支持させ、上記回転機構を回転駆動して昇降機構を昇降させることにより膝を昇降させるものであることを特徴とするものである。
その際、上記回転機構としては、例えば、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体とから構成され、上記昇降機構としては、上記第2回転体に偏芯した状態で回転可能に連結された腕と、上記腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具とから構成されたものが考えられる。
又、別の回転機構としては、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体とから構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に同軸に固着された第1腕と、上記第1腕に回転可能に取り付けられた第2腕と、上記第2腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具とから構成されたものが考えられる。
又、上記第1回転体の回転・駆動としては、これを手動にて行う場合、モータによって行う場合、シリンダによって行う場合等が考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態による歩行補助器の全体の構成を示す斜視図であり、図2は同上の側面図である。
まず、歩行補助器本体1がある(ここで規定する歩行補助器本体とは従来の歩行補助器そのものである)。この歩行補助器本体1は、フレーム状の4本の脚部3と、左右の2本の脚部3、3をそれぞれ連結する連結部5、5と、前部の2本の脚部3、3を連結する連結部7等から構成されている。又、上記4本の脚部3の上端には手摺り部9が設けられていると共に、4本の脚部3の下端にはそれぞれ移動用のキャスタ11が取り付けられている。
【0010】
上記歩行補助器本体1の左側であって前側の脚部3には膝昇降手段13が取り付けられている。この膝昇降手段13は、図3及び図4にも示すように、第1回転体としてのプーリ15と、このプーリ15の下方に配置され第2回転体としてのプーリ17と、これらプーリ15、17に巻回された無端状体としてのベルト19と、上記プーリ15を回転駆動させるための操作ハンドル21等から構成された回転機構を備えている。又、上記プーリ17には昇降器具23が取り付けられている。
【0011】
図3及び図4に拡大して示すように、上記昇降器具23は、プーリ17の偏心位置に取り付けられたピン25と、このピン25に回転可能な状態で連結された腕27と、この腕27に取り付けられ、膝バンド28(図5中仮想線で示す)に設けられた図示しない差込穴内に差し込まれる膝固定ピン29とから構成されている。
【0012】
そして、上記操作ハンドル21を図3中反時計方向に回転操作することにより、プーリ15及びベルト19を介してプーリ17が回転し、それによって、腕27が上下動する。この腕27の上下動によって、膝固定ピン29及び膝バンド28を介して膝を昇降させるものである。
【0013】
又、上記構成をなす膝昇降手段13の下方位置にはスリッパ部31が取り付けられている。このスリッパ部31は図示しない金具を介して脚部3に固定されている。そして、使用時には、このスリッパ部31内に足33を差し込む。それによって、上記膝昇降手段13によって膝を持ち上げる際、足33のつま先はスリッパ部31によって固定されるので、踵のみが持ち上げられることになる。つまり、より自然に近い状態での歩行が可能になる。
【0014】
以上の構成を基にその作用を説明する。図5に示すように、足35の膝37の部分に膝バンド28を取り付けておく。次に、上記膝バンド28の図示しない差込穴内に昇降器具23の膝固定ピン29を差し込む。又、足33をスリッパ部31内に差し込む。後は、歩行補助器本体1の手摺部9に自重を掛けながら、左手で操作ハンドル21を回転操作する。それによって、膝37を昇降させながら歩行訓練を行うことができる。
【0015】
その際、足33の動作であるが、そのつま先はスリッパ部31によって固定されているので、踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い状態で歩行訓練を行うことができる。
【0016】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができるものである。
まず、全く歩行できないような患者であっても、歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。これは、膝昇降手段13によって膝37を昇降させることができるようにしたからであり、それによって、歩行を行いながら歩行補助器本体1に自重を掛けた状態で移動していくことができ、所望の歩行訓練を行うことができるものである。
又、患者自身の力で早期より歩行訓練を実施することにより、単なる歩行訓練に止まらず、全身の筋力を向上させることもできるものである。
又、その際、足33をスリッパ部31内に差し込むようにしているので、膝37の昇降に際して足33のつま先を固定して踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い歩行を行うことができる。
又、膝昇降手段13が比較的簡単な構成であるので、歩行補助器自体の構成も複雑化することはなく、又、コスト的にも好ましいものである。
【0017】
次に、図6を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は前記第1の実施の形態における昇降器具23の構成を別の構成にしたものである。この第2の実施の形態における昇降器具23は次のような構成になっている。まず、プーリ17には、第1腕41がピン43を介して固着されている。上記第1腕41には別の第2腕45がピン47を介して回転可能に連結されている。上記第2腕45には軸部材49を介して膝固定ピン51が取り付けられている。
【0018】
上記構成によると、ベルト19を介してプーリ17が回転することにより、第1腕41が回転する。それによって、第2腕45、膝固定ピン51、膝バンド28を介して膝37が上下動することになる。以降の動作は前記第1の実施の形態の場合と同様であるので省略する。
したがって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができることはもとより、上下動のストロークを大きくすることができる。
【0019】
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1、第2の実施の形態では患者の左足を対象にして示したが右足であっても同様である。
又、左右両足に対して同時に実施することも考えられる。この場合は、例えば、左右交互に膝昇降手段を機能させて歩行していくことになる。
又、膝昇降手段の構成としても、図示したものは一例であり、例えば、手動による駆動ではなくモータによって駆動することも考えられる。
又、手動、モータ駆動以外にもエアーシリンダ駆動、油圧シリンダ駆動等その駆動方式としては様々なものが考えられる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明による歩行補助器によると、まず、全く歩行できないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。これは、膝昇降手段によって膝を昇降させることができるようにしたからであり、それによって、歩行を行いながら歩行補助器に自重を掛けた状態で移動していくことができ、それによって、所望の歩行訓練を行うことができることはもとより、筋力を付ける効果も期待できるものである。
又、その際、足をスリッパ部内に差し込むようにした場合には、膝の昇降に際して足のつま先を固定して踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い歩行を行うことができる。
又、膝昇降手段が比較的簡単な構成であるので、歩行補助器自体の構成も複雑化することはなく、又、コスト的にも好ましいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器の全体の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器の側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器における膝昇降手段の構成を示す側面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3のIV−IV矢視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、作用を説明するための側面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図6(a)は膝昇降手段の一部の構成を示す正面図、図6(b)は図6(a)のb−b矢視図である。
【符号の説明】
1 歩行補助器本体
13 膝昇降手段
15 プーリ(第1回転体)
17 プーリ(第2回転体)
19 ベルト(無端状体)
21 操作ハンドル
23 膝固定金具
25 ピン
27 腕
28 ベルト
29 膝固定ピン
35 脚
31 スリッパ部
33 足
37 膝
41 第1腕
45 第2腕
51 膝固定ピン
【発明が属する技術分野】
本発明は歩行補助器に係り、特に、歩行訓練に際して膝を昇降させる機能を付加し、それによって、全く歩行が出来ないような患者も歩行訓練を行うことができ、且つ、歩行訓練の効果を高めると共に筋力を付けることができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から各種の歩行補助器が知られている。この種の歩行補助器は、その上部に手摺部が設けられていると共に下部に4個のキャスタが取り付けられていて、歩行訓練を行う患者は手摺部を介して自身の身体を支えながら上記4個のキャスタを介して移動していくものである(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−233002号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2002−58712号公報
【0005】
【発明が解決しよとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。すなわち、従来の歩行補助器はある程度の歩行が可能な患者が使用できるようなものである。具体的には、膝を多少上げることができるような患者であれば問題なく歩行訓練を行うことができるが、全く歩行ができないような患者はこれを使用することはできなかった。その為、歩行が全くできないような患者は車椅子に頼って移動することになり、それによって、リハビリが遅れてしまうという問題があった。特に、車椅子に頼った生活の場合には筋力の衰えが著しく問題になっていた。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、歩行が全くできないような患者であっても使用することができ、それによって、早期にリハビリを開始することを可能にする歩行補助器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による歩行補助器は、歩行補助器本体と、上記歩行補助器本体に取り付けられ膝を昇降させる膝昇降手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による歩行補助器は、請求項1記載の歩行補助器において、足を挿入するスリッパ部が設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項3による歩行補助器は、請求項1又は請求項2記載の歩行補助器において、上記膝昇降手段は、回転駆動される回転機構と、上記回転機構に連結され回転機構の回転により昇降する昇降機構と、から構成され、上記昇降機構側に膝を支持させ、上記回転機構を回転駆動して昇降機構を昇降させることにより膝を昇降させるものであることを特徴とするものである。
又、請求項4による歩行補助器は、請求項3記載の歩行補助器において、上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に偏芯した状態で回転可能に連結された腕と、上記腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による歩行補助器は、請求項3記載の歩行補助器において、上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に同軸に固着された第1腕と、上記第1腕に回転可能に取り付けられた第2腕と、上記第2腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構は手動にて回転駆動されることを特徴とするものである。
又、請求項7による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構はモータによって回転駆動されることを特徴とするものである。
又、請求項8による歩行補助器は、請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構はシリンダによって回転駆動されることを特徴とするものである。
【0008】
すなわち、本願発明による歩行補助器は、歩行補助器本体に膝昇降手段を取り付け、該膝昇降手段によって膝を昇降させながら歩行訓練を行うようにしたものである。よって、全く歩行ができないような患者、具体的には、膝を上げることができないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。
その際、足を挿入するスリッパ部を設けることが考えられる。この場合は、膝昇降手段によって膝を上げる際、足のつま先はスリッパ部に固定されることになって踵部分のみが持ち上げられるようになり、より自然の歩行の近い状態で歩行訓練を行うことができるようになる。
又、上記膝昇降手段の構成としては、例えば、回転駆動される回転機構と、上記回転機構に連結され回転機構の回転により昇降する昇降機構とから構成されたものが考えられ、この場合には、上記昇降機構側に膝を支持させ、上記回転機構を回転駆動して昇降機構を昇降させることにより膝を昇降させるものであることを特徴とするものである。
その際、上記回転機構としては、例えば、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体とから構成され、上記昇降機構としては、上記第2回転体に偏芯した状態で回転可能に連結された腕と、上記腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具とから構成されたものが考えられる。
又、別の回転機構としては、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状体とから構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に同軸に固着された第1腕と、上記第1腕に回転可能に取り付けられた第2腕と、上記第2腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具とから構成されたものが考えられる。
又、上記第1回転体の回転・駆動としては、これを手動にて行う場合、モータによって行う場合、シリンダによって行う場合等が考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態による歩行補助器の全体の構成を示す斜視図であり、図2は同上の側面図である。
まず、歩行補助器本体1がある(ここで規定する歩行補助器本体とは従来の歩行補助器そのものである)。この歩行補助器本体1は、フレーム状の4本の脚部3と、左右の2本の脚部3、3をそれぞれ連結する連結部5、5と、前部の2本の脚部3、3を連結する連結部7等から構成されている。又、上記4本の脚部3の上端には手摺り部9が設けられていると共に、4本の脚部3の下端にはそれぞれ移動用のキャスタ11が取り付けられている。
【0010】
上記歩行補助器本体1の左側であって前側の脚部3には膝昇降手段13が取り付けられている。この膝昇降手段13は、図3及び図4にも示すように、第1回転体としてのプーリ15と、このプーリ15の下方に配置され第2回転体としてのプーリ17と、これらプーリ15、17に巻回された無端状体としてのベルト19と、上記プーリ15を回転駆動させるための操作ハンドル21等から構成された回転機構を備えている。又、上記プーリ17には昇降器具23が取り付けられている。
【0011】
図3及び図4に拡大して示すように、上記昇降器具23は、プーリ17の偏心位置に取り付けられたピン25と、このピン25に回転可能な状態で連結された腕27と、この腕27に取り付けられ、膝バンド28(図5中仮想線で示す)に設けられた図示しない差込穴内に差し込まれる膝固定ピン29とから構成されている。
【0012】
そして、上記操作ハンドル21を図3中反時計方向に回転操作することにより、プーリ15及びベルト19を介してプーリ17が回転し、それによって、腕27が上下動する。この腕27の上下動によって、膝固定ピン29及び膝バンド28を介して膝を昇降させるものである。
【0013】
又、上記構成をなす膝昇降手段13の下方位置にはスリッパ部31が取り付けられている。このスリッパ部31は図示しない金具を介して脚部3に固定されている。そして、使用時には、このスリッパ部31内に足33を差し込む。それによって、上記膝昇降手段13によって膝を持ち上げる際、足33のつま先はスリッパ部31によって固定されるので、踵のみが持ち上げられることになる。つまり、より自然に近い状態での歩行が可能になる。
【0014】
以上の構成を基にその作用を説明する。図5に示すように、足35の膝37の部分に膝バンド28を取り付けておく。次に、上記膝バンド28の図示しない差込穴内に昇降器具23の膝固定ピン29を差し込む。又、足33をスリッパ部31内に差し込む。後は、歩行補助器本体1の手摺部9に自重を掛けながら、左手で操作ハンドル21を回転操作する。それによって、膝37を昇降させながら歩行訓練を行うことができる。
【0015】
その際、足33の動作であるが、そのつま先はスリッパ部31によって固定されているので、踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い状態で歩行訓練を行うことができる。
【0016】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができるものである。
まず、全く歩行できないような患者であっても、歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。これは、膝昇降手段13によって膝37を昇降させることができるようにしたからであり、それによって、歩行を行いながら歩行補助器本体1に自重を掛けた状態で移動していくことができ、所望の歩行訓練を行うことができるものである。
又、患者自身の力で早期より歩行訓練を実施することにより、単なる歩行訓練に止まらず、全身の筋力を向上させることもできるものである。
又、その際、足33をスリッパ部31内に差し込むようにしているので、膝37の昇降に際して足33のつま先を固定して踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い歩行を行うことができる。
又、膝昇降手段13が比較的簡単な構成であるので、歩行補助器自体の構成も複雑化することはなく、又、コスト的にも好ましいものである。
【0017】
次に、図6を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は前記第1の実施の形態における昇降器具23の構成を別の構成にしたものである。この第2の実施の形態における昇降器具23は次のような構成になっている。まず、プーリ17には、第1腕41がピン43を介して固着されている。上記第1腕41には別の第2腕45がピン47を介して回転可能に連結されている。上記第2腕45には軸部材49を介して膝固定ピン51が取り付けられている。
【0018】
上記構成によると、ベルト19を介してプーリ17が回転することにより、第1腕41が回転する。それによって、第2腕45、膝固定ピン51、膝バンド28を介して膝37が上下動することになる。以降の動作は前記第1の実施の形態の場合と同様であるので省略する。
したがって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができることはもとより、上下動のストロークを大きくすることができる。
【0019】
尚、本発明は前記第1、第2の実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1、第2の実施の形態では患者の左足を対象にして示したが右足であっても同様である。
又、左右両足に対して同時に実施することも考えられる。この場合は、例えば、左右交互に膝昇降手段を機能させて歩行していくことになる。
又、膝昇降手段の構成としても、図示したものは一例であり、例えば、手動による駆動ではなくモータによって駆動することも考えられる。
又、手動、モータ駆動以外にもエアーシリンダ駆動、油圧シリンダ駆動等その駆動方式としては様々なものが考えられる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明による歩行補助器によると、まず、全く歩行できないような患者であっても歩行補助器を使用した歩行訓練を行うことができるようになった。これは、膝昇降手段によって膝を昇降させることができるようにしたからであり、それによって、歩行を行いながら歩行補助器に自重を掛けた状態で移動していくことができ、それによって、所望の歩行訓練を行うことができることはもとより、筋力を付ける効果も期待できるものである。
又、その際、足をスリッパ部内に差し込むようにした場合には、膝の昇降に際して足のつま先を固定して踵のみが持ち上げられるようになり、それによって、より自然に近い歩行を行うことができる。
又、膝昇降手段が比較的簡単な構成であるので、歩行補助器自体の構成も複雑化することはなく、又、コスト的にも好ましいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器の全体の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器の側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、歩行補助器における膝昇降手段の構成を示す側面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3のIV−IV矢視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、作用を説明するための側面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態を示す図で、図6(a)は膝昇降手段の一部の構成を示す正面図、図6(b)は図6(a)のb−b矢視図である。
【符号の説明】
1 歩行補助器本体
13 膝昇降手段
15 プーリ(第1回転体)
17 プーリ(第2回転体)
19 ベルト(無端状体)
21 操作ハンドル
23 膝固定金具
25 ピン
27 腕
28 ベルト
29 膝固定ピン
35 脚
31 スリッパ部
33 足
37 膝
41 第1腕
45 第2腕
51 膝固定ピン
Claims (8)
- 歩行補助器本体と、
上記歩行補助器本体に取り付けられ膝を昇降させる膝昇降手段と、
を具備したことを特徴とする歩行補助器。 - 請求項1記載の歩行補助器において、
足を挿入するスリッパ部が設けられていることを特徴とする歩行補助器。 - 請求項1又は請求項2記載の歩行補助器において、
上記膝昇降手段は、回転駆動される回転機構と、上記回転機構に連結され回転機構の回転により昇降する昇降機構と、から構成され、上記昇降機構側に膝を支持させ、上記回転機構を回転駆動して昇降機構を昇降させることにより膝を昇降させるものであることを特徴とする歩行補助器。 - 請求項3記載の歩行補助器において、
上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状帯と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に偏芯した状態で回転可能に連結された腕と、上記腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とする歩行補助器。 - 請求項3記載の歩行補助器において、
上記回転機構は、第1回転体と、上記第1回転体に対して離間・配置された第2回転体と、これら第1回転体と第2回転体との間に巻回された無端状帯と、から構成され、上記昇降機構は、上記第2回転体に同軸に固着された第1腕と、上記第1腕に回転可能に取り付けられた第2腕と、上記第2腕に取り付けられ膝側に取り付けられた補助具に連結される膝固定具と、から構成されていることを特徴とする歩行補助器。 - 請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、上記回転機構は手動にて回転駆動されることを特徴とする歩行補助器。
- 請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、
上記回転機構はモータによって回転駆動されることを特徴とする歩行補助器。 - 請求項3〜請求項5の何れかに記載の歩行補助器において、
上記回転機構はシリンダによって回転駆動されることを特徴とする歩行補助器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212007A JP2004049590A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 歩行補助器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212007A JP2004049590A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 歩行補助器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004049590A true JP2004049590A (ja) | 2004-02-19 |
Family
ID=31935051
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002212007A Pending JP2004049590A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 歩行補助器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004049590A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100612031B1 (ko) | 2004-11-04 | 2006-08-11 | 학교법인 서강대학교 | 근력증강을 위한 보행보조기기 및 그 제어방법 |
CN113367940A (zh) * | 2021-06-04 | 2021-09-10 | 芜湖拓谷机器人科技有限公司 | 一种便于辅助行走的智慧养老扶手架 |
KR20220065160A (ko) * | 2020-11-12 | 2022-05-20 | 선문대학교 산학협력단 | 하지 재활용 보행기 |
-
2002
- 2002-07-22 JP JP2002212007A patent/JP2004049590A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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