JP2004047155A - 燃料電池 - Google Patents

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毛里 昌弘
Yosuke Fujii
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Abstract

【課題】所望の電極面積を維持して容易に小型化するとともに、排水性を確実に向上させることを可能にする。
【解決手段】燃料電池10は、電解質膜・電極接合体46と、前記電解質膜・電極接合体46を挟持する第1および第2セパレータ48、50とを備える。電解質膜・電極接合体46と第1および第2セパレータ48、50は、略円錐面形状に構成されるとともに、前記電解質膜・電極接合体46の外周部と中心部との間には、酸化剤ガスおよび燃料ガスを直線状に流通させる酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84が形成される。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質の両面に一対の電極を配設した電解質・電極接合体が、一組のセパレータで挟持される燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設した電解質(電解質膜)・電極接合体を、セパレータによって挟持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質・電極接合体およびセパレータを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)は、触媒電極上で水素がイオン化され、電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
ところで、上記の燃料電池において、例えば、セパレータ面積に対する反応面積の比率を高めるとともに、多数の燃料電池を積層した場合でも、積層した各燃料電池に略均等にプロセスガスを流すことを目的とする円筒形燃料電池が知られている(特開平8−148178号公報参照)。
【0005】
この円筒形燃料電池は、図6に示すように、電解質板をアノードとカソードとにより挟持した複数のドーナツ状のセル1と、各セル1を間に挟持した複数の円形セパレータ2とを備えている。
【0006】
セル1および円形セパレータ2は、容器3内に収容されるとともに、この容器3と前記セル1および前記円形セパレータ2の外周との間には、カソードガス4の外部マニホールド5が形成されている。外部マニホールド5は、円形セパレータ2間の隙間からカソード側を通って中心マニホールド6に連通している。
【0007】
円形セパレータ2は、カソードガス用の中心マニホールド6の周りに複数のアノードガス用供給マニホールド7を設けるとともに、この円形セパレータ2の外周縁部には、複数のアノードガス用排出マニホールド8が形成されている。
【0008】
このような構成において、容器3内の外部マニホールド5から円形セパレータ2間の隙間を通って、各カソードにカソードガス4が供給される一方、供給マニホールド7から前記円形セパレータ2間の隙間を通って、各アノードにアノードガス9が供給される。このため、各セル1では、反応による発電が行われ、反応後のカソードガス4が中心マニホールド6から外部に排出される一方、反応後のアノードガス9が排出マニホールド8から外部に排出される。
【0009】
この場合、カソードガス用の内部マニホールドが中心マニホールド6のみであり、円形セパレータ2の外周部には、カソードガス用の内部マニホールドがない。これにより、ガス量の多いカソードガス用の内部マニホールドに要する面積を半減させることができ、セパレータ面積に対する反応面積の比率を高めることができる、としている。
【0010】
さらに、セル1および円形セパレータ2の外側をカソードガスの外部マニホールド5として利用することができ、多数のセル1を積層した場合にも、各セル1に略均等にプロセスガスを流すことが可能になる、としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、高出力化を図るために電極面積を拡大しようとすると、セル1および円形セパレータ2の直径方向の寸法が相当に拡大してしまい、燃料電池全体が大型化するという問題がある。また、固体高分子型燃料電池において、図6に示すような構造を採用すると、発電面を水平方向に設置する際に、円形セパレータ2とセル1間の反応ガス流路に生成水が滞留し易く、この生成水が結露するおそれがある。これにより、燃料電池に電圧降下現象が発生し易く、所望の高出力化を図ることができないという問題が指摘されている。
【0012】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、所望の電極面積を維持して容易に小型化するとともに、排水性を確実に向上させることが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池では、電解質・電極接合体および一組のセパレータが、略円錐面形状、所謂、すり鉢状に構成されるとともに、前記セパレータには、前記電解質・電極接合体の外周部と中心部との間で反応ガスを直線状に流通させるための反応ガス流路が形成されている。
【0014】
このため、電解質・電極接合体およびセパレータが平面状に構成される場合に比べ、同一の外形寸法で電極面積を有効に拡大することができる。これにより、小型化および高出力化を同時に図ることが可能になる。しかも、反応ガス流路が電解質・電極接合体の外周部と中心部との間ですり鉢状に傾斜するため、生成水の排出性能を確実に向上させることができる。
【0015】
また、本発明の請求項2に係る燃料電池では、反応ガス流路が、電解質・電極接合体の外周部から中心部に向かって反応ガスである燃料ガスおよび酸化剤ガスを流通させる放射状流路を構成している。従って、燃料電池の中心部側を保温するとともに、この中心部側での温度上昇を図ることができ、結露を良好に防止して所望の発電性能を維持することが可能になる。
【0016】
しかも、反応ガス流路が放射状流路を構成しているため、前記反応ガス流路の断面積が下流に行くに従って連続的に減少する。このため、反応ガス流路の折り返しや流路本数の減少がなく、局所的な発電環境の違いによる影響、例えば、冷却媒体の熱引き量の違いによる異常加熱や乱流の発生等を抑制することが可能になる。
【0017】
さらに、本発明の請求項3に係る燃料電池では、反応ガス流路に連通する複数の反応ガス供給連通孔および反応ガス排出連通孔を備え、前記反応ガス供給連通孔および前記反応ガス排出連通孔が、それぞれ電解質・電極接合体の外周部および中心部に対応する円周上に等間隔ずつ離間して配置されている。これにより、反応ガス用の内部マニホールドが構成されて、燃料電池全体の小型化が容易に図られるとともに、中心部側での結露が確実に阻止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池10を組み込む燃料電池スタック12の概略構成を示す要部分解斜視説明図である。
【0019】
燃料電池スタック12は、複数の燃料電池10を鉛直方向(矢印A方向)に積層した積層体14を備える。積層体14の下部には、銅製ターミナルプレート16と樹脂被覆エンドプレート18とが配置される一方、前記積層体14の上部には、銅製ターミナルプレート20とケーブル端子22とが配置され、これらがケーシング24内に収容される。
【0020】
ケーシング24は、有底の円筒形状に構成されており、底部に排出ドレン26が設けられる。ケーシング24の側周部には、酸化剤ガス入口マニホールド28a、燃料ガス入口マニホールド30aおよび冷却媒体入口マニホールド32aが、同様に周方向に配列して設けられるとともに、酸化剤ガス出口マニホールド28b、燃料ガス出口マニホールド30bおよび冷却媒体出口マニホールド32bが周方向に配列して設けられる。ケーシング24の側周部には、軸方向に配列してケーブル端子用窓部34a、34bが設けられる。
【0021】
ケーシング24の開放端部には、雌ねじ部36が形成されるとともに、前記ケーシング24内には、中心位置に対応して固定用ねじ軸38が立設される。このねじ軸38には、ナット部材40が螺合する一方、雌ねじ部36には、蓋部材42の端部に形成された雄ねじ部44が螺合する。
【0022】
図2に示すように、燃料電池10は、電解質膜・電極接合体46と、例えば、金属板材で形成されて前記電解質膜・電極接合体46を挟持する第1および第2セパレータ48、50とを備える。電解質膜・電極接合体46と第1および第2セパレータ48、50とは、略円錐面形状、所謂、すり鉢状に構成される。図3に示すように、電解質膜・電極接合体46と第1および第2セパレータ48、50とは、水平線に対して角度θ°だけ傾斜しており、この角度θ°は、好ましくは、5゜〜70゜の範囲内に設定される。
【0023】
電解質膜・電極接合体46は、図2に示すように、2分割されており、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸されてなる固体高分子電解質膜52と、該固体高分子電解質膜52を挟持するアノード側電極54およびカソード側電極56とを備える(図3参照)。
【0024】
アノード側電極54およびカソード側電極56は、カーボンペーパー等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されてなる電極触媒層とをそれぞれ有する。電極触媒層は、互いに固体高分子電解質膜52を介装して対向するように、前記固体高分子電解質膜52の両面に接合されている。
【0025】
電解質膜・電極接合体46の周囲および接合端部には、樹脂カラー58a、58bが装着される。樹脂カラー58a、58bには、位置決め用ガイドピン60が所定の位置にかつ両面(または片面)に突出して設けられている。
【0026】
第1および第2セパレータ48、50の外周部には、平坦部62、64が設けられており、この平坦部62、64には、ガイド用スリット62a、64aが所定の数だけ形成される。第1および第2セパレータ48、50の外周部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための2つの酸化剤ガス供給連通孔66aが、互いに直径方向に対向して設けられる。
【0027】
第1および第2セパレータ48、50の外周部には、それぞれの酸化剤ガス供給連通孔66aと90°ずつ離間しかつ互いに直径方向に対向して燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための2つの燃料ガス供給連通孔68aが設けられる。第1および第2セパレータ48、50の外周部には、それぞれの燃料ガス供給連通孔68aを挟んで合計4つの冷却媒体供給連通孔70aが設けられる。
【0028】
第1および第2セパレータ48、50の中心部には、軸孔72が設けられており、この軸孔72と同心的にかつ略等角度間隔ずつ離間して4つの酸化剤ガス排出連通孔66bが形成される。酸化剤ガス排出連通孔66b間には、それぞれ互いに対角位置に対応して2つの燃料ガス排出連通孔68bと冷却媒体排出連通孔70bとが設けられる。第1セパレータ48の電解質膜・電極接合体46に対向する面(内周面側)48aには、前記電解質膜・電極接合体46の外周部から中心部に向かって酸化剤ガスを直線状に流通させる酸化剤ガス流路(反応ガス流路)74が形成される。
【0029】
この酸化剤ガス流路74は、電解質・電極接合体46の外周部から中心部に向かって流路断面積が連続的に減少する放射状流路を構成している。酸化剤ガス流路74の下流側には、バッファ部76が設けられる。このバッファ部76は、例えば、エンボス加工により構成されており、反応後の酸化剤ガスを酸化剤ガス排出連通孔66bに分配して送り出す機能を有している。酸化剤ガス流路74の上流側は、それぞれディフューザ部78を介して酸化剤ガス供給連通孔66aに連通する。
【0030】
第1セパレータ48の外周部には、酸化剤ガス供給連通孔66aをディフューザ部78から酸化剤ガス流路74に連通させる一方、燃料ガス供給連通孔68aおよび冷却媒体供給連通孔70aを前記酸化剤ガス流路74から遮断するために外側シール80が取り付けられる。第1セパレータ48の中心部には、酸化剤ガス流路74を酸化剤ガス排出連通孔66bにのみ連通するために、内側シール82が取り付けられる。第1セパレータ48には、電解質膜・電極接合体46に設けられているガイドピン60を嵌合するための凹部83が所定の位置にかつ所定の数だけ設けられている。
【0031】
図4に示すように、第2セパレータ50の電解質膜・電極接合体46に対向する面(外周面)側には、前記電解質膜・電極接合体46の外周部から中心部に向かって燃料ガスを直線状に流通させる燃料ガス流路(反応ガス流路)84が形成される。この燃料ガス流路84は、電解質・電極接合体46の外周部から中心部に向かって流路断面積が連続的に減少する放射状流路を構成している。燃料ガス流路84の下流側は、バッファ部86を介して燃料ガス排出連通孔68bに連通する一方、この燃料ガス流路84の上流側は、それぞれディフューザ部88を介して燃料ガス供給連通孔68aに連通する。
【0032】
第1セパレータ48には、燃料ガス供給連通孔68aのみを燃料ガス流路84に連通するための外側シール90と、燃料ガス排出連通孔68bのみを前記直線状燃料ガス流路84に連通するための内側シール92とが取り付けられる。第2セパレータ50には、電解質膜・電極接合体46に取り付けられたガイドピン60が嵌合するための凹部83が形成されている。
【0033】
図2に示すように、第2セパレータ50の他方の面(内周面)側には、電解質膜・電極接合体46の外周部から中心部に向かって冷却媒体を直線状に流通させる冷却媒体流路94が設けられる。この冷却媒体流路94は、電解質・電極接合体46の外周部から中心部に向かって流路断面積が連続的に減少する放射状流路を構成している。冷却媒体流路94の下流側は、バッファ部96を介して冷却媒体排出連通孔70bに連通する一方、この冷却媒体流路94の上流側は、それぞれディフューザ部98を介して冷却媒体供給連通孔70aに連通する。
【0034】
第2セパレータ50には、冷却媒体供給連通孔70aのみを冷却媒体流路94に連通するための外側シール100と、冷却媒体排出連通孔70bのみを前記冷却媒体流路94に連通するための内側シール102とが取り付けられる。
【0035】
このように構成される燃料電池10は、図1に示すように、矢印A方向に積層されて積層体14が得られる。この積層体14の下部側にターミナルプレート16およびエンドプレート18が積層されるとともに、前記積層体14の上部側にターミナルプレート20およびケーブル端子22が積層された状態で、ケーシング24内に収容される。さらに、各燃料電池10の軸孔72にねじ軸38が一体的に挿入され、このねじ軸38の上端部にナット部材40が螺合される。そして、蓋部材42の雄ねじ部44がケーシング24の雌ねじ部36に螺合されることにより、前記蓋部材42が前記ケーシング24に装着され、積層体14が該ケーシング24内に所定の締め付け力で保持される。
【0036】
その際、ケーシング24に設けられている酸化剤ガス入口マニホールド28a、燃料ガス入口マニホールド30aおよび冷却媒体入口マニホールド32aは、積層体14を構成する各燃料電池10の酸化剤ガス供給連通孔66a、燃料ガス供給連通孔68aおよび冷却媒体供給連通孔70aに連通する。一方、ケーシング24に設けられている酸化剤ガス出口マニホールド28b、燃料ガス出口マニホールド30bおよび冷却媒体出口マニホールド32bは、各燃料電池10の酸化剤ガス排出連通孔66b、燃料ガス排出連通孔68bおよび冷却媒体排出連通孔70bに連通する。
【0037】
燃料電池10で反応により生成される生成水は、排出ドレン26に送られる。この排出ドレン26は、第1電磁弁104および第2電磁弁106と、前記第1および第2電磁弁104、106間に配置される液溜まり部108とを備えている。
【0038】
ケーシング24内には、図5に模式的に示すように、酸化剤ガス入口マニホールド28aから導入される低加湿の酸化剤ガスを、反応後の加湿された酸化剤ガス(以下、オフガスともいう)により加湿するための第1加湿器110と、燃料ガス入口マニホールド30aから導入される低加湿の燃料ガスを、前記加湿された酸化剤ガスにより加湿するための第2加湿器112とが装着される。
【0039】
第1および第2加湿器110、112は、例えば、中空糸膜モジュールを備えており、水透過性の中空糸膜に供給されたオフガスに含まれる水分が凝縮され、この凝縮された水分が毛管現象により吸い出されて前記中空糸膜を透過し、低加湿の酸化剤ガスおよび低加湿の燃料ガスを加湿するように構成されている。
【0040】
このように構成される燃料電池スタック12の動作について、本実施形態に係る燃料電池10との関連で以下に説明する。
【0041】
まず、図1に示すように、ケーシング24に設けられている酸化剤ガス入口マニホールド28a、燃料ガス入口マニホールド30aおよび冷却媒体入口マニホールド32aに、それぞれ水素含有ガス等の燃料ガス、酸素含有ガス等の酸化剤ガスおよび純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が導入される。酸化剤ガスは、第1加湿器110に導入されてオフガス中の水分により加湿された後、各燃料電池10に供給される一方、燃料ガスは、第2加湿器112に導入されてオフガス中の水分により加湿された後、前記燃料電池10に供給される(図5参照)。
【0042】
燃料電池10では、図2に示すように、2つの燃料ガス供給連通孔68aに燃料ガスが供給されるとともに、2つの酸化剤ガス供給連通孔66aに酸化剤ガスが供給される。さらに、4つの冷却媒体供給連通孔70aに冷却媒体が供給される。
【0043】
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔66aからディフューザ部78を介して第1セパレータ48の酸化剤ガス流路74に導入され、電解質膜・電極接合体46を構成するカソード側電極56に沿って中心側に直線状に移動する。一方、燃料ガスは、燃料ガス供給連通孔68aからディフューザ部88を介して第2セパレータ50の燃料ガス流路84に導入され(図4参照)、電解質膜・電極接合体46を構成するアノード側電極54に沿って中心側に直線状に移動する。
【0044】
従って、各電解質膜・電極接合体46では、カソード側電極56に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極54に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0045】
次いで、カソード側電極56に供給されて消費された酸化剤ガスは、バッファ部76から酸化剤ガス排出連通孔66bに導入された後、矢印A方向に沿って排出される。同様に、アノード側電極54に供給されて消費された燃料ガスは、バッファ部86から燃料ガス排出連通孔68bに導入され、矢印A方向に沿って排出される(図4参照)。
【0046】
また、冷却媒体供給連通孔70aに供給された冷却媒体は、図2に示すように、第2セパレータ50の冷却媒体流路94に導入された後、中心側に向かって流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極接合体46を冷却した後、冷却媒体排出連通孔70bから排出される。
【0047】
この場合、本実施形態では、電解質膜・電極接合体46と第1および第2セパレータ48、50とが、略円錐面形状、所謂、すり鉢状に構成されている(図2参照)。このため、電解質膜・電極接合体46が平面状に構成されるものに比べ、同一の外形寸法で電極面積を有効に拡大することができる。これにより、燃料電池10全体の小型化および高出力化を同時に図ることが可能になるという効果が得られる。
【0048】
しかも、第1および第2セパレータ48、50には、電解質膜・電極接合体46の外周部から中心部に向かって酸化剤ガスおよび燃料ガスを直線状に流通させる酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84が形成されている。従って、酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84は、電解質・電極接合体46の外周部から中心部に向かって鉛直方向に傾斜しており、生成水が重力によってこの中心部側に円滑に流動し、生成水の排出性能を確実に向上させることができるという利点が得られる。
【0049】
なお、第1および第2セパレータ48、50では、ディフューザ部78、88を大きくするとともに、酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84の流路長を短く設定することができ、圧損の低減が容易に遂行可能となる。
【0050】
さらに、酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84は、電解質・電極接合体46の外周部から中心部に向かって酸化剤ガスおよび燃料ガスを流通させる放射状流路を構成している。このため、酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84は、流路断面積が下流に行くに従って連続的に減少する。これにより、反応ガス流路の折り返しや流路本数の減少がなく、局所的な発電環境の違いによる影響、例えば、冷却媒体の熱引き量の違いによる異常加熱や乱流の発生等を抑制することができ、良好な発電性能を確実に維持することが可能になる。
【0051】
しかも、酸化剤ガス排出連通孔66bおよび燃料ガス排出連通孔68bは、電解質膜・電極接合体46の中心部に設けられている。従って、燃料電池10の中心部側を有効に保温するとともに、温度上昇を図ることができ、結露を有効に防止して所望の発電性能を維持することが可能になる。
【0052】
さらにまた、燃料電池スタック12を車載用として使用すると、車両の振動、重力さらに酸化剤ガスおよび燃料ガスの流れによって、生成水を確実に排出することができ、排水性能の向上が容易に図られるという利点がある。その他、寒冷地での運転停止時において、生成水が凍結することによる酸化剤ガス流路74および燃料ガス流路84の閉塞を防止するとともに、車体振動によるずれの低減や、酸化剤ガス排出連通孔66bおよび燃料ガス排出連通孔68b内での滞留水による電流パスの発生を抑止し、腐食の抑制を図ることができる。
【0053】
また、電解質膜・電極接合体46が2分割に構成されており、外周部および接合端部に樹脂カラー58a、58bが装着されている。このため、電解質膜・電極接合体46を容易かつ確実にすり鉢状に構成することができ、組み立て性能の向上を図ることができる。その際、樹脂カラー58a、58bにガイドピン60が設けられる一方、第1および第2セパレータ48、50には、前記ガイドピン60に対応して凹部83が設けられている。従って、燃料電池10の組み立て作業性が大幅に向上するという効果がある。
【0054】
一方、第1および第2セパレータ48、50の平坦部62、64には、スリット62a、64aが形成されている。このため、ケーシング24に設けられた図示しないガイドに、スリット62a、64aを合わせて積層体14を前記ケーシング24内に収容することにより、燃料電池スタック12の組み立て作業性が向上する。
【0055】
さらに、燃料電池スタック12では、排出ドレン26が設けられている。従って、余分な水は、排出ドレン26を介して間欠的にケーシング24から排出することができる(図1および図5参照)。具体的には、第1電磁弁104を開放して余剰な生成水を一旦液溜まり部108に貯留した後、この第1電磁弁104を閉塞する一方、第1電磁弁106を開放して前記液溜まり部108内の水を外部に排出する。これにより、圧力変動を少なく抑えることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池では、電解質・電極接合体およびセパレータが、略円錐面形状、所謂、すり鉢状に構成されるとともに、前記電解質・電極接合体の外周部と中心部との間には、反応ガスを直線状に流通させるための反応ガス流路が形成されている。このため、電解質・電極接合体およびセパレータが平面状に構成される場合に比べ、同一の外形寸法で電極面積を有効に拡大することができる。これにより、小型化および高出力化を同時に図ることが可能になる。しかも、反応ガス流路が電解質・電極接合体の外周部と中心部との間ですり鉢状に傾斜するため、生成水の排出性能を確実に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池を組み込む燃料電池スタックの概略構成を示す要部分解斜視説明図である。
【図2】前記燃料電池の分解斜視説明図である。
【図3】前記燃料電池の断面説明図である。
【図4】前記燃料電池を構成する第2セパレータの正面説明図である。
【図5】前記燃料電池スタックを構成するケーシングの一部構成の模式図である。
【図6】従来技術に係る燃料電池の斜視説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池          12…燃料電池スタック
14…積層体           24…ケーシング
46…電解質膜・電極接合体    48、50…セパレータ
52…固体高分子電解質膜     54…アノード側電極
56…カソード側電極       58a、58b…樹脂カラー
60…ガイドピン         66a…酸化剤ガス供給連通孔
66b…酸化剤ガス排出連通孔   68a…燃料ガス供給連通孔
68b…燃料ガス排出連通孔    70a…冷却媒体供給連通孔
70b…冷却媒体排出連通孔    74…酸化剤ガス流路
80、90、100…外側シール  82、92、102…内側シール
84…燃料ガス流路        94…冷却媒体流路

Claims (3)

  1. 電解質の両面に一対の電極を配設した電解質・電極接合体が、一組のセパレータで挟持される燃料電池であって、
    前記電解質・電極接合体および前記セパレータは、略円錐面形状に構成されるとともに、
    前記セパレータには、前記電解質・電極接合体の外周部と中心部との間で反応ガスを直線状に流通させるための反応ガス流路が形成されることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記反応ガス流路は、前記電解質・電極接合体の外周部から前記中心部に向かって前記反応ガスである燃料ガスおよび酸化剤ガスを流通させる放射状流路を構成することを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池において、前記状反応ガス流路に連通する複数の反応ガス供給連通孔および反応ガス排出連通孔を備え、
    前記反応ガス供給連通孔および前記反応ガス排出連通孔は、それぞれ前記電解質・電極接合体の外周部および前記中心部に対応する円周上に等間隔ずつ離間して配置されることを特徴とする燃料電池。
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CN114023987A (zh) * 2021-10-29 2022-02-08 华中科技大学 一种基于旋转套装锥面的风冷质子交换膜燃料电池单元组

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