JP2004037977A - 投影光学系 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示素子面(I1)からスクリーン面まで屈折光学面で構成され、絞り(ST)よりスクリーン面側に回転非対称な屈折光学面(S12$,S13$)を有し、条件式:1.1<Pf/Pn<2.0を満たす。ただし、表示素子面(I1)中心から絞り(ST)中心を通過しスクリーン面の投影像の中心へ至る光線を画面中心光線とするとき、スクリーン面の投影像の中心におけるスクリーン面法線とスクリーン面へ入射する画面中心光線とを含む断面において、Pfはスクリーン面法線方向に対し最大角度でスクリーン面に入射する主光線の、回転非対称な屈折光学面を有するレンズ内での光路長、Pnはスクリーン面法線方向に対し最小角度でスクリーン面に入射する主光線の、回転非対称な屈折光学面を有するレンズ内での光路長である。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は投影光学系に関するものであり、更に詳しくは、表示素子面の2次元画像をスクリーン面上に斜め投影する投影光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2次元表示素子の表示画像をスクリーン面上に拡大投影する投影光学系に、特開2000−162554号公報で開示されているような偏心した光学系を用いると、フロント投影光学系の場合、投影装置を画面正面からずらした位置に配置することができるため、映像の観察を妨げないように構成できるという利点がある。またフロント投影光学系では、共軸系のレンズをシフトさせることで斜め投影を行うことが一般的に行われており、同様な効果をあげている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、2次元表示素子の表示画像をスクリーン面に対して斜めに拡大投影する従来の投影光学系では、特開2000−162554号公報で開示されているように、多数のレンズ群を大きく偏心させる必要がある。これによりレンズの作製や鏡胴構成が複雑になって部品コストが上昇し、組立調整も複雑で時間がかかるため、総合的なコスト上昇が問題となっている。また、シフト光学系で同様な斜め投影を達成する場合でも、光学系をシフト状態で使うため通常の2倍近い画角が必要となる。その結果、光学性能を確保しようとするとレンズ枚数やレンズ径が増大するため、やはりコスト上昇が問題となってくる。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、光学性能が高く低コスト化が可能な小型の投影光学系を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明の投影光学系は、表示素子面の2次元画像をスクリーン面上に斜め投影する投影光学系であって、表示素子面からスクリーン面まで屈折光学面で構成され、絞りよりスクリーン面側に位置する屈折光学素子に少なくとも1枚の回転非対称な屈折光学面を有し、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする。
1.1<Pf/Pn<2.0 …(1)
ただし、表示素子面の中心から絞りの中心を通過しスクリーン面に投影された像の中心へ至る光線を画面中心光線とするとき、スクリーン面に投影された像の中心におけるスクリーン面の法線とスクリーン面へ入射する画面中心光線とを含む断面において、
Pf:スクリーン面の法線方向に対し最も大きい角度でスクリーン面に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、
Pn:スクリーン面の法線方向に対し最も小さい角度でスクリーン面に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、である。
【0006】
第2の発明の投影光学系は、上記第1の発明の構成において、更に以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする。
1.4<Ws/As<3.0 …(2)
ただし、
Ws:スクリーン面に投影された像の中心においてスクリーン面の法線とスクリーン面へ入射する画面中心光線とを含む断面における画角、
As:スクリーン面への画面中心光線の入射角、
である。
【0007】
第3の発明の投影光学系は、上記第1又は第2の発明の構成において、前記回転非対称な屈折光学面をいずれかの面に有する屈折光学素子が最もスクリーン面側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
第4の発明の投影光学系は、上記第1,第2又は第3の発明の構成において、絞りの前に位置する光学部品と絞りの後ろに位置する光学部品とがそれぞれ共軸系から成り、お互いに対称軸に対して垂直方向にのみ偏心していることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施した投影光学系を、図面を参照しつつ説明する。図1,図5に第1,第2の実施の形態の投影光路をそれぞれ示し、図2,図6に第1,第2の実施の形態の光学構成(主として投影光学系の光学配置,投影光路等)をそれぞれ示す。また、図9,図10に第3の実施の形態のワイド端(W),テレ端(T)での投影光路をそれぞれ示し、図11,図12に第3の実施の形態のワイド端(W),テレ端(T)での光学構成(主として投影光学系の光学配置,投影光路等)をそれぞれ示す。各光学構成図中、面Si(i=0,1,2,3,...)は表示素子面(I1)側から数えてi番目の光学面であり、$印が付された面Siは回転非対称な屈折光学面(自由曲面)である。
【0010】
第1,第2の実施の形態は単焦点レンズで構成されており、第3の実施の形態はズームレンズで構成されている。いずれの実施の形態も、表示素子面(I1)の2次元画像をスクリーン面(I2)上に斜め投影する、画像投影装置用の拡大投影光学系である。表示素子面(I1)は2次元画像を表示する2次元表示素子(例えばLCD:Liquid Crystal Display)の表示面に相当し、その表示面を「物面」とすると、スクリーン面(I2)は投影光学系により形成される「像面」に相当する。
【0011】
なお、各実施の形態では投影光学系によって縮小側(共役長の短い側)の表示素子面(I1)から拡大側(共役長の長い側)のスクリーン(I2)面への拡大投影が行われるが、2次元表示素子(例えばLCD)の代わりに画像入力用の撮像素子(例えばCCD:Charge Coupled Device)を用い、投影光学系を撮像光学系として使用すれば、拡大側の被写体から縮小側の撮像素子への縮小投影を行う画像入力装置を構成することができる。その場合、表示素子面(I1)を撮像素子(例えばCCD)の受光面とし、スクリーン面(I2)を読み取り画像面(例えば原稿面等の被写体)とすればよい。つまり、以下に説明する各実施の形態の投影光学系は、投影光学系としての使用に限らず、撮像光学系としても好適に使用することが可能である。
【0012】
第1の実施の形態(図2)では、表示素子面(I1)側から光路順に、2次元表示素子のカバーガラス,プリズム,正レンズ,正負の接合レンズ,絞り(ST),正レンズ,及び回転非対称面を持つレンズで、表示素子面(I1)側に略テレセントリックな投影光学系を構成している。第2の実施の形態(図6)では、表示素子面(I1)側から光路順に、2次元表示素子のカバーガラス,回転非対称面を持つレンズ,正負の接合レンズ,絞り(ST),正レンズ,及び回転非対称面を持つレンズで、表示素子面(I1)側に略テレセントリックな投影光学系を構成している。第3の実施の形態(図9,図10)では、表示素子面(I1)側から光路順に、2次元表示素子のカバーガラス,プリズム,正レンズ,正レンズ,正負の接合レンズ,絞り(ST),弱いパワーの正レンズ,正レンズ,及び回転非対称面を持つレンズで、表示素子面(I1)側に略テレセントリックな投影光学系を構成している。
【0013】
各実施の形態の投影光学系は、表示素子面(I1)からスクリーン面(I2)まで(パワーを有する光学面として)屈折光学面のみで構成されており、絞り(ST)よりスクリーン面(I2)側に少なくとも1枚の回転非対称な屈折光学面を有している。このように回転非対称な屈折光学面を用いることにより、斜め投影によって発生する非対称な台形の歪曲を効果的に補正することが可能となる。なお、第1,第3の実施の形態に用いられているプリズムは、3板式でカラー化するための色合成手段としてクロスダイクロイックプリズムに相当するが、採用するプロジェクション方式等に応じて他のプリズムブロック(例えば単板式の構成では偏光分離プリズム)等を用いてももちろん構わない。
【0014】
各実施の形態のように表示素子面(I1)の2次元画像をスクリーン面(I2)上に斜め投影する投影光学系においては、上述したように表示素子面(I1)からスクリーン面(I2)まで屈折光学面で構成し、絞り(ST)よりスクリーン面(I2)側に位置する屈折光学素子に少なくとも1枚の回転非対称な屈折光学面を配置するのが望ましく、以下の条件式(1)を満たすことが更に望ましい。
1.1<Pf/Pn<2.0 …(1)
ただし、表示素子面(I1)の中心から絞り(ST)の中心を通過しスクリーン面(I2)に投影された像の中心へ至る光線を「画面中心光線」とするとき、スクリーン面(I2)に投影された像の中心におけるスクリーン面(I2)の法線とスクリーン面(I2)へ入射する画面中心光線とを含む断面において、
Pf:スクリーン面(I2)の法線方向に対し最も大きい角度でスクリーン面(I2)に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、
Pn:スクリーン面(I2)の法線方向に対し最も小さい角度でスクリーン面(I2)に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、
である。
【0015】
条件式(1)は、絞り(ST)よりもスクリーン面(I2)側に配置された自由曲面レンズ(回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子)の非対称性を、スクリーン面(I2)に対する入射角度が最大の主光線と最小の主光線とのレンズ内での光路長比(Pf/Pn)で規定している。条件式(1)の下限を下回ると、回転非対称な面の非対称性が減少するため、斜め投影によって発生する像面の傾きや歪曲の補正が困難になる。条件式(1)の上限を上回ると、回転非対称な面をもつレンズの場所による厚みの変化が過大となり成形による面形状のバラツキが大きくなるため成形時間が長くなり、また面形状バラツキによる製品歩留まりの低下でコスト上昇が問題となる。
【0016】
以下の条件式(1a)を満足することが更に望ましい。
1.2<Pf/Pn<1.6 …(1a)
【0017】
条件式(1a)の下限を下回ると、斜め投影によって発生する像面の傾きや歪曲を回転非対称な面で十分に補正することができなくなるため、大きな残存収差の補正が必要になる。補正のために他のレンズ群の偏心が大きくなるため、鏡胴構成等が複雑になりコストが上昇することになる。条件式(1a)の上限を上回ると、回転非対称な面をもつレンズでの光路長の違いにより発生する色収差が過剰となり、その補正のためにやはり大きく偏心したレンズが必要になるため、鏡胴構成等が複雑になりコストが上昇することになる。
【0018】
斜め投影角度を考慮すると、更に以下の条件式(2)を満たすことが望ましい。
1.4<Ws/As<3.0 …(2)
ただし、
Ws:スクリーン面(I2)に投影された像の中心においてスクリーン面(I2)の法線とスクリーン面(I2)へ入射する画面中心光線とを含む断面における画角、
As:スクリーン面(I2)への画面中心光線の入射角、
である。
【0019】
条件式(2)の下限を下回ると、斜め投影角度が大きくなるため、斜め投影による歪曲収差が過大になりその補正が困難になる。条件式(2)の上限を上回ると、斜め投影角度が小さくなり共軸系の光学系との差異が無くなってしまう。
【0020】
以下の条件式(2a)を満足することが更に望ましい。
1.5<Ws/As<2.5 …(2a)
【0021】
条件式(2a)の下限を下回ると、斜め投影角度が過大になり、それによる歪曲収差や像面の傾きを補正するために大きなレンズ群が大きく偏心することになる。その結果、鏡胴構成が複雑になるため製造コストが上昇してしまう。条件式(2a)の上限を上回ると、斜め投影角度が小さくなり、投影光学系が投影像の正面付近に配置されるため投影像の観察の邪魔になってしまう。
【0022】
前述したように少なくとも1枚の回転非対称な屈折光学面を絞り(ST)よりもスクリーン面(I2)側に配置することが望ましく、その回転非対称な屈折光学面をいずれかの面に有する屈折光学素子が最もスクリーン面(I2)側に配置されることが更に望ましい。つまり、最もスクリーン面(I2)側にある屈折光学素子の少なくとも1面が回転非対称な屈折光学面であることが望ましい。このように構成すると、斜め投影によって発生する非対称な台形の歪曲を回転非対称な屈折光学面で効果的に補正することが可能になる。
【0023】
絞り(ST)の前に位置する光学部品と絞り(ST)の後ろに位置する光学部品とがそれぞれ共軸系から成り、お互いに対称軸に対して垂直方向にのみ偏心(すなわち平行偏心)していることが望ましい。つまり、絞り(ST)前後の光学部品(例えば、接合レンズ,両凸レンズ)がそれぞれ共軸系から成るとともに平行偏心した配置になっていることが望ましい。この構成をとることで鏡胴構成が簡単になり、コストダウンを図ることができる。
【0024】
回転非対称な屈折光学面を多く用いるほど、光学性能のより一層の向上が可能になるが、レンズ製造や鏡胴構成の複雑化によるコストアップを招いてしまう。このため、回転非対称な屈折レンズを1つだけ有する構成が望ましい。この構成をとることで、特殊な製造方法をとる必要があるレンズ系の数を限定できるため、コストダウンを図ることができる。
【0025】
また、以下の条件式(3)を満たすことが望ましい。
θs<6.0° …(3)
ただし、
θs:画面中心光線が絞り(ST)前後の2つの屈折光学面にあたる位置での面法線に対する角度{ここで、絞り(ST)より入射側の屈折光学面では出射角、絞り(ST)より出射側の屈折光学面では入射角}のうちの大きい方の角度、
である。
【0026】
条件式(3)の上限を上回ると、絞り(ST)前後の群に斜めに光束が入り、軸外光の通過角度が大きくなるため、回転対称なレンズ系に対する投影画角が広くなる。それによって、像面湾曲,倍率色収差を補正するためのレンズ数が増加し、レンズ全長が大きくなり、それに伴いレンズ径が大きくなるためコストが上昇する。
【0027】
以下の条件式(3a)を満足することが更に望ましい。
θs<3.0° …(3a)
【0028】
条件式(3a)の上限を上回ると、絞り(ST)前後の群に斜めに光束が入り、軸外光の通過角度が大きくなる。それによって発生するコマ収差,像面湾曲を補正するためには、光学系内の偏心量を増大させたり回転非対称なレンズの肉厚差を大きくしたりする必要がある。その結果、鏡胴構成が複雑になったり回転非対称なレンズの製造が難しくなったりするため、歩留まりが低下してコストが上昇することになる。
【0029】
第3の実施の形態のように変倍機能を有する投影光学系では、複数の群を平行に動かして変倍を行う構成が望ましい。この構成をとることでズーム構成を従来の共軸系と同じにすることができるため、コストダウンの達成が可能である。また、投影光学系の全体又は一部を平行に動かすことによりフォーカスを行う構成が望ましい。この構成をとることでフォーカス構成を従来の共軸系と同じにすることができるため、コストダウンの達成が可能である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施した投影光学系を、コンストラクションデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで例として挙げる実施例1〜3は、前述した第1〜第3の実施の形態にそれぞれ対応しており、各実施の形態を表す光学構成図や光路図は、対応する実施例の光学配置,投影光路等をそれぞれ示している。
【0031】
各実施例のコンストラクションデータでは、縮小側の表示素子面(I1;拡大投影における物面に相当する。)から拡大側のスクリーン面(I2;拡大投影における像面に相当する。)までを含めた系において、縮小側から数えてi番目の面がSi(i=0,1,2,3,...)であり、ri(i=0,1,2,3,...)が面Siの曲率半径(mm)である。また、di(i=0,1,2,3,...)は縮小側から数えてi番目の心厚(mm,ただし偏心面間隔は偏心データとして記載する。)を示しており、Ni(i=1,2,3,...),νi(i=1,2,3,...)は縮小側から数えてi番目の光学素子のd線に対する屈折率(Nd),アッベ数(νd)をそれぞれ示している。
【0032】
縮小側直前に位置する面に対して偏心した面については、偏心データを直交座標系(X,Y,Z)に基づいて示す。直交座標系(X,Y,Z)においては、XY平面に対して平行な物面(I1,S0)の中心位置(物面基準)あるいは直前の面の面頂点から面間隔分だけZ方向に移動した点(前面基準)を原点(0,0,0)とする面頂点座標(XDE,YDE,ZDE)={X軸方向の平行偏心位置(mm),Y軸方向の平行偏心位置(mm),Z軸方向の平行偏心位置(mm)}で、平行偏心した面の位置を表すとともに、その面の面頂点を中心とするX,Y,Zの各方向の軸周りの回転角ADE,BDE,CDE(°)で面の傾き(回転偏心位置)を表す。ただし、偏心の順序はXDE,YDE,ZDE,ADE,BDE,CDEである。
【0033】
$印が付された面Siは自由曲面であり、その面形状は面頂点を原点とするローカルな直交座標系(x,y,z)を用いた以下の式(XYP)で定義される。自由曲面データを他のデータとあわせて示す(ただし数値がゼロの場合は適宜省略する。)。また、実施例3については各ポジション(W,T)でのズーム間隔をあわせて示し、表1に各実施例の条件式対応値及び関連データを示す。
【0034】
【数1】
【0035】
ただし、
z:高さhの位置でのz軸方向の変位量(面頂点基準)、
h:z軸に対して垂直な方向の高さ(h2=x2+y2)、
c:面頂点での曲率(=1/曲率半径)、
K:コーニック定数、
C(m,n):自由曲面係数(m,n=0,1,2,...)、
である。
【0036】
各実施例の光学性能をスポットダイアグラム(図3,図7,図13,図14)と歪曲図(図4,図8,図15,図16)で示す。スポットダイアグラムは、スクリーン面(I2)での結像特性(mm)を545nm,450nm及び610nmの3波長について示している。また歪曲図は、表示素子面(I1)での長方形状網目に対応するスクリーン面(I2)での光線位置(mm)を示しており、実線が実施例の歪曲格子であり、点線がアナモ比を考慮した理想像点の格子(歪曲無し)である。各フィールドポジション(FIELD POSITION)P1〜P13に対応する評価物点(x,y)を、表示素子面(I1)側の物高(mm)で以下に示す。
【0037】
〈実施例1〜3の評価物点P1〜P13:(x,y)…表示素子面(I1)側の物高(mm)〉
P1 :( 0.0 , 0.0 ),P2 :( 0.0 , 4.08),P3 :( 0.0 , 2.04),
P4 :( 0.0 ,−2.04),P5 :( 0.0 ,−4.08),P6 :( 2.72, 4.08),
P7 :( 2.72, 0.0 ),P8 :( 2.72,−4.08),P9 :( 5.44, 4.08),
P10:( 5.44, 2.04),P11:( 5.44, 0.0 ),P12:( 5.44,−2.04),
P13:( 5.44,−4.08)
【0038】
表示素子面(I1)の画面長辺方向(X軸と同方向)にx軸をとり、表示素子面(I1)の画面短辺方向(Y軸と同方向)にy軸をとった場合、各フィールドポジション(P1〜P13)に対応する物高(mm)は表示素子面(I1)の画面中心を原点とするローカルな直交座標(x,y)で表される。また、スクリーン面(I2)の画面長辺方向にx’軸をとり、スクリーン面(I2)の画面短辺方向にy’軸をとった場合、各像高(mm)はスクリーン面(I2)の画面中心を原点とするローカルな直交座標(x’,y’)で表される。したがって、各歪曲図はx’−y’平面に対して垂直方向から見たスクリーン面(I2)上での実際の像の歪曲状態(ただしx’の負側のみ)を示していることになる。
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光学性能が高く低コスト化が可能な小型の投影光学系を実現することができる。そして、これを画像投影装置に用いれば、当該装置の軽量・コンパクト化,高性能化及び低コスト化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態(実施例1)の光路図。
【図2】第1の実施の形態(実施例1)の光学配置,投影光路等を示す光学構成図。
【図3】実施例1のスポットダイアグラム。
【図4】実施例1の歪曲図。
【図5】第2の実施の形態(実施例2)の光路図。
【図6】第2の実施の形態(実施例2)の光学配置,投影光路等を示す光学構成図。
【図7】実施例2のスポットダイアグラム。
【図8】実施例2の歪曲図。
【図9】第3の実施の形態(実施例3)のワイド端での光路図。
【図10】第3の実施の形態(実施例3)のテレ端での光路図。
【図11】第3の実施の形態(実施例3)のワイド端での光学配置,投影光路等を示す光学構成図。
【図12】第3の実施の形態(実施例3)のテレ端での光学配置,投影光路等を示す光学構成図。
【図13】実施例3のワイド端でのスポットダイアグラム。
【図14】実施例3のテレ端でのスポットダイアグラム。
【図15】実施例3のワイド端での歪曲図。
【図16】実施例3のテレ端での歪曲図。
【符号の説明】
I1 …表示素子面(物面)
$ …回転非対称な屈折光学面
ST …絞り
I2 …スクリーン面(像面)
Claims (4)
- 表示素子面の2次元画像をスクリーン面上に斜め投影する投影光学系であって、表示素子面からスクリーン面まで屈折光学面で構成され、絞りよりスクリーン面側に位置する屈折光学素子に少なくとも1枚の回転非対称な屈折光学面を有し、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする投影光学系;
1.1<Pf/Pn<2.0 …(1)
ただし、表示素子面の中心から絞りの中心を通過しスクリーン面に投影された像の中心へ至る光線を画面中心光線とするとき、スクリーン面に投影された像の中心におけるスクリーン面の法線とスクリーン面へ入射する画面中心光線とを含む断面において、
Pf:スクリーン面の法線方向に対し最も大きい角度でスクリーン面に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、Pn:スクリーン面の法線方向に対し最も小さい角度でスクリーン面に入射する主光線の、前記回転非対称な屈折光学面を有する屈折光学素子内での光路長、である。 - 更に以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする請求項1記載の投影光学系;
1.4<Ws/As<3.0 …(2)
ただし、
Ws:スクリーン面に投影された像の中心においてスクリーン面の法線とスクリーン面へ入射する画面中心光線とを含む断面における画角、
As:スクリーン面への画面中心光線の入射角、
である。 - 前記回転非対称な屈折光学面をいずれかの面に有する屈折光学素子が最もスクリーン面側に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の投影光学系。
- 絞りの前に位置する光学部品と絞りの後ろに位置する光学部品とがそれぞれ共軸系から成り、お互いに対称軸に対して垂直方向にのみ偏心していることを特徴とする請求項1,2又は3記載の投影光学系。
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