JP2004048297A - 非接触データ転送装置 - Google Patents

非接触データ転送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004048297A
JP2004048297A JP2002201975A JP2002201975A JP2004048297A JP 2004048297 A JP2004048297 A JP 2004048297A JP 2002201975 A JP2002201975 A JP 2002201975A JP 2002201975 A JP2002201975 A JP 2002201975A JP 2004048297 A JP2004048297 A JP 2004048297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data transfer
loop antennas
transfer device
contact data
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002201975A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Ueno
上野 修
Hitoshi Aragaki
新垣 均
Munehiro Kuramochi
倉持 宗広
Tatsufumi Shimizu
清水 辰史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2002201975A priority Critical patent/JP2004048297A/ja
Publication of JP2004048297A publication Critical patent/JP2004048297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Abstract

【課題】異なる位置にある複数の通信対象に対して、電波管理上の制約が小さく、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送装置及びこれを備えた装置を提供する。
【解決手段】並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路とを有し、前記分岐部から各ループアンテナまでがほぼ等距離にあり、かつ、前記複数のループアンテナが逆向き巻かれている。上記分岐部及びループアンテナの構成に代えて、前記分岐部から各ループアンテナまでが異なる距離にあり、かつ複数のループアンテナが同じ向きに巻かれている構成であってもよい。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の管理対象に備え付けられたICカードや無線タグなどの複数の通信対象と通信を行う非接触データ転送装置に関し、特に、前記管理対象が複写機,プリンタの消耗品である場合など、異なる位置に複数ある通信対象と通信を行う非接触データ転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の非接触データ転送装置を図12に示す(以下、第1の従来装置という)。異なる位置(管理対象)21、22に設置される複数のICカードや無線タグ等の通信対象23、24と非接触でデータのやり取りを行う場合、通信回路26の送受信ポートに、全ての通信対象が通信範囲に入るようなアンテナ25を設けてデータ通信を行っていた。
【0003】
従来の別の非接触データ転送装置を図13に示す(以下、第2の従来装置という)。各通信対象23、24にそれぞれアンテナ27、28を設けてある。切換部29はアンテナ27、28のどちらか一方を選択して、選択したアンテナを通信回路26に接続する。この種の非接触データ単層装置転送装置は、例えば特開2000−306054に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来装置では、全ての通信対象と安定して通信を行うためには大きなアンテナに大出力の通信信号を入力する必要がある。このため、アンテナ電力や遠方放射強度が高くなり、微弱無線局への適合が難しく、また電波干渉が発生しやすいなど、電波管理上の制約が大きくなるという問題があった。
【0005】
また、第2の従来装置では、アンテナを切り換えて利用するための切り換え部が必要になり、装置の小型化の妨げとなるという問題があった。また、いずれか一方のアンテナのみしか利用できないので、例えば同報通信のように、複数の管理対象に共通のデータを送信するのに多くの時間を要する。
【0006】
従って本発明は上記問題点を解消し、異なる位置にある複数の通信対象に対して、電波管理上の制約が小さく、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送装置及びこれを備えた装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は請求項1に記載のように、並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路とを有し、前記分岐部から各ループアンテナまでがほぼ等距離にあり、かつ、前記複数のループアンテナが逆向き巻かれている非接触データ転送装置である。この構成により、複数のループアンテナの磁界強度差を小さくすることができ、電波管理上の制約を大きく受けることなく、安定した通信を実現することができる。また、複数のループアンテナを並列に接続して、信号線を物理的に切り換える切換部を省略した構成としたため、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送を実現することができる。
【0008】
本発明はまた、請求項2に記載のように、並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路とを有し、前記分岐部から各ループアンテナまでが異なる距離にあり、かつ複数のループアンテナが同じ向きに巻かれている非接触データ転送装置である。この構成により、複数のループアンテナの磁界強度差を小さくすることができ、電波管理上の制約を大きく受けることなく、安定した通信を実現することができる。また、複数のループアンテナを並列に接続して、信号線を物理的に切り換える切換部を省略した構成としたため、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送を実現することができる。
【0009】
上記構成の非接触データ転送装置において、例えば、前記複数のループアンテナは並列に直結されている。この構成は並列接続をより具体的に特定したものである。
【0010】
上記構成の非接触データ転送装置は更に、前記複数のループアンテナの各々と前記分岐部との間に設けられた損失部を有する構成とすることができる。損失部を設けることで、複数のループアンテナの巻き線方向及び分岐部の位置にかかわらず、磁界強度差をほぼゼロにすることができる。
【0011】
本発明はまた、請求項5に記載のように、並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路と、前記複数のループアンテナの各々と前記分岐部との間にそれぞれ設けられた損失部とを有する非接触データ転送装置である。損失部を設けることで、複数のループアンテナの巻き線方向及び分岐部の位置にかかわらず、磁界強度差をほぼゼロにすることができ、電波管理上の制約を大きく受けることなく、安定した通信を実現することができる。また、複数のループアンテナを並列に接続して、信号線を物理的に切り換える切換部を省略した構成としたため、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送を実現することができる。
【0012】
上記非接触データ転送装置において、例えば、前記分岐部から各ループアンテナまでの距離が同一又は相違する。分岐部の位置にかかわらず、安定した通信を実現できる。
【0013】
上記非接触データ転送装置において、例えば、前記各損失部はそれぞれ、1Ωから20Ωの範囲内の抵抗値を持つ構成とすることができる。この構成により、磁界強度差を小さく保ちながら、通信距離を大きくすることができる。
【0014】
上記非接触データ転送装置において、例えば、前記各損失部はそれぞれ、同じ抵抗値を持つ構成とすることができる。この構成により、磁界強度差を小さく保ちながら、通信距離を大きくすることができる。
【0015】
上記非接触データ転送装置において、例えば、前記各損失部はそれぞれ、前記複数のループアンテナの磁界強度の差が所望の範囲内に収まるような抵抗値を持つ。抵抗値を調整することで磁界強度差を調整することができ、容易に安定した通信を実現することができる。
【0016】
上記非接触データ転送装置において、配線基板を設け、該配線基板上に前記2つのループアンテナ、前記分岐部及び前記通信回路を形成する構成とすることができる。
【0017】
また、前記複数のループアンテナは2つのループアンテナである構成とすることができる。送信電力を効率的かつ効果的に利用するためには、例えば2つのループアンテナを並列に接続することが好ましい。
【0018】
上記非接触データ転送装置において、前記通信回路と前記複数の通信対象は多重化方式で通信する構成とすることができる。従来のように切換部を設けることなく複数のループアンテナを並列に接続しているため、多重化方式を採用することで良好な通信が実現できる。
【0019】
本発明はまた、請求項13に記載のように、複数の消耗品を用いる装置において、該複数の消耗品を通信対象とする非接触データ転送装置を有し、該非接触データ転送装置は上記非接触データ転送装置とした構成の装置である。
【0020】
更に、本発明は請求項14に記載のように、複数の消耗品を用いる装置において、該複数の消耗品を通信対象として所定数毎にグループ化し、各グループに非接触データ転送装置を設け、各非接触データ転送装置は上記非接触データ転送装置とした構成の装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1は、本発明の非接触データ転送装置の第1実施形態を示す図である。この非接触データ転送装置は、並列に接続され、管理対象21、22毎に設けられた通信対象23、24の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナ31、32と、複数のループアンテナ31、32の分岐部34と、分岐部34に接続された通信回路33とを有し、分岐部34は複数のループアンテナ31、32を等しく2分割する中心位置に形成され、複数のループアンテナ31、32は逆向きに巻かれていることを特徴とする。図2では、2つのループアンテナ31、32が形成されている。通信回路33は送信部及び受信部を内蔵する。また、通信回路33は例えば、画像形成装置などの装置内部の制御部へ電気的に接続される。
【0023】
送信時、通信回路33は分岐部34を介して送信電力をループアンテナ31、32に供給する。送信電力を受けて、ループアンテナ31、32は同時に電波を放出する。各電波は、通信対象23、24で受信される。図1において、通信対象23、24を示す図形は、通信対象のアンテナを示している。後述するように、通信対象23、24もアンテナに接続される通信回路を有する。通信対象23、24が放出した電波はそれぞれループアンテナ31、32で受信され、通信回路33に供給される。
【0024】
このように、図13に示すような切換部29を持たない構成なので、装置を小型化することができる反面、何らかの手段により通信対象23と24を識別しなければならない。この点については後述する。
【0025】
図2(a)は分岐部34の位置を示す図、図2(b)は分岐部34の位置と、ループアンテナ31と32の磁界強度の差|ΔH|(dB)との関係を示すグラフである。磁界強度差|ΔH|は、ループアンテナ31,32のそれぞれの最大磁界強度H、Hの差(デシベル値なので、比ΔH=H/Hに相当する)をプロットしたものである。図2(a)において、参照番号40は、2つのループアンテナ31、32を等しく2分割する中心位置(中心線)を示している。この中心位置40から分岐部34までの距離をdとする。分岐部34は、2つのループアンテナ31、32を並列に直結するアンテナ配線上に形成されている。図2(b)の曲線▲1▼は、2つのループアンテナ31、32が逆巻きの場合の特性である。図2(b)から分かるように、d=0mmの時、磁界強度差|ΔH|=0となる。つまり、ループアンテナ31、32が逆巻きの場合、分岐部34からループアンテナ31、32までがほぼ等距離にあれば、磁界強度差|ΔH|はゼロになる。
【0026】
これに対し、曲線▲2▼は、2つのループアンテナ31、32が同じ向きに巻かれている場合の特性である。d=0mmの時、磁界強度差|ΔH|は最大となり、dの絶対値が20mmを超えると磁界強度差|ΔH|が極めて小さくなっている。従って、2つのループアンテナ31、32を同じ向きに巻いた場合には、分岐部34の位置を中心位置40からどちらか一方に離間した(オフセットする又は異なる距離にある)位置に設定することが好ましい。例えば、|d|=20mm又はこれ以上の距離に設定すれば、磁界強度差|ΔH|は実用上問題ないといえる。好ましくは、中心位置40よりもループアンテナ31又は32に近接するように分岐部34を位置決めする。
【0027】
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、従来必要であった切換部を省略することができるので、装置の小型化及び低コスト化が可能になる。また、ループアンテナ31、31の巻き線の方向と分岐位置とを上記の通り設定することで、磁界強度差|ΔH|をゼロ、又はゼロに近い値に設定することができる。この点は、2つのループアンテナ31、32で同時に送受信する本発明固有の構成においては、極めて重要な要素である。例えば、ループアンテナ31と32のサイズが異なっていても、分岐位置を適切に設定することで磁界強度差|ΔH|をゼロ、又はゼロに近い値に設定することができる。従って、管理上の制約が少ない。更に、ループアンテナ31、32を介して同時に電力を放出できることから、同報通信が可能であり、受信側に共通のデータを転送する場合などでは、短時間にデータ転送を行える。また、同報通信でなくても、後述するように時分割や周波数分割などの何らかの多重化方式に従いループアンテナ31、32に対応したIDを送信することで、物理的に信号線(アンテナ給電線)を切り換える切換部29(図2)を用いた構成よりも高速に通信を行うことができる。
【0028】
また、切換部29を用いないことは上記の利点の他、切換部29における波形歪みの増加、切換部29が発生するノイズなどによって、放射ノイズが増加(例えば、3m遠方におけるキャリア信号の電界強度は約8dB増加する)し、最悪の場合通信が困難になるなどの問題を回避することができる。
【0029】
更に、図12に示す従来技術よりも遠方放射強度が小さいという効果もある。約130mm離れたところにある2つの通信対象23、24と通信を行う場合で、本発明の効果を検討した。2つの通信対象を被う167mm×37mmの従来技術アンテナ(図12)と、35mm角のループアンテナ31、32を130mm離して2つ並列接続した第1実施形態のアンテナ(図1)で、遠方放射強度の計算を行った。その結果、通信周波数13.56MHzにおける遠方放射強度は、本実施形態の方が約20dB小さいという結果になった。
【0030】
なお、図示を省略するが、ループアンテナ31、32とともに共振回路を形成するためのコンデンサやその他の部品は、必要に応じて従来技術と同様に設けられている。
【0031】
(第2実施形態)
図3は、本発明の非接触データ転送装置の第2実施形態を示す図である。この非接触データ転送装置は、並列に接続され、管理対象21、22毎に設けられた通信対象23、24の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナ31、32と、複数のループアンテナの分岐部34と、分岐部34に接続された通信回路33と、複数のループアンテナ31、32の各々と分岐部34との間にそれぞれ設けられた損失部35、36とを有する。
【0032】
図4は、図3の非接触データ転送装置の等価回路図である。インダクタンス41、42はそれぞれループアンテナ31、32のインダクタンスである。キャパシタンス43、44はそれぞれ、ループアンテナ31、32の共振回路形成用の容量である。抵抗45、46はそれぞれ損失部35、36の抵抗である。インダクタンス41、キャパシタンス43及び抵抗45は直列に接続され、同様にインダクタンス42、キャパシタンス44及び抵抗46は直列に接続されている。これら2つの直列回路は並列に接続され、通信回路33内の信号源39が並列に接続されている。
【0033】
共振時にはL−C部のインピーダンスが低下するため、抵抗45、46が無い場合には複数のループアンテナ31、32に流れる電流値を一致させることが難しい。これに対し、ほぼ同じ抵抗値(R1=R2又はR1≒R2)の損失部35、36を設けることで、共振時に分岐部34から各ループアンテナ31、32を見た時のインピーダンスがほぼ一致することになり、その結果として各ループアンテナ31、32を流れる電流I1,I2が等しくなる。従って、各ループアンテナ31、32の通信状態を安定にすることが可能となる。
【0034】
図5は損失部35,36を抵抗で構成し、その抵抗値Rを変化させたときの磁界強度差|ΔH|(dB)の変化、及び通信対象23、24と通信可能な距離の範囲ΔD(最長距離−最短距離)をプロットしたグラフである。曲線IIで示すように、抵抗値Rを増大させると磁界強度差|ΔH|は減少するのに対し、曲線Iで示すように、通信可能距離ΔDはR≒8Ω付近でピークとなった後、次第に減少していく。磁界強度差|ΔH|及び通信可能距離ΔDの両方を考慮すれば、損失部35、36はそれぞれ、100Ω未満であることが好ましく、1Ωから20Ωの範囲内の抵抗値を持つことがより好ましい。
【0035】
また、前述した図2の▲3▼は、第2実施形態に係る非接触データ転送装置の特性を示す。分岐位置にかかわらず、磁界強度差|ΔH|はゼロである。また、ループアンテナ31、32の巻き方向がどちらであっても、分岐位置にかかわらず磁界強度差|ΔH|はゼロである。この結果、第2実施形態によれば、分岐位置や巻き方向によらず安定した特性が得られるという効果が得られる。
【0036】
なお、図6に示す比較例のように、抵抗R3を2つのループアンテナに共通に設けたのでは、上記のような効果を得ることができない。前記と同様のシミュレーションによれば、抵抗R3を0Ωから10Ωまで変化させたところ、磁界強度差|ΔH|は約20dBもあった。
【0037】
その他、第2実施形態も第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0038】
(第1及び第2実施形態に共通の事項)
図7は、通信対象23、24の一構成例を示す斜視図である。各通信対象23,24は管理対象に設けられた無線装置であって、基板50、基板50上に形成されたループ上のアンテナパターン51、アンテナパターン51の一端に接続されたICチップ52、下地絶縁層を介してアンテナパターン51をブリッジするブリッジ部53を有する。アンテナパターン51とブリッジ部53は、例えば導電ペーストで形成されたパターンである。ICチップ52は通信機能を有し、また通信対象23、24を識別するために固有のIC情報を格納する。ブリッジ部53を介して、ICチップ52は管理対象21、22(図1、図3)からの給電を受け、また内部回路とのデータのやり取りを行う。
【0039】
図8は、上記第2実施形態の一実施例を示す斜視図である。矩形の基板60上に、ループ状のアンテナパターン61、62が離間して形成されている。アンテナパターン61、62は例えば導電ペーストで形成されたパターンである。アンテナパターン61、62は接続パターン64を介して並列に接続されている。アンテナパターン61と接続パターン64とは、下地絶縁層を介してブリッジ部65で接続されている。同様に、アンテナパターン62と接続パターン64とは、下地絶縁層を介してブリッジ部66で接続されている。接続パターン64も例えば導電ペーストで形成される。接続パターン64は分岐部34で分岐して、通信回路26を形成するICチップ69に接続されている。また、接続パターン64上には損失部35、36を形成するチップ抵抗67、68が設けられている。第1実施形態では、チップ抵抗67、68は設けられていない。ICチップ69は外部接続パターン70、71を有し、非接触データ転送装置が搭載される装置(例えば、画像形成装置)内部の制御部に接続される。
【0040】
図9は、第1及び第2実施形態に係る非接触データ転送装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートに記述された手順は、通信回路33(ICチップ69)内部のマイクロコンピュータが実行する。動作を開始後、通信回路33は、非接触データ転送装置が装着済みかどうかを判断する(ステップS11)。例えば、図示を省略する制御部が、装着済みとなった後に、通信回路33内部の対応するフラグをONに設定する。ステップS11ではこのフラグを参照する。ステップS11の判断結果がNOの場合には、ステップS11に戻る。ステップS11の判断結果がYESの場合には、通信回路33は通信対象23、24との通信がエラー無く完了したかどうかを判断する(ステップS12)。この判断結果がNOの場合には、通信回路33は通信のリトライ回数が設定値を超えたかどうかを判断する(ステップS13)。この判断がYESの場合には、ICチップ69は内部にエラーフラグを立て(ステップS14)、ステップS19に進む。ステップS13の判断結果がNOの場合には、通信回路33は通信対象23、24から取得したID情報を読み取る(ステップS15)。ここで、通信回路33と通信対象23、24とは時分割や周波数分割など何らかの多重化方式で通信を行う。
【0041】
通信回路33は、読み取ったID情報が適切かどうかを判断する(ステップS16)。適切かどうかの判断は例えば、ID情報が所定のフォーマットに従ったものかどうかを判断する。ステップS16の判断結果がNOの場合には、ステップS13に進む。ステップS16の判断結果がYESの場合には、読み取ったID情報が2つあるかどうかを判断する(ステップS17)。2つとは、第1及び第2実施形態において、通信対象23、24が2つあることに対応している。この判断結果がNOの場合にはステップS13に進む。YESの場合には、通信回路33はID情報を内部に設定する(ステップS18)。通信回路33は、ステップS14で制御されるフラグが立っているかどうかを判断する(ステップS19)。NOの場合には処理を終了し、YESの場合にはエラーを表示する(ステップS20)。このエラー表示は制御部へ送られる。
【0042】
このようにして、図13に示す切換部29を用いることなく、通信回路26と通信対象23、24とは通信を行うことができる。
【0043】
また、通信対象に対して特定のID番号を付与してから、図9のステップS11とS12の間で、動作ソフトウェア上でIDを指定する処理を行えば、切換部29を用いることなく、選択的に特定の通信対象と通信を行うことができる。この場合、個別の切換回路が必要ないため、通信時間の短縮化が期待できる。
【0044】
図10は、本発明の非接触データ転送装置を用いた装置の斜視図である。この装置はカラープリンタなどの画像形成装置75であって、複数のトナーカートリッジ76や複数のドラムカートリッジ77を有する。ここでは、複数のドラムカートリッジ77を管理対象とし、それぞれに図7に示すような構成の通信対象80〜83が設けられている。通信対象80と81は1つのグループを形成し、このグループに図8に示すような構成の非接触データ転送装置78が1つ設けられている。同様に、通信対象82と83を1つのグループとし、これに別の非接触データ転送装置79が設けられている。これら2つの非接触データ転送装置78、79は図11に示すように、画像形成装置75全体を制御する制御部84に接続されている。制御部84は、非接触データ転送装置78、79を同時に駆動制御することができる。
【0045】
このように、通信対象を2つずつグループ化し、各グループに非接触データ転送装置を設けたため、画像形成装置75の消耗品等の状況を容易かつ高い信頼性で監視することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、異なる位置にある複数の通信対象に対して、電波管理上の制約が小さく、装置の小型化及び高速化が可能な非接触データ転送装置及びこれを備えた装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る非接触データ転送装置の斜視図である。
【図2】本発明の第1及び第2実施形態における分岐部の位置と磁界強度差|ΔH|との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の第2実施形態に係る非接触データ転送装置の斜視図である。
【図4】図3に示す非接触データ転送装置の等価回路図である。
【図5】図3及び図4に示す損失部の抵抗値と磁界強度差|ΔH|と通信可能距離Dとの関係を示す図である。
【図6】図4に示す等価回路対する比較例を示す図である。
【図7】通信対象である通信装置の一構成例を示す斜視図である。
【図8】非接触データ転送装置の一構成例を示す斜視図である。
【図9】本発明の第1及び第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の非接触データ転送装置を備えた画像形成装置の斜視図である。
【図11】図10に示す画像形成装置の内部構成図である。
【図12】従来の非接触データ転送装置を示す斜視図である。
【図13】従来の別の非接触データ転送装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
21  管理対象          22  管理対象
23  通信対象          24  通信対象
25  アンテナ          26  通信回路
27  アンテナ          28  アンテナ
29  切換部           31  ループアンテナ
32  ループアンテナ       33  通信回路
34  分岐部           35  損失部
36  損失部           39  信号源
40  中心位置          41  インダクタンス
42  インダクタンス       43  キャパシタンス
44  キャパシタンス       45  抵抗
46  抵抗            50  基板
51  アンテナパターン      52  ICチップ
53  ブリッジ部         60  基板
61  アンテナパターン      62  アンテナパターン
64  接続パターン        65  ブリッジ部
66  ブリッジ部         67  チップ抵抗
68  チップ抵抗         69  ICチップ
70  外部接続パターン      71  外部接続パターン
75  画像形成装置

Claims (14)

  1. 並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路とを有し、前記分岐部から各ループアンテナまでがほぼ等距離にあり、かつ、前記複数のループアンテナが逆向き巻かれていることを特徴とする非接触データ転送装置。
  2. 並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路とを有し、前記分岐部から各ループアンテナまでが異なる距離にあり、かつ複数のループアンテナが同じ向きに巻かれていることを特徴とする非接触データ転送装置。
  3. 前記複数のループアンテナは並列に直結されていることを特徴とする請求項1又は2記載の非接触データ転送装置。
  4. 前記非接触データ転送装置は更に、前記複数のループアンテナの各々と前記分岐部との間に設けられた損失部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の非接触データ転送装置。
  5. 並列に接続され、通信対象の近傍にそれぞれ配置された複数のループアンテナと、該複数のループアンテナの分岐部と、該分岐部に接続された通信回路と、前記複数のループアンテナの各々と前記分岐部との間にそれぞれ設けられた損失部とを有することを特徴とする非接触データ転送装置。
  6. 前記分岐部から各ループアンテナまでの距離が同一又は異なることを特徴とする請求項5記載の非接触データ転送装置。
  7. 前記各損失部はそれぞれ、1Ωから20Ωの範囲内の抵抗値を持つことを特徴とする請求項4又は5記載の非接触データ転送装置。
  8. 前記各損失部はそれぞれ、同じ抵抗値を持つことを特徴とする請求項4又は5記載の非接触データ転送装置。
  9. 前記各損失部はそれぞれ、前記複数のループアンテナの磁界強度の差が所望の範囲内に収まるような抵抗値を持つことを特徴とする請求項4又は5記載の非接触データ転送装置。
  10. 前記非接触データ転送装置は更に配線基板を有し、該配線基板上に前記2つのループアンテナ、前記分岐部及び前記通信回路が形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の非接触データ転送装置。
  11. 前記複数のループアンテナは2つのループアンテナであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の非接触データ転送装置。
  12. 前記通信回路と前記複数の通信対象は多重化方式で通信することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の非接触データ転送装置。
  13. 複数の消耗品を用いる装置において、該複数の消耗品を通信対象とする非接触データ転送装置を有し、該非接触データ転送装置は請求項1から12のいずれか一項に記載の非接触データ転送装置であることを特徴とする装置。
  14. 複数の消耗品を用いる装置において、該複数の消耗品を通信対象として所定数毎にグループ化し、各グループに非接触データ転送装置を設け、各非接触データ転送装置は請求項1から12のいずれか一項に記載の非接触データ転送装置であることを特徴とする装置。
JP2002201975A 2002-07-10 2002-07-10 非接触データ転送装置 Pending JP2004048297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002201975A JP2004048297A (ja) 2002-07-10 2002-07-10 非接触データ転送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002201975A JP2004048297A (ja) 2002-07-10 2002-07-10 非接触データ転送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004048297A true JP2004048297A (ja) 2004-02-12

Family

ID=31708297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002201975A Pending JP2004048297A (ja) 2002-07-10 2002-07-10 非接触データ転送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004048297A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006237916A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fujitsu Ltd アンテナ装置
JP2007028472A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置
JP2009065660A (ja) * 2007-08-31 2009-03-26 G-Time Electronic Co Ltd 一種の無線周波数識別装置とその方法
WO2019187607A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 水中通信装置及び水中通信システム
JP2019220983A (ja) * 2019-08-30 2019-12-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 水中通信装置及び水中通信システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006237916A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fujitsu Ltd アンテナ装置
JP4672389B2 (ja) * 2005-02-24 2011-04-20 富士通株式会社 アンテナ装置
JP2007028472A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd アンテナ装置
JP2009065660A (ja) * 2007-08-31 2009-03-26 G-Time Electronic Co Ltd 一種の無線周波数識別装置とその方法
WO2019187607A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 水中通信装置及び水中通信システム
JP2019176316A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 水中通信装置及び水中通信システム
US10965381B2 (en) 2018-03-28 2021-03-30 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Underwater communication device and underwater communication system
JP2019220983A (ja) * 2019-08-30 2019-12-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 水中通信装置及び水中通信システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5751384B2 (ja) 無線通信装置
US8797148B2 (en) Radio frequency IC device and radio communication system
US7750851B2 (en) Communication system and communication apparatus
CN103201908B (zh) 双极化天线和可安装天线元件
US9219310B2 (en) Communication terminal apparatus and antenna device
US9022295B2 (en) Wireless IC device
KR101908063B1 (ko) 방향 제어 안테나 및 그의 제어 방법
US7259726B2 (en) Compact loop antenna for inductive read/write apparatus
US8400231B2 (en) High-frequency coupler and communication device
JP4977438B2 (ja) 通信装置及びそれを用いた携帯通信端末
US20070222603A1 (en) Systems and methods for enhancing communication in a wireless communication system
JP2004295297A (ja) 無線タグ
EP2683031B1 (en) Wireless communication device
US7692602B2 (en) Control system of antenna array of RFID reader applications
JPWO2008120392A1 (ja) アンテナ装置及び携帯端末機器
EP2599161A1 (en) Embedded printed edge-balun antenna system and method of operation thereof
JP5094630B2 (ja) Icタグ
EP1538551B1 (en) Reader/writer and automatic ticket checker for checking ticket by reader/writer
JP2004048297A (ja) 非接触データ転送装置
CN109755728A (zh) 金属环境中的nfc天线设备
CN114361812A (zh) Nfc天线组件、制作方法及电子设备
CN114361778A (zh) Nfc天线电路、nfc天线组件及电子设备
CN210534828U (zh) 一种复用走线式电子标签
US6906670B2 (en) Card device having antenna of two or more different frequencies
CN111384991B (zh) 射频装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080729