JP2004048963A - 渦電流式減速装置及びそれに用いる永久磁石 - Google Patents
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Abstract
【課題】制動トルクの向上を図ること。
【解決手段】渦電流式減速装置の永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置されたスイッチ板3の内周面との間隔を、永久磁石11又はスイッチ板3の少なくとも外縁部11bの一部に比べて中央部11aを狭くするか、或いは、永久磁石11の高さを、少なくとも外縁部11bの一部に比べて中央部11aを高くする。
【効果】制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合うスイッチ板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板から周方向前後の支持体に逃げる磁束が抑制されて、制動トルクが向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】渦電流式減速装置の永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置されたスイッチ板3の内周面との間隔を、永久磁石11又はスイッチ板3の少なくとも外縁部11bの一部に比べて中央部11aを狭くするか、或いは、永久磁石11の高さを、少なくとも外縁部11bの一部に比べて中央部11aを高くする。
【効果】制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合うスイッチ板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板から周方向前後の支持体に逃げる磁束が抑制されて、制動トルクが向上する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動補助装置としてバスやトラック等の大型自動車に取付けられ、特に制動トルクの向上を図る渦電流式減速装置及びそれに用いる永久磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、長い降坂時等において、安定した減速を行い、フットブレーキの使用回数を減少させて、ライニングの異常摩耗やフェード現象を防止するのと共に、制動停止距離を短縮することを目的として、バスやトラック等の大型自動車に、主ブレーキであるフットブレーキや補助ブレーキである排気ブレーキに加えて取付けられるようになってきた渦電流式減速装置は、最近では、制動時に通電を必要としない永久磁石を使用するものが多くなってきている。
【0003】
この永久磁石を使用した渦電流式減速装置の一例である特開平1−298948号で提案されたものでは、図5(a)に示すように、ロータ1の内周面側にこれに対向して配置した強磁性体の支持リング2を、この支持リング2の外周面に取付けた永久磁石4とスイッチ板3とが重なり合うと位置と、一つの永久磁石4が隣接するスイッチ板3を跨いで半分ずつ重なり合う位置とを、選択することにより制動ONと制動OFFの切換えを行う。なお、図5(a)中の5はスイッチ板3を円周方向に取付けたケースを示す。
【0004】
すなわち、この特開平1−298948号で提案された形式の渦電流式減速装置では、図5(b)に示すような、永久磁石4がスイッチ板3と重なり合う制動ON時は、支持リング2と、隣接する永久磁石4及び隣接するスイッチ板3と、ロータ1間で、実線矢印で示すように磁気回路が形成され、ロータ1には永久磁石4からの磁束が作用して渦電流が発生し、制動トルクが発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、図5(c)に示したように、永久磁石4の取付部4aを除く厚さtがロータ1の回転方向前後において略均一であり、また、前記取付部4aを除く永久磁石4とスイッチ板3との間隙δもロータ1の回転方向前後で同じであったことから、永久磁石4からロータ1に作用する磁束の一部が、図5(b)に破線矢印で示すように、スイッチ板3からロータ1の回転方向前後のケース5に逃げて隣合うスイッチ板3との間に磁気回路を作り、制動トルクの低下を招いていた。なお、図5(c)中の6は永久磁石4を支持リング2に取り付けるための取付け金物を示す。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、永久磁石の高さや永久磁石とスイッチ板との間隙を規定することにより、制動ON時、スイッチ板からロータ回転方向前後のケースに逃げる磁束を抑制し、制動トルクの向上を図ることができる渦電流式減速装置及びそれに用いる永久磁石を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、永久磁石外周面とこの外周面に対向するように配置された強磁性板又はケースの内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたこととしている。
【0008】
本発明において、「永久磁石の外周面」とは、渦電流を内部に生ずる部材(例えば従来技術のロータなど)に対面している永久磁石の面を指し、「永久磁石の内周面」とは、この外周面に対して反対側にある面を指す。一方、「永久磁石の外縁部」とは、前記の外周面上の端部およびその周辺部位の事を指し、「永久磁石の中央部」とは、前記外縁部に対してその外縁部以外の部分を示す。また、「永久磁石の高さ」とは、永久磁石が置かれた平坦面を基準として、その平坦面から永久磁石の外周面までの垂直距離を言う。
【0009】
そして、このようにすることで、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなってスイッチ板からロータ回転方向前後のケースに逃げる磁束を抑制できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置された強磁性板の内周面との間隔を、永久磁石又は強磁性板の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置されたケースの内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、渦電流式減速装置に用いる永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたものである。
【0011】
本発明に係る渦電流式減速装置では、永久磁石と強磁性板又はケースとの間隔を、永久磁石や強磁性板の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたので、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合う強磁性板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、強磁性板から周方向前後のケースに逃げる磁束が抑制されて、制動トルクのロスが少なくなる。なお、外縁部の一部とは、外縁部の全周のうちの所定の一部分を示すものである。
【0012】
上記の本発明に係る永久磁石は、言い換えると、その外周形状の例として永久磁石の各辺から当該永久磁石の主面面内の中央部付近の領域に向かって高く又は厚くなっていくものや、永久磁石の対向する2辺を結ぶ稜線を中央部として他の2辺から該中央部に向かって高くまたは厚くなっていくもの等を含んでいる。
【0013】
一方で、本発明に係る永久磁石の内周面形状として、外周面形状を前述の如くしておいた上で、内周中央部にくぼみを設けると、永久磁石の体積を維持したまま、制動トルクの向上を図れる。また、体積を減らしても制動トルクを維持できる。
【0014】
また、上記の本発明に係る渦電流式減速装置において、渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部を有するいわゆる蒲鉾型に代表される形状の永久磁石を用いると、制動ON時におけるスイッチ板から周方向前後のケースに逃げる磁束を、より効果的に抑制できるようになる。
【0015】
本発明において、「渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部」とは、永久磁石と前記の渦電流を内部に生ずる部材との相対的な位置関係から生ずるものであり、当該部材の移動方向に対して、当該部材が、永久磁石または強磁性板の上部空間であって、時間的に「先に」差し掛かる領域を「前」とし、その反対側を「後」として、当該前後の領域を除く部分を示す。この「渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部」を有する形状には、前述のいわゆる蒲鉾型に代表されるものを含む。
【0016】
さらに、上記の本発明に係る渦電流式減速装置において、永久磁石と支持リングの接触部とを曲面ではなく平面に形成する場合には、永久磁石成形から焼結時におけるひずみを抑制でき、加工に要する工数を削減できるようになる。
【0017】
また、本発明に係る渦電流式減速装置において、渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部を有するいわゆる蒲鉾型に代表される永久磁石で強磁性板との間隔が一定の場合についても、他の部位に比べて磁石中央の磁力の強さを保つ事ができ、結果として制動トルクのロスを少なくできる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を図1〜図3に示す実施例に基づいて説明する。
図1及び図2は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の一例を示す図、図3は本発明に係る渦電流式減速装置の他の例を示す図である。
【0019】
図1は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石11の一例を回転軸に対して直交する断面で示す図である。(a)は永久磁石11の内周面11dが、その永久磁石11を保持又は支持して支えるための支持体としての支持リング2の外周面と略同一形状(この場合は略同一半径の円弧状)に形成された永久磁石11であり、その外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置された強磁性体からなるスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、例えば永久磁石11のロータ回転方向前後の外縁部11bの間隔δ2 に比べて、中央部11aの間隔δ1 が狭くなるように、永久磁石11の外周形状が規定されている。
【0020】
この図1(a)に示した永久磁石11の別の例では、永久磁石11が保持されている支持体表面からの永久磁石11の高さを、外縁部11bの高さh2 に比べて中央部11aの高さh1 を高くしている。永久磁石11の内周面11dの形状は、様々な形を取り得る為、図示はしていないが、このようにすることで、永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置されたスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を部分的に狭くしている。
【0021】
本発明に係る渦電流式減速装置では、永久磁石11の形状を上記のように規定したので、永久磁石11がスイッチ板3と重なり合う制動ON時には、永久磁石11の外縁部11bに比べて中央部11aからの発生磁力が強くなって、従来の永久磁石のように、全面から同じ強さの磁力が発生する場合に比べ、隣合うスイッチ板3との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板3からロータ回転方向前後のケース5に逃げる磁束が抑制されることになる。一方で、スイッチ板3としての強磁性板の内周面側を、ロータの回転方向前後の外周部の間隔に比べて中央部の間隔が狭くなるように、張り出させても良い。こうすると、上記の場合と同じ様な効果が見込める。
【0022】
本発明に係る好ましい渦電流式減速装置を構成する永久磁石11の形状は、永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置された強磁性板としてのスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、永久磁石11の外縁部11bの間隔δ2 に比べて中央部11aの間隔δ1 を狭くしたり、或いは、永久磁石11の高さを、外縁部11bの高さh2 に比べて中央部11aの高さh1 を高くなるようにしたものであれば良い。
【0023】
いわゆる蒲鉾型が代表的な形状の例であるが、例えば、永久磁石11の外周面11cの形状を、ロータの1の回転軸に対して直交する断面から見た、いわゆる永久磁石11に対して横から見た側面図において、図1(a)に示したような、外縁部11bを傾斜状にして中央部11aを円弧状としたものに代えて、図1(b)に示したように、外縁部11bから中央部11aに向けて上り勾配の階段状に形成したものや、図1(c)(e)に示したように、三角形状に形成したもの、或いは、図1(d)(f)に示したように、単純な円弧状に形成したものでも良い。なお、図1(g)は典型的な蒲鉾型の斜視図を示し、(h)は図1(a)に用いた永久磁石11の一例を示す斜視図である。特に図1(d)や(f)などの単純な円弧状を含む磁石は、その製造過程において、成形をし易く、また、形状の外側に角部が少ないために焼結工程までの間での割れ、欠けを少なくすることができるばかりか、後工程での加工も減らす事ができるなど、製法上有利な点を多く有するので、より好ましい。
【0024】
また、永久磁石11の内周面11dの形状を、図1(a)に示したような円弧状に形成したものに代えて、図1(c)〜(f)に示したように、平面状に形成したものでも良い。この場合、図1(c)(d)に示したように、内周面11dの全てを平面状に形成しても、また、図1(e)(f)に示したように、永久磁石11の支持リング2への取付け位置である内周面11dの、ロータ回転方向の前後両側の一部を平面状とし、中央部は円弧状にくぼみを設けたものでも良い。
【0025】
このように永久磁石11の内周面11dの形状を平面状に形成した場合には、永久磁石成形から焼結時におけるひずみを抑制でき、加工に要する工数を削減できるようになって、コストを低減できるようになるので好ましい態様である。また、くぼみを設けたものは、永久磁石11の体積を減らすことができ、軽量化することができるので、好ましい。前記のように永久磁石11の内周面11dの形状を平面状に形成した場合、少なくとも支持リング2の永久磁石11の取付け位置は、平面状に形成しておくことが好ましい。
【0026】
また、永久磁石11の外周面11cとスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、永久磁石11の外縁部11bに比べて中央部11aを狭くしたり、或いは、永久磁石11の高さを、外縁部11bに比べて中央部11aを高くなるようにしたものであれば、図2に示したように、中央部11aの厚さt1 を外縁部11bの厚さt2 よりも薄くしたり、中央部11aの体積を外縁部11bの体積よりも小さくした場合には、従来と同じ体積の永久磁石を使用した場合であっても、すなわち、重量の増加を伴わずに制動トルクの向上が見込める。
【0027】
更に、蒲鉾型に代表される形状の永久磁石11、たとえば図1(d)を用い、この永久磁石11とスイッチ板3又はケース5との間隔が一定になるようにした場合でも、磁石の稜線中央部付近の磁力を他の部位に比べて強く保つ事ができ、制動トルクのロスを少なくできる。また、加えて、本発明では稜線状の中央部の磁力を強く保てることから、ロータやディスク(渦電流を内部に生ずる部材)の回転(移動)方向に対して直交する稜線状の中央部を挟む2つの対辺を長くし、他の2辺を短くする事ができるようになり、回転に対する渦電流の直交成分を増やす事ができるので、磁石の体積を一定に保ったまま、制動トルクを更に一層増大させる事も可能となる。
【0028】
また、図2に示したように、支持リング2へ永久磁石11を取り付けるために、例えば永久磁石11の外縁部11bに取付部11eを設ける事ができる。同様に前述の図1(a)〜(f)によって示された永久磁石11についてもこれを設けても良い。
【0029】
本発明の効果を確認するために、体積が200gと同一の、図5(c)に示した形状の永久磁石4(厚みt=9.5mmで略均一)と、図2に示した形状の永久磁石11(中央部の厚みt1 =10mm、外周部の厚みt2 =9mm)を使用した、図5(a)に示した単列旋回方式の渦電流式減速装置の制動トルクを測定した結果を図4に示した。
【0030】
図4に示したように、何れの場合も、図2に示した形状の永久磁石11を使用した本発明に係る渦電流式減速装置(実線)では、何れの回転数でも、図5(c)に示した形状の永久磁石4を使用した従来の渦電流式減速装置(破線)に比べて2%程度も制動トルクが向上していることがわかる。
【0031】
上記の実施例は、図5に示した単列旋回方式の渦電流式減速装置について説明したものであるが、本発明は複列旋回方式や軸スライド方式の渦電流式減速装置は勿論、図3に示すようなディスクタイプの渦電流式減速装置にも適用可能である。
【0032】
図3(a)の例では、ディスクタイプの渦電流を内部に生ずる部材1と、その主面に対向する位置に設けられたケース5とを有し、該ケース5内に永久磁石11がディスク回転軸方向に移動する支持リング2に保持されている。永久磁石11と前記ディスク1の間には強磁性板3が設けられており、永久磁石11がディスク1に対して近接した位置に来たときに、回転するディスク1に渦電流が生じ、回転を制動するものである。図3(b)の例では、図3(a)での強磁性板3が無く、単純な非磁性のケースの場合のものである。これらの例の図3(a)(b)の永久磁石に、本発明の永久磁石11を用いた模式的拡大図が、図3(c)(d)である。このようにすることにより、前述までの他の実施例と同様な効果が得られると見込まれる。
【0033】
また、上記の実施例では、永久磁石11の、ロータ回転方向における中央部11aと外周部11bの高さやスイッチ板3との間隔を変化させたものについて説明したが、一般的な磁束の挙動からロータ1の軸と直角方向における中央部と外周部の高さやスイッチ板との間隔を変化させたものでも同様な効果を見込め、また、これら両方向における中央部と外周部の高さやスイッチ板との間隔を変化させても、やはり同様な効果を見込める。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁石の形状を規定するだけで、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合うスイッチ板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板から周方向前後のケースに逃げる磁束が抑制されて、制動トルクが向上する。
【0035】
また、本発明によれば、永久磁石から強磁性板中央部に入る磁力を強くすることにより、強磁性板内部からケースに逃げる磁力を抑制し、結果として強磁性板外周側から、渦電流を内部に生ずる部材へ到達する磁力を強くする事ができたことにより、磁石体積を変えることなく、制動トルクの向上を図る、或いは、磁石体積を減らしても従来と同等の制動トルクを得ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の他の例を示す図である。
【図3】本発明に係る渦電流式減速装置の他の例を示す図であり、(a)は上半分を断面して示した側面図、(b)は(a)の矢視Aから見た部分拡大図、(c)は同じく矢視Bから見た部分拡大図である。
【図4】ロータ回転数と制動トルクの関係を示した図である。
【図5】特開平1−298948号で提案された単列旋回方式の渦電流式減速装置の説明図で、(a)は上半分を断面して示した側面図、(b)は制動ONの状態の磁気回路を説明する図、(c)は永久磁石の形状及びスイッチ板との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 ロータ(渦電流を内部に生ずる部材)
2 支持リング(支持体)
3 スイッチ板(強磁性板)
11 永久磁石
11a 中央部
11b 外縁部
11c 外周面
11d 内周面
11e 取付部
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動補助装置としてバスやトラック等の大型自動車に取付けられ、特に制動トルクの向上を図る渦電流式減速装置及びそれに用いる永久磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、長い降坂時等において、安定した減速を行い、フットブレーキの使用回数を減少させて、ライニングの異常摩耗やフェード現象を防止するのと共に、制動停止距離を短縮することを目的として、バスやトラック等の大型自動車に、主ブレーキであるフットブレーキや補助ブレーキである排気ブレーキに加えて取付けられるようになってきた渦電流式減速装置は、最近では、制動時に通電を必要としない永久磁石を使用するものが多くなってきている。
【0003】
この永久磁石を使用した渦電流式減速装置の一例である特開平1−298948号で提案されたものでは、図5(a)に示すように、ロータ1の内周面側にこれに対向して配置した強磁性体の支持リング2を、この支持リング2の外周面に取付けた永久磁石4とスイッチ板3とが重なり合うと位置と、一つの永久磁石4が隣接するスイッチ板3を跨いで半分ずつ重なり合う位置とを、選択することにより制動ONと制動OFFの切換えを行う。なお、図5(a)中の5はスイッチ板3を円周方向に取付けたケースを示す。
【0004】
すなわち、この特開平1−298948号で提案された形式の渦電流式減速装置では、図5(b)に示すような、永久磁石4がスイッチ板3と重なり合う制動ON時は、支持リング2と、隣接する永久磁石4及び隣接するスイッチ板3と、ロータ1間で、実線矢印で示すように磁気回路が形成され、ロータ1には永久磁石4からの磁束が作用して渦電流が発生し、制動トルクが発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来は、図5(c)に示したように、永久磁石4の取付部4aを除く厚さtがロータ1の回転方向前後において略均一であり、また、前記取付部4aを除く永久磁石4とスイッチ板3との間隙δもロータ1の回転方向前後で同じであったことから、永久磁石4からロータ1に作用する磁束の一部が、図5(b)に破線矢印で示すように、スイッチ板3からロータ1の回転方向前後のケース5に逃げて隣合うスイッチ板3との間に磁気回路を作り、制動トルクの低下を招いていた。なお、図5(c)中の6は永久磁石4を支持リング2に取り付けるための取付け金物を示す。
【0006】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、永久磁石の高さや永久磁石とスイッチ板との間隙を規定することにより、制動ON時、スイッチ板からロータ回転方向前後のケースに逃げる磁束を抑制し、制動トルクの向上を図ることができる渦電流式減速装置及びそれに用いる永久磁石を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、永久磁石外周面とこの外周面に対向するように配置された強磁性板又はケースの内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたこととしている。
【0008】
本発明において、「永久磁石の外周面」とは、渦電流を内部に生ずる部材(例えば従来技術のロータなど)に対面している永久磁石の面を指し、「永久磁石の内周面」とは、この外周面に対して反対側にある面を指す。一方、「永久磁石の外縁部」とは、前記の外周面上の端部およびその周辺部位の事を指し、「永久磁石の中央部」とは、前記外縁部に対してその外縁部以外の部分を示す。また、「永久磁石の高さ」とは、永久磁石が置かれた平坦面を基準として、その平坦面から永久磁石の外周面までの垂直距離を言う。
【0009】
そして、このようにすることで、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなってスイッチ板からロータ回転方向前後のケースに逃げる磁束を抑制できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置された強磁性板の内周面との間隔を、永久磁石又は強磁性板の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置されたケースの内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、渦電流式減速装置に用いる永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたものである。
【0011】
本発明に係る渦電流式減速装置では、永久磁石と強磁性板又はケースとの間隔を、永久磁石や強磁性板の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたり、或いは、永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたので、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合う強磁性板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、強磁性板から周方向前後のケースに逃げる磁束が抑制されて、制動トルクのロスが少なくなる。なお、外縁部の一部とは、外縁部の全周のうちの所定の一部分を示すものである。
【0012】
上記の本発明に係る永久磁石は、言い換えると、その外周形状の例として永久磁石の各辺から当該永久磁石の主面面内の中央部付近の領域に向かって高く又は厚くなっていくものや、永久磁石の対向する2辺を結ぶ稜線を中央部として他の2辺から該中央部に向かって高くまたは厚くなっていくもの等を含んでいる。
【0013】
一方で、本発明に係る永久磁石の内周面形状として、外周面形状を前述の如くしておいた上で、内周中央部にくぼみを設けると、永久磁石の体積を維持したまま、制動トルクの向上を図れる。また、体積を減らしても制動トルクを維持できる。
【0014】
また、上記の本発明に係る渦電流式減速装置において、渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部を有するいわゆる蒲鉾型に代表される形状の永久磁石を用いると、制動ON時におけるスイッチ板から周方向前後のケースに逃げる磁束を、より効果的に抑制できるようになる。
【0015】
本発明において、「渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部」とは、永久磁石と前記の渦電流を内部に生ずる部材との相対的な位置関係から生ずるものであり、当該部材の移動方向に対して、当該部材が、永久磁石または強磁性板の上部空間であって、時間的に「先に」差し掛かる領域を「前」とし、その反対側を「後」として、当該前後の領域を除く部分を示す。この「渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部」を有する形状には、前述のいわゆる蒲鉾型に代表されるものを含む。
【0016】
さらに、上記の本発明に係る渦電流式減速装置において、永久磁石と支持リングの接触部とを曲面ではなく平面に形成する場合には、永久磁石成形から焼結時におけるひずみを抑制でき、加工に要する工数を削減できるようになる。
【0017】
また、本発明に係る渦電流式減速装置において、渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部を有するいわゆる蒲鉾型に代表される永久磁石で強磁性板との間隔が一定の場合についても、他の部位に比べて磁石中央の磁力の強さを保つ事ができ、結果として制動トルクのロスを少なくできる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を図1〜図3に示す実施例に基づいて説明する。
図1及び図2は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の一例を示す図、図3は本発明に係る渦電流式減速装置の他の例を示す図である。
【0019】
図1は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石11の一例を回転軸に対して直交する断面で示す図である。(a)は永久磁石11の内周面11dが、その永久磁石11を保持又は支持して支えるための支持体としての支持リング2の外周面と略同一形状(この場合は略同一半径の円弧状)に形成された永久磁石11であり、その外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置された強磁性体からなるスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、例えば永久磁石11のロータ回転方向前後の外縁部11bの間隔δ2 に比べて、中央部11aの間隔δ1 が狭くなるように、永久磁石11の外周形状が規定されている。
【0020】
この図1(a)に示した永久磁石11の別の例では、永久磁石11が保持されている支持体表面からの永久磁石11の高さを、外縁部11bの高さh2 に比べて中央部11aの高さh1 を高くしている。永久磁石11の内周面11dの形状は、様々な形を取り得る為、図示はしていないが、このようにすることで、永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置されたスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を部分的に狭くしている。
【0021】
本発明に係る渦電流式減速装置では、永久磁石11の形状を上記のように規定したので、永久磁石11がスイッチ板3と重なり合う制動ON時には、永久磁石11の外縁部11bに比べて中央部11aからの発生磁力が強くなって、従来の永久磁石のように、全面から同じ強さの磁力が発生する場合に比べ、隣合うスイッチ板3との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板3からロータ回転方向前後のケース5に逃げる磁束が抑制されることになる。一方で、スイッチ板3としての強磁性板の内周面側を、ロータの回転方向前後の外周部の間隔に比べて中央部の間隔が狭くなるように、張り出させても良い。こうすると、上記の場合と同じ様な効果が見込める。
【0022】
本発明に係る好ましい渦電流式減速装置を構成する永久磁石11の形状は、永久磁石11の外周面11cとこの外周面11cに対向するように配置された強磁性板としてのスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、永久磁石11の外縁部11bの間隔δ2 に比べて中央部11aの間隔δ1 を狭くしたり、或いは、永久磁石11の高さを、外縁部11bの高さh2 に比べて中央部11aの高さh1 を高くなるようにしたものであれば良い。
【0023】
いわゆる蒲鉾型が代表的な形状の例であるが、例えば、永久磁石11の外周面11cの形状を、ロータの1の回転軸に対して直交する断面から見た、いわゆる永久磁石11に対して横から見た側面図において、図1(a)に示したような、外縁部11bを傾斜状にして中央部11aを円弧状としたものに代えて、図1(b)に示したように、外縁部11bから中央部11aに向けて上り勾配の階段状に形成したものや、図1(c)(e)に示したように、三角形状に形成したもの、或いは、図1(d)(f)に示したように、単純な円弧状に形成したものでも良い。なお、図1(g)は典型的な蒲鉾型の斜視図を示し、(h)は図1(a)に用いた永久磁石11の一例を示す斜視図である。特に図1(d)や(f)などの単純な円弧状を含む磁石は、その製造過程において、成形をし易く、また、形状の外側に角部が少ないために焼結工程までの間での割れ、欠けを少なくすることができるばかりか、後工程での加工も減らす事ができるなど、製法上有利な点を多く有するので、より好ましい。
【0024】
また、永久磁石11の内周面11dの形状を、図1(a)に示したような円弧状に形成したものに代えて、図1(c)〜(f)に示したように、平面状に形成したものでも良い。この場合、図1(c)(d)に示したように、内周面11dの全てを平面状に形成しても、また、図1(e)(f)に示したように、永久磁石11の支持リング2への取付け位置である内周面11dの、ロータ回転方向の前後両側の一部を平面状とし、中央部は円弧状にくぼみを設けたものでも良い。
【0025】
このように永久磁石11の内周面11dの形状を平面状に形成した場合には、永久磁石成形から焼結時におけるひずみを抑制でき、加工に要する工数を削減できるようになって、コストを低減できるようになるので好ましい態様である。また、くぼみを設けたものは、永久磁石11の体積を減らすことができ、軽量化することができるので、好ましい。前記のように永久磁石11の内周面11dの形状を平面状に形成した場合、少なくとも支持リング2の永久磁石11の取付け位置は、平面状に形成しておくことが好ましい。
【0026】
また、永久磁石11の外周面11cとスイッチ板3又はケース5の内周面との間隔を、永久磁石11の外縁部11bに比べて中央部11aを狭くしたり、或いは、永久磁石11の高さを、外縁部11bに比べて中央部11aを高くなるようにしたものであれば、図2に示したように、中央部11aの厚さt1 を外縁部11bの厚さt2 よりも薄くしたり、中央部11aの体積を外縁部11bの体積よりも小さくした場合には、従来と同じ体積の永久磁石を使用した場合であっても、すなわち、重量の増加を伴わずに制動トルクの向上が見込める。
【0027】
更に、蒲鉾型に代表される形状の永久磁石11、たとえば図1(d)を用い、この永久磁石11とスイッチ板3又はケース5との間隔が一定になるようにした場合でも、磁石の稜線中央部付近の磁力を他の部位に比べて強く保つ事ができ、制動トルクのロスを少なくできる。また、加えて、本発明では稜線状の中央部の磁力を強く保てることから、ロータやディスク(渦電流を内部に生ずる部材)の回転(移動)方向に対して直交する稜線状の中央部を挟む2つの対辺を長くし、他の2辺を短くする事ができるようになり、回転に対する渦電流の直交成分を増やす事ができるので、磁石の体積を一定に保ったまま、制動トルクを更に一層増大させる事も可能となる。
【0028】
また、図2に示したように、支持リング2へ永久磁石11を取り付けるために、例えば永久磁石11の外縁部11bに取付部11eを設ける事ができる。同様に前述の図1(a)〜(f)によって示された永久磁石11についてもこれを設けても良い。
【0029】
本発明の効果を確認するために、体積が200gと同一の、図5(c)に示した形状の永久磁石4(厚みt=9.5mmで略均一)と、図2に示した形状の永久磁石11(中央部の厚みt1 =10mm、外周部の厚みt2 =9mm)を使用した、図5(a)に示した単列旋回方式の渦電流式減速装置の制動トルクを測定した結果を図4に示した。
【0030】
図4に示したように、何れの場合も、図2に示した形状の永久磁石11を使用した本発明に係る渦電流式減速装置(実線)では、何れの回転数でも、図5(c)に示した形状の永久磁石4を使用した従来の渦電流式減速装置(破線)に比べて2%程度も制動トルクが向上していることがわかる。
【0031】
上記の実施例は、図5に示した単列旋回方式の渦電流式減速装置について説明したものであるが、本発明は複列旋回方式や軸スライド方式の渦電流式減速装置は勿論、図3に示すようなディスクタイプの渦電流式減速装置にも適用可能である。
【0032】
図3(a)の例では、ディスクタイプの渦電流を内部に生ずる部材1と、その主面に対向する位置に設けられたケース5とを有し、該ケース5内に永久磁石11がディスク回転軸方向に移動する支持リング2に保持されている。永久磁石11と前記ディスク1の間には強磁性板3が設けられており、永久磁石11がディスク1に対して近接した位置に来たときに、回転するディスク1に渦電流が生じ、回転を制動するものである。図3(b)の例では、図3(a)での強磁性板3が無く、単純な非磁性のケースの場合のものである。これらの例の図3(a)(b)の永久磁石に、本発明の永久磁石11を用いた模式的拡大図が、図3(c)(d)である。このようにすることにより、前述までの他の実施例と同様な効果が得られると見込まれる。
【0033】
また、上記の実施例では、永久磁石11の、ロータ回転方向における中央部11aと外周部11bの高さやスイッチ板3との間隔を変化させたものについて説明したが、一般的な磁束の挙動からロータ1の軸と直角方向における中央部と外周部の高さやスイッチ板との間隔を変化させたものでも同様な効果を見込め、また、これら両方向における中央部と外周部の高さやスイッチ板との間隔を変化させても、やはり同様な効果を見込める。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、磁石の形状を規定するだけで、制動ON時、永久磁石中央部からの発生磁力が強くなって、隣合うスイッチ板との間に短絡した磁気回路を作り難くなり、スイッチ板から周方向前後のケースに逃げる磁束が抑制されて、制動トルクが向上する。
【0035】
また、本発明によれば、永久磁石から強磁性板中央部に入る磁力を強くすることにより、強磁性板内部からケースに逃げる磁力を抑制し、結果として強磁性板外周側から、渦電流を内部に生ずる部材へ到達する磁力を強くする事ができたことにより、磁石体積を変えることなく、制動トルクの向上を図る、或いは、磁石体積を減らしても従来と同等の制動トルクを得ることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る渦電流式減速装置を構成する本発明に係る永久磁石の他の例を示す図である。
【図3】本発明に係る渦電流式減速装置の他の例を示す図であり、(a)は上半分を断面して示した側面図、(b)は(a)の矢視Aから見た部分拡大図、(c)は同じく矢視Bから見た部分拡大図である。
【図4】ロータ回転数と制動トルクの関係を示した図である。
【図5】特開平1−298948号で提案された単列旋回方式の渦電流式減速装置の説明図で、(a)は上半分を断面して示した側面図、(b)は制動ONの状態の磁気回路を説明する図、(c)は永久磁石の形状及びスイッチ板との関係を説明する図である。
【符号の説明】
1 ロータ(渦電流を内部に生ずる部材)
2 支持リング(支持体)
3 スイッチ板(強磁性板)
11 永久磁石
11a 中央部
11b 外縁部
11c 外周面
11d 内周面
11e 取付部
Claims (8)
- 渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置された強磁性板の内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置された強磁性板の内周面との間隔を、強磁性板の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 渦電流式減速装置の永久磁石外周面と、この外周面に対向するように配置されたケースの内周面との間隔を、永久磁石の少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を狭くしたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 前記永久磁石又は前記強磁性板における中央部は、渦電流を内部に生ずる部材の移動方向の前後に対する中央部であることを特徴とする請求項1〜3の何れか記載の渦電流式減速装置。
- 前記永久磁石と、この永久磁石を取り付ける支持体の接触部とを、平面に形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の渦電流式減速装置。
- 渦電流式減速装置に用いる永久磁石であって、永久磁石の高さを、少なくとも外縁部の一部に比べて中央部を高くしたことを特徴とする渦電流式減速装置に用いる永久磁石。
- 永久磁石の外周面の形状が蒲鉾型であることを特徴とする渦電流式減速装置に用いる永久磁石。
- 請求項6又は7記載の永久磁石を用いたことを特徴とする渦電流式減速装置。
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2002
- 2002-07-15 JP JP2002205939A patent/JP2004048963A/ja active Pending
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