JP2004047331A - 防水コネクタ - Google Patents

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Hideji Tate
舘 秀司
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Abstract

【課題】端子金具を正規姿勢で挿入できるようにする。
【解決手段】雄ハウジング15の後部にはゴム栓30が配され、この後面には規制部41が設けられたゴム栓押さえ36が装着されている。ホルダ45は仮係止位置と本係止位置とで保持可能であり、仮係止位置にある時に雄端子金具10を端子挿入孔51に嵌入させることで雄端子金具10の姿勢を正規姿勢に矯正可能である。端子挿入孔51には、抜け止め片52が設けられ撓み空間55内に撓み可能である。ホルダ45が仮係止位置にあるときには、雄端子金具10が抜け止め片52を撓み空間55に撓ませる事でキャビティ18まで挿入可能となり、ホルダ45が本係止位置にあるときには規制部41が撓み空間55に入りこんで抜け止め片52の撓み変形を規制することで雄端子金具10の抜け止めが可能となる。
【選択図】 図14

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の防水コネクタとして、図15に示すものが知られている。このものは雄側の防水コネクタであって、複数のキャビティ2が形成された雄ハウジング1の後面に、全キャビティ2を覆える大きさを有して各キャビティ2と対応する位置ごとに電線挿通孔4を設けた一括型のゴム栓3が配され、このゴム栓3が、電線挿通孔4と対応する位置ごとに端子挿入口6が開口されたゴム栓ホルダ5で押さえられた構造となっている。そして、電線Wの端末に固着された雄側端子金具7がゴム栓ホルダ5の対応する端子挿入口6から挿入され、電線挿通孔4を弾性的に押し広げつつゴム栓3を貫通してキャビティ2内に差し込まれ、雄側端子金具7が通過したのち電線挿通孔4の内面を電線Wの外周に密着させることでシールを取るようになっている。なお、このような防水コネクタは、特開平6−203902号等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに従来のものでは、図15の上段に示すように、雄側端子金具7が斜め姿勢で差し込まれると、先端のタブ8がゴム栓3の電線挿通孔4の内面に突き当たり、タブ8を変形させたり、ゴム栓3に傷を付けてしまうおそれがあった。
【0004】
これを避けるには、ゴム栓ホルダ5の厚みを大きくして端子挿入口6の全長を長くし、雄側端子金具7が斜めに挿入されたとしても、長い端子挿入口6を通過する間に真直姿勢に向けて矯正することが考えられるが、ゴム栓ホルダ5が厚肉とされる分、コネクタの奥行寸法が大きくなってしまうという問題があった。なおこのような問題は、雌側の防水コネクタでも同様に生ずるところである。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、コネクタの大型化を招くことなく端子金具を正規姿勢で挿入できるようにするところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、本体部の後部に電線が装着され前記本体部の前方へ延出したタブ部を備えた雄端子金具と、前記雄端子金具を収容可能な複数のキャビティを備えたコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングの後部に配され、前記キャビティと対応する位置に前記電線を密着して挿入可能な複数個の電線挿通孔を有するゴム栓と、前記コネクタハウジングの後部で且つ前記ゴム栓の後方に取り付けられ、前記雄端子金具を挿入可能であると共に前記本体部を嵌入した状態で前記雄端子金具の姿勢を矯正可能な端子挿入孔が前記電線挿通孔と同軸上に対応して設けられたホルダとからなる防水コネクタであって、前記ホルダは、前記ゴム栓の後面から後方へ離間した仮係止位置と、前記仮係止位置から前方へ押し込まれた本係止位置との間を移動可能に保持され、前記仮係止位置では、前記雄端子金具の姿勢を矯正した状態でもって前記タブ部の先端を前記ゴム栓の後面に至らしめることができるようになっており、前記ホルダには、前記仮係止位置では前記雄端子金具の挿抜を許容し、前記本係止位置では前記端子金具と係止可能な抜け止め片が撓み可能に設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ホルダには、同ホルダが前記仮係止位置に保持された状態で前記雄端子金具が挿入された際に、前記抜け止め片が撓み可能な撓み空間が前記ホルダの前面に向けて開口して設けられ、一方、前記ゴム栓側における前記ホルダの前面と対向する面には規制部が設けられており、この規制部は前記ホルダが本係止位置に保持された状態で前記撓み空間に入り込み前記抜け止め片の撓み変形を規制するところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記雄端子金具を遊挿可能な貫通孔を備えたゴム栓押さえが前記ゴム栓の後面に配置され、且つこのゴム栓押さえは前記ホルダとは別体をなすとともに前記コネクタハウジングと係止し合うことで前記ゴム栓の後方へのずれを規制可能となっており、前記規制部はこのゴム栓押さえの後面に設けられているところに特徴を有する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記抜け止め片は、複数個が相互に並んで形成されており、前記撓み空間は、前記各抜け止め片に対応する各撓み空間をそれぞれ連続させるような溝状に形成されており、一方、前記ゴム栓押さえは平板状に形成され、且つ前記規制部は溝状の前記撓み空間に沿って嵌め合わされることが可能な突条となっているところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
ホルダが仮係止位置に保持された状態で雄端子金具を端子挿入孔に挿入すると、本体部が端子挿入孔に嵌入されることでガイドされ、タブ部の先端がゴム栓に到達する前に雄端子金具の姿勢が矯正されるため、タブ部の先端がゴム栓に突き当たってゴム栓を傷付けるような事態を防止できる。
雄端子金具挿入後には、ホルダは前方の本係止位置に押しこまれて保持されるため、コネクタハウジングの奥行き寸法を小さくすることが出来る。
【0011】
また、メンテナンス時や、雄端子金具をキャビティに挿入してホルダを本係止位置に保持させた後で雄端子金具の挿入間違いに気付いたような場合においては、雄端子金具を一旦抜き、再度挿入しなおす作業が行われることがある。この場合、仮に、ホルダが本係止位置に保持された状態のまま雄端子金具を抜くことが出来るような構造であると、雄端子金具を抜く際にゴム栓を傷付ける虞がある。つまり、本係止位置に保持されたホルダは、ゴム栓の後面側に押し込まれた位置にあるため、タブ部の先端がゴム栓の電線挿通孔から抜けきらないうちに雄端子金具の後端側が端子挿入孔から抜けてしまうことで、雄端子金具のガイドがなくなり、雄端子金具が斜め姿勢になってタブ部がゴム栓に突き当たる虞がある。しかし、請求項1の発明によれば、ホルダが本係止位置にある状態で雄端子金具を引き抜こうとしても、抜け止め片に雄端子金具が引っ掛かるため抜くことが出来ない。よって、ホルダを仮係止位置に移動させない限り雄端子金具を抜き取ることができないため、端子金具の抜き取り時にゴム栓を傷つけることが回避される。
【0012】
<請求項2の発明>
ホルダが仮係止位置に保持された状態で雄端子金具が端子挿入孔に挿入された際には、抜け止め片が撓み空間内に撓むことで雄端子金具の挿入が可能となる。また、ホルダが本係止位置に移動すると、規制部が撓み空間内に入り込むことで抜け止め片の撓み変形が規制される。よって、ホルダが本係止位置にある状態で雄端子金具を引き抜こうとしても、抜け止め片が撓み変形を規制するため、雄端子金具の抜け止めをより確実に行える。
【0013】
<請求項3の発明>
ホルダが仮係止位置にある状態では、雄端子金具の抜き取り時に雄端子金具と共にゴム栓が後方へずれてしまう虞があるが、請求項3の発明によれば、コネクタハウジングに係止したゴム栓押さえがゴム栓の後面に配置されているため、ゴム栓はゴム栓押さえにより押さえられ後方へずれることがない。
また、ゴム栓押さえの後面に規制部を設けることで、ゴム栓押さえにゴム栓を押さえる機能に加えて、抜け止め片の撓み変形を規制するという機能を付加することが出来る。
【0014】
<請求項4の発明>
ゴム栓押さえが平板状に形成されているため、ゴム栓押さえの装着スペースを小さくでき、コネクタハウジングの小型化に有効である。しかし、ゴム栓押さえを平板状に形成すると強度不足が懸念されるが、請求項4の発明によれば、規制部が溝状の撓み空間に沿って嵌合可能な突条となっていることで、規制部によりゴム栓押さえの補強も可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1ないし図14に基づいて説明する。これらの図に示す防水コネクタは、雄ハウジング15(コネクタハウジング)、雄端子金具10、一括型のゴム栓30、ゴム栓押さえ36、ホルダ45とからなっている。なお、以下では図1における右側を前方として説明する。
【0016】
雄端子金具10は、角筒状の本体部11と、本体部11の前端から細長く延出されたタブ部12と、本体部11の後端に設けられ電線14をかしめて圧着するバレル部13とからなっている。
【0017】
雄ハウジング15は、合成樹脂によりブロック状に形成されている。端子収容部17の前面側には前方に向けて開口したフード部16が相手側の雌ハウジング(図示せず)を嵌合可能に形成されており、端子収容部17の後面側には前記したゴム栓30、ゴム栓押さえ36、ホルダ45を収容可能な装着筒部20が後方に向けて開口して設けられている。
【0018】
端子収容部17には、雄端子金具10を収容可能な複数個のキャビティ18が前後に貫通して設けられている。各キャビティ18の天井壁には弾性的に撓み可能なランス19が形成され、雄端子金具10の本体部11に引っ掛かることで雄端子金具10を抜け止め可能としている。図2に示すように、これらのキャビティ18は、左右及び中央の3ブロックに分かれて形成されており、左右のブロックには幅方向に4個ずつ並列したキャビティ18が上下に3段、中央のブロックには3個ずつ並列したキャビティが3段配されている。また、この各ブロック間には、後述するガイド孔22が一対設けられ、かつ各ガイド孔22を上下に挟む位置には凸部21が各ブロック間に2個ずつ、端子収容部17の後面(装着筒部20の奥面)から後方へ向けて突設されている。なお、図示はしないが、端子収容部17の前方には、フロントリテーナが装着され、ランス19の撓み空間に進入してランス19の撓みを規制することが出来る。
【0019】
装着筒部20の奥面には、図1,図3に示す一括型のゴム栓30が密着して配され、全キャビティ18を覆うことが可能となっている。ゴム栓30の外周面には、全周に亘り3条のリップ片34が設けられ、装着筒部20の内面と密着可能となっている。ゴム栓30には、前後に貫通した電線挿通孔31が各キャビティ18と対応する位置に設けられている。これらの各電線挿通孔31の内周面にも、全周に亘り3条のリップ片35が設けられ、電線14の外周面と密着可能となっている。また、ゴム栓30には前記した凸部21と対応する位置に計4個の位置決め孔33が貫通形成され、凸部21と嵌まり合うことで位置決めされるようになっている(図1,図2及び図11参照)。
【0020】
ゴム栓30の後面には、ゴム栓押さえ36が密着して配置されゴム栓30を抜け止めしている。ゴム栓押さえ36は平板状に形成され、ゴム栓30とほぼ同じ大きさで装着筒部20内に嵌合可能となっている。図4に示すように、ゴム栓押さえ36には雄端子金具10を遊挿可能な貫通孔37A,37Bが設けられている。これらの貫通孔37A,37Bは、前記したキャビティ18に対して各ブロックの各段毎に対応したものとなっているが、左右のブロックに対しては両端に位置するキャビティ18にのみ個別に対応して形成された貫通孔37Bと、各段毎に3つずつのキャビティ18を一括して対応する貫通孔37Aとが形成されている。
【0021】
図1,図4,図5のように、ゴム栓押さえ36の後面には、規制部41が突設されている。規制部41は、ゴム栓押さえ36のほぼ全幅方向に亘って水平に延出された形態で、上下方向に3段設けられている。最上段のものはゴム栓押さえ36の上端縁に沿って形成され、他段は各貫通孔37A,37Bの間にそれぞれ1段ずつ設けられている。この規制部41は、後述するホルダ45の撓み空間55に挿入可能であると共に、ゴム栓押さえ36の補強の役目も果たしている。なお、この実施形態では、ゴム栓押さえ36の更なる補強を図るために、ゴム栓押さえ36の上下方向に延びるリブ39,40も設けている。即ち、中央ブロックの貫通孔37の両側で、上段から中段の規制部41まで垂直に延びたリブ39が2本、同様に中段の規制部41からゴム栓押さえ36の下端まで延びたリブ40が2本形成されている。
【0022】
ゴム栓押さえ36の上端縁で且つ幅方向における一方側(図4に示す右側)寄りの位置には、前止まり部44が上方へ向けて突設されている。一方、装着筒部20の天井壁には、前止まり部44を挿入可能な溝部23が装着筒部20の後端縁から装着筒部20の奥面とほぼ同位置まで凹設されている(図1,2参照)。また、この溝部23の奥面からは受け部24がゴム栓30の後面とほぼ同じ位置まで突設されており、この受け部24の下面とゴム栓30の外周面とは密着可能となっている。ゴム栓押さえ36を装着筒部20に収容する際には、前止まり部44を溝部23に適合させつつ前方へ押し入れ、ゴム栓押さえ36の前面がゴム栓30の後面まで押し込まれると、前止まり部44が受け部24の後端縁に当接するため必要以上に前方へ挿入されないようになっている。
【0023】
図4及び図5に示すように、前記した規制部41のうち、中段と下段の規制部41の幅方向両端縁には、係止突部42がそれぞれ側方へ突出して設けられている。係止突部42の前端面は側方へテーパ状に広がって形成され、後端面は係止面43となっている。一方、図1及び図9のように、装着筒部20の両側壁には、各係止突部42と対応する位置に上下2個ずつの係止受け部25が貫通して設けられ、係止突部42と係止可能となっている。また、装着筒部20の両側壁の内面側には、各係止受け部25と同じ高さ位置にスライド溝26が形成されている。スライド溝26は、装着筒部20の後端縁から係止受け部25の若干手前の位置まで水平に、且つゴム栓押さえ36の係止突部42を受け入れ可能な深さで凹設され、この前端面は内方へ向けてテーパ状に傾斜している。したがって、ゴム栓押さえ36は、係止突部42がスライド溝26に嵌め合わされつつ前方へ押し込まれ、ゴム栓押さえ36が僅かに湾曲しつつ係止突部42がスライド溝26の前端面を乗り越えて係止受け部25に嵌まり込むと、係止面43が係止受け部25の後側開口縁と係止することで装着筒部20内に抜け止め状態で保持されるようになっている。
【0024】
ゴム栓押さえ36の後面には、上記したホルダ45が装着される。ホルダ45は、図6のように、基部46と、挿入ガイド50と、係止アーム48とからなり、装着筒部20に対して後述する仮係止位置と本係止位置との2段階で保持されるようになっている。
【0025】
まず基部46は、ゴム栓押さえ36とほぼ同じ大きさで装着筒部20内に嵌合可能に形成され、雄端子金具10を挿入可能な端子挿入孔51が、前記した各キャビティ18と対応する位置に複数個、前後に貫通形成され、キャビティ18と同様に中央及び左右の3つのブロックに分かれている。この端子挿入孔51は、方形状に形成され雄端子金具10の本体部11をがたつきなく挿入可能となっている。
【0026】
基部46の前面で上記した端子挿入孔51の各ブロック間で、且つ前記したガイド孔22と対応する位置には、一対の挿入ガイド50が前方へ長く延出されている。一方、図11に示すように、ゴム栓30、ゴム栓押さえ36にも、ガイド孔22と対応する位置にガイド孔32,38がそれぞれ貫通形成され、ホルダ45が装着筒部20に装着される際に挿入ガイド50がこれらのガイド孔38,32,22に順に嵌入されていくことでホルダ45挿入時の案内が可能となっている。
【0027】
図6ないし図8に示すように、基部46の両側壁には上下に一対の補強部47が設けられ、この補強部47の前面からはU字型の切り欠き部49が形成された係止アーム48が板状に延出されている。
【0028】
これに対して装着筒部20の両側壁の外面には、図8及び図12に示すように、この係止アーム48を嵌め込んで摺動させつつ前後方向に案内するガイド溝27が凹設されている。ガイド溝27の上下方向におけるほぼ中央部分には、前記した切り欠き部49と係止可能な仮係止突起28と本係止突起29とが前後方向に並んで突設され、本係止突起29においては、上下方向に形成されている2箇所の係止受け部25間に設けられている。また、切り欠き部49の前端縁はL字型に形成されており、これらの係止突起28,29も切り欠き部49と適合するように共にL字型をなして形成されることで、ホルダ45の傾動が規制され、具体的には、ホルダ45が仮係止位置にある状態においてホルダ45の後面が鉛直状態となるように保障して雄端子金具10を真直姿勢に矯正しやすくしている。
【0029】
また、係止アーム48の前端縁のうちこれらの係止突起28,29と当たり合う部分と、仮係止突起28の後端縁には、係止アーム48が外方へ撓み円滑に仮係止突起28を乗り越えることができるような勾配が設けられている。係止アーム48の前端縁をガイド溝27の後端に適合させて前方へ押し込むと、まず係止アーム48が外方へ撓まされて係止アーム48の前端縁が仮係止突起28の後端縁を摺動しつつ乗り越え、係止アーム48が弾性復帰して切り欠き部49と仮係止突起28とが嵌まり合う。図8及び図9に示すように、切り欠き部49の前端縁と仮係止突起28の後端縁とが引っ掛かり、且つ係止アーム48の前端縁が本係止突起29の後端縁と軽く当接することでホルダ45は仮係止位置に保持される。
【0030】
この仮係止位置で、雄端子金具10のキャビティ18に対する挿抜が行われる。挿入時においては、雄端子金具10を端子挿入孔51に挿入すると、本体部11が端子挿入孔51にほぼ緊密に嵌入されることで、本体部11が端子挿入孔51の内面にガイドされ、雄端子金具10の姿勢が矯正可能となっている。且つ、この仮係止位置では、ホルダ45の基部46が装着筒部20の後面から後方へ突出した状態となっており、この突出量、つまりホルダ45前面とゴム栓押さえ36の後面との離間距離は、タブ部12の先端がゴム栓30の後面に到達する前に雄端子金具10の姿勢が矯正されるように設定されている。したがって、雄端子金具10の引き抜き時においても、挿入時と同様に雄端子金具10の姿勢が矯正されるようになっている。
【0031】
また、本係止突起29の後端縁には、係止アーム48の前端縁を当接させた状態においてホルダ45を強く前方へ押せば、係止アーム48が外方へ撓んで本係止突起29を乗り越えさせることが出来るような勾配が設けられている。雄端子金具10の挿入後にさらにホルダ45を押し込むと、係止アーム48の前端縁が本係止突起29を乗り越え、図12及び図13のように、切り欠き部49の前端縁と本係止突起29の前端縁とが係止し、且つ補助部47がこれに対応して切り欠かれた逃がし27Aに嵌り込んで、逃がし27Aの前端縁と当接し合うことでホルダ45が本係止位置に保持される。この本係止位置では、ホルダ45の後面が装着筒部20の後面と面一となっている。
【0032】
また、図1,図6,図7に示すように、各端子挿入孔51の天井壁には、抜け止め片52が、前端側が自由端となるように片持ち状に形成され上方へ撓み可能となっている。また、この抜け止め片52の下面には、図14に示すようにテーパ面54A,54Bが前後方向(雄端子金具10の挿入方向)に隣接して形成された突部53が、雄端子金具10の通過領域に突出して設けられており、ホルダ45が本係止位置にある状態において雄端子金具10を引き抜こうとした際に雄端子金具10のバレル部13の後端と係止可能となっている。
【0033】
また、各抜け止め片52の上方には、抜け止め片52の上方への撓みを可能にする撓み空間55が設けられている。この撓み空間55は、幅方向に並列する抜け止め片52の撓み空間をそれぞれ連続させるような長溝状に繋がって、且つ基部46の全幅に亘って形成されている。この撓み空間55は、上下方向に3段設けられ、中段と下段の撓み空間55においては、端子挿入孔51の各ブロック間に撓み空間55よりも深い肉抜き57がなされている。また、上段の撓み空間55においては、基部46の上端縁に沿って設けられ、且つ上方に向けても開口した状態となっている。
【0034】
また、これらの撓み空間55は、ゴム栓押さえ36に設けられた規制部41とそれぞれ対向しており、ホルダ45が本係止位置に装着された状態において規制部41が収容されるようになっている。したがって、ホルダ45が本係止位置にあるときには、撓み空間55に規制部41が入りこむことで抜け止め片52の撓み変形が規制可能となっている。この本係止位置で雄端子金具10を後方へ引き抜くと、突部53の前側のテーパ面54Aが雄端子金具10のバレル部13と当接し合うことで雄端子金具10が抜け止めされ、ホルダ45が仮係止位置にあるときに雄端子金具10を引き抜く際には、バレル部13とテーパ面54Aとが摺動し合うことで抜け止め片52が撓み空間54へ押しやられ自動的に係止を解除可能となっている。また、雄端子金具10の挿入時においては、突部53の後側のテーパ面54Bと本体部11とが摺動し合うことで雄端子金具10の挿入が可能となっている。また、抜け止め片52の上面前端縁にもテーパ面56が形成されており、撓み空間55への規制部41の案内をしている。
【0035】
次に、上記のように構成された実施形態の作用効果を説明する。組み付けに関しては、まず、雄ハウジング15の装着筒部20にゴム栓30が挿入され、凸部21に位置決め孔33を嵌合させつつ装着筒部20の奥面にゴム栓30の前面が密着するまでゴム栓30が嵌め込まれる。
【0036】
次に、ゴム栓押さえ36が、前止まり部44を溝部23に適合させて装着筒部20内に押し込まれる。このとき、係止突部42がスライド溝26内を前方へ摺動して前端面を乗り越えると、係止面43と係止受け部25とが係止し合うと共に、前止まり部44が受け部24と当接するため、ゴム栓押さえ36が装着筒部20内に保持される。また、この状態では、ゴム栓押さえ36がゴム栓30の後面に密着しているため、ゴム栓30の後方への移動が規制される。
【0037】
その後、ホルダ45が装着筒部20内に挿入される。まず、図11のように挿入ガイド50がゴム栓押さえ36、ゴム栓30、端子収容部17の各ガイド孔38,32,22に順に差し込まれることでホルダ45の雄ハウジング15に対する位置決めがなされる。そして、係止アーム48がガイド溝27に差し込まれ、係止アーム48が外方へ撓んで係止アーム48の前端縁が仮係止突起28を乗り越え、切り欠き部49に仮係止突起28が嵌まり込むと、図8から図10に示すような基部46が装着筒部20の後方へ突出した仮係止位置にホルダ45が保持される。
【0038】
この状態で、雄端子金具10が端子挿入孔51からキャビティ18に向けて挿入される。雄端子金具10が端子挿入孔51に挿入されると、図10のように本体部11の前端縁がテーパ面54Bを摺動しつつ抜け止め片52を撓み空間55に押し撓ませて端子挿入孔51を通過し、貫通孔37A,37B、電線挿通孔31の順に挿通され、雄端子金具10がキャビティ18に挿入されるとランス19と係止することで抜け止め状態でキャビティ18に収容される。雄端子金具10が端子挿入孔51を通過後には、抜け止め片52は弾性復帰して突部53が端子挿入孔51内に突出した状態となる。また、この雄端子金具10の挿入過程において、仮に雄端子金具10が斜め姿勢で挿入されても、本体部11が端子挿入孔51嵌入されることにより、タブ部12の先端がゴム栓30の後面に到達する前に電線挿通孔31と雄端子金具10の軸芯が同軸となるようにその姿勢を矯正される。したがって、タブ部12が円滑に電線挿通孔31内に挿入され、ゴム栓30の損傷を防止できる。また、ホルダ45が仮係止位置にある状態では、L字型の切り欠き部49と仮係止突起28とが嵌まり合っていることで前記したようにホルダ45の後面が雄端子金具10の挿入方向に対して鉛直状態が保障されているため、雄端子金具10の姿勢矯正に有効である。
【0039】
雄端子金具10の挿入作業が行われた後に、ホルダ45が図12から図14に示す本係止位置に装着される。ホルダ45を仮係止位置からさらに前方へ押し込むと、係止アーム48の前端縁が本係止突起29を乗り越え切り欠き部49と本係止突起29とが嵌まり合うことで本係止位置にホルダ45が保持される。この状態では、ゴム栓押さえ36の規制部41がホルダ45の撓み空間55に挿入されることで、抜け止め片52の撓み規制がなされる。
【0040】
ところで、ホルダ45が本係止位置にある状態において、雄端子金具10の抜き取りが必要な場合(例えば、メンテナンス時など)がある。この場合においては、まずホルダ45の本係止状態を治具などで解除してホルダ45を仮係止位置へ移動させた後、雄端子金具10とランス19の係止を解除して雄端子金具10を後方へ引きぬくと、バレル部13の後端部分がテーパ面54Aを摺動することで抜け止め片52を撓み空間55に押し撓ませるため、端子挿入孔51から抜くことができる。この際、挿入時と同様に端子挿入孔51でもって雄端子金具10の姿勢矯正が行われるため、タブ部12がゴム栓30を傷つけることが回避される。
【0041】
仮に、ホルダ45を仮係止位置に戻さず、本係止位置に保持した状態のまま雄端子金具10を引き抜くことが可能な構造のものであった場合、雄端子金具10はタブ部12先端が電線挿通孔31から抜けきらないうちに本体部11が端子挿入孔51から抜けてしまことで端子挿入孔51によるガイドがなくなり、タブ部12がゴム栓30に突き当たる恐れがある。しかし、この実施形態では、雄端子金具10を引き抜こうとしても、図14のように撓み空間55には規制部41が入りこみ、抜け止め片52の撓み変形が規制されているため、バレル部13の後端部分が突部53のテーパ面54Aに引っ掛かり引き抜くことができない。
【0042】
したがって、ホルダ45を仮係止位置に戻す作業を行わない限り雄端子金具10を引き抜くことができないため、雄端子金具10の抜き取り時にゴム栓30を傷つけることが回避される。
【0043】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0044】
(1)上記した実施形態では、規制部41をゴム栓押さえ36に設けたが、ゴム栓など他の部材に設けても良い。
(2)上記した実施形態では、ホルダ45をゴム栓押さえ36の後面に密着するまで押しこんだ位置を本係止位置としたが、抜け止め片の撓み規制を規制可能な位置まで規制部が入り込んでさえいれば、密着する位置まで押し込まなくても良い。
【0045】
(3)上記した実施形態では、抜け止め片52の撓み空間55を設けて、抜け止め片52を撓み空間55に撓ませる事で自動的に雄端子金具10と抜け止め片52の係止を解除するものを示したが、撓み空間を設けなくても良い。例えば、雄端子金具の引き抜き時の雄端子金具と抜け止め片との係止解除を、雄端子金具により抜け止め片を無理矢理撓み変形させて解除するものや、治具などで解除するようなものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における分解断面図
【図2】雄ハウジングの背面図
【図3】ゴム栓の背面図
【図4】ゴム栓押さえの背面図
【図5】その平面図
【図6】ホルダの平面図
【図7】ホルダの正面図
【図8】ホルダが仮係止位置に保持された状態を示す側面図
【図9】その一部切り欠き平面図
【図10】その側断面図
【図11】ホルダの挿入ガイドが挿入されている様子を示す側断面図
【図12】ホルダが本係止位置に保持された状態を示す側面図
【図13】その一部切り欠き平面図
【図14】その側断面図
【図15】従来例における側断面図
【符号の説明】
10…雄端子金具
11…本体部
12…タブ部
14…電線
15…雄ハウジング(コネクタハウジング)
18…キャビティ
30…ゴム栓
31…電線挿通孔
36…ゴム栓押さえ
37A,37B…貫通孔
41… 規制部
45…ホルダ
51… 端子挿入孔
52…抜け止め片
55…撓み空間

Claims (4)

  1. 本体部の後部に電線が装着され前記本体部の前方へ延出したタブ部を備えた雄端子金具と、
    前記雄端子金具を収容可能な複数のキャビティを備えたコネクタハウジングと、
    前記コネクタハウジングの後部に配され、前記キャビティと対応する位置に前記電線を密着して挿入可能な複数個の電線挿通孔を有するゴム栓と、
    前記コネクタハウジングの後部で且つ前記ゴム栓の後方に取り付けられ、前記雄端子金具を挿入可能であると共に前記本体部を嵌入した状態で前記雄端子金具の姿勢を矯正可能な端子挿入孔が前記電線挿通孔と同軸上に対応して設けられたホルダとからなる防水コネクタであって、
    前記ホルダは、前記ゴム栓の後面から後方へ離間した仮係止位置と、前記仮係止位置から前方へ押し込まれた本係止位置との間を移動可能に保持され、前記仮係止位置では、前記雄端子金具の姿勢を矯正した状態でもって前記タブ部の先端を前記ゴム栓の後面に至らしめることができるようになっており、
    前記ホルダには、前記仮係止位置では前記雄端子金具の挿抜を許容し、前記本係止位置では前記端子金具と係止可能な抜け止め片が撓み可能に設けられていることを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記ホルダには、同ホルダが前記仮係止位置に保持された状態で前記雄端子金具が挿入された際に、前記抜け止め片が撓み可能な撓み空間が前記ホルダの前面に向けて開口して設けられ、
    一方、前記ゴム栓側における前記ホルダの前面と対向する面には規制部が設けられており、この規制部は前記ホルダが本係止位置に保持された状態で前記撓み空間に入り込み前記抜け止め片の撓み変形を規制することを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記雄端子金具を遊挿可能な貫通孔を備えたゴム栓押さえが前記ゴム栓の後面に配置され、且つこのゴム栓押さえは前記ホルダとは別体をなすとともに前記コネクタハウジングと係止し合うことで前記ゴム栓の後方へのずれを規制可能となっており、
    前記規制部はこのゴム栓押さえの後面に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の防水コネクタ。
  4. 前記抜け止め片は、複数個が相互に並んで形成されており、前記撓み空間は、前記各抜け止め片に対応する各撓み空間をそれぞれ連続させるような溝状に形成されており、
    一方、前記ゴム栓押さえは平板状に形成され、且つ前記規制部は溝状の前記撓み空間に沿って嵌め合わされることが可能な突条となっていることを特徴とする請求項3に記載の防水コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015121874A1 (en) * 2014-02-11 2015-08-20 Tyco Electronics Amp Gmbh Cover for a connector housing and connector housing having such cover

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