JP2004047478A - コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】多数コンタクトの雄型コネクタおよび雌型コネクタの適正な嵌合を低挿入力で行う。
【解決手段】雌型コネクタ100は、ハウジング120内のコンタクト114,115の接触部190,192が、該接触部が接触する相手端子の挿脱方向にずらされているものがほぼ均一に分布されている。ハウジグ内の各コンタクトの端部158が、前記ハウジングの係止用小孔156に系合されることにより、対向する弾性接触部が広がる方向へ予め荷重を受ける。又、雄型コネクタは、少なくとも前記複数のコンタクトの接触面よりも、その接触面方向に突出している、コンタクトとコンタクトとの間に設けられる突出部を有し、雌型コネクタ100の絶縁ハウジング120の切削を防止する。
【選択図】図3

Description

 本発明は、コネクタに関する。特に本発明は、挿抜力を低減しながら、かつコンタクトに十分な接触圧を与える雌型コネクタおよび雄型コネクタに関する。
 一般に、電気機器は、様々な用途にあわせ、それぞれに適用される回路基板、ケーブル等を配備し、それらは電気的に接続される。その回路基板同士、回路基板とケーブル等の如き多数の導体間を電気的に相互接続する場合には、多くの場合、電気コネクタを使用する。一般に、電気コネクタは、相互に嵌合抜去が可能なように、雌型コネクタ(リセプタクルコネクタ)と雄型コネクタ(プラグ型コネクタ)とを有する。雌型コネクタは、弾性を有する材料より成る複数の雌型コンタクトを絶縁ハウジング内に有し、モジュール型コネクタとし、雄型コネクタは、その雄部の隔壁の両面に複数のコンタクトを配置する。一般に、これらの両コネクタを相互に嵌合抜去したときに、両コネクタのコンタクト同士が嵌合接続する。この嵌合接続により、各導体間を電気的に接続したり、断続したりすることが可能になる。例えば、これらの両コネクタはこれを使用する機器の組立時に嵌合され、保守サービス等の目的で必要時に抜去される。
 これらの各コネクタは一般に絶縁ハウジングと1個以上のコンタクトを有する。コネクタに使用されるコンタクト数が増加すると両コネクタの嵌合抜去時に大きな力を必要とする。特に、嵌合時に必要な力、即ち、挿入力は抜去時に必要な力である抜去力より大きい。また、雌型コネクタと雄型コネクタとの嵌合時には、必ず摩擦が起きる。この摩擦は雄型コネクタの雄部の隔壁を切削し、その削りかす等がコンタクト間の接触部に侵入して接触不良を生じるおそれがある。
 また、近時においては、必要コンタクト数が増加の傾向にある。このコンタクト数の増加に応じ、従来よりも多数のコンタクトを有するコネクタが必要である。このような要求に対して、通常、一定数のコンタクトを有する複数の同一のモジュール型コネクタを、その配列方向(以下長手方向という)に、直列に連結することによりコネクタアセンブリを組み立てることにより対処している。
 さらに、近時において、必要コンタクト数が増加の傾向にある電気機器においては、多数のコネクタアセンブリをその短手方向に並べ、多数の導体間を接続することにより、その傾向に対処している。このような場合には、同時に多数のコネクタの挿入抜脱をしなければならないので、低挿入力化がさらに重要になるとともに、嵌合する雌雄のコネクタが衝突したり、誤ったコネクタと嵌合する場合がある。
 上記のとおり、必要コンタクト数が増加の傾向にある近時においては、連結する多数のコネクタを有するモジュール型コネクタにおいて、その接触部が正確に位置付けられることを要する。また、連結するコネクタ数の増加にともない十分な機械的強度が必要になる。
 また、従来より多数のコンタクトを必要とする現況においては、従来以上に低挿入力化されたコネクタが必要になる。実開昭59−110990公報に開示されるような零入力嵌合または実開平5−57785公報に開示されるような低入力嵌合が利用され得るが、後者の方がその構造はより単純であり、製造も容易である。また、実開平5−57785には、雌型コネクタのコンタクト間に付加部材を挿入して、対向するコンタクト間隔が増大するよう予荷重をかけることによって、雌型・コネクタと雄型コネクタとの嵌合初期の挿入力を低減している。しかし、この考案は、付加部材という付加的要素を要する。
 また、多数のコネクタアセンブリをその短手方向に並べ、多数の導体間を接続する場合には、同時に多数のコネクタの挿入抜脱をしなければならないので、低挿入力化がさらに重要になるとともに、嵌合する雌雄のコネクタが衝突したり、誤ったコネクタと嵌合することを防止する必要がある。
 従って、本実施例は、多数のモジュール型コネクタを連結しても、その接触部が正確に位置付けられているモジュール型コネクタ、また、連結するコネクタ数の増加にともない十分な機械的強度を有するモジュール型コネクタを提供することを目的とする。
 また、本実施例は、付加的部材を必要とせず、適切な接圧を保持しながら、十分に低挿入力化され、かつ製造組立が容易な、雌型および雄型コネクタを提供することを目的とする。
 さらに、本実施例は、雄型コネクタのコンタクトが直接に雌型コネクタと衝突または当接することを防止することを目的とする。
 以上は、雄型コネクタと雌型コネクタとの適正な嵌合の容易化を目的とする。
 即ち、本実施例におけるモジュール型コネクタは、相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクト、および複数の前記コンタクトを保持するハウジングを有する複数のコネクタと、前記複数のコネクタのそれぞれを固定する剛性支持板と、を備えたことを特徴とする。
 ハウジングは、単体であっても良く、複数の部材を有しても良い。また、内部のコンタクトを電気的に絶縁する絶縁材料を有する。好ましくは、樹脂などから成る。
 複数のコンタクトは、好ましくは、共通の寸法を有する。また、複数のコンタクトは、複数のコンタクトの連結方向、即ち、長手方向に配列される。
 剛性支持板は、好ましくは、金属から成る。具体的には、アルミニウム合金、ジェラルミンなどから成るのが好ましい。剛性支持板は、連結する複数のコネクタを、挟むことによって固定してもよく、箱体、枠体として、その内側に複数のコネクタを収容して固定してもよい。
 剛性支持板は、単体でもよく、複数でもよい。単体の剛性支持板の場合、連結する複数のコネクタをねじなどで締結してもよく、接着剤で接着してもよい。複数の剛性支持板の場合、連結する複数のコネクタの両側面を挟むことによって、該コネクタをその側面から圧し、それによって固定してもよい。連結する複数のコネクタの両側面を挟む手段は、剛性支持板の両端を締結具で締結することによってもでき、バネ材等で剛性支持板を、該コネクタの両側面を挟む方向に押さえつけることもできる。また、ねじなどの締結具で、剛性支持板と該コネクタとを貫通して締結して、複数のコネクタを固定してもよい。
 剛性支持板は、その規定の位置に溝または開口が設けられ、かつ、コネクタに突起が設けられ、その溝または開口とその該突起とが嵌合することによって、前記支持板に対する前記コネクタの位置が規定される。
 突起は、段差であってもよい。
 また、剛性支持板とコネクタとを締結具によって締結することによって、前記支持板に対する前記コネクタの位置を規定してもよい。この締結具は、各コネクタごとに備えることが好ましい。
 本実施例におけるモジュール型コネクタは、相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトを備えたコネクタであって、前記複数のコンタクトにおける前記接触部が、前記相手端子の挿抜方向にずらされて配置されていることを特徴とする。
 複数のコンタクトは、好適には、ハウジング内に配列して取り付けられている弾性接触部を有する複数のコンタクトである。
 そのコンタクトの接触部は、好適には、該接触部が接触する相手端子の挿脱方向にずらされているものがほぼ均一に分布されている。
 複数のコンタクトは、好ましくは、同一寸法、同一形状を有していることが好ましい。
 複数のコンタクトの接触部は、相手端子の挿脱方向に2段にずらされていてもよく、3段以上にずらされていても良い。ただし、そのずらされているコンタクトの分布をほぼ均一にする。
 本実施例におけるモジュール型コネクタは、相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトを対向するように配置したコネクタであって、対向する前記複数のコンタクトの接触部間の間隔を広げるべく、前記各コンタクトの前記第1端部を係止させる係止部を有するハウジング、をさらに備えたことを特徴とする。
 複数のコネクタは、好ましくは、弾性接触部を含む。
 ハウジングの係止部は、段差でもよく、開口でもよい。段差は、相手端子が挿入される挿入用開口の両側にあり、対向する段差間の距離は限定しない。
 予荷重の強度は限定せず、コンタクトの弾性と対向する段差間の距離との相関により決定される。
 コンタクトの接触部は、相手端子の挿脱方向に2段にずらされていてもよく、3段以上にずらされていてもよい。ただし、そのずらされているコンタクトの分布をほぼ均一にする。
 本実施例による雄型コネクタは、相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトと、複数の前記コンタクトを支持する支持部材と、を有するコネクタであって、前記複数のコンタクトのうち、所定のコンタクトとそれに隣接するコンタクトとの間に設けられる、前記複数のコンタクトと前記相手端子との接触面よりも突出している突出部とを備えたことを特徴とする。
 支持部材と突出部は、好ましくは、樹脂等で、インサートモールドにより一体的に形成されるが、独立して形成後、両者を結合してもよい。
 突出部は、好ましくは、相手コネクタのハウジングの材料と同質材料を使用するが、その相手コネクタのハウジングの材料よりも軟らかい材料を使用してもよい。
 複数のコンタクトと前記支持部材との間に間隙が存在してもよい。
 複数のコンタクトのそれぞれが、該コネクタの挿入方向に向かうにしたがい、前記支持部材側へ歪曲していることを特徴とする。
 雄型コネクタの雄部の形状は、好ましくは、先細りするように歪曲されるように成形する。
 支持部材とコネクタとの間に間隙が存在するように構成してもよい。
 なお上記の実施例の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
 以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
 図1は、本実施例によるモジュール型コネクタを示す図であり、(a)、(c)は側面図、(b)は平面図である。図2は、図1のコネクタ・アセンブリの部分拡大図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大側面図である。図3は、図1又は図2の線A-Aに沿う断面図である。
 図1には、モジュール型コネクタ100が示される。本実施例では、モジュール型コネクタ100は、コンタクト114,115の接触部を内に有する複数のハウジング120が長手方向に連結され、その両側を剛性支持板150、151により挟まれるようにして固定されている。コンタクト114,115は、一方の端側(第1端側という)が雄型コネクタ(図10に示す)に並べて固定される複数のコンタクト部に一括して接続し、他方の端側(第2端側という)が回路基板(図示せず)に長手方向に並べて固定される複数のコンタクト部に一括して接続する。また、雄型コネクタは、他の回路基板(例えばマザーボードなど)に電気的に接続している。従って、回路基板と他の回路基板は、雄型コネクタとモジュール型コネクタ100を介して電気的接続を得ることができる。
 本実施例は、モジュール型コネクタ100の長手方向に沿って5つのハウジング120を連結している。各ハウジング120にはコンタクト114,115が配列され、コネクタ構造110が形成される。5つのハウジング120は、それらの端位置で互いに機械的に系合する形状とされると共に、その両側から細長の剛性支持板150、151に挟まれるようにして固定される。具体的には、孔154および開口155に受容されるねじによって、ハウジング120をその両側面から互いに対向するように圧し、ハウジング120を固定すると共に、剛性支持板150、151に対してコンタクト114,115が相対的に固定される。
 図2は、モジュール型コネクタ100の拡大図を示す。ハウジング120は頂側から見て互いに系合し合う形状の系合端136,137を有し、その両側面に沿って剛性支持板150、151が配置される。図において系合端136は矩形の凸部であり、凸部に括れは設けられていないが、他の形態としては系合端136の付け根の幅を系合端136の中央の幅より狭くすることにより、系合端136に括れを設けても良い。この場合、系合端136は、球状に膨らんだ形状を有しても良い。また系合計136は、付け根の幅が先端の幅より狭い、台形の形状を有していても良い。これらの場合において系合端137は、系合端136に系合すべく、球状または台形の凹形状を有することが好ましい。
 剛性支持板150、151の孔160は、第1ハウジングの延長部172の側面に存在する突起180(図5参照)を受容し、ハウジング120を、その連結する長手方向に沿って支持する。張出部132が、ハウジング120から張り出して、剛体支持板151と勘合する形状とされる。この張出部132は、剛体支持板151と勘合する(図3参照)とともに、剛体支持板151にある長手方向に隣り合う凸部133とそれら凸部133の間の剛体支持板151から形成される大きな受容溝134に、受容される。張出部132が受容溝134に受容されることにより、張出部132の長手方向の両端面は、凸部133の側面に当接する。張出部132と剛体支持板151との勘合、および張出部132の長手方向の両端面と凸部133の側面との当接が、剛体支持板151とハウジング120との相対的な位置を規定する。
 剛性支持板150、151は、孔154に受容されるねじによってハウジング120と共に結合される。孔154は、各系合端ごとに存在し、系合部分を貫通するねじによって、各ハウジング120の位置を規定する。
 図3は、モジュール型コネクタ100の断面図を示す。ハウジング120は、コンタクト114,115の中程を固定する基体116,117を支持する第1ハウジング170と、コンタクト114,115の第1端側から被さる第2ハウジング130とを有する。これらの基体116,117、第1ハウジングおよび第2ハウジングは絶縁材料から成り、例えば、熱可塑性樹脂などが使用される。コンタクト114,115は、好適には、それぞれ同一の形状をしている。また、コンタクト114,115は、係止用小孔156を圧接する面が挿入用開口153側に向いている第1端側の端部158と、相手端子と接触するが挿入用開口153側に突出する接触部190と、その接触部190と基体116までを弾性的に継続する弾性部185と、基部116に固定され、かつ基部116を貫通する貫通部(図示せず)と、基体116から第2端側に突き出し、コンタクト114とコンタクト115とが対向する側、即ち、両コンタクトの間隔が狭まる方向に突出する接触部191と、接触部191から両コンタクトの間隔が広がる方向に折り返される端部188と、から構成される。
 基体116,117に固定されるコンタクト114,115の第2端側は、第1ハウジング170に形成されるフレーム171の間を通過し、基体116,117はフレーム171内に受容されて保持される。第2ハウジング130は、コンタクト114,115の第1端側に被さるようにして、第1ハウジング170のフレーム171と嵌合する。第2ハウジング130は、その両側面において長手方向に嵌合溝131を形成するように、張出部132を有する。剛性支持板150、151の一部分が、その嵌合溝131に受容し、嵌合することによって、連結する複数のハウジング120の長手方向の歪曲を矯正する。剛性支持板150、151は、図1における孔154および開口155に受容されるねじによって、剛性支持板150、151に対してコンタクト114,115が固定される。
 上述のように、ハウジング120は、例えば、熱可塑性樹脂などの絶縁材料からなる。しかし、物理的に同一のコネクタを複数形成することは不可能であり、必然的に誤差が生じる。また、コネクタの使用環境により、樹脂等の絶縁材料が変形することも考えられる。このような状況においては、連結するコネクタ数を増加させるにしたがって、コネクタアセンブリの接触部の長手方向の誤差が累積するため、接触部の位置のずれにより、接触不良および短絡を引き起こす原因になる。そこで、剛性支持板150、151が、モジュール型コネクタ100を固定することによって、相手雄型コネクタが差し込まれる際に、コンタクト114,115の開き方向へのモジュール型コネクタ100の強度が増す。また、長手方向のコンタクトのずれの累積を回避し、コンタクト不良を防止できる。
 一般に、コネクタの組立作業性を改善するには低挿入力(low insertion force(LIF))型のコネクタが不可欠である。多極の嵌合のためには、零入力嵌合(zero insertion forceまたは ZIFともいう)も利用されるが、その構造は、低挿入力型コネクタの方が単純であり、製造も容易である。
 一方、低挿入力型コネクタであっても、使用時に両コネクタにコンタクト相互間には十分な接圧を必要とすることはもちろんである。接圧が不充分であると、多少の振動衝撃によりまたはコンタクト表面に付着形成された酸化物その他異物の層により接触不良を生じ、コネクタ本来の機能を発揮できず、機器の誤動作または故障の原因になる。
 従って、以下、付加的部材を必要とせず、適切な接圧を保持しながら、十分に低挿入力化され、かつ製造組立が容易な、モジュール型コネクタを開示する。
 図4から7は、本発明に従った、モジュール型コネクタのハウジング120、コンタクト114,115および基体116,117をさらに具体的に示している。
 図4は、コンタクト114,115および基体116,117の拡大斜視図を示す。二本の角柱型の基体116,117において、それぞれ弾性材料を有するコンタクト114,115がインサートモールドにより樹脂材料の基体116,117に保持されて、長手方向に配列されている。本実施例において、コンタクト114,115は、図示するように各3本ずつが組とされ、基体116,117によって固定されている。
 図5は、第1ハウジング170の拡大斜視図を示す。コンタクト114,115の第2端側が、図3に示すように、第1ハウジングのフレーム171内に挿入され、支持される。フレーム171は、図5に示すように、長方形であり、フレーム171の底面中央に長手方向に延長した縦梁139と、フレーム171の両側に一定間隔をおいて横梁141,142とを含む。縦梁139および横梁141,142は、フレーム171と合成樹脂のモールド品として一体形成されている。横梁141,142は、その間隔ピッチの約半分だけ互いにずらされている。図3のように、コンタクト114、115の第一端側が、基体116、117の底面より突出され、それぞれ第2端側コンタクト118、119になる。この第2端側コンタクト118、119は、コンタクト114、115とともに各3本ずつの組とし、縦梁139と横梁141,142でそれぞれ形成された方形開口143,144を介してフレーム171の下方に突出している。(以下、コンタクト114,115の第2端側のコンタクトをそれぞれコンタクト118、119と呼び、第1端側のコンタクトをそれぞれコンタクト114,115と呼ぶ。)
 また、第1ハウジング170の両端には、延長部172,173が設けられる。延長部172には、その両面から突出する突起180、および高さ方向に貫通する貫通孔181が形成される。延長部172の底面は高さ方向に底上げされている。他方、延長部173にも、高さ方向に貫通孔182を有し、その裏面側には、ナット部材を受容するナット受容部(図示せず)が形成される。ナット受容部は延長部173を高さ方向に貫通する貫通孔182に通ずる。延長部173の表面は、フレーム171の他の表面と比べて低く形成されている。ハウジング120が連結する場合には、その隣り合う第1ハウジング170同士は、延長部172,173を互いに機械的に結合させることによって連結される。即ち、一の第1ハウジングの延長部172の底面が、他の第1ハウジングの延長部173の表面に重畳する。それによって、一の第1ハウジングの延長部172にある貫通孔181と他の第1ハウジングの延長部173にある貫通孔182とが連通する。その連通する貫通孔181、182に、ねじおよびナットなど(図示せず)を使用して、延長部172,173を締め付け固定する。これにより、隣り合う第1ハウジング170同士が連結固定され得る。
 第1ハウジングの延長部172の側面に存在する突起180は、ハウジング120を、その連結する長手方向に沿って支持する、剛性支持板150、151の孔160(図2参照)に受容される。これによりハウジング120と剛性支持板150との相対的位置が正確に規定される。突起180と孔160の寸法を適合して、ハウジング120を剛性支持板150が挟むように横方向から圧することによって固定し得る。
 図6は、コンタクト114、118およびそれらを支持する基体116の拡大正面図(図6A)と拡大側断面図(図6B、C)を示す。コンタクト114,118はそれぞれ接触部190、191を含む。各3組のコンタクト114を図6Aの紙面左からそれぞれコンタクト114a、114b、114cとし、コンタクト118も同様に118a、118b、118cとする。接触部190と接触部191についても、各3組の接触部190と接触部191を、図6Aの紙面左からそれぞれ接触部190a、190b、190cと接触部191a、191b、191cとする。
 各3つのコンタクトを1つの組としたコンタクト114、118のうち、コンタクト114b、118bが、他のコンタクト、即ち、コンタクト114a、114c、118a、118cに比較して、基体116からの距離が異ならしめている。それに伴い、接触部190b、191bも、他の接触部、即ち接触部190a、190c、191a、191cに比較して、基体116からの距離が異なっている。
 例えば、図6B、Cのように、基体116から接触部190a、190cまでの距離をL1、基体116から接触部190bまでの距離をL2、基体116から接触部191a、191cまでの距離をL3、基体116から接触部191bまでの距離をL4とした場合に、L1をL2より大きくし、かつL3をL4より小さくする。コンタクト114,118は、それぞれ同一寸法、同一形状のものとして形成されているので、L1-L2=L3-L4となる。図6では、コンタクト114,118および基体116について、記述したが、コンタクト115、119および基体117についても同様である。基体116および基体117は、図5に示す第1ハウジング170のフレーム171に横並びに取り付けられる。図4および図5を参照し、横梁141,142は、互いにその間隔ピッチの約半分だけずらされている。従って、各3つのコンタクトを1つの組としたコンタクト115、119のうち、コンタクト115aおよびコンタクト119aはコンタクト114cおよびコンタクト118cとそれぞれ対向する。コンタクト115bおよびコンタクト119bは各組のコンタクトの間の部分に向かっている。従って、コンタクト115bおよびコンタクト119bには対向するコンタクトが無い。コンタクト115cおよびコンタクト119cは、コンタクト114a、114b、114cおよびコンタクト118a、118b、118cの1つの組のコンタクトと隣り合うコンタクトの組のうちのコンタクト114dおよび118dとそれぞれ対向する。
 図7は、第2ハウジング130の拡大斜視図を示す。図4のコンタクトおよび基体116,117は、図5の第1ハウジングにコンタクトの第2端側を通して基体116,117を収容する。第2ハウジング130は、それらのコンタクトの第1端側から覆われ、第2ハウジング130の両側下部に延長された系合片147,148(図3参照)が第1ハウジング170の両側面に形成された系合凹部145,146に受容されて、互いに系合する。第1ハウジング170と第2ハウジング130とは、例えば、ねじによって互いに固定される。
 第2ハウジングの上面152には、相手雄型コネクタの雄部が挿入される挿入用開口153が形成され、挿入用開口153の両側には、上面152に係止用小孔156,157が配列形成されている。係止用小孔156,と係止用小孔157とはそれぞれ係止用小孔156a、156b、156c、と157a、157b、157cとの各3つの組とされている。各3つの組の係止用小孔156a、156b、156cにコンタクト114a、114b、114c、の第1端側の端部158a、158b、158c(図6参照)が挿入されている。端部158a、158b、158cは、各係止用小孔の挿入用開口153側の内周面に圧接され、それによって、コンタクト114a、114b、114cには、それぞれ挿入用開口153の方向に予め荷重が与えられている。
 偏倚部材を使用して挿入力の低減を図る考案がある。しかし、近年の必要コンタクト数に対して、この考案で十分な挿入力を低減するためには、かかる偏倚部材の幅を従来より広げなければならず、接触不良を生じるおそれがある。また、コンタクトの弾性係数又はバネ係数を小さくすることによっても挿入力を低減できるが、接圧が低下するので、接触不良が生じるおそれがある。そこで、本実施例のように、係止用小孔156にコンタクト114の第1端側の端部158を係止することによって、付加的部材を必要とせず、適切な接圧を保持しながら、十分に挿入力を低減し、かつ製造組立が容易な、雌型コネクタが得られる。
 図8は、第2ハウジングの一部分を破断し、係止用小孔156の内側を示した図である。コンタクト114bが、他のコンタクト114a、114cと比較して、基体116からの距離が短い(図6参照)ため、コンタクト114bが挿入される係止用小孔156bは、その内面より角筒状部159が一体に形成され、角筒状部159にコンタクト114bの端部158bが系合している。
 係止用小孔156は、必ずしも孔である必要はなく、端部158が係止できるような形状であればよく、例えば、段差を設けてもよい。角筒状部159についてもコンタクト114bの端部158bが系合できる段差を設けてもよい。同様に、コンタクト115a、115b、115cの第1端側の端部は係止用小孔157に挿入され、かつ挿入用開口153側の内周面に圧接され、それによって、コンタクト115a、115b、115cには、それぞれ挿入用開口153の方向に予め荷重が与えられている。コンタクト114,115の各接触部は互いに対向する側に突出していて、相手雄型コネクタが挿入されたときにその相手雄型コネクタのコンタクトを十分な接触圧で接触するようになされている。
 図9は、コンタクト114,115が、係止用小孔156,157に系合している状態の第2ハウジング130の平面図を示す。コンタクト114,115の、互いに対向する側に突出している部分(即ち、接触部)が挿入用開口153から見えている。
 係止用小孔156,157へのコンタクト114,115の系合は、開口153の形状と断面形状がほぼ等しい治具によりコンタクト114とコンタクト115との間隔を広げた状態で第2ハウジング130を基体116,117にコンタクト114,115の第1端側から被せ、各コンタクトが対応する小孔に挿入された後に治具を除去することにより達成される。この第2ハウジング130が第1ハウジング170に取り付けられ、ハウジング120が形成される。
 図3または図7において、第2ハウジングの側面には、長手方向に沿って張出部132を形成し、それによって、嵌合溝131が形成される。剛性支持板150、151の一部分が、その嵌合溝131に受入する。ねじ等により、剛性支持板150,151でハウジング120を挟んで固定している。特に、系合片147,148は、剛性支持板150、151の間に入り込んでおり、第1ハウジングの嵌合凹部145,146と剛性支持板150、151との間に位置し、張出部132が剛性支持板150,151の縁端部を押さえ込むように配置されることに注意されたい。これによって、複数のハウジング120が長手方向に連結されているモジュール型コネクタが補強される。
 図10は、本実施例による雄型コネクタを示す。図10(a)は平面図、 図10(b)は正面図である。図11は、図10の雄型コネクタの断面図であり、図10(a)中の線A−Aに沿う断面図である。
 図10には、雄型コネクタを図示する。雄型コネクタ200は、回路基板(図示せず)に実装され、他の回路基板に取り付けられている雌型コネクタ(図2参照)に雄型コネクタ200のプラグ部221を嵌合することにより、両方の回路基板を電気的に接続する。例えば、プラグ部221は、図2のコネクタ構造110に挿入され、両コネクタに設けられているコンタクト部が接触することによって電気的に接続する。
 フラグ型コネクタ200は、プラグ部221および基体部223が一体的に形成された細長の支持部材226(図11参照)と、支持部材226にその長手方向に配列して取り付けられるコンタクト250と、支持部材226を回路基板に固定するための固定用部材230とを有する。固定用部材230はコンプライアント部231を有し、コンプライアント部231が回路基板に形成される貫通孔に系合することによって、雄型コネクタ200は回路基板に対して強固に固定され得る。基体223の側面224には固定用部材230の固定用部材受容溝225が形成される。この固定用部材受容溝225内には板240が受容され、支持部材226が補強される。コンタクト250は、プラグ部221の両側面222に背中あわせに各3つの組として配列され、回路基板に弾性接触するための基板接触部265,266と、プラグ部221の両側面222に沿って位置する接触部252を有する。
 支持部材226のプラグ部221の両側面222には、上記各3つの組として配列されているコンタクト250の、その組と組との間に、突出部210が設けられている。好ましくは、この突出部210は、プラグ部230と、即ち、支持部材226と一体形成されている。この突出部210については後述する。
 図11によれば、雄型コネクタ200の内部構造が詳細に示される。コンタクト250は支持部材226により固定されている。ハウジング220は、基体部223とその一面中央部に長手方向に延長して突出したプラグ部221とが一体形成されている。プラグ部221には、その両側面にコンタクト収容溝270,280が形成され、これらのコンタクト収容溝270,280は基体部223を貫通している。コンタクト250、260は、各収容溝270,280に収容され、かつ基体部223と系合して固定されている。
 図12は、雄型コネクタ200が、雌型コネクタ100に嵌合する様子、および回路基板300と嵌合する様子を示す。
 この雄型コネクタの基体部223を雌型コネクタ100の挿入用開口153(図9参照)からコネクタ構造110に挿入すると、雄型コネクタ200のコンタクト250a 、250c、260a、260cが、雌型コネクタ100のコンタクト114a 、114c、115a、115c(図6参照)とせれぞれ接触し、そのコンタクト114a 、114c、とコンタクト115a、115cとの間隔が押し広げられる。その後、雌型コネクタ100の接触部190a 、190c、192a、192cが、それぞれ雄型コネクタ200のコンタクト250a 、250c、260a、260cの接触部(基体部223と垂直になっている部分)と接触する。その状態が、雌型コネクタ100のコンタクト114a 、114c、とコンタクト115a、115cとの間隔が最大に広げられた状態である。その後、雄型コネクタ200のコンタクト250b、260bが、雌型コネクタ100のコンタクト114b、115bとそれぞれ接触して、コンタクト114bとコンタクト115bとの間隔が押し広げられる。雄型コネクタのプラグ部221を雌型コネクタ100の挿入用開口153からコネクタ構造110に十分挿入した状態においては、雌型コネクタ100のコンタクト114b、115bの各接触部190b、192bが、。雄型コネクタのコンタクト250b、260bの各接触部とそれぞれ接触する。
 図12において、上記動作をするように、雌型コネクタ100の接触部190a 、190c、192a、192cの基体部に対する高さL1と、接触部190b、192bの基体部に対する高さL2とが選定されている。それによって、雄型コネクタの嵌合し始めに全コンタクトの2/3を押し広げ、次に残りの1/3を押し広げる。従って、従来のように全コンタクトを同時に押し広げる場合よりも、挿入力が2回に分散され、最初は2/3の挿入力で、その後は1/3の挿入力で足りる。
 さらに、本実施例では、雌型コネクタ100のコンタクト114,115は、ハウジング120の上面152に設けられた係止用小孔156,157に、そのコンタクト114,115の第1端側の端部が系合される。それによって、コンタクト114,115は、そのコンタクト間隔が増大するような方向に予荷重がかけられ、雄型コネクタの挿入によって起きる雌型コネクタ100のコンタクト114,115の接触部190,192の変位量がわずかであっても、雄型コネクタ200のコンタクト250,260との接触圧は十分高いものとすることができる。即ち、同一の接触圧を得るために、従来よりも接触部190,192の変位が少なくてよいので、雄型コネクタ200との当接角θを小さくすることができる。それによって、雄型コネクタ200の挿入当初から、その雄型コネクタ200と雌型コネクタ100との当接の接線方向が、その挿入方向と平行に近くなるため、挿入力が小さくなる。
 図13は、その挿入力と挿入距離との関係の簡略グラフを示す。縦軸は雄型コネクタ200と雌型コネクタ100の両コネクタの挿入力を示し、横軸はそれらの挿入距離を示す。原点は、両コネクタの接触当初(挿入当初)を示す。
 本実施例においては、実線で示すように、雌型コネクタ100の接触部190a、190c、192a、192cが押し広げられる際に、ピーク1が生じる。その後、接触部190a、190c、192a、192cが最大に押し広げられた状態で、一旦挿入力は低下し、さらにその後、接触部190b、192bが押し広げられる際に、ピーク2が生じる。
 従来のものは、破線で示す。全コンタクトの接触部を押し広げるために著しく大きなピーク3のような挿入力が必要になる。
 上述のことは、雄型コネクタ200と雌型コネクタ100との関係だけではなく、図12の下方に示すとおり、回路基板300を雌型コネクタ100に挿入する場合にも当てはまる。即ち、コンタクト118a、118c、119a、119cとコンタクト118b、119bとは、回路基板が挿入される方向にずらされている。それに伴い、接触部191a、191c、193a、193cと接触部191b、193bが、回路基板の挿入方向にずれる。それによって、接触部191a、191c、193a、193cが押し広げられる際と、接触部191b、193bが押し広げられる際に、挿入力が分散されるために、従来よりも、挿入力が低減される。
 また、雌型コネクタ100の3組ずつのコンタクトを、その1組ごと交互に基体部からの距離を異ならせても良く。2段階の距離に限らず3段階以上の距離を設定することによって、さらに挿入力を低下させることができる。ただし、いずれの場合もコネクタの長手方向において、挿入力のばらつきが生じないように、基体部からの距離が同じ接触部を有するコンタクトを同方向においてほぼ均一になるようにする必要がある。
 また、コンタクトの接触部の基体部からの距離を同一としながら、それらの対向するコンタクトの接触部の間隔が増大するよう予荷重を与えることで、挿入力を低減してもよく、逆に、予荷重を与えることなく、コンタクトの接触部の基体部からの距離をほぼ均一に異ならしめることによって挿入力を低減してもよい。雌型コネクタのハウジングは、上述では、複数の部材を有しているが、単一の構造体でもよい。また、雌型コネクタ100のコンタクトの第2端側は、表面実装形式にしてもよい。
 図10を参照し、支持部材226のプラグ部221の両側面222には、コンタクト250の各3つをひと組として配列されている。そのコンタクト250の組と組との間に、突出部210が設けられている。突出部210は、コンタクト250、260の接触面よりも、その雄型コネクタ200の短手方向に張り出している。
 突出部210は、雄型コネクタ200が、雌型コネクタ100に挿入される際に、雄型コネクタ200のコンタクト250、260が、直接に雌型コネクタ100のハウジング220に当接することを防止する。近時においては、必要コンタクト数が増加の傾向にある。電気機器においては、多数のコネクタアセンブリをその短手方向に並べ、多数の導体間を接続することにより、その傾向に対処している。このような場合には、嵌合する雌雄のコネクタが衝突したり、誤ったコネクタと嵌合する機会が増加する。例えば、IC試験装置においては、該装置本体内に雌型・コネクタを装着した多数の回路基板が雌型・コネクタの短手方向に並べて配備される。装置本体には水平にガイド用ピンが設けられ、雌型・コネクタには予め孔101(図1参照)が設けられている。雌型・コネクタの孔101にガイド用ピンを挿入し、該装置本体内にこれらのボードを並べて導入する。これらの回路基板および雌型・コネクタは装置に対して固定されている。一方、雄型コネクタは、マザーボード、パフォーマンスボード、インタフェースボード等に固定される。この雄型コネクタ付きボードを、雌型・コネクタの嵌合位置まで移動させるが、通常、かかる位置に正確に配置することは困難である。その位置のずれが著しい場合には、該装置内部の雄型コネクタとこれらの雌型・コネクタ・アセンブリとの衝突や誤挿入が生じる。また、両コネクタが衝突または当接することによって、雄型コネクタのコンタクト部が雌型コネクタの絶縁ハウジングを切削する。この切削によって生じた削りかす等の異物が接触部に侵入して接触不良を生じるおそれがある。そこで、雄型コネクタ200に突出部210を設けることによって、雌型コネクタの絶縁ハウジングの切削を防止する。
 以下にその動作を記述する。雄型コネクタおよび雌型コネクタが嵌合する際には、嵌合後の両コネクタの長手方向および短手方向の位置(以下、中心位置という)を相対的に維持しながら、両コネクタを任意の距離だけ引き離した状態から、嵌合を開始することが好ましい。しかし、両コネクタは、相対的に長手方向または短手方向に中心位置からずれがあるのが通常である。このような場合に、両コネクタが嵌合しようとすると、雄型コネクタのプラグ部の一部が雌型コネクタのハウジングに当接する。従来は、この当接する雄型コネクタのプラグ部の一部は、支持部材またはコンタクトである。一般に、ハウジングは金属よりも軟らかい樹脂等を使用し、コンタクトは金属を使用する。従って、雄型コネクタのコンタクトが雌型コネクタのハウジングに当接した場合には、コンタクトがハウジングを切削し、その削りかす等が発生する。その削りかす等がコンタクトの接触部に侵入した場合には、接触不良が生じる原因になる。
 従って、本実施例による雄型コネクタ200は、コンタクト250、260の接触面よりも、雄型コネクタ200の短手方向に、張り出しているように突出部210を形成し、それによって、コンタクト250,260が直接に雌型コネクタ100のハウジング120に当接することを防止している。突出部210を設けたことにとにより、突出部210とハウジング120が当接する場合が生ずる。従って、突出部210は、ハウジング120と同じ材料から形成することが好ましく、もしくは、同等の軟性を有するまたはそれより軟らかい材料で形成してもよい。
 図11に、突出部210の突出しているようすが示される。即ち、コンタクト250、260の紙面奥方に突出部210が見える。突出部210は、雄型コネクタのハウジング220のプラグ部221の先端部254から基体部223へ亘って、その支持部材226の両面に延びている。支持部材226から突出部210が張り出している高さ、即ち、突出の高さは、特に限定しない。しかし、少なくともコンタクト250、260のうち、プラグ部221において表出している接触面255、256よりも高いことを要し、また、プラグ部221の先端部254の近傍における突出部210の形状は、相手コネクタと嵌合する際の挿入力を低減する形状に成形することが好ましい。本実施例においては、突出部210の形状は、短手方向の断面図において略弾頭型にしている。
 図14は、突出部210を有する雄型コネクタ200が、雌型コネクタ100の挿入用開口153に挿入される様子を図示したものである。両コネクタを、その中心位置から相対的にずれた位置において、嵌合を開始した場合であっても、突出部210とハウジング120とが当接しているものの、雄型コネクタ200のコンタクト250,260は、ハウジング120に当接していない。これにより、コンタクト250,260がハウジング120に当接することによって、異物が発生することを防止し得る。
 図15は、従来の雄型コネクタによる嵌合の様子を図示している。図14と比較し、雄型コネクタのコンタクト部が、ハウジングに当接していること理解される。(矢印部)
 上記説明から明らかなように、本実施例によれば、剛性支持板によりハウジングを固定することによって、コンタクトの開き方向の移動を阻止、および連結数が多い場合であっても長手方向の誤差を防止し、コンタクトのずれによる接触不良が防止できる。
 また、モジュール型コネクタのコンタクトの弾性接触部が、接触する相手コネクタの挿脱方向にずらされているものがほぼ均一に分布されていることによって、雄型コネクタおよび回路基板の挿入力の低減が図られる。
 コンタクトの端が、ハウジングの各係止用小孔の挿入用開口側の内周面に圧接され、コンタクトには、予め荷重が与えられている。それにより、さらに、雄型コネクタの挿入力の低減が図られる。
雄型コネクタの所定のコンタクトとそれに隣接するコンタクトとの間に設けられ、コンタクトの接触面よりも外方向に突出している突出部により、相手コネクタのハウジングと雄型コネクタのコンタクトとが直接に、衝突または当接することを不可能とする。
 以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
 以上、本発明は、雄型コネクタと雌型コネクタとの適正な嵌合の容易化という効果を有する。
図1は、本実施例によるモジュール型コネクタを示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図。 図2は、図1のコネクタ・アセンブリの部分拡大図であり、(a)は拡大平面図、(b)は拡大正面図。 図3は、図1又は図2の線A-Aに沿う断面図。 図4は、モジュール型コネクタのコンタクトおよび基体の拡大斜視図。 図5は、第1ハウジングの拡大斜視図。 図6は、モジュール型コネクタのコンタクトおよびそれらを支持する基体の拡大正面図(図6A)と拡大側断面図(図6B、C)。 図7は、第2ハウジングの拡大斜視図。 図8は、第2ハウジングの一部分を破断し、その係止用小孔部分の内側を示した図。 図9は、モジュール型コネクタのコンタクトが、係止用小孔に系合している状態の第2ハウジングの平面図。 図10は、本実施例による雄型コネクタを示す図。 図11は、雄型コネクタの内部構造の図。 図12は、雄型コネクタが、雌型コネクタに嵌合する様子、および回路基板と嵌合する様子を示した図。 図13は、挿入力と挿入距離との関係の簡略グラフ。 図14は、突出部を有する雄型コネクタが、雌型コネクタの挿入用開口に挿入される様子を示した図。 図15は、従来の雄型コネクタによる嵌合の様子を示した図。

Claims (16)

  1.  相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクト、および複数の前記コンタクトを保持するハウジングを有する複数のコネクタと、
     前記複数のコネクタのそれぞれを固定する剛性支持板と、
     を備えたことを特徴とするモジュール型コネクタ
  2.  複数の前記コネクタが、当該コネクタの長手方向に直列に配列されて、前記剛性支持板に固定されている、ことを特徴とする請求項1記載のモジュール型コネクタ。
  3.  前記複数のコネクタのそれぞれを両側面から挟むことによって前記複数のコネクタを固定する、複数の前記剛性支持板を備えたことを特徴とする請求項1記載のモジュール型コネクタ。
  4.  前記剛性支持板と前記複数のコネクタとを締結することにより、前記剛性支持板に対する前記複数のコネクタの位置を規定する締結具を前記コネクタごとに備えたことを特徴とする請求項3記載のモジュール型コネクタ。
  5.  前記複数のコネクタの少なくとも一つは、その長手方向の一端に凸部を有し、
     前記複数のコネクタの少なくとも他の一つは、長手方向の一端に凹部を有し、
     前記凸部と前記凹部とが嵌合する嵌合部を、複数の前記剛性支持板が挟み、
     前記締結具が、前記剛性支持板と前記嵌合部とを貫通し、締結することによって、前記複数のコネクタを固定することを特徴とする請求項3記載のモジュール型コネクタ。
  6.  前記剛性支持板が規定の位置に溝または開口を有し、かつ、前記複数のコネクタが突起を有し、前記溝または開口と前記突起とが嵌合することによって、前記剛性支持板に対する前記複数のコネクタの位置が規定されることを特徴とする請求項1記載のモジュール型コネクタ。
  7.  前記剛性支持板は箱型をしており、その内部に前記複数のコネクタを収容することにより、前記剛性支持板に対する前記複数のコネクタの位置を規定することを特徴とする請求項1記載のモジュール型コネクタ。
  8.  相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトを備えたコネクタであって、
     前記複数のコンタクトにおける前記接触部が、前記相手端子の挿抜方向にずらされて配置されていることを特徴とするコネクタ。
  9.  相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトを対向するように配置したコネクタであって、
     対向する前記複数のコンタクトの接触部間の間隔を広げるべく、前記各コンタクトの前記第1端部を係止させる係止部を有するハウジング、を備えたことを特徴とするコネクタ。
  10.  前記複数のコンタクトにおける前記接触部が、前記相手端子の挿抜方向にずらされて配置されていることを特徴とする請求項9記載のコネクタ。
  11.  前記コンタクトは、前記第1端部と反対側に設けられた第2端部と、前記第2端部の側に設けられた第2接触部とを有し、前記第2接触部は、前記第2接触部が接触する相手端子の挿脱方向にずらされて配置されていることを特徴とする請求項8ないし10記載のコネクタ。
  12.  相手端子に接触する接触部を有する複数のコンタクトと
     複数の前記コンタクトを支持する支持部材と、
     を有するコネクタであって、
     前記複数のコンタクトのうち、所定のコンタクトとそれに隣接するコンタクトとの間に設けられる、前記複数のコンタクトと前記相手端子との接触面よりも突出している突出部とを備えたことを特徴とするコネクタ。
  13.  前記突出部は前記相手端子を保持するハウジングを構成する材料と同一またはより軟らかい材料からできていることを特徴とする請求項12に記載のコネクタ。
  14.  前記突出部は前記支持部材と一体に形成されている、ことを特徴とする請求項12に記載のコネクタ。
  15.  前記複数のコンタクトの配列方向と垂直な方向の断面において、前記複数のコンタクトと前記支持部材との間に間隙が存在することを特徴とする請求項12に記載のコネクタ。
  16.  前記複数のコンタクトは、前記支持部材の両面に互いに背中あわせに配列され、前記コンタクトのそれぞれが、当該コネクタの挿入方向に向かうにしたがい、前記支持部材側へ歪曲していることを特徴とする請求項12に記載のコネクタ。
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