JP3502868B2 - 電気コネクタ - Google Patents

電気コネクタ

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JP3502868B2
JP3502868B2 JP2002035032A JP2002035032A JP3502868B2 JP 3502868 B2 JP3502868 B2 JP 3502868B2 JP 2002035032 A JP2002035032 A JP 2002035032A JP 2002035032 A JP2002035032 A JP 2002035032A JP 3502868 B2 JP3502868 B2 JP 3502868B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電気コネクタ、特に回
路板に取付け使用される形式の電気コネクタに関する。 【0002】 【従来の技術と問題点】多くのコネクタ組立体では雄コ
ネクタハウジングが雌コネクタハウジングと嵌合して必
要な電気的接続を得ている。雄コネクタハウジングと雌
コネクタハウジングとを組立てると、雄端子が対応する
雌端子と電気的に接続されることとなる。これらの典型
的なコネクタにおいて、各雌雄端子は単一ポスト部材と
して構成され、即ち接触部と取付部とが同じ軸に設けら
れる。一般に雌端子は弾性変形可能であって、雄端子は
比較的非弾性である。これらのコネクタ組立体は雌雄接
触部の係合又は嵌合に比較的大きな力を必要とする。ま
た、これら端子の形状は、取付部及び接触部が同軸上に
設けられる為にコネクタハウジングが比較的大きな高さ
を有する必要がある。 【0003】米国特許第4,734,060号公報には
ロッド状接触部を有する端子を使用するコネクタ組立体
を開示している。この型のコネクタ組立体をにあって
は、雌雄端子が共に弾性変形可能であるので、両ハウジ
ングの嵌合力が上述のものに比して小さくすることがで
きる。端子の接触部の形状が比較的簡単であるので、端
子は密接可能であり、その結果コネクタハウジングの幅
と長さを最小にすることが可能である。しかし、取付部
と接触部とが同じ軸に沿っているので、このコネクタハ
ウジングの高さは大幅に減少できない。これは信号伝播
遅延時間を問題とする高速用コネクタには好ましくな
い。 【0004】そこで、本発明の目的は、信号路長を短縮
すると共にコネクタの高さを低くし且つ嵌合する相手端
子と信頼性の高い電気的接続を可能にする端子形状を提
供することである。 【0005】 【課題解決の為の手段及び作用】本発明は、嵌合面と背
面とを有するコネクタに関する。端子受容キャビティが
ハウジング内に設けられ、嵌合面から背面へ延びる。端
子受容キャビティは第1脚受容キャビティと第2脚受容
キャビティとを有し、共に端子が挿入される。端子受容
キャビティ内に配置された端子は弾性を有する第1脚と
非弾性の第2脚とを有する。弾性第1脚は第1脚受容キ
ャビティ内に配置される。第1脚受容キャビティの寸法
を選定することにより、弾性第1脚が弾性的に変形して
キャビティ内に入る。非弾性の第2脚は第2脚受容キャ
ビティ内に配置され、第2脚受容キャビティの壁が第2
非弾性脚と協働してこれを支持し、その結果非弾性の第
2脚が端子受容キャビティ内に端子を安定化するのを保
証する。 【0006】更にまた本発明は、第1コネクタハウジン
グと第2コネクタハウジングとを有するコネクタ組立体
に関する。第1コネクタハウジングは第1端子受容キャ
ビティを有し、第2コネクタハウジングは第2端子受容
キャビティを有する。第1端子は第1端子受容キャビテ
ィ内に配置され、第2端子は第2端子受容キャビティ内
に配置される。第1及び第2端子は対応するハウジング
の嵌合面を超えて延びる第1脚と、対応するハウジング
内に保持される第2脚とを有する。第2脚は非弾性であ
り、ハウジングと協働して第1及び第2端子が第1及び
第2ハウジングに対して所定位置に維持されるようにす
る。第1脚は弾性を有し、自由端に接触部を有し、これ
により第1ハウジングが第2ハウジングと嵌合すると、
第1端子の第1脚が第2端子の第2脚と電気的に接触
し、第1端子の第2脚が第2端子の第1脚と電気的に接
触するようにする。 【0007】 【実施例】以下、添付図を参照して本発明の好適実施例
を詳細に説明する。先ず図1を参照する。コネクタ組立
体10は第1回路板12と第2回路14間の電気的接続
用である。コネクタ組立体10は図2によく示す如く第
1コネクタハウジング16と第2コネクタハウジング1
8を有する。第1コネクタハウジング16は、図2乃至
図9に示す。図3及び図5を参照すると、第1コネクタ
ハウジング16は第1即ち嵌合面20及びこれと反対の
第2即ち端子挿入面22を有する。端壁24(図8及び
図9)と側壁26は嵌合面20と端子挿入面22間に延
びる。側壁26は過渡部28を有し、嵌合面20は端子
挿入面22より大きい。嵌合相手コネクタ受容凹部30
は嵌合面20から端子受容面22に向って延びる。図9
によく示す如く、嵌合相手コネクタ受容凹部30は端壁
24及び側壁26の近傍に位置するような寸法となって
いる。 【0008】端子受容キャビティ32は第1コネクタハ
ウジング16内に設けられ、端子挿入面22から嵌合コ
ネクタ受容凹部30へ延びる。図5に示す如く、端子受
容キャビティ32は第1コネクタハウジング16の長手
方向の両側に設けられている。この長手方向両側の端子
受容キャビティ32は鏡像である。図5を参照すると、
端子受容キャビティ32は分割壁34を有し、第1脚受
容キャビティ36と第2脚受容キャビティ38の2つの
部分に分割する。分割壁34は端子挿入面22の近傍に
設けられた導入面40,42を有する。肩44が分割壁
34の表面に形成され、第2脚受容キャビティ38の近
傍に位置する。保持突起46も端子受容キャビティ32
内に設けられている。 【0009】バスバー受容凹部48は図5及び図7によ
く示す如く、第1コネクタハウジング16に設けられて
いる。このバスバー受容凹部48は嵌合相手コネクタ受
容凹部30から端子挿入面22へ延びる。 【0010】 図5によく示される第1コネクタ端子5
0は取付部52を有する。第1脚54と第2脚56は取
付部52から実質的に同一方向へ延び、これにより第1
及び第2脚54,56が嵌合相手コネクタと嵌合するよ
うにする。これについては後述する。回路板用嵌合脚5
8が取付部52から第1及び第2脚54,56と逆方向
へ延びる。取付部52は、その側壁に設けられた凹部6
0を有する。この凹部60は保持突起46と協働して端
子50を端子受容キャビティ32内に維持するのに必要
な摩擦係合を行う。分割壁34の端壁も取付部52の面
と協働して端子50が正しく配置されるのを保証する。
第1脚54は、僅かに円弧状である。第1脚54の自由
端には大きな接触部62を有し、第1脚受容キャビティ
36を超えて嵌合相手コネクタ受容凹部30内に突出す
る。第1脚54には外方へ突出した位置決め固定部64
を有し、第1脚54が未嵌合状態のとき分割壁34と協
働する。第1脚受容キャビティ36は第1脚54がその
中で移動できる寸法であり、第1脚を未嵌合又は僅かに
プレストレス位置から、嵌合位置へ移動可能にすること
に注目されたい。第2脚56は、第2脚受容キャビティ
38内に配置される。第1脚54とは異なり、第2脚5
6は嵌合相手コネクタ受容凹部30内には突出しない。
第2脚56の自由端66は第2脚56に対して鋭角で曲
がっている。これにより、自由端66が図5に示す如く
分割壁34と係合する。導入面68が第2脚56の自由
端66に設けられている。 【0011】次に、図2及び図7を参照する。バスバー
70が第1コネクタハウジング16内に配置されている
(図7及び図9参照)。このバスバー70はコネクタ嵌
合部72と回路板嵌合ピン74を有する。回路板嵌合ピ
ン74は図7に示す如くバスバー受容凹部48内に配置
される。コネクタ嵌合部はバスバー受容凹部48から嵌
合相手コネクタ受容凹部30内に突出する。 【0012】第2コネクタハウジング18は図2乃至図
7、図10及び図11によく示す。図3及び図5を参照
して、第2コネクタハウジング18は第1又は嵌合面1
20と反対の第2又は端子挿入面122を有する。端壁
124(図10及び図11参照)と側壁126は嵌合面
120と端子挿入面122間に延びる。嵌合突起130
が嵌合面120から端子受容面122より遠ざかる方向
へ延びる。この嵌合突起130は図10によく示す如く
端壁124間に延びるような寸法に選定されている。 【0013】端子受容キャビティ132は第2コネクタ
ハウジング18内に設けられ、端子挿入面122から嵌
合面120へ延びる。図5によく示す如く、端子受容キ
ャビティ132は第2コネクタハウジング18の長手方
向(軸)の両側に鏡像関係に形成されている。また図5
を参照すると、端子受容キャビティ132は分割壁13
4を有し、端子受容キャビティを第1脚受容キャビティ
136と第2脚受容キャビティ138とに2分割する。
この分割壁134は端子挿入面122の近傍に導入面1
40,142を有する。肩144が分割壁134の面に
第2脚受容キャビティ138に接近して形成されてい
る。また、保持突起146が端子受容キャビティ132
内に設けられている。 【0014】図5及び図7によく示す如く、バスバー受
容凹部148が第2コネクタハウジング18内に設けら
れている。このバスバー受容凹部148は端子挿入面1
22から嵌合面120を超して嵌合突起130を通る。
第2コネクタ端子150は図5によく示す如く、取付部
152を有する。第1脚154と第2脚156が取付部
152から実質的に同一方向に延び、これにより第1及
び第2脚154,156が後述する如く嵌合相手コネク
タと嵌合する。回路板嵌合脚158とスタンドオフ脚1
59は取付部152から第1及び第2脚154,156
と反対方向へ延びる。 【0015】取付部152は、その側壁に設けられた凹
部160を有する。この凹部160は保持突起146と
協働して端子150を端子受容キャビティ132内に維
持するのに必要な摩擦係合力を与える。端子150は側
面から突出する突起161を有する。突起161は端子
150に摩擦係合を付与する。分割壁134の端面は取
付部152の面とも協働して端子150が正しく固定さ
れるようにする。第1脚154は、僅かに円弧状をして
いる。第1脚154の自由端には膨大した接触部162
を有し、第1脚受容キャビティ136及び嵌合面120
を超えて突出する。膨大した配置部164が第1脚15
4に形成されている。この配置部164は第1脚154
が未嵌合時に分割壁134と協働する。第1脚受容キャ
ビティ136は第1脚154が移動可能な寸法であっ
て、第1脚154が未嵌合即ち僅かにプレストレスされ
た位置から嵌合位置へ移動可能にされていることに注目
されたい。第2脚156は、第2脚受容キャビティ13
8内に配置される。第1脚154と異なり、第2脚15
6は嵌合面120から突出しない。第2脚156の自由
端166は鋭角で曲げられており、これにより自由端1
66が図5に示す如く分割壁134に係合するようにす
る。第2脚156の自由端166には導入面168が形
成されている。 【0016】図7及び図10を参照すると、バスバー嵌
合端子170は第2コネクタハウジング18内に配置さ
れる。このバスバー嵌合端子170はコネクタ嵌合部1
72と回路板嵌合部174を有する。コネクタ嵌合部1
72は実質的にU字状をしており、自由端に膨大した接
触突起176を有する。回路板嵌合ピン174は膨大し
た保持突起178を有し、受容凹部148の側壁と協働
してバスバー嵌合端子170を凹部内に維持する。 【0017】図1乃至図4に示す如く、第1回路板12
は対向する側面212上に設けられた導電性信号路21
0を有する。導電性接地面214が図3に示す如く側面
212の下に配置されている。この導電性接地面214
は開口218の導電性側壁216と電気的接触する。こ
の第1回路板12の特定構造にあっては、回路板の端面
220の近傍に開口218が設けられている。 【0018】図1及び図7に示す如く、第2回路板14
は少なくとも表面232上に設けられた導電性信号路2
30を有する。導電性接地面(図示せず)が面232の
下方に形成されている。この導電性接地面は開口238
の導電性側壁236(図7参照)と電気的接触関係であ
る。 【0019】動作を説明すると、第1コネクタハウジン
グ16は第1回路板12と電気的接触関係で配置されて
いる。この電気的接触を行う為に、バスバー70が内部
に設けられた完全に組立てられた第1コネクタハウジン
グ16は何らかの取付治具(図示せず)内に配置され
る。この取付治具は内部に第1コネクタハウジング16
を受ける寸法の標準の取付治具でもよい。この取付治具
は、バスバー70が摩擦係合によりハウジング内に配置
されるとき、バスバー70をハウジング内に支持する寸
法であることが重要である。第1コネクタハウジング1
6は回路板嵌合脚58及び回路板嵌合ピン74が図8に
示すのと同様方法で外方へ突出するよう治具内に配置さ
れる。 【0020】第1コネクタハウジング16が治具内に正
しく配置されると、第1コネクタハウジング16を第1
回路板12と係合するように移動する。特に、第1コネ
クタハウジング16は、回路板12の端面220と係合
するように移動される。第1コネクタハウジング16と
第1回路板12が係合するよう移動されると、回路板嵌
合脚58は第1回路板12の端面220と係合する。対
向する嵌合脚58の自由端間の間隔は第1回路板12の
幅未満であることに注意されたい。その結果、回路板嵌
合脚58は先ず回路板12と係合し、脚58は端面22
0と接触する。第1コネクタハウジング16を第1回路
板12に更に挿入すると、脚58は相互に拡げられ、回
路板12の両側面212の表面を滑動する。この運動は
第1コネクタハウジング16が回路板12上に完全に挿
入される迄継続し、その結果脚58を回路板12上の導
電性信号路210と電気的接触関係に配置する。脚58
と信号路210間の電気的接触は、脚58をストレス位
置とすることにより保証され、その結果、脚58と信号
路間に大きなノーマルフォース(法線方向の押圧力)が
作用する。 【0021】第1コネクタハウジング16と回路板12
間の嵌合が生じると、回路板嵌合ピン74も第1回路板
12と協働する。ピン74は、回路板嵌合脚58が両側
面212上を滑動し始めると回路板の端面220と係合
する。嵌合時には図17に示す如くピン74は回路板1
2の開口218と位置合せ(アライメント)されてなけ
ればならない。ピン74を端面220を介して挿入する
為に、ピンは側面に力を加え、ピンが回路板の材料を貫
通することができるようにしなければならない。この力
は第1コネクタハウジング16が配置される治具により
生じる。治具がバスバー70とピン74をハウジングに
対して所定位置に維持するとき、回路板の側面へのピン
の挿入はバスバー70やハウジング16を破損しない。 【0022】図17に示す如く、第1回路板12の端面
220には予めノッチを形成してピン74が挿入可能な
開口222を得る。この予めノッチを形成することによ
り、ピン74を回路板12の端面220へ配置するのに
必要な挿入力を低減する。端面220へのピンの挿入が
継続すると、ピン74は側壁216を介して開口218
内に入る。図7を参照すると、ピン74の挿入はピン7
4の自由端が開口218を横切って延びる迄継続する。
図7に示す開口は側壁216にめっきが施されている。
ピン74が側壁216を超えて挿入されると、ピン74
は図7に示す如くめっき層を変形させる。この変形によ
りピンとめっき層間の良好な電気的接触を与え且つピン
と開口との機械的保持力を補強する。 【0023】第1コネクタハウジング16を第1回路板
12に完全に挿入すると、回路板嵌合脚58は導電性信
号路210に半田付され、回路板嵌合ピン74は開口2
18内に半田付される。これにより、第1コネクタハウ
ジング16と第1回路板12間に必要とする電気的且つ
機械的接続を行う。 【0024】回路板嵌合脚の他の実施例を図18に示
す。この実施例にあっては、回路板嵌合脚は溝又はポケ
ット80を有する。嵌合脚が挿入されると、脚は開口2
18のめっき層を裂くことは上述のとおりである。しか
し、この実施例では、溝はめっき層の端と嵌合脚間にチ
ャンネルを形成する。図示の如く、溝は嵌合脚の端へ延
びるか溝を短くしてもよい。その結果、嵌合ピンが開口
内に半田付されると、半田が溝に流れ込んで図18に示
す如くめっき層の自由端を超え、これにより第1回路板
と第1コネクタハウジング間の機械的結合の信頼性を高
める。溝の寸法は開口内に使用するめっき層の厚さと展
性により変わる。この溝は開口に適合するのではなく引
き裂かれるような寸法にしなければならない。 【0025】図13乃至図17を参照すると、ピン74
を開口218内に維持する他の方法が図示されている。
図12はピン74を開口218内に保持するのに使用さ
れる第1保持部材250を示す。この保持部材250
は、第1コネクタハウジングを第1回路板と嵌合する前
に、図17に示す如く開口218内に挿入される。回路
板へのハウジングの挿入は上述の場合と同じである。し
かし、ピンを開口に挿入すると、ピンは図13に示す如
く保持部材250の開口252を貫通する。この保持部
材250は開口218の側壁216と保持部材250の
側面254間で摩擦係合を生じる寸法に選定される。同
様に開口252はピン74と保持部材250間で摩擦係
合が生じるような寸法にする。その結果、保持部材25
0を開口218内に使用すると、開口218に半田付す
ることなく必要とする電気的機械的な接続が得られる。 【0026】第2保持部材260を図14乃至図17に
示す。第2保持部材260は筒状体である。スロット2
62が保持部材260の全長に亘って形成されている。
この保持部材260は図17に示す如く開口218内に
配置される。保持部材260が開口218に配置された
後に、保持ランス264(図14参照)が開口218の
側壁に突出して保持部材260と、開口218の側壁2
16間の保持及び電気的特性を得る。次に、ピン74を
図16に示す如く保持部材260のスロット262を介
して開口218内に挿入する。保持アーム266は所謂
「チャイニーズフィンガ」として作用し、ピン74を開
口218内に保持する。また、保持アーム266は保持
部材260とピン74間に必要な電気的接続を与え、こ
れにより開口218の半田付の必要性を排除する。 【0027】回路板の側面に取付けられるコネクタを使
用する利点は種々ある。第1に、機器の高度高性能化が
進むと、より多くのコネクタを回路板上に配置する必要
がある。利用できるスペースには限界があるので、回路
板に嵌合されるコネクタの数量を増加する解決策が必要
となる。本発明によると、回路板の端面及び側面をコネ
クタの嵌合の為に使用する。また、回路板の側面にコネ
クタを配置することにより、信号の伝送路を短くし、そ
の結果コネクタに関連する伝播遅延を最小にする。ま
た、第1コネクタハウジング16を第1回路板12に挿
入することにより、ハウジングから治具を除去すること
ができる。 【0028】第2コネクタハウジング18は図1及び図
5乃至図7に示す如く第2回路板14上に配置される。
この作業工程中に、回路板嵌合ピン174は回路板14
の開口238に挿入される。ピン174が開口238内
に挿入されると、回路板嵌合脚158は回路板230の
表面232に設けられた導電性信号路230と接触す
る。脚158と信号路230との接触は第2コネクタハ
ウジングを第2回路板14に完全に挿入された位置で行
われる。第2コネクタハウジング18が完全に挿入され
ると、ピン174が開口238に半田付され、脚158
が導電性信号路230に半田付される。これにより第2
コネクタハウジング18と第2回路板14間に必要な機
械的且つ電気的接続を与える。回路板嵌合脚58,15
8は端部に円弧状面を有する。半田は円弧状面と協働し
て回路板との機械的電気的接続を行う。円弧状面とする
ことにより、半田にクラックが生じないようにする。換
言すると、平面状の嵌合脚の場合には、半田クラックを
促進し、接続の信頼性を低下する。 【0029】第1及び第2コネクタハウジング16,1
8が回路板12,14に正しく取付けられると、コネク
タハウジングは図4乃至図7に示す如く相互に嵌合す
る。第1コネクタハウジング16は第2コネクタハウジ
ング18の近傍に配置され、第1コネクタハウジング1
6の嵌合相手コネクタ受容凹部30が第2コネクタハウ
ジング18とアライメントされる。嵌合相手コネクタ受
容凹部30は第2コネクタハウジング18が内部に挿入
されるような寸法に選定されている。 【0030】両コネクタハウジング16,18を嵌合す
るには、第1コネクタハウジング16を図5に示す初期
位置から図6に示す最終又は組立位置へ移動する。両コ
ネクタハウジング16,18が組立位置へ移動される
と、第1コネクタ端子50が第2コネクタ端子150と
係合接触して必要とする電気的接触を行う。嵌合される
と、第1コネクタ端子50の第1脚54の膨大した接触
部62が第2コネクタ端子150の第2脚156の導入
面168と係合する。同時に、第2コネクタ端子150
の第1脚154の膨大した接触部162は第1コネクタ
端子50の第2脚56の導入面68と係合する。 【0031】次に、膨大した接触部62,162は導入
面168,68上を滑動し、膨大した接触部62,16
2を第2脚156,56の側面上に位置させる。導入面
168,68はいくつかの作用をする。先ず、嵌合時の
端子の僅かのミスアライメント(位置ずれ)を補償す
る。導入面はまた第1脚54,154をストレス位置へ
移動させて、接触部が第2脚上を滑動するとき膨大した
接触部62,162が第2脚156,56に大きなノー
マルフォースを生じるようにする。両コネクタの嵌合作
業が継続すると、膨大した接触部62,162は第2脚
156,56の側面上を滑動して図6に示す完全な組立
位置へ移動する。膨大した接触部のこの摺動係合は大き
なノーマルフォースのもとでワイプ動作をするので、接
触部62,162と第2脚156,56間で確実な電気
的接続を行う。第1脚54,154の接触部62,16
2が第2脚156,56上を滑動すると、ハウジングの
壁が第1脚54,154の永久変形を防止する。換言す
ると、ハウジングの壁は第1脚54,154の極めて近
傍に配置されているので、第1脚がその弾性限界以上に
変形するのを阻止する。 【0032】この端子構造により、コネクタの高さを低
くすることができる。第1脚54,154の全長を弾性
ビームに使用するので、コネクタの高さを最低とするこ
とができる。換言すると、端子の静止部は端子の第2脚
に設け、これを第1脚とは物理的に完全に別にする。そ
の結果、第1脚には静止部が全く不必要となるので、第
1脚の全体の高さが最低になる。また、第2脚56,1
56は全く静止部材として使用される、即ち弾性特性が
不要であることに注目されたい。それにより、第2脚は
ハウジング内に固定され、端子をハウジング内に安定化
するのに使用できる。また、この端子形状により、高信
頼性の電気的接続が可能になる。各端子には信号が流れ
る平行な2つの並列パスがある。これにより冗長な電気
的な接続が得られ、単一の信号パスの場合に比してイン
ダクタンスが約半減する。これは特に高周波高速信号用
に好適である。 【0033】両コネクタハウジングを互いに嵌合する
と、バスバー70は図7に示す如くバスバー嵌合端子1
70に配置される。バスバー嵌合端子170の膨大した
突起176間の間隔はバスバー70の幅未満である。そ
の結果、バスバー嵌合端子170のバスバー70の位置
は接触突起を引き離し、その結果、接触突起176がバ
スバー70に必要とするノーマルフォースを加えるよう
にする。 【0034】図4及び図6に示す如く両コネクタハウジ
ング16,18を嵌合すると、第1回路板12と第2回
路板14間に効果的に電気的接続が行われる。第1コネ
クタハウジングは第1回路板の端面又は側面にて嵌合さ
れるので、接続は最小スペースで行われる。これは回路
板のスペースに限界がある場合に特に有効である。 【0035】図19にハウジングの別の実施例を示す。
この実施例では、第1及び第2回路板間の電気的接続は
上述と同様に行われるが、第2コネクタハウジング18
は嵌合面120を超えて延びるシュラウド190を有す
る。シュラウド190の構造は第1脚154が第1コネ
クタハウジング16の第2脚56との嵌合に先立って変
形するのを防止する。シュラウド190はまた両ハウジ
ングが嵌合するときコネクタハウジングのアライメント
を行う。シュラウド190は端子の嵌合前に端子が正し
い位置にあり、嵌合時に破損するのを防止する。上述し
たコネクタ組立体は回路基板間の電気的接続を行うもの
であるが、本発明は他のコネクタ組立体、例えば回路板
とケーブル間のコネクタ組立体等にも適用可能であるこ
とが理解できよう。また、本発明の要旨を逸脱すること
なく種々の変形変更が可能であることが当業者には容易
に理解できよう。 【0036】 【発明の効果】上述の説明から理解される如く、本発明
の電気コネクタによると、相互に嵌合する第1及び第2
ハウジングの端子受容キャビティに夫々第1及び第2端
子を挿入保持する。各端子は、回路板の信号路に接続さ
れる接続脚と平行な第1及び第2脚を有し、相互に交差
接続される。従って、各端子に第1及び第2脚の2つの
並列の接続路が形成されるので接続が確実且つ高信頼性
であると共に低インダクタンスであるので、高速信号用
の小型高密度電気コネクタが得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】第1及び第2回路板を相互接続する本発明の電
気コネクタの好適一実施例の斜視図。 【図2】図1の電気コネクタの分解斜視図。 【図3】図2のハウジング及びバスバーの要部を示す部
分断面図。 【図4】図1の電気コネクタの嵌合状態を示す部分断面
図。 【図5】図1の電気コネクタの嵌合進行状態の断面図。 【図6】図1の電気コネクタの嵌合組立状態の断面図。 【図7】図1の電気コネクタの図6とは異なる位置での
断面図。 【図8】図1の電気コネクタに第1回路板を配置する前
の斜視図。 【図9】図8の電気コネクタの斜め下方から見た斜視
図。 【図10】図1の電気コネクタの第2コネクタハウジン
グの斜め上方から見た斜視図。 【図11】図10の第2コネクタハウジングの斜め下方
から見た斜視図。 【図12】第1回路板の開口に挿入可能な保持部材の斜
視図。 【図13】第1回路板の開口に挿入された図12の保持
部材の拡大断面図。 【図14】第1回路板の開口に挿入される保持部材の他
の実施例の斜視図。 【図15】第1回路板の開口に挿入された図14の保持
部材の拡大上面図。 【図16】第1回路板の開口、図14の保持部材及び端
子の断面図。 【図17】第1回路板の開口と保持部材の拡大斜視図。 【図18】図14の保持部材、及び端子が挿入された回
路板の開口の拡大断面図。 【図19】コネクタハウジングの他の実施例の断面図。 【符号の説明】 10 電気コネクタ 12,14 回路板 16,18,190 ハウジング 32,132,48,148 端子受容キャビティ 50 第1端子 58,158 接触脚 70,170,150 第2端子 74 接触ピン 54,154 第1脚 56,156 第2脚 222 開口
フロントページの続き (72)発明者 デイミトリー・グラッベ アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 17057 ミドルタウン ローズデール アベニュー 2160 (56)参考文献 特開 昭52−116890(JP,A) 特開 平6−150999(JP,A) 実開 昭54−23290(JP,U) 実開 平3−82585(JP,U) 米国特許03178669(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 31/06 H01R 23/02 H01R 23/68 303

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】夫々少なくとも1個の端子受容キャビティ
    を有し相互に嵌合する第1及び第2ハウジングと、該
    第1及び第2ハウジングの前記端子受容キャビティ内に
    夫々挿入保持され、外面に突出する接続脚並びに第1及
    び第2脚を有する第1及び第2端子とを具備し、前記第
    1及び第2ハウジングを嵌合すると前記第1端子の第
    1及び第2脚が夫々第2端子の第2及び第1脚と係合す
    電気コネクタにおいて、 前記第1及び第2脚は互いに略平行に延びると共に、前
    記第1脚は前記第2脚より長く形成されて弾性を有し、
    前記第2脚は非弾性であり、 前記端子受容キャビティは、前記第1及び第2脚間に配
    置されると共に該第1及び第2脚と係合する分割壁を有
    する ことを特徴とする電気コネクタ。
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