JP2004041840A - 土壌、地下水浄化材 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、一度の添加で長期間炭素を供給することのできる土壌、地下水処理材を提供すること。
【解決手段】代表的な構成は、炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水浄化材である。
【選択図】 図1
【解決手段】代表的な構成は、炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水浄化材である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等の汚染物質を微生物の力で分解するバイオレメーデーションに用いる土壌、地下水処理材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の微生物を用いた土壌、地下水処理方法としては、微生物の炭素源(水素供与体、電子供与体ともいう)としてエタノールなどを用いた方法が公知であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の技術では、メタノールなどの炭素源を常時土壌中へ添加し続ける必要があった。
【0004】
本発明はこれら従来の課題を効果的に解決するものであり、一度の添加で長期間炭素を供給することのできる土壌、地下水処理材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これら従来の課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果、特定の炭素数と分子構造とからなる物資群を選択した時、極めて効率的な微生物の炭素源なり得ること、その結果一度の添加で長期間炭素を供給することができることを見出し本発明を完結するに至った。
【0006】
すなわち、本発明の土壌、地下水処理材は以下の要件を具備することが発明の要件である。
【0007】
1 炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とし、好ましくはアルキル基が直鎖状である土壌、地下水浄化材。
【0008】
2 炭素数が18以下で分子内にベンゼン環を持たない不飽和カルボン酸または不飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水処理材。
【0009】
3 炭素数が4以上14未満の脂肪酸または炭素数4以上18以下の不飽和脂肪酸とアルコールまたはグリセリンのエステルを主成分とする土壌、地下水処理材。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる土壌、地下水処理材は、生分解性を有し、限定された炭素数と分子構造こそが本発明の最大の特長である。
【0011】
これら特定の炭素数を有する特定の炭素源の第一例としては、炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とする物質群であり、より好ましくはアルキル基が直鎖状である物質群である。
【0012】
炭素数がこれら範囲未満では、微生物への炭素供給効率がエタノールに代表される従来技術と大差なく、結果的に常時土壌中へ添加する必要があり、炭素数がこれら範囲を超えると常温で固形化するため、土壌への添加が著しく困難になるため好ましくない。
【0013】
アルキル基の形状は特定されるものではないが、直鎖形状の場合は資化できる嫌気性微生物の種類が多くなるため特に好ましい。
【0014】
これらの炭素源の一例としては、酪酸、カプロン酸、イソカプロン酸、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコールおよびこれら物質の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質などが例示できる。
【0015】
特定の炭素数を有する特定の炭素源の第二例としては、炭素数が18以下で分子内にベンゼン環を持たない不飽和カルボン酸または不飽和アルコールを主成分とする物質群である。
【0016】
炭素数がこれら範囲未満では、微生物への炭素供給効率がエタノールに代表される従来技術と大差なく、結果的に常時土壌中へ添加する必要があり、炭素数がこれら範囲を超えると常温で固形化するため、土壌への添加が著しく困難になるため好ましくない。
【0017】
分子内のベンゼン環の存在は、生分解性を著しく損ねるため、本発明には好ましくない。
【0018】
これらの炭素源の一例としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、オレノイルアルコール、牛脂アルコール、およびこれら炭素源の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質などが例示できる。
【0019】
特定の炭素源の第三例としては、炭素数4以上14未満の脂肪酸または炭素数4以上18以下の不飽和脂肪酸とアルコールまたはグリセリンのエステルである。
【0020】
炭素数がこれら範囲以外では、本発明の主要件である、地上で液体であり土壌、地下水中で固体である条件を一般に満たさなくなるため好ましくない。
【0021】
これらの炭素源の一例としては、オクタン酸メチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸ドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキサデシル、乳酸ヘキサデシル、乳酸テトラデシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジオクチル、トリアセチルグリセリン−オクタン酸エステル、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリメチロールプロパン−ラウリン酸トリエステル、およびこれら炭素源の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質、鯨ろうなどが例示できる。
【0022】
本発明に用いる炭素源としては、前記例示した物質の誘導体、変性体なども用いることができる。
【0023】
これら誘導体、変性体としては、脂肪族アミド、脂肪族アミン、ハロゲン化アシル、ケテンダイマー、ダイマー酸、ヒドロキシル化脂肪酸、ヒドロキシル化アルコール、イソステアリン酸などが例示される。
【0024】
炭素以外の微生物の栄養塩(窒素、リンなど)は、本発明に用いる炭素と別に添加、注入してもよく、予め本発明の土壌、地下水浄化材に混合して添加、注入することでもよい。
【0025】
本発明の土壌、地下水浄化材の添加方法は、地上から対象とする汚染地域へ形成された井戸などを通じて添加する、対象とする汚染地域を掘削し添加した後埋め戻す、もしくは掘削土に地上で混合し埋め戻すなどの公知な通常の土木手法で容易になし得る。
【0026】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
バイアル瓶に周辺地下水が約0.3mg/Lのテトラクロロエチレンにて汚染されていることが判明している土壌(深さ3m位置から採取)30ccと0.5mg/Lのテトラクロロエチレン含有地下水45ccを添加し、気相部を窒素置換した実験系を設け、土壌に対し2重量%の割合で本発明の土壌、地下水浄化材および比較としてエタノール、酢酸、糖蜜を加え、18℃で保存した時のテトラクロロエチレン濃度の変化を測定し図1、図2に示した。
【0028】
その結果本発明の土壌、地下水浄化材は微生物への炭素供給効率が高いため、従来技術のメタノール、酢酸、糖蜜に比べトリクロロエチレンの分解速度が著しく速いことがわかる。
【0029】
同一添加量で分解速度が遅い従来技術を用いた場合、再添加を行うか、連続添加を行う必要があるが、本発明を用いると一度の添加で効果的に分解除去が進むことがわかる。
【0030】
(実施例2)
主にテトラクロロエチレンにより汚染された土壌(電気機器製造工場敷地内)に設けられた井戸を用いて実験を行った。
【0031】
汚染地帯は約125m2と推定され、地表から6m以下の帯水層が汚染されていることが事前の調査で判明しており、テトラクロロエチレン濃度は約0.22mg/Lである。
【0032】
井戸を通じて、酪酸15重量%、カプロン酸85重量%組成物25kgを6時間かけて徐々に添加し、90日後のテトラクロロエチレン濃度を井戸から採取した水より分析した。
【0033】
その結果、90日後のテトラクロロエチレン濃度は0.22mg/Lに低下し、テトラクロロエチレンの分解が効果的に進んでいることがわかる。
【0034】
(実施例3)
主にテトラクロロエチレンと一部がトリクロロエチレンに脱塩素化された複合汚染土壌(電子部品加工工場敷地内)に設けられた井戸を用いて実験を行った。
【0035】
汚染地帯は約63m2と推定され、地表から4.5m以下の帯水層が汚染されていることが事前の調査で判明しており、テトラクロロエチレン濃度は約0.40mg/L、トリクロロエチレン濃度は約0.17mg/Lである。
【0036】
井戸を通じて、リノレン酸8.5kgと栄養塩として硫酸アンモニウム60g、リン酸ニ水素カリウム15gを混合したものを2時間かけて徐々に添加し、30日後のテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン濃度を井戸から採取した水より分析した。
【0037】
その結果、60日後のテトラクロロエチレン濃度は約0.04mg/L、トリクロロエチレン濃度は0.08mg/Lに低下し、効果的に分解が進んでいることがわかる。
【0038】
なお、本実施例で示した各種材料の添加量は一例であり、値の増減は対象とする環境やコストなどの諸条件により、本発明の主眼を損なわない範囲で変更できることはいうまでもない。
【0039】
また、本実施例では特に示さなかったが、微生物反応を促進する各種添加剤、別途培養した微生物集積培養液、還元状態を進めるための鉄粉などの添加は本発明の主眼を損なわない範囲で任意になし得ることはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の土壌、地下水浄化材は、一度の添加で長期間炭素を供給することのできる土壌、地下水処理材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた実験結果の特性図
【図2】本発明の実施例に用いた実験結果の特性図
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等の汚染物質を微生物の力で分解するバイオレメーデーションに用いる土壌、地下水処理材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の微生物を用いた土壌、地下水処理方法としては、微生物の炭素源(水素供与体、電子供与体ともいう)としてエタノールなどを用いた方法が公知であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の技術では、メタノールなどの炭素源を常時土壌中へ添加し続ける必要があった。
【0004】
本発明はこれら従来の課題を効果的に解決するものであり、一度の添加で長期間炭素を供給することのできる土壌、地下水処理材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これら従来の課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果、特定の炭素数と分子構造とからなる物資群を選択した時、極めて効率的な微生物の炭素源なり得ること、その結果一度の添加で長期間炭素を供給することができることを見出し本発明を完結するに至った。
【0006】
すなわち、本発明の土壌、地下水処理材は以下の要件を具備することが発明の要件である。
【0007】
1 炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とし、好ましくはアルキル基が直鎖状である土壌、地下水浄化材。
【0008】
2 炭素数が18以下で分子内にベンゼン環を持たない不飽和カルボン酸または不飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水処理材。
【0009】
3 炭素数が4以上14未満の脂肪酸または炭素数4以上18以下の不飽和脂肪酸とアルコールまたはグリセリンのエステルを主成分とする土壌、地下水処理材。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる土壌、地下水処理材は、生分解性を有し、限定された炭素数と分子構造こそが本発明の最大の特長である。
【0011】
これら特定の炭素数を有する特定の炭素源の第一例としては、炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とする物質群であり、より好ましくはアルキル基が直鎖状である物質群である。
【0012】
炭素数がこれら範囲未満では、微生物への炭素供給効率がエタノールに代表される従来技術と大差なく、結果的に常時土壌中へ添加する必要があり、炭素数がこれら範囲を超えると常温で固形化するため、土壌への添加が著しく困難になるため好ましくない。
【0013】
アルキル基の形状は特定されるものではないが、直鎖形状の場合は資化できる嫌気性微生物の種類が多くなるため特に好ましい。
【0014】
これらの炭素源の一例としては、酪酸、カプロン酸、イソカプロン酸、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、カプリルアルコールおよびこれら物質の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質などが例示できる。
【0015】
特定の炭素数を有する特定の炭素源の第二例としては、炭素数が18以下で分子内にベンゼン環を持たない不飽和カルボン酸または不飽和アルコールを主成分とする物質群である。
【0016】
炭素数がこれら範囲未満では、微生物への炭素供給効率がエタノールに代表される従来技術と大差なく、結果的に常時土壌中へ添加する必要があり、炭素数がこれら範囲を超えると常温で固形化するため、土壌への添加が著しく困難になるため好ましくない。
【0017】
分子内のベンゼン環の存在は、生分解性を著しく損ねるため、本発明には好ましくない。
【0018】
これらの炭素源の一例としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、オレノイルアルコール、牛脂アルコール、およびこれら炭素源の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質などが例示できる。
【0019】
特定の炭素源の第三例としては、炭素数4以上14未満の脂肪酸または炭素数4以上18以下の不飽和脂肪酸とアルコールまたはグリセリンのエステルである。
【0020】
炭素数がこれら範囲以外では、本発明の主要件である、地上で液体であり土壌、地下水中で固体である条件を一般に満たさなくなるため好ましくない。
【0021】
これらの炭素源の一例としては、オクタン酸メチル、ラウリン酸メチル、オレイン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸ドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキサデシル、乳酸ヘキサデシル、乳酸テトラデシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジオクチル、トリアセチルグリセリン−オクタン酸エステル、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリメチロールプロパン−ラウリン酸トリエステル、およびこれら炭素源の任意の混合物、またはこれら炭素源を含有する豚脂、カカオ脂、ヤシ油、パーム油、パーム核油天然物質、鯨ろうなどが例示できる。
【0022】
本発明に用いる炭素源としては、前記例示した物質の誘導体、変性体なども用いることができる。
【0023】
これら誘導体、変性体としては、脂肪族アミド、脂肪族アミン、ハロゲン化アシル、ケテンダイマー、ダイマー酸、ヒドロキシル化脂肪酸、ヒドロキシル化アルコール、イソステアリン酸などが例示される。
【0024】
炭素以外の微生物の栄養塩(窒素、リンなど)は、本発明に用いる炭素と別に添加、注入してもよく、予め本発明の土壌、地下水浄化材に混合して添加、注入することでもよい。
【0025】
本発明の土壌、地下水浄化材の添加方法は、地上から対象とする汚染地域へ形成された井戸などを通じて添加する、対象とする汚染地域を掘削し添加した後埋め戻す、もしくは掘削土に地上で混合し埋め戻すなどの公知な通常の土木手法で容易になし得る。
【0026】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
バイアル瓶に周辺地下水が約0.3mg/Lのテトラクロロエチレンにて汚染されていることが判明している土壌(深さ3m位置から採取)30ccと0.5mg/Lのテトラクロロエチレン含有地下水45ccを添加し、気相部を窒素置換した実験系を設け、土壌に対し2重量%の割合で本発明の土壌、地下水浄化材および比較としてエタノール、酢酸、糖蜜を加え、18℃で保存した時のテトラクロロエチレン濃度の変化を測定し図1、図2に示した。
【0028】
その結果本発明の土壌、地下水浄化材は微生物への炭素供給効率が高いため、従来技術のメタノール、酢酸、糖蜜に比べトリクロロエチレンの分解速度が著しく速いことがわかる。
【0029】
同一添加量で分解速度が遅い従来技術を用いた場合、再添加を行うか、連続添加を行う必要があるが、本発明を用いると一度の添加で効果的に分解除去が進むことがわかる。
【0030】
(実施例2)
主にテトラクロロエチレンにより汚染された土壌(電気機器製造工場敷地内)に設けられた井戸を用いて実験を行った。
【0031】
汚染地帯は約125m2と推定され、地表から6m以下の帯水層が汚染されていることが事前の調査で判明しており、テトラクロロエチレン濃度は約0.22mg/Lである。
【0032】
井戸を通じて、酪酸15重量%、カプロン酸85重量%組成物25kgを6時間かけて徐々に添加し、90日後のテトラクロロエチレン濃度を井戸から採取した水より分析した。
【0033】
その結果、90日後のテトラクロロエチレン濃度は0.22mg/Lに低下し、テトラクロロエチレンの分解が効果的に進んでいることがわかる。
【0034】
(実施例3)
主にテトラクロロエチレンと一部がトリクロロエチレンに脱塩素化された複合汚染土壌(電子部品加工工場敷地内)に設けられた井戸を用いて実験を行った。
【0035】
汚染地帯は約63m2と推定され、地表から4.5m以下の帯水層が汚染されていることが事前の調査で判明しており、テトラクロロエチレン濃度は約0.40mg/L、トリクロロエチレン濃度は約0.17mg/Lである。
【0036】
井戸を通じて、リノレン酸8.5kgと栄養塩として硫酸アンモニウム60g、リン酸ニ水素カリウム15gを混合したものを2時間かけて徐々に添加し、30日後のテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン濃度を井戸から採取した水より分析した。
【0037】
その結果、60日後のテトラクロロエチレン濃度は約0.04mg/L、トリクロロエチレン濃度は0.08mg/Lに低下し、効果的に分解が進んでいることがわかる。
【0038】
なお、本実施例で示した各種材料の添加量は一例であり、値の増減は対象とする環境やコストなどの諸条件により、本発明の主眼を損なわない範囲で変更できることはいうまでもない。
【0039】
また、本実施例では特に示さなかったが、微生物反応を促進する各種添加剤、別途培養した微生物集積培養液、還元状態を進めるための鉄粉などの添加は本発明の主眼を損なわない範囲で任意になし得ることはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の土壌、地下水浄化材は、一度の添加で長期間炭素を供給することのできる土壌、地下水処理材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた実験結果の特性図
【図2】本発明の実施例に用いた実験結果の特性図
Claims (4)
- 炭素数が4以上6以下の飽和カルボン酸または炭素数が6以上10以下の飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水浄化材。
- アルキル基が直鎖状である請求項1記載の土壌、地下水浄化材。
- 炭素数が18以下で分子内にベンゼン環を持たない不飽和カルボン酸または不飽和アルコールを主成分とする土壌、地下水処理材。
- 炭素数4以上14未満の飽和脂肪酸または炭素数4以上18以下の不飽和脂肪酸とアルコールまたはグリセリンのエステルを主成分とする土壌、地下水処理材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199684A JP2004041840A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 土壌、地下水浄化材 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002199684A JP2004041840A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 土壌、地下水浄化材 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004041840A true JP2004041840A (ja) | 2004-02-12 |
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ID=31706751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002199684A Pending JP2004041840A (ja) | 2002-07-09 | 2002-07-09 | 土壌、地下水浄化材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004041840A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016013527A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 株式会社大林組 | 汚染土壌浄化用栄養剤 |
TWI674154B (zh) * | 2017-11-10 | 2019-10-11 | 中國石油化學工業開發股份有限公司 | 受汙染土壤之整治方法 |
-
2002
- 2002-07-09 JP JP2002199684A patent/JP2004041840A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016013527A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 株式会社大林組 | 汚染土壌浄化用栄養剤 |
TWI674154B (zh) * | 2017-11-10 | 2019-10-11 | 中國石油化學工業開發股份有限公司 | 受汙染土壤之整治方法 |
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Legal Events
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