JP2004047320A - コード収納装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成でコードのよじれを引き起こさない、優れたコード収納装置を提供する。
【解決手段】ケース本体10にコード収納室2を形成し、このコード収納室2の中央部に第1の軸部21を設ける。第1の軸部21には、回転自在に回転体3を取りつけ、この回転体3に第2の軸部31を設ける。第1、第2の軸部21、31、ケース本体10には、それぞれ第1、第2、第3のスリット21A、31A、10Aを形成する。コード6は、一端部を第1のスリット21Aに挿入し、他端部を第2、第3のスリット31A、10Aを通してケース本体10の外部に導出する。回転体3を回転させることにより、コード6がよじれることなく、第1、第2の軸部21、31にそれぞれ捲回され収納される。
【選択図】 図1
【解決手段】ケース本体10にコード収納室2を形成し、このコード収納室2の中央部に第1の軸部21を設ける。第1の軸部21には、回転自在に回転体3を取りつけ、この回転体3に第2の軸部31を設ける。第1、第2の軸部21、31、ケース本体10には、それぞれ第1、第2、第3のスリット21A、31A、10Aを形成する。コード6は、一端部を第1のスリット21Aに挿入し、他端部を第2、第3のスリット31A、10Aを通してケース本体10の外部に導出する。回転体3を回転させることにより、コード6がよじれることなく、第1、第2の軸部21、31にそれぞれ捲回され収納される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源コードやマイク、イヤホーンコードなどのコードを巻取り収納することができるコード収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コードを巻取り収納するコード収納装置では、コードを巻き取る軸部を必ず回転させなければならないため、この軸部よりコードの一端を直接引出すと、コードを捲き取る毎に収納されたコードが大きくよじれ、これが何度も繰り返されるとコードの断線につながることがある。
【0003】
そのため、従来、この種のコード収納装置では、例えば図8に示すように、コード101を巻き取る軸部102にコネクタ103を取付け、そのコネクタ103に、軸部102に巻き取られるコード101の基端を接続するとともに先端を外周から出し入れするようにすることが多い。
【0004】
また、これ以外にも、例えば、コードを巻き取る軸部に接触電極を設けるのと同時にこれに接触・導通するスリップリングを軸部の近傍に取付けて電気的な接続を図るように構成し、軸部に巻き取られるコードの一端を、そのスリップリングを介して外部に引出すコードと電気的に接続するものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のコード収納装置では、例えば前者のようなタイプの場合、軸部に設けたコネクタに外部から何も接続しない状態で軸部にコードを巻き取ったり、引出したりしなければならず、コネクタに別のコードを接続しておくと、そのコードがよじれるという問題がある。
【0006】
また、スリップリングを設けた後者のタイプのものでは、コードのよじれは解消できるものの、スリップリングを用いる関係で、その構造が複雑になると共に、充分な電気的接続を確保するのが難しくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来の問題点を解決するものであり、簡単な構成でコードのよじれを引き起こさない、優れたコード収納装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のコード収納装置は、コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室内の中心部に固設した第1の軸部を有する円板体と、
前記コード収納室内において前記円板体との境界部分に略円筒状の第2の軸部を有し、前記第1の円板体の外側に同心状で回転可能に設けた回転体と、
前記第2の軸部に形成したスリットと
を備え、
前記回転体の回転とともに回転する前記第2の軸部の前記スリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴としている。
【0009】
この構成により、第1の軸部は、コード収納室と共に固定された状態にあり、第2の円板体を回転させ、第1、第2の軸部にそれぞれコードを連続して捲回させた場合でも、第1の軸部が回転することがなく、コードのよじれがほとんど生じないという作用を有する。
【0010】
また、本発明のコード収納装置は、コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室の中心部に固設した第1の軸部と、
前記コード収納室内において前記第1の軸部と同心状で回転可能に設けた円板体と、
前記円板体の半径方向の中間に設け前記コード収納室を内外に2分する略円筒状の第2の軸部と、
この第2の軸部に形成したスリットと
を備え、前記円板体の回転とともに回転する前記第2の軸部のスリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴としている。
【0011】
この構成により、第1の軸部は、コード収納室と共に固定された状態にあり、円板体を回転させ、第1、第2の軸部にそれぞれコードを連続して捲回させた場合でも、第1の軸部が回転することがなく、コードのよじれがほとんど生じないという作用を有する。
【0012】
また、本発明のコード収納装置は、前記コード収納室を備えたケース本体の前記コード収納室を臨む壁面の一部に前記第2の軸部に形成したスリットとは別のスリットを形成し、
このスリットを通して前記コードの先端部を前記ケースの外方に引出すとともに、前記コードの基端部を前記第2の軸部に形成した前記スリットを通して前記第2の軸部よりも内方のコード収納室内に導くように構成したことを特徴としている。
【0013】
この構成により、コードを基端は第1の軸部から、先端はコード収納室の外周から、それぞれ引出すことができ、その引出し位置をそれぞれ固定することができる。
【0014】
また、本発明のコード収納装置は、前記コード収納室を形成した前記ケース内に各種電気部品を収納するための収納部を別に設け、
この収納部に収納された各種電気部品を前記コードの基端部と電気的に接続したことを特徴としている。
【0015】
この構成により、各種電気部品を収納する収納部と一体化することができ、例えば、各種機器に一体的に構成することができる。
【0016】
また、本発明のコード収納装置は、各種電気部品として、AC電源に直接接続されるコネクタ、AC電源をDC電源に変換する各種電気部品を含んでいることを特徴としている。
【0017】
この構成により、各種機器に使用する電源アダプタ付のコード収納装置とすることができ、別に電源アダプタを必要としないという作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るコード収納装置1の断側面図、図2は同じコード収納装置1のI−I線断側面図である。
本発明の一実施の形態に係るコード収納装置1は、図1及び図2に示すように、ケース本体10の上面側にコード収納室2が形成されており、このコード収納室2には、中心部にケース本体1と一体に形成された円筒状の第1の軸部21が(固設)配置されているとともに、第1の軸部21と同心状でこの第1の軸部21に対して回転可能な(回転フリー状態の)回転体3が収納されている。
【0019】
この回転体3には、円筒状に形成された第2の軸部31が一体に、換言すれば第1の軸部21と同心状に立設されており、コード収納室2は、この第2の軸部31で、内周側と外周側とにそれぞれ2分(第1コード室及び第2コード室)されている。さらに、この回転体3には、コード収納室2の開口部2Aを覆う蓋体32を備えている。
【0020】
この蓋体32の外面には、回転体3を指などで回転操作するのに便利なように、指などが挿入可能な窪み32が形成されている。なお、ここで、回転体3を回転操作するための手段としては、この実施の形態での窪み32に代えて、回転体3から突出した取手などであってもよく、また、その取手は、回転体3に対して折畳み自在であってもよいことは言うまでもないことである。
【0021】
また、ケース本体10の上面には、回転体3をコード収納室2に収納した状態で、回転体3がコード収納室2より抜け出ないようにするための閉止蓋11が装着されている。
【0022】
さらに、ケース本体10には、各種部品を収納する収納室5が形成されている。この収納室5には、このコード収納装置1の収納されたコード6に接続される各種の電気製品をAC電源に接続するためのコネクタ51、AC電源の電圧を適当に降圧させるためのトランス52、降圧されたAC電源をDC電源に変換する整流、平滑回路などを構成する各種電気部品53、これらの電気部品を取りつける印刷配線板54などが、それぞれ収納されている。
【0023】
なお、ここで、コネクタ51は、図2に示すように、点線で示す状態(ケース本体1に収納した状態)と、実線で示す状態(ケース本体10より突出させた状態)の2つの状態を取り得るように構成されており、実線で示す状態のときにAC電源に直接接続可能となるように構成されている。
【0024】
そして、コード収納室2の中心部に設けた第1の軸部21、回転体3に設けた第2の軸部31、ケース本体10のコード収納室2に対向する部分には、それぞれ、第1、第2、第3のスリット21A、31A、10Aが形成されており、これらのスリット21A、31A、10Aを通してコード6が第1の軸部21の内部からケース本体10の外部に導かれている。
【0025】
すなわち、コード6は、図2及び図3に示すように、一端がスリット(第1のスリット)21Aを通して第1の軸部21の内部に導かれており、ここで、各種電気部品を取りつけた印刷配線板53に接続されている。一方、コード6の他端は第2のスリット31A、第3のスリット10Aを通してケース本体10の外周部に導出されている。
【0026】
次に、本実施の形態について、その動作を詳細に説明する。
始めに、コード6は、コード収納装置1のケース本体10から全て取出したときには、図3に示す状態にあるものとする。
【0027】
ここで、窪み32Aを利用して回転体3を回転し、第2の軸部31を図3に示す矢印の時計方向に回転させると、これと一体の第2のスリット31Aも一体に同方向同速度で回転するので、第2のスリット31Aの第1の軸部21に対する相対位置が移動し、この第2のスリット31Aの回転移動動作により、コード6が第1の軸部21に対しても巻装されていくこととなる。
【0028】
その結果、図4に示すように、コード6が第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ同じ回転数ずつ捲回されることになる。換言すれば、第2の軸部31が第1の軸部21を回転中心としてこの第1の軸部21の周囲を回転する。しかも、このときの回転運動の際に、コード6は撓むことなくスムースに双方の軸部に巻き取られていく。
【0029】
従って、コード6をコード収納装置1に巻装させるときには、第1の軸部21、第2の軸部31に同時にコード6が巻装されていくが、このとき、第1の軸部21に巻装されるコード部分は、第2の軸部31に巻装された分が空滑りしながら第2の軸部31から引出されて第1の軸部21へ供給されているようになっている。
一方、この第1の軸部21へ供給された分だけ、ケース本体10の外部からこの第1の軸部21へ巻き取っていくようになっており、これにより、第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ同ターン数ずつ巻装されることとなる。
そして、最終的には、図5に示すような状態に巻き取られ、収納されることになる。
【0030】
ところで、この場合、コード6は、第2のスリット31A、第3のスリット10Aを通してそれぞれ内側にスライドし、第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ巻き取られる。そのため、第2の軸部31に巻き取られたコード6と第2の軸部31との間は勿論のこと、第2の軸部31に巻き取られたコード6と同じく第1の軸部21に巻き取られたコード6との間でも、それぞれコード6がスムースにスライドする必要がある。
従って、本実施の形態では、これらの間のスライドが常にスムースになるように、コード6として摩擦抵抗ができるだけ少なく滑りのよい被覆を有するものを用いるようにしている。
【0031】
また、図示していないが、コード6のスライド動作をよりスムースに行うためには、第2のスリット31A部分において、コード6がより一層スムースにスライドするように構成する必要がある。そこで、本実施の形態では、図示していないが、第2のスリット31Aのコード6が接触する側を断面半円状に形成し、滑りを良くするようにしている。
【0032】
なお、この第2のスリット31Aにおいて、このスリット31A部分に回転可能なローラを設け、このローラを介してコード6がスリット31Aから出入するように構成してもよい。このように構成すれば、構造は若干複雑になるが、コード6をよりスムースにスライドさせることができるようになる。
【0033】
コード6を引出す場合は、第3のスリット10Aより外側に出ているコード6の部分を単に手で引張るだけでよく、この場合には、コード6を引張ることにより回転体3が矢印と反対の方向に回転し、コード6が、順次、第2、第3のスリット31A、10Aを通して外側に導出・引出されることになる。
なお、この場合、回転体3の回転に適度な制動力が作用していないと、コード6がスライドせずに回転体3のみ回転し、第1の軸部21に捲回されたコード6が充分に引出されずに、第2の軸部31に捲回されたコード6のみが引出されて、第1、第2の軸部21、31間でコード6が詰まってしまうという問題が生じる。
【0034】
そのため、本実施の形態では、図示していないが、回転体3が図中矢印と反対の方向に回転する場合には、回転体3の回転に適度な制動力が作用するように構成している。このように構成すれば、コード3をケース本体10の外部より引張った場合、回転体3が適度な制動力を受けて回転し、コード6がこの制動力の働きでスムーズにスライドし、第1、第2の軸部21、31にそれぞれ捲回されていたコード6がそれぞれ適量づつ引出されることになり、図5に示す状態から図4、図3に示す状態にそれぞれ移行することになる。
【0035】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、コード6の巻取り、引出しに関係なく、コード6の一端は固定状態にあり回転しないため、コード6の巻き取り、引出しに際し、コード6がよじれることがほとんどなく、簡単な構成でよじれの少ない優れたコード収納装置を提供することが可能である。
【0036】
なお、この発明のコード収納装置1としては、この実施形態のような構成のもの、つまり図6に示すように、第2の軸部31より外方の回転体3のみが回転する構成のものに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、第2の軸部71の内外に位置する円板体7が一体のもので構成されており、そのため、この第2の軸部71の内外の円板体7が一体で回転するような構成としてもよい。このような構成であっても、第2の軸部71の回転とともに第2のスリット71Aも一体に回転するので、これによって、第1及び第2の軸部21及び71の外周面にコードが同時に捲回して収納できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によれば、コードの一端をケース本体の内部に固定的に装着することが可能であり、したがって、コードを巻き取ったり、引出したりしたときに、それぞれコードがよじれることがほとんどなく、コードのよじれの少ない優れたコード収納装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の断側面図である。
【図2】図1に示す本発明の一実施の形態におけるコード収納装置のI−I線断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードの捲き始め状態を示す要部断側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードを2回転巻いた状態の要部断側面図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードを捲き終わった状態の要部断側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の原理を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の変形例の原理を示す説明図である。
【図8】従来のコード収納装置を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 コード収納装置
10 ケース本体
11 閉止蓋
2 コード収納室
10A 第3のスリット
21 第1の軸部
21A 第1のスリット
3 回転体
31 第2の軸部
31A 第2のスリット
32 蓋体
32 窪み
5 収納室
51 コネクタ
52 トランス
53 電子部品
54 印刷配線板
6 コード
7 円板体
71 第2の軸部
71A 第2のスリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源コードやマイク、イヤホーンコードなどのコードを巻取り収納することができるコード収納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コードを巻取り収納するコード収納装置では、コードを巻き取る軸部を必ず回転させなければならないため、この軸部よりコードの一端を直接引出すと、コードを捲き取る毎に収納されたコードが大きくよじれ、これが何度も繰り返されるとコードの断線につながることがある。
【0003】
そのため、従来、この種のコード収納装置では、例えば図8に示すように、コード101を巻き取る軸部102にコネクタ103を取付け、そのコネクタ103に、軸部102に巻き取られるコード101の基端を接続するとともに先端を外周から出し入れするようにすることが多い。
【0004】
また、これ以外にも、例えば、コードを巻き取る軸部に接触電極を設けるのと同時にこれに接触・導通するスリップリングを軸部の近傍に取付けて電気的な接続を図るように構成し、軸部に巻き取られるコードの一端を、そのスリップリングを介して外部に引出すコードと電気的に接続するものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のコード収納装置では、例えば前者のようなタイプの場合、軸部に設けたコネクタに外部から何も接続しない状態で軸部にコードを巻き取ったり、引出したりしなければならず、コネクタに別のコードを接続しておくと、そのコードがよじれるという問題がある。
【0006】
また、スリップリングを設けた後者のタイプのものでは、コードのよじれは解消できるものの、スリップリングを用いる関係で、その構造が複雑になると共に、充分な電気的接続を確保するのが難しくなるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような従来の問題点を解決するものであり、簡単な構成でコードのよじれを引き起こさない、優れたコード収納装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のコード収納装置は、コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室内の中心部に固設した第1の軸部を有する円板体と、
前記コード収納室内において前記円板体との境界部分に略円筒状の第2の軸部を有し、前記第1の円板体の外側に同心状で回転可能に設けた回転体と、
前記第2の軸部に形成したスリットと
を備え、
前記回転体の回転とともに回転する前記第2の軸部の前記スリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴としている。
【0009】
この構成により、第1の軸部は、コード収納室と共に固定された状態にあり、第2の円板体を回転させ、第1、第2の軸部にそれぞれコードを連続して捲回させた場合でも、第1の軸部が回転することがなく、コードのよじれがほとんど生じないという作用を有する。
【0010】
また、本発明のコード収納装置は、コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室の中心部に固設した第1の軸部と、
前記コード収納室内において前記第1の軸部と同心状で回転可能に設けた円板体と、
前記円板体の半径方向の中間に設け前記コード収納室を内外に2分する略円筒状の第2の軸部と、
この第2の軸部に形成したスリットと
を備え、前記円板体の回転とともに回転する前記第2の軸部のスリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴としている。
【0011】
この構成により、第1の軸部は、コード収納室と共に固定された状態にあり、円板体を回転させ、第1、第2の軸部にそれぞれコードを連続して捲回させた場合でも、第1の軸部が回転することがなく、コードのよじれがほとんど生じないという作用を有する。
【0012】
また、本発明のコード収納装置は、前記コード収納室を備えたケース本体の前記コード収納室を臨む壁面の一部に前記第2の軸部に形成したスリットとは別のスリットを形成し、
このスリットを通して前記コードの先端部を前記ケースの外方に引出すとともに、前記コードの基端部を前記第2の軸部に形成した前記スリットを通して前記第2の軸部よりも内方のコード収納室内に導くように構成したことを特徴としている。
【0013】
この構成により、コードを基端は第1の軸部から、先端はコード収納室の外周から、それぞれ引出すことができ、その引出し位置をそれぞれ固定することができる。
【0014】
また、本発明のコード収納装置は、前記コード収納室を形成した前記ケース内に各種電気部品を収納するための収納部を別に設け、
この収納部に収納された各種電気部品を前記コードの基端部と電気的に接続したことを特徴としている。
【0015】
この構成により、各種電気部品を収納する収納部と一体化することができ、例えば、各種機器に一体的に構成することができる。
【0016】
また、本発明のコード収納装置は、各種電気部品として、AC電源に直接接続されるコネクタ、AC電源をDC電源に変換する各種電気部品を含んでいることを特徴としている。
【0017】
この構成により、各種機器に使用する電源アダプタ付のコード収納装置とすることができ、別に電源アダプタを必要としないという作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るコード収納装置1の断側面図、図2は同じコード収納装置1のI−I線断側面図である。
本発明の一実施の形態に係るコード収納装置1は、図1及び図2に示すように、ケース本体10の上面側にコード収納室2が形成されており、このコード収納室2には、中心部にケース本体1と一体に形成された円筒状の第1の軸部21が(固設)配置されているとともに、第1の軸部21と同心状でこの第1の軸部21に対して回転可能な(回転フリー状態の)回転体3が収納されている。
【0019】
この回転体3には、円筒状に形成された第2の軸部31が一体に、換言すれば第1の軸部21と同心状に立設されており、コード収納室2は、この第2の軸部31で、内周側と外周側とにそれぞれ2分(第1コード室及び第2コード室)されている。さらに、この回転体3には、コード収納室2の開口部2Aを覆う蓋体32を備えている。
【0020】
この蓋体32の外面には、回転体3を指などで回転操作するのに便利なように、指などが挿入可能な窪み32が形成されている。なお、ここで、回転体3を回転操作するための手段としては、この実施の形態での窪み32に代えて、回転体3から突出した取手などであってもよく、また、その取手は、回転体3に対して折畳み自在であってもよいことは言うまでもないことである。
【0021】
また、ケース本体10の上面には、回転体3をコード収納室2に収納した状態で、回転体3がコード収納室2より抜け出ないようにするための閉止蓋11が装着されている。
【0022】
さらに、ケース本体10には、各種部品を収納する収納室5が形成されている。この収納室5には、このコード収納装置1の収納されたコード6に接続される各種の電気製品をAC電源に接続するためのコネクタ51、AC電源の電圧を適当に降圧させるためのトランス52、降圧されたAC電源をDC電源に変換する整流、平滑回路などを構成する各種電気部品53、これらの電気部品を取りつける印刷配線板54などが、それぞれ収納されている。
【0023】
なお、ここで、コネクタ51は、図2に示すように、点線で示す状態(ケース本体1に収納した状態)と、実線で示す状態(ケース本体10より突出させた状態)の2つの状態を取り得るように構成されており、実線で示す状態のときにAC電源に直接接続可能となるように構成されている。
【0024】
そして、コード収納室2の中心部に設けた第1の軸部21、回転体3に設けた第2の軸部31、ケース本体10のコード収納室2に対向する部分には、それぞれ、第1、第2、第3のスリット21A、31A、10Aが形成されており、これらのスリット21A、31A、10Aを通してコード6が第1の軸部21の内部からケース本体10の外部に導かれている。
【0025】
すなわち、コード6は、図2及び図3に示すように、一端がスリット(第1のスリット)21Aを通して第1の軸部21の内部に導かれており、ここで、各種電気部品を取りつけた印刷配線板53に接続されている。一方、コード6の他端は第2のスリット31A、第3のスリット10Aを通してケース本体10の外周部に導出されている。
【0026】
次に、本実施の形態について、その動作を詳細に説明する。
始めに、コード6は、コード収納装置1のケース本体10から全て取出したときには、図3に示す状態にあるものとする。
【0027】
ここで、窪み32Aを利用して回転体3を回転し、第2の軸部31を図3に示す矢印の時計方向に回転させると、これと一体の第2のスリット31Aも一体に同方向同速度で回転するので、第2のスリット31Aの第1の軸部21に対する相対位置が移動し、この第2のスリット31Aの回転移動動作により、コード6が第1の軸部21に対しても巻装されていくこととなる。
【0028】
その結果、図4に示すように、コード6が第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ同じ回転数ずつ捲回されることになる。換言すれば、第2の軸部31が第1の軸部21を回転中心としてこの第1の軸部21の周囲を回転する。しかも、このときの回転運動の際に、コード6は撓むことなくスムースに双方の軸部に巻き取られていく。
【0029】
従って、コード6をコード収納装置1に巻装させるときには、第1の軸部21、第2の軸部31に同時にコード6が巻装されていくが、このとき、第1の軸部21に巻装されるコード部分は、第2の軸部31に巻装された分が空滑りしながら第2の軸部31から引出されて第1の軸部21へ供給されているようになっている。
一方、この第1の軸部21へ供給された分だけ、ケース本体10の外部からこの第1の軸部21へ巻き取っていくようになっており、これにより、第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ同ターン数ずつ巻装されることとなる。
そして、最終的には、図5に示すような状態に巻き取られ、収納されることになる。
【0030】
ところで、この場合、コード6は、第2のスリット31A、第3のスリット10Aを通してそれぞれ内側にスライドし、第1の軸部21、第2の軸部31にそれぞれ巻き取られる。そのため、第2の軸部31に巻き取られたコード6と第2の軸部31との間は勿論のこと、第2の軸部31に巻き取られたコード6と同じく第1の軸部21に巻き取られたコード6との間でも、それぞれコード6がスムースにスライドする必要がある。
従って、本実施の形態では、これらの間のスライドが常にスムースになるように、コード6として摩擦抵抗ができるだけ少なく滑りのよい被覆を有するものを用いるようにしている。
【0031】
また、図示していないが、コード6のスライド動作をよりスムースに行うためには、第2のスリット31A部分において、コード6がより一層スムースにスライドするように構成する必要がある。そこで、本実施の形態では、図示していないが、第2のスリット31Aのコード6が接触する側を断面半円状に形成し、滑りを良くするようにしている。
【0032】
なお、この第2のスリット31Aにおいて、このスリット31A部分に回転可能なローラを設け、このローラを介してコード6がスリット31Aから出入するように構成してもよい。このように構成すれば、構造は若干複雑になるが、コード6をよりスムースにスライドさせることができるようになる。
【0033】
コード6を引出す場合は、第3のスリット10Aより外側に出ているコード6の部分を単に手で引張るだけでよく、この場合には、コード6を引張ることにより回転体3が矢印と反対の方向に回転し、コード6が、順次、第2、第3のスリット31A、10Aを通して外側に導出・引出されることになる。
なお、この場合、回転体3の回転に適度な制動力が作用していないと、コード6がスライドせずに回転体3のみ回転し、第1の軸部21に捲回されたコード6が充分に引出されずに、第2の軸部31に捲回されたコード6のみが引出されて、第1、第2の軸部21、31間でコード6が詰まってしまうという問題が生じる。
【0034】
そのため、本実施の形態では、図示していないが、回転体3が図中矢印と反対の方向に回転する場合には、回転体3の回転に適度な制動力が作用するように構成している。このように構成すれば、コード3をケース本体10の外部より引張った場合、回転体3が適度な制動力を受けて回転し、コード6がこの制動力の働きでスムーズにスライドし、第1、第2の軸部21、31にそれぞれ捲回されていたコード6がそれぞれ適量づつ引出されることになり、図5に示す状態から図4、図3に示す状態にそれぞれ移行することになる。
【0035】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、コード6の巻取り、引出しに関係なく、コード6の一端は固定状態にあり回転しないため、コード6の巻き取り、引出しに際し、コード6がよじれることがほとんどなく、簡単な構成でよじれの少ない優れたコード収納装置を提供することが可能である。
【0036】
なお、この発明のコード収納装置1としては、この実施形態のような構成のもの、つまり図6に示すように、第2の軸部31より外方の回転体3のみが回転する構成のものに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、第2の軸部71の内外に位置する円板体7が一体のもので構成されており、そのため、この第2の軸部71の内外の円板体7が一体で回転するような構成としてもよい。このような構成であっても、第2の軸部71の回転とともに第2のスリット71Aも一体に回転するので、これによって、第1及び第2の軸部21及び71の外周面にコードが同時に捲回して収納できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によれば、コードの一端をケース本体の内部に固定的に装着することが可能であり、したがって、コードを巻き取ったり、引出したりしたときに、それぞれコードがよじれることがほとんどなく、コードのよじれの少ない優れたコード収納装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の断側面図である。
【図2】図1に示す本発明の一実施の形態におけるコード収納装置のI−I線断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードの捲き始め状態を示す要部断側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードを2回転巻いた状態の要部断側面図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置において、コードを捲き終わった状態の要部断側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の原理を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態におけるコード収納装置の変形例の原理を示す説明図である。
【図8】従来のコード収納装置を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 コード収納装置
10 ケース本体
11 閉止蓋
2 コード収納室
10A 第3のスリット
21 第1の軸部
21A 第1のスリット
3 回転体
31 第2の軸部
31A 第2のスリット
32 蓋体
32 窪み
5 収納室
51 コネクタ
52 トランス
53 電子部品
54 印刷配線板
6 コード
7 円板体
71 第2の軸部
71A 第2のスリット
Claims (5)
- コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室内の中心部に固設した第1の軸部を有する円板体と、
前記コード収納室内において前記円板体との境界部分に略円筒状の第2の軸部を有し、前記第1の円板体の外側に同心状で回転可能に設けた回転体と、
前記第2の軸部に形成したスリットと
を備え、
前記回転体の回転とともに回転する前記第2の軸部の前記スリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴とするコード収納装置。 - コードを捲回して収納するコード収納室を備えたコード収納装置であって、
前記コード収納室の中心部に固設した第1の軸部と、
前記コード収納室内において前記第1の軸部と同心状で回転可能に設けた円板体と、
前記円板体の半径方向の中間に設け前記コード収納室を内外に2分する略円筒状の第2の軸部と、
この第2の軸部に形成したスリットと
を備え、前記円板体の回転とともに回転する前記第2の軸部のスリットを通して前記コードを前記第1、第2の軸部に同時に捲回するように構成したことを特徴とするコード収納装置。 - 前記コード収納室を備えたケース本体の前記コード収納室を臨む壁面の一部に前記第2の軸部に形成したスリットとは別のスリットを形成し、
このスリットを通して前記コードの先端部を前記ケースの外方に引出すとともに、前記コードの基端部を前記第2の軸部に形成した前記スリットを通して前記第2の軸部よりも内方のコード収納室内に導くように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載のコード収納装置。 - 前記コード収納室を形成した前記ケース内に各種電気部品を収納するための収納部を別に設け、
この収納部に収納された各種電気部品を前記コードの基端部と電気的に接続したことを特徴とする請求項2又は3に記載のコード収納装置。 - 各種電気部品として、AC電源に直接接続されるコネクタ、AC電源をDC電源に変換する各種電気部品を含んでいることを特徴とする請求項4記載のコード収納装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204134A JP2004047320A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コード収納装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002204134A JP2004047320A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コード収納装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004047320A true JP2004047320A (ja) | 2004-02-12 |
Family
ID=31709819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002204134A Pending JP2004047320A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | コード収納装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004047320A (ja) |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002204134A patent/JP2004047320A/ja active Pending
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