JP2004043625A - シリコーン易接着性ポリエステルフィルム - Google Patents

シリコーン易接着性ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエステルフィルムとの密着して均一な塗膜を形成することができ、耐久性に優れ、シリコーン層に対して優れた接着性を有するシリコーン易接着性フィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、シランカップリング剤及びアルコキシ変性シリコーン化合物を含む塗布層を設けたシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーン易接着性ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
離型フィルムは、粘着剤、接着剤、貼薬剤等の粘着面保護フィルムとして、或いはウレタン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等硬化性樹脂のシート、或いは熱可塑性樹脂のシートを成形する為のキャリヤ−シート、液晶部材の偏光板の保護フィルムとして用いられ、その量を大きく拡大しつつある。
【0003】
かかる離型フィルムとしては、従来から、ポリエステルフィルムの少なくとも片面にビニルシロキサン基を有するシリコン化合物の付加重合硬化物、アルキルオキシシランもしくはオキシシラン化合物の縮重合硬化物等よりなる皮膜を設けたものが用いられている。この硬化物は非粘着で離型効果に優れるという利点を有するが、一方ベースフィルムであるポリエステルフィルムとの密着性が不足し、耐久性が低い問題を有する。
【0004】
かかるシリコーン層とポリエステルフィルムの密着性を改善する方法として、シランカップリング剤の架橋プライマー層を設ける方法(特開平1−5838号公報)が提案されている。しかし、この方法ではシランカップリング剤の反応性の制御が難しく、塗液のポットライフが短いことや均一膜を形成しにくく、生産性が低い。
【0005】
また、ポリエステルフィルムとシリコーン層との密着性を向上するため、シリコーン変性ウレタンあるいはアクリル樹脂を離型層として用いる方法もあるが、この方法では離型層の離型性が劣るという本質的な欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の問題を解消し、ポリエステルフィルムと密着して均一な塗膜を形成することができ、耐久性に優れ、シリコーン層に対して優れた接着性を有するシリコーン易接着性ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、シランカップリング剤およびアルコキシ変性シリコーン化合物を含む塗布層を設けたシリコーン易接着性ポリエステルフィルムである。
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
[ポリステルフィルム]
本発明においてポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、芳香族二塩基酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。
【0010】
かかるポリエステルの具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを例示することできる。ポリエステルは共重合体であってもよく、少割合の他樹脂との混合物として用いてもよい。ポリエステルとして好ましいものはポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートであり、より高強度化、耐熱化を求める場合にはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが好ましいである。
【0011】
ポリエステルは、粒径0.1〜5μmの滑剤を、好ましくは0.03〜3.0重量%、さらに好ましくは0.1〜1.0重量%含有する。滑剤としては無機滑剤、有機滑剤を用いることができる。無機滑剤としては例えば、二酸化珪素、炭酸カルシウム、カオリン、シリコーン粒子を例示することができる。
【0012】
ポリエステルには、本来の性能を損なわない程度に必要に応じて、安定剤、着色剤、酸化防止剤、その他の添加剤を配合してもよい。
【0013】
本発明に用いるポリエステルフィルムは、かかるポリエステルをフィルム状に溶融押出し、キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化し未延伸フィルムとする。その未延伸フィルムを80〜150℃に加熱をして長手方向に1回もしくは2回以上延伸し、合計の倍率が3倍〜7倍になるようにする。その後90〜150℃で幅方向が3〜5倍になるように延伸し、次に200〜250℃にて0.1〜10秒間熱処理を行ない、熱処理温度より10〜20℃低い温度で幅方向に2〜20%収縮させながら再熱処理を行なう。
【0014】
ポリエステルフィルムの厚みは好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは25〜100μmである。
【0015】
[塗布層]
ポリエステルフィルムの少なくとも片面には、シランカップリング剤およびアルコキシ変性シリコーン化合物を含有する塗布液を塗布して塗布層を形成する。
【0016】
[シランカップリング剤]
本発明におけるシランカップリング剤は、一般式YRSiXで表わされる化合物である。ここで、Yは、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、メルカプト基の如き有機官能基であり、Rは、例えばメチレン、エチレン、プロピレン基の如きアルキレン基であり、Xは、メトキシ基、エトキシ基の如きアルコキシ基である。Y部分は好ましくはエポキシ基、アミノ基、ビニル基、更に好ましくはエポキシ基である。具体的には、シランカップリング剤はγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランを好ましく用いることができる。
【0017】
シランカップリング剤は、環境汚染の防止や防爆性の点から水溶液または水分散液として用いることが好ましいことから水溶性または水分散性を有することが好ましい。また、製造設備の防錆性を確保し、製品廃棄焼却時の有毒ガスの発生を防止する観点からハロゲン元素を含有しないものが好ましい。
【0018】
[アルコキシ変性シリコーン化合物]
本発明におけるアルコキシ変性シリコーン化合物はアルコキシ基を有するシリコーン化合物である。アルコキシ変性シリコーン化合物としては、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレンメチルポリシロキサン共重合体を例示することができる。アルコキシ変性シリコーン化合物は、シランカップリング剤と同様の理由で水溶性もしくは水分散性のものが好ましく、ハロゲン元素が含まれないものが好ましい。シランカップリング剤との相溶性が特に良くシランカップリング剤の塗工性を容易に均一化できることから、アルコキシ変性シリコーン化合物としては、好ましくはポリオキシアルキレン基を有するアルコキシ変性シリコーン化合物であり、特に好ましくは次式で表される化合物である。
【0019】
【化2】
Figure 2004043625
【0020】
ここで、mは1から500の正の整数であり、nは1から200の正の整数であり、xとyとzは1から150の正の整数である。Mは水素原子、アシル基または炭化水素基である。
【0021】
本発明において、シランカップリング剤とアルコキシ変性シリコーン化合物との量比は、シランカップリング剤100重量部に対してアルコキシ変性シリコーン化合物が好ましくは1〜30重量部、さらに好ましくは5〜20重量部である。
【0022】
アルコキシ変性シリコーン化合物をこの量比の範囲で用いることにより、シランカップリング剤の反応性を制御し均一に塗工することができ、十分なシリコーン易接着性を得ることができる。フィルム加工時の塗膜の削れを抑制することができる
塗布液は、シランカップリング剤およびアルコキシ変性シリコーン化合物を含有する水性塗布液であり、水溶液または水分散液であることが好ましい。水性塗布液にはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の界面活性剤を適宜添加して用いてもよい。
【0023】
塗布液には、本発明の効果を消失させない範囲で、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、無機フィラ−、有機フィラ−、潤滑剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を混合することができる。
【0024】
かかる塗布液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布し、次いで乾燥させることで、塗布層を設けることができる。
【0025】
塗布は、ポリエステルフィルムの製造中にフィルムの配向結晶化が完了する前に行なってもよく、製造後にフィルムの配向結晶化が完了してから行なってもよい。配向結晶化が完了する前に塗付する場合には、工程中で結晶配向化が完了する前のポリエステルフィルムの片面または両面に水性塗布液として塗布する。配向結晶化が完了する前のポリエステルフィルムとしては、ポリエステルを熱溶融してそのままフィルム状とした未延伸フィルム、未延伸フィルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方向)の何れか一方に延伸した一軸延伸フィルム、さらには縦方向および横方向の二方向に低倍率延伸させた二軸延伸フィルム(最終的に、縦方向または横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)を挙げることができる。
【0026】
製造後にフィルムの配向結晶化が完了してから行なう場合、通常のプライマー塗布工程を採用することができる。この工程を採用する場合、塵埃等を巻き込みやすいのでクリーンな雰囲気での塗工が望ましい。
【0027】
塗布液中の固形分濃度は、好ましくは30重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。塗布液の塗布量は、走行しているフィルム1m当り好ましくは0.5〜20g、特に好ましくは1〜10gである。
【0028】
ポリエステルフィルムへの塗布液の塗布は、公知の塗工法を適用して行なうことができる。例えばロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法およびカーテンコート法を挙げることができ、これらを単独でまたは組み合わせて適用すると良い。水性塗付液には、塗剤の安定性または塗工性を助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませてもよい。
【0029】
ポリエステルフィルムに塗布された塗布液は、乾燥され、熱架橋される。例えば水性塗付液を塗布した縦一軸延伸ポリエステルフィルムの場合、ポリエステルフィルムがステンターに導かれて加熱された後横延伸および熱固定される間、塗布液は乾燥される。
【0030】
ポリエステルフィルムの配向結晶化の条件、例えば延伸、熱固定の条件には、従来から当業界に蓄積された条件をとることができる。
【0031】
本発明における塗布層は、ポリエステルフィルムに対して優れた密着性を有し、かつシリコーンに対して優れた易接着性を有する。従って、本発明のシリコーン易接着性ポリエステルフィルムを用い、例えば塗布層の上にシリコーン離型層を設けると、耐久性の優れた離型フィルムが得られる。
【0032】
[シリコーン離型層]
シリコーン離型層としては、例えばビニル基のような不飽和炭化水素基を持つポリオルガノシロキサンとケイ素原子に直接結合した水素原子を持つポリオルガノシロキサンとを白金化合物を触媒として付加反応させた硬化被膜、あるいはケイ素原子に結合した水酸基を持つポリオルガノシロキサンと加水分解可能な官能基(例えば、アルコキシ基、オキシム基、アセトキシ基)を持つオルガノシラン、またはポリシロキサンを有機スズや有機チタン化合物を触媒として縮合反応させた硬化被膜等を好ましく挙げることができる。
【0033】
かかる硬化被膜は、該被膜を形成する成分を含む塗布液を塗布層上に塗布し、塗布層上で硬化させることによって形成される。硬化被膜を形成する成分は、例えばトルエン、酢酸エチル、n−ヘキサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の溶媒に溶解して塗布液を調製するが、この塗布液には重合反応促進のための有機白金化合物の如き触媒を微量加えるのが好ましい。この塗布液の塗布方法としては、例えば、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、スプレーコート法、バーコート法を用いることができる。
【0034】
シリコーン離型層の厚さは、乾燥状態で、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.02〜5μmである。この厚さとすることにより離形性を良好に維持しながらシリコーンの粘着剤への転写を抑制することができる。
【0035】
このようにして得られる離型層は、該塗布層を介してポリエステルフィルムとの密着性に優れ、粘着剤等への離形層成分の転写が少なく、耐久性に優れる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
【0037】
なお、フィルムの各特性値は下記の方法で測定、評価した。
(1)塗工性
光学顕微鏡で塗布層の表面を観察する。下記の通りに評価した。
◎ :未塗布部の面積が0%
○ :未塗布部の面積が0%より大きく10%未満
△ :未塗布部の面積が10%以上30%未満
× :未塗布部の面積が30%以上50%未満
××:未塗布部の面積が50%以上
【0038】
(2)シリコーン易接着性
ポリジメチルシロキサンとメチルハイドロゲンポリシロキサンの混合液に白金触媒を加えて付加反応させ硬化させるタイプの硬化型シリコーン樹脂(信越化学株式会社製、KS−772)を、トルエンに溶解させて固形分濃度5%の溶液を調製し、この溶液を、架橋プライマー層上に、塗布量1g/mで塗布し、150℃、1分間で乾燥および硬化反応を行ない、離型フィルムを得て易接着性を評価した。
【0039】
(a)初期易接着性
離型層塗設直後(塗布乾燥直後)の離型フィルムの離型層表面を指先で数回摩擦し、離型層の脱落や密着状態を観察し下記の基準で初期易接着性を評価した。
【0040】
(b)耐久易接着性
離型フィルムを60℃×80%RHの雰囲気に一週間保持した後、離型層表面を指先で数回摩擦し、離型層の脱落や密着状態を観察し、下記の基準で耐久易接着性を評価した。
[評価基準]
◎ :離型層の変化が全く認められない …………………易接着性良好
○ :離型層剥離による白化が若干認められる …………易接着性やや良好
△ :離型層剥離による白化が殆どの部分に認められる…易接着性やや不良
× :離型層が完全に剥離して失われる …………………易接着性不良
【0041】
(c)背面非転写性(残留接着率)
ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS G4305に既定する冷間圧延ステンレス板(SUS304)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力(f)とした。次に、新しい前述のポリエステル粘着テープを離型フィルムの離型層塗設面を2kgの圧着ローラーで圧着し、30秒間維持した後粘着テープを剥がす。そして、その剥がした粘着テープを上記のステンレス板に貼り、剥離力を測定し、残留接着力(f)とした。得られた基礎接着力(f)と残留接着力(f)より下記式を用いて残留接着率を求めた。
残留接着率(%)=(f/ f)×100
なお、残留接着率は85%以上が好ましい。残留接着率が85%未満であると、例えばロール状に巻いて保管する際に、隣接するフィルム表面に転写し、離型特性が低下することがあるため好ましくない。この原因として、架橋プライマー層の成分がシリコーン離型層の硬化性等に悪影響を及ぼす場合があるためこの評価を行なう。
【0042】
[実施例1〜3及び比較例1、2]
35℃のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度が0.60のポリエチレンテレフタレート(平均粒径0.1μmのシリカ微粒子を0.2重量%含有)を押出機にて溶融し、フィルム状の溶融ポリマ−をダイスから約20℃に維持してある回転冷却ドラム上に押出し、静電密着法を用いて該フィルム状の溶融ポリマ−を冷却ドラムに密着させながら急冷して未延伸フィルムを得た。次いで該未延伸フィルムを120℃にて縦方向に3.6倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。この一軸延伸フィルムの片面に、表1に示す塗布液(固形分濃度3重量%)を調液後、室温(23℃)で1日間経った後にウェット塗布量4g/mでキスコート法にて塗布した。続いて105℃にて横方向に3.8倍に延伸し、さらに210℃で熱固定を行ない、厚さ38μmの塗布層を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであるシリコンー易接着性ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0043】
[実施例4および比較例3]
実施例1および比較例1と同様の条件で製膜を行ないフィルムを得た。、塗布液を調液後、室温(23℃)で14日間経った後に塗布層を形成して、塗布層を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムであるシリコーン易接着性ポリエステルフィルムを得た。
【0044】
[実施例5]
35℃のo−クロロフェノール中で測定した固有粘度が0.62のポリエチレンナフタレート(平均粒径0.1μmのシリカ微粒子を0.2重量%含有)を押出機にて溶融し、フィルム状の溶融ポリマ−をダイスから約20℃に維持してある回転冷却ドラム上に押出し、静電密着法を用いて該フィルム状の溶融ポリマ−を冷却ドラムに密着させながら急冷して未延伸フィルムを得た。次いで該未延伸フィルムを140℃にて縦方向に3.6倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。この一軸延伸フィルムの片面に、表1に示す塗布液(固形分濃度3重量%)をウェット塗布量4g/mでキスコート法にて塗布した。続いて135℃にて横方向に3.8倍に延伸し、さらに230℃で熱固定を行ない、厚さ38μmの塗布層を有する二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであるシリコーン易接着性ポリエステルを得た。
【0045】
これらフィルムの品質を表2に示す。
【0046】
【表1】
Figure 2004043625
【0047】
なお表中の符号は以下の通りである。
(1)シランカップリング剤
S−1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(TSL8350 GE東芝シリコーン製)
S−2:ビニルトリエトキシシラン(TSL8311 GE東芝シリコーン製)
【0048】
(2)アルコキシ変性シリコーン
O−1:ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマー(L−77
日本ユニカー製)
O−2:ポリオキシアルキレンジメチルポリシロキサンコポリマー(TSF4440 GE東芝シリコーン製)
【0049】
(3)界面活性剤
W−1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(サンノニックSS−70 三洋化成工業製)
【0050】
【表2】
Figure 2004043625
【0051】
表2から明らかのように、本発明のシリコーン易接着性ポリエステルフィルムは塗布液の塗工性が良く、簡便に均一膜を形成し、シリコーン離型層に対する接着性に極めて優れている。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、ポリエステルフィルムとの密着して均一な塗膜を形成することができ、耐久性に優れ、シリコーン層に対して優れた接着性を有するシリコーン易接着性フィルムを提供することができる。

Claims (5)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、シランカップリング剤およびアルコキシ変性シリコーン化合物を含む塗布層を設けたシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
  2. シランカップリング剤がエポキシ基、アミノ基およびビニル基のいずれか1つ以上の置換基を有する、請求項1記載のシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
  3. アルコキシ変性シリコーン化合物がポリオキシアルキレン基を有する、請求項1記載のシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
  4. アルコキシ変性シリコーン化合物が下記化学式で表される、請求項1記載のシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
    Figure 2004043625
    (ここで、mは1から500の正の整数、nは1から200の正の整数、xとyとzは1から150の正の整数である。Mは水素原子、アシル基または炭化水素基である。)
  5. ポリエステルフィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムである、請求項1記載のシリコーン易接着性ポリエステルフィルム。
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