JP2004040450A - 情報配信システム、情報処理装置および方法、再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

情報配信システム、情報処理装置および方法、再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】リアルタイム性と、他の客とともに醸し出す雰囲気を実感できる仮想的なコンサートを実現する。
【解決手段】ステップS1において、AV再生装置は、ユーザによって仮想コンサートモードに設定されているか否かを判定する。仮想コンサートモードに設定されていると判定された場合、処理はステップS2に進み、AV再生装置は、インタネットを介する主催者サーバとの通信を開始し、その後、主催者サーバ1から送られる制御信号に従って各部を動作させる。なお、ステップS1において、仮想コンサートモードに設定されていない、すなわち、通常モードに設定されていると判定された場合、処理はステップS3に進み、AV再生装置は、リモコン等を用いるユーザからのコマンドに従って動作するように各部を制御する。本発明は、例えば、インタネットに接続可能なAV再生装置に適用することができる。
【選択図】   図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報配信システム、情報処理装置および方法、再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、例えば、同一のパッケージメディアが装着されている複数の再生装置を、ネットワークを介して制御することによって同時にそれぞれの場所で仮想的なコンサートを開催できるようにした情報配信システム、情報処理装置および方法、再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歌手や演奏家(以下、アーティストと記述する)のコンサートを楽しむ方法としては、そのコンサートのチケットを購入して会場に入場する他、例えば、そのコンサートの映像が放送されるテレビジョン番組を視聴したり、インタネットを介して配信されるそのコンサートの映像のストリーミングデータを受信したり、あるいは、そのコンサートの映像や音声が記録されているパッケージメディア(CD(Compact Disc)、ビデオテープ、DVD(Digital Versatile Disc)等)を再生したりする方法がある。
【0003】
これらの方法のうち、実際にコンサートに入場する方法は、アーティストの生の発言を聞いたり、他の大勢の客とともに醸し出す雰囲気を体感したりすることができる。ただし、現実的には、多くの人は、チケットが購入できなかったり、会場が非常に遠方であったり、あるいは日程の都合がつかなかったりするので、コンサートに入場する方法を選択せず、コンサートのテレビジョン放送を視聴したり、ストリーミングデータを受信したり、あるいはパッケージメディアを再生したりする方法を選択せざるを得ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コンサートのテレビジョン放送を視聴したり、ストリーミングデータを受信したり、あるいはパッケージメディアを再生したりする方法では、上述したような、コンサートのリアルタイム性を実感できたり、他の大勢の客とともに醸し出す雰囲気を体感したりすることができないという欠点がある。
【0005】
一方、アーティスト側からすれば、自己の集客能力や資本力によっては、実際にコンサート会場を借りたコンサートの開催が困難であることがあり得るので、より安価にコンサートを実現できる方法の出現が望まれている。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、同一のパッケージメディアが装着された複数の再生装置を、ネットワークを介して同時に制御することにより、複数の再生装置がそれぞれ設置された場所において、リアルタイム性と、他の客とともに醸し出す雰囲気を実感できる仮想的なコンサートを実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報配信システムは、サーバが、ネットワークを介して接続された複数の再生装置に対し同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を送信するとともに、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給し、複数の再生装置のそれぞれが、サーバからの制御信号に従い、装着されている同一のパッケージメディアに記録されているコンテンツを再生し、サーバからのメッセージ情報も再生することを特徴とする。
【0008】
前記サーバは、ネットワークを介して接続された複数の再生装置に対し同時に、再生装置に接続された照明装置の制御を指示する信号を制御信号として送信することができ、前記複数の再生装置のそれぞれは、サーバからの制御信号に対応して、接続された照明装置を制御することができる。
【0009】
前記再生装置は、ユーザ情報をサーバに通知することができ、前記サーバは、再生装置から通知されたユーザ情報を反映した静止画像を生成して複数の再生装置に供給することができ、再生装置は、サーバから供給された静止画像の表示を制御することができる。
【0010】
本発明の情報処理装置は、複数の再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知手段と、複数の再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の情報処理装置は、複数の再生装置に対して同時に、再生装置に接続された照明装置の制御を指示する信号を制御信号として送信する送信手段をさらに含むことができる。
【0012】
本発明の情報処理装置は、再生装置から通知されるユーザ情報を反映した静止画像を生成して再生手段に供給する生成手段をさらに含むことができる。
【0013】
本発明の情報処理方法は、複数の再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、複数の再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップとを含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、複数の再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、複数の再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の第1のプログラムは、複数の再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、複数の再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0016】
本発明の再生装置は、ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセス手段と、サーバからの制御信号に従い、装着されているパッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する第1の再生手段と、サーバからの制御信号に従い、再生手段によって再生されたコンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理手段と、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むサーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生手段とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明の再生装置は、サーバからの制御信号に従い、接続された照明装置を制御する照明制御手段をさらに含むことができる。
【0018】
本発明の再生装置は、ユーザ情報をサーバに通知する通知手段と、サーバから供給された、ユーザ情報が反映された静止画像の表示を制御する表示制御手段とさらに含むことができる。
【0019】
本発明の再生方法は、ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、サーバからの制御信号に従い、装着されているパッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する第1の再生ステップと、サーバからの制御信号に従い、再生ステップの処理で再生されたコンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むサーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生ステップとを含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、サーバからの制御信号に従い、装着されているパッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する第1の再生ステップと、サーバからの制御信号に従い、再生ステップの処理で再生されたコンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むサーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の第2のプログラムは、ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、サーバからの制御信号に従い、装着されているパッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する第1の再生ステップと、サーバからの制御信号に従い、再生ステップの処理で再生されたコンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むサーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0022】
本発明の情報配信システムにおいては、サーバによって、ネットワークを介して接続された複数の再生装置に対し同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号が送信されるとともに、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報が供給され、複数の再生装置のそれぞれによって、サーバからの制御信号に従い、装着されている同一のパッケージメディアに記録されているコンテンツが再生され、サーバからのメッセージ情報も再生される。
【0023】
本発明の情報処理装置および方法、並びに第1のプログラムにおいては、複数の再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定したコンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生したコンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号が通知され、複数の再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報が供給される。
【0024】
本発明の再生装置および方法、並びに第2のプログラムにおいては、サーバからの制御信号に従い、装着されているパッケージメディアに記録されているコンテンツが再生され、再生されたコンテンツに所定の音響特性処理が施される。さらに、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むサーバからのメッセージ情報が再生される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した仮想コンサートシステムについて説明する。図1は、本発明を適用した仮想コンサートシステムの構成例を示している。この仮想コンサートシステムは、インタネット2を介してアクセスしてきた複数(図1の場合、5台)のAV再生装置3−1乃至3−5に対し、同時に、再生する楽曲の指定、再生の開始等を指示する制御信号を供給して、AV再生装置3−1乃至3−5を同時に動作させる主催者サーバ1、および、装着された音楽CD等のパッケージメディアを、インタネット2を介して接続する主催者サーバ1からの制御信号に従って再生するAV再生装置3−1乃至3−5から構成される。
【0026】
なお、主催者サーバ1とAV再生装置3−1乃至3−5との接続は、インタネット2に限定するものではなく、他の通信回線を用いても構わない。
【0027】
この仮想コンサートシステムは、AV再生装置3−1乃至3−5が配置された各ユーザ宅や複数の人が集うことができる仮想コンサート会場等において同時に、同一のパッケージメディアであるCD51(図3)に記録されている楽曲を主催者サーバ1から指定された曲順で、かつ、指定された音響特性処理を加えて再生することにより、仮想的なコンサートを実現するものである。ここで、音響特性処理とは、例えば、想定するコンサート会場(ライブハウス、コンサートホール、屋外ステージ等)に応じたエコー処理、イコライザ処理等を指す。
【0028】
この仮想的なコンサートにおいては、単にパッケージメディアに記録されている楽曲が再生されるだけでなく、パッケージメディアには記録されていないアーティストのメッセージ(音声、映像、文字情報等)などが主催者サーバ1から供給されてリアルタイムで再生される。また、この仮想的なコンサートにおいては、各ユーザ宅等に配置されている照明装置61(図3)が主催者サーバ1からの情報に基づいて制御される。
【0029】
AV再生装置3−1乃至3−5のユーザがこの仮想的なコンサートを楽しむためには、予めCD51を購入し、さらに仮想的なコンサートに対する参加するための権利(以下、参加権と記述する)を取得する必要がある。CD51には、通常の音楽CDと同様に複数の楽曲が記録されている。したがって、既存のCDプレーヤを用い、CD51を通常に再生することが可能である。
【0030】
すなわち、CD51は、通常の音楽CDと特に違いはない。ただし、例えば、CD51のパッケージには、CD51を用いて開催される仮想コンサートに関する情報が付与されている。仮想コンサートに関する情報とは、その開催日時、参加権の料金、アクセスすべき主催者サーバ1のURL(Uniform Resource Locator)等である。なお、参加権は、例えばID番号とパスワードからなり、主催者サーバ1などにおいて、いわゆるネット販売を行うようにする。なお、参加権の販売方法は、ネット販売に限るものではなく、他のどのような方法でもよい。例えば、参加権としてのID番号とパスワードをCD51のパッケージに付加してもよい。
【0031】
なお、参加権の購入をCD51の購入者だけに限定すれば、CD51の販売促進としての効果が期待できる。
【0032】
主催者サーバ1には、メインコンサート会場において実際に開催されているコンサートの映像および音声が供給されている。なお、メインコンサート会場においては、必ずしも、実際にコンサートを開催する必要はない。少なくとも、アーティストが存在し、適宜、リアルタイムでメッセージを発することができる状態であればよい。
【0033】
各AV再生装置3−1乃至3−5は、同一のパッケージメディアである音楽CD51が装着されている。ここで、同一のパッケージメディアである音楽CD51は、現在発売されている通常の音楽CDであり、例えば、複数の楽曲が記録されているものである。ただし、各AV再生装置3−1乃至3−5に同時に装着されるパッケージメディアはCDに限るものではなく、例えば、DVD、MD(Mini Disc)のように、指定されたトラック(楽曲)に対して速やかにアクセス可能なものであればよい。あるいは、パッケージメディアを用いるのではなく、例えば、予め各AV再生装置3−1乃至3−5がインタネット2を介して所定のサーバに接続し、複数の楽曲に相当するデータファイルをダウンロードしておくようにしてもよい。
【0034】
以下、AV再生装置3−1乃至3−5を個々に区別する必要がない場合、単にAV再生装置3と記述する。
【0035】
図2は、主催者サーバ1の構成例を示している。この主催者サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11を内蔵している。CPU11にはバス14を介して、入出力インタフェース15が接続されている。バス14には、ROM(Read Only Memory)12およびRAM(Random Access Memory)13が接続されている。
【0036】
入出力インタフェース15には、メインコンサート会場の映像および音声の信号を入力するAV信号入力部16、操作者からのコマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部17、操作画面等を表示するCRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(Liquid Crystal Display)等よりなる表示部18、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部19、インタネット2を介するAV再生装置3との通信処理を実行する通信部20、および磁気ディスク22乃至半導体メモリ25などの記録媒体に対してデータ、プログラム等を読み書きするドライブ21が接続されている。
【0037】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラムまたは磁気ディスク22乃至半導体メモリ25から読み出されて記憶部19に記憶され、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13にはまた、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0038】
図3は、AV再生装置3の外観図を示している。このAV再生装置3は、例えば、CD51等のパッケージメディアを再生したり、インタネット2を介して主催者サーバ1に接続したり、照明機器61を制御したりする本体41、本体41によって再生された映像を表示するディスプレイ42、本体41によって再生された音声を出力するスピーカ43、ユーザが各種のコマンドを入力するリモートコントローラ(以下、リモコンと略記する)44から構成される。
【0039】
リモコン44には、少なくとも、音量の増減、再生、停止、早送りなどの一般的な動作を指示するためのボタンが設けられている他、再生する楽曲の選択や再生開始等のタイミングが主催者サーバ1によって制御される仮想コンサートモードと、AV再生装置3がユーザからのコマンドに従って動作する通常モードとを切り替えるためのモード切替ボタンが設けられている。さらに、リモコン44には、仮想コンサートモードにおいて、例えば、実際に拍手をしたり、歓声を上げたりする代わりに押下する、再生された楽曲に対するユーザの反応を入力するためのリアクションボタン(いずれも、不図示)が設けられている。
【0040】
照明装置61は、AV再生装置3からの照明制御信号に従い、例えば明るさが増減されたり、オン/オフが切り替えられたりする。
【0041】
図4は、AV再生装置3の構成例を示している。このAV再生装置3は、CPU71を内蔵している。CPU71にはバス74を介して、入出力インタフェース75が接続されている。バス74には、ROM72およびRAM73が接続されている。
【0042】
入出力インタフェース75には、CD51から再生された音声信号に対して所定の音響特性効果を付加してスピーカ43に供給する音声出力部76、ユーザからのコマンドを入力するキーボード、マウス、リモコン44などの入力デバイスよりなる入力部77、ディスプレイ42に対して映像信号を供給する表示部78、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部79、インタネット2を介する主催者サーバ1との通信処理を実行する通信部80、照明装置61に対して照明制御信号を出力する照明制御部81、および、CD51並びに磁気ディスク83乃至半導体メモリ86などの記録媒体に対してデータ、プログラム等を読み書きするドライブ82が接続されている。
【0043】
CPU71は、ROM72に記憶されているプログラムまたは磁気ディスク83乃至半導体メモリ86から読み出されて記憶部79に記憶され、記憶部79からRAM73にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM73にはまた、CPU71が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0044】
次に、AV再生装置3の基本的な動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。この動作は、AV再生装置3の電源がオンとされたときに開始される。
【0045】
ステップS1において、CPU71は、ユーザによって仮想コンサートモードに設定されているか否かを判定する。仮想コンサートモードに設定されていると判定された場合、処理はステップS2に進む。ステップS2において、CPU71は、通信部80を制御してインタネット2を介する主催者サーバ1との通信を開始させ、その後、主催者サーバ1から送られる制御信号に従って各部を動作させる。具体的には、例えば、主催者サーバ1からの制御信号に従ってCD51のトラックを選択し、再生を開始する。さらに、主催者サーバ1からの制御信号に対応して照明装置61に照明制御信号を出力する。処理はステップS1に戻る。
【0046】
なお、ステップS1において、仮想コンサートモードに設定されていない、すなわち、通常モードに設定されていると判定された場合、処理はステップS3に進む。ステップS3において、CPU71は、リモコン44等を用いるユーザからのコマンドに従って動作するように各部を制御する。処理はステップS1に戻る。
【0047】
これ以降、AV再生装置3の電源がオフとされるか、主催者サーバ1からの制御信号によって通常モードとされるまで、ステップS1以降の処理が繰り返される。
【0048】
以上説明したように、AV再生装置3は、仮想コンサートモードにおいては主催者サーバ1からの制御に従って動作し、通常モードにおいてはユーザのコマンドに従って動作する。以上、AV再生装置3の動作概要の説明を終了する。
【0049】
次に、仮想コンサートを実現する主催者サーバ1とAV再生装置3の相互動作について、図6のフローチャートを参照して説明する。なお、予めAV再生装置3のユーザはCD51を購入して、主催者から仮想コンサートの参加権を取得し、さらに、CD51をAV再生装置3に装着しているものとする。
【0050】
この相互動作は、AV再生装置3がユーザの操作に対応して、インタネット2を介して主催者サーバ1にアクセスしたときに開始される。
【0051】
ステップS11において、主催者サーバ1は、仮想コンサートの開場日時(仮想コンサート参加者だけがアクセスする主催者サーバ1の所定のディレクトリに対するアクセス可能時刻)を通知する。ステップS41において、AV再生装置3は、ユーザの操作に従い、既に取得済みの参加権の情報(例えば、ID番号とパスワード)を、インタネット2を介して主催者サーバ1に通知することによって仮想コンサートへの参加を通知する。この後、ユーザは、AV再生装置3を仮想コンサートモードに設定する。
【0052】
ステップS12において、主催者サーバ1は、参加通知受理をAV生成装置3に通知する。ステップS42において、AV再生装置3は、予め設定されているユーザ情報を主催者サーバ1に通知する。ここで、ユーザ情報とは、例えばユーザの性別、年齢、服装、仮想コンサート会場における座席位置等である。なお、これらの項目はいずれもユーザが任意に設定することができる。
【0053】
ステップS13において、主催者サーバ1は、仮想コンサートの開演時刻をAV再生装置3に通知する。ステップS14において、主催者サーバ1は、照明と音響特性を制御するための情報をAV再生装置3に通知する。ステップS15において、主催者サーバ1は、アーティストからのメッセージをAV再生装置3に通知する。このとき、仮想的なコンサート会場の静止画像(動画像でもよい)もAV再生装置3に通知する。この静止画像は、メインコンサート会場の実際の客席の映像に、ステップS42で通知したユーザ情報に対応するユーザの姿や他のユーザの姿を例えばCG(コンピュータグラフィックス)によって合成したものとしてもよい。
【0054】
なお、照明と音響特性を制御するための情報の通知は、ステップS14だけに限らず、これ以降も適時、主催者サーバ1からAV再生装置3に通知するようにしてもよい。
【0055】
ステップS13乃至S15に対応して、AV再生装置3は、照明装置61を制御し、音声出力部76に含まれるエコー、イコライザなどを設定し、さらに、アーティストからのメッセージや仮想的なコンサート会場の映像を自己の再生能力の範囲内で再生する。
【0056】
なお、例えば、CD51にデータを追加記録可能な領域を設けておくようにして、アーティストからのメッセージを記録するようにしてもよい。
【0057】
ステップS16において、主催者サーバ1は、アーティストによって決定された1番目に再生する楽曲を指定する制御信号と、その楽曲の再生を指示する制御信号をAV再生装置3に通知する。これに対応して、AV再生装置3は、指定された楽曲の再生を開始する。
【0058】
ステップS43において、AV再生装置3は、ユーザの反応情報(AV再生装置3の音量の設定値、リモコン44のリアクションボタンに対する操作量等)を主催者サーバ1に通知する。なお、ユーザの反応情報として、ユーザの声や文書を送信するようにしてもよい。その後、第1曲目の再生が終了した場合、ステップS44において、第1曲目の再生の終了を主催者サーバ1に通知する。
【0059】
ステップS17において、主催者サーバ1は、アーティストからのメッセージと、仮想的なコンサート会場の映像をAV再生装置3に通知する。この映像は、ステップS42で通知されたユーザの反応情報が反映されたものとなる。これに対応して、AV再生装置3は、アーティストからのメッセージと仮想的なコンサート会場の映像を自己の再生能力の範囲内で再生する。
【0060】
ステップS18において、主催者サーバ1は、アーティストによって決定された2番目に再生する楽曲を指定する制御信号と、その楽曲の再生を指示する制御信号をAV再生装置3に通知する。これに対応して、AV再生装置3は、指定された楽曲の再生を開始する。
【0061】
ステップS45において、AV再生装置3は、ユーザの反応情報を主催者サーバ1に通知する。その後、第2曲目の再生が終了した場合、ステップS46において、第1曲目の再生の終了を主催者サーバ1に通知する。
【0062】
ステップS19において、主催者サーバ1は、アーティストからのメッセージと、仮想的なコンサート会場の映像をAV再生装置3に通知する。この映像は、ステップS45で通知されたユーザの反応情報が反映されたものとなる。これに対応して、AV再生装置3は、アーティストからのメッセージと仮想的なコンサート会場の映像を自己の再生能力の範囲内で再生する。
【0063】
これ以降、ステップS18,S45,S46,S19と同様に処理が数回実行される。
【0064】
そして、ステップS20において、主催者サーバ1は、アーティストによって決定された最後の楽曲を指定する制御信号と、その楽曲の再生を指示する制御信号をAV再生装置3に通知する。これに対応して、AV再生装置3は、指定された楽曲の再生を開始する。その後、最終曲の再生が終了した場合、ステップS47において、AV再生装置3は、最終の楽曲の再生の終了を主催者サーバ1に通知する。
【0065】
ステップS21において、主催者サーバ1は、アーティストからのメッセージと、仮想的なコンサート会場の映像をAV再生装置3に通知する。これに対応して、AV再生装置3は、アーティストからのメッセージと仮想的なコンサート会場の映像を自己の再生能力の範囲内で再生する。このアーティストからのメッセージに対するユーザの反応情報を、ステップS48において、主催者サーバ1に通知する。
【0066】
ステップS22において、主催者サーバ1は、仮想コンサートの終了を示す情報をAV再生装置3に通知するとともに、AV再生装置3を通常モードに設定するための制御信号を送信する。この制御信号に対応してAV再生装置3は、通常モードに設定される。以上説明した相互動作によって仮想コンサートが実現される。
【0067】
なお、上述した相互動作においては、開場時刻になった時点で、ユーザの操作に対応して主催者サーバ1にアクセスするようにしたが、AV再生装置3にタイマー機能を持たせ、開場時刻になった時点で自動的に主催者サーバ1にアクセスするようにしてもよい。
【0068】
また、開演時刻後の途中入場は可能であるが、その場合、何曲目かの先頭から入場可能となる(楽曲を再生可能となる)。また、仮想コンサートからの途中退場することは可能だが、途中退場した時点で仮想コンサートへの参加権は無効となる。
【0069】
ただし、参加権を取得した後、仮想コンサート当日までに参加を取りやめたい場合には、所定の手続きを行うことによって、現有している参加権を次回の仮想コンサートの利用することが可能となる。
【0070】
以上のように、本発明を適用した仮想コンサートシステムによれば、AV再生装置3が設置された複数の場所で同時に仮想コンサートを開催することが可能となる。
【0071】
なお、仮想コンサートにおいては、CD51のようなパッケージメディアが再生され、所定の音響特性効果が加味されるので、生演奏に比較して高い音質が期待できる。
【0072】
また、仮想コンサートとはいえども、ユーザの反応が主催者(あるいはアーティスト)側に伝えられるので、ユーザの反応に対応して、主催者側が臨機応変に曲順を変更したり、曲間のメッセージを追加したりすることが可能となる。
【0073】
さらに、仮想コンサートの実現は、主催者にとっては実際のコンサートに比べて安価に実現することができる。ユーザ側にとっては、会場に移動する手間を省くことができる。
【0074】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0075】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数の再生装置がそれぞれ設置された場所において、リアルタイム性と、他の客とともに醸し出す雰囲気を実感できる仮想的なコンサートを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した仮想コンサートシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の主催者サーバ1の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1のAV再生装置3の外観を示す図である。
【図4】AV再生装置3の本体41の構成例を示すブロック図である。
【図5】AV再生装置3の基本的な動作を説明するフローチャートである。
【図6】仮想コンサートを実現する主催者サーバ1とAV再生装置3の相互動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 主催者サーバ, 2 インタネット, 3 AV再生装置, 11 CPU, 22 磁気ディスク, 23 光ディスク, 24 光磁気ディスク, 25 半導体メモリ, 41 本体, 42 ディスプレイ, 43 スピーカ,51 CD, 61 照明装置, 71 CPU, 83 磁気ディスク, 84
光ディスク, 85 光磁気ディスク, 86 半導体メモリ

Claims (15)

  1. パッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する再生装置、および前記再生装置に対する制御信号を出力するサーバがネットワークを介して接続される情報配信システムにおいて、
    前記サーバは、前記ネットワークを介して接続された複数の前記再生装置に対し同時に、所定の前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを指定する信号、指定した前記コンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生した前記コンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を送信するとともに、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給し、
    複数の前記再生装置のそれぞれは、前記サーバからの前記制御信号に従い、装着されている同一の前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを再生し、前記サーバからの前記メッセージ情報も再生する
    ことを特徴とする情報配信システム。
  2. 前記サーバは、前記ネットワークを介して接続された複数の前記再生装置に対し同時に、前記再生装置に接続された照明装置の制御を指示する信号を前記制御信号として送信し、
    複数の前記再生装置のそれぞれは、前記サーバからの前記制御信号に対応して、接続された前記照明装置を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  3. 前記再生装置は、ユーザ情報を前記サーバに通知し、
    前記サーバは、前記再生装置から通知された前記ユーザ情報を反映した静止画像を生成して複数の前記再生装置に供給し、
    前記再生装置は、前記サーバから供給された前記静止画像の表示を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報配信システム。
  4. ネットワークを介して接続された再生装置を制御する情報処理装置において、
    複数の前記再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定した前記コンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生した前記コンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知手段と、
    複数の前記再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給手段と
    を含むことを特徴とする情報処理装置。
  5. 複数の前記再生装置に対して同時に、前記再生装置に接続された照明装置の制御を指示する信号を前記制御信号として送信する送信手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記再生装置から通知されるユーザ情報を反映した静止画像を生成して前記再生手段に供給する生成手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  7. ネットワークを介して接続された再生装置を制御する情報処理装置の情報処理方法において、
    複数の前記再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定した前記コンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生した前記コンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、
    複数の前記再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップと
    を含むことを特徴とする情報処理方法。
  8. ネットワークを介して接続された再生装置を制御するためのプログラムであって、
    複数の前記再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定した前記コンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生した前記コンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、
    複数の前記再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  9. ネットワークを介して接続された再生装置を制御するコンピュータに、
    複数の前記再生装置に対して同時に、所定のパッケージメディアに記録されているコンテンツを指定する信号、指定した前記コンテンツの再生タイミングを指示する信号、または再生した前記コンテンツに対する所定の音響特性処理を指示する信号からなる制御信号を通知する通知ステップと、
    複数の前記再生装置に対して同時に、音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含むメッセージ情報を供給する供給ステップと
    を実行させるプログラム。
  10. パッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する再生装置において、
    ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセス手段と、
    前記サーバからの制御信号に従い、装着されている前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを再生する第1の再生手段と、
    前記サーバからの制御信号に従い、前記再生手段によって再生された前記コンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理手段と、
    音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含む前記サーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生手段と
    を含むことを特徴とする再生装置。
  11. 前記サーバからの制御信号に従い、接続された照明装置を制御する照明制御手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
  12. ユーザ情報を前記サーバに通知する通知手段と、
    前記サーバから供給された、前記ユーザ情報が反映された静止画像の表示を制御する表示制御手段と
    をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の再生装置。
  13. パッケージメディアに記録されているコンテンツを再生する再生装置の再生方法において、
    ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、装着されている前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを再生する第1の再生ステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、前記再生ステップの処理で再生された前記コンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、
    音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含む前記サーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生手段と
    を含むことを特徴とする再生方法。
  14. パッケージメディアに記録されているコンテンツを再生するためのプログラムであって、
    ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、装着されている前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを再生する第1の再生ステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、前記再生ステップの処理で再生された前記コンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、
    音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含む前記サーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生手段と
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  15. パッケージメディアに記録されているコンテンツを再生するコンピュータに、
    ネットワークを介してサーバにアクセスするアクセスステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、装着されている前記パッケージメディアに記録されている前記コンテンツを再生する第1の再生ステップと、
    前記サーバからの制御信号に従い、前記再生ステップの処理で再生された前記コンテンツに所定の音響特性処理を施す音響特性処理ステップと、
    音声、映像、および文字のうちの少なくとも1つを含む前記サーバからのメッセージ情報を再生する第2の再生手段と
    を実行させるプログラム。
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