JP2004047645A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法 Download PDF

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Kazuyoshi Kubota
久保田 和芳
Makoto Hosoda
細田 誠
Baccalo Pablo
パブロ・バッカロ
Takahisa Harayama
原山 卓久
Tadahito Aida
會田 田人
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Abstract

【課題】簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子およびその製造方法を実現することである。
【解決手段】半導体レーザ素子は、量子井戸薄膜5により構成される円筒状のレーザ共振器を備える。量子井戸薄膜5は、量子井戸層の両面を障壁層で挟んだ量子井戸構造を有する。光励起または電流注入により量子井戸薄膜5に光が発生し、発生した光が円筒状のレーザ共振器の周上を走行し、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のストライプ型半導体レーザ素子(レーザダイオード)では、量子井戸層等のストライプ状の発光活性部を含む半導体層の両端に、その半導体層の平面に対して垂直方向に延びる2つの反射鏡が設けられ、反射鏡の間を光が往復することによりレーザ発振を行うレーザ共振器(レーザ共振器)が形成される。
【0003】
このような従来の半導体レーザ素子では、通常反射鏡としては半導体基板を劈開することにより形成される劈開面が使用される。しかし、劈開面の反射率は低いので、高いQ値を有するレーザ共振器を形成することができない。そのため、レーザ発振のしきい値を下げることができない。
【0004】
半導体基板の劈開面を反射鏡として用いる代わりに外部に反射鏡を設ける方法もあるが、レーザ素子全体のサイズが非常に大型になり、小型という半導体レーザ素子の利点の1つが失われてしまう。さらに、上記の外部の反射鏡からなるレーザ共振器においては、光の閉じ込めが良好に行われず、2つの外部の反射鏡を往復する間に光がその光路から外れやすく、結果として高いQ値を実現することは困難である。
【0005】
上記のようなストライプ型半導体レーザ素子に比べてQ値の高いレーザ共振器構造を有する半導体レーザ素子として、表面放射型レーザダイオード(VCSEL)がある。
【0006】
VCSELにおいては、半導体の量子井戸層からなる発光活性部の上下に半導体多層膜により構成されるDBR(分布ブラッグ反射)膜を成長させ、DBR膜をレーザ共振器の反射鏡として使用する。この方式では、ストライプ構造に比べて光閉じ込めが良好に行われるものの、DBR膜の反射率を高めるためには、DBR膜を構成する多層膜の層数を増加させなければならず、DBR膜の成長時間が増加し、製造コストが高くなる。また、DBR膜を構成する多層膜の層数を増加させても、反射率の向上に限界がある。これは、多層膜の層数を増加させた場合、多層膜の成長時の膜厚が一定しないことや、上下方向から発光活性部に電流注入を行うためにDBR膜の部分にも不純物をドーピングする必要があり、多層膜の層数を増加させるとともにDBR膜の部分での光吸収による損失が増加するためである。そのため、VCSELにおいても、高いQ値を得ることは困難とされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
高いQ値を得るためのもう1つの方法として、近年、レーザ共振器の形状を球状または円盤状として、そのレーザ共振器の周上を光が周回する際に発生する光共鳴状態であるウィスパリング・ギャラリー・モード(whispering gallery mode)を利用することが試みられている。
【0008】
色素や半導体微粒子をドープしたプラスチックの球の外周に発生するウィスパリング・ギャラリー・モードを用いた微小レーザ(H−J.Moon et al.,Phy.Rev.Lett.,vol.85,No.15,pp.3161−3164,year2000)や、半導体量子井戸を含む微小な円盤の円周上に発生するウィスパリング・ギャラリー・モードを用いたマイクロディスクレーザ(S.L.McCall et al.,Apple.Phys.Lett.,vol.60,No.3,pp.289−291,year1992)が文献等において発表されている。これらの微小レーザおよびマイクロディスクレーザにおいては、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる高いQ値のレーザ共振器が実現されているものの、以下のような欠点がある。
【0009】
まず、色素や半導体微粒子をドープしたプラスチック球の場合、光が周回する周上に存在するレーザ活性媒質の密度が低く、また球の内部にあるレーザ活性媒質はレーザ発振にほとんど寄与しないため、効率が悪い。さらに、色素は、強い励起に対しクエンチングと呼ばれる飽和作用があり、効率向上の妨げともなる。さらに、色素の劣化が避けられない。また、微小球の半径を所定値に正確に形成することは困難であり、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴波長が球ごとにばらつき、発振波長の制御性が悪い。
【0010】
そのため、色素や半導体微粒子をドープしたプラスチック球を用いた微小レーザは、実用には至っておらず、もっぱら研究テーマとしてのみ興味が持たれているにすぎない。
【0011】
次に、半導体量子井戸を含む微小な円盤の周上に発生するウィスパリング・ギャラリー・モードを用いたマイクロディスクレーザでは、光が周回する周上の量子井戸のみしか利用されないため、効率が低い。また、量子井戸のみを微小なディスク形状にするためには、量子井戸部分の下を選択的に掘り込む必要がある。このような加工プロセス上の困難性があるため、マイクロディスクレーザも、研究段階にとどまっている。
【0012】
本発明の目的は、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子およびその製造方法を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明に係る半導体レーザ素子は、第1の半導体層上に第2の半導体層が形成され、第1の半導体層は、第1の格子定数を有し、第2の半導体層は、第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに、光を発生する活性層を含み、第1の半導体層および第2の半導体層が略筒状に形成されたものである。
【0014】
本発明に係る半導体レーザ素子においては、第1の半導体層の第1の格子定数が第2の半導体層の第2の格子定数よりも大きい。そのため、第1の半導体層と第2の半導体層との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように第1の半導体層および第2の半導体層が湾曲する。それにより、略筒状のレーザ共振器が形成される。
【0015】
略筒状のレーザ共振器に光照射または電流注入を行うことにより光が発生し、発生した光が略筒状のレーザ共振器の周上を走行する際にウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。それにより、高いQ値を有するレーザ発振が得られる。また、第1および第2の半導体層を格子定数の差に起因する歪みを利用して湾曲させることにより、略筒状のレーザ共振器が形成されるので、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子が実現される。
【0016】
活性層は、量子井戸層を含む量子井戸構造を有してもよい。また、活性層は、量子井戸層の両面を挟むように設けられた複数の障壁層をさらに含んでもよい。
【0017】
略筒状に形成された第2の半導体層は、光を受ける受光領域を有してもよい。
この場合、第2の半導体層の受光領域に光を照射することにより、活性層内で光が発生し、略筒状のレーザ共振器の周上を光が走行する際にウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。
【0018】
第1の半導体層および第2の半導体層は、互いに隣接するn型領域およびp型領域を有し、n型領域に接触する第1電極と、p型領域に接触する第2電極とをさらに備えてもよい。
【0019】
この場合、第1電極および第2電極を介して第2の半導体層のn型領域およびp型領域に電流を注入することにより、活性層内で光が発生し、略筒状のレーザ共振器の周上を光が走行する際にウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。
【0020】
本発明に係る半導体レーザ素子は、基板上にエッチング層、第1の半導体層および第2の半導体層を順に備え、第1の半導体層は、第1の格子定数を有し、第2の半導体層は、第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに、光を発生する活性層を含み、第1の半導体層の所定領域を取り囲むように第1の半導体層、第2の半導体層およびエッチング層に溝部が形成され、所定領域下のエッチング層が一部領域を除いてエッチングにより選択的に除去されることにより第1の半導体層および第2の半導体層が略筒状に湾曲したものである。
【0021】
本発明に係る半導体レーザ素子においては、第1の半導体層の所定領域を取り囲むように第1の半導体層、第2の半導体層およびエッチング層に溝部が形成されているので、所定領域下のエッチング層が一部領域を除いてエッチングにより選択的に除去されることにより所定領域の第1の半導体層および第2の半導体層が解放状態となる。第1の半導体層の第1の格子定数が第2の半導体層の第2の格子定数よりも大きい。そのため、第1の半導体層と第2の半導体層との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように第1の半導体層および第2の半導体層が湾曲する。それにより、略筒状のレーザ共振器が形成される。
【0022】
略筒状のレーザ共振器に光照射または電流注入を行うことにより光が発生し、発生した光が略筒状のレーザ共振器の周上を走行する際にウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。それにより、高いQ値を有するレーザ発振が得られる。また、第1および第2の半導体層を格子定数の差に起因する歪みを利用して湾曲させることにより、略筒状のレーザ共振器が形成されるので、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子が実現される。
【0023】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、基板上にエッチング層を形成する工程と、エッチング層上に第1の格子定数を有する第1の半導体層を形成する工程と、第1の半導体層上に第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに光を発生する活性層を含む第2の半導体層を形成する工程と、第1の半導体層の所定領域を取り囲むように第1の半導体層、第2の半導体層およびエッチング層に溝部を形成する工程と、所定領域下のエッチング層を一部領域を除いてエッチングにより選択的に除去することにより第1の半導体層および第2の半導体層を略筒状に湾曲させる工程とを備えたものである。
【0024】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法によれば、第1の半導体層の所定領域を取り囲むように第1の半導体層、第2の半導体層およびエッチング層に溝部が形成されるので、所定領域下のエッチング層が一部領域を除いてエッチングにより除去されることにより所定領域の第1の半導体層および第2の半導体層が解放状態となる。第1の半導体層の第1の格子定数が第2の半導体層の第2の格子定数よりも大きい。そのため、第1の半導体層と第2の半導体層との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように第1の半導体層および第2の半導体層が湾曲する。それにより、略筒状のレーザ共振器が形成される。
【0025】
略筒状のレーザ共振器に光照射または電流注入を行うことにより光が発生し、発生した光が略筒状のレーザ共振器の周上を走行する際にウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。それにより、高いQ値を有するレーザ発振が得られる。また、第1および第2の半導体層を格子定数の差に起因する歪みを利用して湾曲させることにより、略筒状のレーザ共振器が形成されるので、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子が実現される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明に係る半導体レーザ素子の基本原理を説明するための模式図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図2は図1の半導体レーザ素子を構成する量子井戸薄膜を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。図3は図1の半導体レーザ素子における光共鳴状態を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図4は図3の半導体レーザ素子の一部拡大図である。
【0028】
図1に示す半導体レーザ素子は、量子井戸薄膜5により構成される円筒状のレーザ共振器を備える。図2に示すように、量子井戸薄膜5は、量子井戸層52の両面を障壁層51,53で挟んだ量子井戸構造を有する。量子井戸薄膜5を円筒状に形成する方法については後述する。
【0029】
例えば、量子井戸層52はGaAsからなり、障壁層51,53はAlGaAsからなり、MBE法(分子線エピタキシャル法)等により作製される。
【0030】
図3においては、円筒状の量子井戸薄膜5の周上にウィスパリング・ギャラリー・モードにおいて形成される定在波が示されている。光励起または電流注入により、図4に示すように量子井戸層52に光が発生する。円筒状の量子井戸薄膜5の直径が数μmから数十μmと微小な場合、量子井戸薄膜5の円周の長さが光波長の整数倍となるような波長の定在波が形成され、レーザ共振器においてウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が起こる。光波長の整数倍としては、多数の共鳴点が存在する。レーザ活性媒質である量子井戸層52から発生する光の波長帯域のうち、共鳴波長群に合致しかつ最大の共振器共鳴強度(最大Q値)となる波長で自動的にレーザ発振が起こる。
【0031】
本発明に係る半導体レーザ素子においては、壁面の全ての部分に連続的に量子井戸層52が分布しており、光は周上を周回するにつれて連続的に増幅される。
【0032】
ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態でレーザ発振を行うレーザ共振器では、Q値が非常に高いために、レーザ発振のしきい値が低くなる(五神、応用物理、65巻、9号、第950頁〜第954頁、1996年参照)。
【0033】
図5は図1の円筒状のレーザ共振器の詳細構造およびその作製方法を示す模式図であり、(a)は量子井戸薄膜の湾曲前の状態を示す断面図、(b)は量子井戸薄膜の湾曲後の状態を示す断面図である。
【0034】
図5(a)に示すように、GaAsからなる基板1上に、GaAsからなるバッファ層2、AlAsからなるエッチング層3、後述する素子構成層50およびGaAsからなるキャップ層6が順に形成されている。素子構成層50は、InGaAsからなる歪み層4および量子井戸薄膜5を順に含む。量子井戸薄膜5は、AlGaAsからなる障壁層51、GaAsからなる量子井戸層52およびAlGaAsからなる障壁層53から構成される。
【0035】
エッチング層3の厚さは例えば100nmであり、歪み層4の厚さは例えば10nmであり、障壁層51,53の厚さは例えば20〜30nmであり、量子井戸層52の厚さは例えば5〜10nmである。なお、素子構成層50の湾曲を容易にするために、GaAsキャップ層6の厚さは、1000nm以下にすることが好ましい。
【0036】
InGaAsからなる歪み層4の格子定数は、AlGaAsからなる障壁層51,53およびGaAsからなる量子井戸層52の格子定数よりも大きい。それにより、歪み層4の格子間隔が圧縮され、量子井戸薄膜5の格子間隔が伸張される。このように、歪み層4および量子井戸薄膜5に格子定数の差に起因する歪みが発生する。
【0037】
素子構成層50下のエッチング層3をエッチングにより選択的に除去すると、素子構成層50が解放状態となり、InGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差による歪みを緩和するように素子構成層50が円筒状に湾曲する。この場合、InGaAsからなる歪み層4の格子間隔が本来の格子定数に戻るように歪み層4が伸張する。
【0038】
図6は歪み層および素子構成層の厚さ、格子定数および曲率半径の関係を示す模式図である。
【0039】
図6において、半導体層301は図5のAlGaAsからなる障壁層51に相当し、半導体層302は図5のInGaAsからなる歪み層4に相当する。
【0040】
半導体層301の膜厚をd とし、格子定数をaとする。また、半導体層302の膜厚をd とし、格子定数をa とする。ここで、a >a である。また、半導体層301の上面の曲率半径をρとする。
【0041】
この場合、曲率半径ρは次式(1)より求められる。
【0042】
【数1】
Figure 2004047645
【0043】
上式(1)において、歪みはε=(a −a )/a1 で表される。また、d=d +d は半導体層301,302の合計の厚みである。
【0044】
また、nは次式(2)で表される。
n=Y /Y   …(2)
上式(2)において、Y1 は半導体層301のヤング率であり、Y2 は半導体層302のヤング率である。さらに、mは次式(3)で表される。
【0045】
m=d /d   …(3)
例えば、半導体層301がGaAsからなり、半導体層302がInGaAsからなる場合、d =0.01[μm]とし、d2 =0.01[μm]とすると、ρ=0.95[μm]となり、d =0.1[μm]とし、d2 =0.01[μm]とすると、ρ=16.66[μm]となる。
【0046】
図7は本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ素子の模式的斜視図である。図8〜図12は図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図であり、これらの図において(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。また、図13は図7の半導体レーザ素子の層構造を示す断面図である。
【0047】
図7に示すように、本実施の形態の半導体レーザ素子においては、GaAsからなる基板1上に、円筒状のレーザ共振器100が一対の支持板101を介して支持されている。
【0048】
ここで、図7の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。まず、図8に示すように、GaAsからなる基板1上に、AlAsからなるエッチング層30、後述する素子構成層50および湾曲防止層60を順にエピタキシャル成長させる。
【0049】
これらのエッチング層30、素子構成層50および湾曲防止層60は、MBE法(分子線エピタキシャル成長法)、MOCVD法(有機金属化学的気相成長法)、CVD法(化学的気相成長法)等のエピタキシャル成長技術を用いて形成される。
【0050】
図13は素子構成層の詳細な構成を示した断面図であって、素子構成層50はIn0.2Ga0.8Asからなる歪み層4および量子井戸薄膜5を含む。量子井戸薄膜5は、Al0.5Ga0.5Asからなる障壁層51、GaAsからなる量子井戸層52およびAl0.5Ga0.5Asからなる障壁層53により構成される。湾曲防止層60はAl0.7Ga0.3As層61およびGaAsからなるギャップ層62を順に含む。
【0051】
エッチング層30の厚さは例えば100nmであり、歪み層4の厚さは例えば10nmであり、障壁層51の厚さは例えば20nmであり、量子井戸層52の厚さは例えば5nmであり、障壁層53の厚さは例えば20nmである。AlGaAs層61の厚さは例えば200nmであり、キャップ層62の厚さは例えば300nmである。
【0052】
次に、図9に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより湾曲防止層60の一部領域を除去し、矩形の凹部70を形成する。エッチングとしては、ウェットエッチング法またはRIE法(反応性イオンエッチング法)を用いることができる。
【0053】
次いで、図10に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより矩形の凹部70の周囲における湾曲防止層60、素子構成層50およびエッチング層30を除去し、口の字状の溝部80を形成するとともに、矩形の溝部81を形成する。この場合にも、エッチングとしてウェットエッチング法またはRIE法を用いることができる。
【0054】
その後、図11に示すように、素子構成層50下のエッチング層30を酸等を用いたウェットエッチング法により選択的に除去する。それにより、素子構成層50が解放状態になる。その結果、図12に示すように、素子構成層50内のInGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように、素子構成層50が上方に持ち上がるとともに、湾曲防止層60が存在しない領域では素子構成層50が円筒状に湾曲する。この場合、湾曲防止層60は十分な厚さを有するので、湾曲防止層60が存在する領域では、素子構成層50は湾曲しない。
【0055】
このようにして、円筒状のレーザ共振器100が形成されるとともに、円筒状のレーザ共振器100が素子構成層50および湾曲防止層60からなる支持板101により基板1から離れるように支持される。
【0056】
このような工程を経て製造された図7に示す半導体レーザ素子においては、レーザ共振器100の外周面が受光領域となる。外部からレーザ共振器100の外周面に光を照射することによりレーザ発振を誘起することができる。この場合、量子井戸薄膜5の端面と内周面との接合箇所で一部の光の漏れが生じるが、大部分の光が円筒状のレーザ共振器の周上を走行し、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。また、円筒状のレーザ共振器100が基板1から離れるように1対の支持板101により支持されているので、円筒状のレーザ共振器100の周上を周回する光が基板1に吸収されることが防止される。したがって、高いQ値が得られ、レーザ発振のしきい値が低下する。
【0057】
以上のように、上記の方法で量子井戸薄膜5を円筒状に形成することにより、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0058】
図14は本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。図15および図16は図14の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図であり、これらの図において(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【0059】
図14に示す半導体レーザ素子においては、GaAsからなる基板1およびその上の各層がn型半導体層からなる。また、基板1およびその上の半導体層の一部領域にp型不純物のドーピングによりp型領域110が形成されている。また、基板1上に、円筒状のレーザ共振器100が1対の支持板101を介して基板1から離れるように支持されている。円筒状のレーザ共振器100の半分はp型領域131となり、残りの半分はn型領域132となっている。また、一方の支持板101上にp電極121が形成され、他方の支持板101上にn電極122が形成されている。
【0060】
ここで、図14の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。まず、図15に示すように、GaAsからなる基板1上に、GaAsからなるバッファ層(図示せず)、AlAsからなるエッチング層30、素子構成層50および湾曲防止層60を順にエピタキシャル成長させる。バッファ層、エッチング層30、素子構成層50および湾曲防止層60の材料は、第1の実施の形態と同様である。このエピタキシャル成長時にバッファ層、エッチング層30、素子構成層50および湾曲防止層60にn型不純物をドープする。
【0061】
その後、湾曲防止層60および素子構成層50の一部領域にp型不純物をドープし、矩形のp型領域110を形成する。p型不純物のドーピングは、亜鉛の蒸着およびアニーリングによる拡散ドーピングまたはイオン注入により行うことができる。
【0062】
次に、図16に示すように、湾曲防止層60上の所定領域にp電極121およびn電極122を形成する。また、図9および図10に示した方法により湾曲防止層60に矩形の凹部70を形成し、湾曲防止層60、素子構成層50およびエッチング層30に口の字状の溝部80および矩形の溝部81を形成する。
【0063】
その後、図11に示した方法により素子構成層50下のエッチング層30を除去する。それにより、図12に示したように、素子構成層50が解放状態になる。その結果、図12に示したように、素子構成層50内のInGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように、素子構成層50が上方に持ち上がるとともに、湾曲防止層60が存在しない領域で素子構成層60が円筒状に湾曲する。この場合、湾曲防止層60は十分な厚さを有するので、湾曲防止層60が存在する領域では、素子構成層50は湾曲しない。
【0064】
このようにして、円筒状のレーザ共振器100が形成されるとともに、円筒状のレーザ共振器100が素子構成層50および湾曲防止層60からなる支持板101により基板1から離れるように支持される。
【0065】
このようにして製造された半導体レーザ素子においては、p電極121およびn電極122を介して円筒状のレーザ共振器100のp型領131およびn型領132へ電流を注入することにより、レーザ発振を誘起することができる。この場合、量子井戸薄膜5の端面と内周面との接合箇所で一部の光の漏れが生じるが、大部分の光が円筒状のレーザ共振器100の周上を走行し、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。また、円筒状のレーザ共振器100が基板1から離れるように1対の支持板101により支持されているので、円筒状のレーザ共振器100の周上を周回する光が基板1に吸収されることが防止される。したがって、高いQ値が得られ、レーザ発振のしきい値が低下する。
【0066】
以上のように、上記の方法で量子井戸薄膜5を円筒状に形成することにより、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0067】
図17は本発明の第3の実施の形態に係る半導体レーザ素子の模式的斜視図である。図18〜図21は図17の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図であり、これらの図において(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【0068】
図17に示すように、本実施の形態の半導体レーザ素子においては、GaAsからなる基板1上に、円筒状のレーザ共振器100が一対の支持板101を介して支持されている。
【0069】
ここで、図17の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。まず、図18に示すように、GaAsからなる基板1上に、AlAsからなるエッチング層30および素子構成層50を順にエピタキシャル成長させる。素子構成層50の構成は図13に示した構成と同様である。これらのエッチング層30および素子構成層50は、MBE法、MOCVD法、CVD法等のエピタキシャル成長技術を用いて形成される。
【0070】
次いで、図19に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチングにより素子構成層50およびエッチング層30を除去し、口の字状の溝部80を形成するとともに、矩形の溝部81を形成する。この場合にも、エッチングとしてウェットエッチング法またはRIE法を用いることができる。
【0071】
その後、図20に示すように、素子構成層50下のエッチング層30を一部領域を除いて酸等を用いたウェットエッチング法により選択的に除去する。それにより、素子構成層50が解放状態になる。その結果、図21に示すように、素子構成層50内のInGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように、素子構成層50が円筒状に湾曲する。
【0072】
このようにして、円筒状のレーザ共振器100が形成される。この場合、円筒状のレーザ共振器100の両端の所定幅の領域では、素子構成層50が2重に巻回され、中央部の領域では、素子構成層50が1重に巻回されている。それにより、円筒状のレーザ共振器100の両端の所定幅の素子構成層50が支持板101により支持され、円筒状のレーザ共振器100の中央部が基板1から離れる。。
【0073】
このような工程を経て製造された図17に示す半導体レーザ素子においては、レーザ共振器100の外周面が受光領域となる。外部からレーザ共振器100の外周面に光を照射することによりレーザ発振を誘起することができる。この場合、量子井戸薄膜5の端面と内周面との接合箇所で一部の光の漏れが生じるが、大部分の光が円筒状のレーザ共振器の周上を走行し、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。また、円筒状のレーザ共振器100の中央部が基板1から離れるように両端部が1対の支持板101により支持されているので、円筒状のレーザ共振器100の周上を周回する光が基板1に吸収されることが防止される。したがって、高いQ値が得られ、レーザ発振のしきい値が低下する。
【0074】
以上のように、上記の方法で量子井戸薄膜5を円筒状に形成することにより、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0075】
図22は本発明の第4の実施の形態に係る半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。図23および図24は図22の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図であり、これらの図において(a)は平面図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【0076】
図22に示す半導体レーザ素子においては、GaAsからなる基板1およびその上の各層がn型半導体層からなる。また、基板1およびその上の半導体層の一部領域にp型不純物のドーピングによりp型領域110が形成されている。また、基板1上に、円筒状のレーザ共振器100の中央部が基板1から離れるように両端部が1対の支持板101を介して支持されている。円筒状のレーザ共振器100の半分はp型領域131なり、残りの半分はn型領域132となっている。また、一方の支持板101上にp電極121が形成され、他方の支持板101上にn電極122が形成されている。
【0077】
ここで、図22の半導体レーザ素子の製造方法を説明する。まず、図23に示すように、GaAsからなる基板1上に、GaAsからなるバッファ層(図示せず)、AlAsからなるエッチング層30および素子構成層50を順にエピタキシャル成長させる。バッファ層、エッチング層30および素子構成層50の材料は、第1の実施の形態と同様である。このエピタキシャル成長時にバッファ層、エッチング層30および素子構成層50にn型不純物をドープする。
【0078】
その後、素子構成層50の一部領域にp型不純物をドープし、矩形のp型領域110を形成する。p型不純物のドーピングは、亜鉛の蒸着およびアニーリングによる拡散ドーピングまたはイオン注入により行うことができる。
【0079】
次に、図24に示すように、素子構成層50上の所定領域にp電極121およびn電極122を形成する。また、図19に示した方法により、素子構成層50およびエッチング層30に口の字状の溝部80および矩形の溝部81を形成する。
【0080】
その後、図20に示した方法により素子構成層50下のエッチング層30を除去する。それにより、図21に示したように、素子構成層50が解放状態になる。その結果、図21に示したように、素子構成層50内のInGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように、素子構成層60が円筒状に湾曲する。
【0081】
このようにして、円筒状のレーザ共振器100が形成される。この場合、円筒状のレーザ共振器100の両端の所定幅の領域では、素子構成層50が2重に巻回され、中央部の領域では、素子構成層50が1重に巻回されている。それにより、円筒状のレーザ共振器100の両端の所定幅の素子構成層50が支持板101により支持され、円筒状のレーザ共振器100の中央部が基板1から離れる。
【0082】
このようにして製造された半導体レーザ素子においては、p電極121およびn電極122を介して円筒状のレーザ共振器100のp型領131およびn型領132へ電流を注入することにより、レーザ発振を誘起することができる。この場合、量子井戸薄膜5の端面と内周面との接合箇所で一部の光の漏れが生じるが、大部分の光が円筒状のレーザ共振器100の周上を走行し、ウィスパリング・ギャラリー・モードによる光共鳴状態が発生する。また、円筒状のレーザ共振器100の中央部が基板1から離れるように両端部が1対の支持板101により支持されているので、円筒状のレーザ共振器100の周上を周回する光が基板1に吸収されることが防止される。したがって、高いQ値が得られ、レーザ発振のしきい値が低下する。
【0083】
以上のように、上記の方法で量子井戸薄膜5を円筒状に形成することにより、簡単な構造を有し高効率で小型の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0084】
図25および図26は本発明の第5の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【0085】
図25に示すように、GaAsからなる基板1上にエッチング層30および素子構成層50を順にエピタキシャル成長させた後、素子構成層50およびエッチング層30に1対のコの字状の溝部90を互いに対向するように形成する。エッチング層30および素子構成層50の材料は、第1の実施の形態と同様である。
【0086】
さらに、1対のコの字状の溝部90間のストライプ状領域を残して素子構成層50下のエッチング層30を除去する。それにより、図26に示すように、残されたストライプ状のエッチング層30の両側の領域で素子構成層50が解放状態となる。その結果、素子構成層50内のInGaAsからなる歪み層4とAlGaAsからなる障壁層51との格子定数の差に起因する歪みを緩和するように、素子構成層50が円筒状に湾曲し、素子構成層50の両端面同士が接触する。それにより、完全な円筒状のレーザ共振器が形成される。
【0087】
本実施の形態の半導体レーザ素子においては、素子構成層50により完全な円筒状のレーザ共振器が構成されるので、光の漏れが生じず、高い効率を得ることができる。
【0088】
なお、上記実施の形態の半導体レーザ素子では、量子井戸薄膜5が1つの量子井戸層を含む単一量子井戸構造を有するが、量子井戸薄膜5が複数の量子井戸層を含む多重量子井戸構造を有してもよい。
【0089】
また、上記実施の形態の半導体レーザ素子では、量子井戸薄膜5を1重に巻くことにより、円筒状のレーザ共振器が構成されているが、量子井戸薄膜5を多重に巻くことにより、円筒状のレーザ共振器を構成してもよい。
【0090】
上記実施の形態の半導体レーザ素子では、量子井戸薄膜5により形成されるレーザ共振器の断面形状が円形となっているが、量子井戸薄膜5により形成されるレーザ共振器の断面形状は、ウィスパリング・ギャラリー・モードが起こる範囲で円形以外の他の形状(例えば楕円形)であってもよい。
【0091】
また、上記実施の形態の半導体レーザ素子では、量子井戸薄膜5の量子井戸層52がGaAsにより形成されているが、量子井戸層52の材料はGaAsに限らず、他の半導体材料(例えばInGaAs)を用いてもよい。
【0092】
さらに、上記実施の形態の半導体レーザ素子では、量子井戸薄膜5を湾曲させるための歪み層4がInGaAsにより形成されているが、歪み層4の材料はInGaAsに限らず、量子井戸薄膜5よりも大きな格子定数を有する他の材料(例えばInP)を用いてもよい。
【0093】
また、円筒状のレーザ共振器を基板から分離し、レーザ光を吸収しない誘電体材料(例えばガラス)、金属等からなる基板上に取り付けるか、あるいは、基板上にレーザ共振器を図1に示したように軸方向が垂直になるように設置してもよい。それにより、円筒状のレーザ共振器の周上を周回する光が基板に吸収されることによりウィスパリング・ギャラリー・モードが起こりにくくなることが防止される。
【0094】
本発明に係る半導体レーザ素子では、次の利用形態が可能である。
例えば太陽光を励起光として円筒状のレーザ共振器に照射することにより、自然光をレーザ光に変換することができるため、太陽光エネルギーを指向性の強いコヒーレントな光ビームに変換してエネルギー伝送を行うことが可能である。
【0095】
また、量子井戸薄膜5に種々の活性材料を用いることにより、種々の発光波長を得ることが可能となる。それにより、例えば家庭内の照明を種々の色の光に高効率に変換するイルミネーション素子として利用することが可能である。
【0096】
また、本発明に係る半導体レーザ素子は、光通信における低消費電力の光源としても利用することが可能である。それにより、光通信におけるエネルギー消費が低減され、省資源化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体レーザ素子の基本原理を説明するための模式図である。
【図2】図1の半導体レーザ素子を構成する量子井戸薄膜を示す模式図である。
【図3】図1の半導体レーザ素子における光共鳴状態を示す模式図である。
【図4】図3の半導体レーザ素子の一部拡大図である。
【図5】図1の円筒状のレーザ共振器の作製方法を示す模式図である。
【図6】歪み層および素子構成層の厚さ、格子定数および曲率半径の関係を示す模式図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ素子の模式的斜視図である。
【図8】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図9】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図10】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図11】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図12】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図13】図7の半導体レーザ素子の層構造を示す断面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。
【図15】図14の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図16】図14の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係る半導体レーザ素子の模式的斜視図である。
【図18】図17の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図19】図17の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図20】図17の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図21】図17の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態に係る半導体レーザ素子を示す模式的斜視図である。
【図23】図22の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図24】図22の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図25】本発明の第5の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【図26】本発明の第5の実施の形態に係る半導体レーザ素子の製造方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 GaAsからなる基板
2 GaAsからなるバッファ層
3 AlAsからなるエッチング層
4 InGaAsからなる歪み層
5 量子井戸薄膜
6 GaAsからなるキャップ層
30 エッチング層
50 素子構成層
60 湾曲防止層
70 凹部
80,81,90 溝部
100 レーザ共振器
101 支持板
131 p型領域
132 n型領域

Claims (7)

  1. 第1の半導体層上に第2の半導体層が形成され、
    前記第1の半導体層は、第1の格子定数を有し、
    前記第2の半導体層は、前記第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに、光を発生する活性層を含み、
    前記第1の半導体層および前記第2の半導体層が略筒状に形成されたことを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記活性層は、量子井戸層を含む量子井戸構造を有することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記活性層は、前記量子井戸層の両面を挟むように設けられた複数の障壁層をさらに含むことを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ素子。
  4. 円筒状に形成された前記第2の半導体層は、光を受ける受光領域を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
  5. 前記第1の半導体層および前記第2の半導体層は、互いに隣接するn型領域およびp型領域を有し、
    前記n型領域に接触する第1電極と、
    前記p型領域に接触する第2電極とをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
  6. 基板上にエッチング層、第1の半導体層および第2の半導体層を順に備え、
    前記第1の半導体層は、第1の格子定数を有し、
    前記第2の半導体層は、前記第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに、光を発生する活性層を含み、
    前記第1の半導体層の所定領域を取り囲むように前記第1の半導体層、前記第2の半導体層および前記エッチング層に溝部が形成され、前記所定領域下の前記エッチング層が一部領域を除いてエッチングにより選択的に除去されることにより前記第1の半導体層および前記第2の半導体層が略筒状に湾曲したことを特徴とする半導体レーザ素子。
  7. 基板上にエッチング層を形成する工程と、
    前記エッチング層上に第1の格子定数を有する第1の半導体層を形成する工程と、
    前記第1の半導体層上に前記第1の格子定数よりも大きな第2の格子定数を有するとともに光を発生する活性層を含む第2の半導体層を形成する工程と、
    前記第1の半導体層の所定領域を取り囲むように前記第1の半導体層、前記第2の半導体層および前記エッチング層に溝部を形成する工程と、
    前記所定領域下の前記エッチング層を一部領域を除いてエッチングにより選択的に除去することにより前記第1の半導体層および前記第2の半導体層を略筒状に湾曲させる工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザ素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011524024A (ja) * 2008-06-13 2011-08-25 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ テラヘルツ波放出レーザデバイス

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