JP2004043529A - 木粉配合樹脂成形体及び木粉樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

木粉配合樹脂成形体及び木粉樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】木粉を高い割合で配合し、且つ製造における効率が高い木粉配合樹脂成形体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】嵩比重0.2以上の木粉は従来の木質成形品の成形に用いられる木粉である嵩比重0.1〜0.15程度のものと比較して空隙が少なく、樹脂に分散されやすいことから、かかる木粉を用いることで木粉を高い割合で配合することが可能であると共に、ペレットや造粒原料等を作成することなく成形機に直接投入しても、成形機のスクリューにより容易に樹脂との混練が可能であり、製造における効率は高いものとなり得る。
【参照図】図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、とりわけ建築用内装材や外装材、下地材等に好適に用いることができる木粉配合樹脂成形体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂と木粉を混合し押出、射出等により成形した製品は、得られた製品が樹脂のみにより成形されたものより外観や触感に木質感を具備させることができると共に、退色や腐食、シロアリによる食害等が木材と較べ格段に優れており、木材と樹脂の長所を兼ね備えるものである。
【0003】
また富に高まりをみせる地球環境の保全に関しても、木質の建築廃材等を焼却することなく、破砕、粉砕して木粉とし、樹脂に配合して成形することで再利用できることから炭素の固定化に繋げることができる。これらの長所から、とりわけ近年脚光を浴びている製品であり、製品及びその製造方法については種々の発明がなされてきている。
【0004】
その中でも、製品全体で木粉が占める重量が50%以上のものについては、木材として処理ができることから、樹脂に対する木粉の配合量を増加させることに関しては様々な試みがなされてきている。
【0005】
例えば、塩化ビニル樹脂に木粉を配合して成形用樹脂組成物を作成し、その組成物を射出成形や押出成形により成形した製品及びその方法が提案されてきている。
【0006】
また、MIが小さい樹脂を用いると、成形用樹脂組成物内に木粉が均一に分散されにくいことから、MIが比較的大きいオレフィン系の樹脂に木粉を配合して成形用樹脂組成物を作成し、その組成物を押出成形や射出成形をする方法が提案されてきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如き製品及びその製造方法の内、塩化ビニル樹脂を用いるのでは、成形用樹脂組成物内での木粉の分散性は良好であり、また成形性にも優れるものであるが、不要になったときの処理において有害物質が発生する恐れがあり、特に焼却すると有害な塩化水素ガスの発生が懸念されるものである。
【0008】
また、MIが比較的大きいオレフィン系の樹脂に木粉を配合して成形用樹脂組成物を作成するのに、押出機や射出成形機に直接投入し、溶融させながらスクリューで撹拌するのみで十分に木粉を分散させようとすると、押出成形に関しては押出機のL/D値を極端に大きくする必要があり、設備は大型で高価なものとなる。通常のL/D値の押出機で組成物内に十分に木粉が分散させるには、一旦押出機や特殊なミキサーによりペレットや造粒原料等の形で成形用樹脂組成物を作成する必要がある。かような成形用樹脂組成物を、再度押出機や射出成形機に投入して成形を行うのであるが、組成物を形成する工程が余分にかかり、また溶融及び冷却を繰り返すために余分な熱量も要するものであった。
【0009】
また、MIが比較的大きいオレフィン系の樹脂を用いると、溶融された成形用樹脂組成物に押出圧力をかけることができず、押出成形自体が困難なものとなる。MIの比較的大きいオレフィン系の樹脂を用いて押出成形を行うには、押出機内で圧力を開放することなく冷却しながら成形することで、溶融された成形用樹脂組成物に押出圧力をかけて成形することは可能であるが、かような方法では押出の速度は限られたものとなり、製造における効率に問題があるものである。
【0010】
そこで本発明は上記の問題点を解決し、木粉を高い割合で配合し、且つ製造における効率が高い木粉配合樹脂成形体及びその製造方法を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明者らは鋭意研究の結果、ポリオレフィン系合成樹脂に嵩比重0.2以上の木粉を配合して成形することで、木粉を高い割合で配合し、且つ製造における効率を高めることができることを知得し、本発明を完成するに至ったのである。
【0012】
すなわち本発明に係わる木粉配合樹脂成形体は、嵩比重0.2以上の木粉を50〜90重量%含有し、ポリオレフィン系合成樹脂を10〜50重量%含有していることを特徴とするものである。
【0013】
ポリオレフィン系樹脂を用いることで、焼却の際に有害な塩化水素ガス等の有害物質が発生することを抑制できる。また嵩比重0.2以上の木粉は、従来の木質成形品の成形に用いられる木粉(以下、従来の木粉とする)である嵩比重0.1〜0.15程度のものと比較して空隙が少なく、樹脂に分散されやすいことから高い割合で配合することが可能であると共に、ペレットや造粒原料等を作成することなく成形機に直接投入しても、成形機のスクリューにより容易に樹脂との混練が可能であり、製造における効率は高いものとなり得る。また木粉は嵩比重が大きいことで、一定の体積に対する木粉の重量を増加させることができ、木粉が占める重量割合を高めることが容易である。
【0014】
ここで、従来の木質成形品の成形に使用される木粉は木材等を破砕及び粉砕して得られるものであり、木粉の粒径が小さくなるにつれて木粉粒子間の空隙が小さくなることでその嵩比重は大きくなるものであるが、従来の木粉では嵩比重0.1〜0.15程度が限界であった。嵩比重0.2以上の木粉は通常の破砕及び粉砕された木粉を物理的に圧縮して更に空隙を低減させたものであり、成形時にかかる物理的な結合力は容易に開放されることから、得られた成形品には木粉が集中している箇所が生じることがなく、機械的強度の低下を防止することができる。
【0015】
また本発明に係わる木粉配合樹脂成形体は、嵩比重0.4〜0.6の木粉を70〜90重量%含有し、オレフィン系合成樹脂を10〜30重量%含有していることを特徴とするものである。
【0016】
本発明によれば、嵩比重0.4〜0.6の木粉を用いることで請求項1に記載の発明と同様の作用効果を得られると共に、嵩比重0.4〜0.6の木粉は空隙が少なく且つ粒径も小さいものであることから、樹脂中に木粉が稠密に存在し、その成形体は通常の木粉を用いたものより、比重が高められると共に強度が向上し、従来の木粉配合樹脂成形体の短所であった曲げ強度やヤング率を高めることができるものである。
【0017】
ここで嵩比重0.4〜0.6の木粉は、粉砕により得られた従来の木粉を更に圧縮機等を用いて導管や師管等までを破壊し細粒化することで得られたもので、主に鱗片状の形状を有するものである。かような木粉は粒径が小さく、また導管や師管等に由来する空隙が少なくなされ、通常の木粉の如く空隙に水分が存在することが極めて少なく、吸湿しづらいものであることから押出、射出等の熱成形時においても含有される水分の気化による樹脂圧の低下や巣の発生を防止することができる。かかる木粉は、粉末状の状態で用いてもよく、また圧縮して顆粒状となされ、取り扱いが容易とされたものを用いてもよい。
【0018】
また本発明に係わるオレフィン系の合成樹脂は、MIが10以上のものであることを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の木粉配合樹脂成形体を内層とし、外層を形成した樹脂成形体であって、外層は熱可塑性樹脂を60〜100重量%、充填材を0〜40重量%含有するものであることを特徴とするものである。
【0020】
また前記充填材は、木粉であることを特徴とするものである。
【0021】
また前記外層は、木質様の模様が形成されたものであることを特徴とするものである。
【0022】
また本発明に係わる請求項1〜6のいずれかに記載の木粉配合樹脂成形体を成形する方法は、押出機より押し出された樹脂をサイジング型により整形することを特徴とするものである。
【0023】
本発明によれば、嵩比重0.2以上の木粉を用いていることで、それ程押出圧力をかけることなく成形することが可能であり、押出機内で冷却をしながら押出圧力をかけ続ける必要がなく、押出圧力を一旦開放してサイジング型による整形が可能であり、従って冷却しながら整形する必要がなくなり、ラインの速度を速くすることで製造における効率を高めることができる。
【0024】
また前記押出機は、木粉の乾燥工程と、木粉及び樹脂の混練工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】
また前記木粉及び樹脂の混練工程は、スクリューにコニカル型二軸のものを用いることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図面に基づき以下に具体的に説明する。
図1は、本発明に係わる実施の一形態を示すものであり、本発明に係わる木粉配合樹脂成形体を示す斜視図である。MI10以上のポリオレフィン系合成樹脂20重量%と嵩比重0.2以上の木粉80重量%を含有し、熱により成形を行って得られた成形体10を示すものである。
【0027】
ポリオレフィン系合成樹脂は、成形が可能なもので有れば特に限定されるものではなく、エチレン、プロピレン、ブテン等のα−オレフィンの重合体を単独で用いてもよく、エチレンにα−オレフィンを共重合させたものなどを用いてよい。
【0028】
またポリオレフィン系合成樹脂のMIは10以上であることが好ましい。嵩比重0.2以上の木粉は比較的分散されやすいものの、50〜90重量%含有させると、MIの小さい樹脂には分散にくい。MIを10以上とすることで木粉の分散が円滑に行われ、また流動性が高められ成形が容易なものとなる。
【0029】
更に木粉は、嵩比重が0.4〜0.6のものを用いるのがより好ましい。かかる嵩比重の木粉を用いることで、樹脂中への木粉の分散及び成形が更に容易なものとなり、成形体において木粉を70〜90重量%含有させることがより容易なものとなり得る。
【0030】
図2は、本発明に係わる実施の一形態を示すもので、MI20以上のポリオレフィン系合成樹脂20重量%と嵩比重0.2以上の木粉80重量%を含有したものを内層とし、熱可塑性樹脂を60〜100重量%、充填材を0〜40重量%含有するものを外層とした成形体を示す斜視図である。
【0031】
内層1は木粉を80重量%含有することから、樹脂により被覆されない部分がでてくる恐れが大きく、内層1が外面に露出していると木粉が露出する部分が生じ、その部分が腐食されたりシロアリの食害を受ける恐れがある。かような不具合を防止するために、内層1の外側に外層2を形成し、成形体10としている。
【0032】
外層2は、内層1に対して接着剤等により被着してもよいが、内層1の形成に用いられるオレフィン系合成樹脂を相溶性を有する合成樹脂を用い、内層1の成形時に同時に成形することが好ましい。かような方法により形成することで、被着等を行うことなく内層1単独で成形する場合と同様の工程で外層2を形成することができ、製造は効率的なものとなり得る。
【0033】
外層2は、前項に記載の如く、内層1の形成に用いられる合成樹脂と相溶性を有する合成樹脂を用いるのが好ましく、内層1と外層2は同時に成形することで十分に一体化されることとなる。また、外層2を形成するには合成樹脂を単独で用いてもよく、充填材を配合してもよい。また成形性や耐候性等の向上を目的として、可塑剤、安定剤、発泡助剤、紫外線吸収剤、顔料等を必要に応じて配合してもよい。
【0034】
充填材は、無機充填材としては、シリカ粉末、アルミナ粉末、マイカ粉末、ガラス繊維、タルク、ガラスファイバー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、クレー、ミルドファイバー、砂、石、鉱物、マイクロバルーン等、有機質充填材としては木粉、パルプ等のセルロース粉末、有機質繊維、プラスチック粉末、シリコーン、フェノール等の架橋物粉末などが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
外層2に用いる充填材としては、前項に記載された群から、木粉が好適に選ばれて用いられる。本発明に係わる木粉配合樹脂成形体は、前述の如く建築用途に好適に用いられるものであり、木粉を配合することで外観や触感に木質感を具備させることができる。また充填材が木粉であれば、成形体が不要となった時でも破砕、粉砕等して再度原料として用いることで、再利用することが容易に可能となる。
【0036】
また、外層2は木質様の模様を形成してもよく、かような模様を形成することで外観や触感に更に強く木質感を具備させることができる。木質様の模様は、シボ付けやサンディング等の加工により形成してもよく、また本出願人による特開2000−301670号に記載の如く、異なる色調に着色された複数の有色合成樹脂材料を混合して形成するものであってもよい。
【0037】
図3は、本発明に係わる木粉混合樹脂成形体の実施の一形態を示す斜視図である。内層1の上面に外層2が形成されて成形体10となされており、建造物の床材等に好適に用いることができるものである。
【0038】
図4は、本発明に係わる木粉混合樹脂成形体の実施の一形態を示す斜視図で、パイプ3の外側に内層1を形成し、その外側に外層2を形成した成形品10を示すものである。パイプ3を金属からなるものを用いることで、外観や触感については木質感を具備したものでありながら、鋼管により樹脂成形品より格段に高い強度を具備させることができる。
【0039】
図5は、本発明に係わる木粉混合樹脂成形体の実施の一形態を示す斜視図で、内層1の外側に外層2を形成し、且つ下方が開口した中空部101を有する成形体10を示すものである。かような形状とすることで、金属等を用いて形成した芯材に成形体10を嵌着させることができ、手摺等に好適に用いることができるものである。芯材に嵌着させることを容易とするために、内層1を形成するのに用いるオレフィン系の合成樹脂は、エラストマー等の柔軟性を有するものを用いるのが好ましい。
【0040】
図6は、本発明に係わる木粉配合樹脂成形体の製造装置の一形態を示す説明図である。本実施形態は、押出成形により成形体を形成するものである。ホッパーH1に木粉を投入し、押出機Eのスクリューにより撹拌され、また加熱されることで水分量が低下させられる。木粉に水分が含まれると、成形の際に気化して成形品に気泡が残ったり、成形圧力がかかったときに爆発的に噴出して危険である等の理由から、木粉に含まれる水分量は2重量%以下としておくことが好ましい。
【0041】
乾燥された木粉は、押出機Eに送られ、ホッパーH2から投入されたオレフィン系合成樹脂と混合され、押出機Eのスクリューによって撹拌され且つ混練されて、溶融又は軟化された状態で押出金型Kに送られる。押出金型Kによりある程度形状が整えられた成形体10はサイジング型Sに送られ、冷却されながら整形される。サイジング型Sにより整形された成形体10は冷却槽Rで冷却されて、引き取り機Tによって引き取られて行くこととなる。
【0042】
上記の実施形態の、断面を示すのが図7であり、ホッパーH1から押出機Eへ供給された木粉Wは、乾燥工程P1によりスクリューCにより撹拌され、且つ押出機Eにより加熱されることで含有される水分が水蒸気となり、ベントB1から放出されることで乾燥させられる。乾燥された木粉Wは押出工程P2に送られ、ホッパーH2から供給されるオレフィン系合成樹脂Fと混合され、スクリューCによって撹拌且つ混練されて組成物Mとなされる。オレフィン系樹脂Fや木粉Pから生じる不要なガスはベントB2から排出される。かように木粉の乾燥工程P1及び押出工程P2が連結されていることで、乾燥された木粉を吐出させることなく木粉及び樹脂の混練工程に送ることができ、木粉の飛散を防止でき、更に再加熱の必要がなく熱量を節減することができる。
【0043】
組成物Mは、溶融若しくは軟化された状態で押出金型Kに送られ、押出金型Kによりある程度形状が整えられた状態で成形体10として吐出される。吐出された成形体10は、サイジング型Sにより冷却されつつ更に形状が整えられ、冷却槽Rで冷却される。
【0044】
押出機EのスクリューCは、コニカル型二軸のスクリューを用いるのが好ましい。コニカル型二軸のスクリューは、樹脂と充填材との混練能力が高く、本発明に係わる成形用樹脂組成物中に木粉を均一に分散させるのに好適に用いることができる。二軸のスクリューは、異方向であってもよく、同方向であってもよい。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ポリオレフィン系樹脂を用いることで、焼却の際に有害な塩化水素ガス等の有害物質が発生することを抑制できる。また嵩比重0.2以上の木粉は、従来の木質成形品の成形に用いられる木粉(以下、従来の木粉とする)である嵩比重0.1〜0.15程度のものと比較して空隙が少なく、樹脂に分散されやすいことから高い割合で配合することが可能であると共に、ペレットや造粒原料等を作成することなく成形機に直接投入しても、成形機のスクリューにより容易に樹脂との混練が可能であり、製造における効率は高いものとなり得る。また木粉は嵩比重が大きいことで、一定の体積に対する木粉の重量を増加させることができ、木粉が占める重量割合を高めることが容易である。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、嵩比重0.4〜0.6の木粉を用いることで請求項1に記載の発明と同様の作用効果を得られると共に、嵩比重0.4〜0.6の木粉は空隙が少なく且つ粒径も小さいものであることから、樹脂中に木粉が稠密に存在し、その成形体は通常の木粉を用いたものより、比重が高められると共に強度が向上し、従来の木粉配合樹脂成形体の短所であった曲げ強度やヤング率を高めることができるものである。
【0047】
請求項7に記載の発明によれば、嵩比重0.2以上の木粉を用いていることで、それ程押出圧力をかけることなく成形することが可能であり、押出機内で冷却をしながら押出圧力をかけ続ける必要がなく、押出圧力を一旦開放してサイジング型による整形が可能であり、従って冷却しながら整形する必要がなくなり、ラインの速度を速くすることで製造における効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。
【図4】本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係わる実施の一形態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係わる木粉配合樹脂成形体を製造する装置の一形態を示す説明図である。
【図7】本発明に係わる木粉配合樹脂成形体を製造する装置の一形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1  内層
2  外層
3  パイプ
10 成形体
101 中空部
E  押出機
H  ホッパー
K  押出金型
S  サイジング
R  冷却槽
P1 乾燥工程
P2 押出工程
B  ベント
W  木粉
F  オレフィン系合成樹脂
M  組成物

Claims (9)

  1. 嵩比重0.2以上の木粉を50〜90重量%含有し、オレフィン系合成樹脂を10〜50重量%含有していることを特徴とする木粉配合樹脂成形体。
  2. 嵩比重0.4〜0.6の木粉を70〜90重量%含有し、オレフィン系合成樹脂を10〜30重量%含有していることを特徴とする木粉配合樹脂成形体。
  3. オレフィン系合成樹脂は、MIが10以上のものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の木粉配合樹脂成形体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の木粉配合樹脂成形体を内層とし、且つ外層を形成した樹脂成形体であって、外層は熱可塑性樹脂を60〜100重量%、充填材を0〜40重量%含有するものであることを特徴とする木粉配合樹脂成形体。
  5. 充填材は、木粉であることを特徴とする請求項4に記載の木粉配合樹脂成形体。
  6. 外層は、木質様の模様が形成されたものであることを特徴とする請求項4又は5に記載の木粉配合樹脂成形体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の木粉配合樹脂成形体を成形する方法であって、押出機より押し出された樹脂をサイジング型により整形することを特徴とする木粉配合樹脂成形体の製造方法。
  8. 押出機は、木粉の乾燥工程と、木粉及び樹脂の混練工程とを備えたことを特徴とする請求項7に記載の木粉配合樹脂成形体の製造方法。
  9. 木粉及び樹脂の混練工程は、スクリューにコニカル型二軸のものを用いることを特徴とする請求項8に記載の木粉配合樹脂成形体の製造方法。
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