JP2004041563A - 洗髪用頭部支持具 - Google Patents

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Hisako Kimura
木村 久子
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Abstract

【課題】仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールで洗う際、安定した状態で頭を支えることが出来るようにし、被洗髪者の首に負担がかかったり、髪が洗いにくくなるような不具合を防止する。
【解決手段】仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールSで洗髪する際に、頭部を支持しておくための頭部支持具1において、頭部を支持する頭部支持部6hや首を支持する首支持部6nが形成される支持板6を設け、この支持板6に基板5を一体化するとともに、基板5の一端側下面に脚部3を設け、脚部3の下端部に受部8を設ける。そして、受部8をシャンプーボールSの凹部内に載置した状態で、支持板6下面の係合部材4がシャンプーボールSの前縁Sfに係合し得るようにし、また、脚部3に高さ調整機構7を設ける。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、理容室や美容室や介護施設や家庭等において、仰向け姿勢で髪を洗う際に頭を支えておくための洗髪用頭部支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、仰向き姿勢の人の頭髪を洗う際に頭や首を支持する支持具として、例えば実開平5−70402号や特開平10−234467号等の技術が知られており、前者の場合は、頂部に略U字型の後頭下部支持部が形成される支持具をシャンプーボール内に載置したり、シャンプーボールの前縁上に固定したりすることにより、被洗髪者の頭部を支持するようにし、後者の場合は、シャンプーボールの凹部内に載置部を設け、この載置部に頭部や顔面の一部を載せて洗髪するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような技術はいずれも頭部等を局部的に支持するようにしているため、安定した状態で頭を支えることが出来ず、首に負担がかかったり、髪が洗いにくくなる等の不具合があった。
【0004】
そこで本発明は、仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールで洗う際、安定した状態で頭を支えることが出来るようにし、被洗髪者の首に負担がかかったり、髪が洗いにくくなるような不具合を防止することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールで洗髪する際、頭部を支持しておくための支持具において、人の頭部を支持する頭部支持部及び首を支持する首支持部が形成される支持部材を設け、この支持部材の一端側下面に脚部を設けるとともに、この脚部の下面に受部を設け、この受部をシャンプーボールの凹部内に載置した状態で前記支持部材の下面の一部をシャンプーボールの前縁上に載置できるようにし、また、前記脚部を高さ調整可能にした。
【0006】
そして、受部をシャンプーボールの凹部内に載置するとともに、支持部材の下面の一部をシャンプーボールの前縁上に載置し、支持部材の首支持部と頭部支持部により、被洗髪者の首と頭部を同時に支持すれば、安定した姿勢で支持出来るとともに、首に負担がかかるような不具合を防止出来、しかも、洗髪作業を楽に行えるようになる。
この際、脚部の高さを調整することにより、シャンプーボールの前縁上に載置される支持部材の基端側上面が、反対側の支持部材の上面より高い位置になるようにすれば、洗髪時に支持部材上に流れ落ちる水が、脚部側のシャンプーボール内に流れ込んで、基端側からシャンプーボール外に流れ出るような不具合を防止出来る。また、支持部材の両サイドを上方に湾曲させるか、または、側方に立壁を設けるようにすれば、水が側方からシャンプーボール外に流れ出るような不具合を防止できて好ましい。
【0007】
また本発明では、前記首支持部を、シャンプーボールの前縁より外側に張出すような位置に設けるようにした。
このように、首支持部の位置がシャンプーボールの前縁より外側に張出すようにすれば、水等を流して洗髪できるシャンプーボール内の領域を最大に活用できるようになり、洗髪作業を楽に行える。
【0008】
また本発明では、前記受部を、シャンプーボールの凹部表面の湾曲度に合わせて変形が可能な部材から構成するようにした。
【0009】
このように、受部として、シャンプーボールの凹部表面の湾曲度に合わせて変形が可能な部材から構成すれば、脚部を凹部内の任意の位置に確実に固定状態で載置できるようになり、頭部支持具の姿勢が安定する。
ここで、変形が可能な部材としては、弾性変形するゴムや樹脂等のほか、ジェル状物質等が適用可能である。
【0010】
また本発明では、前記支持部材の下面の所定部に、シャンプーボールの前縁に係合可能な係合部を着脱自在に且つ前後方向に位置調整可能に設けるようにした。
【0011】
そしてこのような係合部をシャンプーボールの前縁に係合させて位置決めすれば、頭部支持具の位置が一層確実に固定され、より安定した状態で支持出来るようになる。
そして、係合部を前後方向に位置調整可能にすれば、例えば被洗髪者の座高の高さに応じて首支持部の張出し量を調整出来るようになり、洗髪しやすくなる。また、係合部をシャンプーボールの前縁に係合させることが出来ない場合や、適切でない場合は、係合部を外して使用する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は本発明に係る洗髪用頭部支持具の斜視図、図2は係合部の着脱構造を示す説明図、図3は使用状態の説明図である。
【0013】
本発明に係る洗髪用頭部支持具1は、仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールで洗う際、安定した状態で頭を支えることにより、被洗髪者の首に負担がかかったり、髪が洗いにくくなるような不具合を防止できるようにされ、図1乃至図3に示すように、支持部材2の一端側下面に脚部3を備えており、この脚部3の下面には、受部8が設けられるとともに、この受部8をシャンプーボールSの凹部内に載置した状態で、支持部材2の基端側の一部がシャンプーボールSの前縁Sf上に載置できるようにされている。
そして、本実施例では、支持部材2の下面に、図2に示すような係合部材4を着脱自在に設けており、この係合部材4に形成されるフック状の係合部4kをシャンプーボールSの前縁Sfに係合可能にしている。
【0014】
前記支持部材2は、本体5aの中央上面に幅狭な盛り上り部5bを有する基板5と、この基板5の盛り上り部5bの上面に接合固定される支持板6を備え、前記盛り上り部5bは、図3にも示すように、本体5aに対して後方に張出す形態で段違い状に形成されるとともに、前記支持板6は、盛り上り部5bに対して後方に張出す形態で段違い状に接合されている。また、支持板6の後端側縁部と両側の縁部は上方に湾曲して立上り縁部とされている。
【0015】
そして、支持板6の後端側の立上がり縁部の中央部には凹所が形成され、この凹所が人の首を支える首支持部6nとされている。また、後端の立上り縁部と両側の立上り縁部で囲まれる中央の略平坦部分は、頭を支える頭部支持部6hとされており、本実施例では、この頭部支持部6hの横幅を、例えば大人の頭の直径の2倍程度以上の幅広にし、頭を左右に回転させて洗髪する場合でも安定した状態で支持されるようにしている。
【0016】
因みに、本実施例では、基板5の本体5aと盛り上り部5bを樹脂等で一体成形するとともに、支持板6も樹脂等で別体に成形して、これら基板5と支持板6を接合固定するようにしているが、当初から基板5と支持板6を樹脂等で一体成形しても良い。
【0017】
前記脚部3は、前記基板5の本体5aの一端側下面に取り付けられており、ネジ式の高さ調整機構7により高さ調整自在にされている。
そして、この脚部3の下面には、例えば軟質ゴムや軟質樹脂やジェル状物質等の部材からなる受部8が設けられており、シャンプーボールSの凹部内表面の形状に倣って変形可能にされている。
【0018】
前記係合部材4は、図2に示すように、ビス等により基板5の本体5a下面に着脱自在にされており、また、その取付け位置が前後方向に数カ所移動可能にされている。そして、実施例では、平面視でV字型にされるとともに、V字の両端部は、盛り上り部5bを挟み込むように後方に延出し、延出端部が一旦上方に折り曲げられた後、下方に折り返されてフック状の係合部4kが形成されている。そして、係合部4kの頂部が支持板6の下面に当接するようにされている。
そしてこの係合部4kは、シャンプーボールSの前縁Sfに引掛けることが出来るようにされている。
また、この係合部4kは、係合部材4の取付け位置に如何に拘わらず、前後方向に対して、前記支持板6の首支持部6nより内側になるようにされ、係合部4kをシャンプーボールSの前縁Sfに引掛けて位置決めした際、首支持部6nがシャンプーボールSの前縁Sfを超えてシャンプーボールSの外側に張出すようにされている。
【0019】
以上のような頭部支持具1において、図3に示すように、脚部3下端の受部8をシャンプーボールSの凹部内に載置し、係合部材4の係合部4kをシャンプーボールSの前縁Sfに引っ掛けて位置決めする。すると、頭部支持具1はシャンプーボールSの所定位置にしっかりと安定した状態で固定される。
そして、脚部3の高さ調整機構7を調整することにより、支持板6側の支持部材2の上面が、脚部3側の支持部材2の上面の高さより高くなるようにする。
【0020】
このような状態で、被洗髪者が仰向姿勢になって、首支持部6nに首を載せ、頭部支持部6hに頭を載せると、首と頭が同時に支えられて非常に楽な姿勢になり、一方、洗髪者は必要に応じて被洗髪者の頭を左右に回転させながら髪を洗えば、綺麗に洗えるとともに、洗髪作業を楽に行うことが出来、しかも、首支持部6nがシャンプーボールSの外側に張出して洗髪領域を広く確保出来るため、作業が一層やり易くなっている。
【0021】
ところで、シャンプーボールSの形状等によって、前縁Sfに係合部材4の係合部4kを係合させることが出来ないときは、係合部材4を取り外して使用することも可能である。
このような場合に備えて、支持部材2の基板5または支持板6の裏面側のうち、前縁Sfに載置される可能性がある領域に、予め摩擦抵抗の高い素材を貼り付けておくようにしても良い。
因みに、このような頭部支持具1は、理容室や美容室での洗髪のほか、寝たきり者等の要介護者の介護施設または家庭での洗髪に利用すれば好適である。
【0022】
尚、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば基板5や支持板6の具体的形状等は任意である。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る洗髪用頭部支持具は、人の頭部を支持する頭部支持部、及び首を支持する首支持部が形成される支持部材を設け、この支持部材の一端側下面に脚部を設けるとともに、この脚部の下面に設けた受部をシャンプーボールの凹部内に載置した状態で支持部材の下面の一部をシャンプーボールの前縁上に載置できるようにしたため、被洗髪者の首と頭部を同時に支持した状態で安定した姿勢で支持出来るようになり、首に負担をかけることなく、しかも、洗髪作業を楽に行えるようになる。また、脚部を高さ調整可能にすれば、シャンプーボールから外部に水が流れ出るような不具合を防止出来る。
この際、首支持部をシャンプーボールの前縁より外側に張出すような位置に設ければ、洗髪領域を最大に活用して洗髪できるようになり、洗髪作業を楽に行える。
【0024】
また、受部として、シャンプーボールの凹部表面の湾曲度に合わせて変形が可能な部材から構成すれば、脚部を凹部内の定位置に確実に載置固定することができるようになり、頭部支持具の姿勢が安定する。
また、支持部材の下面の所定箇所に、シャンプーボールの前縁に係合可能な係合部を着脱自在で且つ前後方向に位置調整可能に設ければ、頭部支持具の位置が一層確実に固定され、より安定した状態で支持出来るとともに、洗い易くすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る洗髪用頭部支持具の斜視図
【図2】係合部の着脱構造を示す説明図
【図3】使用状態の説明図
【符号の説明】
1…頭部支持具、2…支持部材、3…脚部、4…係合部材、4k…係合部、6…支持板、6n…首支持部、6h…頭部支持部、7…高さ調整機構、8…受部、S…シャンプーボール、Sf…前縁。

Claims (4)

  1. 仰向き姿勢の人の頭髪をシャンプーボールで洗髪する際、頭部を支持しておくための支持具であって、人の頭部を支持する頭部支持部、及び首を支持する首支持部が形成される支持部材と、この支持部材の一端側下面に設けられる脚部と、この脚部の下面に設けられる受部を備え、前記支持部材は、前記受部をシャンプーボールの凹部内に載置した状態で該支持部材の下面の一部がシャンプーボールの前縁上に載置できるようにされ、また、前記脚部は高さ調整可能にされることを特徴とする洗髪用頭部支持具。
  2. 前記首支持部は、シャンプーボールの前縁より外側に張出すような位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の洗髪用頭部支持具。
  3. 前記受部は、シャンプーボールの凹部表面の湾曲度に合わせて変形が可能な部材から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の洗髪用頭部支持具。
  4. 前記支持部材の下面の所定箇所には、シャンプーボールの前縁に係合可能な係合部が着脱自在に且つ前後方向に位置調整可能となって設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の洗髪用頭部支持具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007159673A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Takara Belmont Co Ltd シャンプーボールに取付けられる頭部支持装置

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