JP2004041520A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】提示された遊技指示を達成することで特典が付与される遊技機において、効果的に遊技指示の提示を行う。
【解決手段】スロットマシン1は、始動レバー25が操作されるとリール5,7,9が回転を開始し、リール停止ボタン27,28,29が操作されるとリール5,7,9の回転が停止する。
スロットマシン1は、さらに、遊技指示表示部42を有し、遊技指示表示部42で提示された遊技指示が達成されると遊技者に有利なATゲームが開始される。チャレンジ遊技表示部42は、まず、提示され得る遊技指示候補群を提示し、次いで、その提示された遊技指示候補群の中から選択されたひとつの遊技指示を提示する。
【選択図】 図1
【解決手段】スロットマシン1は、始動レバー25が操作されるとリール5,7,9が回転を開始し、リール停止ボタン27,28,29が操作されるとリール5,7,9の回転が停止する。
スロットマシン1は、さらに、遊技指示表示部42を有し、遊技指示表示部42で提示された遊技指示が達成されると遊技者に有利なATゲームが開始される。チャレンジ遊技表示部42は、まず、提示され得る遊技指示候補群を提示し、次いで、その提示された遊技指示候補群の中から選択されたひとつの遊技指示を提示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が操作部を操作することで図柄の変動と停止を行い、変動停止時に表示される図柄の組合せに応じて特典が付与される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技者が操作部を操作することで図柄の変動と停止を行い、変動停止時に表示される図柄の組合せに応じて特典を付与する遊技機の代表的なものとしては、スロットマシンが良く知られている。スロットマシンは、複数のリールを備え、リールの外周には2以上の図柄からなる図柄列が配される。各リールは、始動レバーが操作されると回転を開始し、停止ボタンが操作されると回転を停止する。回転停止時に表示される図柄が所定の組合せとなるとメダルが払出される。
かかる遊技機において遊技者にメダルが大量に払出される特典遊技としては、特定の図柄の組合せが表示されることをきっかけとして始まるレギュラーボーナスゲームや、ビッグボーナスゲーム等が良く知られている。さらに、これらの特典遊技以外にも遊技者に有利な特別遊技として、抽選に従ったリール制御を抑制し、遊技者の停止操作に従ったリール停止抑制を行い、遊技者の技量を発揮させるチャレンジタイムゲーム(以下CTゲームという)や、抽選される内部状態に従って停止操作部の操作を補助するための情報(例えば停止操作部の操作順序や、狙うべき図柄等)を報知するアシストタイムゲーム(以下ATゲームという)などがある。
【0003】
この種の遊技機の中には、特別遊技状態への移行の可否に遊技者を関与させることで遊技性を向上させたものが開発されている。この遊技機では、特別遊技状態に移行する条件として遊技者に所定の遊技指示を提示する。例えば、「30ゲーム(1回の図柄の変動と停止を1ゲームという)以内に3回以上所定の図柄の組合せを揃えよ。」という遊技指示を提示する。そして、提示された遊技指示を遊技者が達成すると、特別遊技状態に移行するようになっている。したがって、遊技者の遊技結果に応じて特別遊技状態へ移行するか否かが決まるため、遊技性が向上し面白みの高い遊技機となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に係る遊技機では、遊技指示が提示される前に所定の画面を液晶表示器に表示することで、遊技者にこれから遊技指示が提示されることを予告する演出が行われる。この予告演出は、遊技者の遊技指示に対する期待感(すなわち、どのような内容の遊技指示が提示されるかという期待感)の高揚を狙うものである。しかしながら、上述した従来の技術に係る遊技機では、遊技者に提示される遊技指示が予告演出の最後に示されるだけであるため、遊技者の関心は最後に示される遊技指示にのみ集中し、遊技指示が提示されるまでの過程が効果的に演出されているとは言えなかった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技指示の提示方法を改良することによって、遊技指示の予告演出を効果的に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記課題を解決するために請求項1に記載の遊技機は、始動操作部が操作されると図柄表示装置に図柄の変動表示が開始され、停止操作部が操作されると図柄表示装置の図柄の変動表示が停止され、図柄表示装置に停止表示される図柄の組合せに応じて特典が付与される。この遊技機は、遊技指示を提示する手段と、提示された遊技指示が達成されたときに、遊技者に有利な特別遊技状態に切替える手段とを有する。そして、提示手段は、1又は複数の遊技指示からなる遊技指示候補群をまず提示し、その提示された遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示を提示することを特徴とする。
この遊技機で遊技指示を提示する際は、まず、遊技指示候補群が提示され、次いで、提示された遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示が提示される。このため、遊技者は遊技指示候補群が提示された段階で、最終的に提示される可能性のある遊技指示を予測することができる。したがって、遊技指示候補群の提示の段階から遊技者の関心を高めることができ、これによって予告演出を効果的に行うことができる。
【0007】
前記提示手段は、予め設定された複数種類の遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示候補群を提示するものであり、各遊技指示候補群は種類毎に難易度が異なることが好ましい。
この遊技機では、提示手段により提示される遊技指示候補群は種類毎に難易が異なる。すなわち、達成容易な遊技指示候補郡(例えば、達成することが容易な遊技指示を多く含む遊技指示候補群)から達成困難な遊技指示候補郡(例えば、達成することが困難な遊技指示を多く含む遊技指示候補群)まで複数の遊技指示候補郡が提示されることとなる。このため、達成容易な遊技指示候補群が提示されたときは遊技者の期待感は高く、達成困難な遊技指示候補群が提示されたときは遊技者の期待感は低くなる。したがって、遊技者の抱く期待感に変化が付けられるため、より面白みの高い遊技機となる。
【0008】
上記遊技機では、前記提示手段で提示され得る遊技指示の一覧を表示する表示手段をさらに有することが好ましい。
この遊技機では、遊技機で提示され得る各遊技指示の内容を遊技者は事前に知ることができるため、遊技指示候補群を提示された段階でその難易度を正確に判断することができる。
【0009】
上記遊技機では、前記提示手段が特別遊技状態の終了後に新たな遊技指示を提示することで、特別遊技状態が連続して行われることが可能となっていることが好ましい。
この遊技機では、一旦特別遊技状態に移行すると、遊技者の遊技結果に応じて特別遊技状態が連続する可能性がある。したがって、一旦特別遊技状態に移行できれば大きな特典を得る可能性が生じるため、遊技者の遊技意欲の向上を図ることができる。
【0010】
上記遊技機では、特別遊技状態の連続回数に応じて前記提示手段で提示される遊技指示候補群が異なることが好ましい。
この遊技機では、特別遊技状態の連続回数によって提示される遊技指示候補群が異なるため、特別遊技状態が連続しても異なる遊技指示が提示される可能性が高くなる。このため、遊技が単調となることが防止される。
【0011】
上記遊技機では、特別遊技状態の連続回数が多くなるに従って前記提示手段で提示される遊技指示候補群の難易度が低下することが好ましい。
この遊技機では、特別遊技状態が連続するに応じて提示される遊技指示が容易となるため特別遊技状態が連続し易くなる。このため、一旦特別遊技状態に移行できれば大きな特典を得ることが可能となり、遊技者の遊技意欲の向上をより図ることができる。
【0012】
なお、上記遊技機では、特別遊技状態の終了後に前記提示手段で最初に提示される遊技指示候補群は、その遊技指示候補群の提示の直前に提示された遊技指示候補群とは異なるようにしても良い。
この遊技機では、例えば、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した場合においても、次に遊技指示を提示する際は、直前に提示された遊技指示候補郡とは異なる遊技指示候補群が提示される。このため、遊技が単調となることが防止される。
この場合に、前記の最初に提示される遊技指示候補群は、前記の直前に提示された遊技指示候補群と比較して難易度が低下していることが好ましい。このような構成によると、一旦特別遊技状態に移行すると一時的に通常遊技状態に戻っても特別遊技状態が連続し易くなる。このため、特別遊技状態終了後も遊技者の遊技意欲を維持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】上述した各請求項に記載の遊技機は、下記に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1) 各請求項に記載の遊技機は、スロットマシンである。
(形態2) 各請求項に記載の遊技機において、図柄表示装置は、2以上の図柄からなる図柄列を複数列表示する。停止操作部には、各図柄列毎に対応する停止ボタンが設けられる。停止ボタンが操作されると、対応する図柄列の変動が停止する。
(形態3) 形態2に記載の遊技機において、特別遊技状態ではATゲームが行われる。ATゲームでは、特典が付与されるために必要な情報(例えば、始動操作部の操作時に抽選された内部状態及び/又は停止ボタンの操作順序等)が報知される。
(形態4) 形態2に記載の遊技機において、特別遊技状態ではCTゲームが行われる。CTゲームでは、抽選に従ったリール制御を抑制し、遊技者の停止操作に従ったリール停止制御を行う。
(形態5) 形態2に記載の遊技機において、提示される遊技指示は所定数のゲームを行う間に所定の組み合わせの図柄を所定回数揃えることである。
(形態6) 請求項6に記載の遊技機において、特別遊技状態が連続可能な最大回数は予め設定されている。特別遊技状態が設定された回数だけ連続すると、提示される遊技指示は特別遊技状態が連続していない状態のものとなる。
【0014】
【実施例】本発明をスロットマシンに具現化した一実施例を、図面を参照して説明する。図1は本実施例に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、スロットマシン1の前面パネル3には、左表示窓11、中表示窓13、右表示窓15が設けられている。各表示窓11,13,15の裏側には、後で詳述する図柄表示装置の左リール5、中リール7、右リール9がそれぞれ位置する。各リール5,7,9の外周上には、後で詳述するように種々の図柄が配される。リール5,7,9が回転している状態では、リール5,7,9が回転している状態が表示窓11,13,15から視認される。リール5,7,9が停止している状態では、リール5,7,9に配された図柄の一部(本実施例では3個)が各表示窓11,13,15に視認される。
【0015】
各表示窓11,13,15の下方には、払出し枚数表示部32、ゲーム数表示部31、ビッグボーナス図柄テンパイ表示ランプ30、クレジット表示部20が設けられている。
払出し枚数表示部32は、入賞した図柄に応じた所定の払出し枚数を表示する。ゲーム数表示部31は、ビッグボーナスゲーム(以下、ビッグボーナスをBBという)やレギュラーボーナスゲーム(以下、レギュラーボーナスをRBという)の残りゲーム数が表示される。BB図柄テンパイ表示ランプ30は、リール5,7,9のうち2つが停止したときに、残り1つが停止してBB図柄が入賞する可能性がある状態(BB図柄テンパイ状態)で点灯する。クレジット表示部20は、メダルの貯留枚数(クレジット枚数)を表示する。本実施例のスロットマシン1では50枚までメダルが貯留可能となっている。メダルが貯留されている状態では、次のゲームの際にメダルを投入する必要はなく、次に説明するベットボタンを操作するだけで良い。
【0016】
上述した各表示部32,31,30,20の下方には、遊技者によって操作される3つのベットボタン22,23,24が設けられている。ベットボタン22,23,24は、スロットマシン1にメダルが貯留されているときに、次のゲームのためのメダルを投入するボタンである。
MAXベットボタン22は、メダル貯留枚数に応じて投入可能な最大のメダル数を投入するボタンである。本実施例では、1ゲームに最大3枚まで投入することができるため、3枚以上のメダルが貯留されているときに操作されると3枚のメダルが投入される。2枚のメダルが貯留されているときに操作されると2枚のメダルが投入され、1枚のメダルが貯留されているときに操作されると1枚のメダルが投入される。なお、BBゲーム中のボーナスゲーム及びRBゲームでは1枚のメダルしか投入できないため、2枚以上のメダルが貯留されている状態で操作されても、1枚のメダルしか投入されない。
また、1ベットボタン23は1枚のメダルを投入するボタンであり、2ベットボタン24は2枚のメダルを投入するボタンである。
【0017】
上述の説明から明らかなように、本実施例のスロットマシン1では、1ゲームに投入できるメダル枚数を1,2,3枚のいずれかから遊技者が選択する。選択されたメダル投入枚数が多いほど、ゲーム終了時に入賞か否かの判定を行う入賞ライン(すなわち、有効化された入賞ライン)の本数が多くなる。ここで、有効化される入賞ラインとメダル投入数との関係について図4〜6を参照して簡単に説明する。なお、同図において、丸印は各リール5,7,9上に描かれた図柄を表している。
本実施例のスロットマシン1では、リール5,7,9が停止したときに表示窓11,13,15に表示される図柄郡(3行×3列)が所定の入賞ライン上に揃うと入賞と判定される。1枚のメダルが投入されたときは、図4に示すように中央の入賞ラインL1だけが有効化される。2枚のメダルが投入されたときは、図5に示すように横3本の入賞ラインL1,L2A、L2Bが有効化される。3枚のメダルが投入されたときは、図6に示すように5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3AおよびL3Bが有効化される。これら有効化された入賞ライン上に図柄が揃うと、その図柄に応じた所定枚数のメダルが払出される。また、特定の図柄が入賞ライン上に揃うと、遊技者が多くのメダルを獲得することができるBBゲームや、RBゲームに突入する。
【0018】
なお、遊技者の投入したメダル投入数に応じて入賞ラインが有効化されるのに連動して、表示窓11の左側方に配設されたメダルラインランプ16〜18Bが点灯する(図1参照)。具体的には、メダルが1枚投入されたときは、1メダルラインランプ16のみが点灯する。メダルが2枚投入されたときは、1メダルラインランプ16と、さらに2メダルラインランプ17A、17Bが点灯する。メダルが3枚投入されたときは、前述した3つのランプと、さらに3メダルラインランプ18A、18Bの計5つのランプが点灯する。
【0019】
ここで、各表示窓11,13,15に図柄を変動表示する図柄表示装置の構成について説明する。図2は図柄表示装置の斜視図である。図2に示すように、図柄表示装置のフレーム56には、3つのブラケット57a〜57cが固定されている。ブラケット57a〜57cにはステッピングモーター50がそれぞれ取付けられ、各ステッピングモーター50の回転軸には、リール5,7,9が取付けられている。
図3に左リール5の斜視図を示している。左リール5は、リールドラム53と、リール帯6から構成される。リールドラム53は、円筒状に形成された外周部53aと、ステッピングモーター50の回転軸が固定される結合部51と、外周部53aと結合部51とを連結する5つの連結部52で構成されている。外周部53aには、複数の図柄からなる図柄列が印刷されたリール帯6が貼り付けられる。左リール5に貼り付けられたリール帯6、中リール7に貼り付けられたリール帯8、右リール9に貼り付けられたリール帯9のそれぞれに印刷された図柄列については後で詳述する。
連結部52の一つには、連結部52に対して垂直となるように遮蔽板60が取付けられている。遮蔽板60は、ブラケット57aに取付けられたホトセンサ59に入射する光を遮蔽し、これによりリールドラム53の回転位置が検出される。すなわち、ステッピングモーター50が回転することでリールドラム53が回転すると、遮蔽板60はリールドラム53が1回転する毎にホトセンサ59に入射する光を遮蔽する。したがって、ホトセンサ59は、遮蔽板60によって光が遮られたタイミングを検出し、これによってリールドラム53の回転位置を検出する。
また、ブラケット57aにはランプケース47が取付けられている。ランプケース47は、図柄表示装置が遊技機1に組み付けられたときに、表示窓11に対向する位置となる。ランプケース47には、表示窓11に表示される3つの図柄に対応した3つの区画が設けられており、各区画にはバックランプ47a〜47cが取付けられている。したがって、バックランプ47a〜47cが点灯することで、左表示窓11に表示される各図柄が照らし出される。
なお、中リール7、右リール9も、上述した左リール5と同様に構成されるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0020】
上述した図柄表示装置の各リール帯6,8,10に配された図柄列について説明する。図7(a)〜(c)は、リール帯6,8,10のそれぞれに配された図柄列を示している。
図7(a)に示す図柄70は、数字の「7」で構成されたBB図柄である。BB図柄70が有効な入賞ライン上に揃うと、BBゲームが開始される。また、図柄71は、「BAR」というアルファベットで構成されたRB図柄である。RB図柄71が有効な入賞ライン上に揃うと、RBゲームが開始される。
図柄72は、「チェリー」を模した小役図柄である。小役図柄72は、左表示窓11の上・中・下段のいずかで停止すると、入賞ラインごとにメダルが2枚払出される。例えば、メダルを3枚投入したゲームで、チェリーの小役図柄72が左表示窓11の上段に停止したときは、有効な2本の入賞ライン(図4のL2AとL3Aのライン)上に位置するため、4枚のメダルが払出される。なお、小役図柄72は、有効な入賞ライン上に3つ揃うことを要さない(左表示窓11にのみ停止すればよい)ので単図柄と呼ばれる。
図柄73は、記号「R」を円で囲んだ図柄から構成されるリプレイ図柄である。リプレイ図柄73が、有効な入賞ライン上に揃うとリプレイゲームが開始される。リプレイゲームでは、メダルをベットすることなく前回の遊技と同一の有効入賞ラインで遊技を行うことができる。また、BBゲームにおける小役ゲーム中にリプレイ図柄73が有効な入賞ライン上に揃うと、ボーナスゲーム(JACゲーム)が開始される。ボーナスゲームでは、いわゆるJAC図柄が揃うと15枚のメダルが払出される。多くのスロットマシンではJAC図柄とリプレイ図柄は兼用されており、本実施例のスロットマシン1でもリプレイ図柄73がJAC図柄となっている。したがって、本実施例のボーナスゲーム中にリプレイ図柄73が有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払出される。
図柄74は、「リンゴ」を模した図柄から構成される小役図柄である。小役図柄74が有効な入賞ライン上に揃うと、10枚のメダルが払出される。
図柄75a,75bは、「スイカ」を模した小役図柄である。スイカ小役図柄75aは赤色のスイカであり、スイカ小役図柄75bは黄色のスイカである。赤色のスイカ小役図柄75aが有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払い出され、黄色のスイカ小役図柄75bが有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払い出される。赤色のスイカ小役図柄75aと黄色のスイカ小役図柄75bが混在した状態で有効な入賞ライン上に3つ揃っても、メダルの払い出しは行われない。すなわち、メダルが払い出されるためには、同色のスイカ小役図柄を入賞ライン上に揃えなければならない。
後で詳述するように、スイカ小役図柄75a,75bを有効な入賞ライン上に揃えるためには、図柄の色だけでなく各リール5,7,9を予め設定された順序で停止しなければならない。このため、遊技者は図柄の色(赤色か黄色かの2通り)とリールの停止順(6通り)とから考えられる12通りの選択肢から1つを選択して操作することとなる。なお、スイカ小役図柄75a,75bは報知対象図柄であり、ATゲーム中は正しい図柄の色と正しいリールの停止順が遊技者に報知される。したがって、ATゲーム中は、報知される図柄の色とリールの停止順に基づいて各リール5,7,9の回転を停止することができ、小役図柄75a,75bを有効な入賞ラインに揃えることが容易となるように構成されている。
【0021】
図1に戻って、各ベットボタン22,23,24の右側方には、払出し配当表26が配設されている。図8に本実施例の払出配当表26が示されている。図8に示すように、払出し配当表26には、各図柄が入賞した際のメダル払出し枚数等が表示されている。具体的には、「スイカ」と「リンゴ」の図柄の横には、それぞれ15枚、10枚と印刷され、「R」の図柄の横にはリプレイと印刷されている。また、「7」の図柄の横には15枚という表示とBBゲームと印刷され、「BAR」の図柄の横には15枚という表示とRBゲームと印刷されている。また、「チェリー」の図柄が1つだけ描かれた横には2枚と印刷されている。
【0022】
払出し配当表26の右側方には、メダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は、スロットマシン1にメダルを投入するための投入口である。メダル投入口45からメダルが投入されると、始動レバー25の操作が有効化されてゲームが開始可能となる。
【0023】
メダル投入口45の上方には、チャレンジ遊技表示部42が設けられている。チャレンジ遊技表示部42の拡大図を図9に示している。図9に示すように、チャレンジ遊技表示部42は、後で詳述するチャレンジゲーム(以下、単にCHゲームという)において提示される可能性のある遊技指示内容を表示する一覧表82dと、一覧表82dに示されている遊技指示A〜Cのそれぞれに対応する遊技指示ランプ82a,82b,82cを有する。
一覧表82dには、3つの遊技指示A〜Cの内容が示されている。遊技指示Aは「30ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示であり、遊技指示Bは「15ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示であり、遊技指示Cは「5ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示である。各遊技指示A〜Cは、スイカの図柄を2回揃える点で共通するが、遊技できるゲーム数がそれぞれ異なる。したがって、遊技指示Aが最も達成することが容易な遊技指示となり、以下、遊技指示B、遊技指示Cの順に困難となる。
遊技指示ランプ82a〜82cは、CHゲームが開始される際に点滅・点灯されるランプであり、当該CHゲームで対応する遊技指示が選択される可能性があると点滅し、実際に選択されると点灯される。すなわち、本実施例でCHゲームを開始する際は、まず、選択される可能性のある遊技指示と対応するランプを点滅させ、次いで、実際に選択された遊技指示と対応するランプを点灯させる。例えば、遊技指示A,Bの中から最終的に遊技指示Bが選択されて提示される場合は、まず、遊技指示ランプ82a,82bが点滅し、その後、遊技指示ランプ82aが消灯し、かつ、遊技指示ランプ82bが点灯するようになっている。このため、遊技指示ランプ82a〜82cの点滅の有無によって、当該CHゲームで提示される可能性のある遊技指示候補が遊技者に提示され、その遊技指示候補からCHゲームで提示される遊技指示の難易度を予想することができる。
【0024】
上述したベットボタン22,23,24や払出し配当表26の下側には、始動レバー25、リール停止ボタン27,28,29が設けられている。
始動レバー25は、図柄表示装置の各リール5,7,9の回転を起動するための操作部材である。メダルが投入された状態で始動レバー25が操作されると、各リール5,7,9が回転を開始する。
リール停止ボタン27,28,29は、リール5,7,9のそれぞれに対応して設けられ、対応するリールの回転を停止させるボタンである。具体的には、左リール停止ボタン27は左リール5の回転を停止させ、中リール停止ボタン28は中リール7の回転を停止させ、右リール停止ボタン29は右リール9の回転を停止させる。
また、始動レバー25の左下方には、貯留精算スイッチ21が設けられている。貯留清算スイッチ21は、メダルの貯留(クレジット)を解除するボタンである。貯留清算スイッチ21が操作されると、スロットマシン1に貯留されていたメダルが払い戻される。
【0025】
また、表示窓15の右方には、スタートランプ35、メダル投入ランプ37、リプレイランプ39、RBランプ41、BBランプ43が配設されている。
スタートランプ35は、始動レバー25が操作可能か否かを表示するランプである。具体的には、始動レバー25が操作不可能なときに消灯し、始動レバー25が操作可能なときに点灯する。始動レバー25が操作不可能なときとは、例えば、リール5,7,9のいずれかが回転しているとき又はメダルが投入されていないとき等である。
メダル投入ランプ37は、メダルの投入が可能か否かを表示するランプである。具体的には、メダルが投入不可能なときに消灯し、メダルが投入可能なときに点灯する。メダルが投入不可能なときとは、例えば、リール5,7,9のいずれかが回転しているとき又はリプレイゲームが行われているとき等である。
リプレイランプ39は、リプレイゲーム中であることを表示するランプであり、リプレイ図柄73が入賞したときに点灯される。RBランプ41、BBランプ43は、それぞれRBゲーム中、BBゲーム中であることを表示するランプである。
【0026】
前面パネル3の上方には液晶表示器44が備えられている。液晶表示器44には、BBゲームやRBゲーム中に各種演出が表示されるとともに、各ボーナスゲームでの獲得メダル数が表示される。また、ATゲーム中にスイカの小役図柄が抽選された場合には、その抽選されたスイカ小役図柄の色及びリール停止ボタン27,28,29の操作順序が示される。
【0027】
スロットマシン1の下部には、遊技者に対してメダルの払出しを行なうメダル払出し口33、払出されたメダルの受け皿であるメダル受け皿34が配設されている。さらに、メダル払出し口33の左右には後で詳述する予告音、BGM等を出力する2個のスピーカ46が配設されている。
【0028】
上述のように構成されるスロットマシン1において、遊技処理動作を制御する制御回路100、表示/音声制御回路120及びこれらに接続された周辺装置を含む回路構成について図10を参照して説明する。
制御回路100は、CPU101、ROM102、RAM103、入力制御回路105、出力制御回路106から構成される。これらは、図示省略したバス線により相互に接続され、信号の入出力が行なわれる。
CPU101は、ROM102に格納された遊技制御プログラムに従ってスロットマシン1の各電装装置の動作を統括的に制御する。ROM102に格納される遊技制御プログラムには、始動レバー25が操作されたときに乱数値を取得する処理や、各リール5,7,9の停止位置を決定するための処理(リール停止制御)等が包含される。
RAM103は、ワークメモリとして使用されるメイン記憶素子である。RAM103には、スロットマシン1の状態を示す各種フラグ等が格納される。RAM103に格納されるフラグについては、後で詳述する。
カウンタ104は、所定の数値(本実施例では、16383)を上限としたフリーランニングカウンタである。カウンタ104は、CPU101から出力された信号を受信すると、そのときにカウントされている数値を取得してレジスタに保持する。保持された数値はCPU101に読み込まれ、その後の処理に用いられる。例えば、読み込まれた数値がBBの当り値と一致する場合には、RAM103のBBフラグがONされる。
【0029】
入力制御回路105は、入力する信号を制御回路100内で処理可能な信号に変換し、変換した信号をCPU101等に出力する回路である。入力制御回路105には、ベットボタン22〜24、始動レバー25、リール停止ボタン27〜29及び貯留精算スイッチ21等が接続されている。これらの操作スイッチ類が遊技者によって操作されると、これらのスイッチ類から出力された信号が入力制御回路105に入力する。
また、入力制御回路105には、メダルセレクタ108、払出しメダルセンサ131及びホトセンサ59が接続されている。メダルセレクタ108は、メダル投入口45に投入されたメダルを検出して検出信号を出力する。払出しメダルセンサ131は、ホッパー130から払出されるメダルを検出して検出信号を出力する。ホトセンサ59は、ホトセンサ59への入射光が遮られると検出信号(リセットパルス)を出力する。
【0030】
出力制御回路106は、CPU101からの出力信号を、後述する表示/音声制御回路120や、駆動装置であるステッピングモーター50やホッパー130等に出力する。ステッピングモーター50は、制御回路100から出力される駆動信号によって回転する。ホッパー130は、制御回路100から出力される信号に基づいて、入賞した図柄に応じたメダルの払い出しを行なう。
【0031】
表示/音声制御回路120は、CPU121、VDP122、ROM123、RAM124、入力制御回路125、出力制御回路126から構成される。
CPU121は、制御回路100から出力されたコマンドデータに基づいてBB図柄テンパイ表示ランプ30等の各種ランプ類、クレジット表示部20等の各種表示部及び液晶表示器44の表示制御を行なう。各種ランプ30等や各種表示部20等は、CPU121が出力制御回路126を介して出力する駆動信号により点灯する。また、CPU121は、CHゲームを行うか否かの抽選(提示する遊技指示の抽選も含む)、CHゲーム開始時における予告演出(遊技指示ランプ82a,82b,82cの点滅・点灯等)を行う。さらに、CPU121は、ATゲーム中に液晶表示器44で行われるナビ演出(スイカ図柄の色,リール停止ボタン27,28,29の操作順序の表示)等を行う。
VDP122は、CPU121から出力された信号に基づいて所定の画像を液晶表示器44に表示させる。具体的には、ROM123に格納された表示用データを用いてCPU121から出力された信号に応じた画像データを作成し、作成した画像データを液晶表示器44に出力する。
なお、表示/音声制御回路120によって点灯されるランプとしては、他にもメダルラインランプ16〜18B、ベットボタン22〜24、リプレイランプ39等があり、また、表示/音声制御回路120によって表示制御される表示部としては、他にも払出し枚数表示部32、ゲーム数表示部31等があるが、図10ではこれらの図示を省略している。
【0032】
ここで、上記制御回路100や表示/音制御回路120の記憶領域(詳しくは、RAM103,124)に設けられるフラグとカウンタについて図11及び図12を参照して説明する。図11は本発明に特に関連するフラグ・カウンタの内容をまとめて示す表であり、図12は報知対象であるスイカ図柄の当選フラグの詳細を示す表である。
フラグとカウンタの内容を説明する前に、本実施例のスロットマシン1で行われる遊技の特徴を簡単に説明する。本実施例では、所定条件が成立するとCHゲームが開始される。CHゲームでは、遊技者に対して「n回のゲーム内にスイカ図柄を2回揃えよ。」という遊技指示が提示される。n回のゲーム内に遊技指示が達成されると、ATゲームが開始される。開始されたATゲームが終了すると、再びCHゲームが開始される。このように本実施例では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されることを条件にATゲームを繰返し行うことが可能となっている。つまり、ATゲームが連チャン可能(最大3回)となっている。かかる遊技を実現するために、図11に示すように、制御回路100と表示/音制御回路120の記憶領域には、4つのカウンタと4つのフラグ並びに6つの入賞フラグが設けられる。
【0033】
4つのカウンタは、CHゲーム連チャン回数カウンタ(CCG1)、CHゲーム残ゲーム数カウンタ(CCG2)、CHゲーム達成回数カウンタ(CCG3)、ATゲーム残ゲーム数カウンタ(CAT1)である。
CHゲーム連チャン回数カウンタは、CHゲームが連チャンされているときにその連チャン回数をカウントするカウンタである。具体的には、CHゲームが連チャンされていない状態(すなわち、初期状態)でCHゲームが開始されると、初期値3がセットされる。CHゲームで提示された遊技指示が達成されると1減算されて連チャン状態となり、その後のCHゲームの達成毎に1減算される。したがって、2回目のCHゲーム開始時にはCHゲーム連チャン回数カウンタが‘2’となり、3回目のCHゲーム開始時にはCHゲーム連チャン回数カウンタが‘1’となる。CHゲームが3連チャンされた後又はCHゲームが連チャンされていない状態のときは、CHゲーム連チャン回数カウンタは‘0’となる。
CHゲーム残ゲーム数カウンタは、CHゲーム中に当該CHゲームで行われたゲーム数をカウントするカウンタである。具体的には、CHゲームが開始されると、初期値として遊技者に提示されたCHゲームのゲーム数nがセットされ、ゲームが行われる毎に1減算される。
また、CHゲーム達成回数カウンタは、CHゲーム中に当該CHゲーム内でスイカ図柄が揃った回数をカウントするカウンタである。さらに、ATゲーム残ゲーム数カウンタは、ATゲーム中に当該ATゲームで行われたゲーム数をカウントするカウンタである。
【0034】
4つのフラグは、CHゲーム中フラグ(FCG1)、CHゲーム当選フラグ(FCG2)、ATゲーム中フラグ(FAT1)、ATゲーム当選フラグ(FAT2)である。CHゲーム中フラグはスロットマシン1がCHゲーム中であることを示すフラグであり、ATゲーム中フラグはスロットマシン1がATゲーム中であることを示すフラグである。また、CHゲーム当選フラグはゲーム開始時に当該ゲームにおいてCHゲームを開始するか否かを示すフラグであり、ATゲーム当選フラグはゲーム開始時に当該ゲームにおいてATゲームを開始するか否かを示すフラグである。
【0035】
6つの入賞フラグは、小役フラグ(F2)、特別小役フラグ(F3)、報知小役フラグ(F4)、RBフラグ(F5)、BBフラグ(F6),リプレイフラグ(F7)である。小役フラグはチェリー図柄72に当選したか否かを示すフラグであり、特別小役フラグはリンゴ図柄74に当選したか否かを示すフラグであり、報知小役フラグはスイカ図柄75に当選したか否かを示すフラグであり、RBフラグはRB図柄71に当選したか否かを示すフラグであり、BBフラグはBB図柄70に当選したか否かを示すフラグであり、リプレイフラグはリプレイ図柄73に当選したか否かを示すグラフである。
本実施例のスロットマシン1では、これらのフラグがONされている状態でリール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作されると、ONされているフラグに対応する図柄が入賞ライン上で停止する。例えば、BBフラグがONされている状態でリール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミングで操作されると、入賞ライン上にBB図柄70が停止する。逆に、これらのフラグがONされていない状態ではリール停止ボタン27,28,29がどのような操作タイミング及び/又は操作順序で操作されても、これらの図柄は入賞ライン上に停止しないようになっている。
なお、既に説明したように、報知対象であるスイカ図柄75は、赤色のスイカ図柄75aと黄色のスイカ図柄75bがある。また、スイカ図柄を入賞ライン上に揃えるためには、リール停止ボタン27,28,29を適切な操作順序で操作しなければならない。このため、スイカ図柄75に当選したことを示す報知小役フラグは、図12に示すように、スイカ図柄75の色とリール停止ボタン27,28,29の操作順に応じて12種類設けられている。例えば、報知小役フラグ(F42)が抽選されているときは、赤色のスイカ図柄75aを入賞ライン上に揃えなければならず、また、入賞ライン上に揃えるためには、リール停止ボタンを▲1▼左リール停止ボタン27、▲2▼右リール停止ボタン29、▲3▼中リール停止ボタン28の順に操作しなければならない。
【0036】
上述のように構成されるスロットマシン1において、メダルの投入(ベット)から入賞又は外れまでの1回のゲーム内に制御回路100及び表示/音声制御回路120が行う処理について説明する。
図13は遊技処理全体のフローチャートを示している。図13に示すように、まず、遊技者がメダル投入又はベットボタン22,23,24の操作をしたかの判別を行う(S101)。メダルの投入又はベットボタンの操作が行われていない場合〔ステップS101でNO〕は、メダルの投入又はベットボタンの操作が行われるまでステップS101の処理を繰り替えす。したがって、メダルの投入又はベットボタンの操作が行われない限り、始動レバー25を操作してもゲームが開始されないこととなる。
メダルの投入又はベットボタンの操作が行われている場合〔ステップS101でYES〕は、投入又はベットされたメダル枚数に応じて入賞ラインを有効化する(S102)。すなわち、投入又はベットされたメダルが1枚のときは入賞ラインL1(図4参照)、2枚のときは入賞ラインL1,L2A,L2B(図5参照)、3枚のときは入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B(図6参照)を有効化する。
入賞ラインが有効化されると、遊技者によって始動レバー25が操作されたか否かを判別する(S103)。始動レバー25が操作されていない場合〔ステップS103でNO〕はステップS101に戻ってステップS101からの処理を繰返す。一方、始動レバー25が操作されている場合〔ステップS103でYES〕は始動レバー後処理を行う(S104)。
【0037】
図14に始動レバー後処理のフローチャートを示している。図14に示すように、始動レバー後処理では、まず、当該ゲームの乱数を取得する(S122)。具体的には、まず、CPU101からカウンタ104に信号が出力され、カウンタ104は信号受信時にカウントしている数値をレジスタに保持する。レジスタに保持された数値はCPU101に読み込まれ、これによりCPU101は当該ゲームの乱数を取得する。
ステップS122で乱数を取得すると、その取得した乱数がBB、RB、リプレイ、小役(チェリー,リンゴ,スイカ)の当り値と一致するか否かの判別を行う(S123)。取得した乱数がいずれかの当り値と一致している場合〔ステップS123でYES〕は該当するフラグをONする(S124)。例えば、取得した乱数値がBBの当り値と一致すれば、BBフラグをONにする。逆に、取得した乱数値がいずれの当り値とも一致していない場合〔ステップS123でNO〕はそのままステップS125に進む。
なお、本実施例では、「スイカ」の小役図柄F41〜F412のいずれかが当選する確率は1.0/1.2と高く設定されており、殆どのゲームにおいて「スイカ」の小役フラグがONされることとなる。ただし、既に説明したように、「スイカ」の小役フラグはその色及びリール停止ボタン27,28,29の操作順に応じて12種類存在する。したがって、「スイカ」の小役フラグがONされていても、「スイカ」の図柄を入賞ライン上に揃えることは狙っても1/12の確率と非常に難しくなっている。
【0038】
ステップS125では、当該ゲームがCHゲーム中のゲームであるか否かを判断する。具体的には、CHゲーム中フラグの状態がONかOFFかで判断する。CHゲーム中のゲームの場合〔ステップS125でYES〕はそのまま始動レバー後処理を終了し、CHゲーム中のゲームでない場合〔ステップS125でNO〕はステップS126に進む。
ステップS126では、当該ゲームがATゲーム中のゲームであるか否かを判断する。具体的には、ATゲーム中フラグの状態がONかOFFかで判断する。ATゲーム中のゲームの場合〔ステップS126でYES〕はそのまま始動レバー後処理を終了し、ATゲーム中のゲームでない場合〔ステップS126でNO〕はステップS127に進む。
【0039】
ステップS127では、CHゲーム当選フラグがONになっているか否かを判断する。CHゲーム当選フラグがONされていない場合〔ステップS127でNO〕はステップS128に進み、CHゲーム当選フラグがONされている場合〔ステップS127でYES〕はステップS133に進んで、CHゲームを開始するためのCHゲーム当選処理を行う(具体的な処理は後述する)。
なお、CHゲーム当選フラグは、後述するようにATゲーム(ただし、3連チャン目のATゲームのときは除く)の終了時にONされるようになっている。このため、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されてATゲームが行われると、そのATゲーム終了後に再びCHゲームが行われ、これによってATゲームの連チャン可能となっている。
【0040】
ステップS128では、CHゲームの抽選権利が有るか否かを判定する。具体的には、ステップS122で抽選した乱数がいずれの図柄の当り値とも一致していないハズレの場合か「スイカ」の小役フラグに当選している場合には、CHゲームの抽選権利が有ると判断し、それ以外の場合はCHゲームの抽選権利が無いと判断する。例えば、ステップS124で「スイカ」の小役フラグがONされている場合は抽選権利があると判断され、BBフラグがONされている場合は抽選権利がないと判断される。
【0041】
CHゲームの抽選権利が無い場合〔ステップS128でNO〕は、ステップS129に進んでATゲーム当選フラグがONとなっているか否かを判断する。
ATゲーム当選フラグがONとなっていない場合〔ステップS129でNO〕は、そのまま始動レバー後処理を終了する。したがって、CHゲーム中又はATゲーム中の場合、あるいは、CHゲーム当選フラグとATゲーム当選フラグがともにOFFで、かつ、CHゲーム抽選権利が無い場合には、当該ゲームの抽選に関する処理(ステップS122〜S124)が行われた後、そのまま始動レバー後処理を終了する。
ATゲーム当選フラグがONとなっている場合〔ステップS129でYES〕は、ステップS130に進んでATゲーム当選処理を行う。ATゲーム当選処理では、ATゲーム回数(本実施例では50ゲーム)のセット、ATゲーム中フラグのON及びATゲーム当選フラグのOFFを行う。
なお、ATゲーム当選フラグは、後述するようにCHゲームで提示された遊技指示が達成されるとONされる。すなわち、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されるとATゲームが開始され、遊技者の行った遊技結果が直接ATゲームの有無に関係することとなる。
【0042】
一方、ステップS128でYESの場合〔CHゲームの抽選権利が有る場合〕は、CHゲームを行うか否かの抽選を行う(S131)。このCHゲームを行うか否かの抽選には、乱数等を利用する公知の抽選処理を用いることができる。
CHゲームの抽選が行われると、その抽選の結果が当選か否かが判断される(S131)。CHゲームに当選している場合〔ステップS132でYES〕はステップS133に進んでCHゲーム当選処理を行い、CHゲームに当選していない場合〔ステップS132でNO〕はそのまま始動レバー後処理を終了する。
【0043】
ここで、ステップS133のCHゲーム当選処理を図15のフローチャートに基づいて説明する。
図15に示すように、CHゲーム当選処理では、まず、CHゲーム連チャン回数が0か否かが判断される(S141)。すなわち、これから開始されるCHゲームが第1回目のCHゲームであるか否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’か否かで判断する。
【0044】
CHゲーム連チャン回数カウンタが‘0’である場合〔ステップS141でYES〕は、まず、CHゲーム連チャン回数カウンタに初期値(本実施例では数値3)をセットする(S142)。これによって、CHゲームで提示された遊技指示が達成されることを条件に最大3回までCHゲーム(すなわち、ATゲーム)が連チャン可能となる。
次いで、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出が表示されるとともにチャレンジ遊技表示部42の遊技指示ランプ82a,82b,82cを点滅させる(S143)。
液晶表示器44にオープニング演出が行われている間に点滅されている遊技指示A〜Cの中から最終的に提示する遊技指示を1つ抽選し、オープニング演出の終了と同時に抽選で選択された遊技指示と対応する遊技指示ランプを点灯し、かつ、残りの遊技指示ランプを消灯する(S144)。例えば、抽選で遊技指示Aが選択された場合は、遊技指示ランプ82aが点滅から点灯に切替わり、残りの遊技指示ランプ82b,82cは点滅から消灯に切替わることとなる。このようにして、これから開始されるCHゲームの遊技指示が遊技者に提示されることとなる。
なお、遊技指示が遊技者に提示されると同時に、その提示された遊技指示に応じてCHゲーム残ゲーム数カウンタにゲーム数がセットされる。例えば、遊技指示Aが提示された場合は、CHゲーム残ゲーム数カウンタに初期値30がセットされる。
【0045】
ステップS141でNOの場合〔CHゲーム連チャン回数カウンタが‘0’でない場合〕は、次にCHゲーム連チャン回数が2回目か否かが判断される(S148)。すなわち、これから開始されるCHゲームが1回目のATゲーム終了後の2回目のCHゲームか否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘2’か否かで判断する。
これから開始されるCHゲームが2回目のCHゲームである場合〔S148でYES〕は、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出が表示されるとともにチャレンジ遊技表示部42の遊技指示ランプ82a,82bを点滅させる(S149)。液晶表示器44にオープニング演出が行われている間に点滅されている遊技指示A,Bの中から提示する遊技指示を1つ抽選し、その抽選で選択された遊技指示に対応する一方の遊技指示ランプを点灯し、かつ、他方の遊技指示ランプを消灯する(S150)。したがって、2回目のCHゲームでは、1回目のCHゲームと異なり、2つの遊技指示ランプ82a,82bのみが点滅され、2つの遊技指示A,Bから提示される遊技指示が選択されている。
なお、1回目のCHゲームと同様に、遊技者に遊技指示が提示されると、それに応じてCHゲーム残ゲーム数カウンタにゲーム数がセットされる。
【0046】
ステップS148でNOの場合は、これから開始されるCHゲームが3回目のCHゲームであるので、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出を表示するとともに遊技指示ランプ82aを点滅させ、その後に点灯させる(S151)。すなわち、3回目のCHゲームでは、提示される遊技指示は必ず遊技指示Aであるため、遊技指示ランプ82b,82cが点滅されることはなく、遊技指示ランプ82aのみが点滅され、その後に点灯される。
【0047】
上述したステップS144,S150,S151で遊技者に遊技指示が提示されると、次いで、CHゲーム当選フラグをOFFとし(S145)、CHゲーム中フラグをONとする(S146)。これによって、CHゲームが開始された後の各ゲームでは、始動レバー後処理のステップS125(図14参照)の判断が必ずYESとなり、その後の処理が行われることはない。
【0048】
上述した始動レバー後処理が終了すると、図13のステップS105に戻って当該ゲームがCHゲーム中か否かが判断される。CHゲーム中である場合〔ステップS105でYES〕はステップS108に進み、CHゲーム中でない場合〔ステップS105でNO〕はステップS106に進む。
ステップS106では、当該ゲームがATゲーム中か否かを判断する。ATゲーム中でない場合〔ステップS106でNO〕はステップS108に進み、ATゲーム中である場合〔ステップS106でYES〕は、所定条件下遊技補助情報を表示する(S107)。具体的には、始動レバー後処理(詳しくは、ステップS124)において「スイカ」図柄の小役フラグがONされていることを条件に、ONされた小役フラグの「スイカ」図柄を揃えるために必要な情報(スイカ図柄の色・リール停止順)を液晶表示器44に表示する。例えば、図12に示す小役フラグF43がONされているときは、液晶表示器44に赤色の文字で「中→左→右」と表示される。したがって、遊技者は、赤色のスイカ図柄を揃えることを目的に、中リール7,左リール5,右リール9の順に回転を停止させることとなる。
【0049】
ステップS108に進むとリール5,7,9の回転を開始し、次いで、遊技者のリール停止ボタン27,28,29の操作に応じて各リール5,7,9を停止させる(S109)。リール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作された場合は、ステップS104の始動レバー後処理でONされたフラグと一致する図柄が入賞ライン上に表示される。一方、リール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作されなかった場合は、ONされたフラグとは異なる図柄が入賞ライン上に揃うようリール5,7,9が停止する。なお、このリール停止制御は、従来公知のスロットマシンにおけるリール停止制御と同一であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
各リール5,7,9が停止すると、表示窓11,13,15に表示される図柄が有効ライン上で入賞しているか否かの判定を行う(S110)。入賞している場合〔ステップS110でYES〕は入賞処理を行い(S111)、入賞していない場合〔ステップS110でNO〕は外れ処理を行う(S112)。
【0050】
まず、ステップS110の入賞処理について説明する。図16に入賞処理のフローチャートが示されている。図16に示されるように、まず、その入賞がCHゲーム中の入賞か否かが判断される(S161)。CHゲーム中の入賞でない場合〔ステップS161でNO〕は、ステップS162に進んで当該入賞がATゲーム中か否かが判断される。
ATゲーム中の入賞でない場合〔ステップS162でNO〕はメダルの払出しを行い(S170)、そのまま入賞処理を終了する。ATゲーム中の入賞である場合〔ステップS162でYES〕はメダルの払出しを行い(S163)、その後にATゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S164)、減算後のカウンタの値が‘0’になったか否かを判断する(S165)。
ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’でない場合〔ステップS165でNO〕は、次のゲームもATゲーム中であるため、そのまま入賞処理を終了する。ATゲーム数カウンタの値が‘0’である場合〔ステップS165でYES〕は、当該ATゲームが終了したため、まず、CHゲームの連チャン回数に残りがあるか否かを判断する(S166)。すなわち、本実施例ではCHゲーム(ATゲーム)の連チャン可能回数が最大で3回とされているため、まず、CHゲームの連チャンが可能か否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’のときはNOと判断され、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’でないときはYESと判断される。
CHゲームの連チャン回数に残りがある場合〔ステップS166でYES〕は、CHゲーム当選フラグをONとし(S171)、入賞処理を終了する。これによって、ATゲーム終了後の次のゲームでCHゲームが開始されることとなる。
逆に、CHゲームの連チャン回数に残りが無い場合〔ステップS166でNO〕は、各カウンタ及びフラグの値をクリアし(S167)、入賞処理を終了する。これによって、次に行われるCHゲームは、1回目のCHゲーム、すなわち、連チャンされてない状態のCHゲームとなる。
【0051】
ステップS161でYES(CHゲーム中の入賞)となってステップS168に進むと、まず、メダルの払出しを行い、次いで、CHゲーム入賞処理を行う(S169)。ステップS169のCHゲーム入賞処理のフローチャートを図17に示している。
CHゲーム入賞処理では、図17に示すように、まず、CHゲーム達成回数カウンタの値を+1する(S181)。次いで、CHゲーム達成回数カウンタの値が2となったか否かが判断される(S182)。
CHゲーム達成回数カウンタの値が2となっている場合〔ステップS182でYES〕は、CHゲーム中にスイカ図柄75を2回揃えることができた場合(遊技指示を達成できた場合)であるため、ATゲームに移行するための処理を行う(S183〜S186)。具体的には、まず、CHゲーム中フラグがOFFされ(S183)、次いで、CHゲーム残ゲーム数カウンタとCHゲーム達成回数カウンタの値がクリアされ(S184)、さらに、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が1減算される(S185)。これによって、当該CHゲームが終了し、次に行われるゲームでCHゲームが続行されることはない。このようにしてCHゲームが終了すると、最後に、ATゲーム当選フラグがONされ(S186)、CHゲーム入賞処理が終了する。したがって、次のゲームにおける始動レバー後処理では、図14のステップS129の判断が必ずYESとなって、ATゲームが開始されることとなる。
【0052】
一方、CHゲーム達成回数カウンタの値が2となっていない場合〔ステップS182でNO〕は、CHゲーム中にスイカ図柄75が未だ2回揃えられていないので、まず、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S188)、減算後の値が‘0’となったか否かが判断される(S189)。すなわち、図15のステップS144,S150,S151のいずれかの処理によって設定されたゲーム数だけゲームを行ったか否かが判断される。
CHゲーム残ゲーム数カウンタが‘0’の場合〔ステップS189でYES〕は、設定されたゲーム数内に遊技指示が達成されなかった場合であるため、各カウンタ・フラグをクリアして(S190)、CHゲーム入賞処理を終了する。これによって、CHゲームは終了し、初期状態からゲームが開始される。
一方、CHゲーム残ゲーム数カウンタが‘0’の場合〔ステップS189でNO〕は、設定されたゲーム数が未消化であるため、そのままCHゲーム入賞処理を終了する。このため、次のゲームもCHゲームが継続して行われる。
【0053】
次に、ステップS112の外れ処理について説明する。図18に外れ処理のフローチャートが示されている。
図18に示すように、まず、その外れがCHゲーム中の外れか否かが判断される(S201)。CHゲーム中の外れの場合〔ステップS201でYES〕は、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S206)、減算後のCHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’か否かが判断される(S207)。
CHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となった場合〔ステップS207でYES〕は、CHゲームとして設定されたゲーム数を全て消化しているので、各カウンタ・フラグをクリアして(S208)、外れ処理を終了する。これによって、CHゲームは終了し、初期状態から遊技が開始される。
一方、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっていない場合〔ステップS207でNO〕は、CHゲームとして設定されたゲーム数を全て消化していないので、そのまま外れ処理を終了する。これによって、次のゲームにおいてもCHゲームが続行される。
【0054】
CHゲーム中の外れでない場合〔ステップS201でNO〕は、次に、その外れがATゲーム中の外れであるか否かが判断される(S202)。ATゲーム中の外れでない場合〔ステップS202でNO〕はそのまま外れ処理を終了し、一方、ATゲーム中の外れの場合〔ステップS202でYES〕はステップS209に進む。ステップS209では、ATゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し、次いで、その減算後のカウンタの値が‘0’となっているか否かを判断する(S210)。
ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっていない場合〔ステップS210でNO〕は、ステップS130で設定されたゲーム回数が未消化であるため、そのまま外れ処理を終了する。したがって、次のゲームもATゲームが行われる。
一方、ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっている場合〔ステップS210でYES〕は、ステップS130で設定されたゲーム回数だけゲームが行われATゲームが終了する場合であるので、まず、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’となっているか否かを判断する(S211)。すなわち、本実施例では、CHゲーム(ATゲーム)が3連チャンされるまではATゲーム終了後に連続してCHゲームが開始され、ATゲームが連チャンできるようになっている。このため、ATゲーム終了時にCHゲームの連チャン回数に残りがあるか否かが判断される。
CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’となっている場合〔ステップS211でNO〕は、各カウンタ・フラグをクリアし(S212)、外れ処理を終了する。これによって、ATゲームは終了し、初期状態から遊技が開始される。
CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’でない場合〔ステップS211でYES〕は、CHゲーム当選フラグをONとし(S212)、外れ処理を終了する。これによって、次のゲームにおける始動レバー後処理によってCHゲームが開始されることとなる。
【0055】
上述の説明から明らかなように、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されるとATゲームが開始される。開始されたATゲームが終了すると再びCHゲームが開始され、CHゲームで提示される遊技指示が達成される限りATゲームが最大で3回まで連チャンすることが可能となっている。
また、CHゲーム開始時において遊技者に遊技指示を提示する際は、まず、提示される可能性のある遊技指示候補に対応する遊技指示ランプ82を点滅させ、次いで、最終的に提示される遊技指示に対応する遊技指示ランプ82を点灯する。このため、最終的な遊技指示が提示される前にCHゲームで提示される遊技指示を遊技者は予測することができる。
特に、CHゲームで提示される全ての遊技指示の内容は、遊技指示表示部42の一覧82dに印刷されている。このため、遊技者は遊技指示ランプが点滅している状態で、CHゲームで提示される遊技指示が達成容易なものか達成困難なものかを予測できるようになっている。このため、遊技者のCHゲームに対する期待感を盛上げることができる。
さらに、1回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示A,B,Cであるのに対して、2回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示A,Bとなり、3回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示Aのみとなっている。このようにATゲームが連チャンされるに連れてCHゲームで提示される遊技指示候補が達成容易なものとなっていくため、一旦、CHゲームの遊技指示を達成できるとATゲームを連チャンできる可能性が高くなる。このため、遊技者の遊技意欲が増進され、面白みの高い遊技機となっている。
【0056】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述の実施例では、提示された遊技指示が達成されると遊技者に特典としてATゲームが付与されたが、遊技者に付与される特典としてはATゲームに限られるものではない。例えば、遊技者に有利な遊技状態となる他の遊技、例えば、CTゲーム等を付与するようにしても良い。
また、上述の実施例では、連チャン回数に応じて遊技指示A,B,Cの中から難易度の高いものを順に除去していくことで、CHゲームで提示される遊技指示の難易度が易しくなっていくことを遊技者に報知した。しかしながら、CHゲームで提示される遊技指示候補の難易度設定方法は、上記方法に限られず、種々に設定することができる。例えば、1回目のCHゲームでは上述した遊技指示A,B,Cを遊技指示候補として提示し、2回目のCHゲームでは遊技指示A,Cを遊技指示候補として提示するようにしても良い。このようにすると、2回目のCHゲームでは、難易の高い遊技指示Cを選択する確率も高くなっているが、難易の低い遊技指示Aが選択される確率も高くなるため、遊技者に2回目のCHゲームが容易なものになる確率も高くなっているとの期待感を与えることができる。
また、上述した実施例では、ATゲーム終了後に直ちにCHゲームに移行するようにしたが、ATゲーム終了からCHゲームが開始されるまでの間に、いわゆる潜伏期間を設けるようにしても良い。潜伏期間を設けると、遊技に変化が付けられるため、より面白みの高い遊技が可能となる。
さらに、本実施例のスロットマシン1は、メダルを用いて遊技を行なうものであるが、本発明は、パチンコ球を用いて遊技を行うスロットマシン等にも適用し得るものである。
【0057】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るスロットマシンの正面図。
【図2】図柄表示装置の斜視図。
【図3】リールの斜視図。
【図4】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル1枚投入時)。
【図5】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル2枚投入時)。
【図6】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル3枚投入時)。
【図7】リールに配される図柄配列を示す図。
【図8】払出配当表に表示されている内容を示す図。
【図9】遊技指示表示部を示す図。
【図10】スロットマシンの制御構成を示す図。
【図11】各制御部の記憶領域に設けられるカウンタとフラグのうち本発明と特に関連するものをまとめた表を示す図。
【図12】報知対象であるスイカ図柄の当選フラグの詳細を示す図。
【図13】本実施例に係るスロットマシンの全体フローチャート。
【図14】始動レバー後処理のフローチャート。
【図15】CHゲーム当選処理のフローチャート。
【図16】入賞処理全体のフローチャート。
【図17】CHゲーム入賞処理のフローチャート。
【図18】外れ処理のフローチャート。
【符号の説明】
1:スロットマシーン
3:前面パネル
5:左リール 7:中リール 9:右リール
25:始動レバー
26:払い出し配当表
27:左リール停止ボタン
28:中リール停止ボタン
29:右リール停止ボタン
42:チャレンジ遊技表示部
44:液晶表示器
45:メダル投入口
82a,82b,82c:遊技指示ランプ
82d:一覧表
100:制御回路
120:表示/音声制御回路
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が操作部を操作することで図柄の変動と停止を行い、変動停止時に表示される図柄の組合せに応じて特典が付与される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技者が操作部を操作することで図柄の変動と停止を行い、変動停止時に表示される図柄の組合せに応じて特典を付与する遊技機の代表的なものとしては、スロットマシンが良く知られている。スロットマシンは、複数のリールを備え、リールの外周には2以上の図柄からなる図柄列が配される。各リールは、始動レバーが操作されると回転を開始し、停止ボタンが操作されると回転を停止する。回転停止時に表示される図柄が所定の組合せとなるとメダルが払出される。
かかる遊技機において遊技者にメダルが大量に払出される特典遊技としては、特定の図柄の組合せが表示されることをきっかけとして始まるレギュラーボーナスゲームや、ビッグボーナスゲーム等が良く知られている。さらに、これらの特典遊技以外にも遊技者に有利な特別遊技として、抽選に従ったリール制御を抑制し、遊技者の停止操作に従ったリール停止抑制を行い、遊技者の技量を発揮させるチャレンジタイムゲーム(以下CTゲームという)や、抽選される内部状態に従って停止操作部の操作を補助するための情報(例えば停止操作部の操作順序や、狙うべき図柄等)を報知するアシストタイムゲーム(以下ATゲームという)などがある。
【0003】
この種の遊技機の中には、特別遊技状態への移行の可否に遊技者を関与させることで遊技性を向上させたものが開発されている。この遊技機では、特別遊技状態に移行する条件として遊技者に所定の遊技指示を提示する。例えば、「30ゲーム(1回の図柄の変動と停止を1ゲームという)以内に3回以上所定の図柄の組合せを揃えよ。」という遊技指示を提示する。そして、提示された遊技指示を遊技者が達成すると、特別遊技状態に移行するようになっている。したがって、遊技者の遊技結果に応じて特別遊技状態へ移行するか否かが決まるため、遊技性が向上し面白みの高い遊技機となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に係る遊技機では、遊技指示が提示される前に所定の画面を液晶表示器に表示することで、遊技者にこれから遊技指示が提示されることを予告する演出が行われる。この予告演出は、遊技者の遊技指示に対する期待感(すなわち、どのような内容の遊技指示が提示されるかという期待感)の高揚を狙うものである。しかしながら、上述した従来の技術に係る遊技機では、遊技者に提示される遊技指示が予告演出の最後に示されるだけであるため、遊技者の関心は最後に示される遊技指示にのみ集中し、遊技指示が提示されるまでの過程が効果的に演出されているとは言えなかった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、遊技指示の提示方法を改良することによって、遊技指示の予告演出を効果的に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記課題を解決するために請求項1に記載の遊技機は、始動操作部が操作されると図柄表示装置に図柄の変動表示が開始され、停止操作部が操作されると図柄表示装置の図柄の変動表示が停止され、図柄表示装置に停止表示される図柄の組合せに応じて特典が付与される。この遊技機は、遊技指示を提示する手段と、提示された遊技指示が達成されたときに、遊技者に有利な特別遊技状態に切替える手段とを有する。そして、提示手段は、1又は複数の遊技指示からなる遊技指示候補群をまず提示し、その提示された遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示を提示することを特徴とする。
この遊技機で遊技指示を提示する際は、まず、遊技指示候補群が提示され、次いで、提示された遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示が提示される。このため、遊技者は遊技指示候補群が提示された段階で、最終的に提示される可能性のある遊技指示を予測することができる。したがって、遊技指示候補群の提示の段階から遊技者の関心を高めることができ、これによって予告演出を効果的に行うことができる。
【0007】
前記提示手段は、予め設定された複数種類の遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示候補群を提示するものであり、各遊技指示候補群は種類毎に難易度が異なることが好ましい。
この遊技機では、提示手段により提示される遊技指示候補群は種類毎に難易が異なる。すなわち、達成容易な遊技指示候補郡(例えば、達成することが容易な遊技指示を多く含む遊技指示候補群)から達成困難な遊技指示候補郡(例えば、達成することが困難な遊技指示を多く含む遊技指示候補群)まで複数の遊技指示候補郡が提示されることとなる。このため、達成容易な遊技指示候補群が提示されたときは遊技者の期待感は高く、達成困難な遊技指示候補群が提示されたときは遊技者の期待感は低くなる。したがって、遊技者の抱く期待感に変化が付けられるため、より面白みの高い遊技機となる。
【0008】
上記遊技機では、前記提示手段で提示され得る遊技指示の一覧を表示する表示手段をさらに有することが好ましい。
この遊技機では、遊技機で提示され得る各遊技指示の内容を遊技者は事前に知ることができるため、遊技指示候補群を提示された段階でその難易度を正確に判断することができる。
【0009】
上記遊技機では、前記提示手段が特別遊技状態の終了後に新たな遊技指示を提示することで、特別遊技状態が連続して行われることが可能となっていることが好ましい。
この遊技機では、一旦特別遊技状態に移行すると、遊技者の遊技結果に応じて特別遊技状態が連続する可能性がある。したがって、一旦特別遊技状態に移行できれば大きな特典を得る可能性が生じるため、遊技者の遊技意欲の向上を図ることができる。
【0010】
上記遊技機では、特別遊技状態の連続回数に応じて前記提示手段で提示される遊技指示候補群が異なることが好ましい。
この遊技機では、特別遊技状態の連続回数によって提示される遊技指示候補群が異なるため、特別遊技状態が連続しても異なる遊技指示が提示される可能性が高くなる。このため、遊技が単調となることが防止される。
【0011】
上記遊技機では、特別遊技状態の連続回数が多くなるに従って前記提示手段で提示される遊技指示候補群の難易度が低下することが好ましい。
この遊技機では、特別遊技状態が連続するに応じて提示される遊技指示が容易となるため特別遊技状態が連続し易くなる。このため、一旦特別遊技状態に移行できれば大きな特典を得ることが可能となり、遊技者の遊技意欲の向上をより図ることができる。
【0012】
なお、上記遊技機では、特別遊技状態の終了後に前記提示手段で最初に提示される遊技指示候補群は、その遊技指示候補群の提示の直前に提示された遊技指示候補群とは異なるようにしても良い。
この遊技機では、例えば、特別遊技状態が終了して通常遊技状態に移行した場合においても、次に遊技指示を提示する際は、直前に提示された遊技指示候補郡とは異なる遊技指示候補群が提示される。このため、遊技が単調となることが防止される。
この場合に、前記の最初に提示される遊技指示候補群は、前記の直前に提示された遊技指示候補群と比較して難易度が低下していることが好ましい。このような構成によると、一旦特別遊技状態に移行すると一時的に通常遊技状態に戻っても特別遊技状態が連続し易くなる。このため、特別遊技状態終了後も遊技者の遊技意欲を維持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】上述した各請求項に記載の遊技機は、下記に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1) 各請求項に記載の遊技機は、スロットマシンである。
(形態2) 各請求項に記載の遊技機において、図柄表示装置は、2以上の図柄からなる図柄列を複数列表示する。停止操作部には、各図柄列毎に対応する停止ボタンが設けられる。停止ボタンが操作されると、対応する図柄列の変動が停止する。
(形態3) 形態2に記載の遊技機において、特別遊技状態ではATゲームが行われる。ATゲームでは、特典が付与されるために必要な情報(例えば、始動操作部の操作時に抽選された内部状態及び/又は停止ボタンの操作順序等)が報知される。
(形態4) 形態2に記載の遊技機において、特別遊技状態ではCTゲームが行われる。CTゲームでは、抽選に従ったリール制御を抑制し、遊技者の停止操作に従ったリール停止制御を行う。
(形態5) 形態2に記載の遊技機において、提示される遊技指示は所定数のゲームを行う間に所定の組み合わせの図柄を所定回数揃えることである。
(形態6) 請求項6に記載の遊技機において、特別遊技状態が連続可能な最大回数は予め設定されている。特別遊技状態が設定された回数だけ連続すると、提示される遊技指示は特別遊技状態が連続していない状態のものとなる。
【0014】
【実施例】本発明をスロットマシンに具現化した一実施例を、図面を参照して説明する。図1は本実施例に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、スロットマシン1の前面パネル3には、左表示窓11、中表示窓13、右表示窓15が設けられている。各表示窓11,13,15の裏側には、後で詳述する図柄表示装置の左リール5、中リール7、右リール9がそれぞれ位置する。各リール5,7,9の外周上には、後で詳述するように種々の図柄が配される。リール5,7,9が回転している状態では、リール5,7,9が回転している状態が表示窓11,13,15から視認される。リール5,7,9が停止している状態では、リール5,7,9に配された図柄の一部(本実施例では3個)が各表示窓11,13,15に視認される。
【0015】
各表示窓11,13,15の下方には、払出し枚数表示部32、ゲーム数表示部31、ビッグボーナス図柄テンパイ表示ランプ30、クレジット表示部20が設けられている。
払出し枚数表示部32は、入賞した図柄に応じた所定の払出し枚数を表示する。ゲーム数表示部31は、ビッグボーナスゲーム(以下、ビッグボーナスをBBという)やレギュラーボーナスゲーム(以下、レギュラーボーナスをRBという)の残りゲーム数が表示される。BB図柄テンパイ表示ランプ30は、リール5,7,9のうち2つが停止したときに、残り1つが停止してBB図柄が入賞する可能性がある状態(BB図柄テンパイ状態)で点灯する。クレジット表示部20は、メダルの貯留枚数(クレジット枚数)を表示する。本実施例のスロットマシン1では50枚までメダルが貯留可能となっている。メダルが貯留されている状態では、次のゲームの際にメダルを投入する必要はなく、次に説明するベットボタンを操作するだけで良い。
【0016】
上述した各表示部32,31,30,20の下方には、遊技者によって操作される3つのベットボタン22,23,24が設けられている。ベットボタン22,23,24は、スロットマシン1にメダルが貯留されているときに、次のゲームのためのメダルを投入するボタンである。
MAXベットボタン22は、メダル貯留枚数に応じて投入可能な最大のメダル数を投入するボタンである。本実施例では、1ゲームに最大3枚まで投入することができるため、3枚以上のメダルが貯留されているときに操作されると3枚のメダルが投入される。2枚のメダルが貯留されているときに操作されると2枚のメダルが投入され、1枚のメダルが貯留されているときに操作されると1枚のメダルが投入される。なお、BBゲーム中のボーナスゲーム及びRBゲームでは1枚のメダルしか投入できないため、2枚以上のメダルが貯留されている状態で操作されても、1枚のメダルしか投入されない。
また、1ベットボタン23は1枚のメダルを投入するボタンであり、2ベットボタン24は2枚のメダルを投入するボタンである。
【0017】
上述の説明から明らかなように、本実施例のスロットマシン1では、1ゲームに投入できるメダル枚数を1,2,3枚のいずれかから遊技者が選択する。選択されたメダル投入枚数が多いほど、ゲーム終了時に入賞か否かの判定を行う入賞ライン(すなわち、有効化された入賞ライン)の本数が多くなる。ここで、有効化される入賞ラインとメダル投入数との関係について図4〜6を参照して簡単に説明する。なお、同図において、丸印は各リール5,7,9上に描かれた図柄を表している。
本実施例のスロットマシン1では、リール5,7,9が停止したときに表示窓11,13,15に表示される図柄郡(3行×3列)が所定の入賞ライン上に揃うと入賞と判定される。1枚のメダルが投入されたときは、図4に示すように中央の入賞ラインL1だけが有効化される。2枚のメダルが投入されたときは、図5に示すように横3本の入賞ラインL1,L2A、L2Bが有効化される。3枚のメダルが投入されたときは、図6に示すように5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3AおよびL3Bが有効化される。これら有効化された入賞ライン上に図柄が揃うと、その図柄に応じた所定枚数のメダルが払出される。また、特定の図柄が入賞ライン上に揃うと、遊技者が多くのメダルを獲得することができるBBゲームや、RBゲームに突入する。
【0018】
なお、遊技者の投入したメダル投入数に応じて入賞ラインが有効化されるのに連動して、表示窓11の左側方に配設されたメダルラインランプ16〜18Bが点灯する(図1参照)。具体的には、メダルが1枚投入されたときは、1メダルラインランプ16のみが点灯する。メダルが2枚投入されたときは、1メダルラインランプ16と、さらに2メダルラインランプ17A、17Bが点灯する。メダルが3枚投入されたときは、前述した3つのランプと、さらに3メダルラインランプ18A、18Bの計5つのランプが点灯する。
【0019】
ここで、各表示窓11,13,15に図柄を変動表示する図柄表示装置の構成について説明する。図2は図柄表示装置の斜視図である。図2に示すように、図柄表示装置のフレーム56には、3つのブラケット57a〜57cが固定されている。ブラケット57a〜57cにはステッピングモーター50がそれぞれ取付けられ、各ステッピングモーター50の回転軸には、リール5,7,9が取付けられている。
図3に左リール5の斜視図を示している。左リール5は、リールドラム53と、リール帯6から構成される。リールドラム53は、円筒状に形成された外周部53aと、ステッピングモーター50の回転軸が固定される結合部51と、外周部53aと結合部51とを連結する5つの連結部52で構成されている。外周部53aには、複数の図柄からなる図柄列が印刷されたリール帯6が貼り付けられる。左リール5に貼り付けられたリール帯6、中リール7に貼り付けられたリール帯8、右リール9に貼り付けられたリール帯9のそれぞれに印刷された図柄列については後で詳述する。
連結部52の一つには、連結部52に対して垂直となるように遮蔽板60が取付けられている。遮蔽板60は、ブラケット57aに取付けられたホトセンサ59に入射する光を遮蔽し、これによりリールドラム53の回転位置が検出される。すなわち、ステッピングモーター50が回転することでリールドラム53が回転すると、遮蔽板60はリールドラム53が1回転する毎にホトセンサ59に入射する光を遮蔽する。したがって、ホトセンサ59は、遮蔽板60によって光が遮られたタイミングを検出し、これによってリールドラム53の回転位置を検出する。
また、ブラケット57aにはランプケース47が取付けられている。ランプケース47は、図柄表示装置が遊技機1に組み付けられたときに、表示窓11に対向する位置となる。ランプケース47には、表示窓11に表示される3つの図柄に対応した3つの区画が設けられており、各区画にはバックランプ47a〜47cが取付けられている。したがって、バックランプ47a〜47cが点灯することで、左表示窓11に表示される各図柄が照らし出される。
なお、中リール7、右リール9も、上述した左リール5と同様に構成されるため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0020】
上述した図柄表示装置の各リール帯6,8,10に配された図柄列について説明する。図7(a)〜(c)は、リール帯6,8,10のそれぞれに配された図柄列を示している。
図7(a)に示す図柄70は、数字の「7」で構成されたBB図柄である。BB図柄70が有効な入賞ライン上に揃うと、BBゲームが開始される。また、図柄71は、「BAR」というアルファベットで構成されたRB図柄である。RB図柄71が有効な入賞ライン上に揃うと、RBゲームが開始される。
図柄72は、「チェリー」を模した小役図柄である。小役図柄72は、左表示窓11の上・中・下段のいずかで停止すると、入賞ラインごとにメダルが2枚払出される。例えば、メダルを3枚投入したゲームで、チェリーの小役図柄72が左表示窓11の上段に停止したときは、有効な2本の入賞ライン(図4のL2AとL3Aのライン)上に位置するため、4枚のメダルが払出される。なお、小役図柄72は、有効な入賞ライン上に3つ揃うことを要さない(左表示窓11にのみ停止すればよい)ので単図柄と呼ばれる。
図柄73は、記号「R」を円で囲んだ図柄から構成されるリプレイ図柄である。リプレイ図柄73が、有効な入賞ライン上に揃うとリプレイゲームが開始される。リプレイゲームでは、メダルをベットすることなく前回の遊技と同一の有効入賞ラインで遊技を行うことができる。また、BBゲームにおける小役ゲーム中にリプレイ図柄73が有効な入賞ライン上に揃うと、ボーナスゲーム(JACゲーム)が開始される。ボーナスゲームでは、いわゆるJAC図柄が揃うと15枚のメダルが払出される。多くのスロットマシンではJAC図柄とリプレイ図柄は兼用されており、本実施例のスロットマシン1でもリプレイ図柄73がJAC図柄となっている。したがって、本実施例のボーナスゲーム中にリプレイ図柄73が有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払出される。
図柄74は、「リンゴ」を模した図柄から構成される小役図柄である。小役図柄74が有効な入賞ライン上に揃うと、10枚のメダルが払出される。
図柄75a,75bは、「スイカ」を模した小役図柄である。スイカ小役図柄75aは赤色のスイカであり、スイカ小役図柄75bは黄色のスイカである。赤色のスイカ小役図柄75aが有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払い出され、黄色のスイカ小役図柄75bが有効な入賞ライン上に揃うと15枚のメダルが払い出される。赤色のスイカ小役図柄75aと黄色のスイカ小役図柄75bが混在した状態で有効な入賞ライン上に3つ揃っても、メダルの払い出しは行われない。すなわち、メダルが払い出されるためには、同色のスイカ小役図柄を入賞ライン上に揃えなければならない。
後で詳述するように、スイカ小役図柄75a,75bを有効な入賞ライン上に揃えるためには、図柄の色だけでなく各リール5,7,9を予め設定された順序で停止しなければならない。このため、遊技者は図柄の色(赤色か黄色かの2通り)とリールの停止順(6通り)とから考えられる12通りの選択肢から1つを選択して操作することとなる。なお、スイカ小役図柄75a,75bは報知対象図柄であり、ATゲーム中は正しい図柄の色と正しいリールの停止順が遊技者に報知される。したがって、ATゲーム中は、報知される図柄の色とリールの停止順に基づいて各リール5,7,9の回転を停止することができ、小役図柄75a,75bを有効な入賞ラインに揃えることが容易となるように構成されている。
【0021】
図1に戻って、各ベットボタン22,23,24の右側方には、払出し配当表26が配設されている。図8に本実施例の払出配当表26が示されている。図8に示すように、払出し配当表26には、各図柄が入賞した際のメダル払出し枚数等が表示されている。具体的には、「スイカ」と「リンゴ」の図柄の横には、それぞれ15枚、10枚と印刷され、「R」の図柄の横にはリプレイと印刷されている。また、「7」の図柄の横には15枚という表示とBBゲームと印刷され、「BAR」の図柄の横には15枚という表示とRBゲームと印刷されている。また、「チェリー」の図柄が1つだけ描かれた横には2枚と印刷されている。
【0022】
払出し配当表26の右側方には、メダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は、スロットマシン1にメダルを投入するための投入口である。メダル投入口45からメダルが投入されると、始動レバー25の操作が有効化されてゲームが開始可能となる。
【0023】
メダル投入口45の上方には、チャレンジ遊技表示部42が設けられている。チャレンジ遊技表示部42の拡大図を図9に示している。図9に示すように、チャレンジ遊技表示部42は、後で詳述するチャレンジゲーム(以下、単にCHゲームという)において提示される可能性のある遊技指示内容を表示する一覧表82dと、一覧表82dに示されている遊技指示A〜Cのそれぞれに対応する遊技指示ランプ82a,82b,82cを有する。
一覧表82dには、3つの遊技指示A〜Cの内容が示されている。遊技指示Aは「30ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示であり、遊技指示Bは「15ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示であり、遊技指示Cは「5ゲーム以内にスイカの図柄を2回揃えよ」という遊技指示である。各遊技指示A〜Cは、スイカの図柄を2回揃える点で共通するが、遊技できるゲーム数がそれぞれ異なる。したがって、遊技指示Aが最も達成することが容易な遊技指示となり、以下、遊技指示B、遊技指示Cの順に困難となる。
遊技指示ランプ82a〜82cは、CHゲームが開始される際に点滅・点灯されるランプであり、当該CHゲームで対応する遊技指示が選択される可能性があると点滅し、実際に選択されると点灯される。すなわち、本実施例でCHゲームを開始する際は、まず、選択される可能性のある遊技指示と対応するランプを点滅させ、次いで、実際に選択された遊技指示と対応するランプを点灯させる。例えば、遊技指示A,Bの中から最終的に遊技指示Bが選択されて提示される場合は、まず、遊技指示ランプ82a,82bが点滅し、その後、遊技指示ランプ82aが消灯し、かつ、遊技指示ランプ82bが点灯するようになっている。このため、遊技指示ランプ82a〜82cの点滅の有無によって、当該CHゲームで提示される可能性のある遊技指示候補が遊技者に提示され、その遊技指示候補からCHゲームで提示される遊技指示の難易度を予想することができる。
【0024】
上述したベットボタン22,23,24や払出し配当表26の下側には、始動レバー25、リール停止ボタン27,28,29が設けられている。
始動レバー25は、図柄表示装置の各リール5,7,9の回転を起動するための操作部材である。メダルが投入された状態で始動レバー25が操作されると、各リール5,7,9が回転を開始する。
リール停止ボタン27,28,29は、リール5,7,9のそれぞれに対応して設けられ、対応するリールの回転を停止させるボタンである。具体的には、左リール停止ボタン27は左リール5の回転を停止させ、中リール停止ボタン28は中リール7の回転を停止させ、右リール停止ボタン29は右リール9の回転を停止させる。
また、始動レバー25の左下方には、貯留精算スイッチ21が設けられている。貯留清算スイッチ21は、メダルの貯留(クレジット)を解除するボタンである。貯留清算スイッチ21が操作されると、スロットマシン1に貯留されていたメダルが払い戻される。
【0025】
また、表示窓15の右方には、スタートランプ35、メダル投入ランプ37、リプレイランプ39、RBランプ41、BBランプ43が配設されている。
スタートランプ35は、始動レバー25が操作可能か否かを表示するランプである。具体的には、始動レバー25が操作不可能なときに消灯し、始動レバー25が操作可能なときに点灯する。始動レバー25が操作不可能なときとは、例えば、リール5,7,9のいずれかが回転しているとき又はメダルが投入されていないとき等である。
メダル投入ランプ37は、メダルの投入が可能か否かを表示するランプである。具体的には、メダルが投入不可能なときに消灯し、メダルが投入可能なときに点灯する。メダルが投入不可能なときとは、例えば、リール5,7,9のいずれかが回転しているとき又はリプレイゲームが行われているとき等である。
リプレイランプ39は、リプレイゲーム中であることを表示するランプであり、リプレイ図柄73が入賞したときに点灯される。RBランプ41、BBランプ43は、それぞれRBゲーム中、BBゲーム中であることを表示するランプである。
【0026】
前面パネル3の上方には液晶表示器44が備えられている。液晶表示器44には、BBゲームやRBゲーム中に各種演出が表示されるとともに、各ボーナスゲームでの獲得メダル数が表示される。また、ATゲーム中にスイカの小役図柄が抽選された場合には、その抽選されたスイカ小役図柄の色及びリール停止ボタン27,28,29の操作順序が示される。
【0027】
スロットマシン1の下部には、遊技者に対してメダルの払出しを行なうメダル払出し口33、払出されたメダルの受け皿であるメダル受け皿34が配設されている。さらに、メダル払出し口33の左右には後で詳述する予告音、BGM等を出力する2個のスピーカ46が配設されている。
【0028】
上述のように構成されるスロットマシン1において、遊技処理動作を制御する制御回路100、表示/音声制御回路120及びこれらに接続された周辺装置を含む回路構成について図10を参照して説明する。
制御回路100は、CPU101、ROM102、RAM103、入力制御回路105、出力制御回路106から構成される。これらは、図示省略したバス線により相互に接続され、信号の入出力が行なわれる。
CPU101は、ROM102に格納された遊技制御プログラムに従ってスロットマシン1の各電装装置の動作を統括的に制御する。ROM102に格納される遊技制御プログラムには、始動レバー25が操作されたときに乱数値を取得する処理や、各リール5,7,9の停止位置を決定するための処理(リール停止制御)等が包含される。
RAM103は、ワークメモリとして使用されるメイン記憶素子である。RAM103には、スロットマシン1の状態を示す各種フラグ等が格納される。RAM103に格納されるフラグについては、後で詳述する。
カウンタ104は、所定の数値(本実施例では、16383)を上限としたフリーランニングカウンタである。カウンタ104は、CPU101から出力された信号を受信すると、そのときにカウントされている数値を取得してレジスタに保持する。保持された数値はCPU101に読み込まれ、その後の処理に用いられる。例えば、読み込まれた数値がBBの当り値と一致する場合には、RAM103のBBフラグがONされる。
【0029】
入力制御回路105は、入力する信号を制御回路100内で処理可能な信号に変換し、変換した信号をCPU101等に出力する回路である。入力制御回路105には、ベットボタン22〜24、始動レバー25、リール停止ボタン27〜29及び貯留精算スイッチ21等が接続されている。これらの操作スイッチ類が遊技者によって操作されると、これらのスイッチ類から出力された信号が入力制御回路105に入力する。
また、入力制御回路105には、メダルセレクタ108、払出しメダルセンサ131及びホトセンサ59が接続されている。メダルセレクタ108は、メダル投入口45に投入されたメダルを検出して検出信号を出力する。払出しメダルセンサ131は、ホッパー130から払出されるメダルを検出して検出信号を出力する。ホトセンサ59は、ホトセンサ59への入射光が遮られると検出信号(リセットパルス)を出力する。
【0030】
出力制御回路106は、CPU101からの出力信号を、後述する表示/音声制御回路120や、駆動装置であるステッピングモーター50やホッパー130等に出力する。ステッピングモーター50は、制御回路100から出力される駆動信号によって回転する。ホッパー130は、制御回路100から出力される信号に基づいて、入賞した図柄に応じたメダルの払い出しを行なう。
【0031】
表示/音声制御回路120は、CPU121、VDP122、ROM123、RAM124、入力制御回路125、出力制御回路126から構成される。
CPU121は、制御回路100から出力されたコマンドデータに基づいてBB図柄テンパイ表示ランプ30等の各種ランプ類、クレジット表示部20等の各種表示部及び液晶表示器44の表示制御を行なう。各種ランプ30等や各種表示部20等は、CPU121が出力制御回路126を介して出力する駆動信号により点灯する。また、CPU121は、CHゲームを行うか否かの抽選(提示する遊技指示の抽選も含む)、CHゲーム開始時における予告演出(遊技指示ランプ82a,82b,82cの点滅・点灯等)を行う。さらに、CPU121は、ATゲーム中に液晶表示器44で行われるナビ演出(スイカ図柄の色,リール停止ボタン27,28,29の操作順序の表示)等を行う。
VDP122は、CPU121から出力された信号に基づいて所定の画像を液晶表示器44に表示させる。具体的には、ROM123に格納された表示用データを用いてCPU121から出力された信号に応じた画像データを作成し、作成した画像データを液晶表示器44に出力する。
なお、表示/音声制御回路120によって点灯されるランプとしては、他にもメダルラインランプ16〜18B、ベットボタン22〜24、リプレイランプ39等があり、また、表示/音声制御回路120によって表示制御される表示部としては、他にも払出し枚数表示部32、ゲーム数表示部31等があるが、図10ではこれらの図示を省略している。
【0032】
ここで、上記制御回路100や表示/音制御回路120の記憶領域(詳しくは、RAM103,124)に設けられるフラグとカウンタについて図11及び図12を参照して説明する。図11は本発明に特に関連するフラグ・カウンタの内容をまとめて示す表であり、図12は報知対象であるスイカ図柄の当選フラグの詳細を示す表である。
フラグとカウンタの内容を説明する前に、本実施例のスロットマシン1で行われる遊技の特徴を簡単に説明する。本実施例では、所定条件が成立するとCHゲームが開始される。CHゲームでは、遊技者に対して「n回のゲーム内にスイカ図柄を2回揃えよ。」という遊技指示が提示される。n回のゲーム内に遊技指示が達成されると、ATゲームが開始される。開始されたATゲームが終了すると、再びCHゲームが開始される。このように本実施例では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されることを条件にATゲームを繰返し行うことが可能となっている。つまり、ATゲームが連チャン可能(最大3回)となっている。かかる遊技を実現するために、図11に示すように、制御回路100と表示/音制御回路120の記憶領域には、4つのカウンタと4つのフラグ並びに6つの入賞フラグが設けられる。
【0033】
4つのカウンタは、CHゲーム連チャン回数カウンタ(CCG1)、CHゲーム残ゲーム数カウンタ(CCG2)、CHゲーム達成回数カウンタ(CCG3)、ATゲーム残ゲーム数カウンタ(CAT1)である。
CHゲーム連チャン回数カウンタは、CHゲームが連チャンされているときにその連チャン回数をカウントするカウンタである。具体的には、CHゲームが連チャンされていない状態(すなわち、初期状態)でCHゲームが開始されると、初期値3がセットされる。CHゲームで提示された遊技指示が達成されると1減算されて連チャン状態となり、その後のCHゲームの達成毎に1減算される。したがって、2回目のCHゲーム開始時にはCHゲーム連チャン回数カウンタが‘2’となり、3回目のCHゲーム開始時にはCHゲーム連チャン回数カウンタが‘1’となる。CHゲームが3連チャンされた後又はCHゲームが連チャンされていない状態のときは、CHゲーム連チャン回数カウンタは‘0’となる。
CHゲーム残ゲーム数カウンタは、CHゲーム中に当該CHゲームで行われたゲーム数をカウントするカウンタである。具体的には、CHゲームが開始されると、初期値として遊技者に提示されたCHゲームのゲーム数nがセットされ、ゲームが行われる毎に1減算される。
また、CHゲーム達成回数カウンタは、CHゲーム中に当該CHゲーム内でスイカ図柄が揃った回数をカウントするカウンタである。さらに、ATゲーム残ゲーム数カウンタは、ATゲーム中に当該ATゲームで行われたゲーム数をカウントするカウンタである。
【0034】
4つのフラグは、CHゲーム中フラグ(FCG1)、CHゲーム当選フラグ(FCG2)、ATゲーム中フラグ(FAT1)、ATゲーム当選フラグ(FAT2)である。CHゲーム中フラグはスロットマシン1がCHゲーム中であることを示すフラグであり、ATゲーム中フラグはスロットマシン1がATゲーム中であることを示すフラグである。また、CHゲーム当選フラグはゲーム開始時に当該ゲームにおいてCHゲームを開始するか否かを示すフラグであり、ATゲーム当選フラグはゲーム開始時に当該ゲームにおいてATゲームを開始するか否かを示すフラグである。
【0035】
6つの入賞フラグは、小役フラグ(F2)、特別小役フラグ(F3)、報知小役フラグ(F4)、RBフラグ(F5)、BBフラグ(F6),リプレイフラグ(F7)である。小役フラグはチェリー図柄72に当選したか否かを示すフラグであり、特別小役フラグはリンゴ図柄74に当選したか否かを示すフラグであり、報知小役フラグはスイカ図柄75に当選したか否かを示すフラグであり、RBフラグはRB図柄71に当選したか否かを示すフラグであり、BBフラグはBB図柄70に当選したか否かを示すフラグであり、リプレイフラグはリプレイ図柄73に当選したか否かを示すグラフである。
本実施例のスロットマシン1では、これらのフラグがONされている状態でリール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作されると、ONされているフラグに対応する図柄が入賞ライン上で停止する。例えば、BBフラグがONされている状態でリール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミングで操作されると、入賞ライン上にBB図柄70が停止する。逆に、これらのフラグがONされていない状態ではリール停止ボタン27,28,29がどのような操作タイミング及び/又は操作順序で操作されても、これらの図柄は入賞ライン上に停止しないようになっている。
なお、既に説明したように、報知対象であるスイカ図柄75は、赤色のスイカ図柄75aと黄色のスイカ図柄75bがある。また、スイカ図柄を入賞ライン上に揃えるためには、リール停止ボタン27,28,29を適切な操作順序で操作しなければならない。このため、スイカ図柄75に当選したことを示す報知小役フラグは、図12に示すように、スイカ図柄75の色とリール停止ボタン27,28,29の操作順に応じて12種類設けられている。例えば、報知小役フラグ(F42)が抽選されているときは、赤色のスイカ図柄75aを入賞ライン上に揃えなければならず、また、入賞ライン上に揃えるためには、リール停止ボタンを▲1▼左リール停止ボタン27、▲2▼右リール停止ボタン29、▲3▼中リール停止ボタン28の順に操作しなければならない。
【0036】
上述のように構成されるスロットマシン1において、メダルの投入(ベット)から入賞又は外れまでの1回のゲーム内に制御回路100及び表示/音声制御回路120が行う処理について説明する。
図13は遊技処理全体のフローチャートを示している。図13に示すように、まず、遊技者がメダル投入又はベットボタン22,23,24の操作をしたかの判別を行う(S101)。メダルの投入又はベットボタンの操作が行われていない場合〔ステップS101でNO〕は、メダルの投入又はベットボタンの操作が行われるまでステップS101の処理を繰り替えす。したがって、メダルの投入又はベットボタンの操作が行われない限り、始動レバー25を操作してもゲームが開始されないこととなる。
メダルの投入又はベットボタンの操作が行われている場合〔ステップS101でYES〕は、投入又はベットされたメダル枚数に応じて入賞ラインを有効化する(S102)。すなわち、投入又はベットされたメダルが1枚のときは入賞ラインL1(図4参照)、2枚のときは入賞ラインL1,L2A,L2B(図5参照)、3枚のときは入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B(図6参照)を有効化する。
入賞ラインが有効化されると、遊技者によって始動レバー25が操作されたか否かを判別する(S103)。始動レバー25が操作されていない場合〔ステップS103でNO〕はステップS101に戻ってステップS101からの処理を繰返す。一方、始動レバー25が操作されている場合〔ステップS103でYES〕は始動レバー後処理を行う(S104)。
【0037】
図14に始動レバー後処理のフローチャートを示している。図14に示すように、始動レバー後処理では、まず、当該ゲームの乱数を取得する(S122)。具体的には、まず、CPU101からカウンタ104に信号が出力され、カウンタ104は信号受信時にカウントしている数値をレジスタに保持する。レジスタに保持された数値はCPU101に読み込まれ、これによりCPU101は当該ゲームの乱数を取得する。
ステップS122で乱数を取得すると、その取得した乱数がBB、RB、リプレイ、小役(チェリー,リンゴ,スイカ)の当り値と一致するか否かの判別を行う(S123)。取得した乱数がいずれかの当り値と一致している場合〔ステップS123でYES〕は該当するフラグをONする(S124)。例えば、取得した乱数値がBBの当り値と一致すれば、BBフラグをONにする。逆に、取得した乱数値がいずれの当り値とも一致していない場合〔ステップS123でNO〕はそのままステップS125に進む。
なお、本実施例では、「スイカ」の小役図柄F41〜F412のいずれかが当選する確率は1.0/1.2と高く設定されており、殆どのゲームにおいて「スイカ」の小役フラグがONされることとなる。ただし、既に説明したように、「スイカ」の小役フラグはその色及びリール停止ボタン27,28,29の操作順に応じて12種類存在する。したがって、「スイカ」の小役フラグがONされていても、「スイカ」の図柄を入賞ライン上に揃えることは狙っても1/12の確率と非常に難しくなっている。
【0038】
ステップS125では、当該ゲームがCHゲーム中のゲームであるか否かを判断する。具体的には、CHゲーム中フラグの状態がONかOFFかで判断する。CHゲーム中のゲームの場合〔ステップS125でYES〕はそのまま始動レバー後処理を終了し、CHゲーム中のゲームでない場合〔ステップS125でNO〕はステップS126に進む。
ステップS126では、当該ゲームがATゲーム中のゲームであるか否かを判断する。具体的には、ATゲーム中フラグの状態がONかOFFかで判断する。ATゲーム中のゲームの場合〔ステップS126でYES〕はそのまま始動レバー後処理を終了し、ATゲーム中のゲームでない場合〔ステップS126でNO〕はステップS127に進む。
【0039】
ステップS127では、CHゲーム当選フラグがONになっているか否かを判断する。CHゲーム当選フラグがONされていない場合〔ステップS127でNO〕はステップS128に進み、CHゲーム当選フラグがONされている場合〔ステップS127でYES〕はステップS133に進んで、CHゲームを開始するためのCHゲーム当選処理を行う(具体的な処理は後述する)。
なお、CHゲーム当選フラグは、後述するようにATゲーム(ただし、3連チャン目のATゲームのときは除く)の終了時にONされるようになっている。このため、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されてATゲームが行われると、そのATゲーム終了後に再びCHゲームが行われ、これによってATゲームの連チャン可能となっている。
【0040】
ステップS128では、CHゲームの抽選権利が有るか否かを判定する。具体的には、ステップS122で抽選した乱数がいずれの図柄の当り値とも一致していないハズレの場合か「スイカ」の小役フラグに当選している場合には、CHゲームの抽選権利が有ると判断し、それ以外の場合はCHゲームの抽選権利が無いと判断する。例えば、ステップS124で「スイカ」の小役フラグがONされている場合は抽選権利があると判断され、BBフラグがONされている場合は抽選権利がないと判断される。
【0041】
CHゲームの抽選権利が無い場合〔ステップS128でNO〕は、ステップS129に進んでATゲーム当選フラグがONとなっているか否かを判断する。
ATゲーム当選フラグがONとなっていない場合〔ステップS129でNO〕は、そのまま始動レバー後処理を終了する。したがって、CHゲーム中又はATゲーム中の場合、あるいは、CHゲーム当選フラグとATゲーム当選フラグがともにOFFで、かつ、CHゲーム抽選権利が無い場合には、当該ゲームの抽選に関する処理(ステップS122〜S124)が行われた後、そのまま始動レバー後処理を終了する。
ATゲーム当選フラグがONとなっている場合〔ステップS129でYES〕は、ステップS130に進んでATゲーム当選処理を行う。ATゲーム当選処理では、ATゲーム回数(本実施例では50ゲーム)のセット、ATゲーム中フラグのON及びATゲーム当選フラグのOFFを行う。
なお、ATゲーム当選フラグは、後述するようにCHゲームで提示された遊技指示が達成されるとONされる。すなわち、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されるとATゲームが開始され、遊技者の行った遊技結果が直接ATゲームの有無に関係することとなる。
【0042】
一方、ステップS128でYESの場合〔CHゲームの抽選権利が有る場合〕は、CHゲームを行うか否かの抽選を行う(S131)。このCHゲームを行うか否かの抽選には、乱数等を利用する公知の抽選処理を用いることができる。
CHゲームの抽選が行われると、その抽選の結果が当選か否かが判断される(S131)。CHゲームに当選している場合〔ステップS132でYES〕はステップS133に進んでCHゲーム当選処理を行い、CHゲームに当選していない場合〔ステップS132でNO〕はそのまま始動レバー後処理を終了する。
【0043】
ここで、ステップS133のCHゲーム当選処理を図15のフローチャートに基づいて説明する。
図15に示すように、CHゲーム当選処理では、まず、CHゲーム連チャン回数が0か否かが判断される(S141)。すなわち、これから開始されるCHゲームが第1回目のCHゲームであるか否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’か否かで判断する。
【0044】
CHゲーム連チャン回数カウンタが‘0’である場合〔ステップS141でYES〕は、まず、CHゲーム連チャン回数カウンタに初期値(本実施例では数値3)をセットする(S142)。これによって、CHゲームで提示された遊技指示が達成されることを条件に最大3回までCHゲーム(すなわち、ATゲーム)が連チャン可能となる。
次いで、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出が表示されるとともにチャレンジ遊技表示部42の遊技指示ランプ82a,82b,82cを点滅させる(S143)。
液晶表示器44にオープニング演出が行われている間に点滅されている遊技指示A〜Cの中から最終的に提示する遊技指示を1つ抽選し、オープニング演出の終了と同時に抽選で選択された遊技指示と対応する遊技指示ランプを点灯し、かつ、残りの遊技指示ランプを消灯する(S144)。例えば、抽選で遊技指示Aが選択された場合は、遊技指示ランプ82aが点滅から点灯に切替わり、残りの遊技指示ランプ82b,82cは点滅から消灯に切替わることとなる。このようにして、これから開始されるCHゲームの遊技指示が遊技者に提示されることとなる。
なお、遊技指示が遊技者に提示されると同時に、その提示された遊技指示に応じてCHゲーム残ゲーム数カウンタにゲーム数がセットされる。例えば、遊技指示Aが提示された場合は、CHゲーム残ゲーム数カウンタに初期値30がセットされる。
【0045】
ステップS141でNOの場合〔CHゲーム連チャン回数カウンタが‘0’でない場合〕は、次にCHゲーム連チャン回数が2回目か否かが判断される(S148)。すなわち、これから開始されるCHゲームが1回目のATゲーム終了後の2回目のCHゲームか否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘2’か否かで判断する。
これから開始されるCHゲームが2回目のCHゲームである場合〔S148でYES〕は、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出が表示されるとともにチャレンジ遊技表示部42の遊技指示ランプ82a,82bを点滅させる(S149)。液晶表示器44にオープニング演出が行われている間に点滅されている遊技指示A,Bの中から提示する遊技指示を1つ抽選し、その抽選で選択された遊技指示に対応する一方の遊技指示ランプを点灯し、かつ、他方の遊技指示ランプを消灯する(S150)。したがって、2回目のCHゲームでは、1回目のCHゲームと異なり、2つの遊技指示ランプ82a,82bのみが点滅され、2つの遊技指示A,Bから提示される遊技指示が選択されている。
なお、1回目のCHゲームと同様に、遊技者に遊技指示が提示されると、それに応じてCHゲーム残ゲーム数カウンタにゲーム数がセットされる。
【0046】
ステップS148でNOの場合は、これから開始されるCHゲームが3回目のCHゲームであるので、液晶表示器44にCHゲームのオープニング演出を表示するとともに遊技指示ランプ82aを点滅させ、その後に点灯させる(S151)。すなわち、3回目のCHゲームでは、提示される遊技指示は必ず遊技指示Aであるため、遊技指示ランプ82b,82cが点滅されることはなく、遊技指示ランプ82aのみが点滅され、その後に点灯される。
【0047】
上述したステップS144,S150,S151で遊技者に遊技指示が提示されると、次いで、CHゲーム当選フラグをOFFとし(S145)、CHゲーム中フラグをONとする(S146)。これによって、CHゲームが開始された後の各ゲームでは、始動レバー後処理のステップS125(図14参照)の判断が必ずYESとなり、その後の処理が行われることはない。
【0048】
上述した始動レバー後処理が終了すると、図13のステップS105に戻って当該ゲームがCHゲーム中か否かが判断される。CHゲーム中である場合〔ステップS105でYES〕はステップS108に進み、CHゲーム中でない場合〔ステップS105でNO〕はステップS106に進む。
ステップS106では、当該ゲームがATゲーム中か否かを判断する。ATゲーム中でない場合〔ステップS106でNO〕はステップS108に進み、ATゲーム中である場合〔ステップS106でYES〕は、所定条件下遊技補助情報を表示する(S107)。具体的には、始動レバー後処理(詳しくは、ステップS124)において「スイカ」図柄の小役フラグがONされていることを条件に、ONされた小役フラグの「スイカ」図柄を揃えるために必要な情報(スイカ図柄の色・リール停止順)を液晶表示器44に表示する。例えば、図12に示す小役フラグF43がONされているときは、液晶表示器44に赤色の文字で「中→左→右」と表示される。したがって、遊技者は、赤色のスイカ図柄を揃えることを目的に、中リール7,左リール5,右リール9の順に回転を停止させることとなる。
【0049】
ステップS108に進むとリール5,7,9の回転を開始し、次いで、遊技者のリール停止ボタン27,28,29の操作に応じて各リール5,7,9を停止させる(S109)。リール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作された場合は、ステップS104の始動レバー後処理でONされたフラグと一致する図柄が入賞ライン上に表示される。一方、リール停止ボタン27,28,29が適切な操作タイミング及び/又は操作順序で操作されなかった場合は、ONされたフラグとは異なる図柄が入賞ライン上に揃うようリール5,7,9が停止する。なお、このリール停止制御は、従来公知のスロットマシンにおけるリール停止制御と同一であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
各リール5,7,9が停止すると、表示窓11,13,15に表示される図柄が有効ライン上で入賞しているか否かの判定を行う(S110)。入賞している場合〔ステップS110でYES〕は入賞処理を行い(S111)、入賞していない場合〔ステップS110でNO〕は外れ処理を行う(S112)。
【0050】
まず、ステップS110の入賞処理について説明する。図16に入賞処理のフローチャートが示されている。図16に示されるように、まず、その入賞がCHゲーム中の入賞か否かが判断される(S161)。CHゲーム中の入賞でない場合〔ステップS161でNO〕は、ステップS162に進んで当該入賞がATゲーム中か否かが判断される。
ATゲーム中の入賞でない場合〔ステップS162でNO〕はメダルの払出しを行い(S170)、そのまま入賞処理を終了する。ATゲーム中の入賞である場合〔ステップS162でYES〕はメダルの払出しを行い(S163)、その後にATゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S164)、減算後のカウンタの値が‘0’になったか否かを判断する(S165)。
ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’でない場合〔ステップS165でNO〕は、次のゲームもATゲーム中であるため、そのまま入賞処理を終了する。ATゲーム数カウンタの値が‘0’である場合〔ステップS165でYES〕は、当該ATゲームが終了したため、まず、CHゲームの連チャン回数に残りがあるか否かを判断する(S166)。すなわち、本実施例ではCHゲーム(ATゲーム)の連チャン可能回数が最大で3回とされているため、まず、CHゲームの連チャンが可能か否かが判断される。具体的には、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’のときはNOと判断され、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’でないときはYESと判断される。
CHゲームの連チャン回数に残りがある場合〔ステップS166でYES〕は、CHゲーム当選フラグをONとし(S171)、入賞処理を終了する。これによって、ATゲーム終了後の次のゲームでCHゲームが開始されることとなる。
逆に、CHゲームの連チャン回数に残りが無い場合〔ステップS166でNO〕は、各カウンタ及びフラグの値をクリアし(S167)、入賞処理を終了する。これによって、次に行われるCHゲームは、1回目のCHゲーム、すなわち、連チャンされてない状態のCHゲームとなる。
【0051】
ステップS161でYES(CHゲーム中の入賞)となってステップS168に進むと、まず、メダルの払出しを行い、次いで、CHゲーム入賞処理を行う(S169)。ステップS169のCHゲーム入賞処理のフローチャートを図17に示している。
CHゲーム入賞処理では、図17に示すように、まず、CHゲーム達成回数カウンタの値を+1する(S181)。次いで、CHゲーム達成回数カウンタの値が2となったか否かが判断される(S182)。
CHゲーム達成回数カウンタの値が2となっている場合〔ステップS182でYES〕は、CHゲーム中にスイカ図柄75を2回揃えることができた場合(遊技指示を達成できた場合)であるため、ATゲームに移行するための処理を行う(S183〜S186)。具体的には、まず、CHゲーム中フラグがOFFされ(S183)、次いで、CHゲーム残ゲーム数カウンタとCHゲーム達成回数カウンタの値がクリアされ(S184)、さらに、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が1減算される(S185)。これによって、当該CHゲームが終了し、次に行われるゲームでCHゲームが続行されることはない。このようにしてCHゲームが終了すると、最後に、ATゲーム当選フラグがONされ(S186)、CHゲーム入賞処理が終了する。したがって、次のゲームにおける始動レバー後処理では、図14のステップS129の判断が必ずYESとなって、ATゲームが開始されることとなる。
【0052】
一方、CHゲーム達成回数カウンタの値が2となっていない場合〔ステップS182でNO〕は、CHゲーム中にスイカ図柄75が未だ2回揃えられていないので、まず、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S188)、減算後の値が‘0’となったか否かが判断される(S189)。すなわち、図15のステップS144,S150,S151のいずれかの処理によって設定されたゲーム数だけゲームを行ったか否かが判断される。
CHゲーム残ゲーム数カウンタが‘0’の場合〔ステップS189でYES〕は、設定されたゲーム数内に遊技指示が達成されなかった場合であるため、各カウンタ・フラグをクリアして(S190)、CHゲーム入賞処理を終了する。これによって、CHゲームは終了し、初期状態からゲームが開始される。
一方、CHゲーム残ゲーム数カウンタが‘0’の場合〔ステップS189でNO〕は、設定されたゲーム数が未消化であるため、そのままCHゲーム入賞処理を終了する。このため、次のゲームもCHゲームが継続して行われる。
【0053】
次に、ステップS112の外れ処理について説明する。図18に外れ処理のフローチャートが示されている。
図18に示すように、まず、その外れがCHゲーム中の外れか否かが判断される(S201)。CHゲーム中の外れの場合〔ステップS201でYES〕は、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し(S206)、減算後のCHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’か否かが判断される(S207)。
CHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となった場合〔ステップS207でYES〕は、CHゲームとして設定されたゲーム数を全て消化しているので、各カウンタ・フラグをクリアして(S208)、外れ処理を終了する。これによって、CHゲームは終了し、初期状態から遊技が開始される。
一方、CHゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっていない場合〔ステップS207でNO〕は、CHゲームとして設定されたゲーム数を全て消化していないので、そのまま外れ処理を終了する。これによって、次のゲームにおいてもCHゲームが続行される。
【0054】
CHゲーム中の外れでない場合〔ステップS201でNO〕は、次に、その外れがATゲーム中の外れであるか否かが判断される(S202)。ATゲーム中の外れでない場合〔ステップS202でNO〕はそのまま外れ処理を終了し、一方、ATゲーム中の外れの場合〔ステップS202でYES〕はステップS209に進む。ステップS209では、ATゲーム残ゲーム数カウンタの値を1減算し、次いで、その減算後のカウンタの値が‘0’となっているか否かを判断する(S210)。
ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっていない場合〔ステップS210でNO〕は、ステップS130で設定されたゲーム回数が未消化であるため、そのまま外れ処理を終了する。したがって、次のゲームもATゲームが行われる。
一方、ATゲーム残ゲーム数カウンタの値が‘0’となっている場合〔ステップS210でYES〕は、ステップS130で設定されたゲーム回数だけゲームが行われATゲームが終了する場合であるので、まず、CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’となっているか否かを判断する(S211)。すなわち、本実施例では、CHゲーム(ATゲーム)が3連チャンされるまではATゲーム終了後に連続してCHゲームが開始され、ATゲームが連チャンできるようになっている。このため、ATゲーム終了時にCHゲームの連チャン回数に残りがあるか否かが判断される。
CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’となっている場合〔ステップS211でNO〕は、各カウンタ・フラグをクリアし(S212)、外れ処理を終了する。これによって、ATゲームは終了し、初期状態から遊技が開始される。
CHゲーム連チャン回数カウンタの値が‘0’でない場合〔ステップS211でYES〕は、CHゲーム当選フラグをONとし(S212)、外れ処理を終了する。これによって、次のゲームにおける始動レバー後処理によってCHゲームが開始されることとなる。
【0055】
上述の説明から明らかなように、本実施例のスロットマシン1では、CHゲームで提示された遊技指示が達成されるとATゲームが開始される。開始されたATゲームが終了すると再びCHゲームが開始され、CHゲームで提示される遊技指示が達成される限りATゲームが最大で3回まで連チャンすることが可能となっている。
また、CHゲーム開始時において遊技者に遊技指示を提示する際は、まず、提示される可能性のある遊技指示候補に対応する遊技指示ランプ82を点滅させ、次いで、最終的に提示される遊技指示に対応する遊技指示ランプ82を点灯する。このため、最終的な遊技指示が提示される前にCHゲームで提示される遊技指示を遊技者は予測することができる。
特に、CHゲームで提示される全ての遊技指示の内容は、遊技指示表示部42の一覧82dに印刷されている。このため、遊技者は遊技指示ランプが点滅している状態で、CHゲームで提示される遊技指示が達成容易なものか達成困難なものかを予測できるようになっている。このため、遊技者のCHゲームに対する期待感を盛上げることができる。
さらに、1回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示A,B,Cであるのに対して、2回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示A,Bとなり、3回目のCHゲームで提示される遊技指示候補は遊技指示Aのみとなっている。このようにATゲームが連チャンされるに連れてCHゲームで提示される遊技指示候補が達成容易なものとなっていくため、一旦、CHゲームの遊技指示を達成できるとATゲームを連チャンできる可能性が高くなる。このため、遊技者の遊技意欲が増進され、面白みの高い遊技機となっている。
【0056】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述の実施例では、提示された遊技指示が達成されると遊技者に特典としてATゲームが付与されたが、遊技者に付与される特典としてはATゲームに限られるものではない。例えば、遊技者に有利な遊技状態となる他の遊技、例えば、CTゲーム等を付与するようにしても良い。
また、上述の実施例では、連チャン回数に応じて遊技指示A,B,Cの中から難易度の高いものを順に除去していくことで、CHゲームで提示される遊技指示の難易度が易しくなっていくことを遊技者に報知した。しかしながら、CHゲームで提示される遊技指示候補の難易度設定方法は、上記方法に限られず、種々に設定することができる。例えば、1回目のCHゲームでは上述した遊技指示A,B,Cを遊技指示候補として提示し、2回目のCHゲームでは遊技指示A,Cを遊技指示候補として提示するようにしても良い。このようにすると、2回目のCHゲームでは、難易の高い遊技指示Cを選択する確率も高くなっているが、難易の低い遊技指示Aが選択される確率も高くなるため、遊技者に2回目のCHゲームが容易なものになる確率も高くなっているとの期待感を与えることができる。
また、上述した実施例では、ATゲーム終了後に直ちにCHゲームに移行するようにしたが、ATゲーム終了からCHゲームが開始されるまでの間に、いわゆる潜伏期間を設けるようにしても良い。潜伏期間を設けると、遊技に変化が付けられるため、より面白みの高い遊技が可能となる。
さらに、本実施例のスロットマシン1は、メダルを用いて遊技を行なうものであるが、本発明は、パチンコ球を用いて遊技を行うスロットマシン等にも適用し得るものである。
【0057】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るスロットマシンの正面図。
【図2】図柄表示装置の斜視図。
【図3】リールの斜視図。
【図4】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル1枚投入時)。
【図5】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル2枚投入時)。
【図6】表示窓と入賞ラインを模式的に表した図(メダル3枚投入時)。
【図7】リールに配される図柄配列を示す図。
【図8】払出配当表に表示されている内容を示す図。
【図9】遊技指示表示部を示す図。
【図10】スロットマシンの制御構成を示す図。
【図11】各制御部の記憶領域に設けられるカウンタとフラグのうち本発明と特に関連するものをまとめた表を示す図。
【図12】報知対象であるスイカ図柄の当選フラグの詳細を示す図。
【図13】本実施例に係るスロットマシンの全体フローチャート。
【図14】始動レバー後処理のフローチャート。
【図15】CHゲーム当選処理のフローチャート。
【図16】入賞処理全体のフローチャート。
【図17】CHゲーム入賞処理のフローチャート。
【図18】外れ処理のフローチャート。
【符号の説明】
1:スロットマシーン
3:前面パネル
5:左リール 7:中リール 9:右リール
25:始動レバー
26:払い出し配当表
27:左リール停止ボタン
28:中リール停止ボタン
29:右リール停止ボタン
42:チャレンジ遊技表示部
44:液晶表示器
45:メダル投入口
82a,82b,82c:遊技指示ランプ
82d:一覧表
100:制御回路
120:表示/音声制御回路
Claims (8)
- 始動操作部が操作されると図柄表示装置に図柄の変動表示が開始され、停止操作部が操作されると図柄表示装置の図柄の変動表示が停止され、図柄表示装置に停止表示された図柄の組合せに応じて特典が付与される遊技機において、
遊技指示を提示する手段と、
提示された遊技指示が達成されたときに、遊技者に有利な特別遊技状態に切替える手段とを有し、
前記提示手段は、1又は複数の遊技指示からなる遊技指示候補群をまず提示し、その提示された遊技指示候補群の中から選択された1つの遊技指示を提示することを特徴とする遊技機。 - 前記提示手段は、予め設定された複数種類の遊技指示候補群の中から選択された1の遊技指示候補群を提示するものであり、各遊技指示候補群は種類毎に難易が異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記提示手段で提示され得る遊技指示の一覧を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記提示手段が特別遊技状態の終了後に新たな遊技指示を提示することで、特別遊技状態が連続して行われることが可能となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
- 特別遊技状態の連続回数に応じて前記提示手段で提示される遊技指示候補群が異なることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 特別遊技状態の連続回数が多くなるに従って前記提示手段で提示される遊技指示候補群の難易度が低下することを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
- 特別遊技状態の終了後に前記提示手段で提示される遊技指示候補群は、その遊技指示候補群の提示の直前に提示された遊技指示候補群とは異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記の提示される遊技指示候補群は、前記の直前に提示された遊技指示候補群と比較して難易度が低下していることを特徴とする請求項7に記載の遊技機。
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