JP2004038119A - ミクロ吸盤付き裏貼りポスターの印刷製造方法 - Google Patents

ミクロ吸盤付き裏貼りポスターの印刷製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェットプリンターにてミクロ吸盤の面に直接印刷する方法を考案し、さらに印刷濃度、印刷精度、吸着力を高める方法を考案してなる、貼付施工性、剥離作業性、糊残り皆無性を改善した、貼って剥がせるミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターの印刷製造方法の提供。
【解決手段】支持体1に、無数の微細気泡を内包した泡沫状アクリル共重合樹脂エマルジョン液を、塗工、乾燥して厚さ300ミクロン以下の柔軟なミクロ吸盤2を形成し、その表面に直径100ミクロン以下の無数の凹状陥没穴5を形成したミクロ吸盤2に、インクジェットプリンターにて出力印刷して、吐出したインキが凹状陥没穴5の底深部、及び開口周辺部7に浸透して流動性を保持している間に、剥離処理した透明プラスチックフイルム9をその上から被覆、加圧して、インキを凹状陥没穴5の開口周辺部7に押し出してなるポスターの印刷製造方法
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本考案は店舗等の透明窓ガラス、車の透明窓ガラス、透明プラスチック板等の裏面に貼って、表側より印刷画像を見る、いわゆる裏貼り広告ポスターにおいて、ミクロ吸盤面に画像をインクジェットプリンターで印刷するに当たって、印刷濃度、印刷精度を高めると同時に吸着力を復活活性化させてなる、裏貼り施工性、再剥離性、糊残り皆無性を著しく改善した裏貼り広告ポスターの印刷製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、広告用ポスターは被着体の表面に貼って使う、いわゆる表貼り広告ポスターがほとんどであるが、風を避ける為、あるいは故意に剥がされるのを防止するため、透明な窓ガラスの内側に裏貼りし、窓ガラスの外から窓ガラスを通して広告を見せる場合が多い。この場合、広告ポスターは出来るだけガラスに密着する様に4隅をテープ止めするのであるが、密着して貼ることは困難で、どうしても隙間ができ、窓ガラスの外から見ると、美観を損ねた浮いた不安定な貼り物になってしまう。
【0003】この浮きを無くす為に、印刷面上に粘着剤を塗布するか、透明両面テープを貼り合わせるかした、いわゆる糊付き裏貼り広告ポスターが使用さている。しかし、この最大の欠点は窓ガラス等に貼り付けた時,広告ポスターが大面積になると気泡の混入、しわ(皺)の発生により美しく貼れない難しさにある。
【0004】一方、一度貼った裏貼り広告ポスターを剥がせるなら剥がして、位置替えや、再使用したい場合がよくあるが、粘着剤ではべとつき、糊は残り、ごみの付着も多く、たとえ剥がせても再使用、保管は出来ないのが現状である。特に糊残りの除去にはトルエン、シンナー、ガソリン等の溶剤でふき取るしかなく、その作業には大変な労力を要する。本考案は裏貼り広告ポスター等の支持体に泡沫状アクリル酸エステル共重合体を塗工して、ミクロ吸盤を成膜させ、その上にインクジェットプリンターで出力印刷を可能にし、なおかつ貼って剥がせる吸着機能を印刷部に付与させた裏貼り広告ポスターの印刷製造方法に関する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の通り、窓等の裏側に貼る糊付き広告ポスターの最大の問題点は、貼り施工が難しく窓ガラス等の裏側にガラスに密着させて隙間なく美しく貼れないことにある。
【0006】本発明は裏貼り施工の難しさを解決する画期的な発明に関する発明である。特に1〜3mの大面積の糊付き裏貼りポスターを素人が容易に、しかも短時間で貼り付け施工できる画期的な発明に関する。
【0007】さらにもう一つの糊付き裏貼り広告ポスターの問題点は、一度使用した糊付き裏貼り広告ポスターを剥がして再使用できないことであるが、本発明はこの点も根本的に改良するものである。
【0008】さらにもう一つの糊付き裏貼りポスターの問題点は、その製造において裏貼りポスターの支持体にまず印刷をし、その印刷面に改めて粘着剤を全面塗布乾燥するか、両面テープを全面に貼るかして製造されるが、これは経験のいる手数のかかる作業であり、また1〜3mの大面積の糊付き裏貼り広告ポスターの施工は素人では出来ない作業である。
【0009】すなわち、本発明は前述のように従来の欠点に鑑み、ミクロ吸盤を粘着剤の代替として使うことにより、貼ってはがせる吸着機能をもった、貼り付け施工の容易性と、一度剥がした裏貼り広告ポスター等を何回も使う再使用性とミクロ吸盤に印刷と同時に吸着機能を付与させた画期的なミクロ吸盤付き裏貼りポスター等の提供を目的とする。
【0010】
【目的を解決するための手段】
前記の従来の問題点を解決するために、本発明は裏貼り広告ポスターの印刷製造において、粘着剤の代わりに、吸着機能を持ったミクロ吸盤2を使用し、さらにその上にインクジェットプリンターで出力印刷をすると同時に吸着機能を失わせない方法を考案し、素人でも容易に貼り施工ができ、再使用も可能な裏貼り広告ポスターの印刷製造に関する。
【0011】このミクロ吸盤2に関しては既に特願平4−204106、特願平3−510772、特願昭63−32636、特開平6−98803にて発泡シートとして公開されている。当該特許はアクリル樹脂とウレタン樹脂の混合樹脂からなる発泡シートに関するものであるのに対して、本考案はアクリル樹脂からなるミクロ吸盤2の応用に関するものであるが、本考案はアクリル樹脂とウレタン樹脂の混合樹脂からなるミクロ吸盤2にも及ぶものである。
【0012】第一の発明は裏貼り広告ポスターの支持体の上にミクロ吸盤2を塗工成膜させ、その上にインクジェットプリンターにて出力印刷し、その印刷面に透明平滑なプラスチックフイルムを被覆することによって、印刷濃度、及び印刷部10の吸着力を高める方法に関する。
【0013】すなわち、第一の工程は広告ポスターの支持体1の上に吸着機能をもったミクロ吸盤2を塗工成膜する。ミクロ吸盤2は整泡剤、増粘剤、硬化剤、着色顔料を一定割合で混合したアクリル酸エステル共重合体エマルジョン液を、機械的発泡機「オークスミキサー」を通して、無数の微細気泡を物理的に発生させた泡沫状アクリルエマルジョン液をコンマコーターにて支持体1の上に塗工、乾燥して形成される。図1の如くミクロ吸盤2の表面には径100ミクロン以下の微細な凹状陥没穴5を無数に有する。このミクロ吸盤2の表面にミクロ吸盤2を保護する10〜100ミクロン厚の伸縮性保護フイルム4を被覆して、ミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターの印刷前のミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターシートが製造される。
【0014】第一の発明は、前項の第一の工程によって製造されたミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターシートの保護フイルム4を剥がして、顔を出したミクロ吸盤2の面に、インクジェットプリンターで、水性インキ61、あるいは油性インキ62を出力印刷して、非印刷部11はもちろん、印刷部10にも吸着機能を復活させて吸着力による裏貼り施工を容易にする方法である。特に油性インキ62で出力印刷して、印刷部10の吸着機能が消失した場合の対策法として、吸着機能のある非印刷部11を出力する印刷デザインで作為的に作ることによりポスターの裏貼りを可能とする方法が特願2001−309213にて開示されている。それに対して本発明は印刷と同時に印刷部10の吸着機能を消失させない吸着力復活活性化法に関する。
【0015】具体的には、前記の第一の工程によって製造された直径100ミクロン以下の微細な凹状陥没穴5を無数に有する厚さ300ミクロン以下のミクロ吸盤2の面に、インクジェットプリンターで、水性インキ61、あるいは油性インキ62で画像を出力印刷するに当たって、印刷濃度を高めると同時に、印刷部10にも吸着機能を復活活性化させる方法に関する。
【0016】まず水性インキ61から説明する。インクジェットプリンターで水性インキ61を出力して画像を印刷すると水性インキ61は、一部はミクロ吸盤2の平滑面3に吐出され、一部は凹状陥没穴5に吐出され、図6に示す如く平滑面3に吐出されたインキはミクロ吸盤2との濡れ性が悪く、弾かれて凹状陥没穴5を核にその回りに凝集して着色する。このとき水性インキ61は、平滑面3と、凹状陥没穴5からミクロ吸盤2に浸透して、その水分がミクロ吸盤2は膨潤軟化させ、その結果、印刷部10の吸着力を印刷前の吸着力程度にまで復活させる。
【0017】凹状陥没穴5に吐出された水性インキ61、あるいは凹状陥没穴5を核にその回りに凝集された一部の水性インキ61は、凹状陥没穴5から連続発泡体をつなぐ管13を通って内部深く移動するため、ミクロ吸盤2の表面から見えなくなる。その結果、印刷濃度は落ちて淡白な印刷になる。ミクロ吸盤2内に浸透した水性インキ6の余分な水分は徐々に蒸発して大気中の湿度と平衡点に達するが、平衡点に達してもミクロ吸盤2は膨潤軟化状態にあり吸着力は衰えない。
【0018】次に油性インキ62をインクジェットプリンターで出力印刷した場合を説明する。インクジェットプリンターから吐出された油性インキ62は、一部はミクロ吸盤2の平滑面3に吐出されるが、アクリル樹脂を主成分とするミクロ吸盤2との濡れ性は良く、水性インキ61の様に弾かれて凹状陥没穴5を核に凝集することはない。また凹状陥没穴5に吐出された油性インキ62はミクロ吸盤2に浸透して、水性インキ61同様ミクロ吸盤2を膨潤軟化させるが、油性インキ62の溶剤の揮発は早く、流動性を帯びている時間は短く、水性インキ61の如くインキが凝集して凹状陥没穴5から連続発泡体をつなぐ管13に沿って内部深く移動することはなく、その多くがミクロ吸盤2の表層部に定着する。そのため水性インキ61と比較して印刷濃度の濃い印刷が得られる。しかし、水性インキ61の場合と違って印刷された部分の溶剤が揮発すると、印刷部10の表面は硬く硬化して柔軟性を失ない、吸着機能も消失する。本考案の裏貼りポスターにとって致命的欠陥になる可能性がある。
【0019】第一、第二の発明は、前述の水性インキ61、油性インキ62で出力印刷した場合の前述したそれぞれの欠点を改善する方法である。
【0020】まず水性インキ61による出力印刷は、どうしても油性インキ62と比較して、印刷濃度が落ちて淡い印刷になり、裏貼りポスターとして致命的欠陥になり兼ねない。ミクロ吸盤面3の印刷濃度を高める方法は、インクジェットプリンター出力後、水性インキ61がまだ乾燥せず流動性を帯びている間に、ミクロ吸盤2を透明平滑なプラスチックフイルム8で被覆し、プラスチックフイルムの上から図2の如く加圧ロール12を通して加圧する方法である。凹状陥没穴5の深部に浸入して滞留していた水性インキ61は、加圧されることにより凹状陥没穴5からミクロ吸盤2の凹状陥没穴5の開口周辺部7の表面に押し上げられ顔をだし、印刷濃度は格段と高まる。この方法により水性インキ出力の淡白な印刷は格段に濃い印刷に改善される。しかし透明平滑なプラスチックフイルム8を剥がすと図3の如く水性インキ61がプラスチックフイルム8に薄く付着して残り、その分印刷された印刷濃度は落ちることになる。これを更に改善する方法は、図4の如くシリコーン等で表面を剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9の剥離処理面14を、ミクロ吸盤2の印刷面に接するように被覆し、加圧ロール12で加圧する方法である。剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9には、開口周辺部7の表面に押し上げられた水性インキ61はほとんど付着しない。このことは、剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を剥がしてもミクロ吸盤2上に水性インキ61を多く残し、印刷濃度をさらに高まることになる。加圧の方法は加圧ロール以外に平盤で加圧する方法等その方法を問わない。
【0021】透明平滑なプラスチックフイルム8には、水性インキ61、油性インキ62が付着し難いポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルムを使用するのが適当である。剥離処理された透明平滑なプラスチックフイルム8には、シリコーン処理されたポリエチレンフイルム、ポリエステルフイルム、ポリプロピレンフイルが良い。透明なフイルムを使う理由は、被覆しても印刷面が良く見える様にするのが目的である。平滑なフイルムを使う理由はミクロ吸盤2の面に被覆すると、ミクロ吸盤2の面も平滑になり、吸着力が高まるからである。
【0022】油性インキ62による出力印刷は、水性インキ61と比較して印刷濃度は高まるが、ミクロ吸盤2の印刷部10の表面は溶剤が揮発するに従い、硬化して柔軟性を失い、印刷された部分の吸着機能を消失させる問題点を持つ。このことはミクロ吸盤内の溶剤の揮発を抑えることによってミクロ吸盤2の柔軟性は保持され、結果的には吸着力も保持されることを意味する。本考案は透明平滑なプラスチックフイルム8をミクロ吸盤2の印刷部10に被覆して溶剤の揮発を抑え、溶剤をミクロ吸盤内に数か月間以上に残留させ、その間ミクロ吸盤2の柔軟性を保持させ、施工時まで吸着力を維持させる方法である。
【0023】第3の発明は、水性インキ61、油性インキ62の出力印刷の精度を高める方法である。インクジェットプリンターの印刷精度技術の進歩は著しく、現在、水性インキ61を使うインクジェットプリンターのドッド数は写真精度に近い1440dpi、さらに写真精度の2880dpiのプリンターまで開発されている。このクラスのインクジェットプリンターが吐出するインク一滴の量は10ピコリットル程度で、インク一滴がミクロ吸盤2に衝突すると直径3〜10ミクロンの円状印刷になるものと考えられる。ミクロ吸盤2がインクジェットプリンターの印刷精度の高い、印刷濃度の高いインクジェットメディアになり得るにはインク一滴、一滴が凹状陥没穴5にできるだけ多く吐出されることである。そのために凹状陥没穴5の径は限りなく均一に小さく、限りなく無数にすることである。さらにインキをミクロ吸盤2の表層部に定着させるために、吸着力の許す範囲でミクロ吸盤2の厚さは限りなく薄くすることである。第3の発明は多くの研究の結果、印刷濃度、印刷精度、吸着力の3軸のバランス域を見い出し、ミクロ吸盤2の厚さは70ミクロン以下の極薄膜を塗工形成させ、直径50ミクロン以下、平均的には30ミクロンの凹状陥没穴5を10万個/cm以上望ましくは20万個/cm 以上ミクロ吸盤2の表面に形成させることが、印刷精度、印刷濃度、吸着力の3軸から捕らえたバランス域であることを見いだした。このバランス域を満足するミクロ吸盤2にインクジェットプリンターで、画像を出力印刷すると第一の発明、第2の発明によって得られるどの印刷物より印刷精度が高く、印刷濃度も高い印刷物を得ることができる。一方、極薄化によるミクロ吸盤2の吸着力の減少を食い止める方法は、第一の発明、第2の発明と同様に出力印刷後、すぐにミクロ吸盤面2を剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9で被覆し放置する方法である。剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を剥がすとミクロ吸盤2はプラスチックフイルムの面が写って鏡の如く平滑鏡面に変化する。この鏡の如く輝くミクロ吸盤2の平滑な鏡面が吸着力を高め、薄膜化による吸着力の減少を食い止めることができる。
【0024】
【作用】
第一の工程で製造されるミクロ吸盤2は整泡剤、増粘剤、硬化剤、顔料を一定の割合で混合したアクリル酸エステル共重合体エマルジョン液に、機械的発泡機「オークスミキサー」にて空気を吹き込みながら、発泡倍率を1.5倍に調整した泡沫状エマルジョン液を、裏貼り広告ポスターの支持体1の上に塗工、乾燥すると、図1の如く直径300ミクロン以下の凹状陥没穴5が1〜2万個/cmミクロ吸盤2の面上に形成される。この微細で柔軟な凹状陥没穴5が感圧吸着力を発揮し、通気性のない平滑面であればどんなものでも良く、感圧吸着する。ミクロ吸盤2は平滑な被着体に押し当てると、ミクロ吸盤2の厚みが弾性により一時的に縮少し、凹状陥没穴5内の空気が一部排除され、いわゆる吸盤効果を発揮する。ミクロ吸盤2の内部は連続発泡体をつなぐ管13で連結された連続発泡体構造でありその構造は特願平3−510772、特開平6−98803に詳細は報告されている。
【0025】ミクロ吸盤2の厚さが300ミクロン以下の場合、ミクロ吸盤2の印刷濃度、あるいは印刷鮮明度を高める方法は、ミクロ吸盤2にインクジェットプリンター出力後、インキが乾燥前の流動性を帯びている間にミクロ吸盤2を透明なプラスチックフイルム8で被覆し、図2の如く透明平滑なプラスチックフイルム8の上から加圧ロール12を通して加圧する方法である。インクジェットプリンターから吐出された水性インキ61は加圧することにより凹状陥没穴5の底深部に滞留した水性インキ61を、底深部から凹状陥没穴5の開口周辺部7の表面に押し上げると、図6に見る如く水性インキ61は開口周辺部7に顔を出し、淡白だった印刷面は一転して鮮明な濃い印刷面に変化する。この方法は水性インキ61が乾燥前の流動性を帯びている間にミクロ吸盤2を透明平滑なプラスチックフイルム8で被覆し、ラミネータロールにて図2の如く加圧することが肝要で、水性インキ61が一旦乾燥して流動性が無くなると加圧してもインキ6は開口周辺部7にまで押し上がらず印刷濃度を高める効果は消失する。インクジェットプリンター出力印刷後、水性インキ61の場合5分から30分以内にラミネータ等を通し加圧するのが望ましい。開口周辺部7に押しあげられた水性インキ6は図3の如く被覆された透明平滑なプラスチックフイルム8には一部付着するため、インキの付着しにくい、例えばポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルムを使用するのが良い。一方、シリコーン処理された透明平滑なポリエステルフイルム、透明平滑なポリエチレンフイルム、透明平滑なポリプロピレンフイルムの剥離処理面を印刷部10に被覆すると、図4の如くフイルムへのインキの付着はほとんどなく、ミクロ吸盤2の印刷濃度は一段と高まる。
【0026】ミクロ吸盤2の厚さが300ミクロン以上の場合はインクジェットプリンターから吐出されたインキはミクロ吸盤2の内部にさらに奥深く浸透し、透明平滑なプラスチックフイルム8を被覆、及び加圧してもインキはミクロ吸盤2の凹状陥没穴5の開口周辺部7の表面にまで押し上げらず、印刷濃度を高める効果は薄くなる。
【0027】次に本考案の第3の発明、ミクロ吸盤2の厚さが70ミクロン以下の場合について説明する。本考案の第3の発明はミクロ吸盤層2の厚さを限りなく薄く、凹状陥没穴5は限りなく小さく、その数は限りなく無数にすることにより、インキが無数の微細な凹状陥没穴5の底深部に浸透しても、その深さは最長でもミクロ吸盤2の厚さの70ミクロン以下に止めることができる。望ましくはミクロ吸盤2の厚さを40〜50ミクロンにすることにより、印刷濃度、印刷精度を著しく高める方法に関する。例えばインクジェットプリンター720dpiの水性インキ61のインキ滴は10〜20ミクロンの広がりにてミクロ吸盤2の上に吐出されるが、水性インキ61はアクリル樹脂との濡れ性が悪いため、弾かれて凹状陥没穴5を核として凝集してくる。本考案はミクロ吸盤2の厚さを薄く70ミクロン以下とし、望ましくは40〜50ミクロンとして、水性インキ61の凹状陥没穴5内に浸透する深さも最大70ミクロン以下に抑える方法である。図6に示す如くミクロ吸盤2の厚さが300ミクロンの場合には表面から150ミクロン深さの領域まで水性インキ6が浸透定着していたものを、図7の如くミクロ吸盤2を極薄にして、表面から70ミクロン以内に水性インキ定着させることにより印刷濃度アップを図る方法である。又、印刷精度を上げるために本考案は凹状陥没穴5の径の大きさは限りなく均一に30ミクロン前後に、単位面積あたり個数は限りなく多く、少なくとも20万個/cm 以上を形成させる方法である。そのためには、アクリル酸エステル共重合体エマルジョン液の発泡倍率を2.0倍以上に調整してコンマコータにて塗工乾燥することによって可能となる。
【0028】この第3の発明は、前述の第一、第二の発明おいて得られる印刷濃度、鮮明度に比較して格段の印刷精度、印刷濃度、鮮明度を得ることができる。吸着力の発現には、ミクロ吸盤2の厚さ、平滑性、凹状陥没穴5の径の大小が関係してくるが、それ以前にミクロ吸盤2が柔軟であることが最も重要な要素になる。指先で押すと指紋の跡がミクロ吸盤2の表面に一時残る程度に柔軟であるのが望ましい。柔軟であると被着体の平滑面に密着して、空気を通さず適度な吸着力を発現させるからである。インクジェットプリンターから吐出されるインキの量は、機種によって違うが油性インキで30cc/m〜100cc/m水性インキで2cc/m〜20cc/mである。この吐出量はミクロ吸盤2の無数の凹状陥没穴5に浸透して軟化膨潤させ、吸着力を復活活性化するに適量のインキ量となっている。
【0029】インクジェットプリントにおいて水性インキ61は乾燥し難いのに対して油性インキ62の場合は、乾燥は早く、インキ溶剤が揮発して終うと油性インキ62で印刷された印刷部10は硬化し、柔軟性はなくなり、従って吸着力も無くなる。油性インク62の場合は、印刷後、インキの溶剤がすぐに揮発しないように透明平滑なプラスチックフイルム8で印刷部10の面を被覆して溶剤の揮発を防止する方法が本考案の第二の発明である。透明平滑なプラスチックフイルム8を被覆している間に、その平滑面がミクロ吸盤面2に写り、ミクロ吸盤面2は鏡の如く光り輝く様になり、吸着力は益々増大する。
【0030】一般的に本発明のミクロ吸盤2が吸着する物は、板ガラス、タイル、塗装鉄板、塗装アルミ板、ポリエチフイルム、ポリエチ板、ポリプロピレンフイルム、ポリプロピレン板、ポリスチレン板、ポリエステルフイルム、ポリエステル板、アクリル板、塩びフイルム、塩び板、ABS板、金属面、壁紙、コート紙、耐水段ボール紙等多岐にわたるが、裏貼り広告ポスターの場合は,その主旨からしてこれらの中の透明なガラス板、アクリル板が主体になる。
【0031】本発明はミクロ吸盤2にインクジェットプリンターで出力印刷して印刷濃度、印刷精度、吸着力を高める裏貼り広告ポスターの印刷製造の方法である。本発明にて印刷されたミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターは透明なガラス等に裏貼りすると、大面積広告ポスターであっても脱落せず、素人でも容易に施工できる施工性に優れ、糊残りなく、再使用も可能にした、ミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターを作ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0033】
【実施例1】図1は本発明の裏貼り広告ポスターの支持体1上に形成されたミクロ吸盤2の拡大斜視図である。まずミクロ吸盤2を形成するべく、アクリル共重合樹脂DICNAL MEP−20WO 100kg,整泡剤DICNAL, M−40 10kg,増粘剤DICNAL MX 10kg,架橋剤メラミン樹脂5kg(何れも大日本インキ化学工業製品)を混合したアクリルエマルジョンを、機械的発泡機「オークスミキサー」を通して空気混入させて調薬された発泡倍率1.5倍の泡沫状アクリルエマルジョン液を調薬した。これを1300mm幅のコンマコータにて、白色ポリエステルIJ−F−FA(三菱製紙製品)の裏面に280g/mを均一に塗工した。その後110℃〜140℃の乾燥炉にて9分間乾燥して生産された厚さ200ミクロンのミクロ吸盤2の上に厚さ30ミクロンの伸縮性ポリエチレンフイルムを保護フイルムとして被覆ラミネートしてミクロ吸盤付きポスターシートを600m生産し、3週間保管された。ミクロ吸盤面2には径5〜300ミクロンの微細な凹状陥没穴5が約1〜2万個/cm形成されていた。
【0034】前記の保護フイルム4のポリエチレンフイルムを手剥がして、ミクロ吸盤2の面にインクジェットマシン(CJ500C ローランド社)にて水性顔料インキで画像を出力印刷して5分後(条件1)、次に画像を出力印刷して15分後(条件2)、次に画像を出力印刷して30分後(条件3)にシリコーン処理された透明平滑なポリエステルフイルム(剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9に該当)をそれぞれ印刷面に被覆後、それぞれラミネーターLMH−1400(ラミコーポレーション(株)製品)で1.3キロ圧にて速度5m/分にて加圧ラミネートして、裏貼りポスターを完成した。以上3条件にて作成した印刷面を比較すると水性顔料インキが流動性を帯びていた条件1が最も印刷濃度が高く、流動性の消失した条件3が最も悪かった。又、並行してシリコーン処理してない透明平滑なポリエステルフイルム(透明平滑なプラスチックフイルム8に該当)を前記の3条件下で被覆、加圧ラミネートしてポリエステルフイルムに付着するインキの程度を比較した。シリコーン処理された透明平滑なポリエステルフイルム(剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9に該当)にはインキ付着は見られなかったが、シリコーン処理してない透明平滑なポリエステルフイルム(透明平滑なプラスチックフイルム8に該当)にはインキ付着が見られ、剥がすとインキの取られた分ミクロ吸盤面の印刷濃度は落ちていた。
【0035】条件1)2)3)にてシリコーン処理された透明平滑なポリエステルフイルム(透明平滑なプラスチックフイルム8に該当)を被覆した1m×1mの裏貼りポスターを10日放置後、ガラス窓に貼付施工した。いずれも、素人が極めて貼りやすく、貼り直しも簡単で糊残りも無く、非印刷部11、印刷部10の吸着力も高く、剥がしても印刷部10のインキがガラス面に付着することもなく、素人でも簡単に貼り施工できることが確認された。
【0036】
【実施例2】実施例1にて製造されたA4サイズのミクロ吸盤付きポスターを水性インキ搭載のインクジェットプリンター(PM720C EPSON製)にて「普通紙」モードにて印刷した。実施例1同様ミクロ吸盤2に出力印刷後、5分後(条件1)、15分後(条件2)、30分後(条件3)、60分後(条件4)に、それぞれシリコーン処理されたポリエチレンフイルム(剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9に該当)を被覆し、それぞれラミネーターLMH−1400(ラミコーポレーション(株)製品)で1.3キロ圧にて速度5m/分にて加圧ラミネートして、裏貼りポスターを完成した。それぞれ印刷濃度、印刷精度を比較したが、30分後のものが最も良く、5分後のものがもっとも悪かった。その原因は水性染料インキ(PM720C EPSON)の場合、水性顔料インキよりインキの乾燥が遅く、5分後ではインキはあまりに液状で、凹状陥没穴5に浸透したインキが加圧ロール12で押し出されて、凹状陥没穴5の開口周辺部7から平滑面3にまで全面に広くインキがはみ出し、印刷精度を落とし汚い印刷になった。印刷物は前記3条件ともシリコーン処理された透明平滑なポリエチレンフイルム9を被覆したまま3日後ガラス窓に裏貼りしたが、非印刷部11はもちろん、印刷部10の吸着力も水性インキの水分で復活活性化され簡単に裏貼り施工が出来た。3か月後ガラス窓より剥がしたが、糊残り無く容易に剥離が出来た。再度隣の窓ガラスに貼ったが充分再使用できた。
【0037】
【実施例3】実施例1にて製造されたミクロ吸盤付きポスターシート1m×1mを油性インキ搭載のインクジェットプリンター(ラミレス 武藤工業)にてミクロ吸盤2に印刷した。印刷物は印刷後15分後に厚さ60ミクロンのポリエチレンフイルム(透明平滑なプラスチックフイルム8)に該当を印刷部10に被覆したもの(条件1)、被覆せず自然放置したもの(条件2)を作り、それぞれ1日後、7日後、1か月後、3か月後に60ミクロンポリエチレンフイルムを剥がし、印刷部10の面の吸着力の復活程度を確認したが、条件1の印刷物は1日放置後、はもちろん3か月後でも吸着力は再生復活されていた。しかし条件2の印刷物は1日後で既に印刷部10の柔軟性は無く、指で押さて指紋の跡が残ることも無い程度に硬化して吸着力は消失していた。一方、条件1の印刷物はガラス面に裏貼り施工したが、いづれの場合もガラス面にインキが転移付着することなく吸着力の衰えも無く、再剥離性に優れ問題無く施工できた。施工されたミクロ吸盤付きポスターシートの観察を3か月続けたが剥がれ落ちることもなかった。
【0038】
【実施例4】実施例1にて製造されたミクロ吸盤付きポスターシート1m×1mを油性インキ搭載のインクジェットプリンター(VUTEX−東洋コーポレーション)にてミクロ吸盤2に印刷した。当該プリンターは出力印刷後、すぐに熱風乾燥さるシステムになっていて、印刷部10の溶剤は既に揮発し、柔軟性はなく硬化して、吸着力は消失していた。しかし印刷されない非印刷部分11の吸着力は保持されていた。非印刷部11は全体面積の1/20程度であったが、ポスターの周囲4辺に非印刷部11を作為的に残すことによって,ガラス面に裏貼りしても剥がれ落ちることもなく、使用に充分耐えるものであった。既にこの方法は特願2001−309213で開示された方法に当たる。
【0039】
【実施例5】実施例1にて製造されたミクロ吸盤付きポスターシートを油性インキ搭載のインクジェットプリンター(SL−500C ローランド社)にてミクロ吸盤面3に印刷した。印刷完了して5分後、シリコーン処理をした透明平滑な50ミクロン厚ポリエステルフイルムを被覆しながらラミネーターLMH−1400(ラミコーポレーション製品)で1.3キロ圧にて加圧ロールでラミネートして印刷濃度を高めた裏貼り広告ポスターを完成した。2日後窓ガラスに裏貼り施工し、3か月後、窓に貼った裏貼り広告ポスターを手剥がした。窓ガラスには糊残りもなく、容易に剥がすことができた。
【0040】
【実施例6】図5は厚さ50ミクロン、平均直径20ミクロンの凹状陥没穴5を有するミクロ吸盤2に出力印刷したインキの部位を示す拡大断面図である。アクリル共重合樹脂DICNAL MEP−20WO 100kg,整泡剤DICNAL, M−40 10kg,増粘剤DICNAL MX 10kg,架橋剤としてメラミン樹脂5kg(何れも大日本インキ化学工業製品)を混合したアクリルエマルジョンを、機械的発泡機オークスミキサーを通して空気混入させて調薬された発泡倍率2.0倍の泡沫状アクリルエマルジョン液を、1300mm幅のコンマコータにて、表面に既にインクジェット受理層が塗工された白色ポリエステルIJ−F−FA(三菱製紙製品)の裏面に60g/mを均一に塗工した。その後110℃〜120℃の乾燥炉にて5分間乾燥して生産された厚さ50ミクロンのミクロ吸盤2の上に厚さ30ミクロンのポリエチレンフイルムを保護フイルム4として被覆ラミネートしてミクロ吸盤付きポスターシートを200m生産した。ミクロ吸盤2には径5〜30ミクロンの微細な凹状陥没穴5が約10〜20万個/cm形成されていた。保護フイルム4を剥がし水性顔料インキを搭載したインクジェットプリンター(マンモス:マスターマインド製)にて出力印刷した。インキは径5〜30ミクロンの微細な凹状陥没穴5に浸透し図7に見る如く、凹状陥没穴5を核としてインキが凝集して印刷濃度の濃い、印刷精度の高い印刷が得られた。さらに透明平滑な50ミクロン厚ポリエステルフイルムを被覆しながらラミネーターLMH−1400(ラミコーポレーション製品)で1.3キロ圧にて加圧ラミネートすると、より印刷濃度の濃い、印刷精度の高い印刷が得られた。翌日窓ガラスに裏貼り貼付施工を試みたが、吸着力はミクロ吸盤の厚さが50ミクロンと薄い分、吸着力は弱いが、特に脱落もなく裏貼り施工ができた。吸着力の変化を確認したが、柔軟なミクロ吸盤2はガラス面に馴染んで、初期と比較して2倍程度高い吸着力を示した。
【0041】
【実施例7】実施例6にて生産した、径5〜30ミクロンの微細な凹状陥没穴5が約10〜20万個/cm形成されたミクロ吸盤2にインクジェットプリンター(RJ6000 武藤工業)にて水性顔料インキにて2m印刷した。すぐにシリコーン処理したポリエステルフイルムを被覆、ラミネーターLMH−1400(ラミコーポレーション製品)で1.3キロ圧にて加圧ロール12でラミネートすると、きわめて印刷濃度の濃い、印刷精度の高い印刷が得られた。3日放置後、2mを窓ガラスに裏貼り施工した。ミクロ吸盤2の吸着力は、非印刷部11はもちろん、印刷部10も復活活性化されており2mの印刷されたミクロ吸盤付き裏貼り広告ポスターは、窓ガラスの内側に簡単に素人でも貼れることが確認できた。2か月後、窓に貼った裏貼り広告ポスターを手剥がした。窓ガラスには糊残り、インキ残りもなく、容易に剥がすことができた。剥がしたミクロ吸盤付きポスターは充分再使用のできるものであった。
【0042】
【発明の効果】
以上実施例で示したように、本発明は粘着剤を使用した従来の糊付き広告ポスターしーとの粘着剤に代わって、微細な凹状陥没穴5を無数有する一定の厚さのミクロ吸盤2を代替使用することにより、粘着剤では不可能だったインクジェットプリンターによるミクロ吸盤2への出力印刷を可能にし、同時にインキの水分、あるいは溶剤が印刷部10の吸着力を高める方法を実施例を持って示した。これにより、糊付き広告ポスターの欠点であるプロしか出来ない貼り施工の難しさ、糊残りの発生、再使用の不可能性をことごとく解決すると同時に、裏貼りミクロ吸盤付き広告ポスターの印刷濃度、印刷精度を著しく高める方法を実施例にて示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミクロ吸盤付き広告ポスターの支持体1上に形成されたミクロ吸盤2と保護フイルム4の構成からなる印刷前のミクロ吸盤付き広告ポスターの拡大斜視図である。
【図2】本発明のミクロ吸盤付きポスターの支持体1上に形成されたミクロ吸盤2に直接インクジェットプリンターで出力印刷後、透明平滑なプラスチックフイルム8で被覆した後、その上から加圧ロール12にて加圧することにより、凹状陥没穴5に流入した水性インキ61、を開口周辺部7に押し出した状態を加圧ロールの前後で示す拡大断面図
【図3】本発明のミクロ吸盤付きポスターの支持体1の上に形成された厚さ300ミクロンのミクロ吸盤2にインクジェットプリンターで水性インキ61を出力印刷後、透明平滑なプラスチックフイルム8を被覆、加圧ロール12にて加圧後、剥がした透明平滑なプラスチックフイルム8上に付着した水性インキ61の付着状況を示す拡大断面図。
【図4】本発明のミクロ吸盤付きポスターシートの支持体1上に形成されたミクロ吸盤2に油性インキ62で出力印刷後、剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を被覆、加圧ロール12にて加圧後、剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9上に付着した油性インキ62の付着状況を示す拡大断面図。
【図5】本発明の厚さ70ミクロン以下、直径50ミクロン以下の無数の凹状陥没穴5を有するミクロ吸盤面2にインクジェットプリンターで出力印刷したインキの部位を示す拡大断面図。
【図6】厚さ300ミクロンのミクロ吸盤2の上にインクジェットプリンターにてインキを吐出して出力印刷後、その上から剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を被覆、加圧ロール12にて加圧後、凹状陥没穴5の底深部に流入した流動性インキを押し出して直径100ミクロンの凹状陥没穴5の開口周辺部7に定着させた状態を示す拡大斜視図である
【図7】厚さ50ミクロンのミクロ吸盤2の上にインクジェットプリンターにてインキを吐出して出力印刷後、その上から剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を被覆、加圧ロール12にて加圧後、凹状陥没穴5の底部に流入した流動性インキを押し出して直径30ミクロンの凹状陥没穴5の開口周辺部7に定着させた状態を示す拡大斜視図である
【符号の説明】
1    支持体            12 加圧ロール
2    ミクロ吸盤          13 連続発泡体をつなぐ管
3    平滑面            14 剥離処理面
4    保護フイルム
5    凹状陥没穴
61   水性インキ
62   油性インキ
7    開口周辺部
8    透明平滑なプラスチックフイルム
9    剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム
10    印刷部
11    非印刷部

Claims (3)

  1. 支持体1の上に、直径100ミクロン以下の凹状陥没穴5を無数に有する、厚さ300ミクロン以下の柔軟なミクロ吸盤2を形成させ、その表面にインクジェットプリンターにて水性インキ61、あるいは油性インキ62を出力印刷後、インキが流動性を帯びている間に印刷部10を、透明平滑なプラスチックフイルム8、あるいは剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を被覆し、その上から加圧することにより、凹状陥没穴5に滞留したインキを凹状陥没穴5の開口周辺部7に押し出してなる、貼って剥がせるミクロ吸盤付き裏貼りポスターの印刷濃度アップ法及び印刷部10の吸着力復活法。
  2. 支持体1の上に、微細な凹状陥没穴5を無数に有する、柔軟なミクロ吸盤2を形成させ、その表面にインクジェットプリンターにて水性インキ61、あるいは油性インキ62で出力印刷後、インキが流動性を帯びている間に印刷部10を、透明平滑なプラスチックフイルム8、あるいは剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9で被覆して、水性インキ61の水分の蒸発、及び油性インキ62の溶剤の揮発を抑えてなる、貼って剥がせるミクロ吸盤2の印刷部10の吸着力復活法。
  3. 支持体1の上に、直径50ミクロン以下の凹状陥没穴5を無数に有する、厚さ70ミクロン以下の柔軟なミクロ吸盤2を形成させ、その表面にインクジェットプリンターにて水性インキ61、あるいは油性インキ62で出力印刷後、インキが流動性を帯びている間に印刷部10を透明平滑なプラスチックフイルム8、あるいは剥離処理した透明平滑なプラスチックフイルム9を被覆して、その上を加圧することにより、凹状陥没穴5に滞留したインキを凹状陥没穴5の開口周辺部7に押し出してなる貼って剥がせるミクロ吸盤付き裏貼りポスターの印刷精度アップ法、印刷濃度アップ法及び印刷部10の吸着力復活法。
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