JP2004046954A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】書換可能な光ディスク装置において、短時間で記録ストラテジを最適化する。
【解決手段】コントローラ30は、光ディスク10にデータを記録する際のストラテジを最適化する。記録ストラテジは、先頭パルスのパルス幅Ttop、マルチパルスのパルス幅Tmp及び最終パルスからイレースレベルに立ち上がるまでのラストオフパルスToffから構成される。コントローラ30は、テストデータを記録し、ジッタが最良となるラストオフパルスToffを抽出し、当該Toffを所定量だけ短縮して最適記録ストラテジとする。ラストオフパルスを短縮化することで、オーバライト時にも対応できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク装置、特に書換可能な光ディスクにデータを記録する際のストラテジ最適化に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CD−RやDVD−RW、DVD−RAM等において、光ディスクのテストエリアに記録パワーや記録ストラテジを変化させてテストデータを記録し、その再生信号品質を評価して記録パワーや記録ストラテジを最適化する技術が知られている。
【0003】
例えば、ある記録ストラテジで記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、該テストデータの再生信号のβ値や変調度、γ値等を測定してこれらの値が所望の値となるような記録パワーを選択する。そして、最適化された記録パワーでストラテジを種々変化させてテストデータを記録し、再生信号品質のジッタ値やエラーレートが所望の値となるようなストラテジを選択して最適記録ストラテジとする。
【0004】
なお、記録ストラテジは、データを複数のパルスで記録する場合の各パルスの時間幅やパルス間の間隔、デューティ比、パルス数を意味し、通常、先頭パルス幅であるTtop、記録開始パルスに引き続くマルチパルスのパルス幅Tmp、マルチパルスの最後のパルスが終了してからイレースパワーに立ち上がるまでのラストオフパルスToffのいずれか、あるいは複数を変化させることで記録ストラテジを変化させて最適化している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、書換可能光ディスクにおいては、未記録状態からデータを記録する場合と、既に記録されたデータに新たにデータを上書きするオーバライト記録があり、未記録状態からの記録時とオーバーライト時とでは記録特性が変化するため、記録パワーや記録ストラテジを最適化する際にはこれらを考慮して最適化することが必要となる。特に、記録ストラテジについては、本願出願人は未記録状態からデータを記録する場合のストラテジでオーバライトしても、ジッタやエラーレートにおいて所望の特性が得られないことを見出している。したがって、オーバライトにも耐え得る最適記録ストラテジを設定する必要がある。
【0006】
ところが、従来においては、テストエリアにテストデータを記録し、その上にオーバライトした時の再生信号品質を測定することでオーバライトできる最適記録ストラテジを設定しており、未記録時とオーバーライト記録時の2回、テストデータを記録する必要が生じ、処理に時間を要する問題がある。
【0007】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、未記録時とオーバーライト記録時の2回にわたりデータを記録する必要がなく、すなわち未記録状態から1回だけテストデータを記録するのみでオーバライト特性も考慮した最適ストラテジを設定できる光ディスク装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、データ未記録領域にデータを記録する際の最適ストラテジに対し、ストラテジを構成するラストオフパルスの間隔を短縮したストラテジでデータを記録し、かつオーバライトする手段を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、データ未記録領域にデータを記録する際の最適ストラテジに対し、ストラテジを構成するラストオフパルスとマルチパルスの間隔をそれぞれ短縮し増大したストラテジでデータを記録し、かつオーバライトする手段を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、前記光ディスクのデータ未記録エリアにストラテジを変化させつつテストデータを記録するテストデータ記録手段と、前記テストデータの再生信号品質を検出する検出手段と、前記再生信号品質が最良となる第1マルチパルス間隔及び第1ラストオフパルス間隔を抽出する抽出手段と、前記第1ラストオフパルス間隔よりも短い第2ラストオフパルス間隔を有するストラテジを設定する設定手段と、設定されたストラテジでデータを記録する記録手段とを有することを特徴とする。
【0011】
ここで、前記設定手段では、最良の前記再生信号品質よりも所定量だけ劣化させた再生信号品質が得られる最短の間隔を前記第2ラストオフパルス間隔とすることが好適である。
【0012】
また、前記設定手段では、前記第1ラストオフパルス間隔から所定量だけ減じた間隔を前記第2ラストオフパルス間隔とすることが好適である。
【0013】
また、前記設定手段は、前記第1ラストオフパルス間隔よりも短い第2ラストオフパルス間隔を有し、かつ、前記第1マルチパルス間隔よりも長い第2マルチパルス間隔を有するストラテジを設定することが好適である。
【0014】
また、前記設定手段では、最良の前記再生信号品質よりも所定量だけ劣化させた再生信号品質が得られる最長の間隔を前記第2マルチパルス間隔とすることが好適である。
【0015】
また、前記設定手段では、前記第1マルチパルス間隔に所定量だけ加えた間隔を前記第2マルチパルス間隔とすることが好適である。
【0016】
前記再生信号品質は、ジッタあるいはエラーレートとすることができる。
【0017】
このように、本発明では、テストデータを実際にオーバライトして最適な記録ストラテジを選択するのではなく、未記録状態からテストデータを記録して得られるストラテジを基準とし、このストラテジの所定パラメータ、具体的にはラストオフパルスを短縮することで、オーバライトにも対応したストラテジを設定する。本発明によれば、テストデータをオーバライトすることなくオーバライトも考慮したストラテジ設定が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0019】
<第1実施形態>
図1には、本実施形態に係る光ディスク装置の全体構成図が示されている。光ピックアップ(PU)12は光ディスク10に対向配置され、光ディスク10の表面にレーザ光を照射するレーザダイオード(LD)及びフォトディテクタを含んで構成される。レーザダイオードは、レーザダイオード駆動回路(LDD)32により駆動され、データを再生する際には再生パワーのレーザ光を照射し、記録する際にはイレースパワー及びピークパワーのレーザ光を照射する。光ディスク10としては、DVD−RAM等の書換可能な光ディスクが用いられる。光ピックアップ12のフォトディテクタは、差動プッシュプル法を用いる公知の構成と同様にメインビーム用及び2個のサブビーム用にそれぞれ設けられており、反射光量に応じた検出信号をサーボ検出部14及びRF検出部20に出力する。
【0020】
サーボ検出部14は、光ピックアップ12からの信号に基づきトラッキングエラー信号TE及びフォーカスエラー信号FEを生成してそれぞれトラッキング制御部16及びフォーカス制御部18に出力する。トラッキングエラー信号TEは差動プッシュプル法により生成され、具体的にはメインビームのプッシュプル信号とサブビームのプッシュプル信号との差分により生成される。フォーカスエラー信号FEは非点収差法により生成される。
【0021】
トラッキング制御部16は、トラッキングエラー信号TEに基づき光ピックアップ12を光ディスク10のトラック幅方向に駆動してオントラック状態に維持する。また、フォーカス制御部18はフォーカスエラー信号FEに基づき光ピックアップ12をフォーカス方向に駆動してオンフォーカス状態に維持する。
【0022】
RF検出部20は、光ピックアップ12からの信号、具体的にはメインビームの反射光を受光するフォトディテクタからの和信号を増幅して再生RF信号を生成し、信号処理部22及びデコーダ26に出力する。信号処理部22は、OPC(Optical Power control)実行時にテストデータの再生信号からジッタを検出してコントローラ30に出力する。なお、OPCとは、データ記録可能な光ディスクにデータを記録する際に、その所定エリアPCAに対して記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、該テストデータを再生したときの品質を検出して最適記録パワーを選択する処理である。本実施形態では、OPC実行時に併せて記録ストラテジの最適化処理も実行する。
【0023】
コントローラ30は、信号処理部22で算出されたジッタに基づき最適記録パワー(ピークパワー)を決定してレーザダイオード駆動回路32を制御する。なお、イレースパワーはピークパワーに対して所定の比率となるように決定する。また、コントローラ30は、算出されたジッタに基づき記録ストラテジも設定する。記録ストラテジはオーバライトも考慮したストラテジであり、しかも、実際にオーバライトを行うことなく設定する。本実施形態において、記録ストラテジは先頭パルス幅Ttop、マルチパルス幅Tmp、及びラストパルスからイレースパワーまでの幅Toffからなるものとし、これらのうちTtopを固定してToff、さらにはTmpを最適化する。この前提は、光ディスク10への最初の記録時とオーバライト時とでTtopを変化させても記録品質はほぼ同一であるとの知見に基づくものである。もちろん、後述するようにTtopも調整できる。記録ストラテジは、ジッタではなくエラーレートに基づき設定することもできる。この場合、デコーダ26後段のエラー訂正回路(不図示)からエラーレートを入力し、このエラーレートを用いて設定する。
【0024】
デコーダ26は、イコライザや二値化器を備え、再生RF信号の所定周波数、具体的には3T信号の振幅をブーストして二値化し、二値化信号を復調してコントローラ30に出力する。復調は、図示しないPLL回路で同期クロック信号を生成して信号を抽出することにより実行される。コントローラ30はデコーダ26からの復調データをパーソナルコンピュータ等の上位装置に出力する。
【0025】
図2には、記録ストラテジが示されている。図2(a)は記録データであり、スペース期間とマーク期間から構成される。マーク期間においてレーザダイオードからピークパワーレーザ光が照射され、光ディスク10にマークを形成する。相変化型光ディスクの場合、ピークパワーを照射して記録膜温度を融点以上に加熱し急冷することで結晶状態からアモルファス状態に遷移させる。マーク(アモルファス状態)を形成するために、複数のパルス列(パルストレーン)が用いられる。すなわち、先頭のパルス及びこの先頭パルスに引き続く後続パルス列によりマークを記録する。マークの期間、具体的にはDVD−RAMでは3T〜14Tのマークはパルストレーンのパルス数を調整することで形成される。マークの形状は、先頭パルスのパルス幅Ttop、後続パルス(マルチパルス)のパルス幅Tmp及び最終パルスからイレースパワーに復帰するまでのラストオフパルス幅Toffを調整することで変化する。図2(b)には、図2(a)に示されたデータを記録するための記録ストラテジが示されている。再生パワーにイレースパワーを重畳し、さらにピークパワーを重畳することでパルストレーンが形成される。記録ストラテジのパラメータ(Ttop,Tmp,Toff)は記録品質が最良となるように調整される。すなわち、これら3つのパラメータを種々変化させて光ディスク10のテストエリアにテストデータを記録し、その再生信号品質のジッタ(あるいはエラーレート)が最小となる記録ストラテジを選択する。
【0026】
ここで、上述したように、未記録状態からデータを記録する際の最適ストラテジと、既記録データに新たにデータを上書きするオーバライト時の最適ストラテジとでは異なり、未記録状態からデータを記録する時の最適ストラテジでオーバライトしたのでは既記録データの影響により再生信号のジッタやエラーレートが劣化する。その一方、実際にオーバライトしてストラテジの最適化を図るのでは実際にデータを記録するまでの処理時間が増大し、ユーザにとって好ましくない。そこで、本実施形態においては、図2(c)に示されるように、未記録状態からデータを記録する際の最適ストラテジ(図2(b))に対してパラメータを変化させる。具体的には、3つのパラメータのうち、ラストオフパルスToffを短縮させてT’offとする。そして、ラストオフパルスToffを短縮したT’offで記録ストラテジを構成し、この記録ストラテジで未記録状態からデータを記録するとともにオーバライトも行う。すなわち、光ディスク10に対し最初のデータ記録であるか、2回目以降の記録であるかを問わず、図2(c)に示された記録ストラテジで一律にデータを記録する。
【0027】
図3には、図2(b)に示された記録ストラテジでデータを記録する場合と、図2(c)でデータを記録する場合のマークの形成過程が模式的に示されている。図3(a)は図2(b)と同一の記録ストラテジであり、データ未記録状態からテストデータを記録してそのジッタあるいはエラーレートが最小となるようにパラメータを調整したものである。図3(a)に示された記録ストラテジでデータ未記録状態から記録すると、図3(b)に示されるようにマーク(アモルファス状態)100が形成される。
【0028】
一方、図3(c)に示されるようなマーク102が既に形成されている領域に図3(a)に示されるような記録ストラテジでオーバライトすると、図3(d)に示されるように本来のマーク100の他に既記録マーク102が残存してマーク102の一部がマーク104として付加され、結局、本来形成されるべきマーク100よりも長いマークが記録されてしまう。これは、ラストオフパルスToffの間は再生パワーであるため既記録マーク102をイレースすることができず、オーバライト後もそのまま残ってしまうからである。本来形成されるべきマーク100よりも長いマーク(過剰記録)が行われると、ジッタあるいはエラーレートが劣化する。
【0029】
図3(e)には図2(c)と同一の記録ストラテジ、すなわち図3(a)の記録ストラテジに対してラストオフパルスToffを短縮化したT’offを有する記録ストラテジが示されている。図3(f)は図3(e)の記録ストラテジで未記録状態からデータを記録した時のマーク100である。ラストオフパルスToffを適当量だけ短縮しても形成されるマーク100は図3(b)の場合とほとんど変化しない。一方、図3(g)に示される既記録マーク102が存在する時に図3(e)で示される記録ストラテジでオーバライトすると、ラストオフパルスToffよりも短縮化したラストオフパルスT’offを有するため、既記録マーク102のほとんどをイレースパワーで消去でき、結局、図3(h)に示されるように、図3(f)のマーク100とほぼ同一のマーク100が形成される。
【0030】
ラストオフパルスを短くすることで既記録マークがラストオフパルス幅に存在していても既記録データを消去する確率が増大し、これによりオーバライト時のジッタやエラーレートの劣化を抑制することができる。
【0031】
図4には、本実施形態の基本処理フローチャートが示されている。まず、光ディスク10の未記録エリア(テストエリアあるいはPCAエリア)に記録ストラテジを変化させてテストデータを記録する(S101)。この処理は、データ未記録状態からデータを記録する際の最適ストラテジ、すなわち本実施形態においてラストオフパルスを調整するための基本となるストラテジ(図2(b)参照)を決定するための処理である。記録ストラテジの他に、記録パワーを最適化すべくピークパワーを種々変化させてテストデータを記録してもよい。イレースパワーは、最適化されたピークパワーに一定の比率(1より小さい定数)を乗じることで設定される。
【0032】
次に、テストデータのジッタを測定する(S102)。ジッタではなく、エラーレートを測定してもよい。そして、ジッタが最小となるストラテジ、すなわち再生信号品質が最良となるストラテジを選択する(S103)。ストラテジの最適化は、3つのパラメータ(Ttop,Tmp,Toff)を調整することで実行されるが、3つのパラメータのいずれか、あるいは2つのみを変化させて最適化してもよい。例えば、Ttopを固定化し、Tmp及びToffをS101で変化させてテストデータを記録し、S103でTmp及びToffを最適化する等である。
【0033】
ジッタ最小となるストラテジを選択し、図2(b)に示されるような記録ストラテジを設定した後、選択したストラテジのラストオフパルスToffを短縮化してT’offとしたストラテジを決定する(S104)。ToffからT’offを得る方法は複数ある。例えば、Toffから所定量Δtだけ減じてT’offを算出してもよく、あるいはToffに1より小さい所定の係数を乗じてT’offを算出してもよい。さらに、他のアルゴリズムを用いてToffより短いT’offを算出してもよい。このようなアルゴリズムは、Toffを短縮して得られるT’offでデータを記録した際のジッタあるいはエラーレートが許容値を満たすものであることを保証できることが望ましい。最適ストラテジを設定した後、この最適ストラテジでデータを記録する(S105)。データ記録にはオーバライト記録も含まれる。未記録状態からデータを記録した時の記録品質はS103で保証されており、S104にてラストオフパルスToffを適当量だけ短縮することでオーバライト時の記録品質も保証される(過剰に短縮するとS103で最適化した意義がなくなり、最初の記録時における品質が劣化する)。
【0034】
図5には、本実施形態の詳細処理フローチャートが示されている。まず、光ディスク10のコントロールデータゾーン等からディスク情報(ディスクの種類やメーカ)を取得する(S201)。ディスク情報を取得した後、ディスクに応じた初期ストラテジを設定する(S202)。すなわち、記録ストラテジの3つのパラメータ(Ttop,Tmp,Toff)を初期値に設定する。初期ストラテジを設定するのは、光ディスク10に対して最適な記録パワーを設定するためである。
【0035】
次に、光ディスクのテストエリアに記録パワーを複数段、例えば8.0mW〜15.0mWまで0.5mW毎に変化させてテストデータを記録し(S203)、再生信号のβ値や変調度、γ値、RF振幅等に基づき最適な記録パワーを選択する(S204)。ジッタやエラーレートに基づき最適記録パワーを選択してもよい。
【0036】
記録パワーを最適化した後、コントローラ30は最適記録パワーにて初期ストラテジのパラメータを変化させてテストデータを記録する。本処理では、ストラテジのうち、Ttopを固定し、Tmp及びToffを変化させる。具体的には、まず、最適記録パワーにてマルチパルス幅Tmpを複数段に変化させてテストエリアにテストデータを記録する(S205)。このテストデータ記録は、未記録状態からの記録である。Tmpは、例えば0.35T〜0.70Tまで0.05T毎に変化させる。
【0037】
マルチパルス幅Tmpを変化させてテストデータを記録した後、そのジッタを信号処理部22で測定し(S206)、コントローラ30に供給する。コントローラ30は、ジッタの最小値Jmin1及びその時のマルチパルス幅Tmpminを抽出する(S207)。
【0038】
次に、コントローラ30は最適記録パワー及びS207で抽出したTmpminにてストラテジのうちラストオフパルスToffを種々変化させてテストエリアにテストデータを記録する(S208)。このS208も、S205と同様に未記録状態からの記録である。ラストオフパルスToffは、例えば0.5T〜1.2Tまで0.1T毎に変化させる。テストデータを記録した後、当該テストデータを再生してそのジッタを信号処理回路22で測定する(S209)。得られたジッタはコントローラ30に供給される。コントローラ30は、図6に示されるように、ラストオフパルスToffを変化させた時のジッタのうち、その最小値Jmin2を抽出する(S210)。ジッタ最小値Jmin2が得られるラストオフパルス幅は図2(b)におけるラストオフパルス幅である。
【0039】
本実施形態においては、このラストオフパルス幅よりも短縮化したラストオフパルス幅を生成する。そこで、コントローラ30は、S210にて得られたジッタ最小値Jmin2に対し、J0=K・Jmin2なるジッタJ0を算出する(S211)。ここで、K>1である。この式は、ジッタ最小値Jmin2よりも適当量だけ劣化させたジッタJ0を設定することを意味しており、その劣化量を係数Kで調整することを示す。ジッタJ0を設定した後、ジッタがJ0以下となるラストオフパルスのうち、最短のラストオフパルスToffoを選択する(S212)。このToffoは、ラストオフパルスToffよりも短く、かつジッタJ0が得られるラストオフパルス幅である。
【0040】
以上のようにしてTmpの最適値Tmpmin及びラストオフパルスToffの最適値Toffoを設定した後、記録ストラテジをこれらの値に設定して光ディスク10のデータエリアにデータを記録する(S213)。
【0041】
図7には、S211及びS212の処理が示されている。図において、横軸はラストオフパルスToffであり、縦軸はテストデータを再生して得られるジッタである。ジッタはある値Toffmin近傍で最小となる。ジッタの最小値Jmin2に対し、ジッタを劣化させてJ0を設定し、このジッタJ0が得られるラストオフパルスToffのうち、最短となるラストオフパルスをToffoとする。J0は再生信号品質として許容し得るジッタであり、Kは例えば1.1等に設定する。ジッタが最小となるラストオフパルスToffを短縮したToffoを算出する処理として、Jmin2が得られるラストオフパルスToffminから直接的に算出する、すなわちToffminを所定量だけ減じて算出することも可能である。
【0042】
図8には、この場合の処理フローチャートが示されている。ジッタ最小値Jmin2及びその時のToffminを抽出した後(S210)、Toffminを所定量ΔTだけ減じた値Toffo=Toffmin−ΔTを算出する(S211)。ΔTは、例えば0.05Tに設定する。そして、記録ストラテジを(Ttop,Tmpmin,Toffo)としてデータを記録する(S212)。
【0043】
<第2実施形態>
上述した実施形態では、ラストオフパルスToffを短縮することでオーバライトにも対応できる記録ストラテジを設定したが、ラストオフパルスに加え、さらにマルチパルス幅Tmpを補正することも可能である。本願出願人は、データ未記録状態からデータを記録した時にジッタが最良となる記録ストラテジのマルチパルス幅Tmpに対し、これを適当量だけ増大させることでオーバライト特性が向上することを見出している。
【0044】
図10には、本実施形態の基本処理フローチャートが示されている。まず、光ディスク10の未記録エリア(テストエリアあるいはPCAエリア)に記録ストラテジを種々変化させてテストデータを記録する(S301)。そして、テストデータのジッタを信号処理部22で測定し(S302)、コントローラ30でジッタが最小となるストラテジを選択する(S303)。選択したストラテジに対し、そのマルチパルス幅Tmpを増大させ、かつ、ラストオフパルスToffminを短縮して最適な記録ストラテジを設定する(S304)。以上のようにして記録ストラテジを設定した後、データ記録を行う(S305)。
【0045】
本実施形態の詳細処理は図5及び図6に示された処理とほぼ同一であるが、図11に示すようにS207の処理の後に、ジッタ最小値Jmin1に対しJ0=M・Jmin1を算出することでジッタを適当量だけ劣化させる処理を付加する(S401)。ここでM>1である。そして、ジッタがJ0以下となるマルチパルス幅Tmpのうち、最長となるマルチパルス幅Tmpoを選択する処理を付加する(S402)。以後はS208の処理に移行し、記録ストラテジのマルチパルス幅をS402で設定したTmpoとし、ラストオフパルスToffを変化させてテストデータを記録し、Toffminさらにはこれを短縮化したToffoを算出する。
【0046】
図12には、S401及びS402の処理が模式的に示されている。図において、横軸はマルチパルス幅Tmpであり、縦軸はジッタである。ジッタはある値Tmpminで最小値Jmin1となる。このJmin1を所定量だけ劣化させてJ0とし、このJ0が得られるマルチパルス幅のうち最長の値Tmpoを選択する。TmpoはTmpminよりも長く、かつデータ未記録状態からデータを記録する際にジッタJ0が保証されるマルチパルス幅である。
【0047】
本実施形態においても、Tmpoを算出する際に、ジッタ最小値Jmin1が得られるマルチパルス幅Tmpminに所定量ΔTだけ印加して算出してもよい。すなわち、Tmpo=Tmpmin+ΔTである。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の変更が可能である。
【0049】
例えば、本実施形態においては光ディスク10に対する最初のデータ記録であるか、あるいはオーバライトであるかを区別することなく一律に最適記録ストラテジでデータを記録しているが、何らかの方法で最初の記録とオーバライト記録とを区別できる場合には、最初の記録時には図2(b)あるいは図9(b)のストラテジでデータを記録し、オーバライト時には図2(c)あるいは図9(c)のストラテジでオーバライトすることもできる。いずれにせよ、オーバライト特性を考慮した最適記録ストラテジを設定するに際し、テストデータを実際にオーバライトすることなく最適ストラテジを設定できるため、光ディスク10を装着してから実際にデータを記録するまでの時間を短縮化できる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば光ディスクにデータを記録する際の記録ストラテジを短時間で最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置の全体構成ブロック図である。
【図2】実施形態の記録ストラテジ説明図である。
【図3】記録ストラテジ及び形成されるマークの説明図である。
【図4】実施形態の基本的な処理フローチャートである。
【図5】実施形態の詳細処理フローチャート(その1)である。
【図6】実施形態の詳細処理フローチャート(その2)である。
【図7】ラストオフパルスとジッタとの関係とを示すグラフ図である。
【図8】実施形態の他の処理フローチャートである。
【図9】他の実施形態における記録ストラテジ説明図である。
【図10】他の実施形態の基本的な処理フローチャートである。
【図11】他の実施形態の処理フローチャートである。
【図12】マルチパルス幅とジッタとの関係とを示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 光ディスク、12 光ピックアップ、14 サーボ検出部、16 トラッキング制御部、18 フォーカス制御部、22 信号処理部、26 デコーダ、30 コントローラ、32 レーザダイオード駆動回路(LDD)。

Claims (10)

  1. 書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
    データ未記録領域にデータを記録する際の最適ストラテジに対し、ストラテジを構成するラストオフパルスの間隔を短縮したストラテジでデータを記録し、かつオーバライトする手段
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
    データ未記録領域にデータを記録する際の最適ストラテジに対し、ストラテジを構成するラストオフパルスとマルチパルスの間隔をそれぞれ短縮し増大したストラテジでデータを記録し、かつオーバライトする手段
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  3. 書換可能な光ディスクにデータを記録する光ディスク装置であって、
    前記光ディスクのデータ未記録エリアにストラテジを変化させつつテストデータを記録するテストデータ記録手段と、
    前記テストデータの再生信号品質を検出する検出手段と、
    前記再生信号品質が最良となる第1マルチパルス間隔及び第1ラストオフパルス間隔を抽出する抽出手段と、
    前記第1ラストオフパルス間隔よりも短い第2ラストオフパルス間隔を有するストラテジを設定する設定手段と、
    設定されたストラテジでデータを記録する記録手段と、
    を有することを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記設定手段では、最良の前記再生信号品質よりも所定量だけ劣化させた再生信号品質が得られる最短の間隔を前記第2ラストオフパルス間隔とすることを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項3記載の装置において、
    前記設定手段では、前記第1ラストオフパルス間隔から所定量だけ減じた間隔を前記第2ラストオフパルス間隔とすることを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項3記載の装置において、
    前記設定手段は、前記第1ラストオフパルス間隔よりも短い第2ラストオフパルス間隔を有し、かつ、前記第1マルチパルス間隔よりも長い第2マルチパルス間隔を有するストラテジを設定する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記設定手段では、最良の前記再生信号品質よりも所定量だけ劣化させた再生信号品質が得られる最長の間隔を前記第2マルチパルス間隔とすることを特徴とする光ディスク装置。
  8. 請求項6記載の装置において、
    前記設定手段では、前記第1マルチパルス間隔に所定量だけ加えた間隔を前記第2マルチパルス間隔とすることを特徴とする光ディスク装置。
  9. 請求項3〜8のいずれかに記載の装置において、
    前記再生信号品質は、ジッタであることを特徴とする光ディスク装置。
  10. 請求項3〜8のいずれかに記載の装置において、
    前記再生信号品質は、エラーレートであることを特徴とする光ディスク装置。
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