JP2004043589A - 防汚性、易洗浄性を有する光硬化性樹脂コーティング組成物、および硬化塗装膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)下記一般式(I)
【化1】
〔式中、R1は水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基またはフェニル基、R2およびR3は炭素数1〜22のアルキル基またはアルケニル基、またはフェニル基を表し、同一であっても異なってもよく、nは1〜1000の整数を表す〕
で表わされるアルキッド変性シリコーン樹脂、(b)(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー、および(c)光重合開始剤、を含有してなり、全固形分中のアルキッド変性シリコーン樹脂の含有量が6〜30重量%である光硬化性樹脂コーティング組成物。上記光硬化性樹脂コーティング組成物を光硬化して得られる鉛筆硬度が2H以上の硬化塗膜。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光硬化性樹脂コーティング組成物および該組成物から得られた硬化塗膜に関する。詳しくは、本発明は防汚性(拭取り性)を有し、表面硬度が高く、タック感がなく、且つ生産性に優れたコーティング塗膜およびこのような塗膜を形成することができるコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明樹脂系塗料として多種多様な塗料が知られているが、近年、生産性が高く比較的表面硬度が得られ易い点から、光硬化性樹脂塗料がハードトップコート材料として用いられるようになってきた。一方、防汚性を有する透明樹脂塗膜としては熱硬化型ポリシロキサン組成物が広く使用されており、最近では光硬化型のポリシロキサン組成物も商品化されている。
しかしながら、光硬化型のポリシロキサン組成物は一般に高価であり、アクリル樹脂系光硬化樹脂塗膜に比べると表面硬度が得られにくいという欠点がある。アクリル樹脂系光硬化樹脂にポリシロキサン成分を添加して防汚性を付与することも考えられるが、ポリシロキサン組成物は一般にアクリル系樹脂と相溶しがたく、硬化反応の機構も異なるために、均質な透明塗膜が得られない。さらにポリシロキサン成分の添加により、硬化塗膜の表面硬度を損なうこともある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の発明者らは、防汚性に優れ、表面硬度が高く、且つタック感のない光硬化性の透明樹脂コーティング材料を提供することを目的とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーを主成分とする光硬化性樹脂組成物に防汚性を付与するために防汚成分を均一添加することおよび表面硬度を損なわない架橋構造を達成するために鋭意検討した結果、一般式(I)で表わされるアルキッド樹脂変性シリコーン樹脂が、(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーに良好に相溶し、かつ表面硬度の高い硬化皮膜を形成できることを見出した。
【0005】
即ち、本発明は、(a)下記一般式(I)
【化2】
〔式中、R1は水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基またはフェニル基、R2およびR3は炭素数1〜22のアルキル基またはアルケニル基、またはフェニル基を表し、同一であっても異なってもよく、nは1〜1000の整数を表す〕
で表わされるアルキッド変性シリコーン樹脂、(b)(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー、および(c)光重合開始剤、を含有してなり、全固形分中のアルキッド変性シリコーン樹脂の含有量が6〜30重量%である光硬化性樹脂コーティング組成物に関する。
【0006】
更に、本発明は、上記組成物に更に溶剤を含み、固形分濃度が60〜100重量%である上記光硬化性樹脂コーティング組成物に関する。
特に、本発明は、光硬化後2H以上の鉛筆硬度の塗膜が得られる上記いずれかに記載の光硬化性樹脂コーティング組成物に関する。
また、本発明は、上記いずれかに記載の光硬化性樹脂コーティング組成物を光硬化して得られる鉛筆硬度が2H以上の硬化塗膜に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、光硬化性樹脂を塗料として用いる際に、一般式(I)で表わされるアルキッド変性シリコーン樹脂を添加してなることを特徴とする光硬化性コーティング組成物を提供する。
一般に光硬化性樹脂はその主成分として(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーを含み、これらは一般に極性が高いために非極性成分と相溶しがたい。したがって、これに防汚成分としてポリシロキサン組成物を添加した場合、良好な相溶状態が得られないために塗料として被塗装物に塗装すると、成分分離によりハジキや塗装むら、凝集物などが塗装面に生じ、得られた塗装品は工業製品としては使用に耐えない。
【0008】
ポリシロキサン分子の一部に極性基を導入することにより、各種硬化性樹脂との相溶性を改善することができることは広く一般に知られており、それら極性基の種類や変性手法によって、硬化後の硬度の低いものから高いものまで選択することができる。
【0009】
本発明における(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーに対しては、特に一般式(I)で表わされるアルキッド変性シリコーン樹脂が優れた相溶性を示すこと、かつその極性変性基であるアルキッド基が、(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーのアクリル基と反応して相互に架橋構造をなすことから、塗膜硬化後に光硬化成分の硬度を損なわないことを見出した。さらに、通常アルキッド変性シリコーン樹脂を単独で硬化させる場合には100℃以上で数分加熱する必要があるが、(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーのアクリル基がアルキッド変性シリコーン樹脂の重合硬化を促進するために、シリコーン成分の架橋が低温で達成され、それらの十分な防汚効果が得られ、かつ表面へのブリード等が生じない。
【0010】
本発明における(メタ)アクリレートオリゴマーとは、アクリロイル基(CH2=CHCO−)あるいはメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)を分子内に1〜数個有する分子量が数百から千数百の化合物であり、代表的にはエポキシ、エポキシ化油、ウレタン、ポリエステル、ポリエーテル等のモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレートおよびさらに多官能の(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0011】
(メタ)アクリレートモノマーとしては、アクリロイル基(CH2=CHCO−)あるいはメタクリロイル基(CH2=CCH3CO−)を分子内に1〜数個有する反応性モノマーであり、代表的にはモノ(メタ)アクリレートとして、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリデシルアクリレート、カプロラクトンアクリレート、エトキシ化ノニルフェノールアクリレート等;ジ(メタ)アクリレートとしては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等;トリ(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等、4官能以上の(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。
【0012】
本発明で使用するアルキッド変性シリコーン樹脂は、上記一般式(I)で表され、式中、R1は水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基またはフェニル基、R2およびR3は炭素数1〜22のアルキル基またはアルケニル基、またはフェニル基を表し、同一であっても異なってもよく、nは1〜1000の整数である。R2およびR3は、好ましくはフタル酸残基、イソフタル酸残基、テレフタル酸残基等の芳香族2塩基酸残基、マレイン酸残基、フマル酸残基等の脂肪族2塩基酸残基、または植物油由来の脂肪酸残基等である。
【0013】
アルキッド変性シリコーン樹脂は、シリコーン樹脂(オルガノポリシロキサン)の官能基であるシラノール基あるいはアルコキシ基をアルキッド樹脂のアルコール性水酸基と脱水縮合あるいは脱アルコール縮合させることによって得られるものである。
アルキッド変性シリコーン樹脂としては、オルガノポリシロキサンとアルキッドとを脱水縮合反応させて変性したもの、オルガノアルコキシポリシロキサンとアルキッドとを脱アルコール縮合反応させて変性したもの、オルガノポリシロキサン、多価アルコール、脂肪酸および多塩基酸を脱水縮合反応させて変性したもののいずれも使用することができる。
また、本発明の組成物には、硬化促進剤としてメラミン樹脂が適量含有されていても、あるいは後添加されてもよい。
【0014】
本発明の組成物中におけるシリコーン樹脂の配合量は、全固形分中6から30重量%が好ましく、8〜20重量%が特に好ましい。6重量%より少ないとシリコーン成分による防汚機能が十分に発揮されず、30重量%を越えると光硬化性成分の硬化性の低下につながり、さらに成分分離による塗膜性状の低下や塗膜硬度の低下も招く恐れがある。
【0015】
上記の組成物には、光硬化性組成物とするために更に光開始剤が配合される。光開始剤としては、紫外線等の特定波長を吸収して電子的励起状態となり、ラジカルを発生する化合物であり、代表的にはアセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサンソン類等が挙げられる。添加量としては(メタ)アクリレート成分に対して1〜5重量%が好ましい。より好ましくは1.5〜4重量%である。また、光開始剤の機能を促進する目的で、適宜、光開始助剤や鋭感剤を加えても良いし、シェルフライフの延長を目的に重合禁止剤等を配合しても良い。
【0016】
上記の塗料成分に加え、塗料の光硬化性を阻害しない程度に、適宜、着色の目的で染料が添加されていたり、レベリング剤等の表面調整剤が含まれていても良い。
【0017】
さらに、塗料として用いる際には、塗工性をコントロールするために通常粘度調整を行なう。そのため、溶剤を適宜加えて希釈することできる。溶剤としては各種のものが使用可能であるが、(メタ)アクリレートおよび変性シリコーン樹脂をともに良く溶解し、両者を分離させない溶媒としては、シクロヘキサノン、イソホロン、エタノール、トルエン、キシレン、酢酸エチルが挙げられる。この時、溶剤を多量に使用した場合、後工程で溶剤を除去する際に温度や時間がかかり、また揮発分も多くなるため、はなはだ不経済である。また、溶剤除去が不十分で固形分(架橋成分)中に溶剤が残ったまま光硬化させると、塗膜硬度が低下したり、ピンホールなどの塗膜欠陥を生じる原因になることがある。したがって、溶剤添加量は配合された塗料中に0〜40重量%の範囲であることが好ましい。すなわち固形分濃度が60〜100重量%であることが好ましい。
【0018】
本発明による塗料を被塗装物に適用する場合、塗工方法は一般的な方法なら何でも使用でき、例えばロールコーター法、コンマコーター法、スプレー法、ディッピング法、刷毛塗りなどが挙げられる。
被塗装物としては、特に限定されるものではないが、金属板、床・タイル・化粧板などの平面材、さらにはプラスチック成形品や金属加工品等の構造体などが代表的に挙げられ、特に鋼板やアルミ板等の金属用の塗料、床・タイル・化粧板などのトップコート塗料、プラスチック成形品のトップコート塗料に好適である。
【0019】
塗膜の硬化は、被塗装物に紫外線ないしは電子線を照射することにより達成される。ただし、溶剤を含んだ組成の場合には、これら放射線を照射する前に適当な手段により溶剤を除去しておく必要がある。例えば、熱風乾燥炉にて加温する、遠赤外線ヒーター等より加熱するなどの手段が挙げられる。溶剤除去のための加熱の温度、時間などは溶剤の種類によって適宜調整されるべきである。また、あまり高温に長時間曝すと、光開始剤が揮発するなどして塗料の光硬化性が失活したり、被塗装物素材の物性低下を招いたりする恐れがあるため、通常は150℃程度以下に抑えることが望ましい。
【0020】
放射線を照射する際には、塗料表面の酸素障害を防ぐために、適宜、遮光性の少ない透明フィルムなどを貼り合わせていても良いし、あるいは窒素など不活性ガスにより酸素濃度を低減したチャンバー内で行っても良い。
【0021】
以下、実施例により本発明をより詳細に且つ具体的に説明する。
【実施例】
実施例 1
下記の配合(1)にて、光硬化性樹脂コーティング組成物を調合した。
〔コーティング組成物配合(1)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(6価ウレタンアクリレートオリコ゛マー;新中村化学工業(株)製
「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
アルキット゛変性シリコーンレシ゛ン(GE東芝シリコーン(株)製「TSR180」;固形分50wt%) 20重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
【0022】
得られた塗料は薄黄色の透明で均一な液体であった。粘度(室温)は700mPa・sであった。これを予めプライマー処理された鋼板に、ロールコーター法により樹脂固形分付着量が厚さ50μmとなるように調整して塗布した。塗装後、熱風乾燥炉中、140℃で約2分加熱して溶剤(キシレン)を除去した後、紫外線照射機(フュージョン・ジャパン社製;無電極ランプ、120W/cm)にて約2秒間紫外線を照射して塗料を硬化させた。塗膜の物性を評価した結果を表1に示す。
【0023】
タック感は指により触覚的に評価した。
鉛筆硬度の測定は、東洋精機製「鉛筆引っかき試験機」を用い、JIS K5400の方法にしたがって行った。
防汚性の評価については、ホワイトボード用マーカー(色は黒、赤、青の3色)を用いて塗装表面上を長さ10cm(幅1cm)にわたって任意に線を引き、重さ30gのマーカーイレイザーで往復何回でインクの痕跡が消えるかを視覚により評価した。
表1に示すように、塗膜はタック感がなく、汚れも容易に拭き取れ、鉛筆硬度も実用的に好ましい2Hに達していた。
【0024】
実施例 2
下記配合(2)を用い、実施例1とまったく同様にして硬化塗膜を形成させた。
〔コーティング組成物配合(2)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学工業(株)製「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
アクリル変性シリコーンレシ゛ン(GE東芝シリコーン(株)製「TSR171;固形分50wt%」) 35重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
その結果、溶剤乾燥中に若干成分分離が生じ、塗膜面の平滑性が低下した。
得られた硬化塗膜の性能を実施例1と同様にして測定し、結果を表1に記載した。実施例1の塗膜同様、塗膜はタック感がなく、汚れも容易に拭き取れ、鉛筆硬度も実用的に好ましい2Hに達していた。
【0025】
実施例 3
アルキッド変性シリコーンレジン配合量を減量した下記配合(3)を用いた以外は、実施例1とまったく同様にして硬化塗膜を形成させた。
〔コーティング組成物配合(3)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学工業(株)製「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
アルキット゛変性シリコーンレシ゛ン(GE東芝シリコーン(株)製「TSR180」;固形分50wt%) 10重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
得られた硬化塗膜の性能を実施例1と同様にして測定し、結果を表1に記載した。塗膜は、実施例1および2に較べて拭取り性が心持ち低下したが、塗膜はタック感がなく、鉛筆硬度も実用的に好ましい2Hに達していた。
【0026】
比較例 1
下記の配合(4)にて、光硬化性樹脂コーティング組成物を調合した。
〔コーティング組成物配合(4)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学工業(株)製「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
アルキット゛変性シリコーンレシ゛ン(GE東芝シリコーン(株)製「TSR180」;固形分50wt%) 6重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
得られた硬化塗膜の性能を実施例1と同様にして測定し、結果を表2に記載した。拭取り性以外の塗膜性能は実施例1と変わらなかったが、拭取り性がかなり低下していた。
【0027】
比較例 2
シリコーン樹脂としてアクリル変性シリコ−ン樹脂〔GE東芝シリコーン(株)製「TSR171」;固形分50wt%〕を20重量部用いた以外は実施例1と同様にしてコーティング組成物を調製し、塗膜を形成した。
得られた硬化塗膜の性能を実施例1と同様にして測定し、結果を表2に記載した。塗膜には若干のタック感が残った他、拭取り性も不十分であった。
【0028】
比較例 3
エポキシ変性シリコーンレジンを用いた下記配合(6)を調合した。
〔コーティング組成物配合(6)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学工業(株)製「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
エホ゜キシ変性シリコーンレシ゛ン(GE東芝シリコーン(株)製「TSR194」;固形分50wt%) 20重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
得られた硬化塗膜の性能を実施例1と同様にして測定し、結果を表2に記載した。塗膜には若干のタック感が残ったことに加えて、拭取り性は一層不十分であった。
【0029】
比較例 4
一般的な熱縮合硬化型シリコーンコーティング剤である剥離紙離型剤用シリコーンを用いて、下記配合(7)を調製した。しかしながら、光硬化性樹脂成分との相溶性が悪く、均一な溶液にならなかった。
〔コーティング組成物配合(7)〕
ウレタンアクリレートオリコ゛マー(新中村化学工業(株)製「NKオリコ゛U−6HA」) 100重量部
トリメチロールフ゜ロハ゜ントリアクリレート(日本化薬(株)製「KS−TMPTA」) 20重量部
光開始剤(チハ゛スヘ゜シャリティケミカルス゛(株)製「Irgacure 184」) 4重量部
縮合型剥離紙用シリコーン(GE東芝シリコーン(株)製「YSR−3022;固形分30wt%」) 20重量部
希釈溶剤(キシレン) 40重量部
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明を用いることにより、防汚性に優れ、タック感がなく、かつ表面硬度の高い光硬化性の透明樹脂コーティング塗膜を得ることができ、金属用塗料、床・タイル・化粧板などのトップコート塗料、プラスチック成形品のトップコート塗料などに適用できる。
Claims (5)
- 固形分濃度が60〜100重量%の範囲で溶剤を含んでもよい請求項1に記載の光硬化性樹脂コーティング組成物。
- 溶剤がシクロヘキサノン、イソホロン、エタノール、トルエン、キシレンおよび酢酸エチルから選ばれる請求項2に記載の光硬化性樹脂コーティング組成物。
- 光硬化後2H以上の鉛筆硬度の塗膜が得られる請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性樹脂コーティング組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の光硬化性樹脂コーティング組成物を光硬化して得られる鉛筆硬度が2H以上の硬化塗膜。
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