JP2004039304A - 埋込型非常用照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】器具本体にかかる荷重を減らして器具本体の傾き等の不具合の発生を防止する。
【解決手段】蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在として器具本体1に取り付け、蓄電池収納部13の下端部(当接部13a)を天井板7の上面に当接させる。これにより、器具本体1だけでなく天井板7でも蓄電池収納部13を支持することができる。その結果、ランプ6の高出力化に伴う点灯装置11や蓄電池の重量増加があっても、器具本体1にかかる荷重を減らして器具本体1の傾きを防ぎ、枠体4と天井板7との間に隙間が生じる等の不具合の発生を防止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在として器具本体1に取り付け、蓄電池収納部13の下端部(当接部13a)を天井板7の上面に当接させる。これにより、器具本体1だけでなく天井板7でも蓄電池収納部13を支持することができる。その結果、ランプ6の高出力化に伴う点灯装置11や蓄電池の重量増加があっても、器具本体1にかかる荷重を減らして器具本体1の傾きを防ぎ、枠体4と天井板7との間に隙間が生じる等の不具合の発生を防止することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
常時には商用電源で蓄電池を充電しておき、停電時に蓄電池を電源としてランプを点灯させる非常用照明器具のうち、天井に設けられる埋込孔に埋込配設される埋込型非常用照明器具が従来より提供されている。この種の照明器具においては、建築物の構造体(天井スラブ等)と天井板の間に形成される空間(天井裏)に器具本体が配置され、しかも、天井裏には空調ダクトなどが配設されるために、特に高さ方向に充分なスペースを確保することが難しい場合が多い。したがって、ランプを点灯する点灯装置や蓄電池をソケットや反射板などとともに高さ方向に積み重ねるように器具本体に収納するのではなく、点灯装置や蓄電池が器具本体の側方へ配設された種々の埋込型非常用照明器具が提供されている。
【0003】
例えば、図19に示す埋込型非常用照明器具(以下、「従来例1」と呼ぶ)は、ランプが着脱自在に装着されるソケット(図示せず)や下面が開口する有底筒状に形成されてランプの光を下方へ反射させる反射板31などを有する器具本体30と、器具本体30の天面に取り付けられる常時点灯装置32と、天井板7の上に載置される金属箱33の中に収納され、フレキシブルパイプ34で保護された電線により常時点灯装置32と接続された非常点灯装置及び蓄電池とを備えている。ここで、常時点灯用装置32は常時(非停電時)において商用電源から電源供給を受けてランプを点灯するものであり、非常点灯装置は商用電源の停電を検出すると蓄電池を電源としてランプを点灯するものである。
【0004】
一方、図20及び図21に示す埋込型非常用照明器具(以下、それぞれを「従来例2」「従来例3」と呼ぶ)は、常時点灯装置と非常点灯装置を内部に収納した点灯装置収納部41を器具本体40の側方に取り付けるとともに、蓄電池を収納した蓄電池収納部42を同じく点灯装置収納部41と反対側の器具本体40の側方に取り付けるようにしたものであって、従来例2ではランプ6’の点灯方向を垂直方向とし、従来例3ではランプ6’の点灯方向を水平方向としている。ここで、点灯装置収納部41の一端部には軸支部41aが設けられ、この軸支部41aによって天井と垂直な方向(鉛直方向)に回動自在として点灯装置収納部41が器具本体40に取り付けられており、点灯装置収納部41の他端側に突出する支持部43(従来例2)あるいは点灯装置収納部41の下端(従来例3)が天井板7に当接させてある。つまり、点灯装置収納部41には常時点灯装置及び非常点灯装置が収納されているために重量が大きくなっているから、点灯装置収納部41を器具本体40のみで支持した場合に器具本体40が天井板7に対して傾くなどの不具合が生じる虞があることから、上述のように支持部43や点灯装置収納部41の下端を天井板7に当接させることで点灯装置収納部41による荷重を天井板7に逃がして器具本体40にかかる荷重を減らすようにしている。なお、従来例2及び従来例3において、蓄電池収納部42の重量はそれほど大きいものではないため、蓄電池収納部42の一端側が器具本体40に固定されて器具本体40のみで支持されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では従来よりも高出力のランプを使用する埋込型非常用照明器具への要望が高まってきているが、ランプの高出力化に伴って蓄電池から供給すべき電力も増大することになり、蓄電池収納部42に収納される蓄電池の数(セル数)が増加して重量が増えることになる。その結果、従来例2及び従来例3のように器具本体40のみで蓄電池収納部42の重量を支える構造では、器具本体40が天井板7に対して傾くなどの不具合が生じてしまう。なお、従来例1では蓄電池を収納した金属箱33が天井板7の上に載置されているから上述のような器具本体30の傾きは生じないが、例えば、蓄電池を交換する際に金属箱33に一緒に収納されている非常点灯装置を電池交換の作業者が取り扱うこととなり、作業に手間がかかるとともに配線が外れるというような故障につながる虞がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、器具本体にかかる荷重を減らして器具本体の傾き等の不具合の発生を防止した埋込型非常用照明器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具であって、ランプが着脱自在に装着されるソケット、並びに天井への取付手段を具備する器具本体と、蓄電池と、少なくとも蓄電池を電源としてランプを点灯させる点灯装置と、点灯装置を内部に収納するとともに一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として器具本体に枢支される点灯装置収納部と、蓄電池を内部に収納し一端部が器具本体に取り付けられる蓄電池収納部と、該一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、器具本体又は蓄電池収納部に設けられる係止部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられて係止部が係止される被係止部とからなることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、係止部は突条片からなり、被係止部は突条片が挿入係止される係止溝からなることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、係止部は天井と略平行に突出する1乃至複数の突起からなり、被係止部は各突起が挿入係止される係止孔からなることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、被係止部は一端側が係止孔と連通されるとともに他端側が開口されて突起を係止孔に案内する案内溝を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、案内溝の開口は、蓄電池収納部を器具本体に取り付ける際に蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くしないで突起が挿入可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、一端部を支点に天井と略平行な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付けることを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付手段は、先端に外鍔を有し後端が器具本体又は蓄電池収納部に固定されるとともに該固定面と外鍔の間に隙間が形成された突部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられ突部が挿入されるとともに外鍔で抜け止めされる孔部とからなることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、孔部は、外鍔の外径よりも大きい内径を有する大径部と、外鍔の外径よりも小さい内径を有して大径部と連通する小径部とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、点灯装置収納部は、少なくとも天井と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで器具本体に枢支されることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1〜図4を参照して本実施形態を詳細に説明する。図1に示すように器具本体1は、金属板を加工してなる天板2、逆L字形に形成されて天板2から下方へ垂下された一対の主片3、主片3の下端に取り付けられた環状の枠体4、天板2に取り付けられてランプ6が着脱自在に装着されるソケット5を具備している。なお、本実施形態におけるランプ6はコンパクト形蛍光ランプ(JIS C7601参照)であって定格ランプ電力が24W以上のもの(例えばFHT24など)である。
【0018】
主片3には長手方向(鉛直方向)にスライド溝3aが形成されており、枠体4との間で天井板7を挟持して器具本体1を天井板7に取り付ける取付金具8が、スライド溝3aに沿ってスライド自在に設けてある。なお、この取付金具8は従来周知の構造を有するものであるから、詳細については説明を省略する。また、ソケット5はランプ6の点灯方向を水平とする向きに配設されている。
【0019】
天板2と一対の主片3と枠体4に囲まれた器具本体1の内部空間にはランプ6の光を枠体4の開口に向けて反射させる反射板9が配設される。この反射板9は、アルミ板のような反射率の高い金属板により下面が開口する有底筒状に形成され、ランプ6を内側に導入するための切り欠き(図示せず)が側面に設けられてなり、図示しない固定手段によって天板2の下面に底部が固定される。なお、天板2に固定された状態では反射板9の開口縁が枠体4の内周縁と嵌合して枠体4の開口が反射板9によって隙間無く塞がれることになる。
【0020】
ところで、天板2のソケット5が取り付けられている側の端部には点灯装置収納部10が配設されている。この点灯装置収納部10は、金属板を加工して箱状に形成されており、内部には常時点灯装置や非常点灯装置などの点灯装置11と、蓄電池を充電する充電装置とが収納されている。但し、常時点灯装置や非常点灯装置並びに充電装置の構成や動作については従来周知であるから図示並びに説明を省略する。また、点灯装置収納部10は、器具本体1の天板2の端部に設けられた回動軸12により天井板7と略垂直な方向(鉛直方向)で回動自在に枢支されている。なお、図示は省略しているが点灯装置収納部10には商用電源と接続するための電線が接続される端子台が設けてあり、この端子台を介して点灯装置11及び充電装置が商用電源と接続される。
【0021】
一方、ソケット5を挟んで点灯装置収納部10と対向する天板2の他端部には、蓄電池収納部13が着脱自在に取り付けられる。この蓄電池収納部13は金属板を加工して箱状に形成されており、非常時(停電時)に非常点灯装置へ電源を供給するための蓄電池(図示せず)が内部に収納されている。蓄電池はニッカド電池等の電池セルを組み合わせて構成されるものであって、例えばセル電圧が1.2V以上の電池セルが4個以上直列に接続されて構成されている。なお、図示は省略しているが、点灯装置収納部10に収納されている充電装置から引き出された接続コードがコネクタにより蓄電池に接続される。
【0022】
図2に示すように、蓄電池収納部13の一端部には下方に垂下された取付片14が設けられ、この取付片14に係止孔14aが形成されている。また、一端が取付片14の下端縁に開口し且つ他端が係止孔14aと連通した略鈎形の案内溝14bが取付片14に形成されている。
【0023】
一方、天板2の他端部の両端からは前方に突出する突出片15がそれぞれ設けられ、各突出片15には上方に立ち上がる立ち上げ片15aが形成されている。さらに、立ち上げ片15aの中央には内向きに突出する円筒形の突起16が取付ねじ16aによって取り付けられている。
【0024】
而して、開口を通して突起16を案内溝14bに挿入し、案内溝14bに沿って突起16を係止孔14aに案内して簡単に係止させることができる。また、突起16を係止孔14aに係止した状態においては、突起16を支点に天井板7と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部13を器具本体1(天板2)に着脱自在に取り付けることができる(図2(b)参照)。
【0025】
このように構成される本実施形態の埋込型非常用照明器具を天井に埋込配設する施工手順について、図3を参照して説明する。
【0026】
まず、図3(a)に示すようにランプ6、反射板9、蓄電池収納部13を取り外した器具本体1を、点灯装置収納部10を先にして埋込孔Hから天井裏(構造体Xと天井板7の間の空間)に挿入し、取付金具8によって器具本体1を天井板7に固定する。ここで、器具本体1を天井板7に固定した状態では、点灯装置収納部10が自重により下方(図3(a)における反時計回り)に回動して下端部が天井板7の上面に当接することになる。つまり、器具本体1だけでなく天井板7でも点灯装置収納部10を支持している。なお、器具本体1に対して点灯装置収納部10を鉛直方向に回動自在としてから、様々な厚みの天井板7に対して点灯装置収納部10の下端部を当接させることが可能である。
【0027】
次に、図3(b)に示すように蓄電池収納部13を枠体4の開口(埋込孔H)を通して天井裏に挿入し、上述のように係止孔14aに突起16を挿入係止することで蓄電池収納部13を器具本体1に取り付ける。ここで、蓄電池収納部13は器具本体1に対して鉛直方向に回動自在に取り付けてあるので、器具本体1に取り付けた状態では自重で下方(図3(c)における時計回り)に回動し、端部から下方へ突設されている当接部13aが天井板7の上面に当接することになる。
【0028】
続いて、図3(c)に示すようにソケット5にランプ6を取り付けた後、図3(d)に示すように反射板9を器具本体1に取り付けることで施工が完了する。なお、蓄電池を交換する場合には、反射板9及びランプ6を取り外した後に、蓄電池収納部13を器具本体1から取り外せばよく、その際、係止孔14aに係止されている突起16を案内溝14bに沿って開口まで移動させることで簡単に取り外すことが可能である。
【0029】
このように、蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在として器具本体1に取り付け、蓄電池収納部13の下端部(当接部13a)を天井板7の上面に当接させ、点灯装置収納部10と同様に器具本体1だけでなく天井板7でも支持するようにしているから、ランプ6の高出力化に伴う点灯装置11や蓄電池の重量増加があっても、器具本体1にかかる荷重を減らして器具本体1の傾きを防ぎ、枠体4と天井板7との間に隙間が生じる等の不具合の発生を防止することができる。なお、器具本体1に対して蓄電池収納部13が鉛直方向に回動自在であるから、様々な厚みの天井板7に対して当接部13aを当接させることが可能である(図1参照)。
【0030】
なお、本実施形態では天板2の立ち上げ片15aにそれぞれ突起16を取り付ける構造としたが、図4に示すように一対の立ち上げ片15a間に棒状の軸17を架橋し、この軸17を取付片14の係止孔14aに係止することで蓄電池収納部13を器具本体1に取り付けるようにしてもよい。このような構造で有れば、各立ち上げ片15aに対する取付片14の取付位置のばらつきが抑えられ、蓄電池収納部13の施工後のがたつき等を防ぐことができる。
【0031】
(実施形態2)
実施形態1における蓄電池収納部13の取付構造では、器具本体1の突起16を蓄電池収納部13の案内溝14bに挿入する際、図6(a)に示すように少なくとも取付片14を突出片15の上方へ移動させなければならないが、天井裏の高さ寸法(天井板7から構造体Xまでの距離)が低いために器具本体1の天板2と構造体Xとの距離がごく僅かしかない場合には、構造体Xに邪魔されて取付片14を突出片15の上方へ移動させることができず、突起16を係止孔14aに係止することができない虞がある。
【0032】
そこで本実施形態では、案内溝14bの開口を、蓄電池収納部13を器具本体1に取り付ける際に蓄電池収納部13の取付片14を器具本体1の高さよりも高くしないで突起16が挿入可能な位置、例えば、突出片15の前端縁に設けている(図5参照)。なお、これ以外の構成は実施形態1と共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0033】
而して、図6(b)に示すように蓄電池収納部13の取付片14を器具本体1の高さよりも高くせずに案内溝14bの開口に突起16を挿入することができるから、器具本体1の天板2と構造体Xとの距離がごく僅かしかない場合でも突起16を係止孔14aに係止させて蓄電池収納部13を器具本体1に容易に取り付けることができる。
【0034】
(実施形態3)
本実施形態は、蓄電池収納部13を器具本体1に回動自在に取り付ける取付構造に特徴があり、それ以外の構造については実施形態1と共通であるから図示並びに説明を省略する。
【0035】
図7に示すように、蓄電池収納部13が取り付けられる天板2の端部には突出片15の代わりに幅細のスリットからなる係止溝18が設けられ、蓄電池収納部13の端部には係止溝18に挿入係止される突条片19が取付片14の代わりに設けられている。この突条片19は、蓄電池収納部13の端部を下方に折り曲げた折曲片13bの先端縁をほぼ直角に下向きに折曲して形成されている。また、係止溝18は突条片19の板厚よりも若干大きい幅寸法に形成されている。
【0036】
而して、蓄電池収納部13の突条片19を器具本体1の天板2に設けられた係止溝18に挿入係止することで器具本体1に蓄電池収納部13を着脱自在に取り付けることができる。また、係止溝18の幅が突条片19の板厚よりも若干大きくしてあるので、係止溝18と突条片19の間に隙間が生じることとなり、この隙間によって蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在とすることが可能である(図7(b)参照)。このように本実施形態では係止溝18と突条片19で取付手段を構成しているから、実施形態1や実施形態2に比較して取付手段の構成を簡素化し、部品点数を削減してコストダウンが図れるという利点がある。
【0037】
(実施形態4)
本実施形態は、図8及び図9に示すように蓄電池収納部13を天井板7と略垂直な方向だけでなく略平行な方向(水平方向)にも回動自在として器具本体1に取り付ける構成とした点に特徴がある。但し、これ以外の構成については実施形態1と共通であり、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
図10に示すように、蓄電池収納部13の端部に折り曲げ形成された折曲片13bの先端部中央に先端に外鍔21aを有して下向きに突出する突部20が設けられ、器具本体1の天板2には突部20が抜け止め状態で挿入される孔部22が設けられている点に本実施形態の特徴がある。この突部20は、図11に示すように折曲片13bにバーリング等により下向きに突出する円筒状のフランジ20bを有したねじ孔20aが設けられ、このねじ孔20aに下方からねじ21を螺合させることで形成されており、ねじ21の頭部が外鍔21aとなる。ここで、フランジ20bによって外鍔21aと折曲片13bとの間に隙間gが形成されており、この隙間gは天板2の厚みよりも大きい寸法に設定してある(図11参照)。
【0039】
一方、孔部22は外鍔21aの外径よりも大きい大径部22aと、外鍔21aの外径よりも小さい内径を有して大径部22aと連通する長孔状の小径部22bとからなる。すなわち、突部20の外鍔21aを大径部22aに挿通した後に突部20を小径部22bに移動させることで孔部22に対して突部20を抜け止めすることができ、器具本体1に対して蓄電池収納部13を簡単に取り付けることができる。そして、蓄電池収納部13の突部20を器具本体1の孔部22に挿入した状態では、折曲片13bと外鍔21aの間に形成された隙間gによって天井板7と略垂直な方向で蓄電池収納部13が回動自在となり(図12参照)、さらに突部20を支点として天井板7に略平行な方向で蓄電池収納部13が回動自在となる(図13参照)。
【0040】
このように蓄電池収納部13を天井板7と略平行な方向で器具本体1に対して回動自在とすれば、天井裏に配設されている構造物(例えば、空調ダクトやその他の配管等)と蓄電池収納部13との干渉を回避することができる。例えば、埋込型非常用照明器具を同じ天井に複数施工する場合、あるいは同様の外観を有する一般照明用の埋込型照明器具とともに同じ天井に複数施工する場合にランプの向きが不統一であると見栄えが良くないから、通常はランプの向きを揃えて施工する必要があるが、上記構造物が邪魔になって施工向きが制限されてしまう虞があった。しかしながら、本実施形態では蓄電池収納部13を天井板7と略平行な方向で器具本体1に対して回動自在としたことで構造物との干渉を回避できるため、ランプ6の向きを揃えて施工することが容易に行えるという利点がある。
【0041】
ところで、本実施形態では蓄電池収納部13に突部20を設けるとともに器具本体1の天板2に孔部22を設けているが、図14〜図16に示すように、突部20を器具本体1の天板2に設け、孔部22を蓄電池収納部13の折曲片13bに設けても同様の作用効果を奏することはいうまでもない。
【0042】
(実施形態5)
実施形態1〜4ではランプ6の点灯方向を水平方向としていたが、ランプ6にコンパクト形蛍光ランプを用いる場合には、ランプ形状の対称性から点灯方向を水平とするよりも垂直とする方が器具の配光を有効に活用でき、ひいては同程度の明るさを得るのに必要な器具の台数を削減することができる。一方、ランプ6の点灯方向を垂直とした場合、特に長手方向の寸法が比較的に短い点灯装置収納部10の下端部が天井板7に届かなくなる虞がある。
【0043】
そこで本実施形態では、少なくとも天井板7と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで点灯装置収納部10が器具本体1に枢支されるようにし、ランプの点灯方向が水平か垂直かによって点灯装置収納部が器具本体に枢支される位置を選択可能としており、この点に本実施形態の特徴がある。但し、これ以外の構成については実施形態1及び実施形態4と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
図17及び図18に示すように、点灯装置収納部10の側板10aの長手方向一端側における短手方向両端部にそれぞれ回動軸12を挿通する軸挿通孔10b,10cが穿孔されている。これに対して器具本体1の天板2の両側縁から下方に垂設された受け板2aの下端部には回動軸12を固定する固定部(図示せず)が設けられている。よって、ランプ6の点灯方向を水平としたときには、図17に示すように下側の軸挿通孔10cに回動軸12を挿通して器具本体の受け板2aに固定し、ランプ6の点灯方向を垂直としたときには、図18に示すように上側の軸挿通孔10bに回動軸12を挿通して器具本体の受け板2aに固定するようにすれば、ランプ6の点灯方向が水平又は垂直の何れであっても点灯装置収納部10の下端部を天井板7の上面に当接させることができ、図20に示した従来例2のように点灯装置収納部41の下部に別の部材(支持部43)を設ける必要がなく、部品点数の削減が図れる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明は、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具であって、ランプが着脱自在に装着されるソケット、並びに天井への取付手段を具備する器具本体と、蓄電池と、少なくとも蓄電池を電源としてランプを点灯させる点灯装置と、点灯装置を内部に収納するとともに一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として器具本体に枢支される点灯装置収納部と、蓄電池を内部に収納し一端部が器具本体に取り付けられる蓄電池収納部と、該一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とし、蓄電池収納部を器具本体から取り外せば器具本体を埋込孔に埋込配設する際に蓄電池収納部が邪魔になることが無く、埋込配設後に蓄電池収納部を取付手段にて器具本体に取り付ければ、蓄電池収納部が器具本体に取り付けられた一端部を支点として天井と略垂直な方向に回動し、蓄電池収納部の他端部が天井板に当接し、同様に、点灯装置収納部も器具本体に枢支された一端部を支点として天井と略垂直な方向に回動し、点灯装置収納部の他端部が天井板に当接することになる。その結果、ランプの高出力化に伴って点灯装置や蓄電池の重量が増大しても、点灯装置収納部のみならず蓄電池収納部の他端部を天井板に当接して支持させているため、器具本体にかかる荷重を減らして器具本体の傾き等の不具合の発生を防止することができる。また、点灯装置収納部及び蓄電池収納部は回動自在であるから様々な厚みの天井板に対応することができる。
【0046】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、器具本体又は蓄電池収納部に設けられる係止部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられて係止部が係止される被係止部とからなることを特徴とし、係止部を被係止部に係止することで器具本体に蓄電池収納部を容易に取り付けることができて施工作業の簡素化が図れ、同様に係止部と被係止部の係止を解くことで器具本体から蓄電池収納部を容易に取り外すことができて蓄電池の交換作業の簡素化が図れる。
【0047】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、係止部は突条片からなり、被係止部は突条片が挿入係止される係止溝からなることを特徴とし、係止部及び被係止部を簡単な構造で実現することができてコストダウンが図れる。
【0048】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、係止部は天井と略平行に突出する1乃至複数の突起からなり、被係止部は各突起が挿入係止される係止孔からなることを特徴とし、係止部及び被係止部を簡単な構造で実現することができてコストダウンが図れる。
【0049】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、被係止部は一端側が係止孔と連通されるとともに他端側が開口されて突起を係止孔に案内する案内溝を有することを特徴とし、開口を通して突起を案内溝に挿入し、案内溝に沿って突起を係止孔に案内することで係止部を被係止部に簡単に係止させることができて蓄電池収納部を器具本体に取り付ける作業が簡素化できる。
【0050】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、案内溝の開口は、蓄電池収納部を器具本体に取り付ける際に蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くしないで突起が挿入可能な位置に設けられたことを特徴とし、蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くせずに案内溝の開口に突起を挿入することができるから、器具本体の天面と構造体との距離がごく僅かしかない場合でも蓄電池収納部を器具本体に容易に取り付けることができる。
【0051】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、一端部を支点に天井と略平行な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付けることを特徴とし、蓄電池収納部を器具本体に対して天井と略平行な方向に回動することで天井裏に存在する障害物との干渉を回避することができる。
【0052】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付手段は、先端に外鍔を有し後端が器具本体又は蓄電池収納部に固定されるとともに該固定面と外鍔の間に隙間が形成された突部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられ突部が挿入されるとともに外鍔で抜け止めされる孔部とからなることを特徴とし、突部を孔部に挿入した状態では、固定面と外鍔の間に形成された隙間によって固定面と略垂直な方向で蓄電池収納部が回動自在となり、さらに突部を支点として固定面に略平行な方向で蓄電池収納部が回動自在となり、取付手段を簡単な構成で実現することができる。
【0053】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、孔部は、外鍔の外径よりも大きい内径を有する大径部と、外鍔の外径よりも小さい内径を有して大径部と連通する小径部とからなることを特徴とし、大径部から外鍔を挿入した後に突部を小径部に移動させることで孔部に対して突部を抜け止めすることができ、器具本体に対する蓄電池収納部の取り付け作業が簡素化できる。
【0054】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、点灯装置収納部は、少なくとも天井と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで器具本体に枢支されることを特徴とし、ランプの点灯方向が水平か垂直かによって点灯装置収納部が器具本体に枢支される位置を選択することができる。その結果、ランプの点灯方向が水平又は垂直の何れであっても点灯装置収納部の下端を天井板に当接させることができて従来例のように点灯装置収納部の下部に別の部材を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の施工状態を示す側面図である。
【図2】同上における器具本体と蓄電池収納部の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図3】同上の施工手順を説明するための説明図である。
【図4】同上における器具本体と蓄電池収納部の他の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図5】実施形態2の要部を示す側面図である。
【図6】同上の説明図である。
【図7】実施形態3における器具本体と蓄電池収納部の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図8】実施形態4の施工状態を示す側面図である。
【図9】同上の上面図である。
【図10】同上の要部を示す分解斜視図である。
【図11】同上における蓄電池収納部の要部断面図である。
【図12】同上の要部を示す側面図である。
【図13】同上の要部を示す斜視図である。
【図14】同上の要部の他の構成を示す分解斜視図である。
【図15】同上における器具本体の要部の他の構成を示す断面図である。
【図16】同上における要部の他の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図17】実施形態5のランプの点灯方向を水平としたときの施工状態を示す一部破断した側面図である。
【図18】同上のランプの点灯方向を垂直としたときの施工状態を示す一部破断した側面図である。
【図19】従来例1の施工状態を示す側面図である。
【図20】従来例2の施工状態を示す側面図である。
【図21】従来例3の施工状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 器具本体
2 天板
5 ソケット
6 ランプ
7 天井板
10 点灯装置収納部
11 点灯装置
13 蓄電池収納部
14a 係止孔
16 突起
【発明の属する技術分野】
本発明は、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
常時には商用電源で蓄電池を充電しておき、停電時に蓄電池を電源としてランプを点灯させる非常用照明器具のうち、天井に設けられる埋込孔に埋込配設される埋込型非常用照明器具が従来より提供されている。この種の照明器具においては、建築物の構造体(天井スラブ等)と天井板の間に形成される空間(天井裏)に器具本体が配置され、しかも、天井裏には空調ダクトなどが配設されるために、特に高さ方向に充分なスペースを確保することが難しい場合が多い。したがって、ランプを点灯する点灯装置や蓄電池をソケットや反射板などとともに高さ方向に積み重ねるように器具本体に収納するのではなく、点灯装置や蓄電池が器具本体の側方へ配設された種々の埋込型非常用照明器具が提供されている。
【0003】
例えば、図19に示す埋込型非常用照明器具(以下、「従来例1」と呼ぶ)は、ランプが着脱自在に装着されるソケット(図示せず)や下面が開口する有底筒状に形成されてランプの光を下方へ反射させる反射板31などを有する器具本体30と、器具本体30の天面に取り付けられる常時点灯装置32と、天井板7の上に載置される金属箱33の中に収納され、フレキシブルパイプ34で保護された電線により常時点灯装置32と接続された非常点灯装置及び蓄電池とを備えている。ここで、常時点灯用装置32は常時(非停電時)において商用電源から電源供給を受けてランプを点灯するものであり、非常点灯装置は商用電源の停電を検出すると蓄電池を電源としてランプを点灯するものである。
【0004】
一方、図20及び図21に示す埋込型非常用照明器具(以下、それぞれを「従来例2」「従来例3」と呼ぶ)は、常時点灯装置と非常点灯装置を内部に収納した点灯装置収納部41を器具本体40の側方に取り付けるとともに、蓄電池を収納した蓄電池収納部42を同じく点灯装置収納部41と反対側の器具本体40の側方に取り付けるようにしたものであって、従来例2ではランプ6’の点灯方向を垂直方向とし、従来例3ではランプ6’の点灯方向を水平方向としている。ここで、点灯装置収納部41の一端部には軸支部41aが設けられ、この軸支部41aによって天井と垂直な方向(鉛直方向)に回動自在として点灯装置収納部41が器具本体40に取り付けられており、点灯装置収納部41の他端側に突出する支持部43(従来例2)あるいは点灯装置収納部41の下端(従来例3)が天井板7に当接させてある。つまり、点灯装置収納部41には常時点灯装置及び非常点灯装置が収納されているために重量が大きくなっているから、点灯装置収納部41を器具本体40のみで支持した場合に器具本体40が天井板7に対して傾くなどの不具合が生じる虞があることから、上述のように支持部43や点灯装置収納部41の下端を天井板7に当接させることで点灯装置収納部41による荷重を天井板7に逃がして器具本体40にかかる荷重を減らすようにしている。なお、従来例2及び従来例3において、蓄電池収納部42の重量はそれほど大きいものではないため、蓄電池収納部42の一端側が器具本体40に固定されて器具本体40のみで支持されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近では従来よりも高出力のランプを使用する埋込型非常用照明器具への要望が高まってきているが、ランプの高出力化に伴って蓄電池から供給すべき電力も増大することになり、蓄電池収納部42に収納される蓄電池の数(セル数)が増加して重量が増えることになる。その結果、従来例2及び従来例3のように器具本体40のみで蓄電池収納部42の重量を支える構造では、器具本体40が天井板7に対して傾くなどの不具合が生じてしまう。なお、従来例1では蓄電池を収納した金属箱33が天井板7の上に載置されているから上述のような器具本体30の傾きは生じないが、例えば、蓄電池を交換する際に金属箱33に一緒に収納されている非常点灯装置を電池交換の作業者が取り扱うこととなり、作業に手間がかかるとともに配線が外れるというような故障につながる虞がある。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、器具本体にかかる荷重を減らして器具本体の傾き等の不具合の発生を防止した埋込型非常用照明器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具であって、ランプが着脱自在に装着されるソケット、並びに天井への取付手段を具備する器具本体と、蓄電池と、少なくとも蓄電池を電源としてランプを点灯させる点灯装置と、点灯装置を内部に収納するとともに一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として器具本体に枢支される点灯装置収納部と、蓄電池を内部に収納し一端部が器具本体に取り付けられる蓄電池収納部と、該一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、器具本体又は蓄電池収納部に設けられる係止部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられて係止部が係止される被係止部とからなることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、係止部は突条片からなり、被係止部は突条片が挿入係止される係止溝からなることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、係止部は天井と略平行に突出する1乃至複数の突起からなり、被係止部は各突起が挿入係止される係止孔からなることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、被係止部は一端側が係止孔と連通されるとともに他端側が開口されて突起を係止孔に案内する案内溝を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、案内溝の開口は、蓄電池収納部を器具本体に取り付ける際に蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くしないで突起が挿入可能な位置に設けられたことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、一端部を支点に天井と略平行な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付けることを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付手段は、先端に外鍔を有し後端が器具本体又は蓄電池収納部に固定されるとともに該固定面と外鍔の間に隙間が形成された突部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられ突部が挿入されるとともに外鍔で抜け止めされる孔部とからなることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、孔部は、外鍔の外径よりも大きい内径を有する大径部と、外鍔の外径よりも小さい内径を有して大径部と連通する小径部とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、点灯装置収納部は、少なくとも天井と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで器具本体に枢支されることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1〜図4を参照して本実施形態を詳細に説明する。図1に示すように器具本体1は、金属板を加工してなる天板2、逆L字形に形成されて天板2から下方へ垂下された一対の主片3、主片3の下端に取り付けられた環状の枠体4、天板2に取り付けられてランプ6が着脱自在に装着されるソケット5を具備している。なお、本実施形態におけるランプ6はコンパクト形蛍光ランプ(JIS C7601参照)であって定格ランプ電力が24W以上のもの(例えばFHT24など)である。
【0018】
主片3には長手方向(鉛直方向)にスライド溝3aが形成されており、枠体4との間で天井板7を挟持して器具本体1を天井板7に取り付ける取付金具8が、スライド溝3aに沿ってスライド自在に設けてある。なお、この取付金具8は従来周知の構造を有するものであるから、詳細については説明を省略する。また、ソケット5はランプ6の点灯方向を水平とする向きに配設されている。
【0019】
天板2と一対の主片3と枠体4に囲まれた器具本体1の内部空間にはランプ6の光を枠体4の開口に向けて反射させる反射板9が配設される。この反射板9は、アルミ板のような反射率の高い金属板により下面が開口する有底筒状に形成され、ランプ6を内側に導入するための切り欠き(図示せず)が側面に設けられてなり、図示しない固定手段によって天板2の下面に底部が固定される。なお、天板2に固定された状態では反射板9の開口縁が枠体4の内周縁と嵌合して枠体4の開口が反射板9によって隙間無く塞がれることになる。
【0020】
ところで、天板2のソケット5が取り付けられている側の端部には点灯装置収納部10が配設されている。この点灯装置収納部10は、金属板を加工して箱状に形成されており、内部には常時点灯装置や非常点灯装置などの点灯装置11と、蓄電池を充電する充電装置とが収納されている。但し、常時点灯装置や非常点灯装置並びに充電装置の構成や動作については従来周知であるから図示並びに説明を省略する。また、点灯装置収納部10は、器具本体1の天板2の端部に設けられた回動軸12により天井板7と略垂直な方向(鉛直方向)で回動自在に枢支されている。なお、図示は省略しているが点灯装置収納部10には商用電源と接続するための電線が接続される端子台が設けてあり、この端子台を介して点灯装置11及び充電装置が商用電源と接続される。
【0021】
一方、ソケット5を挟んで点灯装置収納部10と対向する天板2の他端部には、蓄電池収納部13が着脱自在に取り付けられる。この蓄電池収納部13は金属板を加工して箱状に形成されており、非常時(停電時)に非常点灯装置へ電源を供給するための蓄電池(図示せず)が内部に収納されている。蓄電池はニッカド電池等の電池セルを組み合わせて構成されるものであって、例えばセル電圧が1.2V以上の電池セルが4個以上直列に接続されて構成されている。なお、図示は省略しているが、点灯装置収納部10に収納されている充電装置から引き出された接続コードがコネクタにより蓄電池に接続される。
【0022】
図2に示すように、蓄電池収納部13の一端部には下方に垂下された取付片14が設けられ、この取付片14に係止孔14aが形成されている。また、一端が取付片14の下端縁に開口し且つ他端が係止孔14aと連通した略鈎形の案内溝14bが取付片14に形成されている。
【0023】
一方、天板2の他端部の両端からは前方に突出する突出片15がそれぞれ設けられ、各突出片15には上方に立ち上がる立ち上げ片15aが形成されている。さらに、立ち上げ片15aの中央には内向きに突出する円筒形の突起16が取付ねじ16aによって取り付けられている。
【0024】
而して、開口を通して突起16を案内溝14bに挿入し、案内溝14bに沿って突起16を係止孔14aに案内して簡単に係止させることができる。また、突起16を係止孔14aに係止した状態においては、突起16を支点に天井板7と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部13を器具本体1(天板2)に着脱自在に取り付けることができる(図2(b)参照)。
【0025】
このように構成される本実施形態の埋込型非常用照明器具を天井に埋込配設する施工手順について、図3を参照して説明する。
【0026】
まず、図3(a)に示すようにランプ6、反射板9、蓄電池収納部13を取り外した器具本体1を、点灯装置収納部10を先にして埋込孔Hから天井裏(構造体Xと天井板7の間の空間)に挿入し、取付金具8によって器具本体1を天井板7に固定する。ここで、器具本体1を天井板7に固定した状態では、点灯装置収納部10が自重により下方(図3(a)における反時計回り)に回動して下端部が天井板7の上面に当接することになる。つまり、器具本体1だけでなく天井板7でも点灯装置収納部10を支持している。なお、器具本体1に対して点灯装置収納部10を鉛直方向に回動自在としてから、様々な厚みの天井板7に対して点灯装置収納部10の下端部を当接させることが可能である。
【0027】
次に、図3(b)に示すように蓄電池収納部13を枠体4の開口(埋込孔H)を通して天井裏に挿入し、上述のように係止孔14aに突起16を挿入係止することで蓄電池収納部13を器具本体1に取り付ける。ここで、蓄電池収納部13は器具本体1に対して鉛直方向に回動自在に取り付けてあるので、器具本体1に取り付けた状態では自重で下方(図3(c)における時計回り)に回動し、端部から下方へ突設されている当接部13aが天井板7の上面に当接することになる。
【0028】
続いて、図3(c)に示すようにソケット5にランプ6を取り付けた後、図3(d)に示すように反射板9を器具本体1に取り付けることで施工が完了する。なお、蓄電池を交換する場合には、反射板9及びランプ6を取り外した後に、蓄電池収納部13を器具本体1から取り外せばよく、その際、係止孔14aに係止されている突起16を案内溝14bに沿って開口まで移動させることで簡単に取り外すことが可能である。
【0029】
このように、蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在として器具本体1に取り付け、蓄電池収納部13の下端部(当接部13a)を天井板7の上面に当接させ、点灯装置収納部10と同様に器具本体1だけでなく天井板7でも支持するようにしているから、ランプ6の高出力化に伴う点灯装置11や蓄電池の重量増加があっても、器具本体1にかかる荷重を減らして器具本体1の傾きを防ぎ、枠体4と天井板7との間に隙間が生じる等の不具合の発生を防止することができる。なお、器具本体1に対して蓄電池収納部13が鉛直方向に回動自在であるから、様々な厚みの天井板7に対して当接部13aを当接させることが可能である(図1参照)。
【0030】
なお、本実施形態では天板2の立ち上げ片15aにそれぞれ突起16を取り付ける構造としたが、図4に示すように一対の立ち上げ片15a間に棒状の軸17を架橋し、この軸17を取付片14の係止孔14aに係止することで蓄電池収納部13を器具本体1に取り付けるようにしてもよい。このような構造で有れば、各立ち上げ片15aに対する取付片14の取付位置のばらつきが抑えられ、蓄電池収納部13の施工後のがたつき等を防ぐことができる。
【0031】
(実施形態2)
実施形態1における蓄電池収納部13の取付構造では、器具本体1の突起16を蓄電池収納部13の案内溝14bに挿入する際、図6(a)に示すように少なくとも取付片14を突出片15の上方へ移動させなければならないが、天井裏の高さ寸法(天井板7から構造体Xまでの距離)が低いために器具本体1の天板2と構造体Xとの距離がごく僅かしかない場合には、構造体Xに邪魔されて取付片14を突出片15の上方へ移動させることができず、突起16を係止孔14aに係止することができない虞がある。
【0032】
そこで本実施形態では、案内溝14bの開口を、蓄電池収納部13を器具本体1に取り付ける際に蓄電池収納部13の取付片14を器具本体1の高さよりも高くしないで突起16が挿入可能な位置、例えば、突出片15の前端縁に設けている(図5参照)。なお、これ以外の構成は実施形態1と共通であるから図示並びに説明は省略する。
【0033】
而して、図6(b)に示すように蓄電池収納部13の取付片14を器具本体1の高さよりも高くせずに案内溝14bの開口に突起16を挿入することができるから、器具本体1の天板2と構造体Xとの距離がごく僅かしかない場合でも突起16を係止孔14aに係止させて蓄電池収納部13を器具本体1に容易に取り付けることができる。
【0034】
(実施形態3)
本実施形態は、蓄電池収納部13を器具本体1に回動自在に取り付ける取付構造に特徴があり、それ以外の構造については実施形態1と共通であるから図示並びに説明を省略する。
【0035】
図7に示すように、蓄電池収納部13が取り付けられる天板2の端部には突出片15の代わりに幅細のスリットからなる係止溝18が設けられ、蓄電池収納部13の端部には係止溝18に挿入係止される突条片19が取付片14の代わりに設けられている。この突条片19は、蓄電池収納部13の端部を下方に折り曲げた折曲片13bの先端縁をほぼ直角に下向きに折曲して形成されている。また、係止溝18は突条片19の板厚よりも若干大きい幅寸法に形成されている。
【0036】
而して、蓄電池収納部13の突条片19を器具本体1の天板2に設けられた係止溝18に挿入係止することで器具本体1に蓄電池収納部13を着脱自在に取り付けることができる。また、係止溝18の幅が突条片19の板厚よりも若干大きくしてあるので、係止溝18と突条片19の間に隙間が生じることとなり、この隙間によって蓄電池収納部13を鉛直方向に回動自在とすることが可能である(図7(b)参照)。このように本実施形態では係止溝18と突条片19で取付手段を構成しているから、実施形態1や実施形態2に比較して取付手段の構成を簡素化し、部品点数を削減してコストダウンが図れるという利点がある。
【0037】
(実施形態4)
本実施形態は、図8及び図9に示すように蓄電池収納部13を天井板7と略垂直な方向だけでなく略平行な方向(水平方向)にも回動自在として器具本体1に取り付ける構成とした点に特徴がある。但し、これ以外の構成については実施形態1と共通であり、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
図10に示すように、蓄電池収納部13の端部に折り曲げ形成された折曲片13bの先端部中央に先端に外鍔21aを有して下向きに突出する突部20が設けられ、器具本体1の天板2には突部20が抜け止め状態で挿入される孔部22が設けられている点に本実施形態の特徴がある。この突部20は、図11に示すように折曲片13bにバーリング等により下向きに突出する円筒状のフランジ20bを有したねじ孔20aが設けられ、このねじ孔20aに下方からねじ21を螺合させることで形成されており、ねじ21の頭部が外鍔21aとなる。ここで、フランジ20bによって外鍔21aと折曲片13bとの間に隙間gが形成されており、この隙間gは天板2の厚みよりも大きい寸法に設定してある(図11参照)。
【0039】
一方、孔部22は外鍔21aの外径よりも大きい大径部22aと、外鍔21aの外径よりも小さい内径を有して大径部22aと連通する長孔状の小径部22bとからなる。すなわち、突部20の外鍔21aを大径部22aに挿通した後に突部20を小径部22bに移動させることで孔部22に対して突部20を抜け止めすることができ、器具本体1に対して蓄電池収納部13を簡単に取り付けることができる。そして、蓄電池収納部13の突部20を器具本体1の孔部22に挿入した状態では、折曲片13bと外鍔21aの間に形成された隙間gによって天井板7と略垂直な方向で蓄電池収納部13が回動自在となり(図12参照)、さらに突部20を支点として天井板7に略平行な方向で蓄電池収納部13が回動自在となる(図13参照)。
【0040】
このように蓄電池収納部13を天井板7と略平行な方向で器具本体1に対して回動自在とすれば、天井裏に配設されている構造物(例えば、空調ダクトやその他の配管等)と蓄電池収納部13との干渉を回避することができる。例えば、埋込型非常用照明器具を同じ天井に複数施工する場合、あるいは同様の外観を有する一般照明用の埋込型照明器具とともに同じ天井に複数施工する場合にランプの向きが不統一であると見栄えが良くないから、通常はランプの向きを揃えて施工する必要があるが、上記構造物が邪魔になって施工向きが制限されてしまう虞があった。しかしながら、本実施形態では蓄電池収納部13を天井板7と略平行な方向で器具本体1に対して回動自在としたことで構造物との干渉を回避できるため、ランプ6の向きを揃えて施工することが容易に行えるという利点がある。
【0041】
ところで、本実施形態では蓄電池収納部13に突部20を設けるとともに器具本体1の天板2に孔部22を設けているが、図14〜図16に示すように、突部20を器具本体1の天板2に設け、孔部22を蓄電池収納部13の折曲片13bに設けても同様の作用効果を奏することはいうまでもない。
【0042】
(実施形態5)
実施形態1〜4ではランプ6の点灯方向を水平方向としていたが、ランプ6にコンパクト形蛍光ランプを用いる場合には、ランプ形状の対称性から点灯方向を水平とするよりも垂直とする方が器具の配光を有効に活用でき、ひいては同程度の明るさを得るのに必要な器具の台数を削減することができる。一方、ランプ6の点灯方向を垂直とした場合、特に長手方向の寸法が比較的に短い点灯装置収納部10の下端部が天井板7に届かなくなる虞がある。
【0043】
そこで本実施形態では、少なくとも天井板7と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで点灯装置収納部10が器具本体1に枢支されるようにし、ランプの点灯方向が水平か垂直かによって点灯装置収納部が器具本体に枢支される位置を選択可能としており、この点に本実施形態の特徴がある。但し、これ以外の構成については実施形態1及び実施形態4と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
図17及び図18に示すように、点灯装置収納部10の側板10aの長手方向一端側における短手方向両端部にそれぞれ回動軸12を挿通する軸挿通孔10b,10cが穿孔されている。これに対して器具本体1の天板2の両側縁から下方に垂設された受け板2aの下端部には回動軸12を固定する固定部(図示せず)が設けられている。よって、ランプ6の点灯方向を水平としたときには、図17に示すように下側の軸挿通孔10cに回動軸12を挿通して器具本体の受け板2aに固定し、ランプ6の点灯方向を垂直としたときには、図18に示すように上側の軸挿通孔10bに回動軸12を挿通して器具本体の受け板2aに固定するようにすれば、ランプ6の点灯方向が水平又は垂直の何れであっても点灯装置収納部10の下端部を天井板7の上面に当接させることができ、図20に示した従来例2のように点灯装置収納部41の下部に別の部材(支持部43)を設ける必要がなく、部品点数の削減が図れる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1の発明は、天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具であって、ランプが着脱自在に装着されるソケット、並びに天井への取付手段を具備する器具本体と、蓄電池と、少なくとも蓄電池を電源としてランプを点灯させる点灯装置と、点灯装置を内部に収納するとともに一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として器具本体に枢支される点灯装置収納部と、蓄電池を内部に収納し一端部が器具本体に取り付けられる蓄電池収納部と、該一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とし、蓄電池収納部を器具本体から取り外せば器具本体を埋込孔に埋込配設する際に蓄電池収納部が邪魔になることが無く、埋込配設後に蓄電池収納部を取付手段にて器具本体に取り付ければ、蓄電池収納部が器具本体に取り付けられた一端部を支点として天井と略垂直な方向に回動し、蓄電池収納部の他端部が天井板に当接し、同様に、点灯装置収納部も器具本体に枢支された一端部を支点として天井と略垂直な方向に回動し、点灯装置収納部の他端部が天井板に当接することになる。その結果、ランプの高出力化に伴って点灯装置や蓄電池の重量が増大しても、点灯装置収納部のみならず蓄電池収納部の他端部を天井板に当接して支持させているため、器具本体にかかる荷重を減らして器具本体の傾き等の不具合の発生を防止することができる。また、点灯装置収納部及び蓄電池収納部は回動自在であるから様々な厚みの天井板に対応することができる。
【0046】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、器具本体又は蓄電池収納部に設けられる係止部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられて係止部が係止される被係止部とからなることを特徴とし、係止部を被係止部に係止することで器具本体に蓄電池収納部を容易に取り付けることができて施工作業の簡素化が図れ、同様に係止部と被係止部の係止を解くことで器具本体から蓄電池収納部を容易に取り外すことができて蓄電池の交換作業の簡素化が図れる。
【0047】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、係止部は突条片からなり、被係止部は突条片が挿入係止される係止溝からなることを特徴とし、係止部及び被係止部を簡単な構造で実現することができてコストダウンが図れる。
【0048】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、係止部は天井と略平行に突出する1乃至複数の突起からなり、被係止部は各突起が挿入係止される係止孔からなることを特徴とし、係止部及び被係止部を簡単な構造で実現することができてコストダウンが図れる。
【0049】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、被係止部は一端側が係止孔と連通されるとともに他端側が開口されて突起を係止孔に案内する案内溝を有することを特徴とし、開口を通して突起を案内溝に挿入し、案内溝に沿って突起を係止孔に案内することで係止部を被係止部に簡単に係止させることができて蓄電池収納部を器具本体に取り付ける作業が簡素化できる。
【0050】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、案内溝の開口は、蓄電池収納部を器具本体に取り付ける際に蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くしないで突起が挿入可能な位置に設けられたことを特徴とし、蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くせずに案内溝の開口に突起を挿入することができるから、器具本体の天面と構造体との距離がごく僅かしかない場合でも蓄電池収納部を器具本体に容易に取り付けることができる。
【0051】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、取付手段は、一端部を支点に天井と略平行な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付けることを特徴とし、蓄電池収納部を器具本体に対して天井と略平行な方向に回動することで天井裏に存在する障害物との干渉を回避することができる。
【0052】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、取付手段は、先端に外鍔を有し後端が器具本体又は蓄電池収納部に固定されるとともに該固定面と外鍔の間に隙間が形成された突部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられ突部が挿入されるとともに外鍔で抜け止めされる孔部とからなることを特徴とし、突部を孔部に挿入した状態では、固定面と外鍔の間に形成された隙間によって固定面と略垂直な方向で蓄電池収納部が回動自在となり、さらに突部を支点として固定面に略平行な方向で蓄電池収納部が回動自在となり、取付手段を簡単な構成で実現することができる。
【0053】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、孔部は、外鍔の外径よりも大きい内径を有する大径部と、外鍔の外径よりも小さい内径を有して大径部と連通する小径部とからなることを特徴とし、大径部から外鍔を挿入した後に突部を小径部に移動させることで孔部に対して突部を抜け止めすることができ、器具本体に対する蓄電池収納部の取り付け作業が簡素化できる。
【0054】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れかの発明において、点灯装置収納部は、少なくとも天井と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで器具本体に枢支されることを特徴とし、ランプの点灯方向が水平か垂直かによって点灯装置収納部が器具本体に枢支される位置を選択することができる。その結果、ランプの点灯方向が水平又は垂直の何れであっても点灯装置収納部の下端を天井板に当接させることができて従来例のように点灯装置収納部の下部に別の部材を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の施工状態を示す側面図である。
【図2】同上における器具本体と蓄電池収納部の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図3】同上の施工手順を説明するための説明図である。
【図4】同上における器具本体と蓄電池収納部の他の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図5】実施形態2の要部を示す側面図である。
【図6】同上の説明図である。
【図7】実施形態3における器具本体と蓄電池収納部の取付構造を示し、(a)は取付前の斜視図、(b)は取付後の側面図である。
【図8】実施形態4の施工状態を示す側面図である。
【図9】同上の上面図である。
【図10】同上の要部を示す分解斜視図である。
【図11】同上における蓄電池収納部の要部断面図である。
【図12】同上の要部を示す側面図である。
【図13】同上の要部を示す斜視図である。
【図14】同上の要部の他の構成を示す分解斜視図である。
【図15】同上における器具本体の要部の他の構成を示す断面図である。
【図16】同上における要部の他の構成を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【図17】実施形態5のランプの点灯方向を水平としたときの施工状態を示す一部破断した側面図である。
【図18】同上のランプの点灯方向を垂直としたときの施工状態を示す一部破断した側面図である。
【図19】従来例1の施工状態を示す側面図である。
【図20】従来例2の施工状態を示す側面図である。
【図21】従来例3の施工状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 器具本体
2 天板
5 ソケット
6 ランプ
7 天井板
10 点灯装置収納部
11 点灯装置
13 蓄電池収納部
14a 係止孔
16 突起
Claims (10)
- 天井に設けられる埋込孔に埋込配設され、停電の際に蓄電池を電源としてランプを点灯させる埋込型非常用照明器具であって、ランプが着脱自在に装着されるソケット、並びに天井への取付手段を具備する器具本体と、蓄電池と、少なくとも蓄電池を電源としてランプを点灯させる点灯装置と、点灯装置を内部に収納するとともに一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として器具本体に枢支される点灯装置収納部と、蓄電池を内部に収納し一端部が器具本体に取り付けられる蓄電池収納部と、該一端部を支点に天井と略垂直な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付ける取付手段とを備えたことを特徴とする埋込型非常用照明器具。
- 取付手段は、器具本体又は蓄電池収納部に設けられる係止部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられて係止部が係止される被係止部とからなることを特徴とする請求項1記載の埋込型非常用照明器具。
- 係止部は突条片からなり、被係止部は突条片が挿入係止される係止溝からなることを特徴とする請求項2記載の埋込型非常用照明器具。
- 係止部は天井と略平行に突出する1乃至複数の突起からなり、被係止部は各突起が挿入係止される係止孔からなることを特徴とする請求項2記載の埋込型非常用照明器具。
- 被係止部は一端側が係止孔と連通されるとともに他端側が開口されて突起を係止孔に案内する案内溝を有することを特徴とする請求項4記載の埋込型非常用照明器具。
- 案内溝の開口は、蓄電池収納部を器具本体に取り付ける際に蓄電池収納部の一端部を器具本体の高さよりも高くしないで突起が挿入可能な位置に設けられたことを特徴とする請求項5記載の埋込型非常用照明器具。
- 取付手段は、一端部を支点に天井と略平行な方向に回動自在として蓄電池収納部を器具本体に着脱自在に取り付けることを特徴とする請求項1記載の埋込型非常用照明器具。
- 取付手段は、先端に外鍔を有し後端が器具本体又は蓄電池収納部に固定されるとともに該固定面と外鍔の間に隙間が形成された突部と、蓄電池収納部又は器具本体に設けられ突部が挿入されるとともに外鍔で抜け止めされる孔部とからなることを特徴とする請求項7記載の埋込型非常用照明器具。
- 孔部は、外鍔の外径よりも大きい内径を有する大径部と、外鍔の外径よりも小さい内径を有して大径部と連通する小径部とからなることを特徴とする請求項8記載の埋込型非常用照明器具。
- 点灯装置収納部は、少なくとも天井と垂直な方向において互いに異なる複数の位置の何れかで器具本体に枢支されることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の埋込型非常用照明器具。
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JP2002191220A JP2004039304A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 埋込型非常用照明器具 |
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Publications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014032868A (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-20 | Panasonic Corp | 非常用照明器具 |
JP2017050271A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 非常用照明装置 |
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2002
- 2002-06-28 JP JP2002191220A patent/JP2004039304A/ja not_active Withdrawn
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