JP2004047911A - 熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ランプにより基板9に光を照射して基板9に加熱を伴う処理を施す熱処理装置において、基板9の外周に沿って広がる第1補助リング31および第2補助リング32、並びに、遮光リング34を設け、これらのリング状の部材を第2補助リング32、円筒部材33および支持部35により支持する。各リング状の部材に形成された凹部312,322,342内の基板9側を向く面と支持側の部材に形成された凸部321,331および支持ピン351の外側を向く面との間の間隙は、低温時に近接するように設計される。これにより、加熱により各リング状の部材が膨張しても降温時に各リング状の部材を所定の位置に位置させることが実現される。その結果、各リング状の部材間の重なり代を小さく設計することができ、加熱時の基板9の温度均一性を向上することができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に加熱を伴う処理を行う熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体等のデバイスの微細加工の要求が高まるにつれ、半導体基板(以下、「基板」という。)の加熱工程の1つとして急速加熱工程(Rapid Thermal Process、以下、「RTP」という。)が重要な役割を果たしている。RTPでは主にランプが加熱源として用いられ、処理室内を所定のガス雰囲気に保ちつつ秒オーダーで基板が所定の温度(例えば、1100℃)に加熱され、一定時間(例えば、数十秒)だけその温度に維持された後、ランプを消灯することにより急速冷却が行われる。
【0003】
RTPにより、基板に作り込まれたトランジスタの接合層における熱による不純物の再拡散防止、酸化膜等の絶縁膜の薄膜化等、従来の電気炉による長時間の熱処理では実現困難であった処理が行われる。
【0004】
RTPを行う熱処理装置においては、基板の外縁部に当接することにより基板を支持する補助リングおよび補助リングの外側を覆う遮光リングが設けられることがある。補助リングは、基板と一体的に加熱されることにより基板の表面の温度均一性を向上するとともに、RTP中の基板の温度を測定するために基板の裏面側に配置された温度計にランプからの光が直接入射することを防ぐために設けられる。また、遮光リングは、補助リングの外縁部において光迷路を形成しつつ補助リングの外側から温度計に光が入射することを防止するために設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、補助リングおよび遮光リングは、加熱時の膨張による割れを防ぐために、それぞれを支持する部材との間の係合部に間隙(いわゆる、「遊び」)が設けられる。したがって、支持側の部材との温度差または熱膨張率の差により、熱処理を繰り返すと補助リングおよび遮光リングの位置が変化する(すなわち、基板の中心に対して補助リングおよび遮光リングの中心の位置がずれる。)という現象が生じる。このような要因を考慮し、従来、位置ずれが生じた場合においても、基板と補助リングとの間、または、補助リングと遮光リングとの間に隙間が生じてランプからの光が温度計へと入射しないように(特に低温時にノイズとして入射しないように)、これらの構成の間の重なり代を十分に大きくする設計が行われてきた。
【0006】
しかしながら、基板と補助リングとの重なり代が大きい場合、加熱の際に基板の外縁部の熱容量(補助リングの熱容量の影響を考慮した見かけ上の熱容量)が大きくなってしまうことから、基板の中央付近と外縁部との間にランプ出力の調整では補えないほどの温度のムラ(昇温時に外縁部の温度が相対的に低くなり、降温時に相対的に高くなるという不均一さ)が生じてしまう。また、基板の中心と補助リングの中心とがずれている場合も、重なり代が基板の外縁部で一定ではなくなるため、基板外縁部の熱容量が不均一となって基板外縁部の温度にムラが生じてしまう。
【0007】
一方、補助リングと遮光リングとの重なり代が大きい場合には、加熱の際に補助リングの外縁部における温度上昇が相対的に遅くなり、内周側との温度差に起因する過大な応力により補助リングに割れが生じる可能性がある。また、補助リングの中心と遮光リングの中心とがずれている場合、補助リングの温度均一性が低下し、その結果、基板の温度均一性も低下することとなる。
【0008】
近年、さらなる微細パターンの要求に伴い、基板の外側に設けられたリング状の各部材の影響により生じる基板の温度ムラの低減が一層求められるようになっている。そこで、本発明は基板と基板周囲の部材との間の位置ずれを低減することにより、重なり代を小さくかつ一定にして加熱時の基板の温度均一性を向上することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理装置であって、基板に光を照射するランプと、基板の外周に沿って広がるリング部材と、前記リング部材を支持する支持部材とを備え、前記リング部材が第1の面を有し、前記支持部材が前記第1の面と対向する第2の面を有し、温度下降時の前記リング部材または前記支持部材の収縮により前記第1の面と前記第2の面との間の間隙が減少する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記リング部材が、基板の外縁部を下方から支持する補助リングである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の熱処理装置であって、前記支持部材が、前記リング部材と同心のリング状の部材である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の熱処理装置であって、前記リング部材が、基板の外縁部から外側に広がる補助リングの外側を覆う遮光リングである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記支持部材が、石英により形成される。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記第1の面が基板側を向き、加熱時に前記リング部材の温度が前記支持部材の温度よりも高い。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記第1の面が基板側を向き、前記リング部材の熱膨張率が前記支持部材の熱膨張率よりも大きい。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の熱処理装置であって、前記第1の面または前記第2の面が円筒面である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。図1では細部の断面に対する平行斜線の記載が省略されている。
【0018】
熱処理装置1は、所定雰囲気中にて光を基板9に照射することにより、基板9に酸化、アニール、CVD等の様々な加熱を伴う処理を行う装置である。熱処理装置1では、装置本体である本体部11、本体部11の上部を覆う蓋部12、および、本体部11の中央底面に配置された反射板13によりチャンバが構成される。チャンバの内部空間は石英にて形成されたチャンバ窓21により上下に仕切られ、下部の処理空間10では基板9が補助リング群30により支持される。なお、チャンバ窓21と本体部11との間は図示しないOリングによりシールされ、本体部11の内側面は円筒面となっている。
【0019】
本体部11の側壁には複数のガス導入口111および排気口112が形成されており、排気口112から処理空間10内のガスが(強制)排気されたり、ガス導入口111を介して基板9に施される処理の種類に応じたガス(例えば、窒素、酸素等)が導入されることにより、処理空間10のガス置換が行われる。なお、基板9とチャンバ窓21との間には多数の穴が形成された石英のシャワープレート22が設けられ、ガス導入口111から導入されたガスがシャワープレート22を介して基板9の上面に均一に付与される。処理に用いられたガスは、処理空間10の下方から排気口112へと導かれる。
【0020】
補助リング群30は装置の中心軸1aを中心とする円筒状の円筒部材33に支持され、円筒部材33の下端にはカップリング部材361が取り付けられる。本体部11の外部下方にはカップリング部材361と対向するカップリング部材362が設けられ、カップリング部材361およびカップリング部材362により磁気的なカップリング機構が構成される。カップリング部材362はモータ363により中心軸1aを中心に回転する。これにより、本体部11内部のカップリング部材361が磁気的作用により回転し、基板9および補助リング群30が主面の向きを一定に保った状態で中心軸1aを中心に回転する。なお、円筒部材33は加熱時の熱膨張を抑えるために石英にて形成されている。
【0021】
また、補助リング群30の外側には円環状の遮光リング34が設けられる。遮光リング34は本体部11に支持され、遮光リング34により補助リング群30の外側および円筒部材33と本体部11との間の間隙10aが覆われる。
【0022】
熱処理装置1の蓋部12の下面は基板9の上面に対向する反射面(以下、「リフレクタ」という。)121となっており、リフレクタ121に沿ってそれぞれがX方向を向くように棒状の上段ランプ群41が配列される。上段ランプ群41からの光のうち上方に出射されるものはリフレクタ121により反射され、基板9に照射される。ランプとしては、例えば、赤外線ハロゲンランプが採用される。上段ランプ群41の下方(すなわち、上段ランプ群41と基板9との間)には、それぞれが上段ランプ群41とは垂直なY方向を向くように棒状の下段ランプ群42が配置される。
【0023】
上段ランプ群41および下段ランプ群42は、中心軸1aからの距離に応じて小グループに分けられており、各グループは個別にランプ制御部に接続され、互いに独立して電力が供給される。
【0024】
基板9の下方には、中心軸1aから外側に向かって複数の放射温度計51が取り付けられ、反射板13に設けられた窓部材50を介して基板9からの赤外光を受光することにより基板9の温度を測定する。補助リング群30に載置された基板9は回転することから複数の放射温度計51により中心軸1aからの距離に応じた基板9の温度が測定され、測定結果に従って基板9の温度が可能な限り均一となるようにランプの制御が行われる。その際、基板9、補助リング群30および遮光リング34によりランプ群41,42からの光が放射温度計51に入射することが阻止され、放射温度計51により正確な温度測定が行われる。
【0025】
図2は図1中の矢印A−Aの位置から見たときの遮光リング34から内側を示す図であり、図3は基板9が補助リング群30に支持される様子を示す拡大断面図である。
【0026】
図2および図3に示すように、補助リング群30は基板9の外周に沿って広がる第1補助リング31および第2補助リング32により構成され、第1補助リング31には基板9が載置され、第2補助リング32は第1補助リング31を外側から支持する。第1補助リング31および第2補助リング32は共に基板9と比熱が近い炭化ケイ素(SiC)にて形成され、中心軸1aを中心とする円環状となっている。そして、第1補助リング31および第2補助リング32は基板9と一体的に加熱されることにより基板9の温度の面内均一性を向上させる役割を果たす。
【0027】
第1補助リング31は内周面310に中心軸1a側に突出する円環状の支持部311を有し、外部の搬送機構により処理空間10内へと搬送された基板9は、基板9の外縁部に支持部311が下方から当接することにより支持される。基板9が第1補助リング31に載置された状態では、基板9の外周面90と第1補助リング31の内周面310とが対向する。
【0028】
図3に示すように第1補助リング31および第2補助リング32の下面には中心軸1aを中心とする円環状の凹部312,322がそれぞれ形成され、さらに、第2補助リング32の内側の端部には中心軸1aを中心として円環状に上方に突出する凸部321が設けられる。そして、凸部321の上面が第1補助リング31の凹部312の底面(すなわち、下側を向く面)に当接することにより、第1補助リング31が第2補助リング32に支持される。また、石英にて形成された円筒部材33の上面にも上方に突出する凸部331が中心軸1aを中心として円環状に設けられ、第2補助リング32の凹部322の底面が凸部331の上面と当接することにより、第2補助リング32が円筒部材33に支持される。
【0029】
なお、第1補助リング31、第2補助リング32および円筒部材33がリング状とされ、さらに、支持部311、凹部312,322および凸部321,331も円環状とされることにより、処理ガスが基板9の下面側へと回り込むことが抑制される。
【0030】
遮光リング34は炭化ケイ素にて形成され、図2および図3に示すように第2補助リング32の外側を覆いつつ基板9の外周に沿って広がるように設けられる。図3に示すように、遮光リング34の下面には中心軸1aを中心とする円環状の凹部342が形成され、本体部11には石英にて形成された複数の支持部35が中心軸1aを中心とする周上に固定される(図2参照)。支持部35の上面には上方に突出する支持ピン351が形成されており、遮光リング34の凹部342の底面が支持ピン351の上面に当接することにより遮光リング34が支持される。なお、本体部11はSUSにて形成され、図示省略の水冷機構により冷却される。
【0031】
遮光リング34の中心軸1a側の端部には下方に突出する円環状の突起部343が設けられ、第2補助リング32の外側の端部には上方に突出する円環状の突起部323が形成される。突起部323,343は光迷路を構成し、本体部11と円筒部材33との間の間隙10aに光が進入することを防止する。
【0032】
図4は補助リング群30および遮光リング34をさらに拡大して示す図である。図4に示すように、熱処理装置1の非加熱時において、第1補助リング31の凹部312内の基板9側を向く円筒面312a(中心軸1aを中心とする円筒面)と第2補助リング32の凸部321の外側を向く円筒面321aとが対向しつつ近接して位置する(いずれかの位置で当接している状態を含む。以下同様)。同様に、第2補助リング32の凹部322内の基板9側を向く円筒面322aと円筒部材33の凸部331の外側を向く円筒面331aとが対向しつつ近接して位置する。さらに、遮光リング34の凹部342内の基板9側を向く円筒面342aと支持部35の支持ピン351の外側を向く面351a(側面の外側の部分)とが対向しつつ近接して位置する。
【0033】
図5は基板9の加熱時における補助リング群30および遮光リング34を示す図である。加熱時には、第1補助リング31および第2補助リング32が基板9と一体的に加熱されるが、基板9から外側に向かうにつれて温度が低くなるため、第2補助リング32と比較して第1補助リング31の温度が高くなる。したがって、第1補助リング31が膨張により伸びる長さ(すなわち、中心軸1aを中心とする半径の変化量)が第2補助リング32が膨張により伸びる長さより長くなる。これにより、第1補助リング31の凹部312内の円筒面312aと第2補助リング32の凸部321の円筒面321aとの間の間隙(すなわち、図5において符号L1が付された幅の間隙)が大きくなる。
【0034】
また、前述のように第2補助リング32は炭化ケイ素にて形成され、円筒部材33は石英にて形成されており、炭化ケイ素の熱膨張率は石英の熱膨張率よりも一桁程度大きいことから、加熱時には、第2補助リング32の凹部322内の円筒面322aと円筒部材33の凸部331の円筒面331aとの間の間隙(すなわち、符号L2が付された幅の間隙)が大きくなる。さらに、支持部35は100℃未満に冷却されている本体部11に取り付けられることから、遮光リング34が加熱されると遮光リング34の凹部342内の円筒面342aと支持部35の支持ピン351の面351aとの間の間隙(すなわち、符号L3が付された幅の間隙)が大きくなる。
【0035】
具体例としては、300mm径の基板9に対して処理が行われる場合、図4に示す状態において凹部312,322,342と凸部321,331および支持ピン351との間の間隙が0.1mmとされる。また、1100〜1200℃に加熱されることにより補助リング群30や遮光リング34の直径が1.5mm程度増加することから、各凹部の半径方向の幅は各凸部や支持ピン351の幅よりも1mm程度大きく設定される(すなわち、1mm程度の遊びが設けられる。)。これにより、加熱により第1補助リング31、第2補助リング32および遮光リング34が膨張したとしても過大な応力による割れが防止される。
【0036】
なお、遮光リング34が支持ピン351に支持されることにより、遮光リング34の外側において本体部11との間の隙間にガスが溜まることが防止される。また、支持ピン351に代えて中心軸1aと中心とする円環状の切り欠きのある部材が使用されてもよい。
【0037】
熱処理装置1の加熱による処理が終了すると、ランプ群41,42への電力供給が停止され、処理空間10内の温度が下降する。これに伴い第1補助リング31、第2補助リング32および遮光リング34が収縮し(円筒部材33の径および支持部35が配列される径も僅かに減少する。)、図5における幅L1〜L3、すなわち、円筒面321aと円筒面312a、円筒面331aと円筒面322a、および、面351aと円筒面342aとの間の間隙が減少し、各構成の配置が図4に示す状態へと戻る。
【0038】
常温における幅L1〜L3は微小な距離となるように設計されているため、仮に、加熱時に第1補助リング31、第2補助リング32または遮光リング34の中心が装置の中心軸1aからずれたとしても、降温時に凹部312,322,342と、凸部321,331または支持ピン351とがいずれかの位置で当接して各リングの位置がほぼ図4に示す状態へと戻されることとなる。その結果、熱処理を繰り返した場合であっても第1補助リング31、第2補助リング32および遮光リング34の装置内の位置のずれが制限される。
【0039】
例えば、低温時に幅L1〜L3が0.1mmとなるように設計された場合、第1補助リング31の中心の中心軸1aに対するずれ量が最大で0.2mm程度、第2補助リング32および遮光リング34の中心の中心軸1aに対するずれ量が最大で0.1mm程度に制限される。
【0040】
その結果、熱処理装置1では基板9と第1補助リング31との間、第1補助リング31と第2補助リング32との間、および、第2補助リング32と遮光リング34との間の重なり代をそれぞれ小さく抑えてもランプからの光が放射温度計51に入射することを確実に防止することが実現される。その結果、重なり代が大きい場合や重なり代が周方向に一定でないことに起因して基板9、第1補助リング31および第2補助リング32に生じる温度のムラを抑制することができ、加熱時の基板9の温度均一性を向上することが実現される。さらに、非加熱時に第1補助リング31の位置がほぼ一定であることから、基板9を第1補助リング31に載置することも容易に行うことができる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0042】
上記実施の形態では、遮光リング34の下面に円環状に切り欠かれた凹部342が設けられるが、例えば、図6に示すように、遮光リング34に長孔344が形成され、支持ピン351と長孔344とにより低温時における遮光リング34の位置決めが行われてもよい。この場合、低温時に長孔344の外側の面(基板9側を向く面)と、支持ピン351の側面のうち外側を向く面とが近接(または、当接)することにより、遮光リング34の位置ずれが防止される。同様に、第1補助リング31や第2補助リング32に凹部312,322に代えて長孔(または、長孔状に形成された溝)を形成し、第2補助リング32や円筒部材33に凸部321,331に代えて長孔に嵌まる略ピン状の凸部が設けられてもよい。
【0043】
また、図7に示すように、第1補助リング31、第2補助リング32および遮光リング34に下方に突出する略ピン状の凸部310a,320a,340aが形成され、第2補助リング32、円筒部材33および支持部35に各凸部と嵌り合う凹部320b,330b,350bが形成されてもよい。この場合、低温時に凸部310a,320a,340aの側面のうち基板9側を向く面と、凹部320b,330b,350b内の外側を向く面とが近接(または、当接)することにより、第1補助リング31,第2補助リング32および遮光リング34の位置ずれが防止される。
【0044】
以上のように、補助リング群30や遮光リング34といった基板9の外周に沿って広がるリング状の部材の位置を低温時に限定するために様々な構造を採用することができる。加熱時にリング状の部材が温度差や熱膨張率の差により支持側の部材よりも膨張する場合、一般的には、リング状の部材の基板9側を向く面と支持側の部材の対向する面とを近接させることにより、低温時に互いに対向する面の間の間隙が減少してリング状の部材の位置ずれを制限することができるといえる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、温度差や熱膨張率の差により加熱時にリング状の部材が支持側の部材よりも膨張するが、選択される材料によっては加熱時に支持側の部材がリング状の部材よりも膨張する場合も考えられる。この場合は、リング状の部材の外側を向く面と支持側の部材側の対向する面(基板9側を向く面)とを近接させることにより、降温時に主として支持側の部材の収縮により互いに対向する面の間の間隙が減少してリング状の部材の位置ずれを制限することができる。
【0046】
上記実施の形態における補助リング群30は1つの補助リングとされてもよく、また、別途設けられた支持部材により基板9が支持され、補助リング群30が基板9の外縁部から外側に広がるようにして設けられてもよい。
【0047】
基板9に光を照射するランプは必ずしも互いに直交する上段ランプ群41および下段ランプ群42として設けられる必要はなく、上段ランプ群41または下段ランプ群42のいずれかのみでもよい。さらに、基板9の上面および下面からランプ光が照射されてもよい。
【0048】
熱処理装置1にて処理される基板9は、半導体基板のみならず、液晶表示装置やプラズマ表示装置等のフラットパネル表示装置用のガラス基板に対する熱処理にも利用することができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1ないし8の発明では、リング部材の位置ずれを制限することができる。
【0050】
また、請求項2および4の発明では、基板の下方に向かう光を遮ることができるとともに加熱時の基板の温度の均一性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理装置の縦断面図である。
【図2】遮光リングから内側を示す平面図である。
【図3】基板が補助リング群に支持される様子を示す拡大断面図である。
【図4】補助リング群および遮光リングを示す拡大断面図である。
【図5】加熱時における補助リング群および遮光リングを示す拡大断面図である。
【図6】遮光リングの他の例を示す図である。
【図7】補助リング群および遮光リングの他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 熱処理装置
9 基板
31,32 補助リング
33 円筒部材
34 遮光リング
35 支持部
41,42 ランプ群
312a,321a,322a,331a,342a 円筒面
351a 面
L1〜L3 幅
Claims (8)
- 基板に光を照射して加熱を伴う処理を行う熱処理装置であって、
基板に光を照射するランプと、
基板の外周に沿って広がるリング部材と、
前記リング部材を支持する支持部材と、
を備え、
前記リング部材が第1の面を有し、前記支持部材が前記第1の面と対向する第2の面を有し、
温度下降時の前記リング部材または前記支持部材の収縮により前記第1の面と前記第2の面との間の間隙が減少することを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1に記載の熱処理装置であって、
前記リング部材が、基板の外縁部を下方から支持する補助リングであることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1または2に記載の熱処理装置であって、
前記支持部材が、前記リング部材と同心のリング状の部材であることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1に記載の熱処理装置であって、
前記リング部材が、基板の外縁部から外側に広がる補助リングの外側を覆う遮光リングであることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の熱処理装置であって、
前記支持部材が、石英により形成されることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の熱処理装置であって、
前記第1の面が基板側を向き、加熱時に前記リング部材の温度が前記支持部材の温度よりも高いことを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の熱処理装置であって、
前記第1の面が基板側を向き、前記リング部材の熱膨張率が前記支持部材の熱膨張率よりも大きいことを特徴とする熱処理装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の熱処理装置であって、
前記第1の面または前記第2の面が円筒面であることを特徴とする熱処理装置。
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